JP2002309149A - 水系顔料分散剤 - Google Patents

水系顔料分散剤

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JP2002309149A
JP2002309149A JP2001110491A JP2001110491A JP2002309149A JP 2002309149 A JP2002309149 A JP 2002309149A JP 2001110491 A JP2001110491 A JP 2001110491A JP 2001110491 A JP2001110491 A JP 2001110491A JP 2002309149 A JP2002309149 A JP 2002309149A
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pigment dispersant
aqueous pigment
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JP2001110491A
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English (en)
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Terubumi Okita
光史 沖田
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 光沢に優れる水系塗料の原料として有用な顔
料分散剤を提供する。 【解決手段】 下記構造式(1)を有するオルガノシロ
キサン系水系顔料分散剤、ならびにそれを含有してなる
顔料分散液および水系塗料。 (式中、a、b、cは、a≧0、b≧0、c≧0、a+
b+c≧1を満たす整数であり、Xはおのおの独立して
シロキシル置換基を含まない疎水性の1価の有機基、ア
ルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子および水素原
子からなる群から選ばれる1種もしくは2種以上の基
(R)、またはシロキシル置換基を含まず、かつ親水
基を含む1種もしくは2種以上の1価の有機基(A)で
あり、Xのうち少なくとも1つはAである。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水系塗料の調製に用い
られる顔料分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年環境問題への関心の高まりから、有
機溶剤を用いた塗料から水系塗料への転換が進められて
いる。一般に水系塗料は乳化重合法で合成され、製品の
溶媒が水であるため無公害であるばかりでなく、水媒体
中で合成されるため合成時を考慮しても無公害な塗料で
あるといえる。しかし一般に水系塗料は溶剤系塗料に比
べ光沢が低く、そのため高光沢を求められる分野、例え
ば建築外装用、自動車用塗料においては依然として有機
溶剤系塗料が多く用いられているのが現状である。
【0003】通常水系塗料は予め顔料、顔料分散剤、
水、増粘剤などをペイントシェーカー、ボールミル、ア
トライター、サンドミル等の分散機により顔料分散を行
い、顔料分散液を得た後、水系樹脂と混合して塗料を得
ている。以前よりこのような塗料の光沢を向上させるこ
とを目的として様々な顔料分散剤が開発されている。例
えば特開平9−12664号公報にはパーフルオロアル
キル基を含有する水溶性重付加物からなる顔料分散剤、
特開平9−241535号公報にはアミノ酸から合成さ
れた顔料分散剤、特開平9−188732号公報には、
シロキシル置換基を有する有機高分子顔料分散剤等があ
げられている。
【0004】これらはいずれも有機樹脂高分子を主鎖と
し、その側鎖に種々の官能基を置換した化合物である
が、このような化合物では充分に高い光沢を有する塗料
を得ることは困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは上記課題を解
決すべく鋭意検討した結果、主鎖としてシロキサン骨格
を有する樹脂が高い光沢を有する塗料を得るための顔料
分散剤として有用である事を見出し、本発明に到達し
た。即ち、本発明の第1は、下記構造式(1)で表され
るオルガノシロキサンであることを特徴とする水系顔料
分散剤である。
【0006】
【化6】
【0007】(式中、a、b、cは、a≧0、b≧0、c
≧0、a+b+c≧1を満たす整数であり、Xはおのお
の独立してシロキシル置換基を含まない疎水性の1価の
有機基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子お
よび水素原子からなる群から選ばれる1種もしくは2種
以上の基(R1)、またはシロキシル置換基を含まず、
かつ親水基を含む1種もしくは2種以上の1価の有機基
(A)であり、Xのうち少なくとも1つはAである。)
【0008】発明の第2は、構造式(1)中のX中のA
の割合が1%以上であることを特徴とする発明の第1の
水系顔料分散剤である。発明の第3は、構造式(1)中
のX中のAの割合が5%以上であることを特徴とする発
明の第2の水系顔料分散剤である。発明の第4は、構造
式(1)中のX中のAの割合が50%以下であることを
特徴とする発明の第3の水系顔料分散剤である。発明の
第5は、構造式(1)中のAに含まれる親水基がアニオ
ン性親水基、カチオン性親水基、ノニオン性親水基から
なる群より選ばれる1種もしくは2種以上の基である事
を特徴とする発明の第1から4の水系顔料分散剤であ
る。
【0009】発明の第6は、構造式(1)中のAに含ま
れる親水性基が1種もしくは2種以上のアニオン性親水
基であることを特徴とする発明の第1から4の水系顔料
分散剤である。発明の第7は、構造式(1)中のAに含
まれる親水基がカルボキシル基およびその塩に由来する
基、ならびに、スルホン酸基およびその塩に由来する基
からなる群から選ばれる1種もしくは2種以上の基であ
ることを特徴とする発明の第1から4の水系顔料分散剤
である。
【0010】発明の第8は、該顔料分散剤を表わす構造
式(1)中のAに含まれる親水性基が式(2)および
(3)で表わされる基からなる群から選ばれる1種もし
くは2種以上の基であることを特徴とする発明の1から
4の水系顔料分散剤である。
【0011】
【化7】
【0012】
【化8】
【0013】(上記式(2)および(3)において、R
2は置換または非置換の2価の有機基または直接結合を
示し、R3はおのおの独立して置換または非置換の1価
の有機基または水素基を示し、R4は置換または非置換
の3価の有機基を示し、Bはおのおの独立して、水素原
子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムま
たは、式(4)で表わされる置換アンモニウムを示す。 HNR567 (4) (R5、R6、R7はおのおの独立して1価の有機基また
は水素基を示す。))
【0014】発明の第9は、構造式(1)中のAに含ま
れる親水性基が式(5)で表される1種もしくは2種以
上の基であることを特徴とする発明の第1から4の水系
顔料分散剤である。
【0015】
【化9】
【0016】(式中R3はおのおの独立して置換または
非置換の1価の有機基または水素基を示し、Bはおのお
の独立して、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、アンモニウムまたは、上記式(4)で表わされる置
換アンモニウムを示す。)
【0017】発明の第10は、構造式(1)中のAに含
まれる親水性基が式(6)で表される1種もしくは2種
以上の基であることを特徴とする発明の第1から4の水
系顔料分散剤である。
【0018】
【化10】
【0019】(式中Bはおのおの独立して、水素原子、
アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまた
は、上記式(4)で表わされる置換アンモニウムを示
す。)
【0020】発明の第11は、式(5)で示される基の
中のR3のうちいずれか1つがメチル基であり、その他
すべてが水素基であることを特徴とする発明の第9の水
系顔料分散剤である。発明の第12は、構造式(1)中
のR1の分子量が200以下であることを特徴とする発
明の第1から第11の水系顔料分散剤である。発明の第
13は、構造式(1)中のR1が脂肪族炭化水素および
芳香族炭化水素基からなる群より選ばれる1種または2
種以上の基であることを特徴とする発明の第1から第1
2の水系顔料分散剤である。
【0021】発明の第14は、顔料と発明の第1から第
13の水系顔料分散剤を含有することを特徴とする水系
顔料分散液である。発明の第15は、水系樹脂および発
明の第14の水系顔料分散液を含有することを特徴とす
る水系塗料である。発明の第16は発明の第15の水系
塗料を塗布した基材である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の構造式(1)で表わされるオルガノシロキサン
におけるX中の少なくともひとつは、親水基を含む1価
の有機基Aである。シロキサン中にAが存在しない場
合、顔料分散剤として全く機能しないばかりか水と全く
混ざらない。しかし一方でAが過剰に存在すると、該顔
料分散剤を含有してなる塗料から得られる塗膜の耐水性
を低下させてしまう。このためX中のAの割合は1%以
上が好ましく、さらには5%以上が好ましく、5%以上
50%以下であることがいっそう好ましい。
【0023】このAの例としてはアニオン性親水基を有
する有機基、カチオン性親水基を有する有機基、ノニオ
ン性親水基を有する有機基などがあげられる。これらは
1種もしくは2種以上組み合わせて用いられる。これら
の中で、少量で親水性、高光沢性を得ることができる事
から、アニオン性親水基を有する有機基が好ましい。
【0024】アニオン性親水基を有する有機基の例とし
ては、カルボキシル基、スルホン酸基、フェノール性水
酸基およびこれらの塩を有する有機基等があげられる。
該顔料分散剤の安定性が良い事から、アニオン性親水基
の中でもカルボキシル基およびその塩に由来する基、な
らびに、スルホン酸およびその塩に由来する基からなる
群から選ばれる基を含有する基である事がより好まし
い。さらには式(2)、式(3)で表わされるカルボキ
シル基および/またはその塩を有する有機基を含有する
ものが良好な顔料分散性を示すためより好ましい。
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】(上記式(2)および(3)において、R
2は、置換または非置換の2価の有機基または直接結合
を示し、R3はおのおの独立して置換または非置換の1
価の有機基または水素基を示し、R4は置換または非置
換の3価の有機基を示し、Bはおのおの独立して、水素
原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム
または、式(4)で表わされる置換アンモニウムを示
す。 HNR567 (4) (R5、R6、R7はおのおの独立して1価の有機基また
は水素基を示す。))
【0028】これらアニオン性親水基を含む有機基の分
子量はいくらでもよいが、分子量があまり大きくなると
アニオン性親水基による親水性付与の効果が小さくなる
ことがある。このため、A中のアニオン性親水基を除い
た分子量は500以下程度が好ましい。
【0029】カチオン性親水基を有する有機基の例とし
ては1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基および
これらの塩などを有する有機基があげられる。これらカ
チオン性親水基を有する有機基の分子量が大きくなると
アニオン性親水基を含む有機基と同様に親水性付与の効
果が小さくなることがある。このためA中のカチオン性
親水基を除いた分子量は500以下程度が好ましい。
【0030】ノニオン性親水基を有する有機基の例とし
てはポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドお
よびポリエチレンオキシドポリプロピレンオキシド共重
合体、およびこれらの誘導体などを有する有機基があげ
られる。これらはさらにアニオン性親水基、カチオン性
親水基を有していてもよい。これらの有機基のより具体
的な例としては以下の(7)、(8)、(9)などがあ
げられる。
【0031】
【化13】
【0032】
【化14】
【0033】
【化15】
【0034】X中のR1中に分子量が大きいもの、例え
ばポリアクリレート、ポリオレフィン等の高分子量体な
どが含まれる場合、本発明の光沢を向上させる効果が低
減してしまう。このためR1は分子量が200以下程度
が好ましく、さらには脂肪族炭化水素および/または芳
香族炭化水素からなることがより好ましい。
【0035】これらR1の例としてはメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、へキシル基、オクチル基、
ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イ
ソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基、ネオペン
チル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、などの飽
和炭化水素基、プロペニル基、ノネニル基、ドデセニル
基等の不飽和炭化水素基、フェニル基、ベンジル基等の
芳香環を有する炭化水素基等があげられ、これらの中で
も、メチル基、フェニル基、およびエチル基、プロピル
基、ブチル基、へキシル基、オクチル基、ノニル基、デ
シル基、ドデシル基、オクタデシル基等の直鎖炭化水素
基およびフェニル基を含有するものが好ましい。これら
は1種もしくは2種以上組み合わせて用いる。
【0036】構造式(1)中のa、b、cのうちいずれ
か1つが1以上であればいくらでもよく、またa、b、
cが添記された部位の構造は、互いにブロックであって
もランダムであってもよい。またaがbおよびcに比べ
十分に大きく、cが実質的に0な場合(シリコーンオイ
ル型)および、aおよびbがcに比べ十分に大きく、c
が実質的に0(シルセスキオキサン型)である場合、顔
料に対する吸着が良くなり、結果として光沢が向上する
ので好ましく、シリコーンオイル型である場合がさらに
好ましい。
【0037】これらの顔料分散剤は例えば下記平均組成
式(10)で表されるポリオルガノシロキサン(a)
と、炭素−炭素不飽和結合よび親水基を有する化合物
(b)を反応させて合成することができる。 Hp1 qSiO(4-P-q)/2 (10) (式中、0<p<4、0≦q<4、(p+q)<4であ
り、R1はおのおの独立してシロキシル置換基を含まな
い疎水性の1価の有機基、アルコキシ基、ヒドロキシ
基、ハロゲン原子および水素原子の中から選ばれる1種
もしくは2種以上からなる基)
【0038】平均組成式(10)で表わされるポリオル
ガノシロキサン(a)の例としては、水素末端ポリジメ
チルシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン−ジ
メチルシロキサンコポリマー、ポリメチルハイドロジェ
ンシロキサン、ポリエチルハイドロジェンシロキサン、
ポリフェニル(ジメチルハイドロジェンシロキシ)シロ
キサン水素末端、メチルハイドロジェンシロキサン−フ
ェニルメチルシロキサンコポリマー、ハイドロジェンラ
ダーシリコ−ン、およびトリアルキルシラン、ジアルキ
ルシラン、アルキルシラン、トリハロシラン、ジハロシ
ラン、ハロシランなどから誘導されるシロキサンおよび
それらの誘導体などがあり、これらは単独または2つ以
上組み合わせてもちいることができる。
【0039】炭素−炭素不飽和結合および親水基を有す
る化合物の例としては、アリルスルホン酸およびその
塩、スチレンスルホン酸およびその塩、ポリオキシエチ
レンアリルエーテル、ポリオキシプロピレンアリルエー
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアリル
エーテル、アリルアミン、ジメチルアリルアミン、ジエ
チルアリルアミン、アリルテトラメチルピペリジン等が
あげられる。アニオン性親水基としてカルボキシル基を
導入する場合は、適当な保護基によってカルボキシル基
を保護した化合物を用い、その後脱保護することによっ
て容易に導入できる。保護基としては、アルキルエステ
ル、シリルエステル、酸無水物などが挙げられ、とくに
脱保護した後に不要な保護基が生成しないことから酸無
水物が好ましい。酸無水物基および炭素−炭素不飽和結
合を有する有機化合物の例としては、マレイン酸無水
物、2−クロロマレイン酸無水物、ジクロロマレイン酸
無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、イタコン
酸無水物、シトラコン酸無水物、アコニット酸無水物、
ドデセニルコハク酸無水物(DDSA)、ノネニルコハ
ク酸無水物(NSA)、オクテニルコハク酸無水物、5
−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル
−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(M
NA)、1,4,5,6,7,7−ヘキサクロロ−5−
ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、1,2,
3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、3,4,5,6
−テトラヒドロフタル酸無水物、ビシクロ[2,2,
2]オクタ−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボ
ン酸無水物、およびこれらの誘導体などがあげられる。
これらの中でも、式(11)で示される化合物が、ポリ
オルガノシロキサン(a)との反応性も良好なことから
特に好ましく、さらには5−ノルボルネン−2,3−ジ
カルボン酸無水物およびメチル−5−ノルボルネン−
2,3−ジカルボン酸無水物(MNA)が、入手が容易
であるためより好ましい。これらは単独もしくは2つ以
上組み合わせてもちいる事ができる。
【0040】
【化16】
【0041】(式中R3はおのおの独立して置換または
非置換の1価の有機基または水素基を示し、Bはおのお
の独立して、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、アンモニウムまたは、式(4)で表わされる置換ア
ンモニウムを示す。 HNR567 (4) (R5、R6、R7はおのおの独立して1価の有機基また
は水素基を示す。))
【0042】これらの酸無水物基の加水分解は、オルガ
ノシロキサン(a)と反応させた後、好ましくは酸また
は塩基触媒の存在下で、0℃から100℃の間で、該酸
無水物基と水とを反応させることによって行なわれる。
酸触媒の例としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの
無機酸、酢酸、プロピオン酸、ベンゼンスルホン酸、パ
ラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、
アクリル酸、メタクリル酸、などの有機酸などがあり、
塩基触媒の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウム、アンモニア等の無機塩基、ジ
エチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基があげ
られる。このなかでも塩基触媒が室温にて速やかに加水
分解が進行するため、とくに好ましい。
【0043】上記(a)および(b)の反応は好ましく
は触媒の存在下もしくは非存在下、有機溶媒の存在下も
しくは非存在下において−80℃から300℃において
行なうことができる。用いる有機溶剤としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメ
タン、クロロホルム、四塩化炭素等があげられる。
【0044】この反応に用いる触媒としては遷移金属触
媒、すなわちニッケル、パラジウム、白金、鉄、ルテニ
ウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、
クロム等の化合物が適しているが、特に白金、パラジウ
ム、ロジウムの化合物が適している。白金化合物の例と
しては、塩化白金酸(IV)、ジクロロジシクロペンタ
ジエニル白金(II)、ジビニルテトラメチルジシロキ
サン白金(0)、ビス(アセチルアセトナト)白金(I
I)、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエニル)白金
(II)、白金−ホスフィン錯体、白金−アミン錯体、
白金−オレフィン錯体、白金黒、白金−活性炭素、テト
ラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン白金
(0)や白金の単体などがあり、パラジウム化合物の例
としては、ジベンジリデンアセトンパラジウム(0)、
ビスアセチルアセトナトパラジウム(II)、ビスヘキ
サフルオロアセチルアセトナトパラジウム(II)、塩
化パラジウム酸ナトリウム、パラジウム−ホスフィン錯
体、パラジウム−アミン錯体、パラジウム−オレフィン
錯体、塩化パラジウム、パラジウム黒、パラジウム−活
性炭素、パラジウム−アルミナ、パラジウムの単体等が
あり、ロジウム化合物の例としては、クロロトリストリ
フェニルホスフィンロジウム(I)(ウィルキンソン錯
体)、トリスアセチルアセトナトロジウム(III)、
ロジウム−ホスフィン錯体、ロジウム−アミン錯体、ロ
ジウム−オレフィン錯体などがある。これらは単独もし
くは2つ以上くみあわせて用いることができる。
【0045】本発明の第14の、顔料と上記顔料分散剤
を含有する顔料分散液において、使用される顔料として
は通常塗料等に用いられている顔料が特に制限なく使用
できる。例えばカーボンブラック、酸化チタン、酸化亜
鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸化鉄、ウル
トラマリン、マイカ、パールマイカ、クロム顔料などの
無機着色顔料、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸カ
ルシウムなどの体質顔料、アルミニウムフレーク、銅
粉、銅フレークなどの金属顔料、およびアゾレーキ赤、
ベンツオレンジ、キナクリドンマゼンタ、ベンツイエロ
ー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンな
どの有機顔料が用いることができる。これらの顔料は単
独もしくは2種以上組み合わせて使用される。これらの
顔料と該顔料分散剤および水、必要に応じて有機溶剤等
を加えて攪拌混合し、これを分散機を用いて分散させる
ことによって該水系顔料分散液を得ることができる。分
散機としては塗料工業やインク工業で一般的に使用され
ているものが使用でき、例えば、ボールミル、サンドミ
ル、ロールミル、アトライター、ディゾルバー等があげ
られる。
【0046】本発明の顔料分散剤および顔料分散液を用
いる事により、高光沢の水系塗料を調製することができ
る。すなわち、これら水系塗料は、該顔料分散液と水系
樹脂を混合する、あるいは、水系樹脂と、本発明の顔料
分散剤以外の顔料分散剤を含む顔料分散液、および該顔
料分散剤を単に混合する、等により得ることができる。
本発明において用いられる水系樹脂としては、市販の水
性塗料などの他に例えば水溶性樹脂やエマルジョン(ラ
テックス)を挙げることができる。上記水溶性樹脂とし
ては、ポリビニールアルコール、ポリアクリルアミド、
水溶性アクリルポリマー、水溶性ウレタンポリマー、水
溶性フッ素樹脂等を挙げることができる。
【0047】また、上記エマルジョンとしては、例えば
アクリル樹脂エマルジョン、アクリルシリコン樹脂エマ
ルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、フッ素樹脂エマ
ルジョンスチレン・ブタジエン樹脂エマルジョン、アク
リロニトリル・ブタジエン樹脂エマルジョン、スチレン
・イソプレン樹脂エマルジョン、塩化ビニル樹脂エマル
ジョン、エチレン・酢酸ビニル樹脂エマルジョン、エチ
レン・塩化ビニル樹脂エマルジョン及び天然ゴムエマル
ジョン等を挙げることができる。これらは用途に合わせ
て単独または2種以上組み合わせて用いることができ
る。上記アクリル樹脂エマルジョンは、例えば、乳化重
合法によって得られる。乳化重合の方法に関しては特に
制限はなく、従来公知の方法で、水性媒体中で前記の単
量体、連鎖移動剤、界面活性剤、ラジカル重合開始剤お
よび、必要に応じて用いられる他の添加剤成分を基本組
成成分とする分散系において、単量体を重合させてエマ
ルジョンを製造することができる。
【0048】本発明の水系塗料を塗布する基材として
は、ガラス、石膏、石等の非金属の無機物、鉄、ステン
レス、アルミ、銅等の金属、アクリル、ポリスチレン、
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィンなど
の高分子、合成ゴム、天然ゴム、綿、絹、麻、ナイロン
等の繊維、木材等が挙げられる。これらに直接塗布して
もよいし、これらの上に塗料を塗布した上にさらに塗布
してもよい。
【0049】以下、実施例および比較例により本発明説
明する。なお、実施例、比較例中の部はすべて重量部を
意味する。顔料分散剤を含む塗料の物性評価試験とし
て、まず、市販の顔料分散剤(ポイズ530(花王社
製))を含む以下に示す組成の標準顔料分散液(α)、
および各種エマルジョンを含む以下に示す組成の水系塗
料(β)を各々調製し、これら(α)、(β)を混合す
ることによりエナメル塗料を調製した。次いで、このエ
ナメル塗料に試験評価する顔料分散剤4.6部(固形分
換算)を添加して得られたエナメル塗料配合物をワイヤ
ーコーターNo.50を用いて、硫酸アルマイト板に塗
布し、室温にて7日間乾燥させ、得られた塗膜表面の6
0°−60°鏡面反射率(60度光沢値)の測定を実施
した。60度光沢値が80.0以上のものを合格とし
た。
【0050】 エナメル塗料組成 標準顔料分散液(α)組成 水 82.5部 市販顔料分散剤;ポイズ530(花王社製) 7.5部 トリポリリン酸ナトリウムの5w%水溶液 7.5部 増粘剤;ダイセルHEC SP−600 (ダイセル化学工業社製)3w%水溶液 25.0部 消泡剤;ノプコ1497VD(サンノプコ社製) 2.5部 酸化チタン;タイペークR−930(石原産業社製) 375.0部
【0051】 水系塗料(β)組成 各実施例、比較例のエマルジョン(固形分換算) 460.0部 エチレングリコールモノブチルエーテル 45.0部 エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル 90.0部 水 30.0部 消泡剤;ノプコ1497VD(サンノプコ社製) 1.0部
【0052】
【実施例1】メチルハイドロジェンシロキサン−ジメチ
ルシロキサンコポリマーV−58(旭化成ワッカーシリ
コーン社製)100部、ジオキサン100部、塩化白金
酸の5w%イソプロパノール溶液0.11部を還流冷却
基、温度計、攪拌装置を備えた反応容器に投入し、80
℃に加熱したまま、5−ノルボルネン−2,3−ジカル
ボン酸無水物(和光純薬社製)の20w%ジオキサン溶
液100部を30分かけて滴下した後、1時間攪拌し、
酸無水物基含有ポリオルガノシロキサン溶液を得た。こ
の、合成したポリオルガノシロキサン溶液100部にト
リエチルアミン10部、水5部を加え、室温で30分攪
拌し、その後さらに水150部を加えた後、減圧下にお
いてジオキサンを留去し、固形分が25w%になるよう
に純水を加え、顔料分散剤水溶液(ア)を得た。
【0053】得られた顔料分散剤水溶液(ア)およびエ
マルジョンとしてポリデュレックスG620(旭化成社
製)を用い、上記に示す方法にて評価試験を実施した。
結果を表1に示した。
【0054】
【実施例2】エマルジョンとしてポリデュレックスG6
33(旭化成社製)を用いる他は全て実施例1と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0055】
【実施例3】エマルジョンとしてポリトロンE390M
(旭化成社製)を用いる他は全て実施例1と同様に評価
試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0056】
【実施例4】メチルハイドロジェンシロキサン−ジメチ
ルシロキサンコポリマーV−58(旭化成ワッカーシリ
コーン社製)100部、ジオキサン100部、塩化白金
酸の5w%イソプロパノール溶液0.11部を還流冷却
基、温度計、攪拌装置を備えた反応容器に投入し、80
℃に加熱したまま、ポリオキシエチレンアリルメチルエ
ーテル(日本油脂社製PKA−5118 重量平均分子
量 800)50部をジオキサン33部に溶解した溶液
を約1時間かけて滴下した。次いで、5−ノルボルネン
−2,3−ジカルボン酸無水物(和光純薬社製)の30
w%ジオキサン溶液39.8部を30分かけて滴下した
後、1時間攪拌し、酸無水物基含有ポリオルガノシロキ
サン溶液を得た。得られたポリオルガノシロキサン溶液
100部に25w%アンモニア水溶液200部を加え、
30分間室温で攪拌した後、減圧下ジオキサンを留去、
固形分が25w%になるように純水を加え、顔料分散剤
水溶液(イ)を得た。
【0057】得られた顔料分散剤水溶液(イ)、および
エマルジョンとしてポリデュレックスG620(旭化成
社製)を用い、上記に示す方法にて評価試験を実施し
た。その結果を表1に示した。
【0058】
【実施例5】エマルジョンとしてポリデュレックスG6
33(旭化成社製)を用いる他は全て実施例4と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0059】
【実施例6】エマルジョンとしてポリトロンE390M
(旭化成社製)を用いる他は全て実施例4と同様に評価
試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0060】
【実施例7】1,3,5,7−テトラメチルシクロテト
ラシロキサン(信越化学社製LS−8600)120.
2部、オクタメチルシクロテトラシロキサン(信越化学
社製LS−8620)287.2部、1,3,5−トリ
メチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサ
ン(信越化学社製LS−8490)88.9部、ヘキサ
メチルジシロキサン(信越化学社製LS−7130)1
6.2部、硫酸化ジルコニア(和光純薬社製)10部を
還流冷却基、温度計、攪拌装置を備えた反応容器に投入
し、50℃に加熱し3時間攪拌した後、さらに80℃に
加熱したまま、5時間攪拌した。硫酸化ジルコニアをろ
過したのち、130度、真空下で低沸分を除去し、透明
なメチルフェニルシリコーンオイル<1>400部を得
た。得られたシリコーンオイル<1>100部、ジオキ
サン100部、塩化白金酸の5w%イソプロパノール溶
液0.11部を還流冷却基、温度計、攪拌装置を備えた
反応容器に投入し、90℃に加熱したまま、メチル−5
−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(和光純
薬社製)30部をジオキサン100部に溶解した溶液を
30分かけて滴下した。その後、得られた反応混合液を
5時間攪拌し、酸無水物基含有ポリオルガノシロキサン
溶液を得た。
【0061】得られたポリオルガノシロキサン溶液10
0部にトリエチルアミン10部、水5部を加え、室温で
30分攪拌し、その後さらに水150部を加えた後、減
圧下においてジオキサンを留去し固形分が25w%にな
るように純水を加え、顔料分散剤水溶液(ウ)を得た。
得られた顔料分散剤水溶液(ウ)およびエマルジョンと
してポリデュレックスG620(旭化成社製)を用い、
上記に示す方法にて評価試験を実施した。その結果を表
1に示した。
【0062】
【実施例8】エマルジョンとしてポリデュレックスG6
33(旭化成社製)を用いる他は全て実施例7と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0063】
【実施例9】エマルジョンとしてポリトロンE390M
(旭化成社製)を用いる他は全て実施例7と同様に評価
試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0064】
【実施例10】実施例7で合成したメチルフェニルシリ
コーンオイル<1>100部、ジオキサン100部、ジ
クロロジシクロペンタジエニル白金(Strem Ch
emicals,Inc.製)の0.25w%ジオキサ
ン溶液5.0部を還流冷却基、温度計、攪拌装置を備え
た反応容器に投入し、90℃に加熱したまま、2−オク
テニルコハク酸無水物(東京化成社製)30部をジオキ
サン100部に溶解した溶液を30分かけて滴下した。
その後、7時間攪拌し、酸無水物基含有ポリオルガノシ
ロキサン溶液を得た。得られたポリオルガノシロキサン
溶液100部にトリエチルアミン10部、水5部を加
え、室温で30分攪拌し、その後さらに水150部を加
えた後、減圧下においてジオキサンを留去し固形分が2
5w%になるように純水を加え、顔料分散剤水溶液
(エ)を得た。
【0065】得られた顔料分散水溶液(エ)およびエマ
ルジョンとしてポリデュレックスG620(旭化成社
製)を用い、上記に示す方法にて評価試験を実施した。
その結果を表1に示した。
【0066】
【実施例11】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て実施例10と同
様に評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0067】
【実施例12】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て実施例10と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0068】
【実施例13】実施例7で合成したメチルフェニルシリ
コーンオイル100部<1>、ジオキサン100部、ジ
クロロジシクロペンタジエニル白金(Strem Ch
emicals,Inc.製)の0.25w%ジオキサ
ン溶液5.0部を還流冷却基、温度計、攪拌装置を備え
た反応容器に投入し、90℃に加熱したまま、5−ノル
ボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(和光純薬社
製)10部をジオキサン40部に溶解した溶液を30分
かけて滴下した。4時間攪拌したのち、1−ヘキセン
(和光純薬社製)32部を10分かけて滴下後、さらに
2時間攪拌し、酸無水物基含有ポリオルガノシロキサン
溶液を得た。得られたポリオルガノシロキサン溶液10
0部にトリエチルアミン10部、水5部をくわえ、室温
で30分攪拌し、その後さらに水150部を加えた後、
減圧下においてジオキサンを留去し固形分が25w%に
なるように純水を加え、顔料分散剤水溶液(オ)を得
た。
【0069】得られた顔料分散剤水溶液(オ)を、エマ
ルジョンとしてポリデュレックスG620(旭化成社
製)を用い、上記に示す方法にて評価試験を実施した。
その結果を表1に示した。
【0070】
【実施例14】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て実施例13と同
様に評価試験を実施でぃた。その結果を表1に示した。
【0071】
【実施例15】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て実施例13と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0072】
【実施例16】実施例7で合成したメチルフェニルシリ
コーンオイル<1>100部、ジオキサン100部、ジ
クロロジシクロペンタジエニル白金(Strem Ch
emicals,Inc.製)の0.25w%ジオキサ
ン溶液5.0部を還流冷却基、温度計、攪拌装置を備え
た反応容器に投入し、90℃に加熱したまま、5−ノル
ボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(和光純薬社
製)15部をジオキサン45部に溶解した溶液を30分
かけて滴下した。4時間攪拌したのち、1−オクタデセ
ン(和光純薬社製)40部を10分かけて滴下後、さら
に2時間攪拌し、その後1−ヘキセン(和光純薬社製)
20部を10分かけて滴下後、さらに2時間攪拌し、酸
無水物基含有ポリオルガノシロキサン溶液を得た。得ら
れたポリオルガノシロキサン溶液100部にトリエチル
アミン10部、水5部を加え、室温で30分攪拌し、そ
の後さらに水150部を加えた後、減圧下においてジオ
キサンを留去し固形分が25w%になるように純水を加
え、顔料分散剤水溶液(カ)を得た。
【0073】得られた顔料分散剤水溶液(カ)を、エマ
ルジョンとしてポリデュレックスG620(旭化成社
製)を用い、上記に示す方法にて評価試験を実施した。
その結果を表1に示した。
【0074】
【実施例17】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て実施例16と同
様に評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0075】
【実施例18】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て実施例16と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0076】
【実施例19】メチルハイドロジェンシロキサン−ジメ
チルシロキサンコポリマーV−58(旭化成ワッカーシ
リコーン社製)100部、ジオキサン100部、塩化白
金酸の5w%イソプロパノール溶液0.11部を還流冷
却基、温度計、攪拌装置を有する反応容器に投入し、8
0℃に加熱したまま、式(12)で表される、アデカリ
アソープSE−10N(旭電化社製)の30w%ジオキ
サン溶液100部を180分かけて滴下した後、2時間
攪拌し、スルホン酸塩基含有ポリオルガノシロキサン溶
液を得た。合成したポリオルガノシロキサン溶液100
部に水150部を加えた後、減圧下においてジオキサン
を留去し、固形分が25w%になるように純水を加え、
顔料分散剤水溶液(キ)を得た。
【0077】得られた顔料分散剤水溶液(キ)を、エマ
ルジョンとしてポリデュレックスG620(旭化成社
製)を用い、上記に示す方法にて評価試験を実施した。
その結果を表1に示した。
【0078】
【化17】
【0079】
【実施例20】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て実施例19と同
様に評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0080】
【実施例21】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て実施例19と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0081】
【比較例 1】実施例1で合成した顔料分散剤水溶液
(ア)の代わりに等量のポイズ530(花王社製)を用
いる他は全て実施例1と同様に試験を実施し、その結果
を表1に示した。
【0082】
【比較例 2】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て比較例1と同様
に評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0083】
【比較例 3】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て比較例1と同様に評
価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0084】
【比較例 4】実施例1で合成した顔料分散剤水溶液
(ア)の代わりに等量のメチルハイドロジェンシロキサ
ン−ジメチルシロキサンコポリマーV−58(旭化成ワ
ッカーシリコーン社製)を用いる他は全て実施例1と同
様に評価試験を実施しようと試みたが、V−58はエマ
ルジョンと均一に混合せず分離してしまった。
【0085】
【比較例 5】顔料分散剤として実施例1で合成した顔
料分散剤水溶液(ア)の代わりに等量の実施例7で合成
したメチルフェニルシリコーンオイル<1>を用いる他
は全て実施例1と同様に評価試験を実施しようと試みた
が、シリコーンオイル<1>は、エマルジョンと均一に
混合せず分離してしまった。また、別法により調製した
顔料分散剤を含む塗料の物性評価試験として、まず試験
評価する顔料分散剤を含む下記に示す組成の試料顔料分
散液を調製した。
【0086】試料顔料分散液組成 水 82.5部 各実施例、比較例の顔料分散剤25w%水溶液(固形分換算) 7.5部 トリポリリン酸ナトリウムの5w%水溶液 7.5部 増粘剤;ダイセルHEC SP−600 (ダイセル化学工業社製)3w%水溶液 25.0部 消泡剤;ノプコ1497VD(サンノプコ社製) 2.5部 酸化チタン;タイペークR−930(石原産業社製) 375.0部
【0087】ついで得られた試料顔料分散液を含む以下
の組成の塗料配合物を調製し、この配合物をワイヤーコ
ーターNo.50を用いて、硫酸アルマイト板に塗布
し、室温にて7日間乾燥させて得られた塗膜表面の、6
0°−60°鏡面反射率(60度光沢値)の測定を実施
した。60度光沢値が80.0以上のものを合格とし
た。
【0088】 塗料配合物組成 試料顔料分散液 500.0部 各実施例、比較例のエマルジョン(固形分換算) 460.0部 エチレングリコールモノブチルエーテル 45.0部 エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル 90.0部 水 30.0部 消泡剤;ノプコ1497VD(サンノプコ社製) 1.0部
【0089】
【実施例22】実施例1で得られた顔料分散剤水溶液
(ア)を用い、上記に示す配合組成にて試料顔料分散液
を得た。得られた試料顔料分散液およびエマルジョンと
してポリデュレックスG620(旭化成社製)を用いて
上記に示す方法にて評価試験を実施した。結果を表1に
示した。
【0090】
【実施例23】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て実施例22と同
様に評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0091】
【実施例24】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て実施例22と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0092】
【実施例25】実施例4で得られた顔料分散剤水溶液
(イ)を用いる他は全て実施例22と同様に評価試験を
実施した。その結果を表1に示した。
【0093】
【実施例26】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て実施例25と同
様に評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0094】
【実施例27】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て実施例25と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0095】
【実施例28】実施例7で得られた顔料分散剤水溶液
(ウ)を用いる他は全て実施例22と同様に評価試験を
実施した。その結果を表1に示した。
【0096】
【実施例29】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て実施例28と同
様に評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0097】
【実施例30】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て実施例28と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0098】
【実施例31】実施例10で得られた顔料分散剤水溶液
(エ)を用いる他は全て実施例22と同様に評価試験を
実施した。その結果を表1に示した。
【0099】
【実施例32】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て実施例31と同
様に評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0100】
【実施例33】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て実施例31と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0101】
【実施例34】実施例13で得られた顔料分散剤水溶液
(オ)を用いる他は全て実施例22と同様に評価試験を
実施した。その結果を表1に示した。
【0102】
【実施例35】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て実施例34と同
様に評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0103】
【実施例36】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て実施例34と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0104】
【実施例37】実施例16で得られた顔料分散剤水溶液
(カ)を用いる他は全て実施例22と同様に評価試験を
実施した。その結果を表1に示した。
【0105】
【実施例38】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て実施例37と同
様に評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0106】
【実施例39】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て実施例37と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0107】
【実施例40】実施例19で得られた顔料分散剤水溶液
(キ)を用いる他は全て実施例22と同様に評価試験を
実施した。その結果を表1に示した。
【0108】
【実施例41】エマルジョンとしてポリデュレックスG
633(旭化成社製)を用いる他は全て実施例40と同
様に評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0109】
【実施例42】エマルジョンとしてポリトロンE390
M(旭化成社製)を用いる他は全て実施例40と同様に
評価試験を実施した。その結果を表1に示した。
【0110】
【比較例 6】顔料分散剤水溶液の代わりに等量のメチ
ルハイドロジェンシロキサン−ジメチルシロキサンコポ
リマーV−58(旭化成ワッカーシリコーン社製)を用
い、実施例22と同じ方法で顔料分散液を調製しようと
試みたが、V−58は水と混ざらずに分離し、顔料分散
液は調製できなかった。
【0111】
【比較例 7】顔料分散剤水溶液の代わりに等量の実施
例7で合成したメチルフェニルシリコーンオイル<1>
を用い、実施例22と同じ方法で顔料分散液を調製しよ
うと試みたがメチルフェニルシリコーンオイル<1>は
水と混ざらずに分離し、顔料分散液は調製できなかっ
た。
【0112】
【表1】
【0113】
【発明の効果】本発明の顔料分散剤は従来は十分ではな
かった水系塗料の光沢を向上させる用途において有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 7/12 C09D 7/12 201/00 201/00 Fターム(参考) 4D077 AB03 AC05 BA02 BA07 BA13 BA14 BA15 DD56Y DE07Y DE08Y DE09Y DE29Y DE34Y 4J037 CB23 CC28 CC29 DD24 EE28 EE43 FF09 4J038 DL042 DL052 DL072 DL082 DL092 DL142 EA011 JC32 JC33 JC35 JC36 KA08 MA10 NA01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記構造式(1)で表わされるオルガノ
    シロキサンである事を特徴とする水系顔料分散剤。 【化1】 (式中、a、b、cは、a≧0、b≧0、c≧0、a+b
    +c≧1を満たす整数であり、Xはおのおの独立してシ
    ロキシル置換基を含まない疎水性の1価の有機基、アル
    コキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子および水素原子
    からなる群から選ばれる1種もしくは2種以上の基(R
    1)、またはシロキシル置換基を含まず、かつ親水基を
    含む1種もしくは2種以上の1価の有機基(A)であ
    り、Xのうち少なくとも1つはAである。)
  2. 【請求項2】 構造式(1)中のX中のAの割合が1%
    以上であることを特徴とする請求項1記載の水系顔料分
    散剤。
  3. 【請求項3】 構造式(1)中のX中のAの割合が5%
    以上であることを特徴とする請求項2記載の水系顔料分
    散剤。
  4. 【請求項4】 構造式(1)中のX中のAの割合が50
    %以下であることを特徴とする請求項3記載の水系顔料
    分散剤。
  5. 【請求項5】 構造式(1)中のAに含まれる親水基が
    アニオン性親水基、カチオン性親水基、ノニオン性親水
    基からなる群より選ばれる1種もしくは2種以上の基で
    ある事を特徴とする請求項1から4記載の水系顔料分散
    剤。
  6. 【請求項6】 構造式(1)中のAに含まれる親水性基
    が1種もしくは2種以上のアニオン性親水基であること
    を特徴とする請求項1から4記載の水系顔料分散剤。
  7. 【請求項7】 構造式(1)中のAに含まれる親水基が
    カルボキシル基およびその塩に由来する基、ならびに、
    スルホン酸基およびその塩に由来する基からなる群から
    選ばれる1種もしくは2種以上の基であることを特徴と
    する請求項1から4記載の水系顔料分散剤。
  8. 【請求項8】 構造式(1)中のAに含まれる親水性基
    が式(2)および(3)で表わされる基からなる群から
    選ばれる1種もしくは2種以上の基であることを特徴と
    する請求項1から4記載の水系顔料分散剤。 【化2】 【化3】 (上記式(2)および(3)において、R2は置換また
    は非置換の2価の有機基または直接結合を示し、R3
    おのおの独立して置換または非置換の1価の有機基また
    は水素基を示し、R4は置換または非置換の3価の有機
    基を示し、Bはおのおの独立して、水素原子、アルカリ
    金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは、式
    (4)で表わされる置換アンモニウムを示す。 HNR567 (4) (R5、R6、R7はおのおの独立して1価の有機基また
    は水素基を示す。))
  9. 【請求項9】 構造式(1)中のAに含まれる親水性基
    が式(5)で表される1種もしくは2種以上の基である
    ことを特徴とする請求項1から4記載の水系顔料分散
    剤。 【化4】 (式中R3はおのおの独立して置換または非置換の1価
    の有機基または水素基を示し、Bはおのおの独立して、
    水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニ
    ウムまたは、上記式(4)で表わされる置換アンモニウ
    ムを示す。)
  10. 【請求項10】 構造式(1)中のAに含まれる親水性
    基が式(6)で表される1種もしくは2種以上の基であ
    ることを特徴とする請求項1から4記載の水系顔料分散
    剤。 【化5】 (式中Bはおのおの独立して、水素原子、アルカリ金
    属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは、上記式
    (4)で表わされる置換アンモニウムを示す。)
  11. 【請求項11】 式(5)で表される基の中のR3のう
    ちいずれか1つがメチル基であり、その他がすべて水素
    基であることを特徴とする請求項9記載の水系顔料分散
    剤。
  12. 【請求項12】 構造式(1)中のR1の分子量が20
    0以下であることを特徴とする請求項1から11記載の
    水系顔料分散剤。
  13. 【請求項13】 構造式(1)中のR1が脂肪族炭化水
    素および芳香族炭化水素基からなる群より選ばれる1種
    または2種以上の基であることを特徴とする請求項1か
    ら12記載の水系顔料分散剤。
  14. 【請求項14】 顔料と請求項1から13記載の水系顔
    料分散剤を含有することを特徴とする水系顔料分散液。
  15. 【請求項15】 水系樹脂および請求項14記載の水系
    顔料分散液を含有することを特徴とする水系塗料。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の水系塗料を塗布した
    基材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009263643A (ja) * 2008-04-03 2009-11-12 Shin Etsu Chem Co Ltd カルボキシル基を有するオルガノポリシロキサン
JP2018070695A (ja) * 2016-10-25 2018-05-10 東京応化工業株式会社 着色剤分散液、感光性樹脂組成物、硬化物、有機el素子、パターンの形成方法、及び感光性樹脂組成物の製造方法
CN111748224A (zh) * 2020-07-04 2020-10-09 上海灿达建材科技有限公司 一种用于水性涂料的铝粉包覆及其处理工艺

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