JP2002311416A

JP2002311416A - 液晶表示装置

Info

Publication number: JP2002311416A
Application number: JP2001116513A
Authority: JP
Inventors: Nobuo Okano; 信生岡野
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 2001-04-16
Filing date: 2001-04-16
Publication date: 2002-10-23

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】液晶表示パネル１０の表示特性が温度変化に
より変化することを防止する。【解決手段】液晶表示パネル１０と一体に形成した温
度センサ１６と、冷却ファン５４またはバックライトを
制御する温度制御回路とを備えた温度調整手段により、
液晶表示パネル１０の温度が一定に保たれる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示パネルの表
示特性が周囲の温度変化により変化しないよう一定温度
に調整する温度調整手段を備えた液晶表示装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の液晶表示装置には、測温抵抗体に
よって液晶素子の周辺温度を検出して、液晶ブロックの
加熱温度を制御することにより、周辺温度の変化に拘わ
らず、液晶表示パネルを一定温度に保つことができる液
晶表示装置がある（特開平５−２５７１０９号公報参
照）。

【０００３】また、トランジスタと抵抗器を用いてエミ
ッタフォロワ構成にしたＬＣＤドライバ電圧温度制御回
路によりＬＣＤ駆動電圧を監視し、トランジスタの出力
電圧をＤＣ−ＤＣコンバータのスイッチング制御回路に
負帰還させて温度調整を行う温度制御電圧調整装置があ
る（特開平７−１１０４６２号公報参照）。

【０００４】また、ＭＯＳコンデンサを温度感知手段と
して液晶表示素子の一部に形成した液晶表示装置もある
（特開２０００−８９１９９号公報参照）。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平５−２５７１０９号公報は、液晶パネルを保持した
液晶ブロックの金属ケースに測温抵抗体を外付けし、そ
の測温抵抗体によって周辺温度を測定するものであり、
液晶表示装置に測温抵抗体を外付けすることでコストア
ップを招いたり、装置が大型になるという問題があっ
た。さらに、測温抵抗体の付設状態が悪いと測定温度に
誤差が生じ、金属ケースを通して測定するため液晶パネ
ルの温度を精度良く測定することができないという問題
があった。

【０００６】さらに、棒状ヒーターの加熱温度により温
度制御が行われるため、温度を上げることは容易である
が下げる場合には問題が生じる。例えば、他に熱源が有
る場合はヒーターをオフにしても所定の温度まで下げる
のに長時間を要するという問題があった。

【０００７】また、前記特開平７−１１０４６２号公報
は、ＬＣＤドライバ電圧温度制御回路のトランジスタを
ＬＣＤパネルの近傍に配置して周囲の温度を測定するも
のであり、ＬＣＤパネルの温度を精度良く測定すること
ができないという問題があった。また、周辺温度に応じ
て液晶駆動電圧を調整し表示特性を調整するものであ
り、表示パネルの温度を一定にするものではなかった。

【０００８】また、前記特開２０００−８９１９９号公
報は、コンデンサの充電と放電を行うサンプリングが必
要であり、リアルタイムでの温度測定は困難であり回路
構成も複雑になるという問題があった。

【０００９】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、液晶表示パネルの表示特性が周囲の温
度変化により変化しないよう一定温度に調整する温度調
整手段を備えた液晶表示装置を提供するものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１記載の
液晶表示装置は、液晶表示パネルの表示特性が周囲の温
度変化により変化しないよう一定温度に保つための温度
調整手段を備えた液晶表示装置において、該温度調整手
段は、液晶駆動用薄膜トランジスタと同一基板上に同一
工程で形成される複数の温度センサと、該温度センサの
測定温度を監視し冷却ファンまたはバックライトの駆動
を制御する温度制御回路と、を備えたことを特徴として
いる。

【００１１】本発明の請求項２記載の液晶表示装置は、
請求項１記載の液晶表示装置において、前記温度センサ
は、薄膜トランジスタのドレインまたはソースをゲート
に短絡させた構造を備え、ドレインまたはソースが定電
流電源に接続され、温度に対応して変化するドレインと
ソース間の電圧を温度制御回路へ出力することを特徴と
している。

【００１２】以下、上記構成による作用を説明する。

【００１３】本発明の構成によれば、温度調整手段の温
度センサが液晶駆動用薄膜トランジスタと同一基板上に
同一工程で形成されていることにより、液晶表示パネル
の温度を正確に測定できるとともに、温度制御回路が表
示パネルの温度に対応して冷却ファンまたはバックライ
トの駆動を制御するので、液晶表示パネルの温度を一定
に保つことが可能となる。

【００１４】さらに、本発明の構成によれば、温度セン
サは液晶駆動用薄膜トランジスタと同一工程を用いて簡
易な構造で形成されるため、液晶表示装置を低コストで
提供することができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について以下
に説明する。

【００１６】（実施の形態）図１は、実施の形態として
液晶表示パネル１０に温度センサ１６を配置した液晶表
示装置の概要を示している。液晶表示パネル１０は液晶
表示部１１を有し、温度センサ１６は表示部１１と端子
群１２、１３との間に配置されており、温度センサ１６
からは信号を外部に取り出す信号線が配線されている。
また、温度センサは表示パネルに温度分布が生じないよ
う複数箇所に設けてもよい。

【００１７】液晶表示部１１には画素電極１５と画素電
極をスイッチングするための液晶駆動用薄膜トランジス
タ１４が形成される。温度センサ１６は、公知技術であ
るので説明を省略するが、薄膜トランジスタ１４と同一
工程により同一基板上に形成される。具体的には図２に
示す製造フローに従って、図３の断面図に示す温度セン
サが形成される。

【００１８】図３で理解できるように、温度センサの構
造は液晶駆動用薄膜トランジスタとは異なり、ゲート電
極３１とドレイン電極３６が短絡された構造となってい
る。そして、ドレイン電極３６に一定の電流を供給した
とき、温度と電圧（ドレイン電極とソース電極間の電圧
（Ｖｄｓ））との相関は図４のように反比例関係にある
ことが判っている。すなわち、電圧Ｖｄｓを測定するこ
とにより温度に換算できる。なお、ゲート電極３１とソ
ース電極３５を短絡した場合もソース電極３５に定電流
を供給することにより、上記と同様に温度センサとして
用いることができる。

【００１９】次に、図５を用いて、温度センサ１６と温
度制御回路からなる温度調整システムにより表示パネル
の温度を一定に調整する方法を説明する。

【００２０】図５に示すように、温度制御回路は、温度
センサに定電流を供給する定電流電源と、温度センサか
ら出力されるアナログ電圧をデジタル信号に変換するＡ
ＤＣと、制御プログラムを格納する記憶メモリと演算回
路とからなり、ＡＤＣから送信されるデジタル信号を温
度に変換し温度変化に対応して制御プログラムを実行す
るコントローラと、コントローラからの制御信号を受信
して温度制御を行うバックライト電源及び冷却ファンと
から構成される。

【００２１】液晶表示パネル１０は、主にバックライト
の蛍光ランプ５１や電源回路５２などから放出される熱
を受け温度変化が生じている。温度調整手段はこれらの
温度変化に対して液晶表示パネルを一定の温度に制御す
るためのものである。

【００２２】例えば、導光板５３の光源となる蛍光ラン
プ５１の発光輝度は温度特性をもっており、所定の温度
以上で使用することにより十分な輝度と効率が得られ
る。そのため、バックライト電源の制御プログラムは、
温度センサ１６を用いて蛍光ランプ近傍の温度を監視
し、温度が低い起動時には蛍光ランプの電流を高めに設
定するようにプログラムされている。また、蛍光ランプ
５１の温度が高くなりすぎると、蛍光ランプの寿命が早
まるとともに表示パネルの表示特性が変化するため、所
定温度を超えないように電流を制御している。

【００２３】このように、温度センサにより表示パネル
の温度を監視してバックライト電源を制御することによ
り、蛍光ランプを最適な状態で駆動し、液晶表示パネル
を常に良好に表示させることができる。

【００２４】一方、表示パネルの温度が上昇し蛍光ラン
プ５１の電流調整範囲を超えた場合、また、電源回路部
５２からの放射熱により表示パネル全体の温度が高くな
った場合は、バックライト電源を制御するだけでは温度
を調整することができない。

【００２５】このためコントローラは、バックライト電
源を制御しても表示パネルの温度が所定値を超える場合
には、さらに冷却ファン５４を作動させるようになって
いる。

【００２６】つまり、上記の場合には、コントローラは
冷却ファンの制御プログラムを実効させて冷却ファンの
ＯＮ／ＯＦＦまたは回転数の制御を行い、表示パネルの
冷却が強制的に行われる。

【００２７】このように、バックライト電源の制御と冷
却ファンの制御を組合せることで、液晶表示パネルの温
度調整を広範囲にわたり行うことができる。

【００２８】なお、バックライト電源の制御と冷却ファ
ンの制御を同時に実行することにより、より緻密に温度
の調整が行えることは言うまでもない。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶表示
装置においては、温度センサと温度制御回路からなる温
度調整手段を備えることによって、表示パネルの温度を
一定に保つことができ、良好な表示特性が得られるとい
う効果を奏する。

【００３０】また、本発明の液晶表示装置においては、
温度センサを簡易な構成で表示パネルと一体に形成する
ことができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による液晶表示装置の概要を示す図であ
る。

【図２】本発明の液晶表示装置に形成される温度センサ
の製造工程を示す図である。

【図３】本発明の液晶表示装置に形成される温度センサ
の断面構造を示す図である。

【図４】本発明の液晶表示装置に形成される温度センサ
の温度特性を示す図である。

【図５】本発明の液晶表示装置の温度調整手段による温
度調整システムを示す図である。

【符号の説明】

１０液晶表示パネル１１表示領域１２ゲートドライバ端子群１３ソースドライバ端子群１４液晶駆動用薄膜トランジスタ１５画素電極１６温度センサ３０基板３１ゲート電極３２絶縁層３３半導体層（Ｉ層）３４半導体層（Ｎ＋層）３５ソース電極３６ドレイン電極５１蛍光ランプ５２電源回路部５３導光板５４冷却ファン

フロントページの続きＦターム(参考） 2H093 NC57 NC59 NC63 ND02 ND58 5C080 AA10 BB05 DD20 DD25 FF11 JJ02 JJ05 JJ06 JJ07 5G435 AA12 AA14 AA17 BB12 BB15 CC09 EE25 EE30 EE37 EE41 GG21 GG44 HH13 KK05

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液晶表示パネルの表示特性が周囲の温度
変化により変化しないよう一定温度に保つための温度調
整手段を備えた液晶表示装置において、該温度調整手段は、液晶駆動用薄膜トランジスタと同一
基板上に同一工程で形成される温度センサと、該温度セ
ンサの測定温度を監視し冷却ファンまたはバックライト
の駆動を制御する温度制御回路と、を備えたことを特徴
とする液晶表示装置。
【請求項２】前記温度センサは、薄膜トランジスタの
ドレインまたはソースをゲートに短絡させた構造を備
え、ドレインまたはソースが定電流電源に接続され、温
度に対応して変化するドレインとソース間の電圧を温度
制御回路へ出力することを特徴とした請求項１記載の液
晶表示装置。