JP2002308909A - シリコーン変性ポリマー粒子 - Google Patents

シリコーン変性ポリマー粒子

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒径分布が狭く、疎水表面を有し、各種油成
分に対しても不溶解度が高く、油成分を担持できるポリ
マー粒子と、それを含有する化粧料、及びそのような粒
子を簡便かつ安価に製造する方法の提供。 【解決手段】 重量平均粒子径Dwが0.2〜20μ
m、Dwと数平均粒子径Dnとの比、Dw/Dnが1.
3以下、及びアセトンへの不溶解度が50重量%以上で
あり、ポリマー粒子の少なくとも一部にシリコーンが化
学結合している、シリコーン変性ポリマー粒子、さら
に、油成分を含有する該シリコーン変性ポリマー粒子、
及びそれらの製法、並びにそれらシリコーン変性ポリマ
ー粒子を含有する化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧料、情報材
料、塗料、潤滑剤等に有用なシリコーン変性ポリマー粒
子、その製法及びそれを含有する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
微粒子の製造法としては、懸濁重合、乳化重合、分散重
合、沈殿重合等種々の方法が知られている。その中で、
疎水性表面を有する粒子を得る場合は、通常、疎水性不
飽和単量体を水溶性媒体中で、水溶性分散剤/乳化剤の
存在下、前述の重合方法を用い合成する。
【0003】これらの中でも、懸濁重合は、重合時の除
熱が容易で均一な重合状態が得られるのみならず乳化重
合の様に重合物を取り出す際の塩析や特別な脱水といっ
た複雑な処理工程を必要としない点で、工業上きわめて
有用な重合方法として広く利用されてきた。特許308
3594号公報では、溶解度パラメータ(SP値)9以
下のモノマーを50%以上使用し、架橋剤0.001〜
10%、分散剤にケン化度70〜97%のポリビニルア
ルコールを用いて懸濁重合することで、安定に吸油性粒
子を得る方法を開示している。しかし、この方法では、
ポリビニルアルコールが分散剤であるために、疎水性表
面の粒子を得るためには、重合後に洗浄操作が必要とな
る。また、この方法では粒径分布が広く、粒径分布の狭
い粒子を得るためには分級操作等が必要となる。
【0004】一方、粒径分布の狭い粒子を簡便に製造す
る方法としては、分散重合法が知られている。その中
で、架橋剤を用いた分散重合法に関しては、幾つか報告
されており、一般に架橋剤量が多いと粒子凝集や粒子表
面の異形化が起こり、少ないと架橋が掛からず粒子の可
溶分が多くなる。特開平7−149807号公報では、
特定の分散重合溶剤(イソアルカノール溶剤)を使用
し、架橋剤を時間制御及び監視下で添加することで球状
の単分散重合体粒子を製造する方法を開示している。し
かし、この方法では使用できる溶剤が限定されているこ
とと、ポリビニルピロリドンの様なイソアルカノール溶
剤に溶解する分散剤を使用しているために、疎水性表面
の粒子を得るためには洗浄等の後処理が必要となる。
【0005】本発明の課題は、粒径分布が狭く、疎水表
面を有し、各種油成分に対しても不溶解度が高く、油成
分を担持できるポリマー粒子と、それを含有する化粧
料、及びそのような粒子を簡便かつ安価に製造する方法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、重量平均粒子
径Dwが0.2〜20μm、Dwと数平均粒子径Dnと
の比、Dw/Dnが1.3以下、及びアセトンへの不溶
解度が50重量%以上であり、ポリマー粒子の少なくと
も一部にシリコーンが化学結合している、シリコーン変
性ポリマー粒子、さらに、油成分を含有する該シリコー
ン変性ポリマー粒子、及びそれらの製法、並びにそれら
シリコーン変性ポリマー粒子を含有する化粧料を提供す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】[シリコーン変性ポリマー粒子]
本発明のシリコーン変性ポリマー粒子は、乾燥時の凝集
性を弱め、また良好な透明性を得るために、重量平均粒
子径Dwが、0.2〜20μm、好ましくは0.5〜1
0μmである。また重量平均粒子径Dwと数平均粒子径
Dnとの比、Dw/Dnは、均一な粒子径分布を得るた
めに、1.3以下であり、好ましくは1.2以下、更に
好ましくは1.1以下であり、下限は好ましくは1.0
以上である。
【0008】なお、重量平均粒子径Dwは、光散乱法に
よる方法など公知の方法で求めることができる。また、
数平均粒子径Dnは透過型電子顕微鏡により撮影された
写真から測定して求めることができる。
【0009】本発明のシリコーン変性ポリマー粒子は球
状であることが好ましい。粒子の真球度が増すにつれて
動摩擦係数が下がり、化粧料に用いた場合、肌の滑り感
が高まる。本発明では、下記方法で測定される真球度が
50以上が好ましく、70以上が更に好ましく、80以
上が特に好ましい。
【0010】<真球度の測定法>走査型電子顕微鏡に
て、固体粒子の電子顕微鏡写真を撮影し、粒子同士が重
なり合っていないもの100個を無作為に選び出し、粒
子の投影像が真円のもの、もしくは投影像の外接円を描
かせ、外接円の半径の90%の半径を有する同心円と外
接円との間に投影像の輪郭が全て含まれる形状を有して
いるものの数をもって、粒子の真球度とする。
【0011】本発明のシリコーン変性ポリマー粒子のア
セトンへの不溶解度は、油成分を担持するために、50
重量%以上、好ましくは80重量%以上である。上限は
100重量%以下が好ましく、95重量%以下が更に好
ましい。このアセトンの不溶解度は、後述する実施例に
示された方法で測定される。
【0012】本発明のシリコーン変性ポリマー粒子は、
ポリマー粒子の少なくとも一部、好ましくはポリマー粒
子の表面の少なくとも一部に、好ましくは1つ以上の官
能基を有するシリコーンが、該官能基を介して、ポリマ
ー粒子の官能基と化学結合、好ましくは共有及び/又は
イオン結合しているものである。ここでのポリマー粒子
は、非架橋性モノマーと架橋性モノマーの混合モノマー
の重合体であることが好ましい。ポリマー粒子の官能基
として、架橋性又は非架橋性モノマーの官能基が挙げら
れる。
【0013】本発明において、化学結合しているとは、
ヘキサン溶媒中及びエタノール溶媒中で、それぞれ本発
明のシリコーン変性ポリマー粒子(10重量%)を、2
時間攪拌処理(30rpm、50℃)し、遠心分離する
洗浄工程を3回行っても、シリコーンが、シリコーン変
性ポリマー粒子に存在していることで、確認することが
出来る。
【0014】本発明のシリコーン変性ポリマー粒子とし
ては、溶剤中、1つ以上の官能基を有するシリコーンを
分散剤として、重合開始剤の存在下、非架橋性モノマー
及び架橋性モノマーを重合して得られるものが好まし
い。
【0015】本発明のシリコーン変性ポリマー粒子に存
在する、1つ以上の官能基を有するシリコーンの量は、
ポリマー粒子全量に対して、0.1〜15重量%が好ま
しく、0.1〜10重量%が更に好ましい。
【0016】[モノマー]本発明のポリマー粒子を構成
するモノマーは、非架橋性モノマーと架橋性モノマーの
混合モノマーが好ましい。
【0017】本発明において非架橋性モノマーは、ラジ
カル重合性ビニルモノマー(α置換体を含む)が好まし
い。非架橋性モノマーの具体例として、スチレン、炭素
数1〜22のアルキル基を有するアルキル(メタ)アク
リレート(ここで「アルキル(メタ)アクリレート」と
は、アルキルアクリレート又はアルキルメタクリレート
を意味し、以下同様の意味で「(メタ)」を用い
る。)、(メタ)アクリロニトリル、アクリルアミド、
酢酸ビニル、ビニルピロリドン等が挙げられ、これらは
1種以上を用いることができる。また、生成する粒子の
表面特性を制御したり、反応性を付与したりする目的
で、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の
α,β−不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、クロロメ
チルスチレン、グリシジル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−
(トリメトキシシリル)プロピル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチル
アミノスチレン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ビニルピリジン等のモノマーを1種以上用いること
もできる。
【0018】本発明における好ましい非架橋性モノマー
濃度は、重合の遅延、分散不安定化、粒径分布の拡大、
重合反応の暴走等の問題を引き起こさないために、反応
系中1〜50重量%が好ましく、2〜30重量%が更に
好ましい。非架橋性モノマー濃度もまた粒子径を変化さ
せる因子であり、一般には高いほど粒径が大きくなる傾
向がある。
【0019】非架橋性モノマーは、使用する非架橋性モ
ノマーの全量もしくはその一部をあらかじめ他の成分と
混合して使用するが、例えば高濃度の分散液を得る場合
などには、連続的に反応系内にモノマーを供給しながら
重合を行うことができる。通常、非架橋性モノマーは生
成するポリマーの良溶剤であるため、希釈せずにそのま
ま供給すると凝集を起こすことが多い。このような場合
は、非架橋性モノマーを溶剤で希釈して供給する。その
特別な実施形態として、溶剤の還流下に分散重合を行
い、凝縮液でモノマーを希釈して供給することができ
る。
【0020】供給する非架橋性モノマーの濃度は、好ま
しくは50重量%以下、より好ましくは30重量%以下
である。また、粒径分布の狭いポリマー粒子を得るため
には、反応系内の非架橋性モノマー濃度は30重量%以
下、好ましくは20重量%以下で、なるべく急激な非架
橋性モノマー濃度の変化がないように制御することが望
ましい。通常の分散重合においては、すでに生成したポ
リマー粒子の重量に比例して重合速度が増大していくこ
とから、非架橋性モノマーは、初期は比較的ゆっくり、
後半になるほど速く供給していくことが望ましい。
【0021】本発明に用いられる架橋性モノマーは、架
橋性ビニルモノマーが好ましく、α置換体を含み、ジビ
ニル系のジビニルベンゼン、ジ(メタ)アクリレート系
のエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2官能性
モノマー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レートやテトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリ
レート等の多官能性モノマーが挙げられ、これらの架橋
性モノマーを1種以上用いることができる。これらの中
で好ましい架橋性モノマーは、ジビニルベンゼン、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレートである。
【0022】本発明において架橋性モノマーの使用量
は、所望の油担持能力により適宜選択されるが、架橋性
モノマーが多いと油担持能力が低くなるとともに、粒子
が異形化/凝集し、少ないと架橋が十分でなく、油に溶
解してしまうために、使用するモノマー全量に対して
0.001〜10重量%が好ましく、0.01〜5重量
%が更に好ましい。
【0023】架橋性又は非架橋性モノマーの官能基とし
て、反応性の不飽和基、カルボキシ基、アミノ基、エポ
キシ基、ハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基、カルボ
ニル基、イソシアネート基等が挙げられ、反応性の不飽
和基、カルボキシ基、アミノ基、エポキシ基、ヒドロキ
シ基、カルボニル基が好ましい。
【0024】[シリコーン]本発明に用いる分散剤は、
1つ以上の官能基を有するシリコーンが好ましく、疎水
性であることが更に好ましい。疎水性とは、水100g
(25℃)中に、好ましくは1g以下、さらに好ましく
は0.5g以下、特に好ましくは0.1g以下の溶解度
を有するものをいい、下限は0.0001g以上が好ま
しい。
【0025】官能基はシリコーンのシロキサン鎖の側
鎖、片末端、両末端のいずれに位置していてもよい。官
能基としては、アミノ基、アンモニウム基、カルボキシ
基、エポキシ基、ヒドロキシ基、ラジカル重合性基等が
挙げられる。これらの中では、片末端にラジカル重合性
基を有するシリコーン、アミノ基を有するシリコーン
(以下、アミノ変性シリコーンという)、カルボキシ基
を有するシリコーン(以下、カルボキシ変性シリコーン
という)、エポキシ基を有するシリコーン(以下、エポ
キシ変性シリコーンという)、ヒドロキシ基を有するシ
リコーン等が好ましく、片末端にラジカル重合性基を有
するシリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変
性シリコーンから選ばれる1種以上を用いることがさら
に好ましく、片末端にラジカル重合性基を有するシリコ
ーン又はアミノ変性シリコーンが特に好ましく、片末端
にラジカル重合性基を有するシリコーンが最も好まし
い。
【0026】片末端にラジカル重合性基を有するシリコ
ーンとして、一般式(I)で表される化合物が例示され
る。
【0027】
【化1】
【0028】〔式中、 A:CH2=C(R1)COO-, CH2=C(R1)CONR2-又はCH2=CH-C6H4-
で表される基を示す。ただし、R1=H又はCH3、R2=H又
はCxH2x+1 (x=1〜4の整数)である。 B:-(CH2O)m-CnH2n- (m=0又は1、n=1〜10の整数)
で表される基を示す。 D:CyH2y+1 (y=1〜4の数)で表される基を示す。 a:3〜1500の数を示す。〕 この中でも、本発明の目的を達成するために、一般式
(II)で表されるシリコーンが特に好ましい。
【0029】
【化2】
【0030】〔式中、 R1,B,a:前記の意味を示す。 R4:炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕 このような片末端にラジカル重合性基を有するシリコー
ンは、例えばラジカル重合法による連鎖移動法を利用す
る方法、あるいはアニオンリビング重合による方法等か
ら合成できる。
【0031】本発明に用いる片末端にラジカル重合性基
を有するシリコーンの数平均分子量(Mn)は、生成す
るポリマー粒子の分散安定性及びポリマー粒子の製造時
の操作性の点より、500〜100,000 が好まし
く、1,000〜50,000がより好ましい。
【0032】本発明に用いられるアミノ変性シリコーン
は、特別な構造のものでも良いが一般に市販されている
汎用のもので十分である。汎用のアミノ変性シリコーン
には変性基の種類、位置、置換度及び重合度が異なるも
のがある。変性基の種類としては一般式(III)で表され
る基が好適に用いられる。
【0033】
【化3】
【0034】〔式中、pは3〜20の整数、Y及びZは同
一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基を有してい
てもよい炭素数1〜22の炭化水素基、又はヒドロキシ
ル基を有していてもよい炭素数1〜22のアミノアルキ
ル基を示す。〕 かかる変性基の具体例としては、3−アミノプロピル
基、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル
基、N−(2−ジメチルアミノエチル)−3−アミノプ
ロピル基、N−アルキル(炭素数1〜22)アミノプロピ
ル基、N,N−ジメチルアミノプロピル基、N,N−ビ
ス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピル基等
が挙げられる。中でも3−アミノプロピル基、N−(2
−アミノエチル)−3−アミノプロピル基、N−(2−
ジメチルアミノエチル)−3−アミノプロピル基、特に
3−アミノプロピル基が、入手し易さの点で好ましい。
【0035】変性基の置換位置としては、シリコーン鎖
の側鎖、両末端及び片末端のものがあるが、本発明にお
いてはいずれの変性位置のものも好適に使用し得る。ま
た本発明に用いられるアミノ変性シリコーンは本発明の
趣旨を逸脱しない限り、他の変性基、例えばフェニル
基、アルキル基、ポリエーテル基等で共変性されていて
も良い。
【0036】本発明に用いられるアミノ変性シリコーン
の置換度(アミン当量)は特に制限はないが、アミン当
量が小さすぎると分散媒への溶解性が低下する結果、分
散不安定化をきたすことがあり、またアミン当量が大き
すぎると得られる粒子の粒径分布が広がったり、反応容
器への付着物が増大したりすることがあるので、アミン
当量が300〜50,000g/mol のものが好ましく、1,000〜
20,000g/mol のものがより好ましい。また、一般に、
アミン当量が大きくなるほど得られる粒子の径が大きく
なる傾向がある。
【0037】なお、本発明において、アミノ変性シリコ
ーンのアミン当量はクロロホルム/メタノール(容積比
1/1)溶液にて、塩酸による電位差滴定で求めた。
【0038】本発明に用いられるアミノ変性シリコーン
の重合度(粘度)には特に制限はないが、粘度が低すぎ
る場合は分散安定性が低下し、高すぎる場合は製造時の
操作性が悪くなるため、25℃における粘度が50〜1,000,
000 mPa・sのものが好ましく、1,000 〜100,000 mPa・sの
ものがより好ましい。一般に、用いるアミノ変性シリコ
ーンの粘度が高いほど得られる粒子の径が小さくなる傾
向がある。
【0039】なお、本発明において、アミノ変性シリコ
ーンの粘度は、測定試料の粘度(25℃)が100,000 mPa・
s未満の場合、B型粘度計で測定し、測定試料の粘度(2
5℃)が100,000 mPa・s以上の場合はE型粘度計で測定し
た。
【0040】本発明に用いられるカルボキシ変性シリコ
ーンは、ケイ素原子とカルボキシ基とが飽和炭化水素基
で結ばれている化合物、あるいは特願2000−305
741号明細書に記載されているような、カルボキシ基
とケイ素原子との間に少なくともエステル結合又はアミ
ド結合を含む2価の基を有する化合物が挙げられる。こ
のカルボキシ基を有する基として、一般式(IV)又は(V)
で表される基が好ましい。
【0041】
【化4】
【0042】[式中、R5、R6:同一又は異なって、ヘ
テロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数2〜
22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレ
ン基又はアリーレン基を示す。 X: −O− 又は−NH− 基を示す。 M:水素原子、金属、アンモニウム、総炭素数1〜22
のアルキル若しくはアルケニルアンモニウム、炭素数1
〜22のアルキル若しくはアルケニル置換ピリジニウ
ム、総炭素数1〜22のアルカノールアンモニウム、又
は塩基性アミノ酸を示す。]
【0043】
【化5】
【0044】[式中、R5、R6、X、M:前記の意味を
示す。 R7、R8:同一又は異なって、ヘテロ原子を含む置換基
を有していてもよい、炭素数2〜22の直鎖もしくは分
岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基
を示す。] 一般式(IV)及び(V)中、R5は、好ましくは炭素数2〜
12の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基又はアルケニ
レン基であり、R6及びR8は、好ましくは炭素数2〜8
の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基又はアルケニレン
基、あるいはフェニレン基であり、R7は、好ましくは
炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基又は
アルケニレン基であり、より好ましくはエチレン基であ
る。R5〜R8において、ヘテロ原子を含む置換基として
は、エステル基、エーテル基、アミド基、ウレイレン基
等が挙げられる。M中、金属は、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属、遷移金属を含むが、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属が好ましく、ナトリウム、カリウムがより好
ましい。アルカノールアンモニウムは、総炭素数1〜9
の、モノ、ジ又はトリアルカノールアンモニウムが好ま
しく、更に好ましくは、モノエタノールアンモニウム、
ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウ
ムである。塩基性アミノ酸としては、アルギニン、ヒス
チジン、リジン等が挙げられる。
【0045】カルボキシ変性シリコーンは、水酸基及び
/又はアミノ基を含有するシリコーン(以下、前駆体シ
リコーンという)と、酸無水物又は酸塩化物とを反応さ
せることで合成することができるが、酸無水物が好まし
く用いられ、このような酸無水物は、無水フタル酸、無
水マレイン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水ア
ジピン酸の中から選ばれる1種以上を単独あるいは混合
状態で用いることが好ましい。
【0046】前駆体シリコーンの水酸基、アミノ基の部
分構造は特に限定されないが、一般式(VI)又は(VII)で
表されるものが好ましい。シリコーン鎖は、直鎖又は分
岐鎖でもよく、また架橋されていても、されていなくて
もよい。
【0047】
【化6】
【0048】前駆体シリコーンと酸無水物との反応にお
いて溶媒は、何も用いないか、あるいは酸無水物と反応
しないものであれば特に制限はなく、例えば、2−ブタ
ノン等のケトン類、ヘプタンやシクロヘキサン等の飽和
炭化水素類、トルエン等の芳香族炭化水素類、1,4−
ジオキサンやジエチレングリコールジエチルエーテルや
アニソール等のエーテル類、ジメチルホルムアミド等の
アミド類、酢酸エチルや安息香酸メチル等のエステル
類、1,2−ジクロロエタンやクロロベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素類、スルホラン等のスルホン類、ジメチ
ルスルホキシド等のスルホキシド類等が挙げられる。
【0049】反応温度は、酸無水物の開環反応を早め、
前駆体シリコーンと酸無水物とを混合し易くし、またシ
リコーン鎖の断裂などの副反応や変色等を抑制する観点
から、30℃〜150℃が好ましく、50℃〜110℃
がさらに好ましい。
【0050】反応時間は、充分な反応を行い、またシリ
コーン鎖の断裂や変色等の好ましくない副反応を抑制す
る観点から、2〜23時間が適当である。反応雰囲気
は、乾燥窒素などの不活性気体雰囲気が好ましい。
【0051】前駆体シリコーンと酸無水物との割合は、
求められる性質に依存して決められるが、生成物にカル
ボキシ基等を含有させる特徴を出し、反応しないで残留
する酸無水物量を抑え、その後の変質や使用時の副反応
を抑制する観点から、前駆体シリコーンの水酸基とアミ
ノ基との合計当量モル数に対して0.3倍〜1.2倍当
量モルの酸無水物を用いることが好ましく、0.6倍〜
1.1倍当量モル用いることが特に好ましい。ここで、
酸無水物1モルは、反応性から1当量モルとする。特に
式(VII)においてXがNHである基を有する前駆体シリ
コーンを用い、これに酸無水物を反応させる場合には、
全てのアミノ基の0.7倍当量モル以上用いることが好
ましい。
【0052】エポキシ変性シリコーンとして、一般式(V
III)で表される片末端及び/又は両末端エポキシ基含有
シリコーンが好ましい。
【0053】
【化7】
【0054】〔式中、R10:1価の炭化水素基を示し、
複数個のR10は同一でも異なっていてもよい。 R11:エポキシ含有基又は1価の炭化水素基を示す。 E:エポキシ含有基を示す。 b:1〜10000の数を示す。〕 一般式(VIII)において、R10で示される1価の炭化水素
基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、シク
ロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基等のア
リール基、トリフルオロプロピル基等のフッ素原子置換
アルキル基等が挙げられる。R10は、全てが同一であっ
ても異なっていてもよいが、すべてのR 10がメチル基で
あることが望ましい。
【0055】Eで示されるエポキシ含有基としては、エ
ポキシ基を含有していれば特に制限はないが、具体的に
は下記一般式(IX)〜(XI)で表される基が挙げられる。
【0056】
【化8】
【0057】〔式中、qは1以上の整数を示し、1〜3
の整数が好ましい。〕
【0058】
【化9】
【0059】〔式中、r及びsは0又は1以上の整数を
示し、それぞれ0〜20の整数が好ましい。但し、r及
びsの内少なくとも一つは1以上の整数である。〕 R11が1価の炭化水素基である場合は、片末端エポキシ
基含有シリコーンとなり、エポキシ含有基である場合
は、両末端エポキシ基含有シリコーンとなるが、R11
1価の炭化水素基である片末端エポキシ基含有シリコー
ンが好ましい。
【0060】R11で示される1価の炭化水素基として
は、R10と同様のアルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、フッ素原子置換アルキル基等が挙げられ、R11
で示されるエポキシ含有基としては、Eと同様の一般式
(IX)〜(XI)で表される基が挙げられる。これらのR11
中ではメチル基が好ましい。
【0061】一般式(VIII)中、bは、1〜500が好ま
しく、5〜100が更に好ましく、10〜50が特に好
ましい。
【0062】ヒドロキシ基を有するシリコーンとして、
式(XII)で表される分岐型シリコーン、式(XIII)で表さ
れる両末端型シリコーン、式(XIV)で表される片末端型
シリコーン等を挙げることができる。
【0063】
【化10】
【0064】〔式中、R12:炭素数1〜12のアルキレ
ン基を示す。 R13:エチレン基又はプロピレン基を示し、複数個のR
13は同一でも異なっていてもよい。 d、e、f:溶剤の種類により異なり、分散剤として、
溶剤に溶解する値である。] 式(XII)、(XIII)及び(XIV)において、R12としてはト
リメチレン基が好ましく、R13としてはエチレン基が好
ましい。
【0065】本発明の分散剤として用いる、1つ以上の
官能基を有するシリコーンが、片末端にラジカル重合性
基を有するシリコーンである場合には、片末端にラジカ
ル重合性基を有するシリコーンが、架橋性又は非架橋性
モノマー由来の反応性の不飽和基と共重合されるため、
ポリマー粒子と化学結合したシリコーン変性ポリマー粒
子となる。
【0066】1つ以上の官能基を有するシリコーンが、
アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、エ
ポキシ変性シリコーン、ヒドロキシ基を有するシリコー
ンである場合には、それぞれアミノ基、カルボキシ基、
エポキシ基、ヒドロキシ基と反応しうる非架橋性及び/
又は架橋性のモノマー(以下、モノマーという)を使用
することで、シリコーンがポリマー粒子の少なくとも一
部、好ましくは表面に、化学結合、好ましくは共有結合
及び/又はイオン結合した粒子を得ることができる。
【0067】アミノ変性シリコーンのアミノ基と反応し
うるモノマーは、カルボキシ基、酸無水物基、ハロゲン
化アルキル基、エポキシ基、イソシアネート基を有する
モノマーであり、カルボキシ変性シリコーンのカルボキ
シ基と反応しうるモノマーは、アミノ基、ヒドロキシ
基、ハロゲン化アルキル基、エポキシ基、イソシアネー
ト基を有するモノマーであり、エポキシ変性シリコーン
のエポキシ基と反応しうるモノマーは、アミノ基、カル
ボニル基等を有するモノマーであり、ヒドロキシ基を有
するシリコーンのヒドロキシ基と反応しうるモノマー
は、カルボキシ基等を有するモノマーであり、それぞれ
シリコーンの官能基と化学結合、好ましくは共有及び/
又はイオン結合することができる。これらモノマーは、
使用するシリコーンの官能基の当量以上用いることが好
ましい。
【0068】尚、これらのシリコーン、特にアミノ変性
シリコーン、カルボキシ変性シリコーンは、前述のシリ
コーンを重合時に、分散剤として使用するのみならず、
重合時には非シリコーン系の分散剤を用い、重合後、1
つ以上の官能基を有するシリコーンと、該官能基と反応
しうる官能基を有するポリマー粒子と接触させ、必要に
より加温することでポリマー粒子表面に、化学結合、好
ましくは共有及び/又はイオン結合を形成することもで
きる。
【0069】本発明において分散剤の使用量は、系の安
定性及び生成する粒子に求められる特性(粒子径、表面
特性等)により適宜選択されるが、分散安定性及び経済
的な面からモノマーに対して0.1〜20重量%が好ま
しく、0.1〜10重量%がさらに好ましい。
【0070】[重合開始剤]本発明において重合開始剤
として、例えば、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイル
パーオキシド、ターシャリーブチルパーオキシピバレー
ト、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等のパー
オキシド系開始剤、アゾビス(イソブチロニトリル)、
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビ
ス(ジメチルイソブチレート)、アゾビス(シクロヘキ
サンカルボニトリル)等のアゾ系開始剤が好適に用いら
れる。
【0071】一般に分散重合において、パーオキシド系
開始剤は分散剤からの水素引き抜き作用により、グラフ
トポリマーを生成し、分散安定性を高めることが知られ
ている。しかし、シリコーンを分散剤に用い、炭化水素
及び/又はシリコーン溶剤中で分散重合を行うとアゾ系
開始剤においても安定に分散を保つことができる。
【0072】重合開始剤の使用量は、モノマーに対して
0.03〜3モル%が好ましく、0.1〜1モル%が更
に好ましい。重合開始剤はあらかじめ他の成分と混合溶
解して使用されるが、残存モノマーを低減する目的から
重合反応途中で溶剤等に希釈して、一括あるいは連続的
に添加することが好ましい。
【0073】[溶剤]本発明に用いる溶剤は、分散剤及
びモノマーを溶解し、生成ポリマーを溶解しないもので
あれば特に制限はないが、非水系溶剤が好ましい。さら
に好ましくは、炭化水素系溶剤もしくはシリコーン系溶
剤又はそれらの混合物である。炭化水素系溶剤として、
ヘキサン、ヘプタン、ドデカン、シクロヘキサン、メチ
ルシクロヘキサン、イソオクタン、水添トリイソブチレ
ン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素等が例示され、
シリコーン系溶剤として、オクタメチルシクロテトラシ
ロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサ
メチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン等が
例示される。これらの中でヘキサンが特に好ましい。
【0074】溶剤の種類は生成するポリマー粒子の大き
さや分散安定性を左右する重要な因子である。一般に生
成するポリマーとの親和性が高いほど大きな粒子ができ
る傾向がある。
【0075】[油成分]本発明のシリコーン変性ポリマ
ー粒子は油成分を含有することができる。本発明でいう
油成分は、特に限定されるものではないが、保湿剤、香
料、抗菌剤、冷感剤、温感刺激剤、及び紫外線吸収剤か
ら選ばれる1種以上が好ましい。油成分は、ポリマーと
の親和性を高め、ポリマー粒子の吸液量を向上させるた
めに、生成したポリマーの溶解度パラメータ(SP値)
との差が1以下であることが好ましい。
【0076】本発明において「溶解度パラメータ」は、
H.バレル(Burrel)著ポリマー・ハンドブック(Polyme
r Handbook)、ウィリー・インターサイエンス(Wiley
−Interscience)、第IV−337〜IV−348頁のものを採用
し、単位(cal/cm31/ 2又は、(MPa)1/2
表される。
【0077】ポリマー粒子の油成分の担持性について
は、吸液又は膨潤することで確認できる。吸液について
は、例えばJIS K5101(1978年)に規定される顔料の吸
液量測定法に準拠して測定することで確認できる。すな
わち、ポリマー粒子1gをガラス板上にとり、対象とな
る油成分を少量ずつ滴下しながらヘラを用いて練り込
み、ポリマー粒子が全体的にペースト状になったときを
終点とし、ポリマー粒子1gあたりの吸液量(ml)と
して容易に試験できる。吸液量としては、好ましくは
0.5ml/g以上、さらに好ましくは1ml/g以
上、特に好ましくは2ml/g以上である。上限は、特
に無いが、100ml/g以下であってもよい。ただ
し、この方法では、ポリマー粒子間隙の油成分の保持も
同時に見ていることになるため、油成分中でのポリマー
粒子の膨潤を確認することがより好ましい方法である。
膨潤の有無については、光学顕微鏡観察あるいはレーザ
ー光散乱・粒度分布測定装置(コールター社製「LS2
30」)により、粒子の貧溶媒中で測定した重量平均粒
子径と油成分中での重量平均粒子径の比から算出した体
積膨潤倍率が、1.5倍以上が好ましく、2倍以上がさ
らに好ましく、3倍以上が特に好ましい。上限は、特に
無いが、100倍以下であってもよい。
【0078】油成分としては、一般に疎水性物質が好ま
しい。疎水性とは、好ましくはCLogP値が0.5以
上であり、より好ましくは1.5以上である。また、2
種以上を混合する場合は、全体としてのCLogP値が
0.5以上であり、より好ましくは1.5以上である。
【0079】本発明に用いられる保湿剤の例としては、
スクワラン、スクワレン、ミンク油、ホホバ油、カルナ
バロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ、ラノリン等の天
然物、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、石油
ワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ラ
ウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアル
コール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水
素添加ラノリンアルコール、イソステアリルアルコー
ル、コレステロール等の高級アルコール、ミリスチン酸
イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ミリスチ
ン酸ミリスチン、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリ
ミリスチン酸グリセリン、イソステアリン酸コレステリ
ル等のエステル、ビタミンA、ビタミンE、パンテノー
ル、パントテニルエチルエーテル等のビタミン類、その
他パラフィン、シリコーン及びその誘導体、セラミド及
びその類似構造物質、炭素数24〜60の分岐鎖又は直
鎖状の固体アルキルエーテル、炭素数12〜22のアル
キル基を有するアルカノイルタウリンカルシウム塩等が
挙げられる。
【0080】これらの中で、セラミド及びその類似構造
物質、スクワラン、スクワレン、炭素数24〜44のジ
アルキルエーテル、ラウロイルタウリンカルシウム塩
が、好ましく用いられる。このような保湿剤は1種以上
を用いることができる。
【0081】香料は、天然香料としては、レモン オイ
ル、オレンジ オイル、ライム オイル、マンダリン オ
イル、グレープフルーツ オイル、ユーカリ オイル、ラ
ベンダー オイル、ローズ オイル、ジャスミン アブソ
リュート等、合成香料としては、リモネン、α-ピネ
ン、β-ピネン、カンフェン、ミルセン、サビネン、オ
シメン、α−フェランドレン、g−ターピネン、ターピ
ノレン、p−サイメン、カリオフィレン等のテルペン系
炭化水素類、メチルアセテート、エチルアセテート、イ
ソブチルアセテート、イソアミルアセテート、エチルア
セトアセテート、ヘプチルアセテート、ノニルアセテー
ト、イソボロニルアセテート、ベンジルアセテート、ゲ
ラニルアセテート、シトロネリルアセテート、ネリルア
セテート、フェニルエチルアセテート、リナリルアセテ
ート、ターピニルアセテート、ヘキシルアセテート、ア
ミルアセテート、スチラリルアセテート、アニシルアセ
テート、シス−3−ヘキセニルアセテート、セドリルア
セテート、ベチベリルアセテート等のアセテート類、シ
トロネロール、ゲラニオ−ル、ターピネオール、ジヒド
ロミルセノール、リナロール、p−クレゾール、フェニ
ルエチルアルコール、ネロール、オイゲノール、アニス
アルコール、セドロール、ベンジルアルコール、シス−
3−ヘキセノール、トランス−2−ヘキセノール、チモ
ール、カルバクロール、サンダルマイソール コア、バ
グダノール、サンダロア、シンナミックアルコール、フ
ェノキシエチルアルコール、スチラリルアルコール、パ
チュリアルコール等のアルコール類、ヘプタナール、オ
クタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナー
ル、ドデカナール、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、シトラール、イソシクロシトラール、シトロネラー
ル、リグストラール、α−ヘキシルシンナミックアルデ
ヒド、α―アミルシンナミックアルデヒド、ヘリオトロ
ピン、ヘリオナール、アニスアルデヒド、バニリン、エ
チルバニリン、リリアール、シクラメンアルデヒド、リ
ラール、ヘリオナール、ハイドロキシシトロネラール等
のアルデヒド類、ベンジルフォルメート、ゲラニルフォ
ルメート、シトロネリルフォルメート、ネリルフォルメ
ート、フェニルエチルフォルメート、リナリルフォルメ
ート、エチルフォルメート、メチルプロピオネート、メ
チルイソブチレート、エチルイソブチレート、エチルブ
チレート、プロピルブチレート、イソブチルイソブチレ
ート、イソブチルイソバレレート、イソアミルプロピオ
ネート、アミルプロピオネート、アミルイソブチレー
ト、アミルブチレート、アミルイソバレレート、アリル
ヘキサノエート、アリルヘプタノエート、アリル 3−
シクロヘキシルプロピオネート、アリルアミルグリコレ
ート、エチルヘプタノエート、メチルベンゾエート、エ
チルベンゾエート、ゲラニルベンゾエート、リナリル
ベンゾエート、エチルオクタノエート、メチルオクチン
カーボネート、ジエチルフタレート、エチルシンナメー
ト、ヘキシルサリシレート、ベンジルサリシレート、フ
ェニルエチルイソブチレート、メチルアンソラニレー
ト、メチルジャスモネート、メチルジヒドロジャスモネ
ート、エチル 3−メチル−3−フェニルグリシデー
ト、フラクトン、フルーテート、γ−ウンデカラクト
ン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、δ−デカラ
クトン、クマリン等のエステル類、1,8−シネオール、
リメトール、ローズオキサイド、リナロールオキサイ
ド、ジフェニルオキサイド、アニソール、p−クレジル
メチルエーテル、ジメチルハイドロキノン、エストラゴ
ール、メチルオイゲノール、β−ナフトールメチルエー
テル、アネトール、セドリルメチルエーテル、ガラクソ
ライド(1,3,4,6,7,8−ヘキサハイドロ−4,6,6,7,8,8,
−ヘキサメチルシクロペンタ−γ−2−ベンゾピラン)
等のエーテル類、ダマスコン(α−、β−体)、ダマセ
ノン(α−、β−体)、ヨノン(α−、β−、γ−
体)、メチルヨノン(α−、β−、γ−体)、メチル−
β−ナフチルケトン、ベンゾフェノン、トナライド、メ
ントン、メチルセドリン、イソメチルヨノン(α−、β
−体)、イロン(α−、β−、γ−体)、マルトール、
エチルマルトール、cis−ジャスモン、ジヒドロジャ
スモン、l−カルボン、アセトフェノン、ベンジルアセ
トン、カローン、ラズベリーケトン、アニシルアセト
ン、ムスクケトン、ムスコン、シベトン、シクロペンタ
デカノライド、エチレンブラッシレート、セレストライ
ド、トラセオライド、シクロヘキサデカノライド等のケ
トン類、ゲラニルニトリル、シトロネリルニトリル等の
ニトリル類、インドール、スカトール、6−メチルキノ
リン、イソブチルキノリン、2−アセチルピラジン等の
ヘテロサイクリック類が挙げられる。このような香料は
1種以上を用いることができる。
【0082】抗菌剤としては、ヒノキチオール、わさび
抽出油等の天然物の他、ベンツイミダゾリル、カルバミ
ン酸メチル、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタ
ルイミド、セチルリン酸化ベンザルコニウム、β−ナフ
トール等が挙げられる。これらは1種以上を用いること
ができる。
【0083】冷感剤としてはカンファー、チモール、ハ
ッカ油、ペパーミント油、スペアミント油、l-メントー
ル、メントール誘導体等が挙げられる。これらは1種以
上を用いることができる。
【0084】温感刺激剤としては、ノニル酸バニリルア
ミド、カプサイシン、ジングロン、バニリルブチルエー
テル、及びこれらを主成分とする天然の抽出物、例えば
トウガラシエキス(チンキ)、アルニカチンキ、ショウキ
ョウエキス(チンキ)及びこれらと同効の作用を有するオ
レオレジン等が挙げられる。これらは1種以上を用いる
ことができる。
【0085】紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン化
合物、ジベンゾイルメタン系化合物、シンナメート系化
合物等が挙げられる。これらは1種以上を用いることが
できる。
【0086】[製造法]本発明において、溶剤中、分散
剤を用いて、重合開始剤の存在下、非架橋性モノマー及
び架橋性モノマーを、重合する。分散剤として、1つ以
上の官能基を有するシリコーンを用いることが好まし
い。1つ以上の官能基を有するシリコーンが、片末端に
ラジカル重合性基を有するシリコーン又はアミノ変性シ
リコーンであることがさらに好ましい。必要なら、分子
量あるいは粒子径制御の目的で連鎖移動剤も同時に用い
ることができる。
【0087】連鎖移動剤の具体例として、ブチルメルカ
プタン、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、ド
デカンチオール、メルカプト変性シリコーン等のメルカ
プタン類、四塩化炭素、四臭化炭素、ジメチルアニリ
ン、クメン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられ
る。
【0088】本発明において、重合温度は重合開始剤の
分解速度、モノマーと溶剤との親和性等によって選択さ
れ、好ましくは室温〜150℃、より好ましくは50〜
120℃である。溶剤の還流下に反応を行うことは温度
制御及び重合熱除去が容易にできる点で好ましい。重合
時間は重合開始剤の半減期、モノマーの反応性によって
適宜選択されるが、2時間〜48時間が好ましい。前述
した非架橋性モノマーと同様、架橋性モノマー、分散剤
の一部を、重合中に、例えば溶剤に希釈して、添加する
ことも好ましい。
【0089】分散重合においてはモノマーに含まれる重
合禁止剤や酸素の残存量が生成する粒子径を大きく変動
させる場合があるので、通常のラジカル重合を行う場合
以上にこれらの重合禁止(遅延)因子量を制御すること
が望ましい。
【0090】撹拌条件は、速すぎても遅すぎても分散が
不安定になりやすく、強い剪断がかからずに系全体が混
合されるように行うのが好ましい。
【0091】重合終了後、シリコーン変性ポリマー粒子
分散液としてそのまま、あるいは溶剤置換により他の溶
剤への分散液にして、用いることができる。さらに遠心
分離、濾過等の固液分離や乾燥等の公知の方法により、
溶剤を除去し、粉体とすることもできる。
【0092】得られた重合体を、油成分と接触すること
で、油成分を含有するシリコーン変性ポリマー粒子を製
造することができる。油成分と重合体との接触方法は、
得られた重合体を油成分とともに溶剤に分散したのち、
溶剤を除去することで容易に得られる。分散させる溶剤
は油成分を溶解し粒子を分散できる溶剤であれば何でも
良いが、本発明の製造法において用いられる前述の溶剤
中、炭化水素系溶剤が好ましい。重合終了後の重合スラ
リーに直接油成分を添加し、本発明のシリコーン変性ポ
リマー粒子と混合し、接触させた後、溶剤を除去する方
法が簡便でより好ましい。また、油成分を反応系に存在
させて重合を行っても良いが、重合安定性の観点から重
合反応の後期に添加し、存在させることが好ましい。
【0093】[化粧料]本発明のシリコーン変性ポリマ
ー粒子の化粧料中の含有量は、その化粧料の目的に応じ
て適宜選択することができ、特に限定されるものではな
いが、0.1〜50重量%が好ましく、特に1〜30重量%
が好ましい。
【0094】本発明の化粧料の形態は特に限定されず、
油中水型又は水中油型の乳化化粧料、油性化粧料、スプ
レー化粧料、スティック状化粧料、シート状化粧料のい
ずれでもよい。また本発明の化粧料の種類も特に限定さ
れず、例えばパック、ファンデーション、口紅、ローシ
ョン、コールドクリーム、ハンドクリーム、皮膚洗浄
剤、柔軟化化粧料、栄養化粧料、収斂化粧料、美白化粧
料、シワ改善化粧料、老化防止化粧料、洗浄用化粧料、
制汗剤、デオドラント剤等の皮膚化粧料;シャンプー、
リンス、トリートメント、整髪剤、養毛剤等の毛髪化粧
料が挙げられる。
【0095】本発明の化粧料は、アルコールを含有する
ことも好ましい。このようなアルコールとしては、エタ
ノール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ソルビトール等の炭素数1〜6の
一価又は多価アルコール等が挙げられる。中でも、一価
アルコール、特にエタノールが好ましい。アルコール類
の配合量は、本発明の化粧料中に5〜30重量%とする
のが好ましく、シリコーン変性ポリマー粒子の2〜50
重量倍とすることが特に好ましい。
【0096】本発明の化粧料には、更に化粧料成分とし
て一般に使用されているその他の成分を、本発明の効果
を損なわない範囲で、上記化粧料の形態、種類等に応じ
て適宜配合することができる。
【0097】かかる化粧料成分としては、例えばマイ
カ、タルク、セリサイト、カオリン、ナイロンパウダ
ー、ポリメチルシルセスキオキサン、硫酸バリウム等の
体質顔料;酸化チタン、亜鉛華、酸化鉄等の無機顔料;
これら粉体をシリコーン処理、金属石けん処理、N-アシ
ルグルタミン酸処理等の表面疎水化処理した粉体;固体
状又は液状のパラフィン、固形パラフィン、マイクロク
リスタリンワックス、ワセリン、セレシン、オゾケライ
ト、モンタンろう等の炭化水素類;オリーブ、地ろう、
カルナウバろう、ラノリン、鯨ろう等の植物性油脂、動
物性油脂又はロウ;ステアリン酸、パルミチン酸、オレ
イン酸、グリセリンモノステアリン酸エステル、グリセ
リンジステアリン酸エステル、グリセリンモノオレイン
酸エステル、イソプロピルミリスチン酸エステル、イソ
プロピルステアリン酸エステル、ブチルステアリン酸エ
ステル等の脂肪酸又はそのエステル類;セチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、パルミチルアルコール、ヘ
キシルドデシルアルコール等の高級アルコール類;カチ
オン化セルロース、カルボキシベタイン型ポリマー、カ
チオン化シリコーン等の吸着又は増粘剤;グリコール、
ソルビトール等の保湿作用を有する多価アルコール類;
美白剤、鎮痛消炎剤、鎮痒剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮
膚軟化剤、ホルモン剤等の薬効成分;水;界面活性剤;
W/O又はO/W型乳化剤;ポリエーテル変性シリコーン、ポ
リエーテル・アルキル変性シリコーン、グリセリルエー
テル変性シリコーン等のシリコーン油用の乳化剤;メチ
ルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリアクリル酸、トラガント、寒天、ゼラチ
ン等の増粘剤;その他、乳化安定剤、キレート剤、紫外
線防御剤、pH調整剤、防腐剤、色素類、香料等が挙げら
れる。
【0098】
【実施例】以下の例で、ポリマー粒子の物性は以下の方
法で測定した。 (1)重量平均粒子径Dw(μm):レーザー光散乱・
粒度分布測定装置(コールター社製「LS230」)に
より求めた。 (2)数平均粒子径Dn(μm):透過型電子顕微鏡に
より撮影した写真から200個以上の粒子径を計測し、
平均値を求めた。 (3)アセトンへの不溶解度:重合体約3gを精秤し
(Ag)、この重合体に対しアセトンを50倍量加え、
超音波処理を30分間行った(25℃)。その後、遠心
分離し、全上澄み液を取り出した。上澄み液中のアセト
ンを蒸発させ、析出した固形分を精秤(Bg)し、下記
式によりアセトンへの不溶解度を求めた。
【0099】アセトンへの不溶解度(重量%)=(1−
B/A)×100 (4)Si定性分析:ヘキサン及びエタノールによる洗
浄工程終了後の粒子0.05gをろ紙上にとり、ろ紙の
まま圧力をかけて製錠したものにつき、次の条件で蛍光
X線法により測定するとき2θ(θ:回折角)108.
2°付近に発光を認めることで、Siが存在しているこ
とを確認した。
【0100】蛍光X線法の測定条件 2θ(θ:回折角):108.2°付近 ターゲット:ロジウム管球 管電圧:50kV 管電流:50mA 分光結晶:エチレンジアミンD−タートレイト(EDD
T) 検出器:プロポーショナルカウンタ(PC) 実施例1 4ツ口フラスコにn−ヘキサン600g、片末端メタク
リロイル変性シリコーン(チッソ(株)製サイラプレー
ンFM−0725:数平均分子量1万,分散剤)10
g、メタクリル酸メチル90g(0.6mol)、スチレ
ン60g(0.58mol)、ラウロイルパーオキシド
3.2g(0.008mol)を室温下で仕込み、窒素置
換しながら攪拌を1時間程度行った。オイルバスを2時
間で25℃から溶剤が還流する様に温度設定し、4ツ口
フラスコを25℃のオイルバスに漬けた。約1時間後、
系内が白濁し始め重合開始を確認した。
【0101】重合開始から2時間目に81%純度のジビ
ニルベンゼン4.8g(対モノマー3重量%)とメタク
リル酸ステアリル10g(0.12mol)を還流液で希
釈しながら4時間かけて連続滴下した。重合開始から1
8時間後に反応を停止してスラリーを得た。反応液を放
冷後、遠心分離により固液分離し、残滓をn−ヘキサン
600gで再分散した後、遠心分離する洗浄工程を3回
行い、50℃の乾燥機で真空乾燥を行い白色の重合体を
得た。
【0102】得られた白色の重合体の重量平均粒子径D
wは2.9μm、Dw/Dn=1.08、アセトンへの
不溶解度は85重量%、真球度は72であった。この重
合体20gをヘキサン180gに再分散し、攪拌処理
(2時間、30rpm、50℃)した後、遠心分離する
洗浄工程を3回行った後、さらにエタノール180gに
再分散し、攪拌処理(2時間、30rpm、50℃)し
た後、遠心分離する洗浄工程を3回行った。その後、5
0℃の乾燥機で真空乾燥を行い白色の重合体を得た。S
i定性試験により、重合体にSiが存在していることを
確認した。
【0103】この白色の重合体100gをヘキサン60
0gに再分散し、油成分として保湿剤であるミリスチン
酸イソプロピル200gを混合した後、50℃で3時間
撹拌した後、ヘキサンを留去して、油成分を担持したシ
リコーン変性ポリマー粒子を得た。
【0104】実施例2 4ツ口フラスコにn−ヘキサン600g、アミノ変性シ
リコーン(側鎖3−アミノプロピル型、粘度(25℃にお
ける粘度)50,000cs、アミン当量5,000 g/mol)10
g(2mmol)、メタクリル酸0.43g(5mmol)、
メタクリル酸メチル120g(1.2mol)、スチレン
30g(0.29mol)、ラウロイルパーオキシド3.
2g(0.008mol)を室温下で仕込み、窒素置換し
ながら攪拌を1時間程度行った。オイルバスを2時間で
25℃から溶剤が還流する様に温度設定し、4ツ口フラ
スコを25℃のオイルバスに漬けた。約1時間後、系内
が白濁し始め重合開始を確認した。
【0105】重合開始から2時間目に81%純度のジビ
ニルベンゼン4.8g(対モノマー3重量%)とメタク
リル酸ステアリル10g(0.03mol)を還流液で希
釈しながら4時間かけて連続滴下した。重合開始から1
8時間後に反応を停止してスラリーを得た。反応液を放
冷後、遠心分離により固液分離し、残滓をn−ヘキサン
600gで再分散した後、遠心分離する洗浄工程を3回
行い、50℃の乾燥機で真空乾燥を行い白色の重合体を
得た。
【0106】得られた白色の重合体の重量平均粒子径D
wは2.1μm、Dw/Dn=1.05、アセトンへの
不溶解度は88重量%、真球度は81であった。この重
合体20gをヘキサン180gに再分散し、攪拌処理
(2時間、30rpm、50℃)した後、遠心分離する
洗浄工程を3回行った後、さらにエタノール180gに
再分散し、攪拌処理(2時間、30rpm、50℃)し
た後、遠心分離する洗浄工程を3回行った。その後、5
0℃の乾燥機で真空乾燥を行い白色の重合体を得た。S
i定性試験により、重合体にSiが存在していることを
確認した。
【0107】この得られた白色の重合体100gをヘキ
サン600gに再分散し、油成分として冷感剤であるl
−メントール200gを混合した後、50℃で3時間撹
拌した後、ヘキサンを留去して、油成分を担持したシリ
コーン変性ポリマー粒子を得た。
【0108】比較例1 ジビニルベンゼンを使用しないこと以外は、実施例1と
同様に重合して白色の重合体を得た。
【0109】得られた白色の重合体の重量平均粒子径D
wは2.7μm、Dw/Dn=1.03、アセトンへの
不溶解度は0%、真球度は96であった。この重合体2
0gをヘキサン180gに再分散し、攪拌処理(2時
間、30rpm、50℃)した後、遠心分離する洗浄工
程を3回行い、さらにエタノール180gに再分散し、
攪拌処理(2時間、30rpm、50℃)した後、遠心
分離する洗浄工程を3回行った。その後、50℃の乾燥
機で真空乾燥を行い白色の重合体を得た。Si定性試験
により、Siの存在が確認できた。
【0110】この重合体100gをヘキサン600gに
再分散し、油成分として冷感剤であるl−メントール2
00gを混合した後、50℃で3時間撹拌した後、ヘキ
サンを留去したが、凝集してしまい油成分を担持した粒
子は得られなかった。
【0111】比較例2 4ツ口フラスコにメチルアルコール1100g、分散剤
としてポリビニルピロリドン(GAF社製、K−30)
22g、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル10
g、スチレン100g、81%純度のジビニルベンゼン
3g(対モノマー3重量%)を室温下で仕込み、窒素置
換しながら攪拌を1時間程度行った。オイルバスを2時
間で25℃から溶剤が還流する様に温度設定し、4ツ口
フラスコを25℃のオイルバスに漬けた。約1時間後、
系内が白濁し始め重合開始を確認した。
【0112】重合開始から18時間後に反応を停止して
スラリーを得た。反応液を放冷後、遠心分離により固液
分離し、残滓をメタノール1000gで再分散した後、
遠心分離する洗浄工程を3回行い、50℃の乾燥機で真
空乾燥を行い白色の重合体を得た。
【0113】得られた白色の重合体の重量平均粒子径D
wは1.3μm、Dw/Dn=1.02、アセトンへの
不溶解度は95%、真球度は68であった。
【0114】この白色の重合体50gをヘキサン300
gに再分散し、アミノ変性シリコーン(側鎖3−アミノ
プロピル型、粘度(25℃における粘度)50,000cs、ア
ミン当量5,000 g/mol)5 gを加え、50℃で3時間
撹拌した後、ヘキサンを留去して、シリコーンを被覆し
た重合体を調製した。この重合体20gをヘキサン18
0gに再分散し、攪拌処理(2時間、30rpm、50
℃)した後、遠心分離する洗浄工程を3回行い、さらに
エタノール180gに再分散し、攪拌処理(2時間、3
0rpm、50℃)した後、遠心分離する洗浄工程を3
回行った。その後、50℃の乾燥機で真空乾燥を行い重
合体を得た。この処理後の白色粉末のSi定性試験で、
Siは検出されずシリコーン変性ポリマー粒子は得られ
なかった。
【0115】処方例1 下記成分を混合して皮膚用乳液を調製した。得られた乳
液を皮膚に塗布すると、非常にしっとりとした感触が得
られた。また、メントールによる冷感が持続した。
【0116】 <成分> 実施例2で得たシリコーン変性ポリマー粒子 2.0重量% セタノール 1.0 スクワラン 5.0 オリーブ油 3.0 ホホバ油 2.0 ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0 モノステアリン酸ソルビタン 1.0 ブチルパラベン 0.1 メチルパラベン 0.1 グリセリン 2.0 1,3−ブチレングリコール 2.0 香料 0.1 エタノール 3.0 水 バランス 処方例2 下記成分を混合して得られた配合液を、スプレーにてパ
ルプシート(40g/m2)に含浸率250%になるよう
に噴霧し、裁断、積層させて、ウェットタイプのシート
状化粧料を調製した。得られたシートで、肌を拭き取っ
た後にも、メントールの冷感が持続することが確認され
た。
【0117】 <成分> 実施例2で得たシリコーン変性ポリマー粒子 6.0重量% ペムレン 0.2 ブチルパラベン 0.1 1,3−ブチレングリコール 2.0 グリセリン 2.0 香料 0.1 エタノール 5.0 水 バランス
【0118】
【発明の効果】本発明のシリコーン変性ポリマー粒子
は、粒径分布が狭く、手触りがさらさらし、各種油成分
に対しても不溶解度が高い。さらには、油成分を含有で
きることから、化粧料、情報材料、塗料、潤滑剤等に用
いることができる。また、化粧料として用いた場合、含
有した油成分の徐放効果により、油成分に由来する効果
が持続される。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA122 AC022 AC072 AC102 AC122 AC432 AC442 AC482 AD092 AD161 AD162 BB41 BB46 BB48 BB51 CC02 DD12 DD31 EE06 EE07 4J011 HA03 HB28 4J100 AB02P AB16Q AG04P AL03P AL04P AL05P AL62Q AL63Q AL66Q AM02P AM15P AQ08P BA08Q DA40 EA09 FA03 FA19 GC00 JA61

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均粒子径Dwが0.2〜20μ
    m、Dwと数平均粒子径Dnとの比、Dw/Dnが1.
    3以下、及びアセトンへの不溶解度が50重量%以上で
    あり、ポリマー粒子の少なくとも一部にシリコーンが化
    学結合している、シリコーン変性ポリマー粒子。
  2. 【請求項2】 ポリマー粒子が、非架橋性モノマーと架
    橋性モノマーとの混合モノマーの重合体である請求項1
    記載のシリコーン変性ポリマー粒子。
  3. 【請求項3】 溶剤中、1つ以上の官能基を有するシリ
    コーンを分散剤として、重合開始剤の存在下、非架橋性
    モノマー及び架橋性モノマーを重合して得られる、請求
    項1又は2記載のシリコーン変性ポリマー粒子。
  4. 【請求項4】 1つ以上の官能基を有するシリコーン
    が、片末端にラジカル重合性基を有するシリコーン又は
    アミノ基を有するシリコーンである請求項3記載のシリ
    コーン変性ポリマー粒子。
  5. 【請求項5】 さらに、油成分を含有する請求項1〜4
    のいずれかの項記載のシリコーン変性ポリマー粒子。
  6. 【請求項6】 油成分が、保湿剤、香料、抗菌剤、冷感
    剤、温感刺激剤、及び紫外線吸収剤から選択される1種
    以上である、請求項5記載のシリコーン変性ポリマー粒
    子。
  7. 【請求項7】 溶剤中、1つ以上の官能基を有するシリ
    コーンを分散剤として、重合開始剤の存在下、非架橋性
    モノマー及び架橋性モノマーを重合し、得られた重合体
    と油成分を接触させる、請求項5又は6記載のシリコー
    ン変性ポリマー粒子の製法。
  8. 【請求項8】 1つ以上の官能基を有するシリコーン
    が、片末端にラジカル重合性基を有するシリコーン又は
    アミノ基を有するシリコーンである請求項7記載のシリ
    コーン変性ポリマー粒子の製法。
  9. 【請求項9】請求項1〜6のいずれかの項記載のシリコ
    ーン変性ポリマー粒子を含有する化粧料。
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