JP2002319348A - 電子銃の組立方法および組立装置 - Google Patents

電子銃の組立方法および組立装置

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JP2002319348A
JP2002319348A JP2001124419A JP2001124419A JP2002319348A JP 2002319348 A JP2002319348 A JP 2002319348A JP 2001124419 A JP2001124419 A JP 2001124419A JP 2001124419 A JP2001124419 A JP 2001124419A JP 2002319348 A JP2002319348 A JP 2002319348A
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electron gun
electrodes
assembling
shaft member
holes
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Atsushi Miura
淳 三浦
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子銃を構成する電極と組立用治具との間の嵌
合公差を圧縮することなく、電子銃の組立精度を向上さ
せることができる電子銃の組立装置および組立方法を提
供する。 【解決手段】通過孔HR,HBをもつ複数の電極Gを備
え、各電極Gの通過孔HR,HBが一致するように所定
間隔で配列される電子銃を組み立てる際に、各電極Gの
相対位置を規定する電子銃の組立装置であって、ベース
上に立設され、通過孔HR,HBに挿入可能な形状を有
し、通過孔HR,HBの内周に合致可能な基準面13s
a,14saを備える軸部材13,14を有し、軸部材
13,14は、軸部材13,14に複数の電極Gの各通
過孔HR,HBが挿入された状態で、加熱により変形
し、基準面13sa,14saが各通過孔HR,HBの
位置を規定する基準位置に移動可能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管の電子銃
の組立方法および組立装置に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管は、陰極線管を構成するファン
ネルおよびパネルからなる管体に電子銃を内蔵してい
る。カラー陰極線管の場合には、電子銃は、R(赤)、
G(緑)、B(青)用の各電子ビームをパネル内面に形
成された蛍光面に向けて出射する。電子銃は、通常、電
子を発生するカソードと、このカソードからの電子の放
出量の制御、電子の集束、加速のための複数の電極を備
えており、これら複数の電極はビードガラスと呼ばれる
絶縁支持体によって連結されている。各電極は、たとえ
ば、インライン電子銃の場合には、3本の電子ビームが
通過する直線上に配列された3つの通過孔を備えてい
る。図16は、インライン電子銃の電極の構成の一例を
示す図である。図16に示す電極100は、たとえば、
ステンレス等の金属材料からなる外形が楕円状の円筒部
材101の内部に、ステンレス等の金属材料からなる外
形が楕円状の平板部材102が固定されている。平板部
材102には、直線上に3つの通過孔102R,102
G,102Bが形成されている。両側の通過孔102
R,102Bは円形孔であり、中央の通過孔102Gは
楕円孔である。なお、電極100は電子銃を構成する複
数の電極のなかの一つであり、電子銃を構成する複数の
電極は円筒状および平板状の電極の双方が存在する場合
もある。しかしながら、複数の電極には、それぞれ上記
のような3つの通過孔102R,102G,102Bが
形成されている。
【0003】上記のような構成の複数の電極を用いて電
子銃を組み立てる際には、たとえば、図17に示すよう
に、組立用治具120を用いる。図17に示す組立用治
具120は、電極に形成された3つの通過孔のうち両側
の円形の通過孔102Rおよび102Gに嵌合する円柱
状の内芯軸121および122をベース123上に備え
ている。この組立用治具120を用いて、図17に示す
ように、内芯軸121および122に複数の電極100
の通過孔102Rおよび102Gを順次嵌め込み、図1
8のような状態にする。図18は、複数の電極100を
内芯軸121および122に装着した状態を示してお
り、各電極100間には、電極100間の距離を規定す
るスペーサが挿入されている。図18に示す状態の組立
用治具120をビードガラスを装着する工程に搬入し、
棒状のビードガラスをガスバーナーによって溶融状態に
し、このビードガラスを内芯軸121および122に沿
って配列された複数の電極100の側面に固着する。こ
れにより、複数の電極100がビードガラスによって支
持される。ビードガラスによって支持された複数の電極
100は、組立用治具120から取り外され、その後の
工程に送られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のビー
ドガラスによって支持された複数の電極100の相対位
置が正確でないと、この電子銃を陰極線管に内蔵したと
きに、陰極線管の電子ビームのフォーカスがずれ、画像
の解像度のばらつきの原因となる。このため、複数の電
極100間の位置合わせは、精度良く行う必要がある。
したがって、内芯軸121,122と通過孔102R,
102Bとの間の嵌合公差は、たとえば、20〜30μ
mに設定されている。このため、図19(a)に示すよ
うに、内芯軸121,122に通過孔102R,102
Bを嵌め込むと、内芯軸121,122と通過孔102
R,102Bの中心が理想的に一致した場合には、内芯
軸121,122の外周と通過孔102R,102Bの
内周との間には、20〜30μm程度の隙間Gpが形成
される。一方、複数の電極100をビードガラスによっ
て連結する際には、隙間Gpが存在すると、たとえば、
図19(b)に示すように、通過孔102R,102B
と内芯軸121,122との中心が一致せず、いずれか
の方向に偏ってしまう可能性がある。この偏心によっ
て、各電極100の相対位置がずれてしまう可能性があ
る。
【0005】近年、陰極線管は、さらなる高解像度が要
求されており、内芯軸121,122と通過孔102
R,102Bとの間の偏心を可能な限り抑制する必要が
ある。内芯軸121,122と通過孔102R,102
Bとの間の偏心を抑制する方法としては、内芯軸12
1,122と通過孔102R,102Bとの間の嵌合公
差を圧縮することが考えられる。しかしながら、内芯軸
121,122と通過孔102R,102Bとの間の嵌
合公差を圧縮すると、組立作業性が低下するという不利
益が存在する。すなわち、内芯軸121,122を通過
孔102R,102Bに挿入する際に、挿入するのが難
しく、また、内芯軸121,122から各電極100を
取り外す際に抜けにくく、各電極100が変形するおそ
れもある。さらに、内芯軸121,122と通過孔10
2R,102Bとの間の嵌合公差を圧縮すると、さらに
高精度に電極の通過孔102R,102Bを加工する必
要があるため、加工コストが嵩むという不利益も存在す
る。
【0006】本発明は、上述の問題に鑑みて成されたも
のであって、電子銃を構成する電極と組立用治具との間
の嵌合公差を圧縮することなく、電子銃の組立精度を向
上させることができる電子銃の組立装置および組立方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電子銃の組立装
置は、少なくとも一つの開口孔をもつ複数の電極を備
え、当該各電極の開口孔の位置が一致するように所定間
隔で配列される電子銃を組み立てる際に、前記各電極の
相対位置を規定する電子銃の組立装置であって、ベース
上に立設され、前記開口孔に挿入可能な形状を有し、当
該開口孔の内周に合致可能な基準面を備える軸部材を有
し、前記軸部材は、当該軸部材に前記複数の電極の各開
口孔が挿入された状態で、加熱により変形し、前記基準
面が前記開口孔の位置を規定する基準位置に移動可能と
なっている。
【0008】好適には、前記軸部材は、形状記憶合金に
より形成されている。
【0009】前記開口孔は、同じ直径の円形孔である。
【0010】前記軸部材は、当該軸部材を所定の温度ま
で加熱する加熱手段を内蔵している構成を採用すること
ができる。
【0011】本発明の電子銃の組立装置は、前記軸部材
を所定の温度まで外部から加熱する加熱手段をさらに有
する構成も採用することができる。
【0012】前記複数の電極の開口孔は、3本の電子ビ
ームがそれぞれ通過する同一直線上に配列された3つの
通過孔からなり、前記3つの通過孔のうち、少なくとも
両側の通過孔が円形孔である。
【0013】前記軸部材は、長手方向に沿って複数に分
割され、前記開口孔の内周に合致する基準面をそれぞれ
備える複数の軸部からなり、前記複数の軸部は、加熱に
より変形し、前記開口孔の内周にそれぞれ当接又は接近
可能となっている。
【0014】前記複数の軸部は、前記開口孔の内周にそ
れぞれ当接又は接近することにより、当該開口孔の位置
を規定する。
【0015】前記軸部材は、前記両側の開口孔にそれぞ
れ挿入される2つの軸部材からなる構成を採用すること
も可能である。
【0016】好適には、前記2つの軸部材は、加熱によ
り前記3つの通過孔の配列方向であって、相反する向き
に変形する。
【0017】前記2つの軸部材のうち、一方のみが加熱
により変形する構成とすることも可能である。
【0018】本発明の電子銃の組立方法は、少なくとも
一つの開口孔をもつ複数の電極を備え、当該各電極の開
口孔の中心が同一直線上に位置するように所定間隔で配
列され、絶縁支持部材によって互いに連結された電子銃
の組立方法であって、ベース上に立設され、前記開口孔
の内周に合致可能な基準面をもつ軸部材を備える組立用
治具の当該軸部材に前記複数の電極の開口孔を順次嵌め
込み、前記軸部材を加熱により変形させ、前記基準面を
前記開口孔の位置を規定する基準位置に移動させること
によって、前記複数の電極の相対位置を規定し、相対位
置が規定された状態の前記複数の電極に対して前記絶縁
支持部材を接続し、前記絶縁支持部材の接続後、冷却に
よって前記軸部材所定位置に復帰した前記組立用治具か
ら接続された前記複数の電極を取り外す。
【0019】前記複数の電極の開口孔を前記軸部材に嵌
め込む際に、電極間の距離を規定するスペーサを挿入す
る。
【0020】本発明では、電子銃を構成する複数の電極
の円形孔に軸部材を挿入し、複数の電極を軸部材に配列
させる。その後に、軸部材を加熱すると、軸部材の基準
面は円形孔の位置を規定する基準位置に移動する。これ
により、軸部材の基準面は円形孔の内周に当接または接
近し、円形孔の相対位置が規定される。この結果、複数
の電極間の相対位置も規定される。この状態において、
電極間を絶縁支持体で接続することにより、各電極に加
わる外力によって電極間の相対位置のずれの発生を防ぐ
ことができる。軸部材を冷却することにより、軸部材の
変形が復元すると、軸部材と開口孔との間には、隙間が
形成され、軸部材から電極が容易に取り外すことができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。第1実施形態 図1は、本発明が適用される電子銃が内蔵される陰極線
管の一例を示す図であり、図2は図1に示す陰極線管に
内蔵される電子銃の一例を示す図である。図1に示す陰
極線管70は、画像が表示されるパネル71と、パネル
71とフリットガラスで接合されたファンネル72とを
有する。パネル71の内面には、蛍光面73が形成され
ている。蛍光面73の内側には、アパーチャグリル74
およびフレーム75からなる色選別機構が設けられてい
る。アパーチャグリル74は、フレーム75の前面に接
合されている。
【0022】ファンネル72の後端部には、ネック部7
7が形成されており、その内部に電子銃51が内蔵され
ている。電子銃51は、R(赤)、G(緑)、B(青)
を蛍光させるための3本の電子ビームEBを蛍光面73
に向けて出射する。電子ビームEBは、アパーチャグリ
ル74のスリットを通して色選別され、蛍光面73のの
ランディングポイント80で蛍光面を蛍光させる。
【0023】パネル71とこれに接合されたファンネル
72とからなる管体内は、内部の残留ガスによって電子
の飛翔が妨げられないように、およそ1.0×10-7
orrの高真空状態にされる。この陰極線管70の内部
を高真空にするのに、ファンネル72のネック部77の
端部から真空引きが行われる。
【0024】図2に示すように、電子銃51は、R
(赤)、G(緑)、B(青)に対応する3本のカソード
KR ,KG ,KB に対して共通に配列された第1電極G
1、第2電極G2、第3電極G3、第4電極G4および
第5電極G5からなる電極Gを備えている。第5電極G
5の先端には、高電圧供給用スプリング54が設けられ
ている。第1電極G1、第2電極G2、第3電極G3、
第4電極G4および第5電極G5は、たとえば、ステン
レス等の金属材料で形成されており、ガラスから形成さ
れたビードガラスと呼ばれる絶縁支持体55に固定され
ている。この絶縁支持体55は、電極Gに対して2か所
に設けられている。
【0025】電子銃51の第1電極G1側の端部には、
ステム52を貫通しかつステム52に固定された複数の
ステムピン56が設けられている。ステム52には、陰
極線管70を真空引きして封止するのに必要なガラス管
57が一体に形成されている。
【0026】第3電極G3と第5電極G5とは、たとえ
ば、リード線58によって電気的に接続され、これら第
3電極G3および第5電極G5には、たとえば、30k
V程度の高圧のアノード電圧が供給される。このアノー
ド電圧は、第5電極G5に設けられた高電圧供給用スプ
リング54がファンネル72の内面に形成された内部導
電膜と接触することにより、陰極線管70のファンネル
72に設けられた図示しないアノードボタンから上記内
部導電膜を通じて第5電極G5に供給され、さらに、リ
ード線58を通じて第3電極G3にもアノード電圧が供
給される。
【0027】第4電極G4は、ステムピン56とリード
線59によって電気的に接続され、第2電極G2はステ
ムピン56とリード線61によって電気的に接続され、
第1電極G1はステムピン56とリード線60によって
電気的に接続されている。こらら第1、第2および第4
電極G1、G2、G4は、各ステムピン56を通じて中
圧・低圧の電圧が供給される。
【0028】図3および図4は、上記の電極Gの構造の
具体例を示す図である。第1電極G1、第2電極G2、
第3電極G3、第4電極G4および第5電極G5は、た
とえば、図3や図4に示すような構造の電極Gの組合せ
によって構成される。図3は、いわゆる円筒電極の構造
の一例を示す図であって、(a)は平面図であり、
(b)は(a)のA−A線方向の断面図である。図3に
示す電極Gは、外形が楕円状の円筒部材80の内部に、
外形が楕円状の平板部材81が固定されている。平板部
材81には、上記した3本の電子ビームEBがそれぞれ
通過する通過孔HR,HG,HBが同一直線上に形成さ
れている。両側の通過孔HRおよびHBは、同一直径の
円形孔であり、中央の通過孔HGは、楕円孔である。な
お、両側の通過孔HRおよびHBの直径をD0 とする。
また、電極Gの外周には、溶融した絶縁支持体55への
差し込み用の差込ピンPSが形成されている。
【0029】図4は、いわゆる平板電極の構造の一例を
示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は
(a)のB−B線方向の断面図である。図4に示す電極
Gは、外形が楕円状の平板部材90に、上記した3本の
電子ビームEBがそれぞれ通過する通過孔HR,HG,
HBが同一直線上に形成されている。両側の通過孔HR
およびHBは、同一直径の円形孔であり、中央の通過孔
HGは、楕円孔である。また、電極Gの外周には、溶融
した絶縁支持体55への差し込み用の差込ピンPSが形
成されている。
【0030】図3および図4に示した電極Gの両側の通
過孔HRおよびHBは、それぞれ同一の直径を有してお
り、かつ、電極Gを絶縁支持体55に固定した際に、中
心が一致する、すなわち、各通過孔HRおよびHBの中
心が同一直線上に位置するように形成されている。
【0031】図5は、本発明の電子銃の組立装置の一実
施形態に係る組立用治具の構成を斜視図である。図5に
示す組立用治具11は、上記構成の電子銃51の電極G
を絶縁支持体55を固定する際に、電極Gの相対位置を
規定するのに用いられる。
【0032】図5に示す組立用治具11は、ベース12
と、ベース上の2か所にそれぞれ立設された軸部材1
3,14からなる内芯軸部15R,15Bとを有する。
さらに、組立用治具11には、電源20が接続されてい
る。内芯軸部15Rの軸部材13,14は、上記した電
極Gの通過孔HRが嵌め込まれ、内芯軸部15Bの軸部
材13,14は、上記した電極Gの通過孔HBが嵌め込
まれる。
【0033】軸部材13,14の内部には、長手方向に
沿って電熱線HLが内蔵されている。これら電熱線HL
は、電源20から供給される電力によって発熱し、軸部
材13,14を加熱する。電熱線HLの加熱温度は、た
とえば、100〜200℃である。
【0034】軸部材13,14は、形状記憶合金で形成
されており、電熱線HLを加熱することにより変形し、
常温に冷却されると、元の形状に復元する。図6は、軸
部材13,14の上面図である。図6に示すように、軸
部材13と軸部材14は、断面が同形の略半円形をして
おり、軸部材13と軸部材14との間には、隙間16が
形成されている。すなわち、軸部材13および軸部材1
4は、基本的には、円柱部材を長手方向に沿って2分割
した形状をもつ。軸部材13は、外周側に、所定の曲率
の基準面13saを備えている。この基準面13saの
曲率半径は、上記した電極Gの通過孔HRの半径と同
じ、あるいは、所定の公差、たとえば、5μm程度だけ
通過孔HRの半径よりも小さい値となっている。軸部材
14は、外周側に、所定の曲率の基準面14saを備え
ている。この基準面14saの曲率半径は、上記した電
極Gの通過孔HBの半径と同じ、あるいは、所定の公
差、たとえば、5μm程度だけ通過孔HBの半径よりも
小さい値となっている。
【0035】軸部材13および軸部材14の側面13s
bおよび14sbは、それぞれフラットな面となってお
り、軸部材13および軸部材14が通過孔HR、HBに
挿入された際に、軸部材13および軸部材14と通過孔
HR、HBの内周とが干渉しにくくなっている。
【0036】図7は、上記の内芯軸部15R,15Bの
常温における状態および加熱により変形した状態を説明
するための図である。図7に示すように、内芯軸部15
R,15Bの軸部材13および軸部材14は、常温にお
いては、実線に示すように、下端部から上端部に向けて
互いに接近する向きに湾曲または傾斜している。したが
って、軸部材13および軸部材14は、上端にいくほど
互いに接近した状態となっている。したっがって、常温
状態において、電極Gの各通過孔HR、HBを内芯軸部
15R,15Bを上端側から嵌め込むと、軸部材13お
よび軸部材14と各通過孔HR、HBの内周とが干渉し
にくくなっている。
【0037】軸部材13および軸部材14は、加熱され
ると、点線で示すように、互いに離隔する向き(相反す
る向き)に変形する。この変形により、軸部材13およ
び軸部材14の基準面13saおよび14saは外側に
向けて移動する。基準面13saおよび14saの移動
する位置が、通過孔HR、HBを位置決めするための基
準位置である。軸部材13および軸部材14の基準面1
3saおよび14sbとの間の最大距離をDとすると、
最大距離Dは、軸部材13および軸部材14が加熱され
ると、通過孔HR、HBの直径D0 と同じ、あるいは、
たとえば、5μm程度の若干小さい値となる。また、軸
部材13および軸部材14は、加熱されて変形すると、
最大距離Dは下端から上端まで略一定となる。
【0038】次に、上記構成の組立用治具11を用いて
電子銃51の組立方法の一例について説明する。まず、
第1〜第5の電極G1〜G5からなる電極Gを、図8に
示すように、組立用治具11の内芯軸部15R,15B
に順次嵌め込む。なお、内芯軸部15R,15Bは加熱
されていない状態にあるとする。このとき、第1〜第5
の電極G1〜G5の間を所定の距離に規定するために、
図8に示すように、規定する距離に応じた厚さを有する
スペーサSPを電極間に挿入する。
【0039】図8に示すように、電極G1〜G5の各通
過孔HR,HBが内芯軸部15R,15Bに嵌め込まれ
た状態においては、各電極Gの通過孔HR,HBと軸部
材13および軸部材14とは、たとえば、図9(a)に
示すような位置関係となっている。図9(a)に示すよ
うに、加熱されていな状態においては、通過孔HR,H
Bの直径D0 は、軸部材13,14の最大距離Dよりも
大きいため、通過孔HR,HBと軸部材13,14との
間には隙間が形成された状態にある。
【0040】次いで、電極G1〜G5およびスペーサS
Pが装着された組立用治具11を、上記したガラス材料
から形成された絶縁支持体55と接続するための工程に
搬入する。絶縁支持体55を接続する前に、上記した電
源20から電力を軸部材13および軸部材14に内蔵さ
れた電熱線HLに供給し、軸部材13および軸部材14
を加熱する。軸部材13および軸部材14は、加熱され
ると、上記したように、変形する。これにより、通過孔
HR,HBと軸部材13,14との位置関係は、たとえ
ば、図9(b)に示すようになる。
【0041】図9(b)に示すように、軸部材13,1
4が互いに相反する向きに変形することにより、軸部材
13,14の基準面13sa,14saは、通過孔H
R,HBの位置を規定する基準位置に移動し、通過孔H
R,HBの内周に当接あるいは非常に接近した状態とな
る。軸部材13,14の基準面13sa,14saがそ
れぞれ通過孔HR,HBの内周に当接あるいは非常に接
近した状態となることにより、各電極Gの通過孔HR,
HBは位置決めされ、結果として、各電極G間の相対位
置が正確な位置に規定される。
【0042】軸部材13,14を所定の温度まで加熱し
たのち、ガラス材料で形成された絶縁支持体55をガス
バーナ等の加熱手段を用いて差し込み側の面を溶融状態
にする。絶縁支持体55を加熱する温度は、たとえば、
800〜1000℃程度あり、軸部材13,14を加熱
する温度に比べて十分に高い。
【0043】絶縁支持体55の差し込み側の面を溶融状
態にしたのち、図10に示すように、組立用治具11に
装着された各電極G1〜G5に形成された差込ピンPS
に絶縁支持体55の差し込み側の面を差し込む。絶縁支
持体55が固化すると、絶縁支持体55は、各電極G1
〜G5に連結される。
【0044】各電極G1〜G5に形成された差込ピンP
Sに絶縁支持体55の差し込み側の面を差し込む際に、
各電極G1〜G5は絶縁支持体55から力を受けるが、
軸部材13,14の基準面13sa,14saがそれぞ
れ通過孔HR,HBの内周に当接あるいは非常に接近し
た状態となっているため、各電極G1〜G5間の相対位
置がずれることがない。
【0045】各電極G1〜G5に絶縁支持体55を連結
した後には、電源20から軸部材13,14に内蔵され
た電熱線HLへの電力の供給を遮断する。電熱線HLへ
の電力の供給を遮断すると、加熱されていた軸部材1
3,14の温度は下降し、図9(a)に示したような状
態に復帰する。すなわち、軸部材13,14の基準面1
3sa,14saと通過孔HR,HBとの間に十分な隙
間が形成される。
【0046】軸部材13,14の基準面13sa,14
saと通過孔HR,HBとの間に十分な隙間が形成され
るので、軸部材13,14から各電極G1〜G5を容易
に取り外すことができる。絶縁支持体55によって連結
された各電極G1〜G5は、所要の工程を経て、図2に
示したような構成の電子銃51に組み立てられる。
【0047】以上のように、本実施形態によれば、複数
の電極G1〜G5の相対位置を規定するための組立用治
具11の軸芯部15R,15Bを構成する軸部材13,
14を形状記憶合金で形成し、電極G1〜G5に絶縁支
持体55を連結する前に軸部材13,14を加熱して変
形させ、電極G1〜G5の通過孔HR,HBと軸部材1
3,14の基準面13sa,14saとの間のガタを吸
収する。このため、各電極G1〜G5の間の相対位置の
ずれが抑制され、電子銃51の組立精度が向上する。す
なわち、本実施形態によれば、電極G1〜G5の通過孔
HR,HBと軸部材13,14との間の嵌合公差を圧縮
しなくても、通過孔HR,HBと軸部材13,14との
間のガタを縮小させることが可能になり、組立作業が容
易になり、電極G1〜G5等の加工コストも低減するこ
とが可能となる。この結果、各電極G1〜G5の間の相
対位置のずれに起因する陰極線管70の画像の解像度の
低下を抑制することができる。
【0048】第2実施形態 図11は、本発明の第2の実施形態に係る電子銃の組立
装置の構成を説明するための図である。図11に示す組
立用治具11は、軸部材13,14が電熱線を内蔵して
いない以外は、第1の実施形態と同一構成である。図1
1は、電熱線を内蔵していない組立用治具11に複数の
電極G1〜G5およびスペーサSPを装着した状態を示
している。
【0049】本実施形態に係る組立用治具11は、電熱
線を内蔵していないため、軸部材13,14を、たとえ
ば、100〜200℃程度まで加熱するのに、外部加熱
ヒータ200を用いる。外部加熱ヒータ200は、軸部
材13,14から離れた位置から軸部材13,14を所
定の温度まで加熱可能である。たとえば、熱風、放射熱
等を軸部材13,14に与えて軸部材13,14を加熱
する。
【0050】上記のような構成にすることにより、比較
的直径の小さい軸部材13,14内に電熱線を内蔵させ
る必要がなくなり、軸部材13,14の加熱を容易に行
うことが可能となる。
【0051】第3実施形態 図12は、本発明の第3の実施形態に係る電子銃の組立
装置の構成を説明するための図である。なお、図12に
おいて、上述した第1の実施形態に係る組立用治具11
と同一構成部分については同一の符号を付している。図
12に示す組立用治具311は、ベース12上に各電極
Gの通過孔HR,HBに挿入可能な軸部材13を備えて
いる。すなわち、本実施形態に係る組立用治具311
は、第1の実施形態に係る組立用治具11の備える軸部
材13,14のうち、外側に位置する軸部材13のみを
備える。
【0052】軸部材13は、上述したように、常温状態
においては、傾斜あるいは湾曲しており、所定の温度に
加熱されると、各電極Gの通過孔HR,HBの内周に当
接あるいは接近可能となっている。図13は、軸部材1
3に電極Gを嵌め込んだ状態を示す図であって、(a)
は非加熱状態を示しており、(b)は加熱状態を示して
いる。非加熱状態においては、軸部材13の基準面13
saと通過孔HR,HBの内周との間には隙間が形成さ
れている。加熱されると、図13(b)に示すように、
各軸部材13は、すなわち、3つの通過孔HR,HG,
HBの配列方向において相反する向き(外側向き)に変
形し、各基準面13saは、通過孔HR,HBの位置を
規定する基準位置に移動する。
【0053】通過孔HR,HBの内周と基準面13sa
とは当接あるいは接近すると、電極Gは、3つの通過孔
HR,HG,HBの配列方向の位置決めがなされるとと
もに、中央の通過孔HGの中心周りの回転方向の位置決
めもなされる。このように、各通過孔HR,HBにそれ
ぞれ2本の軸部材13,14を挿入しなくても、軸部材
13だけで各電極G間の相対位置決めが可能となる。な
お、本実施形態では、軸部材13を加熱する加熱手段に
ついて説明しなかったが、軸部材13に電熱線を内蔵す
ることによって加熱する構成としてもよいし、外部から
加熱する構成を採用してもよい。
【0054】第4実施形態 図14は、本発明の第4の実施形態に係る電子銃の組立
装置の構成を説明するための図である。なお、図14に
おいて、上述した第1の実施形態に係る組立用治具11
と同一構成部分については同一の符号を付している。図
14に示す組立用治具は、各電極Gの通過孔HR,HB
に挿入可能な軸部材14を備えている。すなわち、本実
施形態に係る組立用治具は、第1の実施形態に係る組立
用治具11の備える軸部材13,14のうち、内に位置
する軸部材14のみを備える。
【0055】軸部材14は、上述したように、常温状態
においては、傾斜あるいは湾曲しており、所定の温度に
加熱されると、各電極Gの通過孔HR,HBの内周に当
接あるいは接近可能となっている。図14(a)に示す
ように、軸部材14に電極Gを嵌め込むと、非加熱状態
においては、軸部材14の基準面14saと通過孔H
R,HBの内周との間には隙間が形成されている。軸部
材14は、加熱されると、図14(b)に示すように、
各軸部材14は、すなわち、3つの通過孔HR,HG,
HBの配列方向において相反する向き(内側向き)に変
形し、各基準面14saは、通過孔HR,HBの位置を
規定する基準位置に移動する。
【0056】通過孔HR,HBの内周と基準面14sa
とは当接あるいは接近すると、電極Gは、3つの通過孔
HR,HG,HBの配列方向の位置決めがなされるとと
もに、中央の通過孔HGの中心周りの回転方向の位置決
めもなされる。軸部材14の加熱は、電熱線を内蔵する
ことによって加熱する構成としてもよいし、外部から加
熱する構成を採用してもよい。
【0057】第5実施形態 図15は、本発明の第5の実施形態に係る電子銃の組立
装置の構成を説明するための図である。図15(a)に
示す組立用治具は、通過孔HR,HBに挿入される軸部
材が長手方向に4分割された軸部材131,132,1
41,142からなる。すなわち、本実施形態に係る組
立用治具は、第1の実施形態に係る組立用治具11の備
える軸部材13,14のそれぞれをさらに2分割した構
成となっている。
【0058】軸部材131,132,141,142
は、形状記憶合金から形成されている。図15(a)に
示すように、軸部材131,132,141,142に
電極Gの各通過孔HR,HBを嵌め込むと、非加熱状態
においては、軸部材131,132,141,142の
各基準面13sa1,13sa2,14sa1,14s
a2と通過孔HR,HBの内周との間には隙間が形成さ
れている。
【0059】図15(b)に示すように、軸部材13
1,132,141,142は加熱によって、通過孔H
R,HBの半径方向に放射状に変形する。これにより、
各基準面13sa1,13sa2,14sa1,14s
a2は、通過孔HR,HBの内周に当接あるいは接近
し、各電極G間の相対位置決めがなされる。なお、軸部
材131,132,141,142の加熱は、電熱線を
内蔵することによって加熱する構成としてもよいし、外
部から加熱する構成を採用してもよい。
【0060】種々の実施形態を挙げて本発明を説明した
が、本発明は上述した実施形態に限定されない。上述し
た実施形態では、電極Gに3つの通過孔HR,HG,H
Bを備えるインライン電子銃の場合について説明した
が、本発明は、たとえば、単一の電子ビームを出射する
電子銃等、その他の電子銃にも適用可能である。すなわ
ち、複数の電極に軸部材を挿入する開口孔を備えておれ
ば、複数の電極間の正確な相対位置決めが可能となる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、電子銃を構成する電極
と組立用治具との間の嵌合公差を圧縮することなく、電
子銃の組立精度を向上させることができる。また、本発
明によれば、電子銃を構成する電極と組立用治具との間
の嵌合公差を圧縮する必要がないので、組立作業が容易
になり、電子銃の組立効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される電子銃が内蔵される陰極線
管の一例を示す図である。
【図2】図1に示す陰極線管に内蔵される電子銃の一例
を示す図である。
【図3】円筒電極の構造の具体例を示す図である
【図4】平板電極の構造の具体例を示す図である
【図5】本発明の電子銃の組立装置の一実施形態に係る
組立用治具の構成を斜視図である。
【図6】軸部材13,14の上面図である。
【図7】上記の内芯軸部15R,15Bの常温における
状態および加熱により変形した状態を説明するための図
である。
【図8】組立用治具11を用いた電子銃51の組立手順
を説明するための図である。
【図9】電極G1〜G5の各通過孔HR,HBが内芯軸
部15R,15Bに嵌め込まれた状態における各電極G
の通過孔HR,HBと軸部材13,14との関係を説明
するための図であって、(a)は非加熱時の状態を示す
図であり、(b)は加熱時の状態を示す図である。
【図10】組立用治具11に装着された電極Gに絶縁支
持体を連結する工程を説明するための図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る電子銃の組立
装置の構成を説明するための図である。
【図12】本発明の第3の実施形態に係る電子銃の組立
装置の構成を説明するための図である。
【図13】軸部材13に電極Gを嵌め込んだ状態を示す
図であって、(a)は非加熱状態を示しており、(b)
は加熱状態を示している。
【図14】本発明の第4の実施形態に係る電子銃の組立
装置の構成を説明するための図である。
【図15】本発明の第5の実施形態に係る電子銃の組立
装置の構成を説明するための図である。
【図16】インライン電子銃の電極の構成の一例を示す
図である。
【図17】電子銃の組立用治具の一例を示す斜視図であ
る。
【図18】電極100を内芯軸121および122に装
着した状態を示す図である。
【図19】内芯軸121,122と通過孔102R,1
02Bとの間に発生するガタを説明するための図であ
る。
【符号の説明】
11…組立用治具、12…ベース、13,14…軸部
材、15R,15B…内芯軸部、電熱…HL、HR,H
G,HB…通過孔。

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一つの開口孔をもつ複数の電極
    を備え、当該各電極の開口孔の位置が一致するように所
    定間隔で配列される電子銃を組み立てる際に、前記各電
    極の相対位置を規定する電子銃の組立装置であって、 ベース上に立設され、前記開口孔に挿入可能な形状を有
    し、当該開口孔の内周に合致可能な基準面を備える軸部
    材を有し、 前記軸部材は、当該軸部材に前記複数の電極の各開口孔
    が挿入された状態で、加熱により変形し、前記基準面が
    前記開口孔の位置を規定する基準位置に移動可能となっ
    ている電子銃の組立装置。
  2. 【請求項2】前記軸部材は、形状記憶合金により形成さ
    れている請求項1に記載の電子銃の組立装置。
  3. 【請求項3】前記開口孔は、同じ直径の円形孔である請
    求項1に記載の電子銃の組立装置。
  4. 【請求項4】前記軸部材は、当該軸部材を所定の温度ま
    で加熱する加熱手段を内蔵している請求項1に記載の電
    子銃の組立装置。
  5. 【請求項5】前記軸部材を所定の温度まで外部から加熱
    する加熱手段をさらに有する請求項1に記載の電子銃の
    組立装置。
  6. 【請求項6】前記複数の電極の開口孔は、3本の電子ビ
    ームがそれぞれ通過する同一直線上の所定位置に配列さ
    れた3つの通過孔からなり、 前記3つの通過孔のうち、少なくとも両側の通過孔が円
    形孔である請求項1に記載の電子銃の組立装置。
  7. 【請求項7】前記軸部材は、長手方向に沿って複数に分
    割され、前記開口孔の内周に合致する基準面をそれぞれ
    備える複数の軸部からなり、 前記複数の軸部は、加熱により変形し、前記開口孔の内
    周にそれぞれ当接又は接近可能となっている請求項1に
    記載の電子銃の組立装置。
  8. 【請求項8】前記複数の軸部は、前記開口孔の内周にそ
    れぞれ当接又は接近することにより、当該開口孔の位置
    を規定する請求項7に記載の電子銃の組立装置。
  9. 【請求項9】前記軸部材は、前記両側の通過孔にそれぞ
    れ挿入される2つの軸部材からなる請求項6に記載の電
    子銃の組立装置。
  10. 【請求項10】前記2つの軸部材は、加熱により前記3
    つの通過孔の配列方向であって、相反する向きに変形す
    る請求項9に記載の電子銃の組立装置。
  11. 【請求項11】前記2つの軸部材のうち、一方のみが加
    熱により変形する請求項9に記載の電子銃の組立装置。
  12. 【請求項12】少なくとも一つの開口孔をもつ複数の電
    極を備え、当該各電極の開口孔の位置が一致するように
    所定間隔で配列され、絶縁支持部材によって互いに連結
    された電子銃の組立方法であって、 ベース上に立設され、前記開口孔の内周に合致可能な基
    準面をもつ軸部材を備える組立用治具の当該軸部材に前
    記複数の電極の開口孔を順次嵌め込み、 前記軸部材を加熱により変形させ、前記基準面を前記開
    口孔の位置を規定する基準位置に移動させることによっ
    て、前記複数の電極の相対位置を規定し、 相対位置が規定された状態の前記複数の電極に対して前
    記絶縁支持部材を接続し、 前記絶縁支持部材の接続後、冷却によって前記軸部材所
    定位置に復帰した前記組立用治具から接続された前記複
    数の電極を取り外す電子銃の組立方法。
  13. 【請求項13】前記軸部材の形成材料に形状記憶合金が
    用いられている請求項12に記載の電子銃の組立方法。
  14. 【請求項14】前記開口孔は、同じ直径の円形孔である
    請求項12に記載の電子銃の組立方法。
  15. 【請求項15】前記複数の電極の開口孔を前記軸部材に
    嵌め込む際に、電極間の距離を規定するスペーサを挿入
    する請求項12に記載の電子銃の組立方法。
  16. 【請求項16】前記軸部材を当該軸部材に内蔵された加
    熱手段によって所定の温度まで加熱する請求項12に記
    載の電子銃の組立方法。
  17. 【請求項17】前記軸部材を外部から加熱手段によって
    所定の温度まで加熱する請求項12に記載の電子銃の組
    立方法。
  18. 【請求項18】前記複数の電極の開口孔は、3本の電子
    ビームがそれぞれ通過する同一直線上の所定位置に配列
    された3つの通過孔からなり、前記3つの通過孔のう
    ち、少なくとも両側の通過孔が円形孔である請求項12
    に記載の電子銃の組立方法。
  19. 【請求項19】前記軸部材は、長手方向に沿って複数に
    分割され、前記開口孔の内周に合致する基準面をそれぞ
    れ備える複数の軸部からなり、 前記複数の軸部を加熱により変形させ、前記開口孔の内
    周にそれぞれ当接又は接近させる請求項12に記載の電
    子銃の組立方法。
  20. 【請求項20】前記複数の軸部を前記開口孔の内周にそ
    れぞれ当接又は接近させることにより、当該開口孔の位
    置を規定する請求項12に記載の電子銃の組立方法。
  21. 【請求項21】前記軸部材は、前記両側の通過孔にそれ
    ぞれ挿入される2つの軸部材からなり、 前記2つの軸部材を加熱により前記3つの通過孔の配列
    方向であって、相反する向きに変形させる請求項18に
    記載の電子銃の組立方法。
  22. 【請求項22】前記2つの軸部材のうち、一方のみを加
    熱により変形させる請求項20に記載の電子銃の組立方
    法。
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