JP2002309553A - 防潮ゲート - Google Patents

防潮ゲート

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JP2002309553A JP2001116499A JP2001116499A JP2002309553A JP 2002309553 A JP2002309553 A JP 2002309553A JP 2001116499 A JP2001116499 A JP 2001116499A JP 2001116499 A JP2001116499 A JP 2001116499A JP 2002309553 A JP2002309553 A JP 2002309553A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】この発明は多種多様なゲートが開発され、使用
されているが、それぞれに長所と短所を有している現状
に対し、技術上の問題点を解決し、同時に格段に安価に
建設できる防潮ゲートを提供するものである。 【解決手段】この発明の防潮ゲートは、従来使用されて
きた鋼製扉体による防潮ゲートの外力(水圧力や流下物
から受ける衝撃力等)に対して強く、耐摩耗性があり、
中間的起立姿勢でも安定しているという長所を生かしな
がら、空気袋4によりゲート幅方向に連続して外力の支
持をするというゴム堰と同等の経済性を導入することに
成功した非常に安価で、取扱いが容易な防潮ゲートであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、海辺にある地域
が高潮等に襲われて水没する災害を防止するために、海
岸等に設置する防潮ゲートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、海辺にある地域を高潮の災害から
保護する目的で建造されたのは堤防やコンクリートの壁
であった。ただ、道路のために堤防が作れない所には横
引きのゲートを準備しておき、必要なときに引き出して
使用したり、河川が流出する場所では樋門を設けて通常
引き上げておくローラーゲートやスライドゲートの扉体
を必要なときに降下させて開口部を閉じたりしているの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように高潮による
災害を防ぐためには、堤防やコンクリートの壁を建造す
るのが基本ではあるが、人が居住する場所に隣接した現
存の防潮堤の嵩上げが必要となった場合などでは困った
問題が発生することがある。それは、高くなった堤防の
ために日照が悪くなる、通風が妨げられて生活環境が悪
くなる、視界が狭くなる、景色が悪くなる等の理由で、
住む人達の賛成が得られない事態となることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこでこの発明は、この
ような場合に海岸に設置する防潮ゲートを提供しようと
するものである。すなわち、通常時は平らに倒伏して、
日照や通風を確保し、景観を保全しており、高潮の危険
に臨んでは起立して必要な高さとなり、海水が陸側に侵
入するのを防止するのである。
【0005】しかしてこの発明の防潮ゲートは、a)防
潮堤の海側壁面の上端に突起した鉛直面に、防潮堤の天
端に平行に設置した1列の水平横向きのアンカーボルト
と固定台兼用押え板とが、空気を排出したとき平らな長
方形に潰れる3辺が閉じ1辺が開いたゴム引布製の空気
袋の開いた辺を、上記鉛直面に押え付けることによって
開いた辺を密閉しつつ、空気袋を防潮堤の海側上端に固
定する。 b)上記固定台兼用押え板の海側面に、十分な強度を有
するゴム引布製の繋ぎ板の1辺を固定台兼用押え板の上
面より適当量だけ上に突き出た押え板とボルトによって
強固に固定し、他の辺を堰幅より少し小さい幅方向の寸
法と、起立時に必要な起立高を確保するために必要な長
さを有する鋼板製の扉体の海側面の下部に押え板とボル
トにより強固に固定することによって、固定台兼用押え
板に鋼板製の扉体を起伏自在に繋ぐと同時に両者間の漏
水を防止する。 c)また、防潮堤の天端面の空気袋より陸側の適当な位
置に設置したアンカーボルトと押え板で一端を固定した
十分なる強度を有するゴム引布製の帯の他端を、鋼板製
の扉体の陸側面の空気袋が接触するより上側の適当な位
置にボルトと押え板で固定することにより、扉体が所定
の姿勢まで起立したときにはこの帯に作用する張力によ
り扉体が停止するようにする。このように構成した上
で、陸上の空気操作装置から空気袋に空気管を接続し、
この空気袋の内に空気操作装置から圧縮空気を送入すれ
ば空気袋が膨張して扉体を起立させ、逆に空気袋から空
気を排出すれば、空気袋が平らに潰れて扉体が倒伏する
ようにしたことを特徴とするものである。
【0006】この発明は上記防潮ゲートにおいて、防潮
堤の天端に平行に設置した1列の水平横向きのアンカー
ボルトの代りの、防潮堤の海側壁面の上端に設置したア
ンカー金物の突起した鉛直面において、防潮堤天端に平
行して設けた、1列の水平横向きの雌ねじにねじ込むボ
ルトと固定台兼用押え板とが、空気を排出したとき平ら
な長方形に潰れる3辺が閉じ、1辺が開いたゴム引布製
の空気袋の開いた辺を、上記鉛直面に押え付けることに
よって、開いた辺を密閉しつつ、空気袋を防潮堤の海側
上端に固定したことをも特徴とするものである。
【0007】この発明はまた上記各防潮ゲートにおい
て、扉体の高さ方向の曲げ剛性を強化する目的で、扉体
の海側の面に、細長い鋼板を当該面に直角の姿勢で、扉
体の回転中心に直角の方向に溶接により取り付けたこと
をも特徴とするものである。
【0008】この発明は上記各防潮ゲートにおいて、ゲ
ート幅の小さい(2〜3m程度)防潮ゲートを、扉体の
回転中心の延長方向に並べて設置することにより、幅の
大きい(10〜300m程度)防潮ゲートとしたことを
も特徴とするものである。
【0009】この発明は、上記の防潮ゲートにおいて、
奇数基のゲート幅の小さい防潮ゲートを扉体の回転中心
の延長方向に並べて設置し、この内、偶数番目の防潮ゲ
ートにおいては、扉体が所定の姿勢まで起立したときに
扉体を停止させるためのゴム引布製の帯を省略すると同
時に、扉体の側端部の全長においてその陸側面から隣接
するゲートに向けて突起する鋼板を設けることにより、
奇数番目の防潮ゲートがゴム引布製の帯に作用する張力
によって所定の起立姿勢で停止したときに、当該突起す
る鋼板が隣接する奇数番目の防潮ゲートの扉体の側端部
の陸側面に支持されて、両扉体の間の漏水を防止しつ
つ、偶数番目の防潮ゲートの扉体も所定の起立姿勢にて
停止するようにしたことをも特徴とするものである。
【0010】この発明は上記各防潮ゲートにおいて、空
気操作装置に充分大きな体積を有する空気タンクを含ま
せることにより、防潮ゲートを起立させるとき、空気タ
ンクに蓄えた圧縮空気を使用するようにしたことをも特
徴とするものである。
【0011】この発明は上記各防潮ゲートにおいて、鋼
板製の扉体の海側の面に、車両の走行や人の歩行に耐え
る路床を取り付けたことをも特徴とするものである。
【0012】以上のように、この発明では問題解決のた
めに、固定台兼用押え板を採用したことが重要である。
固定台兼用押え板は1個の部品が空気袋を押える機能、
扉体を繋ぎ止める繋ぎ板を固定する機能、ならびに扉体
を下から支持する機能を有するので、簡単な構造の防潮
ゲートを提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る防潮ゲート
の実施の形態を、図面に基いて詳細に説明する。図1、
図2、図3、図4ならびに図5は、この発明の1実施例
を示すものであり、図1は起立した防潮ゲートの背面
図、図2は起立した防潮ゲートの断面図、図3は倒伏し
た防潮ゲートの断面図、図4は扉体の説明図、図5
a),b)は空気袋の形状の説明図である。
【0014】図1、図2ならびに図3において、防潮堤
の海側壁面の上端に突起した鉛直面1に水平横向きで防
潮堤の天端に平行に1列に設置したアンカーボルト2
は、固定台兼用押え板3によって空気袋4の開いた辺の
縁5を上記鉛直面1に押え付けることによって、空気袋
4の開いた辺を密閉すると同時に、空気袋4を防潮堤の
海側上端に固定する。
【0015】この空気袋4の開いた辺の縁5の端部に
は、樹脂製のロッド6によって補強繊維の折曲半径が過
小とならないように保護した補強繊維の折返し部7があ
り、固定台兼用押え板3の下端の角8、ならびに鉛直面
1の下端の角9にかかって、空気袋4の開いた辺の縁5
が空気袋4に作用する張力によって引き抜かれないよう
にする。
【0016】次に、固定台兼用押え板3の海側の面に十
分な強度を有するゴム引布製の繋ぎ板10の1辺を固定
台兼用押え板3の上面11より適当量だけ上方に突き出
た押え板12とボルト13によって強固に固定し、他の
辺を堰幅より少し小さい幅方向の寸法と、起立時に必要
な起立高を確保するために必要な長さを有する鋼板製の
扉体14の海側面の下部に、押え板15とボルト16に
より強固に固定することによって、固定台兼用押え板3
に鋼板製の扉体14を起伏自在に繋ぐと同時に両者間の
漏水を防止する。この繋ぎ板10の端部には樹脂製のロ
ッド17によって補強繊維の折曲半径が過小とならない
よう保護した補強繊維の折返し部18があり、固定台兼
用押え板3の海側の下の角19ならびに押え板15の角
20に掛かって、作用する張力によって繋ぎ板10が所
定の位置から引き抜かれないようにする。また扉体14
の下端に取り付けられた丸棒鋼21は固定台兼用押え板
3の上面11に支持されると同時に押え板12の上方向
に突き出た部分22によって繋ぎ板10を介して海側か
らも支持されているから、扉体14は丸棒鋼21を回転
の支持点にして円滑な起伏運動を行なうことができる。
【0017】加えて、防潮堤の天端の空気袋4より陸側
の適当な位置に設置したアンカーボルト23と押え板2
4でコンクリートの上面25に1端を固定した十分な強
度を有するゴム引布製の帯26の他端を、鋼板製の扉体
14の空気袋4が接触するより上の適当な位置にボルト
27と押え板28で固定することにより、鋼板製の扉体
14が所定姿勢まで起立したときには、この帯26に作
用する張力により扉体14が停止するようにする。
【0018】このとき、帯26の端部には、樹脂製のロ
ッド46によって補強繊維の折曲半径が過小とならない
よう保護した補強繊維の折返し部47があり、押え板2
4の角29ならびに押え板28の角30にかかって、帯
26が作用する張力によって所定の位置から引抜かれな
いようにする。
【0019】図4に示すごとく、扉体14の下端の丸棒
鋼21に沿った位置には繋ぎ板10を固定するボルト1
6に合わせた雌ねじ31があり、その上方には帯26の
一端を固定するボルト27に合わせた孔32、上端の曲
げ加工部33が設けてある。
【0020】図5(a),(b)に示すように、空気を
排出したときには平らな長方形に潰れるよう製造された
空気袋4はゲート幅より少し小さな幅方向の寸法と、こ
れに直角方向には膨張したときに扉体14を押し起すの
に必要な長さを有している。
【0021】そして、軸受兼用押え板3で押えるべき開
いた辺以外の3辺ではゴム引布が連続して折返し閉じて
いる。また開いた辺の相対する2枚のゴム引布の端部に
は、樹脂製のロッド6によって補強繊維の折曲半径が過
小とならないよう保護した補強繊維の折返し部7があ
る。
【0022】さらにこの折返し部7に平行してアンカー
ボルト2が貫通するための孔34が、2枚のゴム引布製
の板の縁5を貫いている。また空気袋4の下側のゴム引
布の中央付近には口金35が取付けられている。
【0023】このように構成した上で、空気袋4の下部
の口金35に連結した空気管36を防潮堤のコンクリー
トに埋設するなどして高所に導き、空気操作装置の排気
用開閉弁37、排気用流量調整弁38、排気放出部3
9、給気用開閉弁40、給気用流量調整弁41、空気タ
ンク42、逆止弁43、ならびに空気圧縮機44に、図
1、図2および図3のように接続する。そして、空気タ
ンク42には通常、空気圧縮機44で圧縮空気を製造し
て逆止弁43を経由して送入して貯える。
【0024】その上で、排気用開閉弁37を閉じ、給気
用開閉弁40を開いて空気タンク42から、給気用流量
調節弁41、給気用開閉弁40、空気管36を経由して
空気袋4の内部に空気を送入した結果、空気袋4が膨張
して扉体14が起立した状態の断面図が図2である。扉
体14は所定姿勢まで起立し、帯26に張力が作用して
停止し、扉体14の先端は所定の高さに達している。こ
の状態を陸側から見たのが図1であり、空気袋4が扉体
14の陸側にあって、ほぼ全幅において扉体14を支え
ている。
【0025】また、給気用開閉弁40を閉じ、排気用開
閉弁37を開いて、空気袋4の内部の圧力を有する空気
を、空気管36、排気用開閉弁37、排気用流量調節弁
38を経由して排気放出部39から大気中に放出した結
果、扉体14が完全に倒伏した状態の断面図が図3であ
る。扉体14の曲げ加工部33は、防潮堤天端の支持台
45に支持された結果、防潮堤天端と扉体14との間に
空間が確保されるから、空気袋4や帯26が扉体14に
よって押し潰されることはない。
【0026】図6、図7および図8は、この発明に係る
防潮ゲートの他の実施例を示すものであり、図6は防潮
ゲート群の背面図で起立状態を示し、図7は所定の起立
姿勢において張力が発生し扉体の起立運動を停止させる
ゴム引布製の帯を省略した偶数番目の防潮ゲートの断面
図で起立状態を示し、図8は隣接する防潮ゲートの扉体
の重なりの説明図である。図6は奇数基の防潮ゲートで
構成した防潮ゲート群の1例として3基の幅の小さい防
潮ゲートを並べて設置した場合を示し、防潮ゲート群が
起立した状態の背面図である。図6において奇数番目の
防潮ゲート(1番目と3番目)は、図1から図5に示し
た防潮ゲートと同一であり、扉体101の陸側面にはゴ
ム引布製の帯26が取りつけられている。
【0027】しかし、偶数番目(2番目)の扉体102
の陸側面にはゴム引布製の帯26は省略されている。そ
のため偶数番目の防潮ゲートの扉体102は単独では所
定の起立姿勢で停止することができない。この状況を図
7に示す。そこで、偶数番目の防潮ゲートの扉体102
の側端部の陸側面の全長において、奇数番目の防潮ゲー
トの扉体101に向けて突起する鋼板103が設けてあ
る。いま、高所に設けた空気制御装置の排気用開閉弁3
7を閉じ、給気用開閉弁40を開いて空気タンク42か
ら給気用流量調整弁41、給気用開閉弁40、空気管3
6、口金35を経由して空気袋4の内部に圧縮空気を送
入した結果、空気袋4が膨張して扉体101,102が
一緒に起立運動を行なって所定の姿勢まで起立した結果
を陸側から見たのが図6である。
【0028】先ず、奇数番目の防潮ゲートの扉体101
が取り付けられているゴム引布製の帯26に発生した張
力によって所定の起立姿勢において停止する。次に、扉
体101の側端部の陸側面の支圧部104が、なお起立
運動を継続しようとする偶数番目の防潮ゲートの扉体1
02の側端部全長において突起する鋼板103の支圧部
105と重なって、両扉体間の漏水を防止しつつ支持す
るので、偶数番目の扉体102も所定の起立姿勢におい
て停止する。この支圧部104,105の重なりの状況
の説明図が図8である。この実施例では、ゲート幅の小
さい防潮ゲートを扉体の回転軸の延長方向に多数並べて
設置することにより、幅の大きい防潮ゲートを建造した
場合において、隣接する防潮ゲート間の漏水を防止する
手段として、ゴム板で両防潮ゲートの扉体を連結するな
ど全部を一体に連結する方法ではなく、隣接する扉体の
側端部が相互に重なり合う方法により、各々を分離して
おくことが可能であることを示した。このように構成す
れば、防潮ゲート群の各防潮ゲートの扉体を単独に人力
または仮設クレーンによって起立させることが可能とな
り、空気袋の破損や空気タンクの圧力不足等の原因で空
気操作装置による防潮ゲートの起立が不可能となる非常
事態においても扉体を起立させるという防潮ゲートの機
能を確保する応急処置が可能となる。
【0029】
【発明の効果】この発明の防潮ゲートでは、固定台兼用
押え板3が防潮堤の海側の壁面の天端にあり、(a)空
気袋の密閉と固定のための押え板の機能、(b)扉体を
起伏自在に繋留する機能と下部水密ゴムの機能の2つの
機能を有するゴム引布製の繋ぎ板を固定する機能、
(c)扉体を下から支持する機能、という重要な3機能
を達成する主要部品となっているので、部品数の少ない
非常に安価なゲートとすることができた。また十分な強
度と柔軟性を有するゴム引布製の繋ぎ板によって起伏自
在に繋留される鋼板製扉体では、回転軸や軸受が不要と
なるから非常に安価となる。また空気袋により幅方向に
ほぼ連続して支持される扉体は加工度の低い鋼板製扉体
となったので、これもゲートが非常に安価となる要因で
ある。
【0030】加えて、空気操作装置に十分大きな体積を
有する空気タンクを保有させ、通常必要な空気圧を保持
することにより、空気圧縮機が作動しなくても防潮ゲー
トを起立させることができる。したがって、 A)台風時など、停電していても防潮ゲートが起立す
る。 B)空気圧縮機の作動時間を長くすることが許容され、
駆動電動機が小型となって維持費が安価となる。 C)起立操作時間の短縮が可能である。 という利点を実現できた。
【0031】また、ゲート幅の小さい防潮ゲートを扉体
の回転中心の延長方向に多数並べて設置することにより
幅の大きい防潮ゲートとした場合、隣接する防潮ゲート
を相互に連結して全体を一体とすることなく、扉体の側
端部と隣接する扉体から突起する鋼板の重なりによって
相互の間の漏水を防止する構造を採用することにより、
各防潮ゲートの扉体を別々に人力または仮設クレーンに
よって起立させることが可能となるから、万一空気袋の
破損や空気タンクの圧力不足等の原因で空気操作装置、
すなわち圧縮空気による防潮ゲートの起立操作が不可能
になった場合においても防潮ゲートの機能を確保するこ
とが可能であり、安全性に優れた防潮ゲートである。そ
して以上のように、この発明の防潮ゲートは、経済性に
優れ、防災ゲートとしての性能も優れているので、これ
を提供することにより大きな社会的利益をもたらすこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の防潮ゲートの一実施例を示し、防潮
ゲートが起立した状態の背面図である。
【図2】防潮ゲートが起立した状態の断面図である。
【図3】防潮ゲートが倒伏した状態の断面図である。
【図4】扉体の説明図である。
【図5】空気袋の説明図である。
【図6】この発明の防潮ゲートの他の実施例を示し、起
立した防潮ゲート群の断面図である。
【図7】起立した偶数番目の防潮ゲートの断面図であ
る。
【図8】防潮ゲートの隣接する扉体の重なりを示す説明
図である。
【符号の説明】
1 鉛直面 2 アンカーボルト 3 固定台兼用押え板 4 空気袋 5 縁 6 ロッド 7 折返し部 8,9 角 10 繋ぎ板 11 上面 12 押え板 13 ボルト 14 扉体 15 押え板 16 ボルト 14 軸受 17 ロッド 18 折返し部 19,20 角 21 丸棒鋼 22 突き出た部分 23 アンカーボルト 24 押え板 25 上面 26 帯 27 ボルト 28 押え板 29,30 角 31 雌ねじ 32 孔 33 曲げ加工部 34 孔 35 口金 36 空気管 37 排気用開閉弁 38 排気用流量調整弁 39 排気放出部 40 給気用開閉弁 41 給気用流量調整弁 42 空気タンク 43 逆止弁 44 空気圧縮機 45 支持台 46 ロッド 47 折返し部 101,102 扉体 103 突起する鋼板 104,105 支圧部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D019 AA35 CA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)防潮堤の海側壁面の上端に突起した鉛
    直面に、防潮堤の天端に平行に設置した1列の水平横向
    きのアンカーボルトと固定台兼用押え板とが、空気を排
    出したとき平らな長方形に潰れる3辺が閉じ1辺が開い
    たゴム引布製の空気袋の開いた辺を、上記鉛直面に押え
    付けることによって開いた辺を密閉しつつ、空気袋を防
    潮堤の海側上端に固定する。 b)上記固定台兼用押え板の海側面に、十分な強度を有
    するゴム引布製の繋ぎ板の1辺を、固定台兼用押え板の
    上面より適当量だけ上に突き出た押え板とボルトによっ
    て強固に固定し、他の辺を堰幅より少し小さい幅方向の
    寸法と起立時に必要な起立高を確保するために必要な長
    さを有する鋼板製の扉体の海側面の下部に押え板とボル
    トにより強固に固定することによって、固定台兼用押え
    板に鋼板製の扉体を起伏自在に繋ぐと同時に両者間の漏
    水を防止する。 c)さらに、防潮堤の天端面の空気袋より陸側の適当な
    位置に設置したアンカーボルトと押え板で一端を固定し
    た十分なる強度を有するゴム引布製の帯の他端を、鋼板
    製の扉体の陸側面の空気袋が接触するより上側の適当な
    位置にボルトと押え板で固定することにより、扉体が所
    定の姿勢まで起立したときにはこの帯に作用する張力の
    ため扉体が停止するようにする。このように構成した上
    で、陸上の空気操作装置から空気袋に空気管を接続し、
    この空気袋の内に空気操作装置から圧縮空気を送入すれ
    ば空気袋が膨張して扉体を起立させ、逆に空気袋から空
    気を排出すれば、空気袋が平らに潰れて扉体が倒伏する
    ようにしたことを特徴とする防潮ゲート。
  2. 【請求項2】 請求項1の防潮ゲートにおいて、防潮堤
    の天端に平行に設置した1列の水平横向きのアンカーボ
    ルトの代りの、防潮堤の海側壁面の上端に設置したアン
    カー金物の突起した鉛直面において、防潮堤天端に平行
    して設けた、1列の水平横向きの、雌ねじにねじ込むボ
    ルトと固定台兼用押え板とが、空気を排出したとき平ら
    な長方形に潰れる3辺が閉じ、1辺が開いたゴム引布製
    の空気袋の開いた辺を、上記鉛直面に押え付けることに
    よって、開いた辺を密閉しつつ、空気袋を防潮堤の海側
    上端に固定したことを特徴とする防潮ゲート。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の防潮ゲートにおい
    て、扉体の高さ方向の曲げ剛性を強化する目的で、扉体
    の海側の面に、細長い鋼板を当該面に直角の姿勢で、扉
    体の回転中心に直角の方向に溶接取付けしたことを特徴
    とする防潮ゲート。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかの防潮ゲー
    トにおいて、ゲート幅の小さい(2〜3m程度)防潮ゲ
    ートを、扉体の回転中心の延長方向に並べて設置するこ
    とにより、幅の大きい(10〜300m程度)防潮ゲー
    トとしたことを特徴とする防潮ゲート。
  5. 【請求項5】 請求項4の防潮ゲートにおいて、奇数基
    のゲート幅の小さい防潮ゲートを扉体の回転中心の延長
    方向に並べて設置し、この内、偶数番目の防潮ゲートに
    おいては、扉体が所定の姿勢まで起立したときに扉体を
    停止させるためのゴム引布製の帯を省略すると同時に、
    扉体の側端部の全長においてその陸側面から隣接するゲ
    ートに向けて突起する鋼板を設けることにより、奇数番
    目の防潮ゲートがそのゴム引布製の帯に作用する張力に
    よって所定の起立姿勢で停止したときに、当該突起する
    鋼板が隣接する奇数番目の防潮ゲートの扉体の側端部の
    陸側面に重なり、両扉体の間の漏水を防止しつつ、偶数
    番目の防潮ゲートの扉体も所定の起立姿勢にて停止する
    ようにしたことを特徴とする防潮ゲート。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかの防潮ゲー
    トにおいて、空気操作装置に充分大きな体積を有する空
    気タンクを含ませることにより、防潮ゲートを起立させ
    るとき、空気タンクに蓄えた圧縮空気を使用するように
    したことを特徴とする防潮ゲート。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかの防潮ゲー
    トにおいて、鋼板製の扉体の海側の面に、車両の走行や
    人の歩行に耐える路床を取り付けたことを特徴とする防
    潮ゲート。
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