JP2002309257A - 表面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤 - Google Patents

表面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤

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JP2002309257A
JP2002309257A JP2001114407A JP2001114407A JP2002309257A JP 2002309257 A JP2002309257 A JP 2002309257A JP 2001114407 A JP2001114407 A JP 2001114407A JP 2001114407 A JP2001114407 A JP 2001114407A JP 2002309257 A JP2002309257 A JP 2002309257A
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Kozo Yoshida
耕造 吉田
Masaaki Sasayama
昌聡 笹山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲンフリーで耐熱性及び耐水性を維持し
ながら十分な難燃性と信頼性とを両立させることのでき
る表面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤、およびその表
面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤を含有する硬化性樹
脂組成物を提供する。 【解決手段】 平均粒径100μm以下であり、縮合度
3以上のポリリン酸メラミン粒子の有するアミノ基が、
アミノ基と反応しうる架橋剤(A)によって架橋されて
得られる表面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤(B)、
および(C)ポリフェニレンエーテル系樹脂、(D)架
橋剤、および上記表面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤
(B)を含有し、[(C)+(D)]100重量部に対
し(C)が10〜98重量部、(D)が90〜2重量
部、(B)が1〜80重量部である硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂組成物に難燃性
を付与し得る、ハロゲンフリーの難燃剤に関するもので
ある。さらには、該難燃剤を含有する硬化性樹脂組成物
およびこれを硬化して得られる硬化樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、通信用、民生用、産業用等の電子
機器の分野における実装方法の小型化、高密度化への指
向は著しいものがあり、それに伴って材料の面でもより
優れた耐熱性、寸法安定性、電気特性が要求されつつあ
る。例えば、プリント配線基板としては、従来、フェノ
ール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化型樹脂を材料とす
る銅張り積層板が用いられてきた。これらは各種の性能
をバランスよく有するものの、電気特性、特に高周波領
域での誘電特性が悪いという欠点を持っている。この問
題を解決する新しい材料としてポリフェニレンエーテル
系樹脂が最近注目を浴び、銅張り積層板、多層ビルドア
ップ配線板への応用が試みられている。
【0003】例えば、特開昭61−287739号公報
には、ポリフェニレンエーテルとトリアリルイソシアヌ
レートおよび/またはトリアリルシアヌレートを含む樹
脂組成物を硬化させて得られる積層板が、特公平7−3
7567号公報には不飽和カルボン酸または酸無水物と
の反応により変性されたポリフェニレンエーテルとトリ
アリルイソシアヌレートおよび/またはトリアリルシア
ヌレートとを含む硬化性樹脂組成物およびそれを用いて
得られる積層板が、特開昭64−69628号、同64
−69629号、特開平1−113425号、同1−1
13426号の各公報には三重結合あるいは二重結合を
含むポリフェニレンエーテルとトリアリルイソシアヌレ
ートおよび/またはトリアリルシアヌレートとを含む硬
化性樹脂組成物が開示されている。
【0004】また、ポリフェニレンエーテルとエポキシ
とを組み合わせた材料として、例えば特公昭64−32
23号公報にはポリフェニレンエーテルとビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂等の各
種エポキシ樹脂およびフェノール類やアミン類等の各種
硬化剤を含む硬化性樹脂組成物が、特開平2−1352
16号公報には不飽和カルボン酸または酸無水物との反
応により変性されたポリフェニレンエーテルとポリエポ
キシ化合物、エポキシ用硬化触媒からなる硬化性樹脂組
成物が、特開平2−166115号公報には溶融加工さ
れたポリフェニレンエーテルとポリエポキシ化合物、エ
ポキシ用硬化触媒からなる硬化性樹脂組成物が開示され
ている。
【0005】以上の組成物は銅張り積層板、多層ビルド
アップ配線板を始めとして各種電子材料に用いられる
が、その際樹脂の難燃性は製品安全面から欠くことので
きない特性である。そしてこれまで樹脂の難燃化の方法
として、臭素化芳香族化合物や臭素化エポキシ等の有機
ハロゲン化合物が用いられてきた。しかしながら、有機
ハロゲン化合物は燃焼時に毒性の強いダイオキシンを発
生する可能性があり、昨今その使用が制限されて来てい
る。
【0006】そこでそのような状況に対応すべく、ハロ
ゲンフリーの化合物を用いて、このポリフェニレンエー
テル系樹脂に難燃性を付与しようとする試みがなされて
来ている。すなわち、例えばハロゲンフリーの化合物と
して金属水酸化物やリン酸エステル、ポリリン酸アンモ
ニウム等がこれまで試みられて来た。しかしながら、例
えば金属水酸化物を用いるとこの樹脂の特徴である耐熱
性は維持されるが、十分な難燃性を付与するのが困難で
あり、リン酸エステルを用いると十分な難燃性は付与さ
れるが耐熱性を維持するのが困難であり、ポリリン酸ア
ンモニウムを用いると耐熱性を維持したまま十分な難燃
性も付与できるが、硬化体を水に浸漬すると重量減少が
起こり実用に供し得ないという問題があった。
【0007】また特開2000−336261号公報に
は、特定の温度範囲で熱分解もしくは蒸発するリン化合
物、例えば縮合度3以上のポリリン酸メラミンを難燃剤
として用いる技術が開示されている。しかしながら、こ
のような化合物をそのまま、すなわち、アミノ基と反応
しうる架橋剤を用いて粒子表面のアミノ基を架橋するこ
となく用いた場合は、耐熱性を維持したまま十分な難燃
性を付与でき、硬化体を25℃の水に浸漬しても重量減
少は起こらないが、85℃、85%RHのような高温高
湿の条件下では絶縁抵抗の低下や、121℃、100%
RHの過酷な条件下では樹脂表面に析出物の生成が観察
されたり、樹脂表面にフクレが生じるなど耐熱水性にや
や難点が残る。このように、これまではハロゲンフリー
でポリフェニレンエーテル系樹脂の特徴である耐熱性及
び耐水性を維持しながら、十分な難燃性と信頼性とを両
立させるのは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決すべくなされたものであり、樹脂組成物中にハロゲ
ンを含まない、すなわち、ハロゲンフリーで耐熱性およ
び耐水性を維持しながら十分な難燃性と信頼性とを両立
させることのできる難燃剤、並びにその難燃剤を含有す
る硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。ま
た、これら硬化性樹脂組成物を用いた樹脂付きフィルム
基材、樹脂付き金属箔、硬化性複合材料、積層体、プリ
ント配線板等を提供することも目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 平均
粒径100μm以下であり、縮合度3以上のポリリン酸
メラミン粒子の有するアミノ基が、アミノ基と反応しう
る架橋剤(A)によって架橋されて得られる表面架橋型
ポリリン酸メラミン難燃剤、(2) アミノ基と反応し
うる架橋剤(A)が、ホルミル基、メチロール基、イソ
シアネート基およびエポキシ基から選ばれる少なくとも
1種の官能基を有する化合物の1種または2種以上であ
る上記(1)の表面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤、
(3) (C)ポリフェニレンエーテル系樹脂、(D)
架橋剤および上記(1)に記載の(B)表面架橋型ポリ
リン酸メラミン難燃剤を含有し、[(C)成分+(D)
成分]100重量部に対し(C)成分が10〜98重量
部、(D)成分が90〜2重量部、(B)成分が1〜8
0重量部であることを特徴とする硬化性樹脂組成物、
(4) (D)架橋剤が多官能性不飽和結合化合物であ
ることを特徴とする上記(3)の硬化性樹脂組成物、
(5) (D)架橋剤がエポキシ樹脂であることを特徴
とする上記(4)の硬化性樹脂組成物、(6) (C)
ポリフェニレンエーテル系樹脂が、i)不飽和基を含む
ポリフェニレンエーテル樹脂、ii)ポリフェニレンエ
ーテル樹脂と不飽和カルボン酸および/または酸無水物
との反応生成物、またはiii)これらの混合物である
ことを特徴とする上記(3)〜(5)のいずれかの硬化
性樹脂組成物、(7) 上記(3)〜(6)のいずれか
の硬化性樹脂組成物を硬化して得られた硬化樹脂組成
物、(8) 上記(3)〜(6)のいずれかの硬化性樹
脂組成物を成形して得られる硬化性フィルム、(9)
上記(8)の硬化性フィルムを硬化して得られる硬化フ
ィルム、(10)上記(3)〜(6)のいずれかの硬化
性樹脂組成物と基材とからなる硬化性複合材料であっ
て、基材を5〜90重量%の割合で含有することを特徴
とする硬化性複合材料、(11) 上記(10)の硬化
性複合材料を硬化して得られた硬化複合材料、(12)
上記(11)の硬化複合材料と金属箔とからなる積層
体、(13) 上記(8)の硬化性フィルムとフィルム
基材とからなる樹脂付きフィルム基材、(14) 上記
(8)の硬化性フィルムと金属箔とからなる樹脂付き金
属箔、(15) 上記(7)の硬化樹脂組成物、上記
(9)の硬化フィルム、上記(11)の硬化複合材料、
上記(12)の積層体および上記(14)の樹脂付き金
属箔の少なくとも1種を使用して作製された1層以上の
金属配線層を有するプリント配線板、である。
【0010】以下、本発明を更に詳しく説明する。本発
明の表面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤(B)は、平
均粒径が100μm以下で、縮合度3以上のポリリン酸
メラミン粒子の有するアミノ基が、アミノ基と反応しう
る架橋剤(A)によって架橋されて得られるものであ
る。あらかじめ、縮合度3以上のポリリン酸メラミン粒
子を平均粒径が100μm以下になるように粉砕もしく
は粉砕・分級処理を行ったものを原料とし、該粒子を溶
媒中に分散させ、アミノ基と反応しうる架橋剤(A)成
分を添加して必要に応じて攪拌、加温して架橋反応せし
める。このとき用いられる溶媒としては、水、メタノー
ル、エタノール、アセトン、アセトニトリル、水/メタ
ノールの混合溶媒などの親水性のものが分散性が良いこ
とから好ましく、中でも水/メタノールの混合割合が重
量比で10/90〜95/5の混合溶媒がより好ましく
用いられる。
【0011】また、該架橋反応は室温では進行し難く、
30℃〜200℃、10分〜5時間の条件で、より好ま
しくは50℃〜150℃、30分〜2時間の条件で行
う。その後、ろ液を分離し、固形分を乾燥させれば、ポ
リリン酸メラミン粒子表面のアミノ基が架橋された表面
架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤(B)が得られる。表
面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤(B)製造の原料と
なるポリリン酸メラミンは、縮合度が3以上、好ましく
は5以上であることが必要である。縮合度が3未満であ
ると、難燃剤(B)を含有する硬化樹脂組成物を水に浸
漬した場合、溶出が起こる。すなわち本発明において
は、縮合度が3以上、好ましくは5以上のポリリン酸メ
ラミンを単独で、もしくは2種以上混合して用いられ
る。また、縮合度の上限は製法上60程度であるが、3
以上、好ましくは5以上であれば本発明の効果が発現す
る。
【0012】本発明においては、リン酸の単位構造10
0%がメラミンと結合せず、一部がアンモニア、アミ
ド、エチレンジアミン、メラム、メレム等の他の含窒素
化合物もしくはアルミニウム、マグネシウム、カルシウ
ム等の金属で置換されていても、メラミンと結合してい
る部分が過半数を占める場合はポリリン酸メラミンとす
る。ポリリン酸メラミンにおける縮合度は31P−NMR
により測定される。31P−NMRの測定で、リン酸基準
で0ppm付近にモノマー、−10ppm付近にポリマ
ー末端、−20ppm付近にポリマー内部のピークが現
れるが、これらの積分強度をそれぞれX、Y、Zとした
場合、縮合度は(X+Y+Z)/(X+Y/2)により
規定される。
【0013】ポリリン酸メラミンとして本発明で用いる
ことができるものとしては、例えば日産化学(株)製の
PMP−100(商品名)、DSM社製のmelapu
r200(商品名)等を挙げることができ、これらは単
独もしくは2種以上混合して用いられる。本発明の表面
架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤(B)製造の原料とし
て用いるポリリン酸メラミンの平均粒径は、100μm
以下であることが必須である。より好ましくは0.05
〜85μm、さらに好ましくは0.1〜75μmであ
る。
【0014】平均粒径が100μmを越えると粒子全体
として架橋の度合いが低下するため、該難燃剤(B)を
含む硬化樹脂組成物の121℃、100%RHといった
過酷な環境下での耐水性、信頼性が十分ではないし、難
燃剤(B)を含む硬化性樹脂組成物をフィルム形状に成
形した場合の表面平滑性に難点が生ずる。特に、微細配
線を有する多層ビルドアップ配線板、プリント配線板等
には、平均粒径が0.1〜25μmで最大粒径が50μ
m以下、好ましくは平均粒径が0.1〜15μmで最大
粒径が30μm以下に調製したものが好適に用いられ
る。
【0015】本発明において原料として用いるポリリン
酸メラミン粒子は、表面架橋反応によって、測定で検知
しうるほどには平均粒径は変化しない。したがって、本
発明の表面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤(B)は、
用途に応じてあらかじめポリリン酸メラミン粒子を必要
な平均粒径に調製しておけばよい。本発明において用い
られるアミノ基と反応しうる架橋剤(A)としては、ホ
ルミル基、メチロール基、イソシアネート基およびエポ
キシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する化
合物が挙げられ、該化合物は単独で使用しても、2種以
上を混合して使用しても良い。
【0016】アミノ基と反応しうる架橋剤である(A)
成分の具体例としては、ホルムアルデヒド、マロンアル
デヒド、グリオキサール、メチラール、メチロール(チ
オ)尿素、メチロールメラミン、ヘキサメチレンテトラ
ミン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、トリレンジイソシアネートや、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価
アルコール類およびその一部がメタクリル酸エステルま
たはアクリル酸エステルとしたものが挙げられる。
【0017】また(A)成分として、メチロールメラミ
ンに代表されるように、一級あるいは2級アミンを官能
基として有する化合物とホルムアルデヒドを反応させて
メチロール化した化合物を用いることも可能である。例
えばメラミン、ベンゾグアナミン等のモノ、ジ、トリア
ミノトリアジン及びその誘導体、メチルトリアゾン等の
トリアゾン及びその誘導体、ピペラジンおよびその誘導
体、テトラヒドロピリミジオンおよびその誘導体、ウラ
シル等のピリミジンジオンおよびその誘導体、ウロンお
よびその誘導体、エチレンジアミンなどのアルキルアミ
ン類およびその誘導体等をホルムアルデヒド溶液と混合
または加熱融解することによりメチロール化した化合物
を得ることができる。
【0018】上記2種以上のメチロール化した化合物を
混合して用いることも可能である。これにより分解温
度、樹脂との相溶性を変えることができる。これら
(A)成分のうち、ホルムアルデヒド、メチラール、メ
チロールメラミン、メチロール化ベンゾグアナミンが架
橋後のポリリン酸メラミンの耐水性と、樹脂との相溶性
の観点で好ましく用いられる。上記ポリリン酸メラミン
粒子と(A)成分との反応を行う反応容器としては、フ
ラスコ、タンク等の攪拌装置を備えた容器のほか、プラ
ネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等の混練機能
を有する装置も使用できる。
【0019】また、ポリリン酸メラミン粒子を粉体のま
ま攪拌しながら(A)成分もしくは(A)成分を含む溶
液を添加することができる機構を備えた乾式攪拌装置も
使用できる。また、上記(A)成分と、ポリリン酸メラ
ミン粒子とを架橋反応せしめて得られる(B)成分を乾
燥させる際には、凝集を防ぐために反応液を別の溶媒で
置換したり、乾燥後他の成分、例えば(D)成分と混練
したりすることも有効である。架橋の度合いは、(A)
成分の種類に応じて、IR(赤外分光法)やXPS法
(X線光電子分光法)を用いて測定し、架橋構造の生成
を確認することができる。
【0020】ただし、原料のポリリン酸メラミン粒子は
溶媒に対して不溶性であり、実際には該粒子表面に存在
するアミノ基のみが架橋反応に関与すると考えられる。
従って、表面層のみを分析できる表面拡散反射法による
IRや、XPS法が架橋度の評価に適している。好まし
い架橋状態は、ポリリン酸メラミンのメラミン部位にあ
る3つのアミノ基のうち1つはリン酸基と結合している
ので、残り2つのアミノ基が2つとも架橋に関与してい
る状態が理想である。
【0021】例えば、(A)成分としてホルムアルデヒ
ドを用いた場合、ポリリン酸メラミンのアミノ基がメチ
レン基(−CH2−)によって架橋されるが、上記理想
状態においてはメラミン部位1モルに対し、メチレン基
1モルの比率となる。このとき、メラミン部位には(N
=C−N)結合が3単位あるので、架橋した表面層では
(−CH2−)/(N=C−N)=1/3となる。XP
S法による表面分析では(−CH2−)のC原子と(N
=C−N)のC原子が区別できるので(−CH2−)/
(N=C−N)比で架橋の度合いを評価することができ
る。この例では、(−CH2−)/(N=C−N)比の
分析値が0.1以上、好ましくは0.2以上であれば本
発明の効果が発現する。
【0022】また、このような好ましい架橋状態に反応
させるために必要な(A)成分の量は、(A)成分の種
類や反応条件にもよるが、原料のポリリン酸メラミン1
00重量部に対し、5〜60重量部の範囲、より好まし
くは10〜45重量部の範囲で用いるのがよい。また、
本発明における表面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤
(B)は、上記のように表面のアミノ基が架橋されてい
るために耐水性が改善されているが、さらに(B)を表
面処理により疎水化することも有効である。例えば、シ
ラン系カップリング剤、アルミネート系カップリング
剤、チタネート系カップリング剤、ジルコネート系カッ
プリング剤等を(B)の表面に接触させ、加水分解によ
って(B)の表面に結合し、疎水性のアルキル基を表面
に配置せしめることができる。このときの接触方式は特
に限定されず、接触時にメタノール、イソプロパノー
ル、ヘキサン等の溶剤を添加してもよい。
【0023】本発明の表面架橋型ポリリン酸メラミン難
燃剤(B)を、ポリフェニレンエーテル系樹脂(C)お
よび架橋剤(D)を含有する硬化性樹脂組成物の成分と
して用いることにより、硬化して得られた硬化樹脂組成
物は、ハロゲンフリーで耐熱性、耐水性を維持しながら
十分な難燃性と信頼性とを両立させることが可能とな
る。特に、121℃、100%RHといった過酷な環境
下でも外観や絶縁抵抗を損なうことがない。
【0024】本発明で用いられる(C)ポリフェニレン
エーテル系樹脂としては、例えば2,6−ジメチルフェ
ノールの単独重合で得られるポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)のスチレングラフト
共重合体、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−
トリメチルフェノールの共重合体、2,6−ジメチルフ
ェノールと2−メチル−6−フェニルフェノールの共重
合体、2,6−ジメチルフェノールと多官能フェノール
化合物の存在下で重合して得られる多官能ポリフェニレ
ンエーテル樹脂、および2,6−ジメチルフェノールを
置換アニリンや脂肪族第2アミンの存在下で重合して得
られる含窒素ポリフェニレンエーテル樹脂(例えば、特
開昭63−301222号公報や特開平1−29742
8号公報に開示されている。)等が挙げられる。
【0025】また、本発明でいうポリフェニレンエーテ
ル系樹脂には変性物も含まれ、このような変性物として
は、i)不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂
(特開昭64−69628号、特開平1−113425
号、特開平1−113426号公報参照)、ii)ポリフ
ェニレンエーテル樹脂と不飽和カルボン酸および/また
は酸無水物との反応生成物が挙げられる。ii)の反応生
成物の具体例としては、上記ポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレンエーテル)を始めとするポリフェニ
レンエーテル系樹脂100重量部と、アクリル酸、メタ
クリル酸、無水マレイン酸、フマル酸等の酸もしくは酸
無水物0.01〜5.0重量部とを、押し出し機等の装
置を用いて100〜390℃の温度で加熱溶融混合する
ことにより得られるものが挙げられる。
【0026】本発明においては、(D)成分である架橋
剤との相溶性を向上させるために、(C)ポリフェニレ
ンエーテル系樹脂として、上記i)の変性物、ii)の
変性物、またはiii)これらの混合物を使用することが
好ましい。中でもアリル化ポリフェニレンエーテル、無
水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル等を使用する
ことがより好ましい。以上述べたポリフェニレンエーテ
ル系樹脂およびその変性物の分子量については、30
℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定した粘度
数ηsp/Cが0.1〜1.0の範囲にあるものが好まし
く使用できる。
【0027】本発明において、(C)ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂は、(C)成分と(D)成分の合計量、
[(C)+(D)]100重量部に対し、10〜98重
量部、好ましくは10〜80重量部、より好ましくは2
0〜75重量部の範囲で加えるのが望ましい。(C)成
分が10重量部未満の場合は、硬化組成物が脆くなるた
め耐衝撃性が低下するという問題を生じ、98重量部を
超えた場合は硬化不十分のため硬化組成物の耐薬品性が
低下するという問題を生じる。
【0028】本発明に用いられる(D)成分である架橋
剤の例としては、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼ
ン、多官能性アクリロイル化合物、多官能性メタクリロ
イル化合物、多官能性イソシアネート、多官能性マレイ
ミド、不飽和ポリエステル、トリアリルイソシアヌレー
ト、トリアリルシアヌレート、ビス(4−シアネートフ
ェニル)メタン、2,2−ビス(4−シアネートフェニ
ル)プロパン等の多官能シアン酸エステル類、ポリブタ
ジエン、スチレン−ブタジエン、スチレン−ブタジエン
−スチレン等の多官能性不飽和結合含有化合物を挙げる
ことができ、これらは単独でまたは2種以上混合して用
いられる。
【0029】また、(D)架橋剤としてはエポキシ樹脂
を用いることもでき、エポキシ樹脂としては、一分子中
に2個以上のエポキシ基を含有するものであればよく、
公知のものが一種のみもしくは二種以上組み合わせて用
いられる。またエポキシ樹脂と上記多官能性不飽和結合
含有化合物を併せて用いることもできる。このようなエ
ポキシ樹脂の代表的な例としては、フェノール類または
アルコール類とエピクロロヒドリンとの反応によって得
られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、アミン類ま
たはシアヌル酸とエピクロロヒドリンとの反応によって
得られるグリシジル型エポキシ樹脂、二重結合の酸化に
よって得られる内部エポキシ樹脂等が挙げられる[これ
らの詳細については、例えば新保正樹編、「エポキシ樹
脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、1987)を参照
のこと]]。
【0030】これらエポキシ樹脂はエポキシ樹脂用硬化
剤とともに用いることができる。エポキシ樹脂用硬化剤
としては、例えば、アミン系としてジシアンジアミド、
芳香族アミン等が、フェノール硬化系としてフェノール
ノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェ
ノールA、アニリン変性・メラミン変性・グアニジン変
性・ポリアミド変性等の窒素変性フェノール樹脂等が挙
げられる。これらは単独でまたは2種以上混合して用い
られる。
【0031】(C)ポリフェニレンエーテル系樹脂、
(D)架橋剤に対して硬化剤とともに硬化促進剤を使用
することもできる。硬化促進剤としては、通常エポキシ
樹脂に使用される硬化促進剤やラジカル開始剤が挙げら
れ、前者として、例えばイミダゾール化合物が、後者と
して、例えば、過酸化ベンゾイル、アルキルパーオキサ
イド(例として商品名:パーヘキシン25B)のような
通常の過酸化物等が挙げられる。
【0032】本発明において、(D)架橋剤として、多
官能性不飽和結合含有化合物、例えばトリアリルイソシ
アヌレートおよび/もしくはトリアリルシアヌレート、
または多官能シアン酸エステル類を用いることにより、
誘電特性並びに耐熱性に優れた硬化体を得ることができ
るため好ましい。また(D)架橋剤として、エポキシ樹
脂、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いるこ
とにより、成型加工性に優れた硬化性樹脂組成物を得る
ことができるため好ましい。
【0033】本発明において、(D)成分は、(C)成
分と(D)成分の合計量100重量部に対し、90〜2
重量部、好ましくは90〜20重量部、より好ましくは
80〜25重量部の割合で含まれていることが望まし
い。前記(C)成分のところで述べたように、(D)成
分が2重量部未満の場合は、硬化樹脂組成物の耐薬品性
が低下するという問題を生じ、90重量部を超えた場合
は硬化樹脂組成物の耐衝撃性が低下するという問題を生
じる。
【0034】本発明の(B)成分を、ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂(C)および架橋剤(D)と共に硬化性樹
脂組成物の成分として用いることにより、該硬化性樹脂
組成物を硬化して得られる硬化樹脂組成物は、ハロゲン
フリーで耐熱性、耐水性を維持しながら十分な難燃性と
信頼性とを両立させることが可能となる。特に、121
℃、100%RHといった過酷な環境下でも外観や絶縁
抵抗を損なうことがない。
【0035】本発明の硬化性樹脂組成物中の(B)成分
の好ましい含有量は、[(C)+(D)]100重量部
に対し1〜60重量部であり、さらに好ましくは2〜5
0重量部である。1重量部より少ないと樹脂硬化物に十
分な難燃性を付与できず、60重量部より多いと成型加
工性や樹脂硬化物の機械強度が低下して好ましくない。
また、(B)成分の他に表面架橋しないポリリン酸メラ
ミンやカップリング剤等で表面処理したポリリン酸メラ
ミン、金属水酸化物等、他の難燃剤と併用することも可
能である。その場合、難燃性と信頼性の両立を妨げるこ
とのないよう添加量に注意を要する。
【0036】本発明の硬化性樹脂組成物には、上記
(B)、(C)、(D)成分に加え、その用途に応じて
所望の性能を付与する目的で、充填剤や添加剤を適宜配
合して用いることができる。このような充填剤として
は、カーボンブラック、破砕シリカ、球状シリカ、酸化
チタン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、
チタン酸バリウム/ストロンチウム固溶体、ガラスビー
ズ、ガラス中空球等を挙げることができる。また、添加
剤としては、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、可塑
剤、顔料、染料、着色剤等を挙げることができる。
【0037】さらに、(C)成分および(D)成分以外
の、例えばポリスチレン、ABS、SBS、水添SBS
等のスチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂
を1種あるいは2種以上配合することも可能である。こ
れら充填剤、添加剤等は、例えば熱膨張係数、Tg、成
型加工性、誘電率、誘電正接等の電気特性をコントロー
ルしたり、耐衝撃性、寸法安定性を向上させる目的で必
要に応じて配合される。
【0038】本発明の硬化性樹脂組成物を得るために
は、前記(B)、(C)、(D)成分および必要に応じ
て前記充填剤、添加剤を混合するが、その方法としては
各成分を溶媒中に均一に溶解または分散させてワニスと
して調製する溶液混合法、あるいは押し出し機等により
加熱して行う溶融ブレンド法等が利用できる。溶液混合
に用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族系溶媒、テトラヒドロフランが単独で
あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
【0039】本発明の硬化性樹脂組成物は、あらかじめ
その用途に応じて所望の形に成形してもよい。成形方法
は特に限定されない。通常は、樹脂組成物を上述した溶
媒に溶解または分散させ、好みの形に成形するキャスト
法、または樹脂組成物を加熱溶融し、好みの形に成形す
る加熱溶融法が用いられる。本発明の硬化性樹脂組成物
は、硬化後において優れた耐薬品性、誘電特性、耐熱
性、難燃性を示し、電気産業、宇宙・航空機産業等の分
野において誘電材料、絶縁材料、耐熱材料、構造材料等
に用いることができる。特に片面、両面、多層プリント
配線板、フレキシブルプリント配線板、多層ビルドアッ
プ配線板等として用いることができる。
【0040】本発明の硬化性樹脂組成物はフィルム状に
成形し、硬化性フィルムとして良好に使用することがで
きる。このような硬化性フィルムを製造する方法として
は特に限定されることはないが、例えば、上記溶液混合
法により調製したワニスをPETフィルムやガラス、金
属定盤等に塗布した後乾燥し、フィルム状にキャストす
る方法、上記加熱溶融法によりフィルム状に成形する方
法が挙げられる。この硬化性フィルムは、後述する樹脂
付きフィルムや樹脂付き金属箔と同様にプレス成型性に
優れ、ビルドアップ配線板等に好適に用いることができ
る。
【0041】本発明の硬化樹脂組成物および硬化フィル
ムは、それぞれ以上に述べた硬化性樹脂組成物および硬
化性フィルムを硬化することにより得られるものであ
る。硬化の方法は任意であり、熱、光、電子線等による
方法を採用することができる。加熱により硬化を行う場
合その温度は、ラジカル開始剤の種類によっても異なる
が、80〜300℃、より好ましくは120〜250℃
の範囲で選ばれる。また時間は、1分〜10時間程度、
より好ましくは1分〜5時間である。また、この硬化性
樹脂組成物は、後述する硬化複合材料と同様、金属箔及
び/または金属板と張り合わせて用いることができる。
【0042】本発明の硬化性樹脂組成物は、基材と組み
合わせて硬化性複合材料として用いることができる。こ
こで用いられる基材としては、ロービングクロス、クロ
ス、チョップドマット、サーフェシングマットなどの各
種ガラス布、アスベスト布、金属繊維布およびその他合
成もしくは天然の無機繊維布、全芳香族ポリアミド繊
維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリベンゾオキサゾー
ル繊維等の液晶繊維から得られる織布または不織布、ポ
リビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル
繊維などの合成繊維から得られる織布または不織布、綿
布、麻布、フェルトなどの天然繊維布、カーボン繊維
布、クラフト紙、コットン紙、紙−ガラス混繊紙などの
天然セルロース系布、ポリテトラフルオロエチレン多孔
質フィルムなどがそれぞれ単独で、あるいは2種以上併
せて用いられる。
【0043】この硬化性複合材料には、必要に応じて樹
脂と基材の界面における接着性を改善する目的でカップ
リング剤を用いることも有効である。このようなカップ
リング剤としては、シランカップリング剤、チタネート
カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジル
コアルミネートカップリング剤等一般のものが使用でき
る。この硬化性複合材料を製造する方法としては、例え
ば、(B)、(C)、(D)成分と必要に応じて前記充
填剤、添加剤、カップリング剤等の他の成分とを、芳香
族系、ケトン系等の溶媒もしくはその混合溶媒中に均一
に溶解または分散させ(溶液混合法)て調製したワニス
を基材に含浸させ、乾燥する方法が挙げられる。
【0044】また、各成分を溶融して基材中に含浸して
もよい。含浸は浸漬(ディッピング)、塗布等によって
行われる。含浸は必要に応じて複数回繰り返すことも可
能であり、またこの際組成や濃度の異なる複数の溶液を
用いて含浸を繰り返し、最終的に希望とする樹脂組成お
よび樹脂量に調整することも可能である。このようにし
て得た硬化性複合材料を、加熱等の方法により硬化する
ことによって硬化複合材料を得ることができる。その製
造方法は特に限定されるものではなく、例えば、該硬化
性複合材料を複数枚重ね合わせ、加熱加圧下に各層間を
接着せしめると同時に熱硬化を行い、所望の厚みの硬化
複合材料を得ることができる。また、一度接着硬化させ
た硬化複合材料と硬化性複合材料を組み合わせて新たな
層構成の硬化複合材料を得ることも可能である。
【0045】積層成形と硬化は、通常熱プレス等を用い
同時に行われるが、両者をそれぞれ単独で行ってもよ
い。すなわち、あらかじめ積層成形して得た未硬化ある
いは半硬化の複合材料を、熱処理または別の方法で処理
することによって硬化させることができる。積層成形お
よび硬化を同時に行う場合、その条件としては、温度8
0〜300℃、圧力0.1〜1000kg/cm2、時
間1分〜10時間の範囲、より好ましくは、温度150
〜250℃、圧力1〜500kg/cm2 、時間1分
〜5時間の範囲で行うことができる。
【0046】また、本発明の硬化樹脂組成物は他の材料
と組み合わせて積層構造とし、多層プリント配線板や多
層ビルドアップ配線板等の積層体として用いることがで
きる。本発明の積層体とは、本発明の硬化複合材料と金
属箔より構成されるものである。ここで用いられる金属
箔としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔等が挙げら
れる。その厚みは特に限定されないが、3〜200μ
m、より好ましくは3〜105μmの範囲である。
【0047】本発明の積層体を製造する方法としては、
例えば、上で説明した硬化性複合材料と、金属箔および
/または金属板を目的に応じた層構成で積層し、加熱加
圧下に各層間を接着せしめると同時に熱硬化させる方法
を挙げることができる。本発明の積層体においては、硬
化性複合材料と金属箔が任意の層構成で積層される。金
属箔は表層としても中間層としても用いることができ
る。上記の他、積層と硬化を複数回繰り返して多層化す
ることも可能である。また、必要に応じて中間層にエッ
チングやメッキ等で配線パターンを設けた後に多層化す
ることもできる。
【0048】金属箔の接着には接着剤を用いることもで
きる。このような接着剤としては、エポキシ系、アクリ
ル系、フェノール系、シアノアクリレート系等が挙げら
れるが、特にこれらに限定されない。上記の積層成形と
硬化は、硬化性複合材料の場合と同様の条件で行うこと
ができる。また、積層体を得る別の方法としては、金属
箔を接着する代わりに硬化樹脂組成物もしくは予備的に
半硬化させた硬化性樹脂組成物の表面に、必要に応じて
表面処理をした後に無電解メッキで金属箔を形成するこ
とも可能である。
【0049】また、本発明の硬化性樹脂組成物は、フィ
ルム形状として任意のフィルム基材の片面に形成した樹
脂付きフィルム基材として使用することもできる。ここ
で用いられるフィルム基材としては、PETフィルムを
はじめとして公知の任意のフィルムが使用できる。その
厚みは特に限定されないが、取り扱い上10〜300μ
m、より好ましくは15〜200μmの範囲である。ま
た、作業性向上のため、フィルム基材は表面処理が施さ
れていてもよい。
【0050】本発明の樹脂付きフィルム基材を製造する
方法としては特に限定されることはなく、例えば、上記
溶液混合法により調整したワニスを任意のフィルム基材
に塗布した後乾燥する方法や、フィルム形状を有する硬
化性樹脂組成物に任意のフィルム基材をラミネートする
方法が挙げられる。塗布は必要に応じて複数回繰り返す
ことも可能であり、またこの際組成や濃度の異なる複数
の溶液を用いて塗布を繰り返し、最終的に希望とする樹
脂組成および樹脂量に調整することも可能である。
【0051】この樹脂付きフィルムは成形性、穴埋め性
に優れ、ビルドアップ配線板等に好適に使用できる。例
えば、中間層となる配線層の片面もしくは両面に樹脂付
きフィルムを積層し、熱プレス等で硬化後フィルム基材
を除去したのち、必要に応じてビア形成し、無電解メッ
キ等により金属配線層を形成することができる。これを
複数回繰り返し、所望の多層ビルドアップ配線板とする
ことができる。また、本発明の硬化性樹脂組成物は、フ
ィルム形状として任意の金属箔の片面に形成した樹脂付
き金属箔として使用することもできる。
【0052】本発明の樹脂付き金属箔とは本発明の硬化
性樹脂組成物と金属箔より構成されるものである。ここ
で用いられる金属箔としては、電気的性質と機械的性質
の観点から銅箔、アルミニウム箔が配線板用途として好
ましい。その厚みは特に限定されないが、3〜200μ
m、より好ましくは3〜105μmの範囲である。本発
明の樹脂付き金属箔を製造する方法としては特に限定さ
れることはなく、例えば、上記溶液混合法により調整し
たワニスを金属箔に塗布した後乾燥する方法が挙げられ
る。
【0053】塗布は必要に応じて複数回繰り返すことも
可能であり、またこの際組成や濃度の異なる複数の溶液
を用いて塗布を繰り返し、最終的に希望とする樹脂組成
および樹脂量に調整することも可能である。この樹脂付
き金属箔は、前述した樹脂付きフィルムと同様、積層、
硬化後、エッチング等により金属配線層を形成すること
ができる。本発明の1層以上の金属配線層を有するプリ
ント配線板は、これまで述べたような硬化性樹脂組成
物、硬化樹脂組成物、硬化性複合材料、硬化複合材料、
積層体、樹脂付きフィルム、樹脂付き金属箔と、必要に
応じて他の絶縁材料、金属箔、金属メッキ皮膜等を適宜
組み合わせて得られるものであり、本発明の特徴である
耐熱性、耐水性、難燃性、信頼性を兼ね備えたプリント
配線板が得られる。
【0054】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を、実施
例を用いて説明する。以下の合成例、実施例および比較
例において「部」とは「重量部」を意味する。
【0055】
【実施例1】<(B)成分の合成例1>次のようにして
本発明の(B)成分である(B1)を調製した。すなわ
ち、melapur200(DSM社製、縮合度が10
のポリリン酸メラミン)をあらかじめ粉砕、分級した平
均粒径が3μmのポリリン酸メラミン粒子100部と、
(A)成分として37%ホルムアルデヒド溶液40部、
メタノール40部、水360部を、還流装置を装着した
セパラブルフラスコに仕込み、攪拌しながら昇温し、1
00℃で1時間保持したのち放冷した。反応液を濾別し
てウェットケーキを100℃、3時間乾燥させて表面の
アミノ基がホルムアルデヒドにより架橋された表面架橋
型ポリリン酸メラミン難燃剤(B1)を得た。なお、ポ
リリン酸メラミンの粒度分布はSympatec社、H
ELOS Particle Size Analys
isを用いて測定し、体積分率50%となる粒径を平均
粒径とした。以下の例でも同様である。
【0056】
【実施例2】<(B)成分の合成例2>また、次のよう
にして本発明の(B)成分である(B2)を調製した。
すなわち、ベンゾグアナミン10部、メラミン10部、
37%ホルムアルデヒド溶液40部、メタノール40
部、水160部を、還流装置を装着したセパラブルフラ
スコに仕込み、攪拌しながら昇温し、70℃で1時間保
持したのち放冷し、(A)成分としてベンゾグアナミン
およびメラミンのメチロール化した化合物を含む反応液
を得た。次にこの反応液に、melapur200(D
SM社製、縮合度が10のポリリン酸メラミン)をあら
かじめ粉砕、分級した平均粒径が3μmのポリリン酸メ
ラミン粒子100部を添加して攪拌しながら再び昇温
し、100℃で1時間保持したのち放冷した。反応液を
濾別してウェットケーキを100℃、3時間乾燥させて
表面のアミノ基がベンゾグアナミンおよびメラミンのメ
チロール化した化合物により架橋された表面架橋型ポリ
リン酸メラミン難燃剤(B2)を得た。
【0057】<(B)成分の評価>上記合成例の(B
1)、(B2)と、比較例としてmelapur200
(DSM社製、縮合度が10のポリリン酸メラミン)を
あらかじめ粉砕、分級した平均粒径が3μmのポリリン
酸メラミン粒子(B’)を、熱水溶解試験により熱水溶
解性を、XPS測定により表面の架橋構造生成の様子
を、それぞれ評価した。熱水溶解試験では、各成分のそ
れぞれ1gを90℃、100gの熱水中に分散させ、1
時間保持した後0.2μmのフィルターを用いて直ちに
ろ過し、ろ液を蒸発乾固させて、固形分重量を測定し
た。XPS測定では、アルバック・ファイ社、PHI5
400型XPS分析装置を用いて、C1sのピーク(炭
素原子の1s軌道から放出される光電子の運動エネルギ
ーに対応するピーク)を観測し、このピークを架橋によ
って生成した−CH2−に由来する287.0eVのピ
ークとメラミン部位のN=C−Nに由来する288.5
eVのピークに分離し、その強度比を求めた。表1にそ
の結果を示した。
【0058】
【表1】
【0059】これから、(B’)と比較して(B1)、
(B2)では表面に−CH2−の架橋構造が生成し、熱
水溶解性もより難溶性になっていることがわかる。
【0060】
【実施例3】<無水マレイン酸変性ポリフェニレンエー
テルの合成例>次のようにして本発明の(C)成分であ
るポリフェニレンエーテル系樹脂(C1)を得た。すな
わち30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定
した粘度数ηsp/Cが0.45のポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレンエーテル)100部、無水マレ
イン酸1.5部、および2,5−ジメチル2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(日本油脂(株)製
パーヘキシン25B)1.0部を、ドラムブレンダー
を用いて室温でドライブレンドした後、シリンダー温度
300℃、スクリュー回転数230rpmの条件で二軸
押し出し機により押し出して無水マレイン酸変性ポリフ
ェニレンエーテル(C1)を得た。
【0061】(B)成分として上記実施例1で得た(B
1)を30部、(C)成分として上記合成例で得た(C
1)を50部、(D)成分としてトリアリルイソシアヌ
レート(日本化成(株)製)40部、硬化促進剤として
パーヘキシン25B(日本油脂(株)製)5部、充填剤
として平均粒径が0.5μmの球状シリカ35部、SB
S系ゴム成分(タフテックH1041 商品名 旭化成
(株)製)5部とをトルエン320部に溶解または分散
させ、ホモジナイザーを用いてさらによく均一分散させ
てワニスを調製した。
【0062】このワニスを厚み50μmのPETフィル
ム上にブレードコーターを用いて塗布して乾燥させ、P
ETフィルムの片面に厚み35μmの硬化性フィルムが
形成された樹脂付きフィルム基材を得た。また、この樹
脂付きフィルム基材からPETフィルムを剥離し、硬化
性フィルムを得た。厚み0.2mmのコア基板(松下電
工社製、R1566)の両面に上記硬化性フィルムを重
ねあわせ、さらに上記樹脂付きフィルム基材を重ね合わ
せ、プレス機を用いて40kg/cm2、180℃、45
分の条件にて積層・硬化成形したのち、PETフィルム
を剥離して評価基板1Aを得た。
【0063】さらに、評価基板1Aの片面に銅の無電解
メッキを施して、ライン/スペース60/60μmで膜
厚が20μmの櫛形配線を形成し、評価基板1Bとし
た。評価基板1AについてUL94規格に基づいた燃焼
性試験と、プレッシャークッカーを用いた121℃、1
00%RH、100時間の耐環境性試験を行って外観を
評価した。その結果を表2に示した。また、評価基板1
Bについて隣り合う配線間に30Vの電圧を印加し、8
5℃、85%RHの高温高湿環境下にて300時間放置
し、隣り合う配線間の絶縁抵抗を測定し、初期値と比較
した。その結果を表3に示した。なお、絶縁抵抗は
(株)川口電機製作所製テラオームメーターR503型
を用いて測定した。これから、難燃性を維持しつつ、絶
縁抵抗の低下は実用に耐える範囲であり、外観変化もわ
ずかであることがわかる。
【0064】
【実施例4】(B)成分として上記実施例2で得た(B
2)を30部用いた他は、実施例3と同様にしてコア基
板の両面に硬化性フィルムと樹脂付きフィルム基材を積
層し、PETフィルムを剥離して得た評価基板2Aと、
実施例1と同様に櫛形配線を形成した評価基板2Bをそ
れぞれ作製した。これら評価基板についても実施例1と
同様の評価を行い、その結果を表2および表3に示し
た。これから、難燃性を維持しつつ、絶縁抵抗の低下は
実用に耐える範囲であり、外観変化もわずかであること
がわかる。
【0065】
【比較例1】本発明の(B)成分を用いず、代わりに<
(B)成分の評価>記載の(B’)を30部用いた他
は、実施例1と同様にしてコア基板の両面に硬化性フィ
ルムと樹脂付きフィルム基材を積層し、PETフィルム
を剥離して得た評価基板3Aと、実施例1と同様に櫛形
配線を形成した評価基板3Bをそれぞれ作製した。これ
ら評価基板についても実施例1と同様の評価を行い、そ
の結果を表2および表3に示した。これから、難燃性は
維持できたが、絶縁抵抗の低下と外観変化は実用に耐え
るものではないことがわかる。
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【発明の効果】本発明の、平均粒径100μm以下であ
り、縮合度3以上のポリリン酸メラミン粒子の有するア
ミノ基が、アミノ基と反応しうる架橋剤(A)によって
架橋されて得られる表面架橋型ポリリン酸メラミン難燃
剤(B)を硬化性樹脂の成分として用いることにより、
ハロゲンフリーながら耐熱性、耐水性を維持し、かつ難
燃性、信頼性を兼ね備えたポリフェニレンエーテル系硬
化性樹脂組成物を提供することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/18 CEZ C08J 5/18 CEZ 5E346 C08K 5/3492 C08K 5/3492 C08L 71/12 C08L 71/12 H05K 1/03 610 H05K 1/03 610H 670 670A 3/46 3/46 T Fターム(参考) 4F071 AA12 AA12X AA22X AA42 AA51 AA75 AC02 AC10 AE07 AF47 AH12 BA01 BA02 BB02 BB05 BB06 BC01 4F100 AB01A AB33A AK24B AK36B AK42A AK53B AK54B AT00A BA02 CA02B CA08B EJ17 EJ42 GB43 YY00B 4H028 AA42 AA48 BA04 BA06 4J002 AC03X AC08X BP01X CH07W EA047 EH077 ER007 EU186 EU197 FD136 FD14X FD147 GQ00 GQ05 4J036 DC31 DC45 EA09 FB07 FB08 JA08 5E346 AA02 AA12 AA15 AA26 AA32 AA38 BB01 CC02 CC08 CC32 EE31 GG28 HH16

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径100μm以下であり、縮合度
    3以上のポリリン酸メラミン粒子の有するアミノ基が、
    アミノ基と反応しうる架橋剤(A)によって架橋されて
    得られる表面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤。
  2. 【請求項2】 アミノ基と反応しうる架橋剤(A)が、
    ホルミル基、メチロール基、イソシアネート基およびエ
    ポキシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する
    化合物の1種または2種以上である請求項1に記載の表
    面架橋型ポリリン酸メラミン難燃剤。
  3. 【請求項3】 (C)ポリフェニレンエーテル系樹脂、
    (D)架橋剤および請求項1に記載の(B)表面架橋型
    ポリリン酸メラミン難燃剤を含有し、[(C)成分+
    (D)成分]100重量部に対し(C)成分が10〜9
    8重量部、(D)成分が90〜2重量部、(B)成分が
    1〜80重量部であることを特徴とする硬化性樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 (D)架橋剤が多官能性不飽和結合化合
    物であることを特徴とする請求項3記載の硬化性樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】 (D)架橋剤がエポキシ樹脂であること
    を特徴とする請求項4記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (C)ポリフェニレンエーテル系樹脂
    が、i)不飽和基を含むポリフェニレンエーテル樹脂、
    ii)ポリフェニレンエーテル樹脂と不飽和カルボン酸
    および/または酸無水物との反応生成物、またはiii)
    これらの混合物であることを特徴とする請求項3〜5の
    いずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項3〜6のいずれかに記載の硬化性
    樹脂組成物を硬化して得られた硬化樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項3〜6のいずれかに記載の硬化性
    樹脂組成物を成形して得られる硬化性フィルム。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の硬化性フィルムを硬化
    して得られる硬化フィルム。
  10. 【請求項10】 請求項3〜6のいずれかに記載の硬化
    性樹脂組成物と基材とからなる硬化性複合材料であっ
    て、基材を5〜90重量%の割合で含有することを特徴
    とする硬化性複合材料。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の硬化性複合材料を硬
    化して得られた硬化複合材料。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の硬化複合材料と金属
    箔とからなる積層体。
  13. 【請求項13】 請求項8記載の硬化性フィルムとフィ
    ルム基材とからなる樹脂付きフィルム基材。
  14. 【請求項14】 請求項8記載の硬化性フィルムと金属
    箔とからなる樹脂付き金属箔。
  15. 【請求項15】 請求項7に記載の硬化樹脂組成物、請
    求項9に記載の硬化フィルム、請求項11に記載の硬化
    複合材料、請求項12に記載の積層体および請求項14
    樹脂付き金属箔の少なくとも1種を使用して作製された
    1層以上の金属配線層を有するプリント配線板。
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