JP2002306468A - X線ct装置およびその制御方法 - Google Patents

X線ct装置およびその制御方法

Info

Publication number
JP2002306468A
JP2002306468A JP2001114371A JP2001114371A JP2002306468A JP 2002306468 A JP2002306468 A JP 2002306468A JP 2001114371 A JP2001114371 A JP 2001114371A JP 2001114371 A JP2001114371 A JP 2001114371A JP 2002306468 A JP2002306468 A JP 2002306468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
scan
subject
rotation
projection data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001114371A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4587594B2 (ja
Inventor
Masahiro Moritake
正浩 森武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
GE Medical Systems Global Technology Co LLC
Original Assignee
GE Medical Systems Global Technology Co LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GE Medical Systems Global Technology Co LLC filed Critical GE Medical Systems Global Technology Co LLC
Priority to JP2001114371A priority Critical patent/JP4587594B2/ja
Publication of JP2002306468A publication Critical patent/JP2002306468A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4587594B2 publication Critical patent/JP4587594B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • X-Ray Techniques (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スカウトスキャンを行うことなしに、X線管
の管電流値を被検体のスキャン位置に応じて自動制御す
ることの可能なX線CT装置およびその制御方法を提供
し、もって患者スループットの改善および被曝量の低減
を実現すること。 【解決手段】 ガントリの第1回転(rot.1)における
検出器列R1の、例えば投影角度0°の位置Saおよ
び、投影角度90°の位置Sbにおける投影データを用い
て、後続の一回転(rot.1の90°から第2回転(rot.2)
の90°までの、太線矢印)における管電流を算定し、リ
アルタイムに管電流を制御する。マルチスライスのヘリ
カルスキャンの場合には、この管電流の制御は管電流算
定位置Sbよりも遡ったz軸位置にある検出器列R2に
よるスキャンにも及ぶこととなり、速い管電流制御レス
ポンスを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線CT(Comput
erized Tomography)システムにおけるガントリ装置お
よびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CTシステムは、X線管より発生す
るX線を患者(被検体)に複数方向から照射するスキャ
ンを行い、患者を透過した各方向からのX線より得られ
る投影データに基づいて画像再構成処理を行うことによ
って、診断部位の断層像を提供するものである。
【0003】従来より、被検体に照射するX線量を決定
するX線管の管電流値を被検体のスキャン位置に応じて
スキャン中に変化させる、いわゆるAuto mAという技術
が知られている。この技術を用いると、X線減衰量が異
なる被検体の部位に応じた適切なX線量を設定すること
ができ、無駄な被曝を抑えつつ、良好なS/Nを有する
断層像を得ることができる。さらに、X線管の寿命の延
長にも寄与するという利点も有する。かかる技術の詳細
は例えば、特開平1−293844号公報、特開平11
−104121号公報に記載されている。
【0004】従来のAuto mAの実現において、被検体の
スキャン位置に応じた管電流を算定するためには、ま
ず、スカウトスキャンを実施する必要がある。スカウト
スキャンとは、X線管を所定位置に固定したまま(すな
わち、一定の投影角度に固定したまま)、被検体を乗せ
たテーブルを徐々に搬送しながらX線を連続的に照射し
て得た投影データより、1枚の被検体透視像(スカウト
画像)を得るものである。
【0005】特に、上記した特開平11−104121
号公報においては、互いに直交する方向からの2回のス
カウトスキャンを行うことを開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スカウ
トスキャンのためにとられる時間は少なくない。特に、
集団検診時には患者スループットの観点から大きな問題
となる。また、スカウトスキャンによって被曝量が増え
るという問題もある。このことから、スカウトスキャン
を行う必要のないAuto mA技術の実現が望まれている。
【0007】つまり、本発明は、スカウトスキャンを行
うことなしに、X線管の管電流値を被検体のスキャン位
置に応じて自動制御することの可能なX線CT装置およ
びその制御方法を提供し、もって患者スループットの改
善および被曝量の低減を実現することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、例えば本発明のX線CT装置は、以下の構成を備え
る。すなわち、X線を発生するX線管と、該X線管に対
向して設けられたX線検出部とが一体となって被検体の
周りを回転し、当該回転運動中に、異なる投影角度で該
被検体を透過したX線を前記X線検出部で検出すること
で投影データを収集するスキャンを行い、該被検体の断
層像を再構成するX線CT装置であって、前記回転運動
中の前記X線管のX線量の制御値を決定する決定手段
と、該決定手段で決定された前記制御値に従ってスキャ
ンを行わせるスキャン制御手段と、を備え、前記決定手
段は、現在の前記回転運動中に収集された所定の投影角
度の投影データに基づいて、後続する前記回転運動にお
ける前記制御値を決定することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施形態に
ついて詳細に説明する。
【0010】(構成)図1は、実施形態のX線CTシス
テムのブロック構成図である。図示のように本システム
は、被検体へのX線照射と被検体を透過したX線を検出
するためのX線検出機構を一体的に取り付けるガントリ
装置100と、ガントリ装置100に対して各種動作設
定を行うとともに、ガントリ装置100から出力された
データに基づいてX線断層像を再構成し、表示する操作
コンソール200により構成されている。
【0011】ガントリ装置100は、その全体の制御を
つかさどるメインコントローラ1をはじめ、以下の構成
を備える。
【0012】2は操作コンソール200との通信を行う
ためのインタフェース、3はテーブル12上に横たえた
被検体(患者)を搬送(図面に垂直な方向で以下、z軸
ともいう)するための空洞部を有するガントリであり、
内部には、X線発生源であるX線管4、X線の照射範囲
を画定するためのスリットを有するコリメータ6、コリ
メータ6のX線照射範囲を画定するスリット幅の調整用
モータであるモータ7aが設けられている。X線管4
は、X線管コントローラ5によって駆動制御され、この
X線管コントローラ5はメインコントローラ1からの制
御信号に従って管電流、管電圧といったX線管4に与え
る負荷を制御することが可能である。モータ7aの駆動
はコリメータコントローラ7により制御される。
【0013】また、ガントリ3には、被検体を透過した
X線を検出するX線検出部8、およびX線検出部8で得
た透過X線より得られる投影データを収集するデータ収
集部9も備えられている。X線管4およびコリメータ6
と、X線検出部8とは互いに空洞部分を挟んで、すなわ
ち、被検体を挟んで対向する位置に設けられ、その関係
が維持された状態で被検体の周りを回転するようになっ
ている。この回転は、モータコントローラ11からの駆
動信号により駆動される回転モータ10によって行われ
る。また、被検体を乗せるテーブル12は、z軸方向へ
の搬送がなされるが、その駆動は、テーブルモータコン
トローラ14からの駆動信号により駆動されるテーブル
モータ13によって行われる。
【0014】メインコントローラ1は、ガントリ装置1
00の全体の制御をつかさどるプロセッサであって、イ
ンタフェース2を介して受信した各種コマンドの解析を
行い、それに基づいて上記のX線管コントローラ5、コ
リメータコントローラ7、モータコントローラ11、テ
ーブルモータコントローラ14、そして、データ収集部
9に対し、各種制御信号を出力することになる。また、
メインコントローラ1は、データ収集部9で収集された
投影データを、インタフェース2を介して操作コンソー
ル200に送出する処理も行う。
【0015】操作コンソール200は、いわゆるワーク
ステーションであり、図示するように、装置全体の制御
をつかさどるCPU51、ブートプログラム等を記憶し
ているROM52、主記憶装置として機能するRAM5
3をはじめ、以下の構成を備える。
【0016】HDD54は、ハードディスク装置であっ
て、ここにOSのほか、ガントリ装置100に各種指示
を与えたり、ガントリ装置100より受信したデータに
基づいてX線断層像を再構成するための診断プログラム
等が格納されている。また、VRAM55は表示しよう
とするイメージデータを展開するメモリであり、ここに
イメージデータ等を展開することでCRT56に表示さ
せることができる。57および58は、各種設定を行う
ためのキーボードおよびマウスである。また、59はガ
ントリ装置100と通信を行うためのインタフェースで
ある。
【0017】実施形態におけるX線CTシステムの構成
は概ね上記のとおりであるが、次にX線管4、コリメー
タ6、X線検出部8の構造を図2を用いて、より詳しく
説明する。
【0018】図2はX線管4、コリメータ6、X線検出
部8の要部構成図である。図示はしないが、これらの構
成要素はガントリ3の所定の基部に支持されている。な
お、同図中、矢印zはz軸方向を示している。z軸方向
は、本実施形態では、先述したとおりテーブル12の搬
送方向であるが、これは被検体の体軸方向に一致し、ガ
ントリ13とテーブル12との相対的な移動方向を示し
ている。
【0019】同図において、X線管4はハウジング41
に、集束電極およびフィラメントを内蔵する陰極スリー
ブ42と、回転するターゲット43とを内蔵した構造で
あり、焦点fからX線を放射する。
【0020】コリメータ6は鉛等のX線遮蔽材質の部材
で構成され、図示の如く、X線管4より放射されたX線
のz軸方向におけるX線照射範囲を画定するコリメータ
6a(アパーチャともよばれる)と、コリメータ6aと
X線管4との間にあって、ガントリ3の回転方向に沿う
方向の照射範囲(ファン角とよばれる。例えば60°)を
画定する、2枚の固定された遮蔽板からなるコリメータ
6bを備える。かかる配置によって、X線の照射範囲を
画定するためのスリット15を形成している。
【0021】実施形態におけるX線検出部8の詳細な構
成は次のとおりである。ファン角に依存した長さにわた
る複数(例えば、1000個)の検出チャネルからなる検出
器列が、R1およびR2で示されるz軸方向に沿う2列
のアレイ構成により配列されている。これにより、いわ
ゆる2列マルチスライスCTを実現する。もっとも、本
発明は特定の検出アレイのサイズによって限定されてい
るものではない。
【0022】(処理)上記した構成において、実施形態
におけるスキャンは次のように行われる。テーブル12
に被検体を横たえた状態でガントリ3を回転させること
でX線管4とX線検出部8を被検体の周囲を回転させな
がら(すなわち、投影角度を変化させながら)、かつ、
その投影角度の変化に同期してテーブル12をz軸方向
(本実施形態では被検体の体軸方向に一致する方向)に
移動させながら、被検体にX線を照射すること(X線の
投影)を、360°分行う。これを1つの単位として1ス
キャンとよぶ。検出された各透過X線は、データ収集部
9でディジタル値に変換されて投影データとしてメイン
コントローラ1を介して操作コンソール200に転送さ
れる。このスキャンを連続的に繰り返すと、X線管4の
軌跡は図3に示すように、らせん状に周回することにな
る。このことから、かかるスキャンはヘリカルスキャン
とよばれている。
【0023】なお、このようならせん状の周回運動は、
図4に示すような、投影角度βに係る、z軸に沿うサイ
ンカーブとして描くこともできることは理解されよう。
また、図3および図4は、X線管4の軌跡として描いた
が、X線検出部8の軌跡も当然、同様のものとなる。
【0024】スキャンの概要は上記のとおりであるが、
本発明の実施形態は、スカウトスキャンを行わずにスキ
ャンを行い、1スキャン毎、すなわち、ガントリ3の一
回転毎に、リアルタイムに次の一回転におけるX線管4
に与える管電流を決定し、制御するところに特徴があ
る。図5は、実施形態におけるスキャン制御処理を示す
フローチャートである。フローチャートは、操作コンソ
ール200で行う処理(a)と、ガントリ装置100で
行う処理(b)とに分けて描かれている。
【0025】まず、操作コンソール200において、ス
キャン計画を立てる(ステップS501)。スキャン計
画の内容としては、例えば、スキャン開始位置および終
了位置、スライス厚といったスキャンの基本的項目の
他、Auto mA の設定が含まれる。このAuto mA の設定に
は、例えば、Auto mA のON/OFFをはじめ、高画質の断層
像を得るための高画質モード、標準的に推奨されるノー
マルモード、最も低い被曝量でスキャンするための低被
曝モードといった、Auto mA のモードの選択も含まれ
る。
【0026】スキャン計画を終えると、オペレータはス
キャン計画の各項目をパラメータとするスキャン実行指
示を出すことができる。そして、操作コンソール200
は、ガントリ装置100より転送されてきた投影データ
に基づきX線断層画像を再構成し(ステップS50
3)、CRT56に表示出力することになる(ステップ
S504)。
【0027】一方、ガントリ装置100では、まず、メ
インコントローラ1は、X線管コントローラ5を介して
X線管4に与える管電流を初期値A0に設定する(ステッ
プS601)。その後、上記した操作コンソール200
からのスキャン実行指示(ステップS502)を受け
て、被検体を乗せたテーブル12をスキャン開始位置ま
で搬送した後(ステップS602)、ヘリカルスキャン
を実施する(ステップS603)。データ収集部9で収
集された投影データはスキャンの進行に応じて、メイン
コントローラ1およびインタフェース2を介して操作コ
ンソール200に転送される。
【0028】続いて、ステップS604に進み、メイン
コントローラ1は、スキャン終了位置に達したか否かを
判断する。未だスキャン終了位置に達していなければ、
ステップS605に進む。ここで、実施形態におけるス
キャンでは、z軸方向におけるX線検出部8のテーブル
12に対する相対移動の先頭列が図2に示したR1であ
るとする。この場合、メインコントローラ1は、所定の
投影角度(例えば0°および90°)での先頭列R1にお
ける検出チャネルで検出された投影データに基づき、ガ
ントリ3の後続の一回転におけるX線管4の管電流を算
定し、これにより、X線管コントローラ5を介してX線
管4に当該算定された管電流を与えるよう制御する。
【0029】管電流の算定は、例えば次のように行われ
る。上記投影角度(0°および90°)で得られた2種類
の投影データを用いて、まず被検体の各スキャン位置に
おける体幅および体厚情報を得る。被検体の断面は一般
に円形とはいえず、むしろ楕円に近いことから、形状に
よるノイズが発生する。そこで、上記の体幅/体厚情報
に基づいて、各スキャン位置における楕円率を算出する
とともに、X線減衰量に基づいて、各スキャン位置にお
けるスライス面の断面積を算出することで、ノイズが所
定の範囲となるように、次のスキャンの管電流を算定す
る。
【0030】ステップS604で、スキャン終了位置に
達した判断されたときは、処理を終了する。
【0031】上述した処理によれば、所定の投影角度で
のX線検出部8の先頭列R1で検出された投影データに
基づいて、ガントリ3の後続の一回転におけるX線管4
に与えるべき管電流を算定し、X線管4の管電流を当該
算定値にリアルタイムに制御するようにした。この結
果、従来必要であった、スキャン位置に応じた管電流を
あらかじめ算定するためのスカウトスキャンを行う必要
はなくなることになる。
【0032】近年のプロセッサの演算能力、X線管の速
応性によれば、上記スキャン制御のリアルタイム性を確
保することは可能である。また、実際のX線管の管電流
が目標管電流値に収束するまでの整定時間(過渡時間)
内における管電流の変動は、リファレンスチャネル(図
示は省略したが、一般にはX線検出部8における各検出
器列の一端もしくは両端の検出チャネルであって、被検
体を透過することなくX線ビームが直接入射するように
なっている)を用いて補正されることになるので問題と
はならず、データに矛盾を生じることなく画像再構成を
行うことが可能である。
【0033】なお、上記した後続のガントリ回転におけ
る管電流の算定に用いる投影データは、一例として0°
および90°の投影角度のものを用いることとしたが、こ
れに限らず異なる2つの投影角度の投影データを用いる
ことができる。その他、例えば0°、90°、180°、270
°等のうちいずれか1つだけの投影角度における投影デ
ータを用いて算定するようにしてもよい。
【0034】図6は、上述の処理による検出器列R1お
よびR2の軌跡を、図4の表示態様にならって示した図
である。2列目の検出器列R2はR1の後を追って周回
するから、R2の軌跡はR1の軌跡に対して、z軸方向
における検出チャネル幅分の位相遅れをもって描かれる
ことになる。
【0035】実施形態によれば、同図(a)において、
検出器列R1の、投影角度0°の位置Saおよび、投影
角度90°の位置Sbにおける投影データが、上述のステ
ップS605で後続の一回転における管電流の算定に利
用される。当該算定結果によって管電流が制御される後
続の一回転は、太線で示されたR1の軌跡MA1およ
び、R2の軌跡MA2で示される。位置SaおよびSb
を通過する当該回転における管電流も、過去の回転にお
ける位置Sa’およびSb’の投影データに基づいて定
められたものである。
【0036】同図(b)は、投影角度270°の位置Sに
おける投影データのみが、上述のステップS605で後
続の一回転における管電流の算定に利用される場合を示
したものである。
【0037】これにより、例えば同図(a)において
は、スキャン位置SaおよびSbにおける投影データに
基づき管電流が制御される後続の一回転におけるスキャ
ン範囲は、MA1とMA2とがカバーする範囲Aとな
る。
【0038】ここで、スキャン範囲Aの始点がスキャン
位置Saより手前のz軸位置にあることに着目された
い。実際には、z軸方向における検出チャネル幅(すな
わち、位相差)やヘリカルピッチの大きさによってAの
始点位置は変化するものの、少なくともスキャン位置S
bより手前のz軸位置に位置することになる。つまり、
マルチスライスの場合、当該スキャンにおける管電流の
算定は、所定位置(Sa、Sb)における先頭列(R
1)の投影データを用いて行われ、これに基づく管電流
の制御は後続の一回転における先頭列以外の検出器列
(R2)にも及ぶので、その結果として、管電流の制御
は少なくとも位置Sbよりも遡った位置からなされるこ
とになる。この点で、検出器列が1列だけのシングルス
ライスよりマルチスライスのほうが有利である。
【0039】すなわち、マルチスライスの場合にはシン
グルスライスに比べて、管電流制御のレスポンスが速く
なるといえよう。これによって、より好適なX線量でス
キャンが行われるので、無駄な被曝を抑え、かつ、再構
成される断層像の画質の向上にも寄与することになる。
【0040】このマルチスライスによる効果について
は、図7に示す、横軸をz軸、縦軸を投影角度としたと
きの、上述したスキャン制御処理に従うヘリカルスキャ
ンによるX線検出部8の軌跡を描いた図を用いて説明す
ることもできる。同図において、第1回転(rot.1)に
おける検出器列R1の、投影角度0°の位置Saおよ
び、投影角度90°の位置Sbにおける投影データが、上
述のステップS605で管電流の算定に用いられ、これ
により後続の一回転(すなわち、rot.1の90°から第2
回転(rot.2)の90°までの、太線矢印)の管電流が制
御される。この管電流の制御は、管電流算定位置Sbよ
りも遡った位置にある検出器列R2によるスキャンにも
及ぶことが理解されよう。
【0041】シングルスライスの場合には、このよう
に、管電流算定位置よりも遡った位置に管電流の制御を
及ぼすことはできない。もっとも、スカウトスキャンを
実施する必要がなくなるという有益な効果を奏すること
には変わりはない。
【0042】また、本実施形態においては、一回転毎に
管電流を制御する例を示したが、所定の投影角度の投影
データに基づいて、複数回転の管電流を制御するように
することも可能であることは言うまでもない。
【0043】以上説明した実施形態によれば、スキャン
中に、リアルタイムにガントリ3の次の一回転の管電流
を決定し、制御するようにしたので、スカウトスキャン
を行う必要がなくなる。その結果、検査時間を大幅に短
縮することができ、集団検診のように同一の検査を多数
行う場合に特に有効である。また、スカウトスキャンを
行わない分、被曝量を減らすことができるという効果も
奏する。
【0044】なお、上述した実施形態は、スキャン方式
としてヘリカルスキャン方式によりスキャンを行うこと
としたが、テーブル12の位置を固定したままスキャン
を行い、順次、z軸方向にテーブル12の位置を所定量
移動した後にその位置で次のスキャンを行う、いわゆる
アキシャルスキャンであってもよい。
【0045】また、上述した実施形態では、位置を固定
したガントリ3に対してテーブル12を搬送することで
スキャン位置と被検体との相対位置を変えながらスキャ
ンを行うようにしたが、逆に、テーブル位置を固定して
ガントリ3をz軸方向に移動させることでスキャン位置
と被検体との相対位置を変えながらスキャンを行うよう
にしてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スカウトスキャンを行うことなしに、X線管の管電流値
を被検体のスキャン位置に応じて自動制御することの可
能なX線CT装置およびその制御方法を提供し、もって
患者スループットの改善および被曝量の低減を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるX線CTシステムのブロック
構成図である。
【図2】実施形態におけるX線管4、コリメータ6、お
よびX線検出部8の要部構成図である。
【図3】実施形態におけるヘリカルスキャンを説明する
ための図である。
【図4】実施形態におけるヘリカルスキャンを説明する
ための図である。
【図5】実施形態におけるスキャン制御処理を示すフロ
ーチャートである。
【図6】実施形態のスキャンによるX線検出部8の軌跡
を示す図である。
【図7】実施形態のスキャンによるX線検出部8の軌跡
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森武 正浩 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 4C092 AB02 AC01 AC20 CC03 CD03 CF08 CF25 4C093 AA22 BA03 BA10 CA18 CA34 FA18 FA43 FA59

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を発生するX線管と、該X線管に対
    向して設けられたX線検出部とが一体となって被検体の
    周りを回転し、当該回転運動中に、異なる投影角度で該
    被検体を透過したX線を前記X線検出部で検出すること
    で投影データを収集するスキャンを行い、該被検体の断
    層像を再構成するX線CT装置であって、 前記回転運動中の前記X線管のX線量の制御値を決定す
    る決定手段と、 該決定手段で決定された前記制御値に従ってスキャンを
    行わせるスキャン制御手段と、を備え、 前記決定手段は、 現在の前記回転運動中に収集された所定の投影角度の投
    影データに基づいて、後続する前記回転運動における前
    記制御値を決定することを特徴とするX線CT装置。
  2. 【請求項2】 前記X線検出部は、被検体の体軸方向に
    配される複数列の検出器アレイで構成され、かつ、前記
    スキャンは、前記回転運動中にスキャン位置と被検体と
    の相対位置を被検体の体軸方向に所定の速度で移動させ
    ながら投影データを収集するヘリカルスキャンにより行
    われ、 前記決定手段は、 現在の前記回転運動中に、前記移動方向における先頭列
    の前記検出器アレイで検出された前記所定の投影角度の
    投影データに基づいて、後続する前記回転運動における
    前記制御値を決定することを特徴とする請求項1に記載
    のX線CT装置。
  3. 【請求項3】 前記制御値は、前記X線管に与える管電
    流値とすることを特徴とする請求項1または2に記載の
    X線CT装置。
  4. 【請求項4】 X線を発生するX線管と、該X線管に対
    向して設けられたX線検出部とが一体となって被検体の
    周りを回転し、当該回転運動中に、異なる投影角度で該
    被検体を透過したX線を前記X線検出部で検出すること
    で投影データを収集するスキャンを行い、該被検体の断
    層像を再構成するX線CT装置の制御方法であって、 現在の前記回転運動中に収集された所定の投影角度の投
    影データに基づいて、後続する前記回転運動における前
    記制御値を決定する決定工程と、 該決定工程で決定された前記制御値に従って前記後続す
    る前記回転運動におけるスキャンを行わせるスキャン制
    御工程と、 を有することを特徴とするX線CT装置の制御方法。
JP2001114371A 2001-04-12 2001-04-12 X線ct装置およびその制御方法 Expired - Lifetime JP4587594B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001114371A JP4587594B2 (ja) 2001-04-12 2001-04-12 X線ct装置およびその制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001114371A JP4587594B2 (ja) 2001-04-12 2001-04-12 X線ct装置およびその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002306468A true JP2002306468A (ja) 2002-10-22
JP4587594B2 JP4587594B2 (ja) 2010-11-24

Family

ID=18965457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001114371A Expired - Lifetime JP4587594B2 (ja) 2001-04-12 2001-04-12 X線ct装置およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4587594B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004305527A (ja) * 2003-04-09 2004-11-04 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置
JP2018000380A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 東芝メディカルシステムズ株式会社 X線診断装置
US11399795B2 (en) 2019-07-09 2022-08-02 Canon Medical Systems Corporation X-ray CT apparatus and imaging control method

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09108209A (ja) * 1996-10-14 1997-04-28 Toshiba Corp X線ct装置
JP2000262512A (ja) * 1999-03-12 2000-09-26 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置
JP2001509048A (ja) * 1997-01-29 2001-07-10 ピッカー メディカル システムズ リミテッド 可変電流ctスキャニング

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09108209A (ja) * 1996-10-14 1997-04-28 Toshiba Corp X線ct装置
JP2001509048A (ja) * 1997-01-29 2001-07-10 ピッカー メディカル システムズ リミテッド 可変電流ctスキャニング
JP2000262512A (ja) * 1999-03-12 2000-09-26 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004305527A (ja) * 2003-04-09 2004-11-04 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置
JP2018000380A (ja) * 2016-06-29 2018-01-11 東芝メディカルシステムズ株式会社 X線診断装置
US11399795B2 (en) 2019-07-09 2022-08-02 Canon Medical Systems Corporation X-ray CT apparatus and imaging control method

Also Published As

Publication number Publication date
JP4587594B2 (ja) 2010-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3942178B2 (ja) X線ctシステム
JP4639143B2 (ja) X線ct装置およびその制御方法
US6633627B2 (en) X-ray CT system, gantry apparatus, console terminal, method of controlling them, and storage medium
US7154988B2 (en) X-ray computed tomographic imaging apparatus
US6937690B2 (en) Method for computed tomography of a periodically moving object to be examined, and a CT unit for carrying out this method
JP2007236662A (ja) X線ct装置およびそのx線ct画像再構成方法、x線ct画像撮影方法。
WO2003043499A1 (fr) Tomodensitometre et procede de preparation d'image tomographique associe
US6870898B1 (en) Computed tomography apparatus with automatic parameter modification to prevent impermissible operating states
JP4469555B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP3827555B2 (ja) ガントリ装置、x線ctシステム、操作コンソール及びその制御方法、コンピュータプログラム及びコンピュータ可読記憶媒体
JP2003135442A (ja) X線ctシステムおよびその制御方法
JP4155550B2 (ja) X線ct装置
JP4175809B2 (ja) コンピュータ断層撮影装置
JP4406106B2 (ja) X線ct装置
JP4587594B2 (ja) X線ct装置およびその制御方法
JP5085165B2 (ja) X線ctシステム
JP2003190144A (ja) X線ct装置
JP5426075B2 (ja) X線ct装置
JP2001212127A (ja) X線ctシステム及びその制御方法及び記憶媒体
JP2003024325A (ja) X線ctシステムにおけるガントリ装置およびその制御方法
JP2003038478A (ja) X線ctシステム、そのガントリ装置および操作コンソール、ならびに制御方法
JP2002085395A (ja) X線ctシステムおよびその操作コンソール、それらの制御方法ならびに記憶媒体
JP4785265B2 (ja) X線ctシステムおよびその操作コンソールおよびその制御方法
JP2002017715A (ja) X線ctシステムおよびその制御方法および記憶媒体
JP2001309914A (ja) X線ctシステム及びその制御方法並びに記憶媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20080212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100413

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100416

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100716

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100813

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100907

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4587594

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130917

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term