JP2002316939A - α−グルコシダーゼ阻害剤及びそれを含む加工食品、過血糖症用剤、飼料並びに添加剤 - Google Patents

α−グルコシダーゼ阻害剤及びそれを含む加工食品、過血糖症用剤、飼料並びに添加剤

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規でかつ安全性や活性が高く、しかも摂取
容易であるα−グルコシダーゼ阻害剤を提供する。 【構成】 現代米又は有色素米の糠から、水やメタノー
ル、エタノール、プロパノール、1,3−ブチレングリ
コール、グリセリン、プロピレングリコール、酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどの極性溶媒、ヘキサンなどの非極性
溶媒、特に好ましくは水、メタノールやエタノールなど
のアルコールあるいは水とアルコールの混液を用いて抽
出し、本発明に係るα−グルコシダーゼ阻害剤を得る。
このα−グルコシダーゼ阻害剤は、種々の食品に加えた
り、添加剤を加えて錠剤などに加工したいわゆる健康食
品などの種々の加工食品として、さらには過血糖症用剤
として提供される。また、糖類からなる添加剤として、
本発明に係るα−グルコシダーゼを添加して用いたり、
ペットや家畜などの飼料に添加して用いることもでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はα−グルコシダーゼ
阻害剤及びそれを含む加工食品、過血糖症用剤、飼料並
びに添加剤に関する。具体的には、イネ科に属する米の
糠、特に有色素米の糠の抽出物からなり、医薬品、食
品、健康食品や特定保健用食品などに用いられるα−グ
ルコシダーゼ阻害剤及びそれを含む加工食品、過血糖症
用剤、飼料並びに添加剤に関する。
【0002】
【従来の技術】肥満や糖尿病などのいわゆる生活習慣病
の増加に伴い、近年、食生活習慣の改善等が要求されて
いる。α−グルコシダーゼ阻害剤は、小腸の微絨毛に局
在するα−グルコシダーゼ活性を阻害し、食後の血糖値
の急上昇及びそれに続くインスリン値の上昇を抑制する
ことが、Diabate Medicine,10,688(1993)に報告され、
人間及び人間以外の動物においても、炭化水素(特に、
デンプン由来のオリゴ糖、シュクロース等)の代謝が抑
制されるため、α−グルコシダーゼ阻害剤の摂取により
血糖上昇抑制作用が示され、過血糖症状すなわち過血糖
に由来する肥満症、糖尿病などの種々の疾患の改善・予
防に有用であると考えられている。また、α−グルコシ
ダーゼ阻害剤を添加した種々の加工(健康)食品は、糖
代謝異常の患者にも有益なものであり、それだけでなく
健康人にとっても代謝異常予防食などとして有用なもの
であると考えられる。
【0003】これまで、α−グルコシダーゼ阻害剤に
は、アカルボースや1−デオキシノジリマイシンなどが
知られているが、安全性に懸念が残されている。このよ
うな観点から検討された結果、食品由来のものとして、
例えば特開平9−65836号公報には動物性蛋白質若
しくは植物性蛋白質の加水分解物が開示され、また、特
開平5−17364号公報には茶ポリフェノールが提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平9−65836号公報に記載のα−グルコシダーゼ
阻害剤は活性が低く、実際の適用上食品中に比較的大量
に含有させる必要がある。また、特開平5−17364
号公報に開示されたものでは、ポリフェノールの精製が
煩雑であり、その含有量が低く、α−グルコシダーゼの
抽出効率の観点などから好適なものとは言えなかった。
【0005】一方、有色素米は、現代米である白米と
は、外観上及び食感、食味がかなり異なり、現在では一
般的に利用されることはないが、古来には食されていた
こともあり、有色素米の特徴である色や食味、現代米の
起源であることなどから近年注目されつつあり、色々な
食素材としての利用価値が高まって来ている。しかし、
これらの有色素米についての薬理作用(生理活性)につ
いてはほとんど知られてはいない。
【0006】そこで本発明者らは、新規でかつ安全性や
活性が高く、しかも摂取も容易であるα−グルコシダー
ゼ阻害剤を提供すべく鋭意努力したところ、現代米であ
る白米はもちろんのこと、特に、有色素米の米糠抽出物
中に優れたα−グルコシダーゼ阻害作用があることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るα−グルコ
シダーゼ阻害剤は、米糠の抽出物、特に有色素米の米糠
の抽出物を含有することを特徴としている。また、本発
明においては、極性溶媒を用いて抽出するのがよく、よ
り好ましくは水又はエタノール若しくは水とエタノール
との混液を用いるのがよい。
【0008】本発明に係る加工食品は、上記本発明のα
−グルコシダーゼ阻害剤を含有することを特徴としてい
る。
【0009】また、本発明に係る過血糖症用剤は、上記
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤を含有することを特
徴としている。
【0010】さらに、本発明に係る飼料は、上記本発明
のα−グルコシダーゼ阻害剤を含有することを特徴とし
ている。
【0011】また、本発明に係る添加剤は、糖類からな
り、食品若しくは医薬品に添加される添加剤であって、
上記本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤を含有し、前記
糖類の消化吸収性を低減化したことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係るα−グルコシダーゼ
阻害剤は、米糠の抽出物、特に極性溶媒を用いて得られ
た抽出物を含有することを特徴としている。本発明にお
いて、米糠とは、イネ科に属するイネの種子から採取さ
れたもみを通常乾燥した後、いわゆるもみすりし、玄米
とした後、搗精する際に生じる果皮、種皮、外胚乳など
の粉砕物をいう。また、本発明においては、搗精するこ
となく、果皮や種皮などが付いた玄米の状態で用いるこ
ともできる。
【0013】また、本発明において、米とはイネ科に属
するものであれば、いわゆる現代米(白米)のみなら
ず、糠層(いわゆる搗米する際に糠となって剥落する部
分)にアントシアニン系の紫色色素あるいはタンニン系
の赤色色素を有する有色素米をも用いることができる。
特に本発明においては、得られた活性の強さなどから、
赤米や黒米などの有色素米が好ましく用いられる。
【0014】玄米は乾燥した後粉砕することなく使用で
きるが、通例粉状にして抽出に供される。このとき、粉
末にした後さらに乾燥して抽出に供したり、あるいは水
中で粉砕してスラリー状にして抽出に供することもでき
る。また、糠についても、搗精後に得られた糠に乾燥を
加え、さらにはより細かくした後に抽出に供することも
できる。
【0015】抽出溶媒としては、水やメタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、
1,3−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレン
グリコール等のグリコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル
等のエステル類などの各種極性溶媒が挙げられる。本発
明においては、これらの溶媒を1種若しくは2種以上の
混液が用いられるが、この中でも水やアルコール類、特
に水やメタノール、エタノールあるいはこれらの混液
が、より強いα−グルコシダーゼ阻害活性を示す抽出物
が得られると共にその取扱いが容易であるため、好適に
用いられる。溶媒を混合して用いる場合には、各溶媒の
混合比は適宜溶媒の種類に応じて調整すればよいが、例
えば水とメタノール、エタノールとの混液の場合には、
重量比で1:100〜100:1、好ましくは1:50
〜50:1であり、望ましくはほぼ等重量で混合するの
がよい。
【0016】抽出法としても特に限定されるものではな
く、上記溶媒を加えた後、α−グルコシダーゼ阻害活性
を失活させない程度に加温加熱する加熱抽出法や、超臨
界抽出法などが採用される。また、一定量の溶媒に浸漬
してバッチ処理をする浸漬抽出や連続的に溶媒を送り続
ける連続抽出など、公知である種々の抽出法が用いられ
る。
【0017】具体的には、例えば乾燥した米糠あるいは
玄米に、それとほぼ等重量の抽出溶媒を加えて浸漬して
加熱し、30〜60分間沸騰させることによりα−グル
コシダーゼ活性阻害成分を抽出することができる。ま
た、抽出材料にほぼ等重量の抽出溶媒を加えて浸漬し、
室温で1〜14日間放置、若しくは40〜60℃で10
〜20時間程度加温することにより有効成分を抽出する
こともできる。もちろん、溶媒量や加熱温度、浸漬時間
等は適宜調整できる。
【0018】現代米及び有色素米の米糠から抽出した後
は、ろ過や遠心分離によって残渣と液固分離され、抽出
液として取り出される。本発明においては、得られた抽
出液そのものをα−グルコシダーゼ阻害剤として使用す
ることもできるが、活性が低い場合もあるため、適宜濃
縮あるいは溶媒を留去して、エキス状や粉末状にするこ
ともできる。さらに、少量の摂取で効果を挙げるために
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、クロロホルム、酢酸エチル、トルエン、ヘキサン、
ベンゼンなどの1又は2種以上の有機溶媒を用いた溶媒
分画操作によって、得られた抽出液から活性画分を分取
し、さらにアルミナカラムクロマトグラフィやシリカゲ
ルクロマトグラフィ、ゲルろ過クロマトグラフィ、イオ
ン交換クロマトグラフィ、疎水クロマトグラフィ、高速
液体クロマトグラフィなどの適当な分離精製手段を1種
若しくは2種以上組み合わせ、α−グルコシダーゼ阻害
活性のある画分を取り出して、本発明に係る阻害剤とす
るのが好ましい。
【0019】また、こうして得られた抽出物はそのまま
の状態で用いることもできるが、その保存や適用などの
観点から、α−グルコシダーゼ阻害活性を阻害しない程
度で、乳糖やコーンスターチ、デンプンなどのいわゆる
賦型剤を添加して提供することもできる。
【0020】この抽出物中のα−グルコシダーゼ阻害剤
の活性本体はまだ不明であるが、当該α−グルコシダー
ゼ阻害剤は、血糖上昇抑制作用を有しているので、様々
な日常食品に添加したり、あるいは錠剤などの形態に加
工したいわゆる健康食品など、種々の加工食品として代
謝異常の患者食として、あるいは、糖尿病や肥満症の改
善薬、予防薬として用いることができる。また、乳糖や
コーンスターチ、デンプンなど糖類からなる添加剤に、
当該乳糖などの消化吸収性を低下させるべく、α−グル
コシダーゼ阻害剤を添加することにしてもよい。すなわ
ち、他の食品中の糖の吸収を低下させる目的で使用する
のではなく、食品や医薬品の増量目的で使用される添加
剤中に、予めα−グルコシダーゼ阻害剤を添加して用い
ることにより、過剰な糖類の吸収摂取を避けることがで
きる。
【0021】得られたα−グルコシダーゼ阻害剤はその
活性によっても異なるが、人における摂取量としては、
抽出物として0.01〜1g/日、好ましくは0.1〜
0.5g程度とされ、米糠の乾燥粉末換算にして1〜1
00g/日程度とされる。また、水又は/及びアルコー
ルによる抽出物を用いる場合には、活性の高い抽出物が
得られるので、該抽出物として上記範囲の1/2〜1/
10程度の摂取量でも良い。もちろん、これらの範囲に
必ずしも限定されるものではない。
【0022】また、服用形態としても特に限定されるも
のではなく、水やエタノール、エチレングリコール、ポ
リエチレングルコールなどの液体に溶解若しくは分散さ
せ、アンプル剤やシロップ剤、いわゆるドリンク剤など
の各種液剤として提供される。また、でんぷんやセルロ
ース、ポリアミド粉末などのいわゆる賦形剤を用いて、
錠剤や顆粒剤、丸剤、カプセル剤などの固形剤、半固形
剤としても提供される。
【0023】添加できる食品としては、例えば、コーヒ
ー、果汁、清涼飲料水、ビール、牛乳、味噌汁、スー
プ、紅茶、お茶、栄養剤、シロップ、マーガリン、ジャ
ムなどの液状、流動状の食品、米飯、パン、パスタ、じ
ゃがいも製品、もち、飴、チョコレート、ふりかけ、ハ
ム、ソーセージ、キャンディなどの固形状食品などの主
食、副食、菓子類並びに調味料が挙げられ、糖類を含有
するしないに拘らず、種々の食品に添加して用いること
ができる。
【0024】このときの添加量としては、上記食品中、
米糠の抽出物量として、0.001〜85重量%、好ま
しくは0.01〜60重量%である。また、水又はアル
コールによる抽出物を用いる場合には、当該添加量の1
/2〜1/10程度の添加量でも差し支えない。
【0025】もちろん、上記医薬品や加工食品には、本
発明の効果を阻害しない範囲で、通常用いられる甘味剤
や保存剤、分散剤、着色剤、酸化防止剤を添加できるの
は言うまでもない。さらに、公知のα−グルコシダーゼ
阻害剤であるバリエナミンやアミノシクリトールなどの
α−グルコシダーゼ阻害剤と併用することもできる。
【0026】さらに人への適用だけでなく、犬やねこな
どのペット用飼料やその他の家畜用の飼料などにも応用
することができる。
【0027】このように、本発明に係るα−グルコシダ
ーゼ阻害剤は、上記の如き健康食品等を含む加工食品と
して、あるいは過血糖症用剤として、食前、食中、食後
あるいは食間に服用することにより、喫食による血糖濃
度増加を抑制することができ、高血糖に基づく肥満や糖
尿病などの改善・予防に寄与できる。また、糖類からな
る添加剤中に添加することによって、添加剤中の糖類に
よる血糖上昇を押えながら食品や医薬品本来の目的を発
揮させることができる。また、ペットなどの肥満抑制な
どにも役立つものである。
【0028】
【実施例】次に実施例を示すことによって、本発明につ
いてさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施
例に限定されるものでないのはいうまでもない。また、
以下の実施例において、「%」は「重量%」を意味す
る。
【0029】(実施例1)現代米及び赤米並びに黒米の
糠各850gを1Lのメタノールで抽出し、ろ過して得
られたろ液をロータリーエバポレ−ターで濃縮し、抽出
物を得た。その収量は、それぞれ45g、66g、35
gであった。次に、これら3種の米糠抽出物について、
α−グルコシダーゼ活性を下記方法にて測定し、α−グ
ルコシダーゼ活性阻害を求めた。
【0030】(実施例2)黒米の糠1kgを1Lの50
%メタノール水溶液に1日浸漬し、ろ過して得られた浸
漬液をロータリーエバポレ−ターで濃縮し、抽出物を得
た。この抽出物を水に溶解した後、分液ロートに入れて
ヘキサンを加え、ヘキサン層(E−1)と水層に分画
し、当該水層には酢酸エチルを加えて、さらに酢酸エチ
ル層(E−2)と水層に分画した。次いで、この水層に
ブタノールを加え、ブタノール層(E−3)を取り出し
た。その後、各有機溶媒層(E−1、E−2、E−3)
それぞれから溶媒を留去し、得られた物について、α−
グルコシダーゼ活性を下記方法にて測定し、α−グルコ
シダーゼ活性阻害を求めた。
【0031】〔α−グルコシダーゼ活性の測定〕α−グ
ルコシダーゼ活性は、Dahlqvist法に従い、基質として
マルトースを用いた。反応には、1.0M基質溶液(マ
ルトースを0.1Mマレイン酸ナトリウム緩衝液pH7.
0に溶解したもの)0.1mlに、被験物質溶液0.1m
l及び酵素液0.1mlを加え、37℃60分間反応さ
せた後、煮沸し反応を停止させ試験液とした。次いで、
発色試薬〔グルコースBテストワコー(和光純薬株式会
社製)〕30mlに、試験液20μlを加え、37℃で
20分間インキュベートした後、505nmにおける吸
光度を測定した。
【0032】空試験として、基質溶液の代りに0.1M
マレイン酸ナトリウム緩衝液pH7.0を加えて同様の
試験を行った時の吸光度をブランク値とし、この値を差
し引き試験液の吸光度Asを求めた。なお、被験物質溶
液は、糠0.1g相当の抽出物若しくは各有機溶媒層を
採り、濃縮乾固した後、それぞれに1mlのエタノール
を加えて溶解したものを用いた。また、酵素液には、市
販のα−グルコシダーゼ(和光純薬株式会社製)を、
0.01Mマレイン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)で
0.5units/mlに調整したものを用いた。
【0033】対照として、被検物質溶液の代りにエタノ
ールを加えた時の吸光度Acを測定し、次式によって上
記抽出物のα−グルコシダーゼ阻害活性を測定した。測
定は2回行い、その平均値を表1及び表2に示した。 α−グルコシダーゼ活性阻害(%)=〔(Ac−As)
/Ac〕×100
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】表1及び表2に示すように、現代米及び赤
米並びに黒米の米糠の各抽出物には、α−グルコシダー
ゼ阻害活性を有することが示唆され、黒米の抽出物、特
に酢酸エチル転溶層の抽出物は優れたα−グルコシダー
ゼ阻害作用を示し、α−グルコシダーゼ阻害剤として利
用できることが確認された。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、活性が強く安全性にも
優れ、しかも摂取しやすいα−グルコシダーゼ阻害剤を
提供できる。これを添加した加工食品や過血糖症用剤と
して摂取することにより、血糖の上昇を押え、肥満や糖
尿病などの生活習慣病対策に貢献できる。また、糖類か
らなる添加剤に加えておくことにより、過剰な糖類の摂
取に伴う血糖上昇を防ぐことができる。さらに人のみな
らず、家畜やペット用の飼料として用いることにより、
ペットにおける肥満症を防いだり、あるいは脂肪の少な
い肉質の家畜を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61P 43/00 111 C12N 9/99 C12N 9/99 (72)発明者 青野 美紀 大阪府岸和田市上松町511−272 (72)発明者 進藤 正樹 愛媛県伊予三島市宮川3丁目5−16 (72)発明者 大島 映和 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目3番18号 株式会社リアル内 Fターム(参考) 2B150 AA01 AA06 AB05 AB20 CA03 4B018 MD49 MD50 ME03 MF01 4C088 AB74 AC04 BA08 BA10 CA06 CA08 MA52 NA14 ZC20 ZC35

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 米糠の抽出物を含有することを特徴とす
    るα−グルコシダーゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 前記米糠は、有色素米の糠であることを
    特徴とする請求項1に記載のα−グルコシダーゼ阻害
    剤。
  3. 【請求項3】 前記抽出物は、極性溶媒を用いて抽出さ
    れたことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載
    のα−グルコシダーゼ阻害剤。
  4. 【請求項4】 前記極性溶媒は、水又はアルコール若し
    くは水とアルコールとの混液であることを特徴とする請
    求項3に記載のα−グルコシダーゼ阻害剤。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4のいずれかに記
    載のα−グルコシダーゼ阻害剤を含有することを特徴と
    する加工食品。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3又は4のいずれかに記
    載のα−グルコシダーゼ阻害剤を含有することを特徴と
    する過血糖症用剤。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3又は4のいずれかに記
    載のα−グルコシダーゼ阻害剤を含有することを特徴と
    する飼料。
  8. 【請求項8】 糖類からなり、食品若しくは医薬品に添
    加される添加剤であって、請求項1、2、3又は4のい
    ずれかに記載のα−グルコシダーゼ阻害剤を含有し、前
    記糖類の消化吸収性を低減化したことを特徴とする添加
    剤。
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