JP2002318438A - ストロボ内蔵レンズ付きフイルムユニット - Google Patents

ストロボ内蔵レンズ付きフイルムユニット

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JP2002318438A
JP2002318438A JP2002031318A JP2002031318A JP2002318438A JP 2002318438 A JP2002318438 A JP 2002318438A JP 2002031318 A JP2002031318 A JP 2002031318A JP 2002031318 A JP2002031318 A JP 2002031318A JP 2002318438 A JP2002318438 A JP 2002318438A
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JP
Japan
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strobe
discharge tube
light
reflector
film unit
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Application number
JP2002031318A
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English (en)
Inventor
Manabu Tobiyo
学 飛世
Shigeki Takahara
茂樹 高原
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価にストロボ照明光を調整し、露光オーバ
ー,露光アンダーを防止するストロボ内蔵型のレンズ付
きフイルムユニットを提供する。 【解決手段】 ストロボ発光部10は、ストロボ放電管
31と、ストロボ放電管31からの光を前方に反射する
リフレクタ32と、ストロボ放電管31及びリフレクタ
32の前面側を保護する透明なプロテクタ33とからな
る。プロテクタ33の背面側にストロボ放電管31の長
さと略同じ幅でストロボ放電管31に向かって水平に突
出した板状片33bを一体に成形する。ストロボ照明光
のピークが撮影範囲外の上下に外れ、撮影画面内の上側
又は下側周縁部におけるストロボ照明光の光量が、撮影
画面の中央部のストロボ照明光の光量よりも露光量換算
で1.0〜1.5EV大きくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はストロボ装置を内蔵
したレンズ付きフイルムユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】簡単な撮影機構を内蔵したユニット本体
に、予め未露光の写真フイルムを装填した、簡易なカメ
ラの一種であるレンズ付きフイルムユニットが本出願人
により製造・販売されている。このレンズ付きフイルム
ユニットには各種のタイプがあり、ストロボ装置が内蔵
され、室内や夜間での撮影ができるようにしたものもあ
る。このようなレンズ付きフイルムユニットに内蔵され
るストロボ装置は、安価に製造するために簡略化された
構造となっており、ストロボ発光部やストロボ回路を形
成する電気部品等をプリント基板に取り付けてユニット
化してあることが多い。
【0003】このようなストロボ装置は、充電及び放電
の制御を行うためのストロボ回路が形成されたストロボ
基板と、ストロボ光を放出するストロボ発光部とから構
成される。ストロボ発光部は、基本的に、トリガ信号を
受けたときに発光する棒状の放電管と、この放電管から
の光を前方に向けて反射するリフレクタと、放電管及び
リフレクタを保護し、リフレクタとともにストロボ光の
配光特性を決める透明なプロテクタとから構成されてい
る。そして、ストロボ光を効率的に利用し、しかも撮影
範囲内をほぼ均一に照明することができるように、その
照射光軸はほぼ撮影範囲の中心に向けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レンズ
付きフイルムユニットでストロボ撮影を行うと、特に近
距離撮影時には撮影範囲の中央部に位置する人物などの
主要被写体が露光オーバーになり、背景が露光アンダー
になることが多い。これを改善するために、オートスト
ロボも利用されているが、測光素子や制御回路の増設に
伴うコストアップが避けられず、コストアップの割には
十分な効果が得られているとは言い難い。また、一般の
カメラでストロボ撮影を行うときには、いわゆるバウン
スライト効果のもとで主要被写体を軟らかにストロボ照
明することが知られている。しかしながら、バウンスラ
イトを利用したストロボ撮影を行うには、ストロボ照明
をどの方向に向ければよいか、また露出をどの程度補正
すればよいかなどを決めなければならず、露出調節機能
がなく、様々なユーザーを対象にしたレンズ付きフイル
ムユニットとの組み合わせについては全く顧慮されてい
ない。
【0005】本発明は以上を考慮してなされたもので、
コスト面での負担をほとんど伴うことがなく、撮影範囲
の中央部に位置する確率がきわめて高い主要被写体が露
光オーバーにならず、しかも背景が露光アンダーになる
ことを防いだストロボ内蔵型のレンズ付きフイルムユニ
ットを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するにあたり、レンズ付きフイルムユニットでは使用す
るフイルムのISO感度、また露出やストロボの光量も
予め一義的に決められていることに着目し、これらの条
件のもとでストロボ照明の配光特性を決めるようにした
ものである。このため、本発明のレンズ付きフイルムユ
ニットでは、ストロボ照明光のピークを常に撮影範囲か
ら外した状態で撮影が行われるように構成されている。
ストロボ照明光のピークは、好ましくは撮影範囲外の上
方又は下方、さらには上方と下方との双方に決められ、
その配光バランスとしては、撮影範囲内の上側周縁部又
は下側周縁部におけるストロボ照明光の光量に対し、撮
影範囲の中央部のストロボ照明光の光量が露光量換算で
1.0〜1.5EV小さくなるようにしておくのがよ
い。
【0007】上記配光特性を得るための構成としては、
プロテクタの前方または背後に光量制御部材を設け、撮
影範囲の中央部に向かうストロボ照明光を上方や下方に
偏向させてもよく、この場合には、プロテクタの背面側
に、ストロボ放電管の長さと略同じ幅をもち、ストロボ
放電管に向かって水平に突出した板状片を一体成形して
おくのが効果的である。また、ストロボ発光部からの照
明光軸そのものを撮影光軸から上方又は下方に傾けた
り、リフレクタの垂直方向での開口幅をストロボ放電管
までの奥行き長さよりも狭くしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のストロボを内蔵
したレンズ付きフイルムユニットを示す外観斜視図であ
る。レンズ付きフイルムユニット(以下フイルムユニッ
トと記す)2は、予め写真フイルムが装填され、各種撮
影機構が組み込まれたユニット本体3と、このユニット
本体3を部分的に覆う外装ラベル4とから構成されてい
る。
【0009】ユニット本体3の上面には、シャッタボタ
ン5,カウンタ窓6,ライトガイド7が、前面にはファ
インダ8,撮影レンズ9,ストロボ発光部10,スライ
ド式の充電スイッチ11が、背面側には1コマの撮影毎
に回動操作される巻上げノブ12が、それぞれ露呈され
ている。
【0010】外装ラベル4は、裏面に接着剤が塗布され
た帯状の紙片であり、ユニット本体3の中央部分に巻か
れるように貼付される。外装ラベル4には、撮影レンズ
9やファインダ8,カウンタ窓6等を外部に露呈させる
開口が形成されており、フイルムユニット2の使用方法
や使用上の注意事項等が印刷されている。
【0011】図2は、本発明のフイルムユニットの分解
斜視図である。ユニット本体3は、カートリッジ本体1
6、ロール状に巻いた写真フィルム17をそれぞれ収納
するカートリッジ室18、フィルム室19が形成された
プラスチック製の本体基部20と、本体基部20の前面
側にそれぞれ組み付けられる露光ユニット21及びスト
ロボ装置22と、本体基部20の前面、背面にそれぞれ
被せられるプラスチック製の前カバー23、後カバー2
4とから構成されている。露光ユニット21は、シャッ
タ機構、フィルムカウンタ機構、フィルム巻き止め機構
など、写真撮影に必要な部材を組み合わせたもので、本
体基部20に対して爪結合により着脱自在に組み付けら
れている。
【0012】カートリッジ室18の上部に巻上げノブ1
2が組み付けられ、これを回動操作することによってフ
ィルム巻き上げを行うことができ、フィルムの給送に連
動してカウンタ窓6の下でフィルムカウンタ円板が1歩
進する。1コマ分のフィルム給送が行われた時点でフィ
ルム巻き止め機構が作動し、巻上げノブ12がロックさ
れる。
【0013】また、このフィルム巻き上げ期間中にシャ
ッタ機構によりシャッタチャージが行われる。シャッタ
ボタン5を押すことによってシャッタ羽根が開閉して一
回の露光が行われ、巻上げノブ12に対するロックが解
除される。そして、上記フイルム巻き上げ操作とシャッ
タボタンの押圧操作とを繰り返すことによって、露光済
のフィルムがカートリッジ本体16に巻き込まれてゆ
く。
【0014】図3は、ストロボ装置22を示す外観斜視
図である。ストロボ装置22は、回路基板26,ストロ
ボ発光部10,乾電池27とからなる。回路基板26の
下部には、正極接片28aと負極接片28bとからなる
電池ホルダ28が設けられ、ここにストロボ装置22の
電源を成す乾電池27が取り付けられる。回路基板26
の背面上部には、充電用のコンデンサ29が設けられ、
規定レベルまで充電されると、回路基板26に組み込ま
れたLEDが点灯する。
【0015】なお、回路基板26の端部には、撮影機構
のシャッタ羽根(図示せず)の動作に連動して開閉する
シンクロスイッチ30が設けられ、LED点灯時にシャ
ッタレリーズを行うことにより、トリガコイルに電流が
流れて、数千〜数万ボルトまで昇圧され、シャッタ羽根
が開放した瞬間にシンクロスイッチ30がオンしてスト
ロボ発光部10から被写体に向かってストロボ光が照射
される。
【0016】本発明に適用したストロボ発光部10は、
回路基板26に爪止めされているリフレクタケース10
a内部に、ストロボ光源となるストロボ放電管31とこ
れを取り巻くリフレクタ32が設けられ、その前面に、
透明なプロテクタ33が取り付けられる。
【0017】ストロボ放電管31は、周知のように円筒
状の放電管本体31aにキセノンガスを封入したもので
あり、コンデンサ29により所定の電圧が両端子31b
に印加された状態で、高電圧、例えば4KVのトリガ電
圧を放電管本体31aの外周面に印加されることによ
り、内部のキセノンガスがイオン化する。これにより、
両端子31b間の絶縁が破れてコンデンサ29に充電さ
れた電荷が放電管本体31a内で放電し、ストロボ光を
放出する。
【0018】リフレクタ32は薄板で形成され、例えば
アルミ板を折り曲げ成形して、周面反射部32aと、側
面反射部32bとを一体に形成したものである。周面反
射部32aは、ストロボ光の照射方向に開くように湾曲
された形状とされ、放電管本体31aの背面及び上下を
覆い、その内面でストロボ放電管31から放たれる光を
プロテクタ33に向けて反射させる。この周面反射部3
2aの湾曲形状は、ストロボ光がプロテクタ33を介し
て所定の配光パターンでフイルムユニット2の前方に照
射されるように、その断面の形状は楕円弧、円弧等を組
み合わせたものになっている。
【0019】側面反射部32bは、湾曲した周面反射部
32aの放電管本体31aの軸心に沿った方向の両端部
を塞ぐようにして設けられており、その内面で放電管本
体31aからのストロボ光を反射することにより、放電
管本体31aの軸心に沿った方向のストロボ光の配光パ
ターンを制御するために補助的に設けられている。各側
面反射部32bには、放電管本体31aが挿通される孔
32c,32dがそれぞれ形成されている。
【0020】リフレクタケース10aは、プラスチック
を成形したものであり、側面反射部32bの各孔32
c,32dに対峙する部分には、ストロボ放電管31の
両端部31bを挟持して、ストロボ放電管31を保持す
る保持部材(図示せず)がそれぞれ形成されている。リ
フレクタケース10aの一方の側部には、係合爪及びピ
ン(図示せず)が形成されており、これらによりストロ
ボ発光部10が回路基板26に取り付けられる。
【0021】ストロボ放電管31は、リフレクタ32が
リフレクタケース10a内に嵌め込まれた状態で、リフ
レクタ32の孔32c,32dに通されて、周面反射部
32aの内面に放電管本体31aの外周面が接触するよ
うに組み付けられる。これにより、トリガ電圧がリフレ
クタ32を介して放電管本体31aに印加される。ま
た、このストロボ放電管31の組み付けにより、リフレ
クタ32がリフレクタケース10aに固定される。図4
は、ストロボ発光部10を示す断面図である。図4に示
すように、ストロボ放電管31は楕円弧の焦点位置Kよ
り光軸方向にAだけ前方に設けられており、本実施形態
では、A=1.0mmとなっている。
【0022】プロテクタ33は、その背面上部にアーム
部33aが一体に設けられ、アーム部33aを引っ掛け
ることによってリフレクタ32及びストロボ放電管31
が組み付けられたリフレクタケース10aに取り付けら
れる。プロテクタ33の前面はフイルムユニット2の前
面と平行な平面となっているが、その背面には凹凸パタ
ーンが一体成形され、ストロボ放電管31からのストロ
ボ光及びリフレクタ32で反射されたストロボ光を拡散
するとともに、外部のゴミや埃等がフイルムユニット2
内部に入り込まないようにする。
【0023】また、プロテクタ33の背面側上下方向中
央には板状片33bが一体に形成され、ストロボ放電管
31の長さと略同じ幅でストロボ放電管31に向かって
水平に突出している。そのため、撮影範囲の中央部に向
かうストロボ光は板状片33bで偏向し、撮影範囲の中
央部に向かうストロボ光の光量は減少する。板状片33
bの先端には角度を持たせてあり、撮影範囲の中央部へ
向かうストロボ光を上下方向周縁部に反射させるので、
撮影範囲の中央部と上下方向周縁部の光量格差は大きく
なり、効果的である。
【0024】板状片33bは上下方向に対称な形状であ
るため、撮影範囲の上下方向周縁部に投光されるストロ
ボ光の一部は板状片33bの上下面で反射され、上方向
周縁部に向かうはずのストロボ光は下方向周縁部に、そ
して下方向周縁部に向かうはずのストロボ光は上方向周
縁部に、それぞれ上下対称に投光される。
【0025】上記実施形態の作用について説明する。撮
影者は撮影環境に応じて充電スイッチ11をON状態に
セットすることによって、コンデンサ29に充電が開始
される。コンデンサ29が規定レベルまで充電される
と、回路基板26に組み込まれたLEDが点灯し、フイ
ルムユニット2の上面に設けられたライトガイド7も点
灯する。ストロボ撮影時にはシャッタレリーズに同期し
てシンクロスイッチ30がオンして、ストロボ発光管3
1からストロボ光が放射される。
【0026】プロテクタ33の背面側には板状片33b
が一体に設けられているため、直接撮影範囲の中央部に
投光されるストロボ光は偏向される。また、撮影範囲の
上下方向周縁部に投光されるストロボ光の一部は板状片
33bの上下面で反射され、撮影範囲内の上方向周縁部
に向かうはずのストロボ光は撮影範囲外の下方に、そし
て撮影範囲内の下方周縁部に向かうはずのストロボ光は
撮影範囲外の上方にそれぞれ上下対称に投光される。
【0027】また、板状片33bの先端に角度を持たせ
ることによって撮影範囲の中央部へ向かうストロボ光を
上下方向に反射させるので、撮影範囲の中央部に投光さ
れるストロボ光の光量だけが減少し、撮影範囲の中央部
と撮影範囲内の上下方向周縁部の光量格差が大きくな
る。図5に示すように、上下方向周縁部の光量は中央部
の光量よりBだけ大きくなる。本実施形態ではB=1.
5EVとなり、コスト面での負担をほとんど伴うことな
く、撮影範囲の中央部に位置する確率がきわめて高い主
要被写体が露光オーバーにならず、しかも背景が露光ア
ンダーになることを防止することができる。
【0028】図6に上記ストロボ発光部10から放射さ
れるストロボ光と撮影範囲との関係を模式的に示す。レ
ンズ付きフイルムユニットの上下方向の撮影範囲は垂直
方向の画角2Rの範囲内となる。ストロボ発光部10か
ら撮影範囲の中央部に向かうストロボ光S0よりも撮影
範囲外の上下に向かうストロボ光S1,S2の方が大き
い。そして、近距離にある被写体A1は主として弱いス
トロボ光S0の照明下で撮影され、強いストロボ光S
1,S2で直接的に照明されることはない。
【0029】遠距離にある被写体A2は、撮影範囲の中
央部に向かう弱いストロボ光S0で照明されるが、その
照明効果は非常に弱いものとなる。しかし、撮影範囲外
の上方に向かう強いストロボ光S1と、撮影範囲外の下
方に向かう強いストロボ光S2がそれぞれ天井T,フロ
アFで反射され、バウンスライトとなって主要被写体S
2を照明する。バウンスライトは柔らかい照明光となっ
て被写体S2に達することになるから、被写体A2は陰
影が生じにくい良好な照明光のもとで撮影されるように
なる。
【0030】この場合、フロアFから天井Tまでの高さ
として建築基準の2.5mを想定し、また室内での一般
的な撮影距離が3〜4m程度であることを考慮してスト
ロボ光S1,S2の照射方向を決めておくのが好まし
い。なお、135フイルム(撮影画面サイズ:24mm
×36mm)を用い、焦点距離f=32mmのレンズ付
きフイルムユニットでは撮影半画角Rが20.55°程
度になるから、被写体側でストロボ照明光のピークを与
えるストロボ光S1,S2の照射角度は、撮影範囲の中
央部に向かう弱いストロボ光S0(ストロボ照射光軸)
に対し、それぞれ20.55°以上、概ね30°程度と
なるように設計するのがよい。これにより、図5に示す
ストロボ光の強度分布を得ることができ、近距離の被写
体が過剰に照明されたり、遠距離の被写体が照明光不足
になることがなく、撮影距離にかかわらず良好な照明効
果が得られる。
【0031】上述の配光特性を得るためにさらに改良さ
れたストロボ発光部の構造を図7に示す。図4の実施形
態と同様、ストロボ放電管31はリフレクタ32の楕円
弧の焦点位置よりも前側に寄せられ、またプロテクタ3
5の背面側中央に、ストロボ放電管31に向かって突出
するように板状片35aが一体に形成されている。板状
片35aは、射出成形時の金型の抜き勾配を考慮して先
細の傾斜がつけられ、成形面を鏡面にしやすくしてあ
る。また、この傾斜面はリフレクタ32で反射してきた
ストロボ光のほとんどを撮影範囲外に再反射させ、撮影
範囲外にストロボ照明光のピークをつくる作用を行う。
【0032】板状片35aの先端部に鏡面をV字形状に
交差させた溝が形成されている。これらの鏡面は、スト
ロボ放電管31から撮影範囲の中央部に向かって放射さ
れたストロボ光をそらす作用を行う。なお、プロテクタ
35の前面に、板状片35aと対向するように楔状の溝
35bが形成されているが、これはプロテクタ35にと
もに板状片35aを一体成形した際に生じやすいヒケの
影響を軽減するためのものである。また、図示のように
リフレクタ32の後端側をストロボ放電管31の外周に
密着させてリフレクタ31をトリガ電極と兼用すること
も可能で、この場合にはストロボ放電管31の外周から
リフレクタ32の楕円弧に向かう平面部分については、
ストロボ放電管31の中心から放射状に延びた直線に沿
った面にしておくのがよい。
【0033】図4及び図7に示すストロボ発光部の構造
では、プロテクタ33,35に板状片33b,35aを
形成し、またストロボ放電管31をリフレクタ32の楕
円弧の焦点の位置から前方にずらして配置してあるが、
これらの構成の一方を採用するだけでも、ストロボ照明
光のピークを撮影範囲の外側に外すことができ、撮影範
囲内の中央部に対し、撮影範囲内の上下方向周縁部の光
量を1.0〜1.3EV程度大きくすることができるよ
うになる。
【0034】撮影範囲の中央部に向かうストロボ光を減
少させるには、上述した板状片33b,35aだけでな
く、他の手段を用いることも可能である。例えば、リフ
レクタの開口幅をストロボ放電管までの奥行きより狭く
して、撮影範囲の中央部に向かうストロボ光を減少させ
ることもできる。図8に示すように、リフレクタ42の
開口幅寸法をC、プロテクタ41からストロボ放電管3
1までの奥行き寸法をDとしたとき、CよりDのほうが
大きい場合では、CよりDのほうが小さい場合と比べ
て、撮影範囲の中央部に向かうストロボ光が減少し撮影
範囲外の上下に向かうストロボ光が増加する。これによ
り、撮影範囲内の上下周縁部のストロボ光量を中央部よ
りも1.0EV程度大きくすることができる。
【0035】またリフレクタ32の前面が上方に向かう
ように傾けて撮影範囲の中央部に向かうストロボ光を減
少させてもよい。この場合には、図9に示すようにスト
ロボ放電管31の中心を通る水平線(撮影光軸と平行と
なる)に対し、ストロボ光の照射光軸を角θだけ傾けた
状態にしてフイルムユニットに取り付ける。これによ
り、図10に示すように、撮影範囲の中央部に向かうス
トロボ光の光量は減少し、撮影範囲内の上方向周縁部の
外側にストロボ照明光のピークが移動する。そして、撮
影範囲内の下側周縁部でのストロボ光量が撮影範囲の中
央部よりもEだけ大きくなる。角θを15°に設定する
とE=1.0EVとなる。なお、撮影範囲の下方向周縁
部においても、天井、床、壁等でストロボ光が回り込む
ため、光量は充分である。したがって、撮影範囲の中央
部に撮影される被写体の露光オーバーを防止するととも
に、撮影範囲の上方向周縁部で撮影される背景等の露光
アンダーが防止できる。
【0036】なお、上記実施形態ではリフレクタ32を
上向きに設置したが、下向きでもよく、撮影範囲の中央
部に向かうストロボ照明光が減少し、撮影範囲内の下側
周縁部の外側に光量のピークが移動する。また、撮影範
囲の上方向周縁部においても、天井、床、壁等でストロ
ボ光が回り込むため、光量は充分である。したがって、
撮影範囲の中央部に撮影される被写体の露光オーバーを
防止するとともに、撮影範囲の下方向周縁部に撮影され
る背景等の露光アンダーが防止できる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明のストロボ内蔵レ
ンズ付きフイルムユニットによれば、ストロボ放電管の
長さと略同じ幅でストロボ放電管に向かって水平に突出
した板状片がプロテクタの背面側に一体に形成されてお
り、ストロボ撮影時におけるストロボ照明光のピーク
が、撮影範囲の中央部から外れ、撮影範囲外の上方又は
下方となる。これによって、撮影範囲内の上側又は下側
周縁部の光量を撮影範囲の中央部と比べて、露光量換算
で1.0〜1.5EV大きくなるので、コスト面での負
担をほとんど伴うことがなく、撮影範囲の中央部に位置
する確率がきわめて高い主要被写体が露光オーバーにな
らず、しかも背景が露光アンダーになることを防止する
ことができる。また、室内等で撮影する際に、天井、
床、壁によって主要被写体の奥行きが明確に現れるの
で、立体感のある撮影ができる。
【0038】また、リフレクタの前端縁における垂直方
向の開口幅をストロボ放電管までの奥行き長さよりも狭
くしたり、ストロボ発光部の照射光軸を、撮影光軸に対
して上方又は下方に傾けることによっても、コスト面で
の負担をほとんど伴うことがなく、撮影範囲の中央部に
位置する確率がきわめて高い主要被写体が露光オーバー
にならず、しかも背景が露光アンダーになることを防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したストロボ内蔵レンズ付きフイ
ルムユニットの外観斜視図である。
【図2】レンズ付きフイルムユニットの分解斜視図であ
る。
【図3】ストロボ装置の外観斜視図である。
【図4】ストロボ発光部の要部断面図である。
【図5】撮影範囲におけるストロボ照明光の光量分布を
示すグラフである。
【図6】室内撮影時のストロボ照明の様子を表す説明図
である。
【図7】ストロボ発光部の別の例を示す要部断面図であ
る。
【図8】ストロボ発光部のさらに別の例を示す要部断面
図である。
【図9】ストロボ発光部の他の例を示す要部断面図であ
る。
【図10】図9のストロボ発光部による撮影範囲内の光
量分布を示すグラフである。
【符号の説明】
2 レンズ付きフイルムユニット 10 ストロボ発光部 10a リフレクタケース 22 ストロボ装置 31 ストロボ放電管 32,42 リフレクタ 33,41 プロテクタ 33b 板状片 35a 板状片

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストロボ装置が組み込まれるとともに、
    予め写真フイルムが装填されたレンズ付きフイルムユニ
    ットにおいて、 ストロボ撮影時におけるストロボ照明光のピークが、撮
    影範囲から外れる位置に設定されていることを特徴とす
    るレンズ付きフイルムユニット。
  2. 【請求項2】 ストロボ照明光のピークが撮影範囲外の
    上方にあることを特徴とする請求項1記載のレンズ付き
    フイルムユニット。
  3. 【請求項3】 ストロボ照明光のピークが撮影範囲外の
    下方にあることを特徴とする請求項1記載のレンズ付き
    フイルムユニット。
  4. 【請求項4】 ストロボ照明光のピークが撮影範囲外の
    上方と下方との双方にあることを特徴とする請求項1記
    載のレンズ付きフイルムユニット。
  5. 【請求項5】 撮影範囲内の上側周縁部又は下側周縁部
    におけるストロボ照明光の光量に対し、撮影範囲の中央
    部のストロボ照明光の光量が露光量換算で1.0〜1.
    5EV小さくなるようにしたことを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか記載のレンズ付きフイルムユニット。
  6. 【請求項6】 前記ストロボ装置は、水平に配置された
    ストロボ放電管と、ストロボ放電管からの光を前方に反
    射するリフレクタと、ストロボ放電管及びリフレクタの
    前面側を保護する透明なプロテクタとからなるストロボ
    発光部を含み、前記プロテクタの前方又は背後に、撮影
    範囲の中央部に向かうストロボ照明光の一部を撮影範囲
    の上方又は下方に偏向させる光量制御部材を設けたこと
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のレンズ付き
    フイルムユニット。
  7. 【請求項7】 前記光量制御部材はプロテクタの背面側
    に一体成形され、ストロボ放電管の長さと略同じ幅でス
    トロボ放電管に向かって水平に突出した板状片であるこ
    とを特徴とする請求項6記載のレンズ付きフイルムユニ
    ット。
  8. 【請求項8】 前記ストロボ装置は、水平に配置された
    ストロボ放電管と、ストロボ放電管からの光を前方に反
    射するリフレクタと、ストロボ放電管及びリフレクタの
    前面側を保護する透明なプロテクタとからなるストロボ
    発光部を含み、このストロボ発光部の照射光軸が、撮影
    光軸に対して上方又は下方に傾けられていることを特徴
    とする請求項1〜5のいずれか記載のレンズ付きフイル
    ムユニット。
  9. 【請求項9】 前記ストロボ装置は、水平に配置された
    ストロボ放電管と、ストロボ放電管からの光を前方に反
    射するリフレクタと、ストロボ放電管及びリフレクタの
    前面側を保護する透明なプロテクタとからなるストロボ
    発光部を含み、前記リフレクタの前端縁における垂直方
    向の開口幅を、ストロボ放電管までの奥行き長さよりも
    狭くしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載
    のレンズ付きフイルムユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007065296A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Sony Corp 撮影装置
KR100698353B1 (ko) * 2003-12-09 2007-03-23 가시오게산키 가부시키가이샤 프로젝터장치

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KR100698353B1 (ko) * 2003-12-09 2007-03-23 가시오게산키 가부시키가이샤 프로젝터장치
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