JP3496143B2 - 防潮ゲート - Google Patents
防潮ゲートInfo
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Description
が高潮等に襲われて水没する災害を防止するために、海
岸等に設置する防潮ゲートに関するものである。
保護する目的で建造されたのは堤防やコンクリートの壁
であった。ただ、道路のために堤防が作れない所には横
引きのゲートを準備しておき、必要なときに引き出して
使用したり、河川が流出する場所では樋門を設けて通常
引き上げておくローラーゲートやスライドゲートの扉体
を必要なときに降下させて開口部を閉じたりしているの
である。
災害を防ぐためには、堤防やコンクリートの壁を建造す
るのが基本ではあるが、人が居住する場所に隣接した現
存の防潮堤の嵩上げが必要となった場合などでは困った
問題が発生することがある。それは、高くなった堤防の
ために日照が悪くなったり、通風が妨げられることによ
り、生活環境が悪くなることや、視界が狭くなる、景色
が悪くなる等の理由で、住む人達の賛成が得られない事
態となることである。
ような場合に海岸に設置する防潮ゲートを提供しようと
するものである。すなわち、通常時は平らに倒伏して、
日照や通風を確保し、景観を保全しており、高潮の危険
に臨んでは起立して必要な高さとなり、海水が陸側に侵
入するのを防止するのである。加えて、扉体頭部の空間
に収納可能な支柱を防潮ゲートの頭部に設けることによ
り、倒伏しているゲートを起立させると支柱が自動で鉛
直に懸垂して、ゲートが高潮の水圧を受けても倒伏しな
いよう構成して、防潮ゲートの災害防止機能の確実性を
向上させたものである。
堤の天端に平行に設置した1列の水平横向きのアンカー
ボルトと軸受兼用押え板とが、空気を排出したとき平ら
な長方形に潰れる3辺が閉じ1辺が開いたゴム引布製の
空気袋の開いた辺を、上記鉛直面に押え付けることによ
って開いた辺を密閉しつつ、空気袋を防潮堤の海側上端
に固定する。 b)上記軸受兼用押え板の上部に突起した軸受には、堰
幅より少し小さい幅方向の寸法と起立時に必要な起立高
を確保するために必要な長さを有する鋼板製の扉体の下
端に突起した軸受が回転軸によって回転自由に取り付け
られる。 c)一方、1枚のゴム板を軸受兼用押え板の海側面と鋼
板製扉体の下部の海側面とに、それぞれボルトと押え板
によって取り付けて、軸受兼用押え板と扉体の間の漏水
を防止する。 d)また、防潮堤の天端面の空気袋より陸側の適当な位
置に設置したアンカーボルトと押え板で一端を固定した
十分なる強度を有するゴム引布製の帯の他端を、鋼板製
の扉体の陸側面の空気袋が接触するより上側の適当な位
置にボルトと押え板で固定することにより,扉体が所定
の姿勢まで起立したときにはこの帯に作用する張力によ
り扉体が停止するようにする。 e)このように構成した上で、陸上の空気操作装置から
空気袋に空気管を接続し、この空気袋の内に空気操作装
置から圧縮空気を送入すれば空気袋が膨張して扉体を起
立させ、逆に空気袋から空気を排出すれば、空気袋が平
らに潰れて扉体が倒伏するようにする。 f)加えて、前記のゴム引布製の帯より少し堰幅の中央
寄りの扉体頭部に位置する軸受に支持されて中心線の水
平投射が扉体回転軸と直交し扉体起立時に水平となる軸
に適当な長さと圧縮強度を有する1対の支柱を回転自由
に組み込むと同時に、堰幅の中央付近の扉体頭部に位置
する軸受に支持されて中心線の水平投射が扉体回転軸と
直交し、扉体倒伏時に水平となる軸に支柱の先端に干渉
するカムとカムの姿勢を制御するアームよりなるアーム
付きカムを回転自由に組込む。 g)その上で支柱とアーム付きカムの配置を勘案して、
扉体倒伏時には、防潮堤天端の陸側縁に位置して扉体頭
部を支持する扉体支持材がアーム付きカムのアームを押
上げた結果、カムが支柱先端に干渉することがなく、逆
に扉体起立時にはアームを扉体から引出すことによりカ
ムが支柱先端に干渉して支持する結果、支柱を扉体頭部
に格納することができるように構成したことを特徴とす
るものである。
潮堤の天端に平行に設置した1列の水平横向きのアンカ
ーボルトの代りの、防潮堤の海側壁面の上端に設置した
アンカー金物の突起した鉛直面において、防潮堤天端に
平行して設けた、1列の水平横向きの、雌ねじにねじ込
むボルトと軸受兼用押え板とが、空気を排出したとき平
らな長方形に潰れる3辺が閉じ、1辺が開いたゴム引布
製の空気袋の開いた辺を、上記鉛直面に押え付けること
によって、開いた辺を密閉しつつ、空気袋を防潮堤の海
側上端に固定したことをも特徴とするものである。
て、扉体の高さ方向の曲げ剛性を強化する目的で、扉体
の海側の面に、細長い鋼板を当該面に直角の姿勢で、扉
体の回転中心に直角の方向に溶接により取り付けたこと
をも特徴とするものである。
ゲート幅の小さい(2〜3m程度)防潮ゲートを、扉体
の回転軸の延長方向に並べて設置することにより、幅の
大きい(10〜300m程度)防潮ゲートとしたことを
も特徴とするものである。
て、奇数基のゲート幅の小さい防潮ゲートを扉体の回転
軸の延長方向に並べて設置し、この内、偶数番目の防潮
ゲートにおいては、扉体が所定の姿勢まで起立したとき
に扉体を停止させるためのゴム引布製の帯を省略すると
同時に、扉体の側端部の全長においてその陸側面から隣
接するゲートに向けて突起する鋼板を設けることによ
り、奇数番目の防潮ゲートがゴム引布製の帯に作用する
張力によって所定の起立姿勢で停止したときに、当該突
起する鋼板が隣接する奇数番目の扉体の側端部の陸側面
に重なり、両扉体の間の漏水を防止しつつ、偶数番目の
扉体も所定の起立姿勢にて停止するようにしたことをも
特徴とするものである。
空気操作装置に充分大きな体積を有する空気タンクを含
ませることにより、防潮ゲートを起立させるとき,空気
タンクに蓄えた圧縮空気を使用するようにしたことをも
特徴とするものである。
鋼板製の扉体の海側の面に車両の走行や人の歩行に耐え
る路床を取り付けたことをも特徴とするものである。
の実施の形態を、図面に基いて詳細に説明する。図1、
図2、図3、図4、図5、図6、図7ならびに図8は、
この発明の1実施例を示すものであり、図1は起立した
防潮ゲートにおいて支柱が鉛直に懸垂した状態の背面
図、図2は起立した防潮ゲートにおいて支柱を扉体頭部
に収納した状態の背面図、図3は起立した扉体頭部から
支柱が鉛直に懸垂した状態を示す断面図、図4は倒伏し
た防潮ゲートの断面図、図5は軸受兼用押え板、扉体、
回転軸、支柱、支柱の軸、アーム付きカムならびにアー
ム付きカムの軸の関係の説明図で、アーム付きカムが支
柱の先端に干渉した状態を示し、図6はカムが最も引き
込んで支柱の先端に干渉しない姿勢にあるアーム付きカ
ムを示す説明図、図7はカムが最も突き出して支柱の先
端に干渉する姿勢にあるアーム付きカムを示す説明図、
図8は空気袋の形状の説明図である。
防潮堤の海側壁面の上端に突起した鉛直面1に水平横向
きで防潮堤の天端に平行に1列に設置したアンカーボル
ト2は、軸受兼用押え板3によって空気袋4の開いた辺
の縁5を上記鉛直面1に押え付けることによって、空気
袋4の開いた辺を密閉すると同時に、空気袋4を防潮堤
の海側上端に固定する。
は、樹脂製のロッド6によって補強繊維の折曲半径が過
小とならないように保護した補強繊維の折返し部7があ
り、軸受兼用押え板3の下端の角8ならびに鉛直面1の
下端の角9にかかって、空気袋4の開いた辺の縁5が空
気袋4に作用する張力によって引き抜かれないようにす
る。
0が扉体11の下端の凹部12において回転軸13と組
合わされる。同時に扉体11の下端に突起した軸受14
は、軸受兼用押え板3の上端の凹部15において回転軸
13と組合わされる。したがって、扉体11は固定した
軸受兼用押え板3に支持されつつ自在に起伏運動をする
ことができる。
とボルト18によって軸受兼用押え板3の海側面の上部
に固定し、他の辺を押え板19とボルト20によって扉
体11の海側面の下部に固定することにより、軸受兼用
押え板3と扉体11の間の漏水を防止する。
の適当な位置に設置したアンカーボルト21と押え板2
2でコンクリートの上面23に1端を固定した十分な強
度を有するゴム引布製の帯24の他端を、鋼板製の扉体
11の空気袋4が接触するより上の適当な位置にボルト
25と押え板26で固定することにより、鋼板製の扉体
11が所定姿勢まで起立したときには、この帯24に作
用する張力により扉体11が停止するようにする。
ッド27によって補強繊維の折曲半径が過小とならない
よう保護した補強繊維の折返し部28があり、押え板2
2の角29ならびに押え板26の角30にかかって、帯
24が作用する張力によって所定の位置から引抜かれな
いようにする。
端に突起した軸受10は、扉体11の下端の凹部12に
おいて回転軸13と組み合い、同時に扉体11の下端に
突起した軸受14は、軸受兼用押え板3の上端の凹部1
5において回転軸13と組み合っていて、軸受兼用押え
板3と扉体11とは相互に回転自由である。また、軸受
兼用押え板3にはアンカーボルト2に合わせた孔31と
ゴム板16の一端を固定するボルト18に合わせた雌ね
じ32が設けてある。さらに、扉体11にはゴム板16
の他端を固定するボルト20に合わせた雌ねじ33、帯
24の一端を固定するボルト25に合わせた孔34が設
けてある。加えて、帯24のボルトの孔34より少し堰
幅中央に寄った扉体11の頭部に位置する軸受50,5
1に支持されて、中心線の水平投射が扉体11の回転軸
13と直交し扉体起立時に水平となる軸52に適当な長
さと圧縮強度を有する1対の支柱53を回転自由に組み
込むと同時に、堰幅の中央付近の扉体11の頭部に位置
する軸受54,55に支持されて、中心線の水平投射が
扉体11の回転軸13と直交し、扉体倒伏時に水平とな
る軸56に支柱53の先端に干渉するカム58とカム5
8の姿勢を制御するアーム59よりなるアーム付きカム
60を回転自由に組込む。その上で支柱53の軸52と
アーム付きカム60の軸56の配置を勘案して、扉体倒
伏時には、防潮堤天端の陸側の縁に位置して扉体11の
頭部を支持する扉体支持台47がアーム付きカム60の
アーム59を押上げた結果、カム58は最も引き込んだ
姿勢となり、支柱53の先端57に干渉することがない
ようにする。同時に、扉体起立時にはストッパ61が扉
体11に当たるまでアーム59を引出すことができるか
ら、図7に示すように、カム58は最も突き出た姿勢と
なり、支柱53の先端57に干渉するようにする。
扉体11が倒伏した状態では、扉体支持台47がアーム
59を押し上げた結果、図6の状態となり、カム58が
最も引き込んだ姿勢で支柱53の先端57に干渉するこ
とがない。したがって、支柱53は重力によって扉体1
1の頭部から引出され、先端57が扉体支持台47に当
たっているから、空気袋4に圧縮空気を送入して扉体1
1を起立させると、次第に支柱53が引出される。その
結果、扉体11が完全に起立した時には、図1に示すよ
うに、支柱53は鉛直に懸垂した姿勢となる。すなわ
ち、扉体11が高潮の水圧を受けたときに、扉体11が
倒伏して起立高が著しく減少することのないよう支持す
る柱として支柱53は機能する。扉体11を倒伏させる
には、図2に示すように支柱53を人力で持ち上げて扉
体11の頭部に格納した上で、アーム付きカム60のア
ーム59を扉体11から引き出した結果、図7のように
カム58が支柱53の方に突き出して支柱53の先端5
7に干渉させる。このようにすれば、扉体11の頭部に
格納した支柱53から手を離しても、カム58に支持さ
れて格納位置に留まるので、引続いて給気用開閉弁42
を閉じ、排気用開閉弁39を開けば、空気袋4の内の圧
力を有する空気は空気管38、排気用開閉弁39、流量
調整弁40を経由して排気放出部41から大気中に放出
されて扉体11が倒伏して図4の状態に至る。図4の状
態では、扉体支持台47がアーム59を押し上げてアー
ム付きカムを図6の姿勢とするので、支柱53の先端5
7はカム58から開放されて扉体支持台47に当たるま
で自重によって引出されて、次の起立操作に備える。
は平らな長方形に潰れるよう製造された空気袋4はゲー
ト幅より少し小さな幅方向の寸法と、これに直角方向に
は膨張したときに扉体11を押し起すのに必要な長さを
有している。そして、軸受兼用押え板3で押えるべき開
いた辺以外の3辺ではゴム引布が連続して折返し閉じて
いる。また開いた辺の相対する2枚のゴム引布の端部に
は、樹脂製のロッド6によって補強繊維の折曲半径が過
小とならないよう保護した補強繊維の折返し部7があ
る。
ボルト2が貫通するための孔36が、2枚のゴム引布製
の板の縁5を貫いている。また空気袋4の下側のゴム引
布の中央付近には口金37が取付けられている。
の口金37に連続した空気管38を防潮堤のコンクリー
トに埋設するなどして高所に導き、空気操作装置の排気
用開閉弁39、排気用流量調整弁40、排気放出部4
1、給気用開閉弁42、給気用流量調整弁43、空気タ
ンク44、逆止弁45、ならびに空気圧縮機46に、図
1、図2、図3および図4のように接続する。そして、
空気タンク44には通常、空気圧縮機46で圧縮空気を
製造して逆止弁45を経由して送入して貯える。
用開閉弁42を開いて空気タンク44から、給気用流量
調節弁43、給気用開閉弁42、空気管38を経由して
空気袋4の内部に空気を送入した結果、空気袋4が膨張
して扉体11が起立した状態の断面図が図3である。扉
体11は所定姿勢まで起立し、帯24に張力が作用して
停止し、扉体11の先端は所定の高さに達している。こ
の状態を陸側から見たのが図1および図2であり、空気
袋4が扉体11の陸側にあって、ほぼ全幅において扉体
11を支えている。
閉弁39を開いて、空気袋4の内部の圧力を有する空気
を、空気管38、排気用開閉弁39、排気用流量調節弁
40を経由して排気放出部41から大気中に放出した結
果、扉体11が完全に倒伏した状態の断面図が図4であ
る。扉体11の頭部の曲げ加工部35が、防潮堤天端の
支持台47に支持された結果、防潮堤天端と扉体11と
の間に空間が確保されるから、空気袋4や帯24が扉体
11によって押し潰されることはない。
係る防潮ゲートの他の実施例を示すものであり、図9は
防潮ゲート群の概略背面図で起立状態を示し、図10は
所定の起立姿勢において張力が発生し扉体の起立運動を
停止させるゴム引布製の帯を省略した偶数番目の防潮ゲ
ートの概略断面図で起立状態を示し、図11は隣接する
防潮ゲートの扉体の重なりの概略説明図である。図9は
奇数基の防潮ゲートで構成した防潮ゲート群の1例とし
て3基の幅の小さい防潮ゲートを並べて設置した場合を
示し、防潮ゲート群が起立した状態の背面図である。図
9において奇数番目の防潮ゲート(1番目と3番目)
は、図1から図8に示した防潮ゲートと同一であり、扉
体101の陸側面には支柱53、アーム付きカム60な
らびにゴム引布製の帯24が取り付けられている。
の扉体102の陸側面には支柱53、アーム付きカム6
0は取り付けられているが、ゴム引布製の帯24は省略
されている。そのため偶数番目の防潮ゲートの扉体10
2は単独では所定の起立姿勢で停止することができな
い。この状況を図10に示す。そこで、偶数番目の防潮
ゲートの扉体102の側端部の陸側面の全長において、
奇数番目の防潮ゲートの扉体101に向けて突起する鋼
板103を設ける。いま、高所に設けた空気制御装置の
排気用開閉弁39を閉じ、給気用開閉弁42を開いて空
気タンク44から給気用流量調整弁43、給気用開閉弁
42、空気管38、口金37を経由して空気袋4の内部
に圧縮空気を送入した結果、空気袋4が膨張して扉体1
01,102が一緒に起立運動を行なって所定の姿勢ま
で起立した結果を陸側から見たのが図9である。
が取り付けられているゴム引布製の帯24に発生した張
力によって所定の起立姿勢において停止する。次に、扉
体101の側端部の陸側面の支圧部104が、なお起立
運動を継続しようとする偶数番目の防潮ゲートの扉体1
02の側端部全長において突起する鋼板103の支圧部
105と重なって、両扉体間の漏水を防止しつつ支持す
るので、扉体102も所定の起立姿勢において停止す
る。この支圧部104,105の重なりの状況の説明図
が図11である。この実施例では、ゲート幅の小さい防
潮ゲートを扉体の回転軸の延長方向に多数並べて設置す
ることにより、幅の大きい防潮ゲートを建造した場合に
おいて、隣接する防潮ゲートの間の漏水を防止する手段
として、ゴム板で両防潮ゲートの扉体を連結するなど全
部を一体に連結する方法ではなく、隣接する扉体の側端
部が相互に重なり合う方法により、各々を分離しておく
ことが可能であることを示した。このように構成すれ
ば、防潮ゲート群の各防潮ゲートの扉体を単独に人力あ
るいは仮設クレーンによって起立させることが可能とな
り、空気袋の破損や空気タンクの圧力不足等の原因で空
気操作装置による防潮ゲートの起立が不可能となる非常
事態においても扉体を起立させて防潮ゲートの機能を確
保する応急処置が可能となる。
え板3が防潮堤の海側の壁面の天端にあり、(a)空気
袋の密閉と固定、(b)扉体の起伏自在な固定、(c)
下部水密ゴムの固定、という重要な3機能を達成する主
要部品となっているので、部品数の少ない非常に簡単で
安価なゲートとすることができた。また空気袋により幅
方向にほぼ連続して支持される扉体は加工度の低い鋼板
製扉体となったので、これもゲートが非常に安価となる
要因である。
有する空気タンクを保有させ、通常必要な空気圧を保持
することにより、空気圧縮機が作動しなくても防潮ゲー
トを起立させることができる。したがって、 A)台風時など、停電していても防潮ゲートが起立す
る。 B)空気圧縮機の作動時間を長くすることが許容され、
駆動電動機が小型となって維持費が安価となる。 C)起立操作時間の短縮が可能である。という利点を実
現できた。さらに、この発明の防潮ゲートでは、起立操
作と同時に支柱が扉体を支持する姿勢となるので、高潮
の水圧力により扉体の起立高が著しく低下することがな
く、安全性に優れている。また、ゲート幅の小さい防潮
ゲートを扉体の回転軸の延長方向に多数並べて設置する
ことにより幅の大きい防潮ゲートとした場合、隣接する
防潮ゲートを相互に連結することなく、扉体の側端部と
隣接する扉体から突起する鋼板の重なりによって相互の
間の漏水を防止する構造を採用することにより、各防潮
ゲートの扉体を別々に人力あるいは仮設クレーンによっ
て起立させることが可能となるから、万一空気袋の破損
や空気タンクの圧力不足等の原因で空気操作装置、すな
わち圧縮空気による防潮ゲートの起立操作が不可能とな
った場合においても防潮ゲートの機能を確保することが
可能であり、安全性に優れた防潮ゲートである。以上の
ように、この発明の防潮ゲートは、経済性に優れ、防災
ゲートとしての性能も優れているので、これを提供する
ことにより大きな社会的利益をもたらすことができる。
した防潮ゲートにおいて支柱が鉛直に懸垂した状態の背
面図である。
格納した状態の背面図である。
ら鉛直に懸垂した状態の断面図である。
支柱、支柱の軸、アーム付きカムならびにアーム付きカ
ムの軸の関係の説明図である。
姿勢にあるアーム付きカムを示す説明図である。
勢にあるアーム付きカムを示す説明図である。
潮ゲート群の起立した状態の背面図である。
番目の防潮ゲートの起立した状態を示す断面図である。
明図である。
Claims (7)
- 【請求項1】a)防潮堤の海側壁面の上端に突起した鉛
直面に、防潮堤の天端に平行に設置した1列の水平横向
きのアンカーボルトと軸受兼用押え板とが、空気を排出
したとき平らな長方形に潰れる3辺が閉じ1辺が開いた
ゴム引布製の空気袋の開いた辺を、上記鉛直面に押え付
けることによって開いた辺を密閉しつつ、空気袋を防潮
堤の海側上端に固定する。 b)上記軸受兼用押え板の上部に突起した軸受には、堰
幅より少し小さい幅方向の寸法と起立時に必要な起立高
を確保するために必要な長さを有する鋼板製の扉体の下
端に突起した軸受が回転軸によって回転自由に取り付け
られる。 c)一方、1枚のゴム板を軸受兼用押え板の海側の面と
鋼板製の扉体の下部の海側の面とに、それぞれボルトと
押え板によって取り付けて、軸受兼用押え板と扉体の間
の漏水を防止する。 d)他方、防潮堤の天端面の空気袋より陸側の適当な位
置に設置したアンカーボルトと押え板で一端を固定した
十分なる強度を有するゴム引布製の帯の他端を、鋼板製
の扉体の陸側面の空気袋が接触するより上側の適当な位
置にボルトと押え板で固定することにより、扉体が所定
の姿勢まで起立したときにはこの帯に作用する張力のた
め扉体が停止するようにする。 e)このように構成した上で、陸上の空気操作装置から
空気袋に空気管を接続し、この空気袋の内に空気操作装
置から圧縮空気を送入すれば空気袋が膨張して扉体を起
立させ、逆に空気袋から空気を排出すれば、空気袋が平
らに潰れて扉体が倒伏するようにする。 f)加えて、前記のゴム引布製の帯より少し堰幅の中央
寄りの扉体頭部に位置する軸受に支持されて中心線の水
平投射が扉体回転軸と直交し扉体起立時に水平となる軸
に適当な長さと圧縮強度を有する1対の支柱を回転自由
に組み込むと同時に、堰幅の中央付近の扉体頭部に位置
する軸受に支持されて中心線の水平投射が扉体回転軸と
直交し、扉体倒伏時に水平となる軸に支柱の先端に干渉
するカムとカムの姿勢を制御するアームよりなるアーム
付きカムを回転自由に組込む。 g)その上で支柱とアーム付きカムの配置を勘案して、
扉体倒伏時には、防潮堤天端の陸側縁に位置して扉体頭
部を支持する扉体支持材がアーム付きカムのアームを押
上げた結果、カムが支柱先端に干渉することがなく、逆
に扉体起立時にはアームを扉体から引出すことによりカ
ムが支柱先端に干渉して支持する結果、支柱を扉体頭部
に格納することができるように構成したことを特徴とす
る防潮ゲート。 - 【請求項2】請求項1の防潮ゲートにおいて、防潮堤の
天端に平行に設置した1列の水平横向きのアンカーボル
トの代りの、防潮堤の海側壁面の上端に設置したアンカ
ー金物の突起した鉛直面において、防潮堤天端に平行し
て設けた、1列の水平横向きの、雌ねじにねじ込むボル
トと軸受兼用押え板とが、空気を排出したとき平らな長
方形に潰れる3辺が閉じ、1辺が開いたゴム引布製の空
気袋の開いた辺を、上記鉛直面に押え付けることによっ
て、開いた辺を密閉しつつ、空気袋を防潮堤の海側上端
に固定したことを特徴とする防潮ゲート。 - 【請求項3】請求項1または2の防潮ゲートにおいて、
扉体の高さ方向の曲げ剛性を強化する目的で、扉体の海
側の面に、細長い鋼板を当該面に直角の姿勢で、扉体の
回転中心に直角の方向に溶接取付けしたことを特徴とす
る防潮ゲート。 - 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかの防潮ゲート
において、ゲート幅の小さい(2〜3m程度)防潮ゲー
トを、扉体の回転軸の延長方向に並べて設置することに
より、幅の大きい(10〜300m程度)防潮ゲートと
したことを特徴とする防潮ゲート。 - 【請求項5】 請求項4の防潮ゲートにおいて、奇数基
のゲート幅の小さい防潮ゲートを扉体の回転軸の延長方
向に並べて設置し、この内、偶数番目の防潮ゲートにお
いては、扉体が所定の姿勢まで起立したときに扉体を停
止させるためのゴム引布製の帯を省略すると同時に、扉
体の側端部の全長においてその陸側面から隣接するゲー
トに向けて突起する鋼板を設けることにより、奇数番目
の防潮ゲートがゴム引布製の帯に作用する張力によって
所定の起立姿勢で停止したときに、当該突起する鋼板が
隣接する奇数番目の扉体の側端部の陸側面に重なり、両
扉体の間の漏水を防止しつつ、偶数番目の扉体も所定の
起立姿勢にて停止するようにしたことを特徴とする防潮
ゲート。 - 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかの防潮ゲート
において、空気操作装置に充分大きな体積を有する空気
タンクを含ませることにより、防潮ゲートを起立させる
とき、空気タンクに蓄えた圧縮空気を使用するようにし
たことを特徴とする防潮ゲート。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかの防潮ゲー
トにおいて、鋼板製の扉体の海側の面に車両の走行や人
の歩行に耐える路床を取り付けたことを特徴とする防潮
ゲート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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