JP2002314174A - 青色アップコンバージョンファイバレーザ装置 - Google Patents

青色アップコンバージョンファイバレーザ装置

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JP2002314174A
JP2002314174A JP2001112919A JP2001112919A JP2002314174A JP 2002314174 A JP2002314174 A JP 2002314174A JP 2001112919 A JP2001112919 A JP 2001112919A JP 2001112919 A JP2001112919 A JP 2001112919A JP 2002314174 A JP2002314174 A JP 2002314174A
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Japan
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optical fiber
optical
wavelength
light
fiber
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JP2001112919A
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Hideaki Okano
英明 岡野
Ken Ito
謙 伊藤
Masaki Tsuchida
雅基 土田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Tm3+を励起するために必要な異なる二つ
の波長の励起光同士を結合させる合波器あるいは発振し
た青色レーザ光と励起光の分離をする分波器を必要とせ
ずに青色レーザ光を得る。 【解決手段】 波長455nmの光共振器を有するツリウ
ムイオン添加光ファイバ108の一方に波長695nm、
他方に635nmの光共振器を有するプラセオジウムイオ
ン/イッテルビウムイオン添加光ファイバ103,11
3をそれぞれ接続する。これら光共振器から発したレー
ザ光により光ファイバ108を励起し、発振した455
nmの光を、光ファイバ103,113のどちらか一方を
透過させた後に出力として得る。これにより、ツリウム
イオンを励起するために必要であった異なる波長の励起
光同士を結合する合成器あるいは発振した青色レーザ光
と励起光の分離を行なう分波器を必要とすることなく青
色レーザ光を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディスプレイ、
光記憶装置、光情報処理、光センサーなどの広い分野で
の用途が考えられるアップコンバージョンレーザに係
り、特に簡単な構成により青色のレーザ出力を得ること
ができる青色アップコンバージョンファイバレーザ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来光ファイバのコアにツリウムイオン
(Tm3+)を添加し、アップコンバージョン励起を行
って青色レーザ光を得る装置は数多く提案されている。
一例としての図7は、特開平7−226551号公報で
開示されているレーザ光源装置の概略構成図である。
【0003】この図において、607はコア部にTm
3+とTb3+イオンを共添加した光ファイバである。
励起光源601から発射された波長640nm〜650nm
のレーザ光と励起光源602から発射された波長670
nm〜810nmのレーザ光は、合波器605により合波さ
れ、光ファイバ607中のTm3+を励起し、455nm
の発光を得る。その光は610,611による光共振器
により繰り返し反射、増幅され、レーザ出力612とし
て出射端ミラー611より得ている。Tb3+は、45
5nmのレーザ上位準位への遷移を効率良く行なうために
添加されている。
【0004】上記したように、Tm3+を効率良く励起
するためには異なる二つの波長の光を用いることが効率
の点を考えると良い。しかしながら、二つの波長を合成
するための合波器が必ず必要となり、かつ光軸調整箇所
も増えるため、部品コストおよび製造コストが高価なも
のとなってしまう問題がある。また、Tm3+添加光フ
ァイバの両端からそれぞれ異なる波長の励起光を入射さ
せる場合も、得られた青色光と励起光の分離に分波器が
必要となり、同じような問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の青色レーザ光を得る装置では、Tm3+で455nm付
近の青色レーザを発振させるためには、最適な二つの励
起波長で、そのため光合波器が必要となり、部品・製作
コストが高くなってしまう問題があった。
【0006】この発明の目的は、Tm3+を励起するた
めに必要な異なる二つの波長の励起光同士を結合させる
合波器あるいは発振した青色レーザ光と励起光の分離を
する分波器を必要とすることなく青色レーザ光を得る青
色アップコンバージョンファイバレーザ装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明の青色アップコンバージョンファイバ
レーザ装置は、波長455nm付近を反射する光共振器を
有しツリウムイオン(Tm3+)が添加された第1の光
ファイバと、波長695nm付近を反射する光共振器を有
し、前記第1の光ファイバの一端と接続するプラセオジ
ウムイオン(Pr3+)/イッテルビウムイオン(Yb
3+)が添加された第2の光ファイバと、波長635nm
付近を反射する光共振器を有し、前記第1の光ファイバ
の他端と接続するPr3+/Yb3+が添加された第3
の光ファイバと、前記第2および第3の光ファイバを励
起する励起手段と、を備え、前記励起手段により励起さ
れた第2の光ファイバにより発生した波長695nm付近
の光および前記励起手段により励起された第3の光ファ
イバにより発生した波長635nm付近の光により前記第
3の光ファイバを励起し、該光ファイバにより発生した
波長455nm付近のレーザ光を、前記第2あるいは第3
の光ファイバを透過させて出力を得ることを特徴とす
る。
【0008】上記した手段により、695nmと635
nmのレーザ光で第1の光ファイバを励起して1920
nm、455nmのレーザ光を得る。得られた455n
mのレーザ光のみを、695nmあるいは635nmの
共振器を通過させて出力とする。これにより、第1の光
ファイバを励起するために必要な異なる二つの波長の励
起光同士を結合させる合波器あるいは発振した青色レー
ザ光と励起光の分離をする分波器を必要とせずに青色レ
ーザ光を得ることが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】まず、この発明の基本的な動作の原理につ
いて説明する。なお、以下全ての図面において、同一の
構成要素には同一の符号を付して説明する。
【0011】図1は、Pr3+/Yb3+が添加された
第1および第2の光ファイバ中のPr3+とYb3+
エネルギー準位10,20とTm3+添加光ファイバ中
のTm3+のエネルギー準位30について説明するため
の説明図である。
【0012】まず、外部から波長820nm〜1000nm
の励起光が第1および第2のファイバに入射されると、
Yb3+の基底準位7/2にある電子が励起され
/2に励起遷移する。そこから基底準位7/2
に緩和する際、そのエネルギーはYb3+の近隣にある
Pr3+に伝達され、Pr3+の基底準位にある
電子がに励起される。さらに、波長820nm〜1
000nmの励起光を吸収し0,1に励起さ
れる。その準位から下位準位へ放射緩和するとき、
の遷移であれば波長695
nm付近の放射を、の遷移であれば波長6
35nm付近の放射を得ることができる。
【0013】第1および第2のPr3+/Yb3+添加
ファイバにそれぞれ波長695nm付近、635nm付近の
光を反射するような光共振器を持たすことにより、それ
ぞれ波長695nm付近、635nm付近のレーザ光を得
る。
【0014】次に、それらの光でTm3+添加光ファイ
バ中のTm3+を励起する。Tm の基底準位
にある電子は、第1のPr3+/Yb3+添加光ファイ
バで発生した波長695nm付近の光を吸収し、
2,3準位へ励起遷移する。それらの準位寿命は非常に
短くすぐさま準位へ非放射緩和する。そこからさ
らに第2のPr3+/Yb3+添加光ファイバで発生し
た波長635nm付近の励起光を吸収し準位へ励起
遷移する。ここから準位へ放射緩和する際、波長
455nmの青色光を得ることができる。
【0015】ここで、電子の分布密度がよりも
の方が多い反転分布状態になれば、この波長455
nm付近のレーザ発振が可能であるが、下位準位
寿命が約6msと非常に長いため通常反転分布は得られ
ない。そこで、Tm3+添加光ファイバに波長455nm
付近とともに、1750nm〜2000nmの光を反射する
光共振器を持たすことにより、波長1750nm〜200
0nmの光での誘導放出を強制的に行な
い、の寿命を短くすることができる。
【0016】このような過程により、
で反転分布に至り、波長455nm付近の青色レーザを得
ることができる。
【0017】以上の原理に基づき、この発明の第1の実
施の形態について図2の構成図を用いて説明する。
【0018】図2において、101は励起光源であり、
波長820nm〜1000nm(λp)の励起光を出力する
半導体レーザで構成される。103は光ファイバであ
り、そのコア部にはPr3+とYb3+がそれぞれ100p
pm〜10000ppm、500ppm〜100000ppmの範囲で共添加され
ており、母材にはハライドガラスのような低フォノンエ
ネルギーの材料を用いる。104は反射素子であり、波
長(λp)および波長635nm付近(λs2)に対しては
ほぼ全透過、波長695nm付近(λs1)に対してはほぼ
全反射の特性を有する。105は反射素子であり、波長
820nm〜1000nmに対してはほぼ全透過、波長69
5nm付近に対しては部分反射、波長635nm付近に対し
ては高反射の特性を有し、反射素子104とともに光フ
ァイバ103を含む光共振器106を形成する。
【0019】108はTm3+が添加された光ファイバ
であり、この光ファイバ108のコア部には、Tm3+
が100ppm〜10000ppmの範囲で添加されており、その母材
にはハライドガラスのような低フォノンエネルギーの材
料を用いる。109は反射素子であり、波長820nm〜
1000nm、695nm付近に対してはほぼ全透過、波長
455nm付近(λs3)および波長1750nm〜2000
nm(λs4)に対してはほぼ全反射の特性を有する。11
0は反射素子であり、波長820nm〜1000nm、63
5nm付近に対してはほぼ全透過、波長455nm付近に対
しては部分反射、波長1750nm〜2000nmに対して
はほぼ全反射の特性を持ち、反射素子109とともに光
ファイバ108を含む光共振器111を形成している。
【0020】また、113は光ファイバであり、そのコ
ア部にはPr3+とYb3+がそれぞれ100ppm〜10000p
pm、500ppm〜100000ppmの範囲で共添加されており、母
材としてはハライドガラスのような低フォノンエネルギ
ーの材料を用いる。114は反射素子であり、波長82
0nm〜1000nmに対してはほぼ全透過、波長635nm
付近に対しては部分反射、波長695nm付近に対しては
ほぼ全透過の特性を有する。115は反射素子であり、
波長820nm〜1000nm、635nm付近に対してはほ
ぼ全反射の特性を有し、反射素子114とともに光ファ
イバ113を含む光共振器116を形成する。
【0021】また、102,107,112は結合素子
であり、半導体レーザと光ファイバあるいは光ファイバ
同士を光学的に結合するものであり、例えば光学素子に
より構成する。
【0022】次に、図2の動作について説明する。ま
ず、励起光源101から発射された波長820nm〜10
00nmの励起光は、結合素子102を介して光ファイバ
103のコア部に入射する。原理で説明したように、そ
の伝搬過程において光ファイバ103中のPr3+とY
3+を励起し発光するが、光共振器106の作用によ
りそのうち波長695nm付近の光のみが反射素子10
4,105間を繰り返し反射、増幅し、部分反射ミラー
である105を一部透過して出力する。
【0023】その波長695nm付近の光と波長820nm
〜1000nmの光は、ともに結合素子107を介してT
3+添加光ファイバ108のコア部に入射する。入射
された波長820nm〜1000nmの光は、Tm3+とは
相互作用のない波長帯であるため、ほとんど損失なく透
過し反射素子110を通過して出力される。一方、波長
695nm付近の光は、原理のところで説明したように、
Tm3+に吸収されTm3+の励起に寄与する。
【0024】さらに、光ファイバ108を透過した波長
820nm〜1000nmの光は、光学素子112を介して
光ファイバ113のコア部に入射する。原理で説明した
とおり、波長820nm〜1000nmの光はPr3+とY
3+を励起し発光するが、光共振器116の作用によ
りそのうち波長635nm付近の光のみが反射素子11
4,115間を繰り返し反射、増幅し、部分反射ミラー
である反射素子114を一部透過して出力する。
【0025】出力された波長635nm付近の光は、結合
素子112を介してTm3+添加の光ファイバ108の
コア部に入射する。この波長635nm付近の光と前記し
た波長695nm付近の光によりTm3+は励起され、波
長455nm付近、1750nm〜2000nmの発光を得
る。光共振器111の作用により波長1750nm〜20
00nmの光は繰り返して反射、増幅し、発振に至る。
【0026】上記した原理で述べたように、この発振に
より波長455nm付近を発光する準位間において反転分
布が可能となり、波長455nm付近も反射素子109,
110間を繰り返し反射、増幅してレーザ発振に至る。
この光は部分反射である反射素子110を一部透過し、
結合素子112を介して光ファイバ113のコア部に入
射する。波長455nm付近の光は、Pr3+、Yb3+
ともに相互作用せず、ほとんど損失なくファイバのコア
中を伝搬して、反射素子116を透過させレーザ出力光
117として出力する。
【0027】このように、この実施の形態では、光ファ
イバを励起するために必要な異なる二つの波長の励起光
同士を結合させる合波器あるいは発振した青色レーザ光
と励起光の分離をする分波器を必要とすることなく、青
色レーザ光を得ることができる。
【0028】図2において、光共振器106と116の
位置を変えても同じような効果を得ることができる。つ
まり、Tm3+添加ファイバ108に対して、励起光源
101側に波長635nmを発振させるための光共振器1
16を、その反対側に波長695nmを発振させるための
光共振器106を配置しても良い。
【0029】また、結合素子102,107,112は
光学系である必要はなく、例えば光導波路でも良い。さ
らに、反射素子は光ファイバ端面状に直接誘電体多層膜
を形成したものでも良く、ファイバブラックグレーティ
ングでも同様の効果を得ることができる。
【0030】上記したこの発明の基本的な構成と動作を
実現するこの発明の第2の実施の形態について、図3の
構成図を用いて説明する。
【0031】201は反射素子であり、この反射素子2
10は波長820nm〜1000nmに対してはほぼ全透
過、波長635nm付近、455nm付近、1750nm〜2
000nmに対してはほぼ全反射の、波長695nm付近に
対しては部分反射の特性を持っている。202も同様に
反射素子であり、波長820nm〜1000nmに対しては
ほぼ全透過、波長695nm付近、1750nm〜2000
nmに対してはほぼ全反射、波長635nm付近、455nm
付近に対しては部分反射の特性を有する。
【0032】つまり、反射素子104と201により波
長695nm付近を発振させ、Tm 添加ファイバ10
8側へ出力させるための光共振器106、反射素子20
2と115とで波長635nm付近を発振させ、Tm3+
添加ファイバ108側へ出力させるための光共振器11
6、反射素子201,202とで波長1750nm〜20
00nm、455nm付近を発振させ、光ファイバ113側
へ波長455nmのみ出力させるための光共振器111を
構成している。
【0033】また、光ファイバ103,108,113
はそれぞれ反射素子201,202を介して端面結合し
ている。
【0034】励起光源101から発射された波長820
nm〜1000nmは、光ファイバ103,113中のP
3+とYb3+を励起し、それぞれ光共振器106,
116により繰り返し反射、増幅し、波長695nm付
近、635nm付近のレーザ光を得る。これらの波長の光
により光ファイバ108中のTm3+が励起され、波長
1750nm〜2000nmの発振とともに波長455nm付
近の青色レーザ光が発振に至る。この青色レーザ光は反
射素子202側から光ファイバ113のコアに入射して
伝搬した後に、反射素子115を透過させレーザ出力光
117として得ることができる。
【0035】この実施の形態では、光共振器106,1
16の位置を入れ換えても同様の効果を得られる。すな
わち、光ファイバ108に対して励起光源101側に波
長635nm付近を発振させるための光共振器116を、
その反対側に波長695nmを発振させるための光共振器
106を配置しても良い。
【0036】また、結合素子102は光学系である必要
はなく、例えば光導波路でも良く、反射素子は光ファイ
バ端面状に直接、誘電体多層膜を形成したものでも良
い。さらに、ファイバブラックグレーティングでも同じ
ような効果を得ることができる。
【0037】この発明の基本的な構成と動作を実現する
第3の実施の形態について図4を用いて説明する。
【0038】図4において、301は反射素子であり、
この反射素子301は波長820nm〜1000nm,6
95nm付近の光に対してはほぼ全透過、波長635nm付
近、波長455nm付近、波長1750nm〜2000nmの
光に対してはほぼ全反射の特性を有する。また、302
は反射素子であり、この反射素子302は波長820nm
〜1000nmの光に対してはほぼ全透過、波長455nm
付近の光に対しては部分反射、波長695nm付近、波長
1750nm〜2000nmに対してはほぼ全反射の特性を
有する。すなわち、反射素子104,302とにより波
長695nm付近に対する光共振器303を形成し、その
光共振器303の中にTm3+添加光ファイバ108を
含むように構成する。
【0039】同じように、反射素子302,115につ
いても波長635nm付近に対する共振器304を形成
し、その光共振器304の中にTm3+添加ファイバ1
08を含むように構成する。
【0040】また、反射素子301と302とにより波
長1750nm〜2000nm,455nm付近の光に対する
光共振器111を形成している。
【0041】上記の各実施の形態と同様に、励起光源1
01から発射された波長820nm〜1000nmの光は、光ファ
イバ103のコアに添加されたPr3+とYb3+を励
起する。励起されたPr3+から発生される波長695
nm付近の光は、光共振器303により繰り返し反射、
増幅され、レーザ発振に至る。その光共振器303の中
にはTm3+添加光ファイバ108が含まれているた
め、波長695nm付近の光は光共振器303から出力
せずに効率良くTm3+を励起することができる。光フ
ァイバ113のコア中のPr3+とYb3+も、光ファ
イバ108を透過した後に光ファイバ113に入射され
る波長820nm〜1000nmの光により励起し、光共振
器304により繰り返し反射、増幅された波長635nm
付近の光が発振する。
【0042】同様に、光共振器304中にTm3+添加
光ファイバ108が含まれているため、波長635nm付
近の光は光共振器304から出力せずに効率良くTm
3+を励起することができる。
【0043】このようにして励起されたTm3+添加光
ファイバ108は、光共振器101により1750nm〜
2000nmとともに455nmの光を発振する。発振した
455nmの光は反射素子302の部分反射ミラーにより
一部取り出され、光ファイバ113を透過後、反射素子
115を透過させレーザ出力光117として得られる。
【0044】この実施の形態において、光共振器106
と光共振器116の位置を変えても同様の効果が得られ
ることは明らかである。つまり、Tm3+添加の光ファ
イバ108に対して、励起光源101側に波長635nm
を発振させるための光共振器116を、その反対側に波
長695nmを発振させるための光共振器106を配置
しても良い。
【0045】また、結合素子102は光学系である必要
はなく例えば光導波路でも良く、反射素子104,30
1,302,115は光ファイバ端面状に直接誘電体多
層膜を形成したものでも良い。さらにファイバブラック
グレーティングでも同様の効果を得ることができる。
【0046】この発明の基本的な構成と動作を実現する
この発明の第4の実施の形態について図5の構成図を用
いて説明する。
【0047】図5において、401は励起光源101と
光ファイバを光学的に接続するための光導波路である。
402,404は光ファイバであり、Pr3+とYb
3+がそれぞれ100ppm〜10000ppm、500ppm〜100000ppm
の濃度範囲で添加されたダブルクラッド形状をしてい
る。403は光ファイバであり、この光ファイバ403
も同様に、コア部にTm3+が100ppm〜10000ppmの濃度
範囲で添加されたダブルクラッド形状をしている。それ
らのファイバ402〜404は反射素子201,202
を介して、コア部同士および励起光用のコア部同士で結
合している。
【0048】励起光源101から発射された波長820
nm〜1000nmは、光導波路401により光ファイバ4
02に入射し、光ファイバ402〜404の励起光用コ
アを伝搬する。そのとき、光ファイバ402,404の
コア部に添加されたPr3+とYb3+を外部から励起
することで、上記した各実施の形態と同じように、光共
振器106および光共振器116により繰り返し反射、
増幅し、コア内において波長695nm付近,635nm
付近のレーザ光を得る。これらの波長の光により光ファ
イバ403のコアに添加されたTm3+が励起され、波
長1750nm〜2000nmの発振とともに波長455nm
付近の青色レーザ光が発振に至る。この青色レーザ光
は、反射素子202側から光ファイバ404のコアに入
射して伝搬した後に、反射素子115を透過させてレー
ザ出力光117として得ることができる。
【0049】この実施の形態において、光共振器106
と光共振器116の位置を変えても同じような効果を得
ることができる。つまり、Tm3+添加ファイバ108
に対して、励起光源101側に波長635nmを発振させ
るための光共振器116を、その反対側に波長695n
mを発振させるための光共振器106を配置しても良
い。
【0050】また、反射素子としては光ファイバ端面状
に直接、誘電体多層膜を形成したものでも良く、ファイ
バブラックグレーティングでも同じような効果を得るこ
とができる。
【0051】また、上記した第3の実施の形態で説明し
たように、光共振器106および光共振器116の内部
にTm3+添加ファイバを含むように、反射素子の反射
率を変えても良い。
【0052】さらに、図6にこの発明の第5の実施の形
態として示したように、光ファイバの励起光用コアにY
分岐導波路503を設け、波長820nm〜1000nmの
光を発する励起光源501を、光導波路502を介して
接続しても良い。この場合、光ファイバ402と404
により発振する695nm付近の光量と635nm付近の光
量を、それぞれ励起光源101,501の出力を変化さ
せることにより制御できるため、Tm3+添加ファイバ
111を励起する際に最適な光量比で励起することがで
きる。
【0053】この実施の形態のY分岐導波路503の接
続位置は、この図6の位置に限定されるものではない。
また、Y分岐導波路および励起光源をいくつ接続しても
良い。励起光源の数を増やすことによりより大出力の青
色レーザ光を得ることができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の青色ア
ップコンバージョンレーザ装置によれば、Tm3+を励
起するために必要であった異なる波長の励起光同士を結
合される合成器あるいは発振した青色レーザ光と励起光
の分離を行なう分波器を必要とすることなく青色レーザ
光を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の原理について説明するための説明
図。
【図2】この発明の第1の実施の形態について説明する
ための構成図。
【図3】この発明の第2の実施の形態について説明する
ための構成図。
【図4】この発明の第3の実施の形態について説明する
ための構成図。
【図5】この発明の第4の実施の形態について説明する
ための構成図。
【図6】この発明の第5の実施の形態について説明する
ための構成図。
【図7】従来の青色アップコンバージョンファイバレー
ザ装置について説明するための構成図。
【符号の説明】
101,501…励起光源 102,107,112…結合素子 103,108,113,402,403,404…光
ファイバ 104,105,109,110,114,115,2
01,202,301,302…反射素子 106,111,116,303,304…光共振器 117…レーザ出力光 401,502…光導波路 503…Y分岐導波路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土田 雅基 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 4G062 KK02 KK08 5F072 AB07 AK06 JJ20 KK01 KK05 KK07 KK15 PP07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】波長455nm付近を反射する光共振器を有
    し、ツリウムイオン(Tm3+)が添加された第1の光
    ファイバと、 波長695nm付近を反射する光共振器を有し、前記第1
    の光ファイバの一端と接続するプラセオジウムイオン
    (Pr3+)/イッテルビウムイオン(Yb3+)が添
    加された第2の光ファイバと、 波長635nm付近を反射する光共振器を有し、前記第1
    の光ファイバの他端と接続するPr3+/Yb3+が添
    加された第3の光ファイバと、 前記第2および第3の光ファイバを励起する励起手段
    と、を備え、 前記励起手段により励起された第2の光ファイバにより
    発生した波長695nm付近の光および前記励起手段によ
    り励起された第3の光ファイバにより発生した波長63
    5nm付近の光により前記第3の光ファイバを励起し、該
    光ファイバにより発生した波長455nm付近のレーザ光
    を、前記第2あるいは第3の光ファイバを透過させて出
    力を得ることを特徴とする青色アップコンバージョンフ
    ァイバレーザ装置。
  2. 【請求項2】前記第2の光ファイバの共振器の一端に、
    前記第3の光ファイバの光共振器の一方の反射素子を接
    続し、前記第3の光ファイバの共振器の他端に、前記第
    1の光ファイバの光共振器の他方の反射素子を接続した
    ことを特徴とする請求項1に記載の青色アップコンバー
    ジョンファイバレーザ装置。
  3. 【請求項3】前記第2および前記第3の光ファイバの光
    共振器は、それぞれTm3+光ファイバを含むように構
    成されることを特徴とする請求項1に記載の青色アップ
    コンバージョンファイバレーザ装置。
  4. 【請求項4】前記励起手段は、前記第1の光ファイバ接
    続端とは異なる、前記第2の光ファイバあるいは前記第
    3の光ファイバの端に接続された半導体レーザで構成さ
    れることを特徴とする請求項2または3に記載の青色ア
    ップコンバージョンファイバレーザ装置。
  5. 【請求項5】前記励起手段は、前記第2および第3の光
    ファイバの側面から入射させることを特徴とした請求項
    2または3に記載の青色アップコンバージョンファイバ
    レーザ装置。
  6. 【請求項6】前記第1の光ファイバの光共振器は、45
    5nm付近とともに1750nm〜2000nmの波長の光を
    反射する反射素子により構成してなることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載の青色アップコンバージ
    ョンファイバレーザ装置。
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