JP2002322528A - 電極配線材料およびその製造方法 - Google Patents

電極配線材料およびその製造方法

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JP2002322528A
JP2002322528A JP2001125603A JP2001125603A JP2002322528A JP 2002322528 A JP2002322528 A JP 2002322528A JP 2001125603 A JP2001125603 A JP 2001125603A JP 2001125603 A JP2001125603 A JP 2001125603A JP 2002322528 A JP2002322528 A JP 2002322528A
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atomic
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Shinji Takayama
新司 高山
Bunichi Mizutani
文一 水谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒロック等の熱欠陥が発生せず、高熱安定性
に優れており、電気抵抗が低く、安価で信頼性が高く、
高密度化に適した電極配線材料を提供すること。 【解決手段】 Alを主成分とし、Ti,Zr,Nb,
Ta,Hf,Cu,Ag,Au,Pt,PdおよびSi
からなる元素群から選択される少なくとも一種の元素を
0.01〜20原子%含有し、かつ酸素元素を0.01
〜40原子%含有する酸素含有Al合金からなることを
特徴とする電極配線材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子機器装置、特に
半導体や平面ディスプレーなどの電極配線材料に関し、
より高熱安定性でヒロック等の欠陥生成が少ない低抵抗
の電極配線材料に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器装置に用いられる低抵抗の電極
配線材料には、従来からAl,Cu,Mo,Ta,Wな
どの純金属や、Al−Cu,Al−Cu−Si,Al−
Pd,Al−NdなどのAl合金材料が用いられてい
る。一方、最近特に薄型ディスプレーとして需要が高い
液晶ディスプレーの電極配線材料では、大面積化による
配線長の増大、高精細化による配線巾の減少による高集
積化、高温工程による配線材料の高熱安定性、低コスト
化による原材料費の削減などが求められるようになって
いる。それゆえ、この液晶ディスプレー装置の電極配線
材料としては、先ず電気抵抗が低いことが要求されてい
る。特に液晶ディスプレーが大型化するとき電気抵抗が
大きい材料を用いると信号遅延や発熱を伴なう等の点で
問題が生じる。
【0003】従来これらの配線材料としてCr,Ti,
Ta,MoTa,MoW合金、純Alなどの材料が用い
られてきたが、Cr,Ti,Ta,MoTa合金などで
は電気抵抗が高く(比抵抗で約30μΩcm以上)、ま
た電気抵抗の低い純Alでは、高温での生産工程でヒロ
ックやウイスカーなどと呼ばれる表面突起物が多数発生
してしまい生産歩留まりが低下してしまうという問題が
あった。
【0004】これらの問題を解決するために、Alの合
金化が図られた。従来のAl電極配線材料に関しては、
古くはAl−Cu,Al−Cu−Si,Al−Pd、A
l−Ta(日本金属学会会報、32巻、第4号(199
3)p.232)やAl−Zr(SID,94DIGE
ST(1994)p.142)などが報告されている。
しかしながら、これらの合金でも300℃以上の高温で
はヒロック等の熱欠陥が発生してしまうなどの問題があ
った。
【0005】そこで最近では、Al−希土類合金配線材
料(特開平7―45555号公報)が開発され、実用材
料として一部用いられている。しかし、Al−希土類合
金配線材料は、ターゲット原材料が高く、またスプラッ
シュなどの問題がある。また、スパッタ雰囲気内に水素
などの還元性ガスを導入することでヒロックを低減させ
る方法も提案されているが(特開2000−12415
5号公報)、その場合、配線中に水素が取り込まれるの
で他の材料への水素の拡散や配線材の劣化の問題があ
る。さらに還元性ガスは、空気と混合したところに着火
源があると爆発する場合があるなど、安全上取り扱いに
注意を要する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術の問
題点に鑑みて、本発明は、ヒロック等の熱欠陥が発生せ
ず、高熱安定性に優れており、電気抵抗が低く、安価で
信頼性が高く、高密度化に適した電極配線材料を提供す
ることを目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、特定の添加元素を含むAl合金に酸素元素
を添加することにより優れた電極配線材料が得られるこ
とを見出し、本発明を提供するに至った。すなわち本発
明は、Alを主成分とし、Ti,Zr,Nb,Ta,H
f,Cu,Ag,Au,Pt,PdおよびSiからなる
元素群から選択される少なくとも一種の元素を0.01
〜20原子%含有し、かつ酸素元素を0.01〜40原
子%含有する酸素含有Al合金からなることを特徴とす
る電極配線材料を提供する。本発明の電極配線材料で
は、Ti,Zr、Nb、TaおよびHfからなる元素群
から選択される少なくとも一種の元素を0.1〜10原
子%含有し、かつ酸素元素を0.1〜30原子%含有す
ることが好ましい。
【0008】また本発明は、Alを主成分とし、Ti,
Zr,Nb,Ta,Hf,Cu,Ag,Au,Pt,P
dおよびSiからなる元素群から選択される少なくとも
一種の元素を含むターゲットを用い、不活性ガスと0.
002〜8容量%酸素の混合ガス雰囲気中で物理蒸着法
により成膜する工程を含むことを特徴とする電極配線材
料の製造方法も提供する。
【0009】本発明の電極配線材料や、本発明の製造方
法により製造される電極配線材料は、薄膜半導体素子、
平面ディスプレー、液晶ディスプレー、電解放射ディス
プレー、有機ELディスプレー、半導体集積回路などに
用いることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の電極配線
材料、その製造方法および用途について詳細に説明す
る。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載さ
れる数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲
を意味する。
【0011】本発明の電極配線材料は、Alを主成分と
し、Ti,Zr,Nb,Ta,Hf,Cu,Ag,A
u,Pt,PdおよびSiからなる元素群から選択され
る少なくとも一種の元素(本明細書において「添加元
素」ということがある)を0.01〜20原子%含有
し、かつ酸素元素を0.01〜40原子%含有する酸素
含有Al合金からなる。
【0012】添加元素の含有量は0.01〜20原子%
であるが、より好ましくは0.1〜10原子%、特に好
ましくは1〜10原子%である。添加元素の含有量が2
0原子%を超えると、電気抵抗が高くなってしまうため
好ましくない。また、添加元素の含有量が0.01原子
%未満であるとヒロック等の熱欠陥が発生しやすくなる
ため好ましくない。電気抵抗を低くするために、添加元
素の含有量は一般に低めに設定することが好ましい。
【0013】また、酸素元素の含有量は0.01〜40
原子%であるが、より好ましくは0.1〜20原子%、
特に好ましくは1〜20原子%である。酸素元素は少量
含有させるだけでヒロック抑制効果が現れる。ただし、
酸素元素の含有量が40原子%を超えると、電気抵抗が
高くなってしまうため好ましくない。また、酸素元素の
含有量が0.01原子%未満であるとヒロック等の熱欠
陥が発生しやすくなるため好ましくない。なお、本明細
書における「原子%」は、酵素含有Al合金の全体を1
00原子%としたときの値である。
【0014】本発明では、添加元素として、一種類の元
素を単独で用いてもよいし、複数の元素を組み合わせて
用いてもよい。複数の元素を組み合わせて用いる場合
は、その合計量が0.01〜20原子%になるようにす
る。また、複数の元素を組み合わせて用いる場合、各元
素の割合は同一であっても異なっていてもよい。
【0015】本発明では、添加元素としてTi,Zr,
Nb,TaまたはHfの少なくとも一種を用いることが
好ましい。特には、Ti、ZrまたはTaの少なくとも
一種を用いることが好ましい。これらの添加元素を用い
た場合は、他の添加元素を用いた場合に比べてより少量
の酸素元素を添加するだけでヒロック等の熱欠陥を効果
的に抑制することができる。特に好ましいのは、Ti,
ZrおよびTaからなる元素群から選択される少なくと
も一種の元素を0.1〜10原子%含有し、かつ酸素元
素を0.1〜30原子%含有する態様である。
【0016】本発明の酸素含有Al合金からなる電極配
線材料は、ヒロック等の熱欠陥が発生せず、高熱安定性
に優れており、電気抵抗が低く、安価で信頼性が高く、
高密度化に適しているという優れた性能を有する。この
ような優れた性能は、類似する材料には見られない性能
である。例えば、AlやCuに窒素元素、酸素元素ある
いは水素元素を添加した材料は、純粋なAlやCuと比
べて性能に優位性が見られない。また、Al―遷移金属
元素合金やAl−希土類元素合金に窒素元素あるいは水
素元素を添加した合金材料についても、本発明の酸素含
有Al合金からなる電極配線材料が持つ優れた性能は見
られない。本発明者らは、これらの材料を含め種々検討
を重ねて来た結果、特に上記の添加元素を含むAl合金
に酸素原子を添加すれば、内部応力が低減され、350
℃以上の高温でもヒロックやウイスカー等の熱欠陥が効
果的に抑制されて低抵抗の優れた電極配線材料が得られ
ることを見出したものである。
【0017】本発明の酸素含有Al合金からなる電極配
線材料の製造方法は特に制限されない。いかなる方法に
より製造したものであっても、請求項1の条件を満たす
ものである限り本発明の範囲内に包含される。
【0018】本発明の酸素含有Al合金からなる電極配
線材料は、特に物理蒸着法により製造することが好まし
い。具体的には、Alを主成分とし、Ti,Zr,N
b,Ta,Hf,Cu,Ag,Au,Pt,Pdおよび
Siからなる元素群から選択される少なくとも一種の元
素を含むターゲットを用い、不活性ガスと0.002〜
8容量%酸素の混合ガス雰囲気中で物理蒸着法により成
膜する本発明の製造方法を用いることが好ましい。
【0019】本発明の製造方法では、ターゲットとし
て、上記の添加元素を0.01〜20原子%含有するA
l合金ターゲットを用いるか、もしくはAlターゲット
の上に上記の添加元素をチップ配設した複合ターゲット
を用いることが好ましい。複合ターゲットを用いる場
合、具体的なチップ配設の態様は特に制限されない。複
数の添加元素を用いる場合は、各添加元素のチップをA
lターゲットの上に順次配設してもよいし、添加元素の
合金をAlターゲット上に配設してもよい。また、本発
明の製造方法に用いるターゲットは酸素原子を含有して
いなくてもまたは含有していてもよい。酵素原子を含有
している場合には、酵素原子を通常40原子%以下含有
するものが使用でき、例えば0.01〜40原子%、好
ましくは0.01〜10原子%、更に好ましくは0.0
1〜5原子%含有するものが使用できる。
【0020】本発明の製造方法で用いるターゲットの形
状は特に制限されず、例えばディスク状であってもプレ
ート状であってもよい。本発明で用いるターゲットの製
造方法も特に制限されない。例えば、ターゲットの材料
となる組成物を溶融して、不活性ガスによりアトマイズ
し、半溶融状態でビュレット化した後、ホットプレスや
鍛造等により成形することができる。また、真空溶解
法、大気溶解法、粉末冶金法等により成形することもで
きる。
【0021】本発明の製造方法では、物理蒸着を不活性
ガスと0.002〜8容量%酸素の混合ガス雰囲気中で
行う。不活性ガスとしては、例えばアルゴンガスを挙げ
ることができる。また、酸素含有量は、好ましくは、
0.01〜5容量%であり、より好ましくは0.1〜2
容量%である。
【0022】物理蒸着を行うための装置や手順として
は、金属や合金の物理蒸着に通常用いられているものを
使用することができる。例えば、不活性ガスと0.00
2〜8容量%酸素の混合ガスを導入した真空槽内におい
て、ターゲットを負極に、薄膜を形成すべき基板を正極
として対向するように設置し、両極間に直流電圧を印加
してグロー放電を起こさせることにより物理蒸着を行う
ことができる。すなわち、放電によりガスはイオン化さ
れ、イオン化された粒子は電荷により加速されてターゲ
ットに照射される。このイオン粒子がターゲットに衝突
するとき、運動エネルギーの交換によりターゲットを構
成する原子が空間に放出され、これがターゲットに対向
して配置された基板上に堆積して一様な薄膜が形成され
る。
【0023】物理蒸着に際しては、ターゲット材料の裏
面にマグネットを配置し、ターゲット表面に漏れ磁界を
発生させることにより、プラズマをターゲット表面に集
中させ、ターゲット表面近傍のプラズマ密度を高めても
よい。これによって、物理蒸着の効率を高めることが可
能になる。スパッタリング中にマグネットを動かすこと
によって磁力分布を常に変化させることも好ましい。
【0024】本発明の製造方法により形成した酸素含有
Al合金の薄膜は、リソグラフィー等によって微細な電
極パターンにすることができる。リソグラフィー法の種
類や電極パターンの態様は、通常用いられているものの
中から目的に応じて適宜選択することができる。
【0025】また、酸素含有Al合金の表面には、さら
に陽極酸化を施すこともできる。陽極酸化を行うことに
よって、ヒロック等の欠陥発生をより効果的に抑制する
ことができる。陽極酸化の条件や用いる化成液の種類は
特に制限されない。陽極酸化時の温度は、化成液が安定
に液体として存在する温度範囲に限定され、一般的に−
20〜150℃の範囲内であり、好ましくは10〜10
0℃の範囲内である。陽極酸化時の電流および電圧の制
御方法には特に制限されず、酸素含有Al合金の表面に
酸化物皮膜が形成される条件を適宜組み合わせることが
できる。通常は、あらかじめ定められた化成電圧(V
f)まで定電流で化成し、化成電圧に達した後にその電
圧に一定時間保持して陽極酸化する。この際の電流密度
は0.001〜100mA/cm2であり、好ましくは
0.01〜10mA/cm2である。また、Vfは通常
2〜200Vの範囲内に設定し、好ましくは5〜150
Vの範囲内にする。なお、化成電圧に至るまで直流電源
の代わりにピーク電流値が一定の交流を使用し、化成電
圧に達したところで直流に切り替えて一定時間保持する
方法を採用してもよい。
【0026】陽極酸化工程は酸素含有Al合金の全体に
わたって行ってもよいし、その一部のみに行ってもよ
い。酸素含有Al合金の一部にのみ酸化物皮膜を形成す
る場合は、フォトレジストなどの方法によってあらかじ
め陽極酸化すべき部分を選択しておく。
【0027】また、酸素含有Al合金からなる電極配線
材料は、さらに熱処理をしてもヒロックの発生が抑制さ
れているため、この上にCVD等の比較的高温の工程に
よってSiN膜やSiO2膜を形成することも可能であ
る。
【0028】本発明の電極配線材料は、様々な技術分野
において広く利用することができる。本明細書において
「電極配線材料」とは、電極そのものや配線に用いられ
る材料を意味する。本発明の電極配線材料は、例えば、
好ましくは薄膜半導体素子、平面ディスプレー、液晶デ
ィスプレー、電解放射ディスプレー、有機ELディスプ
レー、半導体集積回路に用いることができる。
【0029】本発明の電極配線材料は、アルミニウム配
線を用いる半導体集積回路に用いることができるが、特
に平面ディスプレーの電極配線材料に適する。TFT
(薄膜半導体)素子のゲート配線や信号配線など、大型
あるいは高精細の平面ディスプレイに用いられる材料
は、信号遅延の問題などのため、非抵抗の低いアルミニ
ウム合金材料が用いられ始めているが、アルミニウム合
金を使用する上での最大の問題は、加熱工程によってヒ
ロックと呼ばれる欠陥が生成することであった。本発明
の電極配線材料はヒロックの発生が防止されているの
で、好適に使用することができる。例えば特開平8−1
39332号公報にはアルミニウムを主成分とするゲー
ト電極を用いた、トップゲート型およびボトムゲート型
のTFTが例示されているが、本発明の電極配線材料を
用いれば、ヒロックの発生が防止されるので、さらに歩
留まりよく製造することができる。従って、このような
TFTをスイッチング素子とした、液晶ディスプレー、
有機ELディスプレーにも本発明の電極配線材料は好適
である。
【0030】また、特開平10−112254号公報に
はアルミニウム合金を電極材料とした薄膜型電子源が示
されているが、このような電子源を用いる電解放射ディ
スプレーにも本発明の電極配線材料は好適に使用でき
る。IBM Technical Disclosure Bulletin, 28(1
2),5630(1986)にはアルミニウムを電極配
線材料としたMIMスイッチング素子が示されている
が、このスイッチング素子を用いて高精細の液晶ディス
プレーあるいは有機ELディスプレーを製造する際に
も、本発明の電極配線材料が好適に使用できる。
【0031】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の特徴をさらに
具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、
割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱し
ない限り適宜変更することができる。したがって、本発
明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈される
べきものではない。
【0032】Alに、添加元素を所定の膜組成になるよ
うに混合した合金や、Al円板(径110mm)の上に
添加元素のチップ配設した複合ターゲットを用いること
により、Arと2容量%酸素の混合ガス雰囲気中で蒸着
法やDCスパッタ法を用いて厚さ約300nmの酸素含
有Al合金薄膜を作成した。表1に作成した合金薄膜の
組成と、それら試料を350℃にて1時間真空中(約1
-6Torr.)で熱処理した後の比抵抗とヒロック発
生個数の有無を示す。表1には比較のため酸素を含まな
い代表的なAl合金の結果も示してある。
【0033】
【表1】
【0034】Al90Ta28, Al92Zr35, Al
85Ti312, Al82Ti1Ta2 15を、それぞれ25
℃,150℃,250℃,300℃,350℃,400
℃の各温度にて30分間真空中で熱処理した後、室温で
電気抵抗を測定した。熱処理温度と電気抵抗の関係を図
1に示す。
【0035】表1と図1から明らかなように、本発明の
酸素含有Al合金からなる電極配線材料は、高温でもヒ
ロック等の熱欠陥発生がなく、電気低抵がきわめて低く
て優れた性能を有している。また、本発明の酸素含有A
l合金からなる電極配線材料表面の一部を陽極酸化する
ことにより、さらにヒロック等の欠陥発生を著しく抑制
できることが確認された。
【0036】
【発明の効果】本発明の電極配線材料は、ヒロック等の
熱欠陥が発生せず、高熱安定性に優れており、電気抵抗
が低く、安価で信頼性が高く、高密度化に適している。
また、本発明の製造方法によれば、このような電極配線
材料を簡便に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 熱処理温度と電気抵抗の関係を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K029 BA23 BD02 CA06 DC04 4M104 BB02 CC01 DD33 DD37 DD74 DD78 GG20 HH03 HH14 HH16 HH20 5F033 HH09 HH10 PP14 PP15 QQ68 QQ73 VV15 WW04 XX00 XX03 XX10 XX16 XX19

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Alを主成分とし、Ti,Zr,Nb,
    Ta,Hf,Cu,Ag,Au,Pt,PdおよびSi
    からなる元素群から選択される少なくとも一種の元素を
    0.01〜20原子%含有し、かつ酸素元素を0.01
    〜40原子%含有する酸素含有Al合金からなることを
    特徴とする電極配線材料。
  2. 【請求項2】 Ti,Zr、Nb、TaおよびHfから
    なる元素群から選択される少なくとも一種の元素を0.
    1〜10原子%含有し、かつ酸素元素を0.1〜30原
    子%含有することを特徴とする請求項1の電極配線材
    料。
  3. 【請求項3】 Alを主成分とし、Ti,Zr,Nb,
    Ta,Hf,Cu,Ag,Au,Pt,PdおよびSi
    からなる元素群から選択される少なくとも一種の元素を
    含むターゲットを用い、不活性ガスと0.002〜8容
    量%酸素の混合ガス雰囲気中で物理蒸着法により成膜す
    る工程を含むことを特徴とする電極配線材料の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1もしくは2の電極配線材料また
    は請求項3の方法により製造した電極配線材料を用いた
    ことを特徴とする薄膜半導体素子。
  5. 【請求項5】 請求項1もしくは2の電極配線材料また
    は請求項3の方法により製造した電極配線材料を用いた
    ことを特徴とする平面ディスプレー。
  6. 【請求項6】 請求項1もしくは2の電極配線材料また
    は請求項3の方法により製造した電極配線材料を用いた
    ことを特徴とする液晶ディスプレー。
  7. 【請求項7】 請求項1もしくは2の電極配線材料また
    は請求項3の方法により製造した電極配線材料を用いた
    ことを特徴とする電解放射ディスプレー。
  8. 【請求項8】 請求項1もしくは2の電極配線材料また
    は請求項3の方法により製造した電極配線材料を用いた
    ことを特徴とする有機ELディスプレー。
  9. 【請求項9】 請求項1もしくは2の電極配線材料また
    は請求項3の方法により製造した電極配線材料を用いた
    ことを特徴とする半導体集積回路。
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