JP2003024325A - X線ctシステムにおけるガントリ装置およびその制御方法 - Google Patents

X線ctシステムにおけるガントリ装置およびその制御方法

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JP2003024325A
JP2003024325A JP2001201378A JP2001201378A JP2003024325A JP 2003024325 A JP2003024325 A JP 2003024325A JP 2001201378 A JP2001201378 A JP 2001201378A JP 2001201378 A JP2001201378 A JP 2001201378A JP 2003024325 A JP2003024325 A JP 2003024325A
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JP2001201378A
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Hirofumi Yanagida
弘文 柳田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検体の体格等によってフィードバック制御
によるX線管の焦点移動に対するアパーチャの位置制御
を妨げられる場合にも、アーチファクトが低減されたX
線断層像を再構成することの可能なX線CTシステムに
おけるガントリ装置およびその制御方法を提供するこ
と。 【解決手段】 X線管の焦点が移動しても常にすべての
検出器列にX線が均等に照射されるように、(1)リファ
レンスチャネルの出力を用いてアパーチャの位置をフィ
ードバック制御する手段、のほかに、(2)実際のスキャ
ンに先立って測定しておいたガントリの回転速度とX線
管の焦点移動に伴うアパーチャの移動量との関係に基づ
きアパーチャの位置をシーケンシャルに制御する手段、
を備える。好ましくは、通常スキャン中は、(1)のフィ
ードバック制御を行うこととし(S16)、リファレンス
チャネルの出力に異常があったときは(2)の制御に切り
替える(S17)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線照射によって
被検体のX線断層像を得るX線CT(Computerized Tom
ography)システムにおけるガントリ装置およびその制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CTシステムは、被検体を透過した
X線より得られる投影データを収集して、その投影デー
タからX線断層像を再構成することを主目的とする。具
体的には、まず、被検体をテーブル装置上に横たえさせ
て、ガントリ装置が有する空洞部に向けて搬送する。そ
して、ガントリ装置の回転部(X線管とX線検出器が一
体的に取り付けられている)を回転駆動して、異なる角
度から被検体に向けてX線を照射し、各角度での被検体
を透過したX線を検出する。そして、その検出されたデ
ータ(投影データ)を操作コンソールが受信し、算術演
算によってX線断層像を再構成する、という工程を踏む
ことになる。上記のX線を検出する一連の工程が、一般
にスキャンとよばれるものである。
【0003】また、X線検出部を、テーブルの搬送方向
に配される複数列の検出器アレイで構成することで、1
スキャンで複数スライスのデータを収集することを可能
とする、いわゆるマルチスライスX線CTシステムが知
られている。このマルチスライスX線CTシステムは、
一度のスキャンで複数のX線断層像を得ることができる
という利点を有する。
【0004】ところで、上記したスキャン処理中におい
て、X線管の焦点位置がテーブルの搬送方向(以下、z
軸ともいう。)にずれることが一般に知られている。以
下、この点について説明する。
【0005】図6は、X線管の焦点、アパーチャ、およ
び、X線検出器(2列の検出器A、Bで構成されてい
る)をz軸に直交する方向から見た模式図である。
【0006】図示において、初期状態では、焦点が実線
で示す位置にある。このとき、検出器列A,Bに等しく
X線が照射されるように、アパーチャの開口幅とz軸方
向の位置が制御される。かかる状況において、実際にガ
ントリ装置を駆動していくことにより、その焦点が破線
で示すz軸方向にずれていく。このとき、アパーチャの
位置が図示のままであるとすると、X線のz軸方向にお
ける照射範囲は破線で示される範囲へ変化する。図示か
らもわかるように、このような状況にある場合、検出器
列Aの全面にX線が照射されなくなり、結果的に、それ
ぞれの検出器列より出力される信号a,bはa<bとな
ってしまい、各検出器で再構成されるCT値(X線断層
像における各画素の値)は異なったものとなってしま
う。
【0007】そこで、一般に、複数列の検出器を備える
X線CTシステム(マルチスライスX線CTシステム)
では、検出器の検出素子(検出チャネルともいう)のう
ち端部の検出素子をリファレンスチャネルとして用い、
各列のリファレンスチャネルの出力が不均等になったと
きは焦点がずれていると判断し、その出力が均等になる
ようにフィードバック制御によってアパーチャのz軸方
向への位置を調整する機構を備える。これにより、常に
全ての検出器列に等しくX線が照射されるようにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】リファレンスチャネル
は一般に、被検体を透過することなくX線ビームが直接
入射するように、上記したように各検出器列の端部の検
出チャネルが選ばれる。そして、このリファレンスチャ
ネルの出力を用いて上記のフィードバック制御が行われ
る。
【0009】しかし、被検体が特に大きい等の場合に
は、リファレンスチャネルに入射するX線が被検体にか
かってしまうこともある。この場合にはフィードバック
制御の目標値が本来のものと大きく変化してしまい、ア
パーチャの正確な位置制御が行えなくなる。その結果、
場合によっては再構成されるX線断層像にアーチファク
トを生じてしまうという問題があった。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、被検体の体格等によってフィードバック制御
によるX線管の焦点移動に対するアパーチャの位置制御
を妨げられる場合にも、アーチファクトが低減されたX
線断層像を再構成することの可能なX線CTシステムに
おけるガントリ装置およびその制御方法を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、例えば本発明のX線CTシステムにおけるガントリ
装置は、被検体搬送用のテーブルの搬送方向に直交する
方向に配される検出素子群を有する検出器が当該搬送方
向に複数列配されているX線検出部と、前記テーブルを
挿入するための空洞部を挟んで当該X線検出部と対向す
る位置に設けられるX線発生源と、を一体的に回転させ
るガントリ回転部と、前記X線発生源からのX線の照射
範囲を制限するための開口を有するアパーチャと、前記
アパーチャの前記搬送方向における位置を調整する調整
手段と、を備えるX線CTシステムにおけるガントリ装
置であって、前記ガントリ回転部の各回転速度毎に、前
記各検出器における所定位置の検出素子の出力が等しく
なるように前記調整手段をフィードバック制御すること
で前記アパーチャの移動量を測定する測定手段と、前記
測定手段で得られた前記回転速度と前記移動量との対応
関係を記憶する記憶手段と、前記ガントリ回転部の回転
中に被検体のX線投影データを収集するスキャンを行う
スキャン手段と、を有し、前記スキャン手段は、前記記
憶手段で記憶された前記対応関係に基づき、当該スキャ
ンにおける当該ガントリ回転部の回転速度に応じて前記
調整手段を制御するシーケンス制御手段を含むことを特
徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施形態に
ついて詳細に説明する。
【0013】(システム構成)図1は、実施形態におけ
るX線CTシステムのブロック構成図である。図示の如
く、本システムは、被検体へのX線照射と被検体を透過
したX線を検出するためのガントリ装置100と、ガン
トリ装置100に対して各種動作設定を行うとともに、
ガントリ装置100から出力されてきたデータに基づい
てX線断層像を再構成し、表示する操作コンソール20
0により構成されている。
【0014】ガントリ装置100は、その全体の制御を
司るメインコントローラ1を始め以下の構成を備える。
【0015】2は操作コンソール200との通信を行う
ためのインタフェース、3はテーブル11上に横たえた
被検体(患者)を搬送(図面に垂直な方向で以下、z軸
といい、一般に患者の体軸と一致する)するための空洞
部を有するガントリである。4はX線発生源であるX線
管であり、X線管コントローラ5により駆動制御され
る。
【0016】6はX線の照射範囲を制限するための開口
を有するアパーチャ、7はアパーチャ6のz軸方向の位
置を調節するための位置制御モータ、8は位置制御モー
タ7の駆動制御を行う位置制御モータドライバである。
【0017】上記したアパーチャ6の位置制御機構につ
いては後ほど詳述する。
【0018】9はガントリ3の回転運動を行わせる回転
モータであり、10は回転モータ9の駆動を行う回転モ
ータドライバである。実施形態におけるスキャン中のガ
ントリ3の回転速度は、例えば、回転速度1(1sec/ro
t.)、回転速度2(2sec/rot.)、および、回転速度3
(3sec/rot.)の3段階に設定することが可能であると
する。
【0019】11は被検体を載置するためのテーブルで
あり、12はそのテーブル11をz軸方向に搬送させる
ためのテーブルモータ、13はテーブルモータ12の駆
動制御を行うテーブルモータドライバである。
【0020】また、14はアパーチャ6およびガントリ
3の空洞部を経由してきたX線管4からのX線を検出す
るX線検出部であり、z軸方向に配される2列の検出器
を備えているものとする。もっとも、本発明はこの列数
に依存するものではなく、例えば4列、8列であっても
よい。各列の検出器は、アパーチャ6で規定されるX線
の照射範囲に依存した長さにわたる複数(例えば、1,00
0個)の検出チャネルを有し、特に、その端部に位置す
る検出チャネルには通常、被検体を透過することなくX
線ビームが直接入射するようになっており、リファレン
スチャネルとして使用される。
【0021】15は、X線検出部14より得られた投影
データを収集し、ディジタルデータに変換するデータ収
集部である。
【0022】16はRAMであり、ガントリ3の回転速
度とX線管4の焦点移動に伴う制御によるアパーチャ6
の移動量との対応関係を記述したテーブル(詳しくは後
述する)を記憶する領域が確保されている。
【0023】一方、操作コンソール200は、いわゆる
ワークステーションであり、図示するように、装置全体
の制御を司るCPU51、ブートプログラム等を記憶し
ているROM52、主記憶装置として機能するRAM5
3を始め、以下の構成を備える。
【0024】HDD54は、ハードディスク装置であっ
て、ここにOSのほか、ガントリ装置100に各種指示
を与えたり、ガントリ装置100より受信したデータに
基づいてX線断層像を再構成するための診断プログラム
が格納されている。また、VRAM55は表示しようと
するイメージデータを展開するメモリであり、ここにイ
メージデータ等を展開することでCRT56に表示させ
ることができる。57および58は、各種設定を行うた
めのキーボードおよびマウスである。また、59はガン
トリ装置100と通信を行うためのインタフェースであ
る。
【0025】(スキャンの概要)本実施形態におけるX
線CTシステムの構成は概ね上記の通りである。かかる
構成のX線CTシステムにおいて、投影データの収集は
次のように行われる。
【0026】まず、操作者(技師もしくは医師)は操作
コンソールを操作して、各種スキャン条件を設定したう
えで、スキャンの開始指示を与えることになる。操作コ
ンソールで動作している診断プログラムは、設定された
スキャン条件にしたがって、ガントリ装置100(メイ
ンコントローラ1)に対して各種制御コマンドを発行す
る。ガントリ装置100のメインコントローラ1は、こ
の制御指示コマンドにしたがって、X線管コントローラ
5、位置制御モータドライバ8、回転モータドライバ1
0、テーブルモータドライバ13に対して制御信号を与
えることになる。この結果、X線管4で発生し、被検体
を透過してきたX線をX線検出部14で検出し、その投
影データをデータ収集部15より得ることが可能にな
る。
【0027】具体的には、テーブル11の搬送を停止し
た状態でガントリ3を1回転させ、その間、360度分の
複数(例えば1,000)のビュー方向から、X線管4から
のX線ビームを被検体に照射(X線を投影)してその透
過X線をX線検出部14で検出することを繰り返す。検
出された各透過X線は、データ収集部15でディジタル
値に変換されて投影データとしてメインコントローラ1
を介して操作コンソール200に転送される。この一連
の動作を1つの単位として1スキャンとよぶ。そして、
順次z軸方向にスキャン位置を所定量移動して、次のス
キャンを行っていく。このようなスキャン方式はアキシ
ャルスキャン方式とよばれるが、ガントリ3の回転に合
わせてテーブル11を連続的に移動させながら(X線管
4とX線検出部14とが被検体の周囲をらせん状に周回
することになる)投影データを収集する、ヘリカルスキ
ャン方式であってもよい。
【0028】操作コンソール200側で動作している診
断プログラムは、転送されてきた投影データに基づいて
公知の処理によるX線断層像を再構成する処理を行い、
その結果を順次CRT56に表示することになる。
【0029】また、先述したとおり、実施形態における
X線検出部14はz軸方向に配される2列の検出器を備
え、マルチスライスX線CTを実現する。すなわち、1
スキャンで2スライス分の投影データを収集することが
できる。もちろん、その2スライス分の投影データを合
成して2列の検出器幅に対応したスライス厚のX線断層
像を提供することも可能である。
【0030】さらに、先述したとおり、X線検出部14
が有する各列の検出器のリファレンスチャネルの出力が
不均等になったときはX線管4の焦点がずれていると判
断し、その出力が均等になるようにフィードバック制御
によってアパーチャ6のz軸方向への位置を調整する機
構を備えている。これにより、常に全ての検出器列に等
しくX線が照射されるようにしている。
【0031】このようなアパーチャの位置調整を可能と
する実施形態における機構を図2に示す。
【0032】X線管4はハウジング41に、集束電極お
よびフィラメントを内蔵する陰極スリーブ42と、回転
するターゲット43とを内蔵した構造であり、焦点fか
らX線を放射する。
【0033】実施形態におけるX線検出部14は、先に
述べたとおり2列の検出器(A、B)で構成されてい
る。
【0034】アパーチャ6は図示の如く、X線の照射範
囲を規定するスリット6aを形成しており、端辺にはラ
ックが設けられている。このラックに、位置制御モータ
7の出力軸に固定されるピニオン7aが噛合する。アパ
ーチャ6は不図示のリニアガイドに沿ってz軸方向にの
み移動可能になっているので、位置制御モータ7を駆動
することでアパーチャ6を図示の矢印方向、すなわち、
z軸方向への位置が調整可能となっている。
【0035】(制御処理)上記構成をして、スキャン中
におけるX線管4の焦点移動に対し、リファレンスチャ
ネルの出力を用いたフィードバック制御によって常にす
べての検出器列にX線が均等に照射されるように、アパ
ーチャ6のz軸方向の位置を調整することが可能になっ
ている。
【0036】しかし、先に述べたとおり、被検体が特に
大きい等の場合には、リファレンスチャネルに入射する
X線が被検体にかかってしまうこともある。この場合に
はフィードバック制御の目標値が本来のものと大きく変
化してしまい、アパーチャ6の正確な位置制御が行えな
くなる。その結果、場合によっては再構成されるX線断
層像にアーチファクトを生じてしまうという問題があ
る。
【0037】リファレンスチャネルで本来の出力が得ら
れないときはフィードバック制御を継続することは妥当
ではない。かといって単に位置制御を中止するだけでは
積極的にアーチファクトを低減させることはできない。
したがって、従来のフィードバック制御にかわる何らか
のシーケンシャルな制御を介在させることが好ましい。
【0038】ところで、X線管の焦点移動は種々の要因
によって生じるものの、特に、ガントリの回転速度に依
存して特徴的にX線管の焦点が移動することが知られて
いる。これは、ガントリの自重およびその回転によって
生じる遠心力がX線管に作用するところ、その作用は回
転速度に応じて変化する遠心力が大きく影響するからと
考えられる。
【0039】そこで、本発明者は、このことに着目し、
実際のスキャンに先立って、あらかじめガントリの回転
速度とX線管の焦点移動に伴うアパーチャの移動量との
関係を測定しておき、実際のスキャンでは、その関係に
基づいてアパーチャを移動させることを考えた。
【0040】制御精度の見地からは、このような制御は
上記のフィードバック制御が不能になったときの代替制
御として行わせることが好ましい。
【0041】図3は、実際のスキャンに先立ってあらか
じめ行うことになる、ガントリ3の回転速度とX線管4
の焦点移動に伴うアパーチャ6の移動量との関係を測定
する処理を示すフローチャートである。
【0042】本処理は、測定処理の開始指示を示す操作
コンソール200のキーボード57もしくはマウス58
の入力を受けて開始する(ステップS1)。まず、ガン
トリ3を回転速度1(1sec/rot.)で回転させる(ステ
ップS2)。次に、アパーチャ6をz軸方向における所
定の初期位置に設定する(ステップS3)。その後、X
線管4の駆動を開始する(ステップS4)。
【0043】次のステップS5では、アパーチャ6の位
置をフィードバック制御する。ここで、検出器列Aのリ
ファレンスチャネルの出力をXA、検出器列Bのリファレ
ンスチャネルの出力をXBとするとき、 XA/(XA+XB)=XB/(XA+XB) となることを目標としてフィードバック制御を行う。要
するに、XAとXBとが等しくなるように制御されればよい
のであるが、X線の線量に対応するXAおよびXBの値は診
断部位等によって異なるので、ここでは、フィードバッ
ク制御の目標値が一定になるようにリファレンスチャネ
ルの総合出力(XA+XB)に対する各検出器列のリファレ
ンスチャネルの出力の比率を用いることとした。
【0044】そして、このときの回転速度と、ステップ
S4での制御によるアパーチャ6の移動量とを対応付け
てRAM16に記憶する(ステップS6)。
【0045】次に、現在のガントリ3の回転速度が回転
速度3(3sec/rot.)である否かを判断し(ステップS
7)、noであれば、回転速度を次段階に引き上げ(ステ
ップS8)、ステップS2に戻って処理を繰り返す。ス
テップS6の判断がyesであれば、この測定処理を終了
する。
【0046】このように、ガントリ3の各回転速度毎
に、X線管4の焦点移動に伴うアパーチャ6の移動量が
測定される。そして、ステップS6の処理の結果、RA
M16には、例えば図4に示すような構造のテーブルが
作成されることになる。
【0047】図5は、実際のスキャンにおいて行われる
ことになる、X線管4の焦点移動に伴うアパーチャ6の
移動制御処理を示すフローチャートである。
【0048】本処理は、スキャン開始指示を示す操作コ
ンソール200のキーボード57もしくはマウス58の
入力を受けて開始する(ステップS11)。スキャン開
始指示コマンドは、操作コンソール200においてあら
かじめオペレータにより設定された諸種のスキャン条件
をパラメータとして送られてくる。スキャン条件にはガ
ントリ3の回転速度の指定が含まれる。
【0049】まず、アパーチャ6をz軸方向における所
定の初期位置に設定する(ステップS12)。次に、ガ
ントリ3を指定された回転速度で回転させる(ステップ
S13)。その後、X線管4の駆動を開始することでス
キャンを開始する(ステップS14)。
【0050】次のステップS15では、リファレンスチ
ャネルの出力XAまたはXBが所定のしきい値Tを上回って
いるか否かを監視する。各々のリファレンスチャネルの
出力XAおよびXBがしきい値Tを上回っている場合には、
ステップS16に進み、 XA/(XA+XB)=XB/(XA+XB) となることを目標とするフィードバック制御を行う。
【0051】一方、XAまたはXBがしきい値T以下に落ち
込んだ場合には、リファレンスチャネルに向かうX線パ
スが被検体等にかかってしまい、ステップS16のフィ
ードバック制御が不可能と判断してその制御を中止し、
ステップS17に進む。ステップS17では、上記の測
定処理でRAM16に作成されたテーブルを参照し、現
在のガントリ3の回転速度に対応する移動量だけアパー
チャ6を移動させる。
【0052】ステップS18では、スキャンが終了した
かどうかを判断し、スキャンを継続する場合にはステッ
プS15に戻って処理を継続する。したがって、リファ
レンスチャネルの出力がしきい値Tを上回る値に回復す
れば、ステップS16のフィードバック制御を再開させ
ることも可能である。
【0053】なお、ステップS16において、フィード
バック制御によるアパーチャ6の移動量で、RAM16
に記憶されているテーブルの、当該スキャンにおけるガ
ントリ3の回転速度に対応するアパーチャ6の移動量デ
ータを更新する処理を加えることが好ましい。この処理
によってテーブルのデータは実際のスキャンにおけるア
パーチャ6の移動量を記録することができ、テーブルを
用いたアパーチャ6の位置制御の精度を高めることが可
能になる。
【0054】そして、ステップS18でスキャンが終了
したと判断されしだい、本処理を終了する。
【0055】以上説明したように、本発明の実施形態で
は、スキャン中にX線管の焦点が移動しても常にすべて
の検出器列にX線が均等に照射されるように、(1)リ
ファレンスチャネルの出力を用いてアパーチャのz軸方
向の位置をフィードバック制御する手段、のほかに、
(2)実際のスキャンに先立ってあらかじめ測定してお
いたガントリの回転速度とX線管の焦点移動に伴うアパ
ーチャの移動量との関係に基づいて、アパーチャのz軸
方向の位置をシーケンシャルに制御する手段、を備え
た。
【0056】そして、スキャン中には、通常は(1)の
フィードバック制御を行うこととし、リファレンスチャ
ネルの出力に異常があったときは(2)の制御に切り替
えるようにすることが好ましい。
【0057】このような処理によって、再構成されるX
線断層像に現れるアーチファクトを低減することが可能
になる。
【0058】なお、上述した図3のフローチャートに係
る測定処理は、実際のスキャンに先立って行うようにす
ればよいが、正確なスキャンのためおよびX線管の寿命
を延ばすために、最後のスキャンから一定時間以上経過
している場合に一般に行われる、いわゆるウォームアッ
プスキャンにおいて自動的に行われることが好ましい。
そうすれば別途上記の測定処理を行う手間が省けるから
である。通常ウォームアップスキャンにおける工程は被
検体なしに行う単純なスキャン処理にすぎないので、上
記の測定処理を組み込むことは容易に実現可能であるこ
とは理解されよう。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被検体の体格等によってフィードバック制御によるX線
管の焦点移動に対するアパーチャの位置制御を妨げられ
る場合にも、アーチファクトが低減されたX線断層像を
再構成することの可能なX線CTシステムにおけるガン
トリ装置およびその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるX線CTシステムのブロック
構成図である。
【図2】実施形態におけるアパーチャの位置制御機構を
説明するための図である。
【図3】実施形態におけるガントリの回転速度とX線管
の焦点移動に伴うアパーチャの移動量との関係を測定す
る処理を示すフローチャートである。
【図4】実施形態におけるガントリの回転速度とアパー
チャの移動量との関係を記述したテーブルの一例を示す
図である。
【図5】実施形態におけるX線管の焦点移動に伴うアパ
ーチャの移動制御処理を示すフローチャートである。
【図6】X線管の焦点移動に伴う現象について説明する
ための図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳田 弘文 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 4C093 AA22 BA03 CA13 EA12 EA14 FA16 FA45 FA54

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体搬送用のテーブルの搬送方向に直
    交する方向に配される検出素子群を有する検出器が当該
    搬送方向に複数列配されているX線検出部と、前記テー
    ブルを挿入するための空洞部を挟んで当該X線検出部と
    対向する位置に設けられるX線発生源と、を一体的に回
    転させるガントリ回転部と、 前記X線発生源からのX線の照射範囲を制限するための
    開口を有するアパーチャと、 前記アパーチャの前記搬送方向における位置を調整する
    調整手段と、 を備えるX線CTシステムにおけるガントリ装置の制御
    方法であって、 前記ガントリ回転部の各回転速度毎に、前記各検出器に
    おける所定位置の検出素子の出力が等しくなるように前
    記調整手段をフィードバック制御することで前記アパー
    チャの移動量を測定する測定工程と、 前記測定工程で得られた前記回転速度と前記移動量との
    対応関係をメモリに記憶する記憶工程と、 前記ガントリ回転部の回転中に被検体のX線投影データ
    を収集するスキャンを行うスキャン工程と、 を有し、 前記スキャン工程は、前記記憶工程で記憶された前記対
    応関係に基づき、当該スキャンにおける当該ガントリ回
    転部の回転速度に応じて前記調整手段を制御するシーケ
    ンス制御工程を含むことを特徴とするガントリ装置の制
    御方法。
  2. 【請求項2】 前記スキャン工程は、 当該ガントリ回転部の回転中に、前記各検出器における
    所定位置の検出素子の出力が等しくなるように前記調整
    手段をフィードバック制御するフィードバック制御工程
    と、 当該スキャン処理中における前記調整手段の制御を、前
    記シーケンス制御工程または前記フィードバック制御工
    程のいずれにより行うかを判断する判断工程と、 を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のガントリ
    装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記判断工程は、所定の前記検出器にお
    ける前記所定位置の検出素子の出力値に基づいて、当該
    スキャン処理中における前記調整手段の制御を、前記シ
    ーケンス制御工程または前記フィードバック制御工程の
    いずれにより行うかを判断することを特徴とする請求項
    2に記載のガントリ装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記フィードバック制御工程は、 当該フィードバック制御による前記アパーチャの移動量
    でもって、前記メモリに記憶されている前記対応関係
    の、当該スキャンにおける前記ガントリ回転部の回転速
    度に対応する前記アパーチャの移動量データを更新する
    更新工程を更に有することを特徴とする請求項1から3
    のいずれか1項に記載のガントリ装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 最後のスキャンから一定時間以上経過し
    ている場合に、前記スキャン工程に先立って行われるウ
    ォームアップスキャン工程を更に有し、 前記測定工程は、当該ウォームアップスキャンに含まれ
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記
    載のガントリ装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 被検体搬送用のテーブルの搬送方向に直
    交する方向に配される検出素子群を有する検出器が当該
    搬送方向に複数列配されているX線検出部と、前記テー
    ブルを挿入するための空洞部を挟んで当該X線検出部と
    対向する位置に設けられるX線発生源と、を一体的に回
    転させるガントリ回転部と、 前記X線発生源からのX線の照射範囲を制限するための
    開口を有するアパーチャと、 前記アパーチャの前記搬送方向における位置を調整する
    調整手段と、 を備えるX線CTシステムにおけるガントリ装置であっ
    て、 前記ガントリ回転部の各回転速度毎に、前記各検出器に
    おける所定位置の検出素子の出力が等しくなるように前
    記調整手段をフィードバック制御することで前記アパー
    チャの移動量を測定する測定手段と、 前記測定手段で得られた前記回転速度と前記移動量との
    対応関係を記憶する記憶手段と、 前記ガントリ回転部の回転中に被検体のX線投影データ
    を収集するスキャンを行うスキャン手段と、 を有し、 前記スキャン手段は、前記記憶手段で記憶された前記対
    応関係に基づき、当該スキャンにおける当該ガントリ回
    転部の回転速度に応じて前記調整手段を制御するシーケ
    ンス制御手段を含むことを特徴とするガントリ装置。
  7. 【請求項7】 前記スキャン手段は、 当該ガントリ回転部の回転中に、前記各検出器における
    所定位置の検出素子の出力が等しくなるように前記調整
    手段をフィードバック制御するフィードバック制御手段
    と、 当該スキャン処理中における前記調整手段の制御を、前
    記シーケンス制御手段または前記フィードバック制御手
    段のいずれにより行うかを判断する判断手段と、 を更に含むことを特徴とする請求項6に記載のガントリ
    装置。
  8. 【請求項8】 前記判断手段は、所定の前記検出器にお
    ける前記所定位置の検出素子の出力値に基づいて、当該
    スキャン処理中における前記調整手段の制御を、前記シ
    ーケンス制御手段または前記フィードバック制御手段の
    いずれにより行うかを判断することを特徴とする請求項
    7に記載のガントリ装置。
  9. 【請求項9】 前記フィードバック制御手段は、 当該フィードバック制御による前記アパーチャの移動量
    でもって、前記記憶手段に記憶されている前記対応関係
    の、当該スキャンにおける前記ガントリ回転部の回転速
    度に対応する前記アパーチャの移動量データを更新する
    更新手段を更に有することを特徴とする請求項6から8
    のいずれか1項に記載のガントリ装置。
  10. 【請求項10】 最後のスキャンから一定時間以上経過
    している場合に行われるウォームアップスキャン手段を
    更に有し、 前記測定手段は、当該ウォームアップスキャンに含まれ
    ることを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記
    載のガントリ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100718671B1 (ko) 2005-07-05 2007-05-15 (주)디알젬 2차원 참조검출기 및 참조 검출기용 콜리메이터를 포함하는고해상도 콘빔 엑스선 단층 촬영 장치
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