JP2002309303A - 合金形成用金属粒子組成物 - Google Patents
合金形成用金属粒子組成物Info
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Abstract
成物において、極めて粒子径の小さな金属微粒子を利用
する際、金属微粒子の凝集体形成、ならびに、金属微粒
子表面の自然酸化を抑制可能な形態とし、長期間にわた
って保存した際にも、焼結・合金化処理を比較的に低温
で実施でき、合金成形体を高い再現性で作製することを
可能とした金属粒子組成物の提供。 【解決手段】 金属粒子組成物中に含有する、原材料の
極めて粒子径の小さな金属微粒子を、その金属元素に対
して、配位的な結合により分子間結合を形成する化合物
を用いて、予め金属微粒子表面を被覆する分子層を設け
たものを利用し、また、金属微粒子自体の平均粒子径は
1〜100nmの範囲に選択する。
Description
素から構成される合金の成形体の形成に利用される金属
粒子組成物ならびにそれを用いる合金成形体の形成方法
に関し、より具体的には、金属粒子組成物を加圧成形
し、低温で加熱処理して、焼結合金化を行い合金成形体
を形成する際に利用可能な金属粒子組成物に関する。
際、粉末冶金法を利用して、予め成形した金属粉末を焼
結して、所望の合金とする手法が従来より利用されてい
る。この手法は、例えば、合金成形体の内部に緻密な細
孔構造を設け、含油軸受剤に利用する、あるいは、セラ
ミック性の微細粒子を合金中に均一に分散させた合金成
形体を作製するなど、通常の合金熔湯を利用して形成が
困難な、多くの分野に利用されている。
金を構成する金属元素複数種について、各金属元素の純
金属粉末を原料とし、この純金属粉末を所望の組成比率
で混合した上で、焼結を施して、相互の合金化・結合を
行うプレミックス法(要素粉末法)、逆に、予め合金化
して、所望の組成比率を有する合金粉末を調製し、この
組成の等しい合金粉末に焼結を施して、相互の結合を行
うプレアロイ法(合金粉末法)がある。加えて、原料と
して、部分的に合金化された粉末あるいは合金粉末と、
純金属粉末とを組み合わせ、混合体としたものを利用す
る母合金粉末法(部分拡散法)も利用されている。
純金属粉末を用いるので、プレアロイ法や母合金粉末法
のように、目的とする合金組成に応じて、予め合金化し
た合金粉末を用意する必要がない点、大量の生産を行わ
ない場合にも、不要なコスト的な負担を伴わずに適用で
きるメリットを有している。具体的には、原料粉末に、
通常、市販されている純金属粉末を利用することで、種
々の類似する組成の合金形成が可能となる。
では、別途、予め合金化して、所望の組成比率を有する
合金粉末を調製する必要がある。この合金粉末の調製方
法としては、噴霧合金法や機械的合金法が多く利用され
ている。噴霧合金法は、所望の組成を有する合金熔湯
を、高圧の液体またはガスを媒体として、噴霧し、粉末
化する方法である。用いる合金熔湯の組成に応じて、幅
広い組成範囲にわたって、目的組成の合金粉末を調製す
る手段として、幅広い系に使用されている。また、機械
的合金法は、アトライタまたはボールミルなどの装置を
用いて、複数種の純金属粉末を出発原料として、粉末の
冷間圧接と破砕とを繰り返し、徐々に全体組成の均一化
・合金化を行う方法である。そのため、有効に利用でき
る組成範囲は限られ、特定の系に特化した際に効率的な
利用が可能となる。
らびに母合金粉末法においては、原料とする純金属粉末
は、例えば、粉砕法、電解法、還元法等で作製される平
均粒径0.5〜20μmの金属粉末を使用しており、均
一な合金化を達成するには、金属粉末間相互で十分な相
互拡散を行うため、一般に、比較的に高温での加熱焼結
が必要となる。用いる純金属粉末の粒径が小さくなると
ともに、十分な相互拡散が完了するまでの時間は短縮さ
れるものの、前記の平均粒径範囲においては、加熱焼結
を行う温度の大きな低減を行うことは困難であった。
るいは、それ以下の極めて粒子径の小さな金属微粒子に
なると、加熱温度をバルク金属における粒子間の焼結が
起こる温度より格段に低減しても、十分な焼結が可能と
なることが判明している。具体的には、金属の超微粒子
においては、十分にその粒子径を小さくすると、金属原
子の表面拡散はバルク金属の熱運動に対して無視し得な
いほど大きくなる結果、この表面拡散に起因して、粒子
相互の界面の延伸がなされ、例えば、バルク金属単体の
焼結に必要な温度上昇量の約1/3の温度上昇を行うこと
でも、焼結が速やかに進行することを利用している。
子、少なくとも、平均粒子径が100nm以下である金
属微粒子の製造方法の一つとして、特開平3−3421
1号公報には、ガス中蒸発法を用いて調製される10n
m以下の金属微粒子をコロイド状に分散したものとその
製造方法が開示されている。また、特開平11-319
58号公報などには、還元にアミン化合物を用いる還元
析出法を利用して、平均粒子径が数nm〜数10nm程
度の金属微粒子をコロイド状に分散したものとその製造
方法が開示されている。なお、湿式手段を利用する、特
開平11-31958号公報などに開示される平均粒子
径数nm〜数10nm程度の金属微粒子は、その調製に
利用される還元剤のアミン化合物の余剰分とともに、水
と混和しない有機溶媒中にコロイド状に分散したものと
なっている。
相互の焼結が進むと、その表面拡散が速いことに伴い、
粒成長という現象を生じる。この粒成長とは、接触した
複数の微粒子がその界面を融合し、相互に相手を取り込
むことによって、一つの大きな粒子に成長する現象をい
う。その際、複数の微粒子全体として、表面積の減少が
進み、複数の微粒子で形成されていた複合体外縁内に含
まれる、複数微粒子間に存在していた隙間が除かれ、結
果的に、その複合体の見掛けの体積が小さくなる「体積
収縮」が起こる。
その平均粒子径が小さくなるほど、表面積の減少や「体
積収縮」における変化率は相対的に大きくなるものの、
焼結に先立ち、予め加圧成形を施すことで、外形寸法精
度の変移・低下を実質的に問題とならない範囲に抑制す
ることが可能である。加えて、元来、超微粒子は加圧成
形する間に、最も充填密度が高くなる配置とすることが
なされ、「体積収縮」の影響を僅かなものとできる。
クス法、あるいは、母合金粉末法を利用する合金成形体
の形成に、平均粒径が100nm程度、あるいは、それ
以下の極めて粒子径の小さな金属微粒子を利用すると、
その焼結処理温度を、従来利用されていた平均粒径0.
5〜20μmの金属粉末を使用する際に比較して、格段
に低減することが可能となり、その利用範囲は大幅に拡
大する。しかしながら、平均粒径が100nm以下の極
めて粒子径の小さな金属微粒子は、相互にその表面を接
するのみで、凝集体を形成し易いものである。従って、
複数種の純金属の微粒子を均一に混合して、組成の均一
化を図る上で、前記凝集体形成が生じると、局所的に均
一な混合がなされたものとなってしまう。また、金属微
粒子自体であれば、加圧して成形する際、例えば、外型
の内壁面など、目的の外形形状に沿って容易に再配列が
なされるが、一部に凝集体を含むと、その再配列を阻害
する要因ともなる。また、かかる金属微粒子の凝集体
は、往々にして、嵩密度が低い状態であり、加圧成形を
行う際に、その圧縮性を低下させる要因ともなる。具体
的には、加圧成形を行うことにより、圧縮成形体とする
ことで、上述する「体積収縮」の影響を排除することが
可能となるが、金属微粒子の凝集体密度が増すにつれ、
この「体積収縮」の影響を排除する効果が急速に失われ
ることとなる。
は、その表面における金属原子の移動が活発化するとと
もに、反応性の面でも、同じ金属からなる金属塊と比較
して、格段に高い反応活性を示す。そのため、表面が直
接、酸素に曝されることよる自然酸化も、より簡単に進
行してしまう。仮に、その表面に自然酸化皮膜が形成さ
れると、十分にその粒子径を小さくすると、金属原子の
表面拡散はバルク金属の熱運動に対して無視し得ないほ
ど大きくなるという利点が失われる。加えて、焼結によ
り金属微粒子相互の結合を達成する際、表面の自然酸化
皮膜を排除を行う必要が生じ、焼結温度は、平均粒径
0.5〜20μmの金属粉末相互の焼結を行う際と同程
度まで高くしなければならなくなる。
例えば、プレミックス法、あるいは、母合金粉末法を利
用して、合金成形体を作製する上で、原料に用いる金属
粒子として、極めて粒子径の小さな金属微粒子を使用す
ると、焼結・合金化処理温度を、従来利用されていた平
均粒径0.5〜20μmの金属粉末を使用する際に比較
して、格段に低下することが可能となるものの、上述す
る金属微粒子相互が凝集した凝集体形成、ならびに、金
属微粒子表面の自然酸化は、この利点を大幅に減じてし
まう要因となっている。従って、この二つの要因を取り
除き、極めて粒子径の小さな金属微粒子を使用して、そ
の焼結・合金化処理温度の低減効果を高い再現性で得ら
れる手段の提案が望まれる。
発明の目的は、二種以上の金属元素から構成される合金
の成形体の形成に利用される金属粒子組成物として、そ
の金属粒子組成物中に、原材料となる、極めて粒子径の
小さな金属微粒子を含有させる際、金属微粒子相互が凝
集した凝集体形成、ならびに、金属微粒子表面の自然酸
化を抑制可能な形態とし、例えば、長期間にわたって保
存した際にも、焼結・合金化処理を比較的に低温で実施
でき、また、合金成形体を高い再現性で作製することを
可能とした新規な構成の金属粒子組成物を提供すること
にある。より具体的には、本発明の目的は、粉末冶金法
を利用する合金形成法、特に、プレミックス法、あるい
は、母合金粉末法を利用して、合金成形体を作製する上
で、原料に用いる金属粒子として、極めて粒子径の小さ
な金属微粒子二種以上を含有し、予め、混和して均一な
組成物とした金属粒子組成物において、含有する金属微
粒子に対して、凝集体形成、ならびに、金属微粒子表面
の自然酸化を抑制する処置を施し、長期間にわたって保
存した際にも、調製当初の状態を保持でき、その後、合
金成形体を作製する際には、極めて粒子径の小さな金属
微粒子自体の特長である、焼結・合金化処理を比較的に
低温で実施できる利点が高い再現性で発揮される金属粒
子組成物を提供することにある。加えて、本発明は、か
かる金属粒子組成物を利用して、合金成形体を作製する
方法の提供をも、その目的とする。
を解決すべく、鋭意研究を進めた結果、極めて粒子径の
小さな金属微粒子相互の凝集による凝集体形成は、極め
て粒子径の小さな金属微粒子では、その表面における金
属原子の移動が活発化していることに伴い、室温近傍で
も、金属微粒子相互がその金属表面を接触させ、僅かに
加圧するのみで、両者の融着が進行する結果であること
を見出した。さらに、検討を進め、金属微粒子表面を被
覆する分子層を設け、その金属表面が直接接触すること
を防止すると、凝集体形成が効果的に抑制できることを
見出した。加えて、表面を被覆する分子層を設けると、
金属微粒子表面上、反応性がより高い部位に選択的に前
記被覆分子が位置し、結果的に、その後、室温程度の温
度では、酸素などの反応種に被覆する分子層を設けた表
面を曝した際にも、最早、自然酸化膜形成などの反応の
進行は実質的に起こらないことも見出した。
覆する分子層を、その金属元素と配位的な結合が可能な
孤立電子対を有する基として、窒素、酸素、イオウ原子
を含む基を有する化合物を利用して構成することが可能
であり、一方、この種の金属元素に対して、配位的な結
合により分子間結合を形成する化合物分子は、温度を上
昇させると、次第に離脱して行き、比較的に低温であっ
ても、金属微粒子相互の焼結・合金化処理を実施する温
度に至るまでには、表面を被覆する分子層は全て離脱さ
せることが可能となることを確認した。本発明者らは、
これら一連の知見に基づき、二種以上の金属元素から構
成される合金の成形体の形成に利用される金属粒子組成
物として、原材料となる、極めて粒子径の小さな金属微
粒子を含有させる際、前記する金属元素に対して、配位
的な結合により分子間結合を形成する化合物を用いて、
予め金属微粒子表面を被覆する分子層を設けたものを利
用し、また、これら金属微粒子自体の平均粒子径は1〜
100nmの範囲に選択される微細な平均粒径の金属微
粒子を選択し、実用上、金属粒子組成物を保存可能な性
状とするため、各金属微粒子を分散させ、飛散防止用の
分散媒体として、沸点が300℃以下、好ましくは25
0℃以下の有機媒体を含有している金属粒子組成物とす
ると、凝集体形成、自然酸化をともに回避でき、また長
期間にわたり、調製当初の品質を維持可能となることを
確認して、本発明を完成するに至った。
成物は、二種以上の金属元素から構成される合金の成形
体の形成に利用される金属粒子組成物であって、この金
属粒子組成物中には、前記合金を構成する金属元素の二
種以上について、その金属元素からなる金属微粒子が均
一に混合されており、前記金属微粒子は、それぞれの金
属元素と配位的な結合が可能な孤立電子対を有する基と
して、窒素、酸素、イオウ原子を含む基を有する化合物
一種以上によって、その表面が被覆されており、前記表
面を被覆する化合物を除いた際、各金属微粒子自体の平
均粒子径は1〜100nmの範囲に選択される微細な平
均粒径の金属微粒子であり、前記各金属微粒子を分散さ
せ、飛散防止用の分散媒体として、沸点が300℃以下
の有機媒体を含有してなることを特徴とする金属粒子組
成物である。好ましくは、沸点が250℃以下の有機媒
体を含有してなることを特徴とする金属粒子組成物とす
る。
記合金は、それを構成する複数種の金属元素に、マグネ
シウム、アルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、
マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコ
ニウム、銀、インジウム、錫、アンチモン、金、鉛のう
ちから選択される二種以上の金属元素を含み、粒子組成
物中に含有される、微細な平均粒径の前記金属微粒子
は、それぞれ、前記選択された二種以上の金属元素のい
ずれかからなる金属微粒子であることを特徴とする金属
粒子組成物とすることができる。
微細な平均粒径の金属微粒子は、その平均粒径が2〜1
0nmの範囲に選択されていることがより好ましい。
ば、前記合金は、合金を構成する複数種の金属元素に加
えて、微量成分として、非金属元素一種以上を含有し、
粒子組成物は、前記非金属元素成分用の構成要素とし
て、その非金属元素を主成分とする粒子を含有すること
を特徴とする金属粒子組成物とすることもできる。より
具体的な例として、前記合金中には、炭素あるいはケイ
素が、微量成分の非金属元素の一つとして含有され、粒
子組成物は、かかる炭素またはケイ素を主成分とする粒
子として、平均粒径が100nmを超えない炭素微粉末
あるいはケイ素微粉末を含有することを特徴とする金属
粒子組成物とすることもできる。
ては、例えば、得られる前記合金の成形体の機械的強
度、物理的性質の向上を図る目的で、前記合金の成形体
における構成要素となる非金属材料として、金属酸化
物、金属塩化物、金属臭化物、金属硫化物、ならびに金
属塩からなる群から選択されるセラミック材料微粒子一
種以上をさらに含有させることも可能である。その際、
前記セラミック材料は、リチウム、ナトリウム、マグネ
シウム、アルミニウム、ケイ素、カリウム、カルシウ
ム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバ
ルト、ニッケル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウ
ム、ニオブ、モリブデン、インジウム、錫、アンチモ
ン、テルル、鉛、ビスマスからなる金属元素の群から選
択される金属の、金属酸化物、金属塩化物、金属臭化
物、金属硫化物、ならびに金属塩から選択することがで
きる。通常、前記金属酸化物、金属塩化物、金属臭化
物、金属硫化物、ならびに金属塩のうち、水溶解性を示
さないものを選択して用いることが好ましい。
を利用して、合金成形体を作製する方法をも提供し、す
なわち、本発明の合金成形体の形成方法は、二種以上の
金属元素から構成される合金成形体を形成する方法であ
って、上にその構成を記載する本発明の金属粒子組成物
のいずれかを原材料に用い、前記金属粒子組成物に、必
要に応じて、付加的な材料を添加混合してなる混合物を
調製する工程、前記混合物を加圧成形により、成形体を
形成する工程、得られる成形体を加熱処理して、前記混
合物中に含有される金属粒子相互の焼結合金化を行う工
程を有することを特徴とする合金成形体の形成方法であ
る。
焼結合金化の工程において、加熱処理温度は、前記金属
粒子組成物中に含まれる分散媒体の有機媒体の沸点以上
に選択することが好ましい。
粒子組成物とその調製方法、ならびに、かかる金属粒子
組成物を用いる合金成形体の形成方法をより詳細に説明
する。
末冶金法を利用する合金形成法、特に、プレミックス
法、あるいは、母合金粉末法を利用して、二種以上の金
属元素から構成される合金の成形体の形成を行う際に用
いるものであり、目的の合金組成に応じて、この合金を
構成する金属元素の二種以上について、その金属元素か
らなる金属微粒子が均一に混合された組成物とする。前
記の金属元素の二種以上について、それぞれの金属元素
からなる金属微粒子を、目標とする組成比に応じて、含
有比率で含有するものとする。その際、この金属微粒子
自体の平均粒子径は1〜100nmの範囲にそれぞれ選
択される微細な平均粒径の金属微粒子を利用する。好ま
しくは、平均粒子径を2〜10nmの範囲に選択する。
このように、極めて微細な金属微粒子は、乾燥粉体の形
態では、飛散する、あるいは、雰囲気中の水分を吸着す
る懸念があり、予めかかる金属に対する反応性を示さな
い液体媒体中に浸した状態の原料を用いる。なお、この
液体媒体中に浸した状態の微細な金属微粒子が互いに接
触し、接触界面における融着を生じて、集塊を形成する
ことを防止する目的で、金属微粒子の表面を密に被覆す
る分子層を設けることにより、金属微粒子がコロイド状
に液体媒体中に分散した状態となっているものを利用す
る。
粒子は、その表面は、それぞれの金属元素と配位的な結
合が可能な孤立電子対を有する基として、窒素、酸素、
イオウ原子を含む基を有する化合物一種以上によって、
緻密に被覆されたものとする。この表面の被覆に利用さ
れる化合物は、金属元素と配位的な結合を形成する際、
窒素、酸素、イオウ原子上に孤立電子対を有する基を利
用するもので、例えば、窒素原子を含む基として、アミ
ノ基が挙げられる。また、イオウ原子を含む基として
は、スルファニル基(−SH)、スルフィド型のスルフ
ァンジイル基(−S−)が挙げられる。また、酸素原子
を含む基としては、ヒドロキシ基、エーテル型のオキシ
基(−O−)が挙げられる。
として、アルキルアミンを挙げることができる。なお、
かかるアルキルアミンは、金属元素と配位的な結合を形
成した状態で、通常の保管環境、具体的には、40℃に
達しない範囲では、脱離しないものが好適であり、沸点
が60℃以上の範囲、好ましくは、100℃以上の範囲
となるものが好ましい。ただし、焼結・合金化を行う際
には、速やかに、表面から離脱することが可能であるこ
とが必要であり、少なくとも、沸点が300℃を超えな
い範囲、通常は、250℃を超えない範囲となるものが
好ましい。例えば、アルキルアミンとして、そのアルキ
ル基は、C4〜C20が用いられ、さらに好ましくはC
8〜C18の範囲に選択され、アルキル鎖の末端にアミ
ノ基を有するものが用いられる。例えば、前記C8〜C
18の範囲のアルキルアミンは、熱的な安定性もあり、
また、その蒸気圧もさほど高くなく、室温等で保管する
際、含有率を所望の範囲に維持・制御することが容易で
あるなど、ハンドリング性の面から好適に用いられる。
一般に、かかる配位的な結合を形成する上では、第一級
アミン型のものがより高い結合能を示し好ましいが、第
二級アミン型、ならびに、第三級アミン型の化合物も利
用可能である。また、1,2−ジアミン型、1,3−ジ
アミン型など、近接する二以上のアミノ基が結合に関与
する化合物も利用可能である。
H)を有する化合物の代表として、アルカンチオールを
挙げることができる。なお、かかるアルカンチオール
も、金属元素と配位的な結合を形成した状態で、通常の
保管環境、具体的には、40℃に達しない範囲では、脱
離しないものが好適であり、沸点が60℃以上の範囲、
好ましくは、100℃以上の範囲となるものが好まし
い。ただし、焼結・合金化を行う際には、速やかに、表
面から離脱することが可能であることが必要であり、少
なくとも、沸点が300℃を超えない範囲、通常は、2
50℃を超えない範囲となるものが好ましい。例えば、
アルカンチオールとして、そのアルキル基は、C4〜C
20が用いられ、さらに好ましくはC8〜C18の範囲
に選択され、アルキル鎖の末端にスルファニル基(−S
H)を有するものが用いられる。例えば、前記C8〜C
18の範囲のアルカンチオールは、熱的な安定性もあ
り、また、その蒸気圧もさほど高くなく、室温等で保管
する際、含有率を所望の範囲に維持・制御することが容
易であるなど、ハンドリング性の面から好適に用いられ
る。一般に、第一級チオール型のものがより高い結合能
を示し好ましいが、第二級チオール型、ならびに、第三
級チオール型の化合物も利用可能である。また、1,2
−ジチオール型などの、二以上のスルファニル基(−S
H)が結合に関与するものも、利用可能である。
合物の代表として、アルカンジオールを挙げることがで
きる。なお、かかるアルカンジオールも、金属元素と配
位的な結合を形成した状態で、通常の保管環境、具体的
には、40℃に達しない範囲では、脱離しないものが好
適であり、沸点が60℃以上の範囲、好ましくは、10
0℃以上の範囲となるものが好ましい。ただし、焼結・
合金化を行う際には、速やかに、表面から離脱すること
が可能であることが必要であり、少なくとも、沸点が3
00℃を超えない範囲、通常は、250℃を超えない範
囲となるものが好ましい。例えば、1,2−ジオール型
などの、二以上のヒドロキシ基が結合に関与するものな
どが、より好適に利用可能である。
例えば、アミン、チオール、アルコール類の含有量は、
用いる化合物の分子量、金属微粒子の平均粒子径、比重
にもよるが、例えば、金属微粒子100質量部当たり、
1〜60質量部、好ましくは、5〜30質量部の範囲で
含有する組成とすることが、一般に好ましい。
物は、焼結・合金化には必要としないものの、その保
管、取り扱いの際、含有される金属微粒子の飛散を防止
する目的で、前記各金属微粒子を分散させ、飛散防止用
の分散媒体として、沸点が300℃以下の有機媒体、通
常は、沸点が250℃以下の有機媒体を含有させる。す
なわち、焼結・合金化の際には、かかる有機媒体は、速
やかに蒸発、除去することが必要となるので、その沸点
は、高くとも、300℃を超えない範囲、より好ましく
は、250℃以下であり、保管中に蒸発乾固することを
回避するため、60℃以上の範囲、望ましくは、100
℃以上の範囲に選択する。例えば、金属微粒子表面の被
覆に利用される、上記の孤立電子対を有する基として、
窒素、酸素、イオウ原子を含む基を有する化合物をかか
る目的の有機媒体として利用することもできる。また、
上記の孤立電子対を有する基として、窒素、酸素、イオ
ウ原子を含む基を有する化合物を溶出することがない限
り、そのハンドリング性の面を考慮すると、室温付近で
は容易に蒸散することのない、比較的に高沸点な非極性
溶剤あるいは低極性溶剤、例えば、テルピネオール、ミ
ネラルスピリット、キシレン、トルエンなども好適に用
いられる。
る複数種の金属元素に加えて、微量成分として、非金属
元素一種以上を含有する際には、金属粒子組成物中に
は、前記非金属元素成分用の構成要素として、その非金
属元素を主成分とする粒子を含有する構成とする。より
具体的な例として、前記合金中には、炭素あるいはケイ
素が、微量成分の非金属元素の一つとして含有される際
には、金属粒子組成物は、かかる炭素またはケイ素を主
成分とする粒子として、平均粒径が100nmを超えな
い炭素微粉末あるいはケイ素微粉末を含有することが好
ましい。すなわち、このような非金属元素を主成分とす
る粒子を含有する構成とする場合にも、非金属元素を主
成分とする粒子の平均粒子径は、主な成分である、金属
微粒子の平均粒子径と同程度、大きくとも、平均粒径が
100nmを超えない範囲に選択することが好ましい。
材料部分に加えて、非金属材料を成形体の構成要素とし
て含有させることもできる。より具体的には、補強剤な
どの用途として、グラファイト炭素繊維、セラミック繊
維、微粒子などをも構成要素として含有させることがで
きる。その際には、金属粒子組成物は、前記合金の成形
体における構成要素となる非金属材料として、金属酸化
物、金属塩化物、金属臭化物、金属硫化物、ならびに金
属塩からなる群から選択されるセラミック材料微粒子一
種以上をさらに含む構成とする。例えば、前記セラミッ
ク材料は、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、アル
ミニウム、ケイ素、カリウム、カルシウム、チタン、バ
ナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、
モリブデン、インジウム、錫、アンチモン、テルル、
鉛、ビスマスからなる金属元素の群から選択される金属
の、金属酸化物、金属塩化物、金属臭化物、金属硫化
物、ならびに金属塩から選択することができる。通常、
前記金属酸化物、金属塩化物、金属臭化物、金属硫化
物、ならびに金属塩のうち、水溶解性を示さないものを
選択して用いることが好ましい。
属粒子組成物は、粉末冶金法を利用する合金形成法、特
に、プレミックス法、あるいは、母合金粉末法を利用し
た合金形成法に好適であり、下記する種々の合金成形体
の製造に応用することが可能である。
炭素、銅、ニッケルなどを添加した合金に利用でき、例
えば、自動車、電機機器、事務機などの分野における機
械部品用の粉末冶金法を利用する合金成形体に適用可能
である。また、ステンレス鋼合金、具体的には、鉄を主
成分とし、クロム、ニッケルを副次的成分とし、さらに
少量の炭素が添加されている合金に利用でき、例えば、
化学工業、電気および機械工業、さらには、化学繊維、
製紙、食品、石油、染色などの工業、建築、家庭台所用
などの各分野で、耐錆性、耐腐食性を要する各種部材の
うち、粉末冶金法を利用する合金成形体が利用可能な範
囲に適用可能である。
される他の金属成分により、種々な特性を発揮するもの
であり、例えば、銅−錫、銅−亜鉛は、焼結含油軸受材
料、銅−タングステンは、接点用材料、銅−錫、銅−錫
−ニッケルは、集電用材料、また、銅−錫、銅−亜鉛
は、摩擦材料として利用される。これら種々の特性を有
する銅系合金のうち、用途・形状などの観点から、粉末
冶金法を利用する合金成形体が利用可能な範囲に適用可
能である。
ニウムを主成分とし、添加される他の金属成分により、
種々な特性を発揮するものであり、一例を示すと、アル
ミニウム−ケイ素、アルミニウム−マグネシウム、アル
ミニウム−マグネシウム−リチウムは、軽量性を維持し
つつ、機械強度、耐熱性、耐腐食性に優れた材料であ
る。これら種々の特性を有するアルミニウム系合金のう
ち、用途・形状などの観点から、粉末冶金法を利用する
合金成形体が利用可能な範囲に適用可能である。
ミニウム、バナジウムを配合した合金は、比較的に低比
重でありながら、耐腐食性、機械的特性に優れ、従来、
ステンレス鋼が利用されている分野のうち、軽量化を図
りつつ、より高い耐腐食性を要求する際、その利用が検
討されるものである。この分野においても、用途・形状
などの観点から、粉末冶金法を利用する合金成形体が利
用可能な範囲に適用可能である。
とし、コバルト、チタン、タングステンなどを添加した
合金は、高温下においても、十分な耐酸化性、強度を示
すものとなり、その特性から、超(耐熱)合金とも称さ
れ、例えば、航空機エンジン、タービン型過給機、ガス
タービン翼などの、耐熱性を要求される部位に利用され
る。この分野においても、用途・形状などの観点から、
粉末冶金法を利用する合金成形体が利用可能な範囲に適
用可能である。
金属粒子組成物では、例えば、前記合金は、それを構成
する複数種の金属元素に、マグネシウム、アルミニウ
ム、ケイ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、
鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、
銀、インジウム、錫、アンチモン、金、鉛のうちから選
択される二種以上の金属元素を含み、金属粒子組成物中
に含有される、微細な平均粒径の金属微粒子として、そ
れぞれ、前記する一群の金属元素のうち、選択された二
種以上の金属元素について、それぞれ、その金属元素か
らなる金属微粒子を、所望の比率で含有する金属粒子組
成物とする。なお、得られる合金は、焼結・合金化を行
う工程の加熱温度と比較して、その融解温度が有意に高
くなるものである際、本発明の効果が真に発揮される。
る合金成形体の組成、構成に応じて適宜選択した上で、
下記する工程で、合金成形体を作製することができる。
まず、前記金属粒子組成物中に、上述する補強剤、潤滑
剤成分などをその場で加える際には、必要に応じて、用
いるセラミック繊維などの付加的な材料を添加混合して
なる混合物を調製する工程を設ける。次いで、前記混合
物を加圧成形により、成形体を形成する工程後、得られ
る成形体を加熱処理して、前記混合物中に含有される金
属粒子相互の焼結合金化を行う工程とする。この焼結合
金化の工程において、残留している有機媒体を速やかに
蒸散させるため、加熱処理温度は、前記金属粒子組成物
中に含まれる分散媒体の有機媒体の沸点以上に選択する
ことが好ましい。
に説明する。これら実施例は、本発明の最良の実施の形
態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施例により
限定を受けるものではない。
クロム、ニッケルの三種の金属の超微粒子が分散されて
いる金属微粒子の混合分散液を調製する。出発原料とし
て、粒形状の高純度の金属小塊について、予め、その表
面酸化皮膜の除去処理を施し、乾燥したものを利用す
る。前記粒形状の高純度の金属小塊を、鉄74質量部、
クロム18質量部、ニッケル8質量部の比率の混合物と
し、密閉装置内において、装置内圧力を10-6 Tor
r以下に排気減圧しつつ、混合物を加熱して、金属蒸気
を発生させる。前記密閉装置内において、金属蒸気発生
部の下流、排気装置の方向に設けられている回収室にお
いて、アルゴンガスとオクチルアミンの蒸気の混合気体
と金属蒸気と接触・混合する。この回収室内では、金属
蒸気は、混合気体と接した際、温度低下し、その結果、
凝集して、微粒子核を生成する。この微粒子核を中心
に、金属蒸気の凝集も更に進むものの、共存するオクチ
ルアミンの蒸気も、この微粒子を核として、その表面に
吸着、凝結を起こす。表面にオクチルアミンが付着し
て、微粒子表面全体を被覆すると、それ以上、金属蒸気
の凝集による粒子径の増大は起こらず、オクチルアミン
の凝集のみが継続して進む。
クチルアミンの蒸気が凝結し、液滴を生じるとともに、
表面がオクチルアミンで覆われた金属超微粒子も捕集さ
れる。すなわち、オクチルアミンに、その表面上のオク
チルアミンが配位的な結合により被覆分子層を形成して
いる金属超微粒子が分散されている、コロイド状の金属
超微粒子が分散媒体のオクチルアミン中に分散する液と
して、冷却板上に捕集される。この金属超微粒子の分散
液は、鉄、クロム、ニッケルの三種の金属の超微粒子が
均一に混合されたものとなっている。
の混合分散液は、個々の超微粒子は、若干の組成に変動
はあるものの、相当部分は、三種の金属を含有する合金
超微粒子、また一部は、前記三種の各金属からなる金属
超微粒子となり、全体の平均組成は、上記仕込み組成に
準じたものとなる。すなわち、作製されるこの金属超微
粒子の混合分散液は、鉄74質量部、クロム18質量
部、ニッケル8質量部の平均組成比率の混合物となって
いる。一方、作製されるこの金属超微粒子自体の粒子径
は、含有される金属種類、組成差により、若干の分布を
有するものの、その平均粒子径は7nmと評価された。
合物に、合金超微粒子自体の重量100質量部当たり、
平均粒子径100nmの炭素粉末0.1質量部を添加
し、均一に攪拌混合して、金属粒子組成物に調製する。
母合金粉末法用のこの金属粒子組成物を、型を用いて圧
粉成形し、得られる成形体を、不活性雰囲気中におい
て、600℃で、4時間加熱処理し、金属粒子の焼結・
合金化を行う。この処理により、目的の外形形状に成形
され、炭素添加ステンレス合金成形体が形成される。得
られるステンレス合金中の炭素含有率は、0.1質量%
であり、また、耐腐食性は、その合金組成に相当する優
れたものであった。
成に利用する、金属粒子組成物を下記の手順で調製す
る。上記、実施例1に記載するガス中蒸発法に準じて作
製した、その表面にアミン化合物であるオクチルアミン
の分子層で被覆がなされている平均粒子径10nm以下
の金属超微粒子を主原料とし、目標合金組成に応じて、
複数種の金属超微粒子を、相当する比率で含有する金属
粒子組成物とする。
微粒子70質量部、平均粒子径10nmの錫超微粒子1
0質量部、平均粒子径8nmの鉛超微粒子10質量部、
平均粒子径6nmの鉄超微粒子5質量部に、さらに、平
均粒子径100nmの炭素粉末5質量部を添加し、均一
に混合して金属粒子組成物に調製する。プレミックス法
用のこの金属粒子組成物を、型を用いて圧粉成形し、得
られる成形体を、不活性雰囲気中において、600℃
で、6時間加熱処理し、金属粒子の焼結・合金化を行
う。この処理により、目的の外形形状に成形され、炭素
添加銅系合金成形体が形成される。得られる銅系合金中
の炭素含有率は、8質量%であり、また、その合金組成
に相当する優れた耐摩耗性、耐熱性を示す。加えて、摩
擦係数も大きく、使用に伴い摩耗が進んだ際にも、その
摩擦係数の変動が少なく、安定している利点を有し、摩
擦材料として有用な銅系合金成形体が得られた。
クロム、ニッケルの三種の金属の超微粒子が分散されて
いる金属微粒子の混合分散液を調製する。出発原料とし
て、粒形状の高純度の金属小塊について、予め、その表
面酸化皮膜の除去処理を施し、乾燥したものを利用す
る。前記粒形状の高純度の金属小塊を、鉄74質量部、
クロム18質量部、ニッケル8質量部の比率の混合物と
し、密閉装置内において、装置内圧力を10-6 Tor
r以下に排気減圧しつつ、混合物を加熱して、金属蒸気
を発生させる。前記密閉装置内において、金属蒸気発生
部の下流、排気装置の方向に設けられている回収室にお
いて、アルゴンガスとエチレングリコールの蒸気の混合
気体と金属蒸気と接触・混合する。この回収室内では、
金属蒸気は、混合気体と接した際、温度低下し、その結
果、凝集して、微粒子核を生成する。この微粒子核を中
心に、金属蒸気の凝集も更に進むものの、共存するエチ
レングリコールの蒸気も、この微粒子を核として、その
表面に吸着、凝結を起こす。表面にエチレングリコール
が付着して、微粒子表面全体を被覆すると、それ以上、
金属蒸気の凝集による粒子径の増大は起こらず、エチレ
ングリコールの凝集のみが継続して進む。
チレングリコールの蒸気が凝結し、液滴を生じるととも
に、表面がエチレングリコールで覆われた金属超微粒子
も捕集される。すなわち、エチレングリコールに、その
表面上のエチレングリコールが配位的な結合により被覆
分子層を形成している金属超微粒子が分散されている、
コロイド状の金属超微粒子が分散媒体のエチレングリコ
ール中に分散する液として、冷却板上に捕集される。こ
の金属超微粒子の分散液は、鉄、クロム、ニッケルの三
種の金属の超微粒子が均一に混合されたものとなってい
る。
の混合分散液は、個々の超微粒子は、若干の組成に変動
はあるものの、相当部分は、三種の金属を含有する合金
超微粒子、また一部は、前記三種の各金属からなる金属
超微粒子となり、全体の平均組成は、上記仕込み組成に
準じたものとなる。すなわち、作製されるこの金属超微
粒子の混合分散液は、鉄74質量部、クロム18質量
部、ニッケル8質量部の平均組成比率の混合物となって
いる。一方、作製されるこの金属超微粒子自体の粒子径
は、含有される金属種類、組成差により、若干の分布を
有するものの、その平均粒子径は9nmと評価された。
合物に、合金超微粒子自体の重量100質量部当たり、
平均粒子径100nmの炭素粉末0.1質量部を添加
し、均一に攪拌混合して、金属粒子組成物に調製する。
母合金粉末法用のこの金属粒子組成物を、型を用いて圧
粉成形し、得られる成形体を、不活性雰囲気中におい
て、600℃で、4時間加熱処理し、金属粒子の焼結・
合金化を行う。この処理により、目的の外形形状に成形
され、炭素添加ステンレス合金成形体が形成される。得
られるステンレス合金中の炭素含有率は、0.1質量%
であり、また、耐腐食性は、その合金組成に相当する優
れたものであった。
クロム、ニッケルの三種の金属の超微粒子が分散されて
いる金属微粒子の混合分散液を調製する。出発原料とし
て、粒形状の高純度の金属小塊について、予め、その表
面酸化皮膜の除去処理を施し、乾燥したものを利用す
る。前記粒形状の高純度の金属小塊を、鉄74質量部、
クロム18質量部、ニッケル8質量部の比率の混合物と
し、密閉装置内において、装置内圧力を10-6 Tor
r以下に排気減圧しつつ、混合物を加熱して、金属蒸気
を発生させる。前記密閉装置内において、金属蒸気発生
部の下流、排気装置の方向に設けられている回収室にお
いて、アルゴンガスとオクタデカンチオールの蒸気の混
合気体と金属蒸気と接触・混合する。この回収室内で
は、金属蒸気は、混合気体と接した際、温度低下し、そ
の結果、凝集して、微粒子核を生成する。この微粒子核
を中心に、金属蒸気の凝集も更に進むものの、共存する
オクタデカンチオールの蒸気も、この微粒子を核とし
て、その表面に吸着、凝結を起こす。表面にオクタデカ
ンチオールが付着して、微粒子表面全体を被覆すると、
それ以上、金属蒸気の凝集による粒子径の増大は起こら
ず、オクタデカンチオールの凝集のみが継続して進む。
クタデカンチオールの蒸気が凝結し、液滴を生じるとと
もに、表面がオクタデカンチオールで覆われた金属超微
粒子も捕集される。すなわち、オクタデカンチオール
に、その表面上のオクタデカンチオールが配位的な結合
により被覆分子層を形成している金属超微粒子が分散さ
れている、コロイド状の金属超微粒子が分散媒体のオク
タデカンチオール中に分散する液として、冷却板上に捕
集される。この金属超微粒子の分散液は、鉄、クロム、
ニッケルの三種の金属の超微粒子が均一に混合されたも
のとなっている。
の混合分散液は、個々の超微粒子は、若干の組成に変動
はあるものの、相当部分は、三種の金属を含有する合金
超微粒子、また一部は、前記三種の各金属からなる金属
超微粒子となり、全体の平均組成は、上記仕込み組成に
準じたものとなる。すなわち、作製されるこの金属超微
粒子の混合分散液は、鉄74質量部、クロム18質量
部、ニッケル8質量部の平均組成比率の混合物となって
いる。一方、作製されるこの金属超微粒子自体の粒子径
は、含有される金属種類、組成差により、若干の分布を
有するものの、その平均粒子径は8nmと評価された。
合物に、合金超微粒子自体の重量100質量部当たり、
平均粒子径100nmの炭素粉末0.1質量部を添加
し、均一に攪拌混合して、金属粒子組成物に調製する。
母合金粉末法用のこの金属粒子組成物を、型を用いて圧
粉成形し、得られる成形体を、不活性雰囲気中におい
て、600℃で、4時間加熱処理し、金属粒子の焼結・
合金化を行う。この処理により、目的の外形形状に成形
され、炭素添加ステンレス合金成形体が形成される。得
られるステンレス合金中の炭素含有率は、0.1質量%
であり、また、耐腐食性は、その合金組成に相当する優
れたものであった。
二種以上の金属元素から構成される合金の成形体の形成
に利用される金属粒子組成物として、原材料となる、極
めて粒子径の小さな金属微粒子を含有させる際、前記す
る金属元素に対して、配位的な結合により分子間結合を
形成する化合物を用いて、予め金属微粒子表面を被覆す
る分子層を設けたものを利用し、また、これら金属微粒
子自体の平均粒子径は1〜100nmの範囲に選択され
る微細な平均粒径の金属微粒子を選択し、実用上、金属
粒子組成物を保存可能な性状とするため、各金属微粒子
を分散させ、飛散防止用の分散媒体として、沸点が30
0℃以下の有機媒体、好ましくは250℃以下の有機媒
体を含有している金属粒子組成物とすることで、金属微
粒子表面を被覆する分子層を設け、その金属表面が直接
接触することを防止すると、凝集体形成が効果的に抑制
でき、加えて、金属微粒子表面上、反応性がより高い部
位に選択的に前記被覆分子が位置し、結果的に、その
後、室温程度の温度では、酸素などの反応種に被覆する
分子層を設けた表面を曝した際にも、最早、自然酸化膜
形成などの反応の進行は実質的に起こらないものとでき
る。従って、かかる構成の金属粒子組成物とすると、凝
集体形成、自然酸化をともに回避でき、また長期間にわ
たり、調製当初の品質を維持可能となる利点を有する。
また、その後、合金成形体を作製する際には、極めて粒
子径の小さな金属微粒子自体の特長である、焼結・合金
化処理を比較的に低温で実施できる利点が高い再現性で
発揮される。
Claims (7)
- 【請求項1】 二種以上の金属元素から構成される合金
の成形体の形成に利用される金属粒子組成物であって、 この金属粒子組成物中には、前記合金を構成する金属元
素の二種以上について、その金属元素からなる金属微粒
子が均一に混合されており、 前記金属微粒子は、それぞれの金属元素と配位的な結合
が可能な孤立電子対を有する基として、窒素、酸素、イ
オウ原子を含む基を有する化合物一種以上によって、そ
の表面が被覆されており、 前記表面を被覆する化合物を除いた際、各金属微粒子自
体の平均粒子径は1〜100nmの範囲に選択される微
細な平均粒径の金属微粒子であり、 前記各金属微粒子を分散させ、飛散防止用の分散媒体と
して、沸点が300℃以下の有機媒体を含有してなるこ
とを特徴とする金属粒子組成物。 - 【請求項2】 前記合金は、それを構成する複数種の金
属元素に、 マグネシウム、アルミニウム、チタン、バナジウム、ク
ロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、
ジルコニウム、銀、インジウム、錫、アンチモン、金、
鉛のうちから選択される二種以上の金属元素を含み、 粒子組成物中に含有される、微細な平均粒径の前記金属
微粒子は、それぞれ、前記選択された二種以上の金属元
素のいずれかからなる金属微粒子であることを特徴とす
る請求項1に記載の金属粒子組成物。 - 【請求項3】 微細な平均粒径の金属微粒子は、その平
均粒径が2〜10nmの範囲に選択されていることを特
徴とする請求項1に記載の金属粒子組成物。 - 【請求項4】 前記合金は、合金を構成する複数種の金
属元素に加えて、微量成分として、非金属元素一種以上
を含有し、 粒子組成物は、前記非金属元素成分用の構成要素とし
て、その非金属元素を主成分とする粒子を含有すること
を特徴とする請求項1に記載の金属粒子組成物。 - 【請求項5】 前記合金中には、炭素あるいはケイ素
が、微量成分の非金属元素の一つとして含有され、 粒子組成物は、かかる炭素またはケイ素を主成分とする
粒子として、平均粒径が100nmを超えない炭素微粉
末あるいはケイ素微粉末を含有することを特徴とする請
求項4に記載の金属粒子組成物。 - 【請求項6】 二種以上の金属元素から構成される合金
成形体を形成する方法であって、 請求項1〜5のいずれかに記載される金属粒子組成物を
原材料に用い、 前記金属粒子組成物に、必要に応じて、付加的な材料を
添加混合してなる混合物を調製する工程、 前記混合物を加圧成形により、成形体を形成する工程、 得られる成形体を加熱処理して、前記混合物中に含有さ
れる金属粒子相互の焼結合金化を行う工程を有すること
を特徴とする合金成形体の形成方法。 - 【請求項7】 前記焼結合金化の工程において、 加熱処理温度は、前記金属粒子組成物中に含まれる分散
媒体の有機媒体の沸点以上に選択することを特徴とする
請求項6に記載の合金成形体の形成方法。
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