JP2002317208A - 動力伝達用焼結部品 - Google Patents

動力伝達用焼結部品

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JP2002317208A
JP2002317208A JP2001122343A JP2001122343A JP2002317208A JP 2002317208 A JP2002317208 A JP 2002317208A JP 2001122343 A JP2001122343 A JP 2001122343A JP 2001122343 A JP2001122343 A JP 2001122343A JP 2002317208 A JP2002317208 A JP 2002317208A
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JP
Japan
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power transmission
oil
parts
density
sintering
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JP2001122343A
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English (en)
Inventor
Itsuo Sato
五夫 佐藤
Junichi Kamimura
淳一 上村
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Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高密度部とした焼結部品の動力伝達部の表面
に、他の部分から油を供給するための低密度部を局部的
に付与することである。 【解決の手段】 強度が余り必要としない動力伝達部
(例えば図1のクランクカムの部位1)以外を構成する
金属粉体の一部分(例えば図1のクランクカムの部位
3)に粗粒100〜200μmの粗粒の粉体粒子を用い
ると共に、この部分のバインダ量を通常の1%前後から
1〜3%に多くして成形、焼結することにより、部位3
に低密度部位を形成した。これにより部位3の含油量が
増加し動力伝達部1への油の供給量が増加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電動工具等
の動力を伝達する例えばクランクカム、ギヤ等の動力伝
達用焼結部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】焼結部品は、一般には数十μmの単味、
あるいは合金からなる金属粉の単体、またはそれらの混
合粉体にバインダを加えて均質化した後成形し、その
後、成形体を構成する金属粉が拡散結合し得る温度で焼
結することで製造される。この時得られる気孔は、用い
る金属粉体の種類、粉体粒径の大きさ、成形圧力、型形
状等によって異なる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】大きい動力伝達用部品
にあっては、形状に凹凸が少なく肉厚の薄い部分のよう
に成形圧力が作用し易い部分は高密度となり、肉厚の厚
い部分では低密度となりやすい。また、小型歯車等のよ
うなものでは、加圧方向の型との接触部分が高密度とな
り易い傾向にあるが全体としては比較的均一な気孔分布
となる。近年、動力伝達用部品を構成部品とする電動工
具等の製品の小型軽量化に加え、高強度化の傾向が強
く、この要求に対応するため成形圧力の上昇、再加圧処
理、温間成形が開発されるなどして、ますます高密度の
方向にある。このため、鉄系の焼結機構部品では、全体
密度7.0g/cm2以上が主流となりつつあり、動力
伝達用のカムや歯車等の当接面やギヤ歯面等の動力伝達
部の表面は、局部的に7.2g/cm2以上の高密度と
なっているものもある。一方、焼結部品の特徴は、含油
によって高い潤滑性を得ることができ耐摩耗性の効果を
得られることである。しかしながら、上記したごとく高
密度化が優先されることから、含油効果を得る為の気孔
が少なくなり、含油特性が低下し製品適用時に潤滑不良
から早期摩耗が発生する現象もみられるようになった。
【0004】本発明の目的は、上記した従来技術の欠点
をなくし、高密度焼結に伴う気孔率の低下によって生じ
る、潤滑不良や早期摩耗を防止できるようにした動力伝
達用焼結部品を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、動力伝
達用部品を構成する金属粉体の一部分を動力伝達部に比
較して粗粒とし、バインダ量を増加させて成形、焼結す
ることで達成できる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明動力伝達用焼結部品を
例えばヘッジトリマに採用されるクランクカムとした一
実施形態を示した図1を参照して説明する。図1は本発
明のクランクカム10の断面模式図で、1は図示しない
ブレードのカム面と当接してブレードを往復させる動力
伝達部、2は軸穴、3は低密度部、4は上面、5は高密
度部、6は下面を示す。
【0007】クランクカム10においては、動力伝達部
1の耐摩耗性が必要なため、焼結後に浸炭焼入れ等が施
されている。近年、高出力に伴う高強度化の要求に対応
するため高圧成形、高温焼結などが行われるようになっ
た。
【0008】しかしながら、密度向上を図ることにより
動力伝達部1の気孔が減少したり、独立気孔になるなど
して含油効果を得にくい状態が生じるようになった。こ
のため、ブレードカム面との接触において潤滑効果が減
少し、早期摩耗が発生する現象が見られた。この防止策
として、図に示すように動力伝達部1以外の部分に、動
力伝達部1と同じ組成で粉体粒径、バインダ量とも2倍
とし予め成形した円形状成形体を配置して同時に成形焼
結することで低密度部3を付与した。この結果、円形状
成形体の領域における焼結後の気孔は、高密度部5に比
較して大きく低密度となることが確認できた。従って、
この部分より成形体内部、特に低密度部3への油の含浸
が容易となり、ブレードカム面との接触の際に潤滑効果
を発揮するための潤滑油を含浸させることが可能となっ
た。ここで、請求項2で低密度とする部分に用いる粉体
粒径の大きさを100〜200μm、およびバインダ量
を3%以下としたのは、一般的には粉体粒径の大きさが
50μm前後、バインダ量が1%以下であり、これらと
同一成形、同一焼結によって得られる気孔を大きくする
ためである。また、これ以上では焼結に伴って発生する
寸法変化、歪量の調節が困難となり良好な結果を得にく
い。
【0009】なお、低密度部3を付与するために用いる
粉体粒径とバインダ量、および付与する領域の大きさに
よって寸法変化量や発生歪量が変動するため、予めこの
数値を考慮した型寸法とすることが必要である。本手法
による鉄系焼結では、10μm以下の微粒粉末、成形圧
7t/cm2以上、焼結温度1270℃を超えるような条件
の場合は独立気孔が多くなり易くその効果を得にくい。
また、再加圧等によっては、粉体粒径、バインダ量とも
2倍とした低密度部3の上面4及び下面6においても、
気孔が潰される場合もあるため、この場合は機械加工等
により気孔を表面に露出させることが必要である。
【0010】次に本発明動力伝達用焼結部品を平歯車2
0とした他の実施形態を示した図2を参照して説明す
る。
【0011】平歯車の成形焼結では、上下方向の成形パ
ンチにより加圧されるため、上面4、下面6及び歯底8
は密度が高くなり易く、高強度を目的とし高圧成形の場
合はその傾向が著しい。更に、粉体粒径の小さなものを
使用し高圧で成形、再加圧した場合は、表面の気孔の潰
れに加え内部の連結気孔も少なくなる。従って、これら
のものに含油処理を施しても内部への油の浸透は微量と
なる。よって使用時には、極表面層に浸透した油の効果
を得るだけとなり、これが消失した時点で摩耗が促進さ
れる結果となる。歯面からなる動力伝達部1を構成する
部分には粉体粒径50μmの粉を、低密度部3を付与す
る部分の粉体粒径およびバインダ量はそれぞれ前者の2
倍として成形焼結した。実験の一例によれば、50μm
の粉体粒径だけを用い全体密度6.95g/cm2とした
場合の含油量は0.5〜0.8g、同様の粉体粒径を用
いて高圧成形後再加圧し全体の密度を7.05g/cm2
とした場合の含油量は0.08〜0.15g、図2のよ
うに一部分に低密度部3を付与することによって、後者
の条件で加圧成形した場合は含油量0.25gを得るこ
とが出来る。また、上面4および下面6を塩酸で腐食す
ることで気孔の潰れが開孔できることで含油量を0.0
3g程度増加できる。含油した油の吐出状況を確認する
ための実用試験の結果では、含油量0.08〜1.5g
のものに比較し低密度部3を付与して含油量0.25g
としたものは、摩耗寿命が2倍以上となる。すなわち、
含浸の際に動力伝達部1では気孔が潰されて、この部分
からの油の浸透は少ないが、低密度部3を付与すること
で上面4及び下面6から油が浸透し易くなり、低密度部
3への含油効果が得られやすくなる。この潤滑油が、実
用時において内部と表面の連結気孔を介して動力伝達部
1に染み出るため潤滑効果が確保できる。なお、図1の
例でも述べたように気孔率を低下させる部分の粉体粒径
やバインダ量は、焼結後の収縮量に影響を及ぼすことか
ら、その変化量を踏まえた型寸法および形状設計が必要
である。また、低密度部3は予め製作した成形体を型に
配置したのち他の部分と同時に成形焼結するか、それぞ
れの粉体を型に充填したのち成形焼結してもよい。
【0012】
【発明の効果】本発明により強度が必要な動力伝達部の
高密度化を図ると同時に、動力伝達部以外に焼結部品特
有の潤滑効果を付与することが可能となる。この結果寿
命の長い動力伝達用焼結部品を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明動力伝達用焼結部品をクランクカムとし
た一実施形態を示す断面模式図。
【図2】本発明動力伝達用焼結部品をひら歯車とした他
の実施形態を示す断面模式図。
【符号の説明】
1は動力伝達部、2は穴、3は低密度部、4は上面、5
は高密度部、6は下面、7は歯先、8は歯底、10はク
ランクカム、20は平歯車。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力伝達部以外の部分に低密度部を付与
    することで含油効果を高めたことを特徴とする動力伝達
    用焼結部品。
  2. 【請求項2】 前記低密度部を100〜200μmの粉
    体粒径で構成し、かつバインダ量を1〜3%としたこと
    を特徴とする請求項1記載の動力伝達用焼結部品。
JP2001122343A 2001-04-20 2001-04-20 動力伝達用焼結部品 Withdrawn JP2002317208A (ja)

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