JP2002306378A - トイレルーム装置とそれを持った車両 - Google Patents

トイレルーム装置とそれを持った車両

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JP2002306378A JP2001116976A JP2001116976A JP2002306378A JP 2002306378 A JP2002306378 A JP 2002306378A JP 2001116976 A JP2001116976 A JP 2001116976A JP 2001116976 A JP2001116976 A JP 2001116976A JP 2002306378 A JP2002306378 A JP 2002306378A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 健常者の頻繁で気軽な使用と車イス利用者の
不自由ない使用とを図って、公衆性を損なわずに省スペ
ースでかつ低コストでバリアフリー化に対応できるトイ
レルーム装置とそれを持った車両を提供する。 【解決手段】 フリースペース5が車イス8が進入でき
る広さとトイレルーム1の出入口9を有し、出入口9を
開閉し、トイレスペース7をフリースペース5から仕切
る扉10を設けると共に、出入口9を開きトイレスペー
ス7をフリースペース5から仕切った状態で、フリース
ペース5を使用するノーマル使用モードと、ノーマル使
用モードから出入口9を閉じて前記仕切りを解除しフリ
ースペース5とトイレスペース9をワンフロアで使用す
る車イスでのトイレ使用モードと、ノーマル使用モード
から前記仕切りを解除した後、仕切状態に復帰させてト
イレスペース7を使用するノーマルトイレ使用モードと
に切替可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレルーム装置
とそれを持った車両に関し、殊に車イス利用者を含む全
ての人が利用することができるユニバーサル型のトイレ
ルーム装置とそれを持った車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のトイレルーム装置とそれを持った
車両について、図8に示す鉄道車両内のトイレルーム装
置を参照して説明する。図8において、健常者と車イス
利用者のトイレルームa、bはそれぞれ対向する側壁e
間に仕切壁や扉によって画成されて、その間に通路gが
形成されている。健常者のトイレルームaは大便器lを
備えたトイレスペースcや小便器を備えたトイレスペー
スd、洗面台を備えた洗面スペース(この従来例ではト
イレルームa外に洗面台fが配置されている。)等を備
えている。一方、高齢者や身体障害者等の車イス利用者
のトイレルームbは、車イスhが進入できる広さを有し
ており車イス利用者専用のものとして設置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来例に
示したようなトイレルームbは、構造的には健常者でも
差し支えなく使用できるものの、心理的には気がひけて
使い難い状況にあるため、その公衆性から両タイプを別
個に設置するのが一般的である。近時このようにトイレ
ルームbの設置は、鉄道等の車両や駅舎等の建築物にお
いて必須となり、増設が望まれているが、車イス利用者
専用であるため、それを数多く設置するには、洗面台k
や便器lがそれぞれ別個に要るのでコスト高になるとい
う問題がある。
【0004】また、トイレルームa、bを併設するのに
車両では特に省スペース上ぎりぎりのスペースに設計さ
れ勝ちで、トイレルームbは健常者には広くても車イス
利用者には狭すぎることが多いし、トイレルームa、b
まわりの通路gも狭くて使いにくいという問題がある。
つまり、車イス対応型のトイレルームbを車イス利用者
が使う場合には、側壁eに平行な車イスhの進入線Aに
対して平行に設置されたトイレ扉iを開放させて、トイ
レ扉iの手前の出入スペースjとトイレルームb内のス
ペースとを合わせて旋回スペースを何とか確保してか
ら、車イスhを旋回させ、トイレルームbへ出入りして
いる。
【0005】ところが、普及しつつある電動車イスの場
合は回転半径が大きく、手動のものに比べて微妙な操作
がしにくいことから、物理的には旋回スペースがある場
合でもその心理的負担が大きく、その意味において特
に、余裕スペースを必要とする。また、従来のトイレル
ーム装置を持つ車両内スペースでは、トイレルームa、
bや通路(トイレ扉iの手前を特に出入スペースjとす
る。)gの配置スペース等が、駅員や付添者等の介助者
がいることを前提として考えられていたので、車イス利
用者が1人で利用するには極めて不自由なものであっ
た。
【0006】また、平成12年11月に施行された「交
通バリアリフリー法」により、駅やバスターミナルに身
体障害者用トイレの設置が義務付けられたのに伴い、新
たに車両を導入する際に、車イス用の車両内スペースの
確保することが推進されている。しかし、駅舎等では車
イス対応型のトイレルームの設置が積極的に進められて
いるものの、駅舎間をつなぐ鉄道車両においては対応が
遅れており、リンクできていないのが実情である。
【0007】以上のことから、自立した車イス利用者
が、特に鉄道車両等の長距離用の車両において、不自由
な思いをすることなく使用できる車イス対応型のトイレ
ルーム装置とそれを持った車両の開発が望まれている。
【0008】そこで本発明は上記のような事情に鑑みて
提案されたものであり、健常者の頻繁で気軽な使用と車
イス利用者の不自由ない使用とを図って、公衆性を損な
わずに省スペースでかつ低コストでバリアフリー化に対
応できるトイレルーム装置とそれを持った車両を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のトイレルーム装
置は上記目的を達成するために、洗面スペースとトイレ
スペースとを持ったトイレルームにおいて、洗面スペー
スは車イスが進入できる広さとトイレルームの出入口を
有し、この出入口を開閉し、トイレスペースを洗面スペ
ースから仕切る扉を設けると共に、前記出入口を開きト
イレスペースを洗面スペースから仕切った状態で、洗面
スペースを使用するノーマル使用モードと、ノーマル使
用モードから出入口を閉じてトイレスペースの仕切りを
解除し洗面スペースとトイレスペースをワンフロアで使
用する車イスでのトイレ使用モードと、ノーマル使用モ
ードからトイレスペースの仕切りを解除した後、仕切状
態に復帰させてトイレスペースを使用するノーマルトイ
レ使用モードとを備えたことを特徴とする。尚、洗面ス
ペースを洗面以外にも使用可能なフリースペースとする
ように構成することもできる。
【0010】上記発明によれば、ノーマル使用モードに
て洗面スペースは車イスが進入できる広さを有して出入
口が開放され、扉によってトイレスペースから仕切られ
ているので、車イス利用者を含む全ての人が特別なバリ
アフリーを意識せず自由に使用できる。また車イス使用
モードでは、出入口が扉で閉じられ、トイレスペースと
洗面スペースの仕切りが解除されて、車イス進入可能な
洗面スペースがトイレスペースとひと続きのワンフロア
になってさらに広い個室空間となるので、車イスでのト
イレ使用がまわりの邪魔なく楽に行える。さらにノーマ
ルトイレ使用モードでは、前記ノーマル使用モードでの
洗面スペースとトイレスペースとの扉による仕切りが一
旦解除され、健常者が入った後に扉による仕切りを復帰
させることで、トイレスペースが個室となり、洗面スペ
ースの健常者および車イス利用者の一般使用に供しなが
らこれの影響なく、またバリアフリーの意識なく気軽に
使用できる。
【0011】また、トイレルームは以上のようにして、
健常者の頻繁で気軽な使用と、車イス利用者の不自由な
い使用とを図ることで、公衆性やバリアフリー性を損な
わずに、洗面スペースを含むトイレルーム設置数を半減
させて省スペース化と低コスト化を達成することができ
る。しかもトイレスペースは、車イス分の広さが要ら
ず、これによっても省スペース化が図れる。
【0012】尚、洗面スペースをフリースペースにした
場合には、車両内や他の建築物内においてトイレルーム
の周辺に配置されるものとの関係で、設定の自由度を高
めることができる。
【0013】上記発明において、ノーマル使用モードと
車イスでのトイレ使用モードとノーマルトイレ使用モー
ドは、手動操作あるいは手動スイッチの半自動操作によ
って切替可能に構成する、例えば、切替えに係る扉の開
閉操作等を、健常者は手動にし、車イス利用者はスティ
ック操作も含めて手動スイッチの半自動操作によって行
うようにすると好適である。
【0014】上記発明において、扉を、本体扉と補助扉
の2枚から構成し、ノーマルトイレ使用モードでは本体
扉で仕切りの解除と復帰を行い、車イスでのトイレ使用
モードでは、本体扉とその移動に連動させた補助扉で出
入口を閉じるようにしたものにすれば、トイレルームの
出入口を、常時大きく開放することができ、好適であ
る。つまり、扉はトイレスペースと出入口の両方を閉じ
るように兼用使用するものであるので、出入口を広くと
り、1枚の兼用扉をその幅広の出入口に合わせれば、ノ
ーマル使用モード時にフリースペースあるいは洗面スペ
ースとの仕切りを解除(トイレスペースを開く)した際
に、その扉の一部が出入口側に突出してしまうおそれが
あるし、兼用扉をトイレスペースの方に合わせれば、そ
の分、出入口が狭くなるおそれもあるが、この扉ではそ
のような不都合が生じない。
【0015】上記発明において、扉を、フリースペース
または洗面スペース側からトイレルーム外へ円弧状に湾
曲した形状に形成すれば、フリースペースまたは洗面ス
ペース内の出入口付近でコーナ部がなくなるので、車イ
スの旋回操作がし易くなるので好適である。
【0016】本発明の車両は上記目的を達成するため
に、上記各構成のトイレルーム装置を持ち、その出入口
が、側壁に平行なトイレルームへの進入線に対して斜め
方向に配されていることを特徴とする。
【0017】上記発明によれば、トイレルームの出入口
手前の出入スペースで車イスを方向転換するための旋回
操作が少なくて済むので、そのスペースを特別に広くと
る必要もなく、回転半径が大きく微妙な操作がしにくい
電動車イスでも、物理的負担は勿論、心理的負担なく余
裕をもって、トイレルームへの出入りを図ることができ
る。尚、出入口が前記斜め方向に配されていても、本発
明のトイレルーム装置では、トイレスペースは扉によっ
て仕切られているので、客席等から便器が見えてしまう
ようなことはおこらず、見苦しさを与えない。
【0018】また本発明の車両は上記目的を達成するた
めに、上記各構成のトイレルーム装置が、片方の側壁に
沿って設けられていることを特徴とし、この発明によれ
ば、車両内において出入スペースを含む通路に余裕スペ
ースを広く採ることができるので、全ての人が快適に使
用することができる。特に大型の車両ではその余裕スペ
ースに、化粧カウンターや乳児用ベッド等の他の付属ス
ペースに有効利用することができる。また小型の車両で
あっても、前述のように省スペース化を図ったトイレス
ペースに対向する側壁コーナ部等を他のスペースに有効
利用することができる。
【0019】また本発明の車両は上記目的を達成するた
めに、上記各構成のトイレルーム装置を持つ車両内スペ
ースが、貫通開口を持った仕切壁で、他の車両内スペー
スから仕切られていることを特徴とし、この発明によれ
ば、トイレルーム装置をどの車両にも制約なく設置する
ことができ、全ての人が、トイレルーム装置を持つ車両
へ容易に出入りすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態における
トイレルーム装置とそれを持った車両を、図1〜図7を
参照して具体的に説明する。
【0021】図1はトイレルーム装置を持つ鉄道車両の
一部を示す横断平面図であり、図2〜図5は車イス利用
者がトイレルームを使用する場合を、順に示す説明図、
図6と図7は健常者がトイレルームのトイレスペースを
使用する場合を、順に示す説明図である。
【0022】本実施形態では、図1に示すように、車両
2内にトイレルーム装置を持つ車両スペース(出入スペ
ース16や通路15を含む)が、貫通開口13を持った
仕切壁14で、座席等の他の車両スペースから仕切られ
ている。尚、本実施形態では図の右側は連結端側の妻壁
11になっており、その部分での貫通開口13を通じて
他の車両に行き来できるようになっているが、前記車両
スペースの両側を仕切壁14で仕切ることも可能であ
る。このようにすれば、トイレルーム装置をどの車両に
も制約なく設置することができ、全ての人が、トイレル
ーム装置を持つ車両への出入りを容易にすることができ
る。また、車両2の両側壁3a、3bには昇降口21が
それぞれ設けられている。
【0023】トイレルーム1は、フリースペース5と便
器6を有するトイレスペース7とから構成される。尚、
フリースペース5はそのまま使用することができるが、
本実施形態では、その1例として、手洗器4aを備えた
洗面台4を有する洗面スペースとして形成している。こ
のフリースペース5は、その他、排水設備の要らない化
粧カウンター等、他の目的にも設計可能であるので、車
両2内においてトイレルーム1の周辺に配置されるもの
との関係で、設計の自由度が高い。
【0024】フリースペース5は、車イス8が進入でき
る広さとトイレルーム1の出入口9を有し、フリースペ
ース5は扉10によって、トイレスペース7から仕切ら
れている。この扉10は、フリースペース5の周囲を実
線の状態から、仮想線の状態に円弧状に移動することに
より、出入口9を開閉する機能と、トイレスペース7を
開閉(仕切りの解除と復帰)する機能を兼用している。
【0025】トイレルーム1は以上のように、トイレス
ペース7側を囲む仕切壁19と、フリースペース5側で
洗面台4の背面となる仕切壁20と、扉10とによっ
て、片方の車両2の側壁3aに沿って画成されている。
このことにより、車両2内において、出入スペース16
を含む通路15に余裕スペースを広く採ることができる
ので、全ての人が快適に使用することができる。また、
トイレルーム1を以上のように設けることにより、車両
2内において、他方の側壁3b側に余裕スペース22が
でき、これをそのままフリースペースにすることがで
き、また化粧カウンターや乳児用ベッド等の他の付属ス
ペースにも有効利用することができる。
【0026】トイレルーム1は通常の状態では、図1に
示すように、フリースペース5は車イス8が進入できる
広さを有して出入口9が開放され、扉10によってトイ
レスペース7から仕切られ、車イス利用者を含む全ての
人が使用するノーマル使用モードとなる。ノーマル使用
モードから出入口9を仮想線で示すように扉10で閉じ
てトイレスペース7の仕切りを解除(扉10を仮想線ま
で移動させる)させると、車イス8が進入可能なフリー
スペース5がトイレスペース7にひと続きとなったワン
フロアのさらに広い個室空間となり、車イス利用者が使
用できる車イス8でのトイレ使用モードとなる。前記ノ
ーマル使用モードからトイレスペース7の仕切りを一旦
解除し、健常者が入った後に扉10による仕切りを復帰
(図1に示す元の状態)させることで、トイレスペース
7が個室となって健常者がトイレスペース7を使用する
ノーマル使用モードとなる。このように、トイレルーム
1は、3種のモードに利用可能な構造となっている。
【0027】上記3種のモードの切替は、健常者の場合
は扉10を手動操作することにより行うが、扉10を手
動スイッチの半自動操作により移動させても良い。また
車イス利用者の場合は、操作しやすい低い位置に、車イ
ス8でのトイレ使用モードへの切替釦12aとノーマル
使用モードへの復帰釦12bを設けており、それら各釦
による手動スイッチの半自動操作によって各モードが切
替えられる。
【0028】また扉10は1枚〜複数枚で構成可能であ
るが、本実施形態のように2枚が好適である。つまり扉
10は、本体扉10aと補助扉10bから構成され、ノ
ーマルトイレ使用モードでは、本体扉10aが前記仕切
りの解除と復帰(トイレスペース7から云えばその開
閉)を行い、車イス8でのトイレ使用モードでは、図1
に仮想線で示すように、本体扉10aとその移動に連動
させた補助扉10bの一部で出入口9を閉じるように構
成されている。尚、本体扉10aと補助扉10bとは別
々の駆動モータにより駆動させるか、1つの駆動モータ
であれば機構的に連動可能なようにする必要がある。ま
た、扉10は1枚扉でも良いが、その幅を幅広の出入口
9に合わせれば、トイレスペース7とフリースペース5
との仕切りを解除したときにその一部が出入口9側に突
出してしまい、その分、出入口9が狭くなるおそれがあ
るし、その幅をトイレスペース7の方に合わせれば、そ
の分、出入口9が狭くなるおそれがあるが、2枚扉であ
ればこのような不都合がおこらない。
【0029】また扉10は、フリースペース5側から円
弧状に湾曲した形状の回転扉タイプの他、蛇腹タイプや
アコーディオンタイプ等でも良いが、円弧状の曲線にす
ることにより、フリースペース5内の出入口9付近でコ
ーナ部がなくなるので、フリースペース5への出入りの
際に車イス8の旋回操作がし易くなるので好適である。
【0030】出入口9は、側壁3a、3bに平行なトイ
レルーム1への進入線Aに対して斜め方向に配されてい
るので、トイレルーム1の出入スペース16で旋回操作
が少なくて済むので、それを広くとる必要もなく、回転
半径が大きく微妙な操作がしにくい電動車イスでも、物
理的負担は勿論、心理的負担なく余裕をもって、トイレ
ルーム1への出入りを図ることができる。尚、出入口9
が斜め方向に配されていても、トイレスペース7は扉1
0によって仕切られているので、客席から便器6が見え
てしまうようなことはおこらない。
【0031】以下、車イス利用者と健常者の具体的なト
イレルーム1の使用状態を、順を追って具体的に説明す
る。
【0032】まず車イス利用者がトイレルーム1をトイ
レスペースとして使用する場合、図1に示すように、貫
通開口13から進入した車イス8を、通路15における
出入スペース16で矢印Bで示すように旋回させた後、
扉10によって仕切られているノーマル使用モード状態
のフリースペース5内へ、矢印C方向に進入させる。
【0033】進入後、図2に示す状態で、トイレスペー
ス7の外部に設けられたノーマル使用モードから車イス
8でのトイレ使用モードへの切替釦12aを押す。する
と図3に示すように、本体扉10aが移動して扉10に
よる仕切りが解除されてトイレスペース7が開放され
る。その後、図4に示すように、本体扉10aがフリー
スペース5の周囲に沿って円弧状に移動し、回りきって
仕切壁20に到達した時点で、補助扉10bが連動して
移動し始める。
【0034】そして図5に示すように、補助扉10bの
移動により、フリースペース5が本体扉10aと補助扉
10bの一部によりその出入口9を閉じると同時に、ト
イレスペース7の仕切りが解除された状態となれば、車
イス8でのトイレ使用モードとなり、車イス利用者にと
って、フリースペース5とトイレスペース7がひと続き
になった個室空間となるので、車イス8でのトイレ使用
がまわりの邪魔なく楽に行える。
【0035】トイレ使用後、車イス8でトイレルーム1
から退出する場合には、切替釦12aと同部分に設けら
れているノーマル使用モードへの復帰釦12bを押す。
すると、仕切壁20に到達していた本体扉10aが移動
して出入口9を開き始め、前記同様にフリースペース5
の周囲に沿って円弧状に移動し、回りきってトイレスペ
ース7をフリースペース5から仕切った状態に戻った時
点で、補助扉10bが連動して移動し始める。そして本
体扉10aが、仕切壁19内に納まった時点で、扉10
による仕切り状態に戻って出入口9が開放されたノーマ
ル使用モードに復帰すれば、車イス8の向きを変えた後
に逆C方向に後退させ、出入スペース16にて逆B方向
に旋回させて貫通開口13より退出する。
【0036】次に健常者が、トイレスペース7を使用す
る場合、図6に示すように、トイレスペース7をフリー
スペース5から仕切っている本体扉10aの把手10c
に手を掛ける手動操作により、本体扉10aを図7の状
態まで開けて(仕切りを解除し)、トイレスペース7内
に入った後に本体扉10aによる仕切りを復帰させるこ
とでトイレスペース7が個室となり、フリースペース5
の健常者および車イス利用者の一般使用に供しながらこ
れの影響なく、またバリアフリーの意識なく気軽に使用
できる。そしてトイレ使用の後、手動で本体扉10aを
開けた後、図6に示す元の状態に復帰させる。この際、
補助扉10bは全く移動せず、開閉操作は本体扉10a
のみで行われる。尚、健常者がトイレスペース7を使用
している状態は外部から分からないので、扉10をトイ
レスペース7側からロックすると同時に外部にランプを
点灯させる等して、使用状態を報知するようにすると好
適である。しかし、この状態でもトイレルーム1の出入
口9は開放された状態であるので、フリースペース5の
使用(ノーマル使用モード)は可能である。
【0037】本実施形態のトイレルーム装置は、以上の
ようにしてノーマル使用モードとノーマルトイレ使用モ
ードと車イスでのトイレ使用モードの3つのモードを、
扉10の移動によって切替えることによって、健常者の
頻繁で気軽な使用と、車イス利用者の不自由ない使用と
を図ることで、公衆性やバリアフリー性を損なわずに、
フリースペース5を含むトイレルーム1の設置数を半減
させて省スペース化と低コスト化を達成することができ
る。しかもトイレスペース7は、車イス8分の広さが要
らず、これによっても省スペース化が図れる。
【0038】本発明は上記実施形態に示すほか種々の態
様に構成することができ、例えば、鉄道車両に限定され
ず、車両やそれ以外の建築物にも実施することができ
る。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、ノーマル使用モードで
は全ての人がバリアフリーの意識なく自由に使用でき、
車イスでのトイレ使用モードでは、フリースペースとト
イレスペースをひと続きの広いスペースにして車イス利
用者が不自由なく楽に使用でき、ノーマルトイレ使用モ
ードでは省スペース化を図ったトイレスペースを個室と
して、フリースペースの一般使用に供しながらこれの影
響なく、頻繁で気軽に使用することができるので、公衆
性を損なわずに省スペースでかつ低コストでバリアフリ
ー化に対応したトイレルーム装置を提供することがで
き、それを車両に設置すれば、車両内スペースの有効利
用や余裕スペースを広くとれる等、全ての人がユニバー
サルに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のトイレルーム装置とそれを
持った車両の一部を示す横断平面図。
【図2】同実施形態における車イス利用者の使用状態を
示し、まずは車イス利用者がフリースペース内へ進入し
た状態を示す説明図。
【図3】同実施形態における車イス利用者の使用状態を
示し、次に車イス利用者が切替釦を押して、仕切りが解
除された状態を示す説明図。
【図4】同実施形態における車イス利用者の使用状態を
示し、仕切りが解除された後、その扉が出入口を閉じて
いく状態を示す説明図。
【図5】同実施形態における車イス利用者の使用状態を
示し、扉が出入口を完全に締め切った状態を示す説明
図。
【図6】同実施形態における健常者の使用状態を示し、
フリースペースとトイレスペースとの間が扉で仕切られ
ている状態(フリースペースではノーマル使用モード、
トイレスペースではノーマルトイレ使用モード)を示す
説明図。
【図7】同実施形態における健常者の使用状態を示し、
仕切りが解除されて、健常者がトイレスペースへ出入り
するときの状態を示す説明図。
【図8】従来例のトイレルーム装置とそれを持った車両
を示す横断平面図。
【符号の説明】
1 トイレルーム 2 車両 3a、3b 側壁 5 フリースペース 7 トイレスペース 8 車イス 9 出入口 10 扉 10a 本体扉 10b 補助扉 13 貫通開口 14 仕切壁 A 進入線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フリースペースとトイレスペースとを持
    ったトイレルームにおいて、フリースペースは車イスが
    進入できる広さとトイレルームの出入口を有し、この出
    入口を開閉し、トイレスペースをフリースペースから仕
    切る扉を設けると共に、前記出入口を開きトイレスペー
    スをフリースペースから仕切った状態で、フリースペー
    スを使用するノーマル使用モードと、ノーマル使用モー
    ドから出入口を閉じてトイレスペースの仕切りを解除し
    フリースペースとトイレスペースをワンフロアで使用す
    る車イスでのトイレ使用モードと、ノーマル使用モード
    からトイレスペースの仕切りを解除した後、仕切状態に
    復帰させてトイレスペースを使用するノーマルトイレ使
    用モードとを備えたことを特徴とするトイレルーム装
    置。
  2. 【請求項2】 洗面スペースとトイレスペースとを持っ
    たトイレルームにおいて、洗面スペースは車イスが進入
    できる広さとトイレルームの出入口を有し、この出入口
    を開閉し、トイレスペースを洗面スペースから仕切る扉
    を設けると共に、前記出入口を開きトイレスペースを洗
    面スペースから仕切った状態で、洗面スペースを使用す
    るノーマル使用モードと、ノーマル使用モードから出入
    口を閉じてトイレスペースの仕切りを解除し洗面スペー
    スとトイレスペースをワンフロアで使用する車イスでの
    トイレ使用モードと、ノーマル使用モードからトイレス
    ペースの仕切りを解除した後、仕切状態に復帰させてト
    イレスペースを使用するノーマルトイレ使用モードとを
    備えたことを特徴とするトイレルーム装置。
  3. 【請求項3】 ノーマル使用モードと車イスでのトイレ
    使用モードとノーマルトイレ使用モードは、手動操作あ
    るいは手動スイッチの半自動操作によって切替可能に構
    成されている請求項1または2記載のトイレルーム装
    置。
  4. 【請求項4】 扉は、本体扉と補助扉の2枚から構成さ
    れ、ノーマルトイレ使用モードでは本体扉で仕切りの解
    除と復帰を行い、車イスでのトイレ使用モードでは、本
    体扉とその移動に連動させた補助扉で出入口を閉じるよ
    うにしたものである請求項1から3のいずれか1項に記
    載のトイレルーム装置。
  5. 【請求項5】 扉は、フリースペース側または洗面スペ
    ース側からトイレルーム外へ円弧状に湾曲した形状に形
    成されている請求項1から4のいずれか1項に記載のト
    イレルーム装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
    トイレルーム装置を持ち、その出入口が、側壁に平行な
    トイレルームへの進入線に対して斜め方向に配されてい
    る車両。
  7. 【請求項7】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
    トイレルーム装置が、片方の側壁に沿って設けられてい
    る車両。
  8. 【請求項8】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
    トイレルーム装置を持つ車両内スペースが、貫通開口を
    持った仕切壁で、他の車両内スペースから仕切られてい
    る車両。
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