JP2002315783A - 体液吸収性物品 - Google Patents

体液吸収性物品

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JP2002315783A JP2001124332A JP2001124332A JP2002315783A JP 2002315783 A JP2002315783 A JP 2002315783A JP 2001124332 A JP2001124332 A JP 2001124332A JP 2001124332 A JP2001124332 A JP 2001124332A JP 2002315783 A JP2002315783 A JP 2002315783A
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Nobuhiro Kurata
信弘 倉田
Kozo Abe
耕三 阿部
Shinya Kaneko
真也 金子
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血液や軟便のような高粘度液体を吸収するた
めの体液及び/又は排泄物吸収性物品において、高粘度
液体の吸収性能が良く、多量の高粘性液体が排泄されて
も対応でき、且つリウエットが少ない物品を提供するこ
と。 【解決手段】 20〜30cpsの高粘度液体の吸液倍率
が40g/g以上、保液倍率が30g/g以上である吸
水性樹脂を含有することを特徴とする体液及び/又は排
泄物吸収性物品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高粘度液体の吸収
性に優れた体液及び/又は排泄物吸収性物品に関する。
より詳細には、血液、軟便などの高粘度液体を吸収する
ために適した生理用ナプキン、パンティーライナー、血
液吸収材、使い捨てオムツなどの体液及び/又は排泄物
吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】体液及び/又は排泄物吸収性物品につい
て、尿などの低粘度液体を吸収するのに適した製品は、
従来から数多く提案されているが、血液、軟便などの高
粘度の液体を適切に吸収できる製品は提案されていな
い。したがって、消費者は、血液、軟便などの高粘度の
液体を吸収するためにも、低粘度液体吸収用の製品を使
用しているのが実状である。しかしながら、本発明者等
は、低粘度液体吸収用の製品が必ずしも高粘度液体を適
切に吸収できるわけではないことを発見し、現状では消
費者の要望に充分応えられていないということを見出し
た。
【0003】従来、血液を吸収するための生理用ナプキ
ンなどにおいて求められる特性を、「生理食塩水の吸液
量40〜90g/g−ポリマー、生理食塩水の吸液速度
8ml以上/0.3g−ポリマーであり、且つイオン交
換水を飽和膨潤せしめた時のゲル強度33〜200g/
cm2である」とする吸収体(特開昭60−18555
1号公報参照)や、「生理食塩水に対する荷重下吸収性
能(荷重:40g/cm2)が15g/g以上であり、
生理食塩水の40倍吸収ゲルのゲル弾性率が6,000
N/m2以上の粒子状の高分子吸収剤を含む中央部吸収
層と、中央部吸収層の外側に位置する生理食塩水に対す
る無加重下吸収性能が45g/g以上の粒子状の高分子
吸収剤を含む外縁部吸収層とからなる吸収体」(特開平
10−337305号公報)が提案されている。
【0004】これらの発明においては、生理食塩水の吸
収特性で血液などを吸収する吸収性物品の性能を評価し
ていたが、本発明者等の検討によると、生理食塩水で評
価した吸収性能が高くても、血液や軟便などの粘度の高
い排泄物に対しては吸収性能が充分ではないことが分か
り、これらの吸収性物品は、血液などの高粘度液体を適
切に吸収する物品であるとはいえないということを見出
した。
【0005】また、特に、軟便や血液などの高吸収性ポ
リマーの存在する位置まで到達しにくい透過・拡散速度
の小さい高粘度液に適する物品として「多価金属イオン
の存在下で増粘し得る多糖類を含有し、且つ該多糖類が
体液又は排泄物中の水分中に溶解又は解離し得る状態で
存在している」ことを特徴とする体液又は排泄物の増粘
処理物品が提供されている(特開2000−20197
6号公報)。しかしながら、本発明者等の検討による
と、この多価金属イオンの存在下で増粘し得る多糖類
は、その吸収量が低いために、処理する排泄物が少量の
時は対応できるが、排泄量が多い場合、あるいは繰返し
排泄された場合において漏れが発生したり、使用時に圧
力がかかったときに液戻り(リウエット)が生じるとい
う欠点があることが分かった。
【0006】さらにまた、血液含有液体の吸収に有用な
衛生用品であって、部分水和無水ジカルボン酸コポリマ
ーおよびポリカチオンのような血液ゲル化剤を含む吸収
性物品も提供されている(特開昭57−153648号
公報)。しかし、このような血液ゲル化剤も吸収量が低
いために、上記と同様の問題点を有することが分かっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の問題点を解決することを課題とする。すな
わち、血液や軟便のような高粘度液体を吸収するための
体液及び/又は排泄物吸収性物品において、高粘度液体
の吸収性能が良く、多量の高粘性液体が排泄されても対
応でき、且つリウエットが少ない物品を提供することを
課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために、鋭意研究した結果、体液及び/又
は排泄物吸収性物品において、20〜30cpsの高粘度
液体の吸液倍率が40g/g以上、保液倍率が30g/
g以上である吸水性樹脂を使用すれば、上記の課題を解
決できることを見出して本発明に至った。
【0009】また、吸水性樹脂の20〜30cpsの高粘
度液体の吸液速度が20秒以下、及び/又は20〜30
cpsの高粘度液体の無加圧吸収量が2分値で4ml/g
以上あるいは20〜30cpsの高粘度液体の加圧吸収量
が2分値で2.5ml/g以上であれば、より特性が向
上することを見出した。
【0010】さらに、本発明者らは、このような20〜
30cpsの高粘度液体の吸液特性を得るには吸水性樹脂
が多糖類であることが好ましいこと、液透過性表面シー
トと液不透過性裏面シートとの間に吸水性樹脂を含有す
る吸収体を介在させてなる体液及び/又は排泄物吸収性
物品に適用することが一層好ましいことを見出して本発
明に至ったものである。
【0011】本発明では、吸収性物品において、20〜
30cpsの高粘度液体に対する吸液特性を上記のように
選択することによって、血液や軟便のような高粘度液体
を吸収するのに適する吸収性物品を提供することができ
たものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明する
が、本発明は、これに限定されるものではない。本発明
における体液及び/又は排泄物吸収性物品には、生理用
ナプキン、パンティーライナー、血液吸収材などの衛生
・医療用品、軟便の排泄頻度が高い新生児や乳幼児が着
用する使い捨てオムツや布オムツ用ライナー、失禁パッ
ド、母乳パッド等が挙げられる。
【0013】生理用ナプキン、使い捨てオムツ等の吸収
性物品は、典型的には、液透過性の表面シート(トップ
シート)、吸水性樹脂を含有し体液などを吸収・保持す
る吸収体、及び液不透過性の裏面シート(バックシー
ト)からなる。
【0014】トップシートは、透水性があれば特に限定
されないが、1〜5.5dtexのポリオレフィン系、ポリ
エステル系等の合成繊維、レーヨン等の半合成繊維、パ
ルプ・コットン等の天然繊維を用いた、目付10〜60
g/m2の不織布が好ましく、特に強度が補強され加工
性に優れたサーマルボンディング不織布が好ましい。そ
の他、親水処理された疎水性繊維、親水性繊維等で形成
されたポイントボンド・エアースルー・スパンボンド・
スパンレース不織布等も使用できる。さらに、ポリエチ
レンやポリプロピレン等の単独又は複数の混合材料を押
し出し後、熱風・温水・熱針により液透過性の貫通孔を
設けたパーフォレーションウエブを使用しても良い。
【0015】トップシートは、これらに限らず、JIS
L1092(繊維製品の防水性試験方法 耐水度試験
A法(低水圧法))で、0〜30mmH2Oの耐水度に
よる液透過・吸収性、及びJIS L1906(一般長
繊維不織布試験方法 通気性フラジール型法)で5〜7
00cm3/cm2/秒の通気性を有するウエブであれば
使用可能である。さらに、ナプキン、パンティーライナ
ー、軟便の排泄頻度が高い新生児や乳幼児が着用する使
い捨てオムツ・布ライナー用としては、開孔径0.3m
m以上で開孔率が20〜50%であることが好ましい。
【0016】吸収体は、吸水性樹脂とパルプ、ティッシ
ュ、親水性不織布等の吸水性の繊維状物とからなる。パ
ルプ、ティッシュ、親水性不織布等の吸水性の繊維状物
は、従来から、体液及び/又は排泄物吸収性物品に用い
られているものが全て使用できる。
【0017】本発明において、所望の高粘度液体の吸収
能を有するために、吸水性樹脂は、20〜30cpsの高
粘度液体の吸液倍率が40g/g以上、保液倍率が30
g/g以上であることが必要である。吸液倍率は50g
/g以上、保液倍率は40g/g以上であることがより
好ましい。吸水性樹脂の20〜30cpsの高粘度液体に
対する吸液倍率が40g/g未満、保液倍率が30g/
g未満であると、漏れ、漏れ感が生じる。
【0018】さらに、20〜30cpsの高粘度液体の吸
液速度が20秒以下、無加圧吸収量が2分値で4ml/
g以上、及び加圧吸収量が2分値で2.5ml/g以上
であることがより好ましい。20〜30cpsの高粘度液
体の吸液速度が20秒を超えるときや、無加圧吸収量が
2分値で4ml/g未満であると、漏れが生じる原因に
なる。また、加圧吸収量が2分値で2.5ml/g未満
であると、体重がかかったときの濡れ感、漏れの原因に
なるので、特に荷重の影響を受けやすい薄型製品で濡れ
感、漏れが生じやすくなる。本発明においては、吸液倍
率、保液倍率、吸液速度、無加圧吸収量、及び加圧吸収
量を生理食塩水ではなく20〜30cpsの高粘度液体を
用いて測定することが重要である。本発明者等は、生理
食塩水に対する吸収性能が優れている物品であっても、
血液、軟便で代表される高粘度液体の吸収性能に優れて
いることにはならないことを見出したからである。
【0019】吸水性樹脂使用量は、コスト及び吸水性の
点から、5〜300g/m2、特に5〜150g/m2
あることが好ましい。また、パルプなどの繊維状物と吸
水性樹脂との重量比(吸水性樹脂/パルプ繊維)は、1
0/1000〜300/50、特に1/60〜5/1で
あることが好ましい。パルプなどの繊維状物の使用量
は、吸収体面積当たり50〜1000g/m2、特に1
00〜300g/m2であることが望ましい。
【0020】経血を吸収するための生理用ナプキンにお
いては、薄型吸収体の場合、パルプと吸水性樹脂との重
量比(吸水性樹脂/パルプ繊維)は、1/20〜5/
1、特に1/15〜1/1であることが好ましい。吸水
性樹脂の吸収体面積当たりの使用量は、5〜50g/m
2、特に5〜30g/m2が好ましく、また、吸収性樹脂
の吸収体容積当たりの使用量は、0.04〜0.16g
/cm3、特に0.05〜0.10g/cm3が好まし
い。長時間用吸収体の場合には、パルプと吸水性樹脂と
の重量比(吸水性樹脂/パルプ繊維)は、1/60〜1
/5、特に1/45〜1/20であることが好ましく、
吸水性樹脂の吸収体面積当たりの使用量は、5〜100
g/m2、特に5〜50g/m2が好ましく、また、吸収
性樹脂の吸収体容積当たりの使用量は、0.05〜0.
14g/cm3、特に0.05〜0.08g/cm3が好
ましい。
【0021】経血などの高粘度液体を吸収させるために
従来知られている手法は、(i)吸水性樹脂の吸液倍率
が低いために、吸水性樹脂量を増やすことで吸収性を確
保するか、(ii)吸収速度を上げるためにパルプ量を増
やすことであった。しかし、本発明においては、高粘度
液体の吸収に優れた吸水性樹脂を用いることで、現行の
吸収性物品と比較して、吸水性樹脂やパルプ量を減量す
ることが可能となる。これにより、吸収性物品として薄
型・軽量化することができるばかりでなく、高粘度液体
の吸収性能が優れていることから、必要個所のみに吸収
体があれば良くなり吸収体のサイズを小さくすることが
できる。さらに、吸水性樹脂の量を増加しようとする
と、コストアップにつながるし、樹脂のゴツゴツした感
じが装着感の悪化や製品に孔があきピンホールの原因に
なるという問題点もあったが、本発明は、これらの欠点
も改善できる。また、現状の吸収体は必要以上にパルプ
が入っているために、それを使用した吸収体からなる吸
収性物品は高圧縮したコンパクトパッケージができなか
った。コンパクトパッケージをすると高圧縮によりパル
プ間の水素結合がおこり、吸収体が硬くなることにより
使用感が損なわれる。しかし、高粘度液体の吸収性に優
れた吸水性樹脂を使用することで、パルプ量を減らすこ
とができるためコンパクトパッケージも可能となる。
【0022】液不透過性裏面シートは防水性さえあれば
限定されない。透湿性は0〜5g/cm2・hrのもの
が好ましい。ナプキン、パンティライナー用において
は、0〜0.8g/cm2・hrが好ましく、軟便の排
泄頻度が高い新生児や乳幼児が着用する使い捨てオム
ツ、布オムツ用ライナー、失禁パッド用においては、
0.5〜5g/cm2・hrが好ましい。
【0023】以上、本発明の体液及び/又は排泄物吸収
性物品を詳細に説明したが、本発明の吸収性樹脂は複合
材として、体液及び/又は排泄物吸収性物品のみでな
く、清浄用具、肉・野菜等の鮮度保持材、農園芸用保水
材、産業資材、ドリップ吸収シート等の食品分野、玩具
・化粧用具・ペット用シートに代表される家庭用雑貨な
ど、これまで知られている多方面の用途に使用可能であ
る。
【0024】以下に、実施例および比較例を示すが、本
発明は、これに限定されるものではない。 [吸水性樹脂の吸液特性](A)〜(G)の7種の吸収
性樹脂について、吸液特性を測定した。(A)〜(C)
は、本発明に適する吸収性樹脂、(D)〜(G)は、比
較対照用の吸収性樹脂である。
【0025】吸水(液)・保水(液)倍率は、JIS
K 7223に準拠して測定した。すなわち、吸水性樹
脂1.000gをメッシュ袋に入れて、生理食塩水ある
いは高粘度液体に1時間浸漬した後、メッシュ袋ごと引
き上げ15分間吊り下げて水(液)切りを行った後に吸
水性樹脂のみに依る吸水(液)量(g)を測定して吸水
(液)倍率とした。また、水(液)切りを行った後、さ
らに遠心分離機で脱水した後の重量を測定して保水
(液)倍率を計算した。吸水(液)速度はJIS K
7224に準拠して測定した。すなわち、予め秤量した
吸水性樹脂を、生理食塩水あるいは高粘度液体に投入し
て吸水(液)が終了するまでの時間を測定した。無加圧
吸収量は、Demand Wettability装置(Scientific Machi
ne & Supply Co.製)を使用して2分値を測定、加圧吸
収量は、35g/cm2加圧状態で同じく2分値を無加
圧吸収量と同様に測定した。
【0026】高粘度液体の吸収特性を測定するために用
いる高粘度液体は次のようにして調製した。 (調製材料) カルボキシメチルセルロースナトリウム 8g グリセリン 80g 塩化ナトリウム 10g 炭酸水素ナトリウム 4g イオン交換水 1L
【0027】(調製方法) (i)グリセリンにカルボキシメチルセルロースナトリ
ウムを少量ずつ攪拌しながら全量添加する。 (ii)容器に入れたイオン交換水を攪拌機で混合しなが
ら、良く混合した(1)を少量ずつ添加する。 (iii)さらに攪拌しながら、塩化ナトリウムと炭酸水
素ナトリウムを少量ずつ加える。 (iv)試薬が十分に分散するまでよく混ぜる。
【0028】(粘度測定)バイオレオライザーE型粘度
計(円錐平板回転法)を使用して、温度25℃で測定す
る。高粘度液体の粘度範囲は、20〜30cpsになるよ
うに調整する。
【0029】生理食塩水と、比重1.03g/cm2
粘度24.5cpsに調整した高粘度液体を用いて、上記
の測定方法によって、(A)〜(G)の吸水性樹脂の吸
収性能を測定した結果を、表1にまとめて示した。
【表1】
【0030】
【実施例1】(サンプルの作製)吸収性樹脂(A)とパ
ルプとを吸収性樹脂が130g/m2、パルプが130
g/m2になるように均一にブレンドしてティッシュ
(目付18g/m2)にくるんでサイズ60×80mm
の吸収体とした。目付22g/m2のポリプロピレンS
B(スパンボンド不織布)からなる液透過性表面シート
と、目付23g/m2のポリエチレンフィルムからなる
液不透過性裏面シートとの間に、上記吸収体を挟み込み
測定用サンプルとした。
【0031】(吸収量の測定)サンプルをサイズ100
×200mmのメッシュフィルム(250メッシュ)の
袋に入れて充分な量の羊血に1時間浸漬する。浸漬後、
メッシュフィルムの袋ごと空中に15分間吊したのち、
そのサンプル重量を測定し、羊血に浸漬する前の重量を
差し引いて吸収量とする。羊血には、メンヨー無菌保存
血(日本生体材料製)を用いた。
【0032】(保液量)吸収量測定後のサンプルを15
0Gで90秒間脱水し、脱水後の重量を測定する。その
重量から羊血に浸漬する前の重量を差し引いて保液量と
する。
【0033】(着用テスト)市販のソフィアクティブス
リム(ユニ・チャーム社製)の吸収体部分だけを取り除
き、取り出した吸収体部分へ、前記の吸収体を挿入して
周縁部をヒートシールする。吸収体には、吸収性樹脂
(A)とパルプとを吸収性樹脂が130g/m 2、パル
プが130g/m2になるように均一にブレンドしてテ
ィッシュ(目付18g/m2)にくるんでサイズ80×
180mmとしたものを用いた。この着用サンプルをパ
ネル10名に着用させ、濡れ感と漏れの有無を確認し
た。パネルには、5時間連続着用させ、実際の経血によ
る濡れ感と漏れの有無を次のように評価した。 <濡れ感> ○:10名全員が濡れ感なし △:使用中に濡れ感を感じたパネラーが5名以下 ×:使用中に濡れ感を感じたパネラーが6名以上 <漏れ> ○:10名全員に漏れなし △:使用中の漏れが3名以下 ×:使用中の漏れが4名以上 結果を表2に示した。
【0034】
【実施例2】吸収性樹脂(B)を用いた以外は、実施例
1と同様にテストを行った。結果を表2に示した。
【0035】
【実施例3】吸収性樹脂(C)を用いた以外は、実施例
1と同様にテストを行った。結果を表2に示した。
【0036】
【比較例1〜4】吸収性樹脂(D)〜(G)を用いた以
外は、実施例1と同様にテストを行った。結果を表2に
まとめて示した。
【0037】
【表2】
【0038】以上の、実施例と比較例の結果から、粘度
が20〜30cpsの高粘度液体に対する吸液倍率、保液
倍率、吸液速度、無加圧吸収量、加圧吸収量が本発明の
範囲内である吸収性樹脂を用いる実施例1〜3のテスト
では、吸収性物品の吸収量、保液量、着用テストによる
濡れ感、漏れのいずれも良好であることが分かる。一
方、比較例では、濡れ感、漏れのいずれにおいても劣っ
ていた。特に比較例3によると、生理食塩水に対する吸
水倍率及び保水倍率が本発明で用いる吸水性樹脂より高
い吸水性樹脂(F)であっても、高粘度液体に対しては
吸収量、保液量ともに本発明の吸水性樹脂を用いる吸収
性物品より低く、着用テストによる濡れ感及び漏れが劣
っていることが分かる。以上から、高粘度液体を吸収す
るための吸収性物品においては、本発明による高粘度液
体に対する吸収性能により評価された本発明の物品が適
切な吸収性能を有することが分かる。
【0039】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によると、経血や
軟便等の高粘度液体を吸収する体液吸収性物品において
漏れ防止効果が高く、液戻り(リウエット)が少なくて
表面ドライ性が良く、吸収量が多いことにより、長時間
の使用あるいは多量の体液が排泄された場合でも使用が
可能な体液及び/又は排泄物吸収性物品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61L 15/60 (72)発明者 金子 真也 香川県三豊郡豊浜町和田浜高須賀1531−7 ユニ・チャーム株式会社テクニカルセン ター内 Fターム(参考) 3B029 BA18 4C003 AA19 AA23 AA26 4C098 AA09 CC03 DD10 DD23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 20〜30cpsの高粘度液体の吸液倍率
    が40g/g以上、保液倍率が30g/g以上である吸
    水性樹脂を含有することを特徴とする体液及び/又は排
    泄物吸収性物品。
  2. 【請求項2】 吸水性樹脂の20〜30cpsの高粘度液
    体の吸液速度が20秒以下である請求項1記載の体液及
    び/又は排泄物吸収性物品。
  3. 【請求項3】 吸水性樹脂の20〜30cpsの高粘度液
    体の無加圧吸収量が2分値で4ml/g以上である請求
    項1又は2記載の体液及び/又は排泄物吸収性物品。
  4. 【請求項4】 吸水性樹脂の20〜30cpsの高粘度液
    体の加圧吸収量が2分値で2.5ml/g以上である請
    求項1〜3のいずれかに記載の体液及び/又は排泄物吸
    収性物品。
  5. 【請求項5】 吸水性樹脂が多糖類である請求項1〜4
    のいずれかに記載の体液及び/又は排泄物吸収性物品。
  6. 【請求項6】 液透過性表面シートと液不透過性裏面シ
    ートとの間に吸水性樹脂を含有する吸収体を介在させて
    なる請求項1〜5のいずれかに記載の体液及び/又は排
    泄物吸収性物品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007125155A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Meditech:Kk 血液拡散機能及び血液吸収機能を有する止血用具
JP2009142598A (ja) * 2007-12-18 2009-07-02 Kao Corp 生理用ナプキン

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