JP2002322394A - インクジェット用インク組成物 - Google Patents
インクジェット用インク組成物Info
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- JP2002322394A JP2002322394A JP2001126190A JP2001126190A JP2002322394A JP 2002322394 A JP2002322394 A JP 2002322394A JP 2001126190 A JP2001126190 A JP 2001126190A JP 2001126190 A JP2001126190 A JP 2001126190A JP 2002322394 A JP2002322394 A JP 2002322394A
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- ink
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- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 記録媒体上で定着性及び耐ブリーディング性
の良好な記録画像が得られ、且つインク組成物の発泡作
用によるインク吐出不良を防止し、インクタンク内のス
ポンジ吸収体のインク保持性及び負圧制御を容易にする
インクジェット用インク組成物を提供すること。 【解決手段】 カチオン性基を含む着色剤、水及び水溶
性有機溶剤からなるインクジェット用インク組成物にお
いて、更にカチオン性界面活性剤と消泡剤とを含むこと
を特徴とするインクジェット用インク組成物。
の良好な記録画像が得られ、且つインク組成物の発泡作
用によるインク吐出不良を防止し、インクタンク内のス
ポンジ吸収体のインク保持性及び負圧制御を容易にする
インクジェット用インク組成物を提供すること。 【解決手段】 カチオン性基を含む着色剤、水及び水溶
性有機溶剤からなるインクジェット用インク組成物にお
いて、更にカチオン性界面活性剤と消泡剤とを含むこと
を特徴とするインクジェット用インク組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方法に用いるインク組成物に関する。
録方法に用いるインク組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インクの小
滴を飛翔させ、紙等の記録媒体にインクを付着させて記
録を行なうものである。従来よりインクジェット記録用
インクとしては、着色剤を溶解又は分散する液媒体とし
て、水を主成分とし、これに乾燥防止やノズルの目詰ま
り防止等の目的でグリコール等の水溶性高沸点溶剤を含
有させたものが一般的であった。
滴を飛翔させ、紙等の記録媒体にインクを付着させて記
録を行なうものである。従来よりインクジェット記録用
インクとしては、着色剤を溶解又は分散する液媒体とし
て、水を主成分とし、これに乾燥防止やノズルの目詰ま
り防止等の目的でグリコール等の水溶性高沸点溶剤を含
有させたものが一般的であった。
【0003】しかし、このようなインク組成物を用いて
普通紙等の記録媒体に記録を行なった場合、インク液媒
体の揮発性が低いため画像の定着性が低いという問題が
あった。また、ある色のインクが記録媒体に定着する前
に、他の複数の色のインクが印字された場合、異色の画
像の境界部分で色が滲んだり、不均一に混ざり合ってし
まうため(以下、この現象をブリーディングと呼ぶ)、
十分に満足な画像が得られないという問題があった。
普通紙等の記録媒体に記録を行なった場合、インク液媒
体の揮発性が低いため画像の定着性が低いという問題が
あった。また、ある色のインクが記録媒体に定着する前
に、他の複数の色のインクが印字された場合、異色の画
像の境界部分で色が滲んだり、不均一に混ざり合ってし
まうため(以下、この現象をブリーディングと呼ぶ)、
十分に満足な画像が得られないという問題があった。
【0004】これに対し定着性を高める手段として、特
開昭55−65269号公報に、インク中に界面活性剤
等の浸透性を高める化合物を添加する方法が示されてい
る。また、特開昭55−66976号公報には、揮発性
溶媒を主体としたインクを用いることが示されている。
これらのインク組成物を用いて記録を行なった場合、記
録媒体へのインクの浸透性が高まるため、インクの定着
性やブリーディングを向上させることができる。
開昭55−65269号公報に、インク中に界面活性剤
等の浸透性を高める化合物を添加する方法が示されてい
る。また、特開昭55−66976号公報には、揮発性
溶媒を主体としたインクを用いることが示されている。
これらのインク組成物を用いて記録を行なった場合、記
録媒体へのインクの浸透性が高まるため、インクの定着
性やブリーディングを向上させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
の浸透性向上のために界面活性剤を添加したインク組成
物を用いた場合、界面活性剤の持つ発泡性のため、印字
中にインクタンクや記録ヘッド内部のインク流路内に泡
が発生してしまうことがある。この泡により記録ヘッド
へのインクの供給が十分に行なわれず、インク吐出不良
が発生してしまうという問題点があった。
の浸透性向上のために界面活性剤を添加したインク組成
物を用いた場合、界面活性剤の持つ発泡性のため、印字
中にインクタンクや記録ヘッド内部のインク流路内に泡
が発生してしまうことがある。この泡により記録ヘッド
へのインクの供給が十分に行なわれず、インク吐出不良
が発生してしまうという問題点があった。
【0006】また、インク組成物をインクジェット記録
装置に用いる場合、インク組成物を保持するための容器
(以下、これをインクタンクと呼ぶ)にインク組成物を
充填し、ここから記録用ノズルにインクを供給する手段
が多く用いられる。この際、インクタンクにはウレタ
ン、或いはポリプロピレン繊維等からなるスポンジ吸収
体をインク吸収体として用いるのが一般的である。
装置に用いる場合、インク組成物を保持するための容器
(以下、これをインクタンクと呼ぶ)にインク組成物を
充填し、ここから記録用ノズルにインクを供給する手段
が多く用いられる。この際、インクタンクにはウレタ
ン、或いはポリプロピレン繊維等からなるスポンジ吸収
体をインク吸収体として用いるのが一般的である。
【0007】しかし、インク組成物は、このスポンジ吸
収体との親和性が低く、スポンジ吸収体がインク組成物
を保持できないことがある。また、インクを保持できた
としてもその負圧制御を十分に行なうことができず、ス
ポンジよりインクが流れ出してしまうという問題があっ
た。この場合、記録用ノズルに十分にインクを供給する
ことができず、インク吐出不良となってしまう。
収体との親和性が低く、スポンジ吸収体がインク組成物
を保持できないことがある。また、インクを保持できた
としてもその負圧制御を十分に行なうことができず、ス
ポンジよりインクが流れ出してしまうという問題があっ
た。この場合、記録用ノズルに十分にインクを供給する
ことができず、インク吐出不良となってしまう。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するために、
記録媒体上で定着性及び耐ブリーディング性の良好な記
録画像が得られ、且つインク組成物の発泡作用によるイ
ンク吐出不良を防止し、インクタンク内のスポンジ吸収
体のインク保持性及び負圧制御を容易にするインクジェ
ット用インク組成物の提供を目的とする。
記録媒体上で定着性及び耐ブリーディング性の良好な記
録画像が得られ、且つインク組成物の発泡作用によるイ
ンク吐出不良を防止し、インクタンク内のスポンジ吸収
体のインク保持性及び負圧制御を容易にするインクジェ
ット用インク組成物の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明によって達成される。すなわち、本発明は、カチオン
性基を含む着色剤、水及び水溶性有機溶剤からなるイン
クジェット用インク組成物において、更にカチオン性界
面活性剤と消泡剤とを含むことを特徴とするインクジェ
ット用インク組成物を提供する。
明によって達成される。すなわち、本発明は、カチオン
性基を含む着色剤、水及び水溶性有機溶剤からなるイン
クジェット用インク組成物において、更にカチオン性界
面活性剤と消泡剤とを含むことを特徴とするインクジェ
ット用インク組成物を提供する。
【0010】また、本発明は、上記消泡剤が、シリコー
ン系界面活性剤である上記インク組成物;上記シリコー
ン系消泡剤が、ポリシロキサン系界面活性剤である上記
インク組成物;上記ポリシロキサン系界面活性剤が、ポ
リエチレンオキサイド及び/又はポリプロピレンオキサ
イド付加体である上記インク組成物;前記カチオン性基
を含む着色剤が、カチオン性基を有する樹脂によって液
媒体中に溶解又は分散されている水不溶性染料若しくは
顔料である前記インク組成物;前記カチオン性基を含む
着色剤が、カチオン性基を有する樹脂で被覆された水不
溶性染料若しくは顔料である前記インク組成物;前記カ
チオン性基を含む着色剤が、カチオン性基で表面処理さ
れた自己分散型の有機顔料微粒子である前記インク組成
物;及び着色剤が、カチオン性基を有する樹脂で被覆さ
れた水不溶性染料若しくは顔料と、カチオン性基で表面
処理された自己分散型の有機顔料微粒子の両方を含む前
記インク組成物を提供する。
ン系界面活性剤である上記インク組成物;上記シリコー
ン系消泡剤が、ポリシロキサン系界面活性剤である上記
インク組成物;上記ポリシロキサン系界面活性剤が、ポ
リエチレンオキサイド及び/又はポリプロピレンオキサ
イド付加体である上記インク組成物;前記カチオン性基
を含む着色剤が、カチオン性基を有する樹脂によって液
媒体中に溶解又は分散されている水不溶性染料若しくは
顔料である前記インク組成物;前記カチオン性基を含む
着色剤が、カチオン性基を有する樹脂で被覆された水不
溶性染料若しくは顔料である前記インク組成物;前記カ
チオン性基を含む着色剤が、カチオン性基で表面処理さ
れた自己分散型の有機顔料微粒子である前記インク組成
物;及び着色剤が、カチオン性基を有する樹脂で被覆さ
れた水不溶性染料若しくは顔料と、カチオン性基で表面
処理された自己分散型の有機顔料微粒子の両方を含む前
記インク組成物を提供する。
【0011】本発明によるインク組成物は、カチオン性
界面活性剤の浸透作用により定着性を向上させ、ブリー
ディングを防止できる一方、インクの浸透作用を妨げる
ことなく、消泡剤の作用によりインクの発泡を抑え、イ
ンクの吐出不良を防ぐことができる。更に、本発明によ
る消泡剤は、インク組成物をインクタンク内のスポンジ
吸収体に保持させ、吸収体のインク保持性の向上及び負
圧制御を可能にしている。
界面活性剤の浸透作用により定着性を向上させ、ブリー
ディングを防止できる一方、インクの浸透作用を妨げる
ことなく、消泡剤の作用によりインクの発泡を抑え、イ
ンクの吐出不良を防ぐことができる。更に、本発明によ
る消泡剤は、インク組成物をインクタンク内のスポンジ
吸収体に保持させ、吸収体のインク保持性の向上及び負
圧制御を可能にしている。
【0012】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。本発明のインク組成物に
おいて、カチオン性基を含む着色剤としては、カチオン
性基を含むものであれば従来から使用されている水溶性
染料、油溶性染料、顔料或いは樹脂粒子等を用いること
ができる。
本発明を更に詳しく説明する。本発明のインク組成物に
おいて、カチオン性基を含む着色剤としては、カチオン
性基を含むものであれば従来から使用されている水溶性
染料、油溶性染料、顔料或いは樹脂粒子等を用いること
ができる。
【0013】水溶性染料としては、カラーインデックス
中に記載されている水溶性の塩基性染料であれば特に制
限はない。また、カラーインデックスに記載のないもの
でも、カチオン性基を有する染料であれば特に問題なく
使用できる。油溶性染料としては、アントラキノン系染
料、アゾ系染料、ジスアゾ系染料、フタロシアニン系染
料、ナフトール系染料、ベンゾキノン系染料、インジゴ
系染料、メチン系染料、ニトロ系染料、キノフタロン系
染料、キノリン系染料、シアノメチン系染料、トリフェ
ニルメタン系染料、キサンテン系染料等があり、これら
をカチオン性の分散剤等でインク中に分散させることに
より用いることができる。
中に記載されている水溶性の塩基性染料であれば特に制
限はない。また、カラーインデックスに記載のないもの
でも、カチオン性基を有する染料であれば特に問題なく
使用できる。油溶性染料としては、アントラキノン系染
料、アゾ系染料、ジスアゾ系染料、フタロシアニン系染
料、ナフトール系染料、ベンゾキノン系染料、インジゴ
系染料、メチン系染料、ニトロ系染料、キノフタロン系
染料、キノリン系染料、シアノメチン系染料、トリフェ
ニルメタン系染料、キサンテン系染料等があり、これら
をカチオン性の分散剤等でインク中に分散させることに
より用いることができる。
【0014】具体的にはC.I.ソルベントブラック
3、5、7、9、22、23、27、29、C.I.ソ
ルベントイエロー6、14、15、19、21、30、
56、61、80、149、162、C.I.ソルベン
トレッド1、3、8、23、24、27、30、49、
82、84、100、109、121、132、21
8、C.I.ソルベントブルー2、11、12、25、
35、36、55、70、73等が挙げられる。
3、5、7、9、22、23、27、29、C.I.ソ
ルベントイエロー6、14、15、19、21、30、
56、61、80、149、162、C.I.ソルベン
トレッド1、3、8、23、24、27、30、49、
82、84、100、109、121、132、21
8、C.I.ソルベントブルー2、11、12、25、
35、36、55、70、73等が挙げられる。
【0015】顔料としては、カーボンブラック、アゾ顔
料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレ
ートアゾ顔料等含む)、多環式顔料(例えば、フタロシ
アニン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナ
クリドン顔料、ジオキザジン顔料等)、ニトロ顔料、ニ
トロソ顔料、アニリンブラック等が挙げられる。
料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレ
ートアゾ顔料等含む)、多環式顔料(例えば、フタロシ
アニン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、キナ
クリドン顔料、ジオキザジン顔料等)、ニトロ顔料、ニ
トロソ顔料、アニリンブラック等が挙げられる。
【0016】本発明では、インクの着色剤は、水不溶性
染料若しくは顔料をカチオン性基を有する樹脂(カチオ
ン性分散剤)によってインク媒体中に分散せしめたもの
であってもよい。顔料としてはカーボンブラックの他に
種々の色相の顔料が挙げられる。上記顔料のカチオン性
分散剤としては、カチオン性モノマーと疎水性モノマー
との共重合体を用いるのが好ましい。カチオン性モノマ
ーとしては、下記の如きモノマー、及びそれらの4級化
された化合物が挙げられる。N,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルア
クリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N
−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノ
プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピルメタクリルアミド。
染料若しくは顔料をカチオン性基を有する樹脂(カチオ
ン性分散剤)によってインク媒体中に分散せしめたもの
であってもよい。顔料としてはカーボンブラックの他に
種々の色相の顔料が挙げられる。上記顔料のカチオン性
分散剤としては、カチオン性モノマーと疎水性モノマー
との共重合体を用いるのが好ましい。カチオン性モノマ
ーとしては、下記の如きモノマー、及びそれらの4級化
された化合物が挙げられる。N,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルア
クリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N
−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノ
プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピルメタクリルアミド。
【0017】尚、上記の化合物を4級化するには、塩化
メチル、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、エピクロ
ルヒドリン等を用いて常法で行えばよい。次に、疎水性
モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン等のスチレン類、アクリロニトリル、及び
(メタ)アクリル酸アクリルエステル類がある。上記の
ような、カチオン性モノマーと疎水性モノマーを共重合
させる場合には、共重合体中のカチオン性モノマーと、
疎水性モノマーとの重量比率を10:90〜60:40
の範囲とするのが好ましい。
メチル、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、エピクロ
ルヒドリン等を用いて常法で行えばよい。次に、疎水性
モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン等のスチレン類、アクリロニトリル、及び
(メタ)アクリル酸アクリルエステル類がある。上記の
ような、カチオン性モノマーと疎水性モノマーを共重合
させる場合には、共重合体中のカチオン性モノマーと、
疎水性モノマーとの重量比率を10:90〜60:40
の範囲とするのが好ましい。
【0018】上記分散剤を用いて、顔料を水中に分散さ
せる方法、例えば、ブラックインクの作製方法として
は、カチオン性樹脂と水とが少なくとも含有されている
水性媒体とからなる混合液中に顔料を添加し、撹拌した
後、後述の分散手段を用いて顔料の分散を十分に行い、
更に必要に応じて遠心分離処理を行って所望の顔料分散
液を得る。次に、この顔料分散液に上記で挙げたような
適宜に選択された添加剤成分を加え、撹拌してブラック
インクとする。また、樹脂を溶解させるために必要であ
れば酸を添加してもよい。
せる方法、例えば、ブラックインクの作製方法として
は、カチオン性樹脂と水とが少なくとも含有されている
水性媒体とからなる混合液中に顔料を添加し、撹拌した
後、後述の分散手段を用いて顔料の分散を十分に行い、
更に必要に応じて遠心分離処理を行って所望の顔料分散
液を得る。次に、この顔料分散液に上記で挙げたような
適宜に選択された添加剤成分を加え、撹拌してブラック
インクとする。また、樹脂を溶解させるために必要であ
れば酸を添加してもよい。
【0019】本発明において顔料の分散処理の際に使用
する分散機としては、一般に使用される分散機ならば如
何なるものでもよく、例えば、ボールミル、ロールミル
及びサンドミル等が挙げられる。その中でも、高速型の
サンドミルが特に好ましく使用される。このようなもの
としては、例えば、スーパーミル、サンドグラインダ
ー、ビーズミル、アジテータミル、グレンミル、ダイノ
ーミル、パールミル及びコボルミル(何れも商品名)等
が挙げられる。また、顔料分散体としてはカチオン性で
あるものが好適に用いられる。
する分散機としては、一般に使用される分散機ならば如
何なるものでもよく、例えば、ボールミル、ロールミル
及びサンドミル等が挙げられる。その中でも、高速型の
サンドミルが特に好ましく使用される。このようなもの
としては、例えば、スーパーミル、サンドグラインダ
ー、ビーズミル、アジテータミル、グレンミル、ダイノ
ーミル、パールミル及びコボルミル(何れも商品名)等
が挙げられる。また、顔料分散体としてはカチオン性で
あるものが好適に用いられる。
【0020】更に、上記の製造方法において、顔料を含
む水性媒体を撹拌して分散処理する前に、フレミキシン
グを30分間以上行うと効果的である。このようなフレ
ミキシング操作によって、顔料表面の濡れ性が改善さ
れ、顔料表面への分散剤の吸着を促進させることができ
るために好ましい。
む水性媒体を撹拌して分散処理する前に、フレミキシン
グを30分間以上行うと効果的である。このようなフレ
ミキシング操作によって、顔料表面の濡れ性が改善さ
れ、顔料表面への分散剤の吸着を促進させることができ
るために好ましい。
【0021】また、本発明では、着色剤が、カチオン性
基を有する樹脂で被覆された水不溶性染料若しくは顔料
であってもよい。このような着色剤は、前記水不溶性染
料若しくは顔料の分散液中に、前記のカチオン性モノマ
ーを含むモノマーを溶解又は分散させ、適当な方法で重
合することによって得られる。また、前記カチオン性基
を有する樹脂で分散された分散液をpH調整、塩析等に
よりカチオン性樹脂を水不溶性染料若しくは顔料の粒子
表面に析出させて着色剤をカチオン性樹脂で被覆したも
のであってもよい。
基を有する樹脂で被覆された水不溶性染料若しくは顔料
であってもよい。このような着色剤は、前記水不溶性染
料若しくは顔料の分散液中に、前記のカチオン性モノマ
ーを含むモノマーを溶解又は分散させ、適当な方法で重
合することによって得られる。また、前記カチオン性基
を有する樹脂で分散された分散液をpH調整、塩析等に
よりカチオン性樹脂を水不溶性染料若しくは顔料の粒子
表面に析出させて着色剤をカチオン性樹脂で被覆したも
のであってもよい。
【0022】また、本発明においては、着色剤は、カチ
オン性基で表面処理された自己分散型の有機顔料微粒子
であってもよい。この自己分散性の有機顔料微粒子とし
てカーボンブラックを代表例として説明する。カチオン
性に帯電したカーボンブラックとしては、カーボンブラ
ックの表面に、例えば、下記に示す第4級アンモニウム
基から選ばれる少なくとも1つを結合させたものが挙げ
られる。
オン性基で表面処理された自己分散型の有機顔料微粒子
であってもよい。この自己分散性の有機顔料微粒子とし
てカーボンブラックを代表例として説明する。カチオン
性に帯電したカーボンブラックとしては、カーボンブラ
ックの表面に、例えば、下記に示す第4級アンモニウム
基から選ばれる少なくとも1つを結合させたものが挙げ
られる。
【0023】 上記式中、Rは炭素原子数1〜12のアルキル基、置換
若しくは未置換のフェニル基、置換若しくは末置換のナ
フチル基を表わす。尚、上記のカチオン性基にはカウン
ターイオンとして、例えば、NO3 -やCH3COO-が存
在する。
若しくは未置換のフェニル基、置換若しくは末置換のナ
フチル基を表わす。尚、上記のカチオン性基にはカウン
ターイオンとして、例えば、NO3 -やCH3COO-が存
在する。
【0024】上記したような親水性基が結合されてカチ
オン性に帯電している自己分散型カーボンブラックを製
造する方法としては、例えば、下記に示す構造のN−エ
チルピリジル基を結合させる方法を例にとって説明する
と、 カーボンブラックを3−アミノ−N−エチルピリジニウ
ムブロマイドで処理する方法が挙げられる。このように
カーボンブラック表面へのカチオン性基の導入によって
カチオン性に帯電させたカーボンブラックは、イオンの
反発によって優れた水分散性を有するため、水性インク
液媒体中に含有させた場合にも分散剤等を添加しなくて
も安定した分散状態を維持する。
オン性に帯電している自己分散型カーボンブラックを製
造する方法としては、例えば、下記に示す構造のN−エ
チルピリジル基を結合させる方法を例にとって説明する
と、 カーボンブラックを3−アミノ−N−エチルピリジニウ
ムブロマイドで処理する方法が挙げられる。このように
カーボンブラック表面へのカチオン性基の導入によって
カチオン性に帯電させたカーボンブラックは、イオンの
反発によって優れた水分散性を有するため、水性インク
液媒体中に含有させた場合にも分散剤等を添加しなくて
も安定した分散状態を維持する。
【0025】上記したような種々の親水性基は、カーボ
ンブラックの表面に直接結合させてもよい。或いは他の
原子団をカーボンブラック表面と該親水性基との間に介
在させ、該親水性基をカーボンブラック表面に間接的に
結合させてもよい。ここで他の原子団の具体例として
は、例えば、炭素原子数1〜12の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキレン基、置換若しくは未置換のフェニレン
基、置換若しくは未置換のナフチレン基が挙げられる。
ここでフェニレン基及びナフチレン基の置換基として
は、例えば、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアル
キル基が挙げられる。本発明において上記した自己分散
型カーボンブラックの中から2種類若しくはそれ以上を
適宜選択したインクの色材に用いてもよい。以上の如き
着色剤は、カチオン性基を有する樹脂で被覆された水不
溶性染料若しくは顔料と、カチオン性基で表面処理され
た自己分散型の有機顔料微粒子とを併用することもでき
る。
ンブラックの表面に直接結合させてもよい。或いは他の
原子団をカーボンブラック表面と該親水性基との間に介
在させ、該親水性基をカーボンブラック表面に間接的に
結合させてもよい。ここで他の原子団の具体例として
は、例えば、炭素原子数1〜12の直鎖状若しくは分岐
鎖状のアルキレン基、置換若しくは未置換のフェニレン
基、置換若しくは未置換のナフチレン基が挙げられる。
ここでフェニレン基及びナフチレン基の置換基として
は、例えば、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖状のアル
キル基が挙げられる。本発明において上記した自己分散
型カーボンブラックの中から2種類若しくはそれ以上を
適宜選択したインクの色材に用いてもよい。以上の如き
着色剤は、カチオン性基を有する樹脂で被覆された水不
溶性染料若しくは顔料と、カチオン性基で表面処理され
た自己分散型の有機顔料微粒子とを併用することもでき
る。
【0026】本発明の着色剤の濃度は、インク全体に対
し1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%となるよ
うに含有することが望ましい。着色剤の濃度が1%未満
では十分な画像濃度を得ることができず、20%以上で
は十分な吐出安定性を得られなくなる。
し1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%となるよ
うに含有することが望ましい。着色剤の濃度が1%未満
では十分な画像濃度を得ることができず、20%以上で
は十分な吐出安定性を得られなくなる。
【0027】本発明で使用される消泡剤としては、油脂
系、脂肪酸系、脂肪酸エステル系、アルコール系、リン
酸エステル系、アミン系、アミド系、金属石鹸系、硫酸
エステル系、シリコーン系等が挙げられる。これらは単
独でも又は二種以上で用いることができる。この中で
も、シロキサン結合を有するシリコーン系消泡剤が、イ
ンクタンクのスポンジ吸収体の負圧制御の容易性から好
ましい。特にポリエチレンオキサイド及び/又はポリプ
ロピレンオキサイドを付加したポリシロキサン系消泡剤
が有効である。
系、脂肪酸系、脂肪酸エステル系、アルコール系、リン
酸エステル系、アミン系、アミド系、金属石鹸系、硫酸
エステル系、シリコーン系等が挙げられる。これらは単
独でも又は二種以上で用いることができる。この中で
も、シロキサン結合を有するシリコーン系消泡剤が、イ
ンクタンクのスポンジ吸収体の負圧制御の容易性から好
ましい。特にポリエチレンオキサイド及び/又はポリプ
ロピレンオキサイドを付加したポリシロキサン系消泡剤
が有効である。
【0028】インク中における消泡剤の含有量として
は、0.00001〜10重量%、より好ましくは0.
0001〜5重量%であり、0.00001%未満では
十分な消泡効果を示さず、10%を超えると着色剤の溶
解度や分散安定性が低下したり、インクの吐出安定性が
低下する等の問題が生じる。また、インク吸収体のイン
ク保持のためには、インク吸収体に用いるウレタン、或
いはポリプロピレン繊維等からなるスポンジ吸収体の繊
維密度、構造等と、これに対する消泡剤の親和性等から
上記含有量の範囲内で最適な消泡剤量を決めればよい。
は、0.00001〜10重量%、より好ましくは0.
0001〜5重量%であり、0.00001%未満では
十分な消泡効果を示さず、10%を超えると着色剤の溶
解度や分散安定性が低下したり、インクの吐出安定性が
低下する等の問題が生じる。また、インク吸収体のイン
ク保持のためには、インク吸収体に用いるウレタン、或
いはポリプロピレン繊維等からなるスポンジ吸収体の繊
維密度、構造等と、これに対する消泡剤の親和性等から
上記含有量の範囲内で最適な消泡剤量を決めればよい。
【0029】本発明で使用されるカチオン性界面活性剤
としては、一級、二級及び三級アミン塩型化合物、アル
キルアミン塩、第四級アルキルアンモニウム塩、アルキ
ルピリジニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩等
を用いることができる。具体的には、ラウリルアミン、
ヤシアミン、ロジンアミン等の塩酸塩、酢酸塩等、ラウ
リルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメ
チルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアン
モニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、セチルピ
リジニウムクロライド、セチルピリジニウムブロマイ
ド、ジヒドロキシエチルラウリルアミン等が挙げられ
る。これらは単独でも、又は二種以上で用いることがで
きる。インク中におけるカチオン性界面活性剤の含有量
としては0.01〜10重量%が好適である。
としては、一級、二級及び三級アミン塩型化合物、アル
キルアミン塩、第四級アルキルアンモニウム塩、アルキ
ルピリジニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩等
を用いることができる。具体的には、ラウリルアミン、
ヤシアミン、ロジンアミン等の塩酸塩、酢酸塩等、ラウ
リルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメ
チルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアン
モニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、セチルピ
リジニウムクロライド、セチルピリジニウムブロマイ
ド、ジヒドロキシエチルラウリルアミン等が挙げられ
る。これらは単独でも、又は二種以上で用いることがで
きる。インク中におけるカチオン性界面活性剤の含有量
としては0.01〜10重量%が好適である。
【0030】本発明のインクを構成する液媒体として
は、一般的な水溶性有機溶媒であれば問題なく使用する
ことができる。例えば、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等のポリアルキレングリコール
類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6
−ヘキサントリオール、ヘキシレングリコール、ジエチ
レングリコール、チオジグリコール、1,2−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール等の多価アルコール類;グリセリン;エチレン
グリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコー
ルモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコー
ルの低級アルキルエーテル類;メチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルア
ルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルア
ルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサキサノー
ル等のアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアル
コール等のケトン又はケトンアルコール類;テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類;N−メチル−2
−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン等の含窒素複素環式ケトン類等が挙
げられる。
は、一般的な水溶性有機溶媒であれば問題なく使用する
ことができる。例えば、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等のポリアルキレングリコール
類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6
−ヘキサントリオール、ヘキシレングリコール、ジエチ
レングリコール、チオジグリコール、1,2−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール等の多価アルコール類;グリセリン;エチレン
グリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコー
ルモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコー
ルの低級アルキルエーテル類;メチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルア
ルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルア
ルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサキサノー
ル等のアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアル
コール等のケトン又はケトンアルコール類;テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類;N−メチル−2
−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン等の含窒素複素環式ケトン類等が挙
げられる。
【0031】これらの中で望ましい水溶性有機溶剤とし
ては、エチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエ
チレングリコール、グリセリン、チオジグリコオール、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール、1,5−
ペンタンジオール等が挙げられる。また、保湿剤として
尿素やエチレン尿素等の尿素誘導体を用いることが望ま
しい。これらの含有量は一般的にはインクの全重量に対
して1〜35重量%の範囲であることが望ましい。
ては、エチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエ
チレングリコール、グリセリン、チオジグリコオール、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール、1,5−
ペンタンジオール等が挙げられる。また、保湿剤として
尿素やエチレン尿素等の尿素誘導体を用いることが望ま
しい。これらの含有量は一般的にはインクの全重量に対
して1〜35重量%の範囲であることが望ましい。
【0032】本発明のインクを構成する主成分は上記の
通りであるが、その他各種の保湿剤、分散剤、界面活性
剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、蛍光増白剤、酸化防
止剤、防かび剤、キレート剤、pH調整剤、紫外線吸収
剤等を本発明の目的の達成を妨げない範囲において必要
に応じて添加することができる。
通りであるが、その他各種の保湿剤、分散剤、界面活性
剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、蛍光増白剤、酸化防
止剤、防かび剤、キレート剤、pH調整剤、紫外線吸収
剤等を本発明の目的の達成を妨げない範囲において必要
に応じて添加することができる。
【0033】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、以下の文中における「部」は重
量部を示す。
具体的に説明する。尚、以下の文中における「部」は重
量部を示す。
【0034】 を混合溶解し、酢酸で1.2当量中和したのち、転送乳
化を行い、最終的にメチルエチルケトンを除去して、固
形分濃度20重量%、平均粒子径120nmの顔料分散
体Cを得た。
化を行い、最終的にメチルエチルケトンを除去して、固
形分濃度20重量%、平均粒子径120nmの顔料分散
体Cを得た。
【0035】〜ブラック顔料分散体Bの作成〜 表面積が230m2/gで、DBP吸油量が70ml/
100gのカーボンブラック10gと3−アミノ−N−
エチルピリジニウムブロマイド3.06gを水72gに
よく混合した後、これに硝酸1.62gを滴下し、70
℃に撹拌した。ここに更に数分後、5gの水に1.07
gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加え、更に1時
間撹拌した。得られたスラリーを濾紙(商品名:東洋濾
紙No.2;アドバンティス社製)で濾過し、顔料粒子
を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、更に
この顔料に水を足して顔料濃度10重量%の顔料水溶液
を作成した。以上の方法によりカーボンブラックの表面
に下記化学式に示す基を導入した。
100gのカーボンブラック10gと3−アミノ−N−
エチルピリジニウムブロマイド3.06gを水72gに
よく混合した後、これに硝酸1.62gを滴下し、70
℃に撹拌した。ここに更に数分後、5gの水に1.07
gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加え、更に1時
間撹拌した。得られたスラリーを濾紙(商品名:東洋濾
紙No.2;アドバンティス社製)で濾過し、顔料粒子
を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、更に
この顔料に水を足して顔料濃度10重量%の顔料水溶液
を作成した。以上の方法によりカーボンブラックの表面
に下記化学式に示す基を導入した。
【0036】その後、強塩基性イオン交換樹脂(製品
名:ダイアイオンSA−10A:日本錬水株式会社製)
10gへ上記顔料水溶液100gを添加し、2時間撹拌
し、上記ピリジニウム基をOH型へイオン交換した。そ
の後、ポア径100μmのメッシュフィルターで、イオ
ン交換樹脂と顔料水溶液を分離し、この顔料水溶液を酢
酸でpH5に調整した。
名:ダイアイオンSA−10A:日本錬水株式会社製)
10gへ上記顔料水溶液100gを添加し、2時間撹拌
し、上記ピリジニウム基をOH型へイオン交換した。そ
の後、ポア径100μmのメッシュフィルターで、イオ
ン交換樹脂と顔料水溶液を分離し、この顔料水溶液を酢
酸でpH5に調整した。
【0037】〜ブラック顔料分散体Cの作成〜 表面積が230m2/gで、DBP吸油量が70ml/
100gのカーボンブラック10gと3−アミノ−N−
エチルピリジニウムブロマイド2.06gを水72gに
よく混合した後、これに硝酸1.62gを滴下し、70
℃に撹拌した。ここに更に数分後、5gの水に1.07
gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加え、更に1時
間撹拌した。得られたスラリーを濾紙(商品名:東洋濾
紙No.2;アドバンティス社製)で濾過し、顔料粒子
を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、更に
この顔料に水を足して顔料濃度10重量%の顔料水溶液
を作成した。以上の方法によりカーボンブラックの表面
に下記化学式に示す基を導入した。
100gのカーボンブラック10gと3−アミノ−N−
エチルピリジニウムブロマイド2.06gを水72gに
よく混合した後、これに硝酸1.62gを滴下し、70
℃に撹拌した。ここに更に数分後、5gの水に1.07
gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加え、更に1時
間撹拌した。得られたスラリーを濾紙(商品名:東洋濾
紙No.2;アドバンティス社製)で濾過し、顔料粒子
を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、更に
この顔料に水を足して顔料濃度10重量%の顔料水溶液
を作成した。以上の方法によりカーボンブラックの表面
に下記化学式に示す基を導入した。
【0038】その後、強塩基性イオン交換樹脂(製品
名:ダイアイオンSA−10A;日本錬水株式会社製)
10gへ上記顔料水溶液100gを添加し、2時間撹拌
し、上記ピリジニウム基をOH型へイオン交換した。そ
の後、ポア径100μmのメッシュフィルターで、イオ
ン交換樹脂と顔料水溶液を分離し、この顔料水溶液を酢
酸と硝酸をモル比7:3で添加し、pH5に調整した。
名:ダイアイオンSA−10A;日本錬水株式会社製)
10gへ上記顔料水溶液100gを添加し、2時間撹拌
し、上記ピリジニウム基をOH型へイオン交換した。そ
の後、ポア径100μmのメッシュフィルターで、イオ
ン交換樹脂と顔料水溶液を分離し、この顔料水溶液を酢
酸と硝酸をモル比7:3で添加し、pH5に調整した。
【0039】[実施例1]以下の組成のインクを作成
し、実施例1のインク組成物とした。
し、実施例1のインク組成物とした。
【0040】[実施例2]以下の組成のインクを作成
し、実施例2のインク組成物とした。
し、実施例2のインク組成物とした。
【0041】[実施例3]以下の組成のインクを作成
し、実施例3のインク組成物とした。
し、実施例3のインク組成物とした。
【0042】[比較例1]以下の組成のインクを作成
し、比較例1のインク組成物とした。 ・グリセリン 7.5部 ・尿素 5.0部 ・ブラック顔料分散体A(固形分) 2.5部 ・ブラック顔料分散体C(固形分) 2.5部 ・水 残部
し、比較例1のインク組成物とした。 ・グリセリン 7.5部 ・尿素 5.0部 ・ブラック顔料分散体A(固形分) 2.5部 ・ブラック顔料分散体C(固形分) 2.5部 ・水 残部
【0043】[インク組成物の画像評価]実施例及び比
較例のインクをキヤノン製バブルジェットプリンターB
JF−800のインクタンクに詰めてプリンターにセッ
トして印字を行ない、以下の画像評価を行なった。
較例のインクをキヤノン製バブルジェットプリンターB
JF−800のインクタンクに詰めてプリンターにセッ
トして印字を行ない、以下の画像評価を行なった。
【0044】[定着性]印字を普通紙に行ない、30秒
間隔で五枚連続印字、排紙を行ない、五枚印字後印字物
を重ね合わせ四隅を揃えたのち、印字面の裏側に付着し
たインクを目視にて確認した。 評価結果A:紙の裏面に、インクの付着が殆ど見られな
い。 評価結果B:紙の裏面に、インクの付着がある。
間隔で五枚連続印字、排紙を行ない、五枚印字後印字物
を重ね合わせ四隅を揃えたのち、印字面の裏側に付着し
たインクを目視にて確認した。 評価結果A:紙の裏面に、インクの付着が殆ど見られな
い。 評価結果B:紙の裏面に、インクの付着がある。
【0045】[ブリーディング]印字を普通紙に行な
い、印字後異なる色の境界部分の色の滲み具合を目視に
て確認した。ブリーディングは、実施例及び比較例のブ
ラックインクと、キヤノン製バブルジェットプリンター
BJF−800のイエローインクとの色境界部における
滲み具合で評価した。 評価結果A:ブリーディングが目立たない。 評価結果B:ブリーディングが目立つ。
い、印字後異なる色の境界部分の色の滲み具合を目視に
て確認した。ブリーディングは、実施例及び比較例のブ
ラックインクと、キヤノン製バブルジェットプリンター
BJF−800のイエローインクとの色境界部における
滲み具合で評価した。 評価結果A:ブリーディングが目立たない。 評価結果B:ブリーディングが目立つ。
【0046】[消泡性]実施例及び比較例のインクをそ
れぞれ試験管に5g注入し、これを強く振り泡立たせ、
一分後の泡の高さを測定した。
れぞれ試験管に5g注入し、これを強く振り泡立たせ、
一分後の泡の高さを測定した。
【0047】[スポンジ吸収体のインク保持性]実施例
及び比較例のインクをそれぞれスポイトを用いてポリプ
ロピレン繊維製のスポンジ吸収体に滴下し、インクの保
持性を確認した。 評価結果A:インクがスポンジ吸収体に吸収され、且つ
スポンジからのインク漏れがない。 評価結果B:インクがスポンジ吸収体に吸収されない。 以上の結果は下記表1の通りであった。
及び比較例のインクをそれぞれスポイトを用いてポリプ
ロピレン繊維製のスポンジ吸収体に滴下し、インクの保
持性を確認した。 評価結果A:インクがスポンジ吸収体に吸収され、且つ
スポンジからのインク漏れがない。 評価結果B:インクがスポンジ吸収体に吸収されない。 以上の結果は下記表1の通りであった。
【0048】
【0049】
【発明の効果】本発明によるインク組成物により、カチ
オン性界面活性剤の浸透作用により定着性を向上させ、
ブリーディングを防止できる一方、インクの浸透作用を
妨げることなく、消泡剤の作用によりインクの発泡を抑
え、且つインクタンク内のスポンジ吸収体のインク保持
性を向上させたインク組成物を供給することが可能とな
る。
オン性界面活性剤の浸透作用により定着性を向上させ、
ブリーディングを防止できる一方、インクの浸透作用を
妨げることなく、消泡剤の作用によりインクの発泡を抑
え、且つインクタンク内のスポンジ吸収体のインク保持
性を向上させたインク組成物を供給することが可能とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小笠原 幹史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 朝木 則泰 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 遠藤 真紀子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 倉林 豊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 江口 岳夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA05 FC01 2H086 BA01 BA53 BA55 BA59 4J037 AA02 AA30 CB16 EE02 EE11 FF05 FF15 4J039 AB03 AB08 AD03 AD10 AD11 AD12 AD17 AE11 BA04 BC07 BC09 BC13 BC16 BC19 BC20 BC31 BC33 BC36 BC37 BC39 BC50 BC51 BC54 BC56 BC60 BE01 BE05 BE06 BE07 BE12 BE16 BE22 DA02 DA08 EA15 EA16 EA17 EA19 EA41 EA42 EA43 EA44 EA47 GA24
Claims (8)
- 【請求項1】 カチオン性基を含む着色剤、水及び水溶
性有機溶剤からなるインクジェット用インク組成物にお
いて、更にカチオン性界面活性剤と消泡剤とを含むこと
を特徴とするインクジェット用インク組成物。 - 【請求項2】 消泡剤が、シリコーン系界面活性剤であ
る請求項1に記載のインク組成物。 - 【請求項3】 シリコーン系消泡剤が、ポリシロキサン
系界面活性剤である請求項1に記載のインク組成物。 - 【請求項4】 ポリシロキサン系界面活性剤が、ポリエ
チレンオキサイド及び/又はポリプロピレンオキサイド
付加体である請求項1に記載のインク組成物。 - 【請求項5】 カチオン性基を含む着色剤が、カチオン
性基を有する樹脂によって液媒体中に溶解又は分散され
ている水不溶性染料若しくは顔料である請求項1に記載
のインク組成物。 - 【請求項6】 カチオン性基を含む着色剤が、カチオン
性基を有する樹脂で被覆された水不溶性染料若しくは顔
料である請求項1に記載のインク組成物。 - 【請求項7】 カチオン性基を含む着色剤が、カチオン
性基で表面処理された自己分散型の有機顔料微粒子であ
る請求項1に記載のインク組成物。 - 【請求項8】 着色剤が、カチオン性基を有する樹脂で
被覆された水不溶性染料若しくは顔料と、カチオン性基
で表面処理された自己分散型の有機顔料微粒子の両方を
含む請求項1に記載のインク組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001126190A JP2002322394A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | インクジェット用インク組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001126190A JP2002322394A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | インクジェット用インク組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002322394A true JP2002322394A (ja) | 2002-11-08 |
Family
ID=18975270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001126190A Pending JP2002322394A (ja) | 2001-04-24 | 2001-04-24 | インクジェット用インク組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002322394A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100808250B1 (ko) | 2006-06-14 | 2008-02-29 | 삼성전자주식회사 | 잉크조성물, 이를 포함한 잉크조성물 카트리지 |
JP2012036333A (ja) * | 2010-08-10 | 2012-02-23 | Ricoh Co Ltd | インクジェット記録装置及びインクカートリッジの洗浄液兼充填液、並びに該洗浄液兼充填液を収容したカートリッジ |
JP2012176997A (ja) * | 2011-02-25 | 2012-09-13 | Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd | 水性分散体 |
US8556400B2 (en) | 2004-10-22 | 2013-10-15 | Seiko Epson Corporation | Inkjet recording ink |
-
2001
- 2001-04-24 JP JP2001126190A patent/JP2002322394A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8556400B2 (en) | 2004-10-22 | 2013-10-15 | Seiko Epson Corporation | Inkjet recording ink |
KR100808250B1 (ko) | 2006-06-14 | 2008-02-29 | 삼성전자주식회사 | 잉크조성물, 이를 포함한 잉크조성물 카트리지 |
JP2012036333A (ja) * | 2010-08-10 | 2012-02-23 | Ricoh Co Ltd | インクジェット記録装置及びインクカートリッジの洗浄液兼充填液、並びに該洗浄液兼充填液を収容したカートリッジ |
JP2012176997A (ja) * | 2011-02-25 | 2012-09-13 | Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd | 水性分散体 |
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