JP2002307543A - 賦形シートの表面保護方法 - Google Patents

賦形シートの表面保護方法

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JP2002307543A
JP2002307543A JP2001110151A JP2001110151A JP2002307543A JP 2002307543 A JP2002307543 A JP 2002307543A JP 2001110151 A JP2001110151 A JP 2001110151A JP 2001110151 A JP2001110151 A JP 2001110151A JP 2002307543 A JP2002307543 A JP 2002307543A
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sheet
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JP2001110151A
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Masao Shibata
雅男 柴田
Hiroyuki Nakamura
浩之 中村
Nobuto Ito
暢人 伊藤
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SAKAIYA MEIHAN KK
Teikoku Printing Inks Manufacturing Co Ltd
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SAKAIYA MEIHAN KK
Teikoku Printing Inks Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱板式真空圧空成形によるシートの印刷面に通
気孔マークが転写されることなく、フォーミング性の面
でも良好な賦形を行うことができる賦形シートの表面保
護方法を提供する。 【解決手段】金型11上にセットしたシート15の印刷
面を熱板17に圧着させて金型11の通気孔11aから
の圧空押しつけによりシート15の均一加熱を行った
後、熱板17の通気孔17aから噴出される高温圧空と
金型11の通気孔11aからの吸引によってシート15
を賦形するようにした熱板式真空圧空成形において、シ
ート15の印刷面が通気孔マークを転写させることのな
い硬度とシートのフォーミング性を低下させることのな
い伸び特性を併せ持ったインキによって形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱板式真空圧空成
形によるシートの印刷面に通気孔マークが転写されるこ
とのない賦形シートの表面保護方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年において、例えば自動車関係の内装
部品は、モジュール化として複数部品を一体化する傾向
にあり、三次元での立体形状が主流となっている。
【0003】特に、オーディオパネルやヒートコントロ
ールパネルのように透過性が要求される成形部品は、そ
の形状及び意匠の多色化により、従来の主工法であった
2色成形や3色成形、塗装レーザ加工の対応が困難とな
り、印刷シートを一体成形するようにしたインモールド
工法を採用することが急増している。
【0004】さらに、このインモールド工法において
も、平坦な印刷シートをインサート成形するようにした
従来工法から、深い立体形状をカバーするために、予め
フォーミングによって所望形状の賦形を行った立体シー
ト材をインサートすることが要求されている。
【0005】このような立体シート材をフォーミング
(賦形)加工するには、その要求仕様により、冷間(常
温)または熱間でのマッチドメタル工法、真空成形、真
空圧空成形等の各種加工法が採用されるようになってい
る。
【0006】いずれの加工においても、印刷された平坦
なシートを立体形状に賦形させるものであって、シート
材に求められる特性としては、耐熱性と共に均一かつ良
好な伸びが要求されるところである。
【0007】図1乃至図6は、熱板式真空圧空成形法に
よるフォーミング加工を示すものであり、シートの表面
に印刷を施した印刷シートに金型の形状を賦形するよう
にしたものである。
【0008】図1において、金型枠10内に所定の金型
11を固定すると共に金型枠10の下部に金型温調ブロ
ック12(図2参照)を設けた金型ユニット13を構成
し、金型枠10の上部四方に突出されたガイドピン1
4、14…に印刷シート15に形成された各ガイド孔1
6、16…を挿入して該印刷シート15を位置合わせし
た状態で金型11上に設置する。
【0009】次いで、図2に示すように、金型ユニット
13を上昇することによって印刷シート15の上面を熱
板17に当て、図3に示すように、金型11に設けられ
た多数の通気孔11a、11a…からシート15側に高
温過熱された圧空を噴出することによりシート15を熱
板17に圧着させる。
【0010】次に、図4に示すように、熱板17に設け
られた多数の通気孔17a、17a…より高温圧空をシ
ート15側に噴出すると共に、金型11の多数の通気孔
11aによって真空吸引を行うことによって、シート1
5が金型11の形状にならって賦形加工される。
【0011】さらに、図5に示すように、金型ユニット
13を下降することによって金型11の型開きを完了
し、賦形シート15を取り出すために、金型11の通気
孔11a、11a…から温風圧搾エアを賦形シート15
側に噴出してシート15を金型11から離脱させ、次い
で、図6に示すように、金型枠10のガイドピン14、
14…から手動にてシート15を取り出す。
【0012】このような熱板式真空圧空成形法によれ
ば、加熱コントロールされた熱板17にシート15を直
接接触させることによって、均一かつ迅速なる加熱を行
うと同時に、圧空を噴出することによってシート表面を
ムラなく熱板17に押圧させることができ、シート溶融
の際に生じるドローダウンを軽減させることが可能とな
り、フォーミングの意匠位置ずれが少なく、優れた再現
性を達成することができる。
【0013】しかしながら、上記の熱板式真空圧空成形
法においては、熱板17によって加熱されたインキ面が
熱板17の無数の通気孔17a、17a…に触れ、賦形
時に、この通気孔より高温圧空が噴出されることによっ
てインキ面を直接押圧するため、通気孔マークがシート
15に転写されるという問題点があり、従来は、インキ
面に保護フィルムを貼る等の特別な対策を必要としてい
たのである。
【0014】なお、上記の熱板17に触れるインキ面を
ハードコート処理することにより、通気孔マークを目立
ちにくくすることは可能であるが、ハードコート処理に
よってシート自体の柔軟性を失うことでフォーミング性
が低下し、形状不良の問題及びハードコート層にクラッ
クが発生するという問題が生じる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたもので、熱板式真空圧空成
形によるシートの印刷面に通気孔マークが転写されるこ
となく、フォーミング性の面でも良好な賦形を行うこと
ができる賦形シートの表面保護方法を提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1における賦形シートの表面保護
方法は、金型上にセットしたシートの印刷面を熱板に圧
着させて金型の通気孔からの圧空押しつけによりシート
の均一加熱を行った後、前記熱板の通気孔から噴出され
る高温圧空と前記金型の通気孔からの吸引によって前記
シートを賦形するようにした熱板式真空圧空成形におい
て、前記シートの印刷面が通気孔マークを転写させるこ
とのない硬度と前記シートのフォーミング性を低下させ
ることのない伸び特性を併せ持ったインキによって形成
されることを特徴とする。
【0017】また、本発明の請求項2の賦形シートの表
面保護方法は、請求項1において、前記インキは二液硬
化型反応タイプインキであることを特徴とする。
【0018】また、本発明の請求項3の賦形シートの表
面保護方法は、請求項1または請求項2において、前記
インキには平均粒子径が1〜35μのポリマー粒子をイ
ンキ100重量部中に5〜30重量部含んでいることを
特徴とする。
【0019】さらに、本発明の請求項4の賦形シートの
表面保護方法は、請求項1または請求項2において、前
記インキは平均粒子径が2〜20μのポリマー粒子をイ
ンキ100重量部中に10〜20重量部含んでいること
を特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
しながら説明する。
【0021】本発明による賦形シートの表面保護方法
は、図1〜図6に示す熱板式真空圧空成形に供給するシ
ート15の印刷面が通気孔マークを転写させることのな
い硬度とシート15のフォーミング性を低下させること
のない伸び特性を併せ持ったインキによって形成される
ようにしたものである。
【0022】シートの材料は、熱板式真空圧空成形に適
する材料として、耐熱性と均一かつ良好な伸びを満足す
るPC(ポリカーボネート)を用い、このようなシート
の片面または両面に後述する二液硬化反応タイプインキ
を使用して印刷を施しておき、この印刷シートを図1〜
図6に示す熱板式真空圧空成形に供給する。
【0023】即ち、図7は本発明による印刷シートであ
り、図7(a) はシート2の熱板側(図7(a) の上方面
側)に二液硬化反応タイプインキ3を印刷し、その反対
面に通常のインク4を施してある。
【0024】また、図7(b) はシート2の両面に通常の
インク4を施したうえ、夫々の表面に二液硬化反応タイ
プインキ3を印刷したものである。
【0025】ここで、本発明に使用するインキについて
各項目に分けて説明する。
【0026】1、インキに含まれる微球粒子の粒子径と
添加量 インキのタイプとしては、溶剤型インキや紫外線硬化型
インキなどを使用することができる。
【0027】このようなインキに、平均粒子径が1〜3
5μ、好ましくは2〜20μのポリマー粒子をインキ1
00重量部中に5〜30重量部、好ましくは10〜20
重量部含んでいる二液硬化反応タイプインキを使用す
る。
【0028】このように、インキ中に上記のポリマー粒
子を含むことによって、本発明に求められる通気孔マー
クが転写されないだけの硬度と、必要なフォーミング性
を有する柔軟性を確保した印刷シートとすることができ
る。
【0029】なお、ポリマー微球粒子の平均粒子径を上
記のように規定したのは、熱板の通気孔マークが転写さ
れない限度としての硬度とフォーミング性の限度から規
定されると共に、仕上がり具合を考慮した結果によるも
のである。
【0030】即ち、微球粒子が大きくなると表面の仕上
りが粗くなり、その粗さの限度は平均粒子径27〜35
μである。その反面、微球粒子が小さくなると表面のマ
ット仕上りが細かくフラットなものとなり、マット仕上
とならないものであって、その限度が平均粒子径1〜7
μである。両者を総合した平均粒子径が1〜35μとな
る。さらに、微球粒子の好ましい粒子径が2〜20μで
あるのは、マット仕上りのより好ましい粗さを規定する
ものである。
【0031】また、ポリマー粒子の添加量については、
インキの流動性と接着性に影響するものであり、平均粒
子径が1〜35μの場合は、ポリマー微球粒子をインキ
100重量部中に5〜30重量部含み、平均粒子径が2
〜20μの場合は、微級粒子をインキ100重量部中に
10〜20重量部含むことによって、好ましいインキの
流動性と接着性を確保し、良好なマット仕上りとするも
のである。
【0032】2、インキ中のポリマー粒子の例 粉末セルロース、粉末プロテイン等の天然ポリマーが好
ましい。また、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(共)
重合体、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、4弗化エ
チレン樹脂などの合成樹脂粉末も例示することができ
る。さらに、これらの樹脂粉末を併用することも可能で
ある。
【0033】3、ポリマー粒子の好ましい形状 球形のものが好ましい。
【0034】4、インキのバインダー樹脂 印刷物の絞り加工時にシートから剥離したり、クラック
を発生しない柔軟性と耐熱性とを兼備したバインダー樹
脂が望ましい。
【0035】その例としては、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、塩化
ビニール、酢酸ビニール共重合体などが例示できる。
【0036】また、バインダーの主材料となる樹脂は官
能基を有する架橋性のものであってもよく、架橋剤と併
用して二液性のインキとして使用することもできる。
【0037】一般にこのような架橋性のインキを使用す
ることは、印刷物の耐熱性を向上することに有効であ
る。
【0038】5、インキの組成例 OH基を持ったポリエステル樹脂 …30重量部 ケトン系溶剤 …25重量部 芳香族炭化水素系溶剤 …25重量部 ウレタン系樹脂粉末 …15重量部 (直径が2〜20μ微球粒子) 添加剤 …5重量部 イソシアネート系架橋剤 …5重量部
【0039】6、インキの具体例帝国インキ製造(株)
製のCOS−100マットクリヤー、COS−200マ
ットクリヤー、COS−300マットクリヤー、COS
−400マットクリヤー、COS−500マットクリヤ
ー等がある。なお、マット剤の添加量を加減してマット
感を調整することができる。
【0040】なお、本発明において、上記のように賦形
されたシートは所望形状にトリミングプレスして単品で
使用されるものと、これを射出成形金型にインサート
し、成形で一体化するインモールド工法に使用されるの
が一般的である。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、熱板式真
空圧空成形に供給されるシートの印刷面が通気孔マーク
を転写させることのない硬度とシートのフォーミング性
を低下させることのない伸び特性を併せ持ったインキに
よって形成されるようにしてあるため、シート自体の柔
軟性を失うことも、インクにクラックが発生することも
なく、熱板式真空圧空成形によるシートの賦形加工にお
ける外観保護と併せて従来印刷の最終工程で実施してい
たハードコート塗装の削除を可能とするものである。
【0042】従って、本発明の賦形シートの表面保護方
法によれば、シートを賦形する前工程としてシートに本
発明におけるインキを用いて印刷しておくことにより、
従来実施されていたインキ面に保護フィルムを貼る等の
特別な対策を施すことなく、通気孔マークが転写され
ず、良好なフォーミング性によって賦形されたシートを
得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱板式真空圧空成形において金型にシートを設
置している状態を示す斜視図である。
【図2】熱板式真空圧空成形において金型に設置したシ
ートの上部に熱板を当接した状態を示す断面図である。
【図3】熱板式真空圧空成形において金型に設置したシ
ートを熱板に圧着している状態を示す断面図である。
【図4】熱板式真空圧空成形においてシートに賦形を施
している状態を示す断面図である。
【図5】熱板式真空圧空成形において賦形したシートか
ら型開きを行っている状態を示す断面図である。
【図6】熱板式真空圧空成形において賦形後のシートを
取り出している状態を示す斜視図である。
【図7】(a) 、(b) は本発明による印刷シートの断面図
である。
【符号の説明】
2…シート 3…二液硬化反応タイプインキ 4…通常のインク 10…金型枠 11…金型 11a…金型の通気孔 12…金型温調ブロック 13…金型ユニット 14…ガイドピン 15…印刷シート 16…ガイド孔 17…熱板 17a…熱板の通気孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 浩之 埼玉県川越市芳野台1丁目103番35 サカ イヤ銘版株式会社内 (72)発明者 伊藤 暢人 東京都荒川区西尾久8−43−2 帝国イン キ製造株式会社内 Fターム(参考) 4F208 AA28 AC03 AG03 AM32 MA03 MB28 MG04 4J039 AD05 AD10 AE04 AE06 BD02 BE33 EA48 GA34

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型上にセットしたシートの印刷面を熱板
    に圧着させて金型の通気孔からの圧空押しつけによりシ
    ートの均一加熱を行った後、前記熱板の通気孔から噴出
    される高温圧空と前記金型の通気孔からの吸引によって
    前記シートを賦形するようにした熱板式真空圧空成形に
    おいて、前記シートの印刷面が通気孔マークを転写させ
    ることのない硬度と前記シートのフォーミング性を低下
    させることのない伸び特性を併せ持ったインキによって
    形成されることを特徴とする賦形シートの表面保護方
    法。
  2. 【請求項2】前記インキは二液硬化型反応タイプインキ
    であることを特徴とする請求項1記載の賦形シートの表
    面保護方法。
  3. 【請求項3】前記インキは平均粒子径が1〜35μのポ
    リマー粒子をインキ100重量部中に5〜30重量部含
    んでいることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の賦形シートの表面保護方法。
  4. 【請求項4】前記インキは平均粒子径が2〜20μのポ
    リマー粒子をインキ100重量部中に10〜20重量部
    含んでいることを特徴とする請求項1または請求項2記
    載の賦形シートの表面保護方法。
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Cited By (4)

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