JP2002306280A - 圧力分散体 - Google Patents

圧力分散体

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JP2002306280A
JP2002306280A JP2001120681A JP2001120681A JP2002306280A JP 2002306280 A JP2002306280 A JP 2002306280A JP 2001120681 A JP2001120681 A JP 2001120681A JP 2001120681 A JP2001120681 A JP 2001120681A JP 2002306280 A JP2002306280 A JP 2002306280A
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cell
granules
stenosis
pressure dispersion
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Kiyotaka Ito
清隆 伊藤
Toshichika Hirano
利親 平野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外力が徐々に且つ十分に分散せしめられ得る
と共に、軽量化が有利に達成され得る圧力分散体を提供
する。 【解決手段】 外力による容積変化が容易な複数のセル
14a,14b内に、内部に独立気孔を有し、且つ表面
に潤滑剤が付着せしめられてなる多数の粒体22を収容
せしめると共に、それら複数のセル14a,14bを、
該粒体22が移動可能な大きさの狭窄連通部16にて連
通せしめて、該複数のセル14a,14bの何れかに押
圧力が加えられた際に、該押圧力が加えられたセル14
a内の粒体22が、該狭窄連通部16を通じて別のセル
14b内に移動せしめられることにより、かかる押圧力
が、該複数のセル14a,14bの間で分散せしめられ
るように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、圧力分散体に係り、特に、外部
から加えられる押圧力を、徐々に且つ十分に分散せしめ
ることが出来、各種のクッション材等として好適に使用
され得る圧力分散体に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、ベッド用やソファー用のマット
レスや枕、座布団、椅子等の座部や背もたれ部、或いは
履物の中敷や靴底等には、局部的に加えられる押圧力を
分散せしめるための圧力分散体が、クッション材とし
て、利用されてきている。
【0003】そして、よく知られているように、そのよ
うな圧力分散体には、大別して、(a)例えば、エアマ
ットや空気枕等のように、所定の封入体に空気を封入し
た空気封入タイプと、(b)ウォーターベッドや水枕等
のように、所定の封入体に液体を封入した液体封入タイ
プと、(c)所定の封入体に対して、空気や液体の代わ
りにゲル状物質を充填したゲル状物質充填タイプと、
(d)ゴム等の弾性体材料、或いはウレタンフォーム等
の発泡体や綿等の内部に空隙を多数有する材料等を用い
て構成されたものであって、空気及び液体等の流体やゲ
ル状物質等を何等用いない非流体、非ゲルタイプの四つ
のタイプのものがあり、それらが、適用される用途等に
応じて、適宜に選択されて、使用されているのである。
【0004】ところが、それら四つのタイプの圧力分散
体のうち、前記(a)の空気封入タイプのものは、外部
から押圧力が局部的に加えられた際に、該押圧力が加え
られた部位が受ける圧力の経時的変化の大きさによって
表される、所謂圧力分散速度が大き過ぎるため、かかる
押圧力を十分に分散させることが困難であったのであ
る。また、前記(b)の液体封入タイプのものにあって
は、封入される液体として、高粘性を有するものを選択
すれば、空気封入タイプのものに比べて、圧力分散速度
を十分に小さく為すことが出来、それによって、優れた
圧力分散機能を発揮せしめることが可能となるものの、
重量が大きくなってしまうことが避けられなかったので
あり、しかも、このタイプとして一般に使用されるウォ
ーターベッド等では、例えば、使用者が寝返りを打つ度
に、封入体の内部の水が大きく流動して揺れるため、使
用者に対して不快感を与える、所謂船酔い現象が惹起さ
れるといった欠点を有していたのである。
【0005】さらに、前記(c)のゲル状物質封入タイ
プのものにおいては、液体封入タイプのものに比して、
圧力分散速度が更に小さくされ得るところから、外部か
ら加えられる押圧力を、より一層十分に分散させること
が出来るのであるが、一般に、ゲル状物質は液体よりも
比重が大きいため、重量が更に増大してしまうのであ
る。また、前記(d)の非流体、非ゲルタイプのもの
は、外力(外部からの押圧力)が加えられた部分におい
て、局部的に内力が高められ、それによって大きな応力
が生じるといった特性を有しているため、圧力分散能力
が、他の三つのタイプのものに比べて著しく劣り、それ
故、特に、このタイプのものをベッド用のマットレス等
に用いた場合、寝たきりの使用者が、床ずれ等を起こし
易いといった大きな欠点が存していたのである。
【0006】このように、従来からクッション材等とし
て一般に使用される圧力分散体にあっては、それぞれ、
様々な欠点が内在しており、その改善が、強く望まれて
いるのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景にして為されたものであって、その解決課題と
するところは、外部から加えられる押圧力を徐々に且つ
十分に分散せしめることが出来、しかも軽量化が有利に
実現されてなる圧力分散体を提供することにある。
【0008】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる課題の
解決のために、内部に独立気孔を有し、且つ表面に潤滑
剤が付着せしめられてなる多数の粒体が内部に収容され
た、外力による容積変化が容易な複数のセルと、該セル
に比して狭窄化されてはいるものの、該粒体が移動可能
な大きさの断面積をもって、該複数のセル同士を互いに
連通せしめる狭窄連通部とを有してなり、該複数のセル
の何れかに対して、外部から押圧力が加えられた際に、
該押圧力が加えられたセルの容積変化に伴って、該セル
内の粒体が、該狭窄連通部を通じて別のセル内に移動せ
しめられることにより、かかる押圧力が、該複数のセル
の間で分散せしめられるように構成したことを特徴とす
る圧力分散体を、その要旨とするものである。
【0009】要するに、この本発明に従う圧力分散体に
おいては、外部から押圧力が加えられた際に、複数のセ
ルの内部に収容された多数の粒体が、それら複数のセル
間で移動せしめられることによって、かかる押圧力が、
該複数のセルの間で分散せしめられるようになっている
ところから、従来の空気封入タイプのものとは異なり、
移動させられる粒体同士や該粒体とセルの内面との間の
接触抵抗等に基づいて、圧力分散速度が、有利に小さく
為され得るのである。
【0010】そして、特に、かかる圧力分散体にあって
は、複数のセル同士が、該セルに比して狭窄化された狭
窄連通部にて互いに連通せしめられ、この狭窄連通部を
通じて、セル内の粒体が、複数のセル間を移動せしめら
れるようになっているため、それら複数のセル間を移動
せしめられる粒体の移動量が制限され、それによって、
圧力分散速度の低下が、より十分に達成され得るのであ
り、また、そのような粒体の表面に潤滑剤が付着せしめ
られているところから、かかる潤滑剤を適宜に選択し
て、粒体同士や粒体とセルの内面との接触抵抗を調整す
ることにより、圧力分散速度の調節も可能となっている
のである。
【0011】しかも、このような本発明に従う圧力分散
体においては、セル内の粒体が、内部に独立気孔を有し
て構成されているところから、粒体表面に潤滑剤が付着
されているにも拘わらず、かかる粒体の見かけ比重が、
従来の液体封入タイプやゲル状物質充填タイプものにお
いて使用される液体やゲル状物質の比重よりも、十分に
小さくされ得ているのである。
【0012】従って、かくの如き本発明に従う圧力分散
体にあっては、外部から加えられる押圧力を徐々に且つ
十分に分散せしめ得るばかりでなく、軽量化が効果的に
達成され得て、従来のものが有する種々の欠点が一挙に
解消され得るのであり、それによって、各種のクッショ
ン材等として、極めて有利に利用され得ることとなるの
である。
【0013】また、かかる本発明に従う圧力分散体にお
いては、上述の如く、外部からの押圧力を徐々に且つ十
分に分散せしめることが出来るところから、例えば、ベ
ッド用のマットレス等に使用される場合にあっても、寝
たきりの使用者が床ずれを起こすことが極めて効果的に
防止され得るばかりでなく、使用者が寝返りを打つ度
に、セル内の粒体が即座に大量に移動し、それに伴っ
て、圧力分散体の全体が大きく揺れ動くようなことがな
く、それ故に、使用者が船酔い現象を起こすことも、有
利に回避され得るといった、数々の利点が得られるので
ある。
【0014】なお、このような本発明に従う圧力分散体
の好ましい態様の一つによれば、前記狭窄連通部の少な
くとも一部の部位の断面積を変化させることにより、該
狭窄連通部を通じて前記複数のセルの間を移動せしめら
れる前記粒体の移動量を調節する移動量調節機構を、更
に有して構成される。
【0015】かかる構成を有する圧力分散体にあって
は、移動量調節機構にて増減せしめられる、複数のセル
間での粒体の移動量に応じて、外部から加えられる押圧
力の分散速度を変化させることが出来、それによって、
用途等に応じて、圧力分散能力を任意に設定することが
可能となるのである。
【0016】また、本発明に従う圧力分散体の有利な別
の態様の一つによれば、前記セルと前記粒体の少なくと
も何れか一方が、赤外線放射体を含んで構成されること
となる。このような構成を有する圧力分散体において
は、血行を良くする等の人体に好影響を与える赤外線
が、赤外線放射体から放射されるため、例えば、ベッド
用のマットレスや椅子の座部や背もたれ部等に対して、
極めて有効に利用され得るのである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明に係る圧力分散体の構成につい
て、その一例を示す図面を参照しつつ、詳細に説明する
こととする。
【0018】先ず、図1乃至図3には、本発明に従う圧
力分散体の一実施形態として、ベッド用のマットレスに
使用される圧力分散体が、その上面形態と、縦断面の端
面形態において、それぞれ概略的に示されている。それ
らの図からも明らかなように、本実施形態の圧力分散体
は、ベースシート10と被覆シート12の2種類のシー
トが上下に積層されて、互いに接着されてなる、一体的
な積層構造を有し、また、それらベースシート10と被
覆シート12との間に、複数のセル14と、該複数のセ
ル14を相互に連結する、各セル14に比して狭窄化さ
れた狭窄連通部16とが設けられて、構成されている。
【0019】より具体的には、ベースシート10は、ベ
ッド用マットレスとして使用される本実施形態の圧力分
散体の全体の大きさを有する1枚の薄肉の樹脂シートか
らなり、また、被覆シート12は、かかるベースシート
10の上面の全面を覆い得る大きさを有する、該ベース
シート10よりも更に薄肉の樹脂シートにて、構成され
ている。なお、ここでは、ベースシート10や被覆シー
ト12を与える樹脂シートが、ポリウレタン樹脂を用い
て形成されており、それによって、ベースシート10に
対して柔軟性と弾性が付与せしめられていると共に、該
ベースシート10よりも薄肉とされた被覆シート12に
対して、より十分な柔軟性と弾性とが兼備せしめられて
いる。
【0020】また、かかる被覆シート12の下面には、
下方に向かって開口する、複数の矩形凹所18が、互い
に適当な間隔をおいて、千鳥状に位置するように形成さ
れており、更に、それら複数の矩形凹所18のうち、該
被覆シート12の長さ方向(図2及び図3中、左右方
向)に隣り合うもの同士の間には、該長さ方向に沿って
延びる、該矩形凹所18よりも幅と深さが小さい溝20
が、それら隣り合う矩形凹所18同士を連結するよう
に、形成されている。
【0021】そして、このような被覆シート12が、そ
の下面における、複数の矩形凹所18と溝20が形成さ
れていない平坦な部位の全面において、ベースシート1
0の上面に接着乃至は融着せしめられており、これによ
って、ベースシート10と被覆シート12の間に、ベー
スシート10の上面と被覆シート12の下面における矩
形凹所18の内面とに囲まれてなる矩形の小室状中空部
が、互いに適当な間隔をおいて、千鳥状に位置するよう
に、複数配設され、以て、それら複数の小室状中空部を
与える部分にて、セル14が、それぞれ構成されている
のである。また、かくして互いに接着せしめられたベー
スシート10と被覆シート12の間には、ベースシート
10の上面と被覆シート12の下面における溝20の内
面とに囲まれてなる、セル14に比して狭窄化された細
長い通路状中空部が、ベースシート10や被覆シート1
2の長さ方向に隣り合って位置するセル14同士を連通
して、連結するように、複数設けられており、そのよう
な通路状中空部を与える部分によって、狭窄連通部16
が形成されているのである。
【0022】そして、ここでは、前述せる如く、ベース
シート10との間で複数のセル14を形成する被覆シー
ト12が、十分な柔軟性と弾性を兼備していることによ
り、セル14に対して、外部から押圧力や引張力が作用
せしめられた際に、かかる被覆シート12の変形や伸縮
に応じて、セル14の容積が、容易に変化せしめられ得
るようになっているのである。
【0023】なお、このような被覆シート12の形成材
料は、前記したポリウレタン樹脂に、何等限定されるも
のではなく、外力により容易に容積変化するセル14を
形成可能な柔軟性や弾性を備えたものであれば、如何な
る材料も使用され得る。従って、かかる被覆シート12
の形成材料として、例えば、天然ゴムや各種合成ゴム、
ラテックス等のゴム材料や、各種のエラストマ材料、或
いはポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブチレン、ポリメチルペンテン、ポリアミド、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等の柔軟性を有する樹脂材料等を、ポリウレタン樹脂に
代えて、使用しても良いのである。また、この被覆シー
ト12と共にセル14を与えるベースシート10にあっ
ても、例示した被覆シート12の形成材料と同様な材料
を用いて形成され得るのである。更に、ベースシート1
0や被覆シート12の全部を、必ずしも1種類の材料で
形成する必要はなく、部分的に異なる材料にて形成して
も良く、また、ベースシート10と被覆シート12とを
別の材料にて形成しても、何等差し支えないのである。
【0024】ところで、図3からも明らかなように、本
実施形態の圧力分散体においては、特に、上述の如き構
造とされた複数のセル14内に、多数の粒体22が収容
されている。この粒体22は、図4に示される如く、内
部が中空とされた、バルーン形態を呈する微小球からな
り、表面の全面に、潤滑剤24が付着せしめられて、構
成されている。そして、ここでは、かかる粒体22が、
ポリアクリロニトリル系樹脂を用いて、0.05mm程
度の平均粒径と、0.002g/cm3の嵩比重を有す
るように形成されており、また、そのような粒体22表
面に付着する潤滑剤24として、流動パラフィンが使用
されている。
【0025】すなわち、本実施形態においては、粒体2
2の形成材料や大きさ、及び潤滑剤24の種類が、上述
の如きものに選択されていることによって、粒体22同
士や、セル14を与える被覆シート12及びベースシー
ト10との接触抵抗が小さくされていると共に、粒体2
2のそれぞれに対して、適度な弾性が付与せしめられ
て、粒体22の流動性が高められており、また、粒体2
2の19平均粒径と嵩比重が上述の如き値とされている
ことによって、各粒体22において、強度を確保しつ
つ、十分な軽量化が図られているのである。
【0026】而して、このような本実施形態の圧力分散
体においては、潤滑剤24が表面に付着せしめられてな
る粒体22の多数が、容積変化が容易な複数のセル14
内にそれぞれ充填された状態で、収容されているところ
から、例えば、図5に示されるように、外部からの押圧
力が、一つのセル14aに対して、下方に向かって加え
られた際に、該セル14aが、かかる押圧力にて潰れ変
形せしめられて、該セル14aの容積が減少せしめら
れ、それに伴って、該セル14a内に収容される粒体2
2の一部が、該セル14aから、それに対して狭窄連通
部16a,16bにより連通されて隣り合う二つの別の
セル14b(図5には一つのセル14bのみを示す)に
向かって、該狭窄連通部16a,16bを通じて、移動
せしめられるようになっている。
【0027】一方、かかる別のセル14bにおいては、
狭窄連通部16bを通じて移動せしめられた粒体22
が、該セル14bを形成する被覆シート12部分の伸長
によって収容されるものの、その収容許容量を超える
と、該セル14b内の粒体22の一部や、押圧力が加え
られたセル14aから移動してきた粒体22の一部が、
狭窄連通部16cによる連通下で該セル14bと隣り合
う、セル14aとは異なる、図示しない、更に別のセル
に向かって、狭窄連通部16cを通じて移動せしめられ
る。かくして、前記一つのセル14aに加えられた押圧
力が、別のセル14bや、図示しない更に別のセルに移
動せしめられる粒体22を介して、次々と伝達され、以
て、該押圧力が、複数のセル14の間で分散せしめられ
るようになっているのである。
【0028】そして、ここでは、狭窄連通部16の流路
断面積(図3において、一点鎖線:アに沿って切断され
た断面の面積)が、それに対応したセル14の断面積
(図3において、一点鎖線:イに沿って切断された断面
の面積)に対して約1/20程度となるように、狭窄連
通部16が、セル14に比して十分に狭窄化されてお
り、それによって、前記セル14aに外部から押圧力が
加えられた際に、そのような狭窄連通部16を通じて、
該セル14aから、それとは別のセル14bに移動せし
められる粒体22の単位時間当たりの移動量が制限さ
れ、以て、セル14aが受ける圧力の経時変化によって
表される、所謂圧力分散速度が、十分に且つ確実に小さ
く為され得るようになっているのである。
【0029】なお、本実施形態では、セル14を形成す
る被覆シート12が、前述せるように、優れた弾性を発
揮するポリウレタン系樹脂材料にて形成されているた
め、外部から押圧力が加えられたセル14a内の粒体2
2が、狭窄連通部16bを通じて、該セル14aから別
のセル14bに移動せしめられた際に、該別のセル14
bが伸長せしめられて、該別のセル14bの容積が増大
せしめられることにより、セル14aから移動した粒体
22が、別のセル14b内に収容されるようになってい
たが、被覆シート12が、柔軟性は有するものの、弾性
を有しない材料にて形成される場合にあっては、狭窄連
通部16を通じて移動せしめられる粒体22が確実に収
容され得るように、各セル14内への粒体22の充填率
を低くしておく必要がある。
【0030】また、本実施形態では、上述の如く、圧力
分散速度をより十分に低減せしめるために、狭窄連通部
16の流路断面積を、それに対応したセル14の断面積
に対して約1/20程度となる大きさとしたが、一般
に、外部から押圧力が加えられるセル14において、か
かる圧力分散速度を有効に低下させるには、狭窄連通部
16の前記流路断面積が、それに対応した前記セル14
の断面積に対して、1/2以下程度とされていること
が、望ましい。
【0031】さらに、ここでは、前述せるように、セル
14間を移動せしめられる粒体22が、ポリアクリロニ
トリル系樹脂にて形成されている。これは、ポリアクリ
ロニトリル系樹脂が優れた滑性を有しており、それが粒
体22の流動性の向上に寄与することとなるためである
が、粒体22の形成材料は、何等これに限定されるもの
ではなく、そのような滑性の他、強度と軽量性等を加味
した上で、適宜に決定され得るものである。従って、粒
体22の形成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニリデ
ンやポリエチルメタクリレート、ポリスチレン、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂等の樹脂材料や、
各種のゴム材料、或いは各種セラミックス材料等も、ポ
リアクリロニトリル系樹脂に代えて、適宜に用いられ得
るのである。
【0032】また、粒体22は、内部に独立気孔を有す
るものであれば、その内部構造が、中空のバルーン形態
を有するものに特に限られるものではなく、例えば、内
部に独立気泡を有する発泡体構造を有するものであって
も良い。粒体22の内部構造として、かかる発泡体構造
を採用する場合にあっても、粒体22の嵩比重を十分に
低下させることが可能である。
【0033】さらに、そのような粒体22の大きさも、
何等限定されるものではなく、圧力分散体の全体の大き
さに応じたセル14の大きさ等によって適宜に変更され
るものではあるものの、前述の如く、かかる粒体22
は、セル14に外部から押圧力が加えられた際に、該セ
ル14から、前記狭窄連通部16を通じて、別のセル1
4内に移動せしめられるものであるため、狭窄連通部1
6を通過可能な大きさとされている必要がある。そし
て、特に、そのような狭窄連通部16を通じた移動によ
って、セル14に加えられる押圧力を別のセル14に対
して確実に分散させるためには、粒体22の最大断面積
が、狭窄連通部16の流路断面積(図3において、一点
鎖線:アに沿って切断された断面の面積)に対して、1
/5以下程度、具体的には、平均粒径が、0.01〜1
0mm程度とされていることが望ましいのである。
【0034】また、粒体22の表面に付着せしめられる
潤滑剤24も、粒体22同士や、粒体22と前記ベース
シート10及び被覆シート12との間の接触抵抗を小さ
く為し得るものであれば、前記した流動パラフィン以外
のもの、例えば、水、或いは動植物油、鉱物油、シリコ
ーンオイル等の液状油の他、液状ポリブタジエン、液状
ニトリルゴム等の液状ゴムや、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリブテン等の液状ポ
リマ、更には、グラファイト、フッ化黒鉛、雲母等の微
粉体等が、適当に選択されて、使用され得るのである。
【0035】なお、そのような潤滑剤24が表面に付着
される粒体22の大きさやセル14の大きさ等によって
は、粒体22同士や粒体22とセル14の内面との接触
抵抗を十分に低下させるために、潤滑剤24の粘度を調
整する必要が生じる場合があるが、その際には、採用さ
れる潤滑剤24に対して、適当な添加物を添加しても良
い。即ち、例えば、潤滑剤24として水を用いる場合に
は、かかる水に、ポリビニルアルコールやポリエチレン
グリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸
等の水溶性ポリマを、適当な量において、添加しても良
く、また、潤滑剤24として液状油を使用する場合に
は、該液状油に、粘性の高い液状ゴムや液状ポリマ、或
いはロジン系樹脂、テルペン系樹脂、フェノール系樹
脂、石油樹脂等を添加しても良いのである。
【0036】また、そのような潤滑剤24の粒体22の
表面に対する付着量も、特に限定されるところではない
ものの、かかる潤滑剤24の付着量が多過ぎると、内部
に独立気孔を有する粒体22の軽量性が損なわれること
となる一方、該潤滑剤24の付着量が少な過ぎる場合、
潤滑剤24の付着による粒体22の接触抵抗の低減効果
が十分に得られなくなってしまうため、有利には、一つ
のセル14内に収容される全ての粒体22に付着される
潤滑剤24の重量が、それら一つのセル14内に収容さ
れる全ての粒体22の重量に対して、5〜95%程度の
割合となる量において、潤滑剤24が各粒体22の表面
に付着せしめられていることが、望ましいのである。
【0037】なお、この各粒体22の表面に対する潤滑
剤24の付着は、粒体22をセル14内に収容せしめる
前に、例えば、従来より公知のコーティング手法等によ
って実施しても良く、また、粒体22と潤滑剤24とを
セル14内に収容せしめて、該セル14内で、粒体22
の表面に潤滑剤24を付着せしめるようにしても良いの
である。
【0038】而して、本実施形態の圧力分散体において
は、前述せる如く、複数のセル14のうちの何れかに外
部から押圧力が加えられた際に、該押圧力が加えられた
セル14aの変形による容積変化に伴って、該セル14
a内に収容された粒体22の一部が、該セル14aに比
して十分に狭窄化された狭窄連通部16を通じて、別の
セル14b内や、それとは更に別のセル14内に向かっ
て、制限された量において移動せしめられ、それによっ
て、セル14aに加えられた押圧力が、一つまたは複数
の別のセル14に対して、十分に小さな圧力分散速度で
分散せしめられるようになっているところから、複数の
セル14のうちの一つまたは複数のものに外部から加え
られた押圧力が、それら複数のセル14の間で、徐々に
且つ十分に分散せしめられ得るのである。
【0039】しかも、かかる圧力分散体にあっては、セ
ル14内に収容される粒体22が、中空のバルーン形態
を有し、その嵩比重が十分に小さくされているところか
ら、各粒体22の重量、ひいては圧力分散体の全体の重
量が、有利に小さく為され得るのである。
【0040】従って、このような本実施形態の圧力分散
体においては、従来品が有する圧力分散能力や軽量性に
おける欠点等が、一挙に解決され得、それによって、ベ
ッド用マットレスとして、極めて有利に利用され得るこ
ととなるのである。
【0041】また、かかる本実施形態の圧力分散体にあ
っては、外部からの押圧力が徐々に且つ十分に分散せし
められ得るところから、例えば、寝たきりの人が使用し
ても、床ずれを起こす虞が有利に解消され得るばかりで
なく、使用者が寝返りを打つ度にセル14内の粒体22
が大量に移動し、それに伴って、圧力分散体の全体が大
きく揺れ動くようなことがないのであり、それ故に、使
用者が船酔い現象を起こすことも、有利に回避され得る
のである。
【0042】因みに、本実施形態の圧力分散体が上述の
如き優れた特徴を有するものであることを検証するため
に、本発明者らが行なった、本実施形態の圧力分散体と
従来の圧力分散体との比較試験について、以下に示す。
【0043】すなわち、先ず、従来から公知の一般的な
ウォーターベッドを用いて、その総重量を計量する一
方、該ウォーターベッドの水を封入する封入体と同材質
で、同程度の大きさを有するベースシート10と被覆シ
ート12の積層構造を有し、それらの間に形成される複
数のセル14内に、ポリアクリロニトリル系樹脂製で、
0.05mmの平均粒径と、0.002g/cm3の嵩
比重を有する、内部が中空のバルーン形態を呈する微小
球からなる粒体22の多数が、複数のセル14の全体積
に対して80%程度の体積割合で収容されると共に、該
多数の粒体22の表面に、動粘度が7mm2 /sの流動
パラフィンが、該粒体22に対して95重量%の割合と
なる量において付着されてなる、本実施形態の圧力分散
体を製作して、これの総重量を計量した。その結果、従
来のウォーターベッドが、70kgの大きな総重量であ
ったのに対して、本実施形態の圧力分散体の総重量は、
20kgであり、従来のウォーターベッドに比べて、2
9%程度の著しく軽いものとなっていた。これによっ
て、本実施形態の圧力分散体が、ウォーターベッド等の
従来の液体封入型圧力分散体よりも、極めて軽量である
ことが確認された。
【0044】また、従来から公知の一般的なエアーマッ
トと、上述したウォーターベッドとの総重量比較に使用
した本実施形態の圧力分散体とを用い、それらの両方
に、1kgのおもりを1cmの高さから落下させて、そ
れぞれのもののおもりの落下部位が受ける圧力の経時変
化を、公知の手法に従って測定した。公知のエアーマッ
トを使用して得た測定結果を図6に示し、また、本実施
形態の圧力分散体を用いて得た測定結果を図7に示し
た。
【0045】それら図6及び図7からも明らかなよう
に、本実施形態の圧力分散体は、エアーマットにて構成
された従来の圧力分散体に比べて、おもりの落下部位が
受ける圧力の経時変化が明らかに小さくなっている。こ
のことから、本実施形態の圧力分散体が、従来の空気封
入型圧力分散体よりも、圧力分散速度が十分に小さく、
それによって、優れた圧力分散能力を発揮し得ること
が、明確に認識され得るのである。
【0046】次に、図8には、セルの構造等が前記実施
形態とは異なる別の実施形態が、その横断面形態におい
て、概略的に示されている。なお、この図8において
は、図1乃至図5に示された前記実施形態と同様な構造
とされた部材及び部位について、それら図1乃至図5と
同一の符号を付すことにより、その詳細な説明は、省略
した。
【0047】すなわち、かかる図8に示された圧力分散
体にあっては、複数のセル26が、弾性は有しないもの
の、柔軟性を有する一枚の樹脂シートにより、それぞれ
独立した形態をもって形成された、比較的に大きな袋体
からなり、それらが、互いに隣り合うように一列に配置
せしめられている。そして、そのような袋体からなる複
数のセル26のうち、互いに隣り合うもの同士が、該セ
ル26に比して狭窄化された狭窄連通部16にて、互い
に連通せしめられた状態で、連結されているのである。
【0048】また、そのような袋体からなるセル26内
には、バルーン形態を呈する微小球からなる、前記実施
形態において用いられるものと同様なポリウレタン製の
粒体22の多数と共に、バルーン形態を呈する微小球か
らなり、且つ人体に対して好影響を与える赤外線放射能
を有する赤外線放射体にて構成された多数の粒体28
が、混在せしめられて、収容されている。そして、ここ
では、それらポリウレタン製の粒体22と赤外線放射体
からなる粒体28との混合物が、前記実施形態における
ポリウレタン製の粒体22のセル14内への充填率より
も低い充填率(少ない量)で、余裕をもってセル26内
に収容されており、それによって、セル26が弾性を有
することなく、伸縮しないにも拘わらず、複数のセル2
6の間で2種類の粒体22,28が移動せしめられた際
に、所定のセル26内から移動してきた粒体22,28
が、別のセル26内に確実に収容され得るようになって
いるのである。
【0049】なお、粒体28の形成材料に用いられる赤
外線放射体としては、例えば、ムライトやコージライ
ト、アルミナ等の酸化物系セラミックス材料や、炭化珪
素や窒化珪素等の非酸化物系セラミックス材料、或いは
酸化鉄やステンレスの表面を酸化させたもの等の金属酸
化物、若しくはそれらを種々組み合わせた複合材料や、
これらの成分を含むガラス等の無機材料の他、焼却灰等
の有機物を燃焼させたときに生ずる酸化物等、赤外線を
放射するものであれば、何れも採用可能である。また、
このような材料からなる赤外線放射体を、セル26内か
ら赤外線を放射させるための添加材として、用いても良
い。つまり、上述の如き材料からなる赤外線放射体を、
内部に独立気孔を何等有しない微粉体等の形態におい
て、赤外線放射体からなる粒体28と組み合わせて、若
しくは赤外線放射体からなる粒体28以外の、例えば、
ポリウレタン製の粒体22等と組み合わせて、セル26
(14)内に収容せしめても良いのである。
【0050】そして、かくの如き赤外線放射体からなる
粒体28や添加剤を使用する場合には、例示した幾つか
の材料の中でも、特に、人体に対して好影響を与える3
〜10μmの波長域の赤外線を効率良く放射するセラミ
ックス材料や焼却灰等が、赤外線放射体からなる粒体2
8や添加材の形成材料として、より有利に使用され得る
こととなる。また、上記した材料からなる赤外線放射体
を含んだ材料にて、セル26を形成することも、勿論可
能である。
【0051】さらに、図示されてはいないものの、ここ
では、ポリウレタン製の粒体22は勿論、赤外線放射体
からなる粒体28の表面にも、潤滑剤(24)が付着せ
しめられて、粒体22,28同士や、それら粒体22,
28とセル26の内面との接触抵抗が、有利に低くされ
ている。
【0052】一方、そのような粒体28が収容されたセ
ル26同士を連通する狭窄連通部16には、絞りコック
30が、それぞれ外挿されている。この絞りコック30
は、テーパ面からなる外周面と、狭窄連通部16の外周
面に対応した円筒状の内周面とを有する内筒部材32
と、該内筒部材32に対して、そのテーパ面状外周面に
対応するテーパ筒形状をもって、軸方向に摺動可能に外
挿された外筒部材34とにて、構成されている。そし
て、そのような構造とされた絞りコック30にあって
は、図8に二点鎖線で示されるように、狭窄連通部16
への外挿状態下で、テーパ筒状の外筒部材34が、内筒
部材32に対して、その外径が次第に小径化する方向に
向かって軸方向に摺動せしめられることによって、先端
部位の内径が小径化されるようになっており、以て、狭
窄連通部16の一部を絞って、その流路断面積を任意に
小さく為し得るように構成されているのである。
【0053】かくして、本実施形態の圧力分散体では、
複数のセル26のうちの何れかに対して、外部から押圧
力が加えられた際に、該押圧力が加えられたセル26の
容積が容易に減少せしめられて、該セル26内に収容さ
れる多数の粒体22,28の一部が、狭窄連通部16を
通じて、制限された量において、別のセル26内に移動
せしられるようになっており、また、狭窄連通部16に
外挿された前記絞りコック30にて、狭窄連通部16の
一部を絞って、その流路断面積を小さくすることによっ
て、狭窄連通部16を通じて移動せしめられる粒体2
2,28の移動量が、任意に調節され得るようになって
いるのである。このことから明らかなように、本実施形
態では、絞りコック30にて移動量調節機構が構成され
ているのである。
【0054】従って、このような本実施形態の圧力分散
体においても、外部から加えられる押圧力が、狭窄連通
部16を通じた、複数のセル26間での粒体22,28
の移動によって、それら複数のセル26の間で徐々に且
つ十分に分散せしめられ得るのであり、また、粒体2
2,28が、バルーン形態を呈する微小球にて構成され
て、その嵩比重が小さくされていることによって、全体
の重量の軽量化が効果的に達成され得るのである。
【0055】そして、かかる本実施形態の圧力分散体に
あっては、特に、狭窄連通部16を通じて移動せしめら
れる粒体22,28の移動量を任意に変更可能な絞りコ
ック30が、狭窄連通部16に設けられているところか
ら、そのような絞りコック30にて増減せしめられる、
複数のセル26間での粒体22,28の移動量に応じ
て、外部から加えられる押圧力の分散速度を変化させる
ことが可能となっており、それによって、絞りコック3
0による粒体22,28の移動量の調節範囲内におい
て、圧力分散能力の大きさが、自由にされ得るのであ
る。
【0056】また、本実施形態の圧力分散体において
は、ポリウレタン製の粒体22と共に、赤外線放射体か
らなる粒体28の多数が、セル26内に収容されている
ところから、血行を良くする等の特性を有する赤外線
が、多数の粒体28から放射され、それによって、その
使用に際して、使用者に好影響を与えることが可能とな
るのである。
【0057】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないものであ
って、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも
受けるものではない。
【0058】例えば、前記実施形態では、セル14,2
6が千鳥状乃至は一列に並べられていたが、セル14,
26を、例示のもの以外の規則性をもった配列形態や、
不規則な配列形態をもって、並べるようにしても、何等
差し支えないのである。
【0059】また、前記実施形態では、セル14,26
の隣り合うもの同士が、狭窄連通部16にて、連通下で
連結されていたが、この狭窄連通部16によるセル1
4,26同士の連結形態も、特にこれに限定されるもの
でないことは、言うまでもないところである。
【0060】さらに、前記実施形態では、粒体22,2
8が、球形状を有して構成されていたが、この粒体2
2,28は、適度な流動性が発揮され得るものであれ
ば、その形状が、何等それに限定されるものではなく、
例えば、楕円形状や円柱形状、或いは角柱形状等の各種
の形状をもって構成しても良く、また、全ての粒体2
2,28を、同一の形状において形成する必要もないの
である。
【0061】また、前記実施形態では、粒体22,28
が、バルーン形態を有して構成されていたが、粒体2
2,28は、内部に独立気孔を有しておれば、その内部
構造が、何等これに限定されるものではない。従って、
例えば、粒体22,28を、内部に独立気泡を有する発
泡体等にて形成しても良いのである。
【0062】さらに、セル14,26の形状も、前記実
施形態に示されるものに、決して限定されるものでない
ことは、勿論である。
【0063】また、狭窄連通部16内を移動する粒体2
8の移動量を調節する移動量調節機構も、前記実施形態
に示された絞りコック30以外の構造のものも、勿論採
用可能である。
【0064】加えて、前記実施形態では、ベッド用マッ
トレスとして用いられる圧力分散体に対して、本発明を
適用したものの具体例が示されていたが、本発明は、そ
の他、ソファー用のマットレスや枕、座布団、椅子等の
座部や背もたれ部、或いは履物の中敷や靴底等の各種ク
ッション材等として使用される圧力分散体に対しても、
有利に適用され得るものであることは、勿論である。
【0065】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもないところである。
【0066】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従う圧力分散体にあっては、外部から加えられる押
圧力を徐々に且つ十分に分散せしめ得るばかりでなく、
軽量化が効果的に達成され得て、従来のものが有する種
々の欠点が一挙に解消され得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う圧力分散体の一例を示す上面説明
図である。
【図2】図1における部分拡大説明図である。
【図3】図2のIII−III断面における端面説明図であ
る。
【図4】図1に示された圧力分散体のセル内に収容され
る粒体の縦断面拡大説明図である。
【図5】図1に示された圧力分散体の使用状態を説明す
るための図であって、一つのセルに外部から押圧力が加
えられた際に、該一つのセル内から別のセル内に粒体が
移動せしめられた状態を示している。
【図6】従来のウォーターベッドに対して外力を部分的
に加えた際に、該外力が加えられた部位が受ける圧力の
経時変化を示すグラフである。
【図7】図1に示された圧力分散体に対して外力を部分
的に加えた際に、該外力が加えられた部位が受ける圧力
の経時変化を示すグラフである。
【図8】本発明に従う圧力分散体の別の例を示す横断面
部分拡大説明図である。
【符号の説明】
10 ベースシート 12 被覆シー
ト 14,26 セル 16 狭窄連通
部 22,28 粒体 24 潤滑剤 30 絞りコック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 利親 愛知県尾張旭市南原山町赤土230 有限会 社シーアールデイ内 Fターム(参考) 3B096 AA04 AB05 AD07 3B102 AB07 AC02 BA18 4F050 BA25 BA40 EA10 EA13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に独立気孔を有し、且つ表面に潤滑
    剤が付着せしめられてなる多数の粒体が内部に収容され
    た、外力による容積変化が容易な複数のセルと、該セル
    に比して狭窄化されてはいるものの、該粒体が移動可能
    な大きさの断面積をもって、該複数のセル同士を互いに
    連通せしめる狭窄連通部とを有してなり、該複数のセル
    の何れかに対して、外部から押圧力が加えられた際に、
    該押圧力が加えられたセルの容積変化に伴って、該セル
    内の粒体が、該狭窄連通部を通じて別のセル内に移動せ
    しめられることにより、かかる押圧力が、該複数のセル
    の間で分散せしめられるように構成したことを特徴とす
    る圧力分散体。
  2. 【請求項2】 前記狭窄連通部の少なくとも一部の部位
    の断面積を変化させることにより、該狭窄連通部を通じ
    て前記複数のセルの間を移動せしめられる前記粒体の移
    動量を調節する移動量調節機構を、更に有して構成され
    ている請求項1に記載の圧力分散体。
  3. 【請求項3】 前記セルと前記粒体の少なくとも何れか
    一方が、赤外線放射体を含んで構成されている請求項1
    又は請求項2に記載の圧力分散体。
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