JP2002306222A - 樋付洋傘 - Google Patents

樋付洋傘

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JP2002306222A
JP2002306222A JP2000270843A JP2000270843A JP2002306222A JP 2002306222 A JP2002306222 A JP 2002306222A JP 2000270843 A JP2000270843 A JP 2000270843A JP 2000270843 A JP2000270843 A JP 2000270843A JP 2002306222 A JP2002306222 A JP 2002306222A
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Toshio Kaneshiro
寿雄 金城
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 激しい降雨時に雨傘の周縁部から落下する雨
垂れや地面から跳ね返る雨水で持物や衣服を濡らし、混
雑した場所では他人から雨垂れを掛けられたりする。上
記の課題を解決する為に洋傘縁部にU字状やV字状に開
口した樋を構成する提案がなされているが、従来提案の
樋付洋傘では強風雨時に樋部が強烈な風雨の影響を受け
た場合に樋用先骨や親骨が破損されてしまう課題と、洋
傘周縁部に樋部を構成する為の傘生地の課題、の二つの
重要な技術課題が未解決であった。 【解決手段】 洋傘における各親骨の先端部に樋用先骨
を備えて洋傘骨組構造体を構成し、親骨に張設される傘
生地と樋用先骨に張設される樋生地とを別体で裁断、縫
製後、傘生地縁に周設して、折返し形態の樋生地縁とを
一つの傘生地体に合体する。該傘生地体を親骨と樋用先
骨に張設して洋傘周縁部に樋底部が略直線状で、且つ、
断面形状が略袋状の環状樋部を設けて樋付洋傘を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洋傘の周縁部に雨垂
れ防止用の樋部を構成すると共に、樋部に溜まった雨水
を手元の特定方向に設けた一ヶ所の排水穴から落下させ
るようにした樋付洋傘に関する。
【0002】
【従来の技術】洋傘の周縁部に雨垂れ防止用の樋を設け
た洋傘が記載されている公知文献は従来から多数知られ
ている。そこで、本発明の樋付洋傘と公知技術の樋付洋
傘との違いを明らかにする上からも樋付洋傘の代表的な
公知文献について、公知技術の樋付洋傘の要部図面を引
用して図25以降の各図に示し、前記の各図を参照して
公知技術の概要について、以下順次に説明する。先ず、
図25は実公昭43−30672号公報に開示されてい
る樋付洋傘の構成例であり、親骨11の端部に雨水処理
片60を取り付けた樋付雨傘である。図25(a)は同
公報に記載されている要部斜視図を示したもので、図2
5(b)は図25(a)における一点鎖線で囲んだ部分
の拡大断面図を示す。傘布77や親骨11からなる洋傘
において、湾曲部62と称している折返し端片部61を
有する樋を洋傘周縁に設けて、雨水を特定の処理片部か
ら滴下するように構成したものである。この樋付雨傘
は、図25(b)に図示するように親骨11の端部の傘
布77縁に雨水処理片60用の貫通穴25aを加工し、
湾曲したプラスチック製等の雨水処理片60の一端部6
3を親骨11に差し込む構成により樋を形成することを
特徴としている。
【0003】次に、図26(a)は実公平6−4921
3号公報に開示されている雨水受け溝付傘の正面図であ
り、図26(b)には図26(a)の一点鎖線で囲った
部分の排水口65を含めた拡大断面図を示す。図26
(a)に示すように、この公報の記載によれば傘布77
の全周縁に雨水受け用の樋64が設けられ、親骨11に
張設された傘布77が中棒2に対して楕円状に形成され
て、各親骨11が同一の曲率で円弧をなし、図示のよう
に中棒2が楕円状に張設された傘布77に対して若干傾
斜した形態になっている。又、中棒2から遠い樋64の
特定個所には排水口65が設けられ、排水口65には樋
64からの排水を円滑にする為に配水管66と共に雨水
案内用の案内ピン67を設けた構成を特徴としている。
【0004】実公昭53−24424号公報には、図2
7(a)に平面図の一部と共に破断面図として示されて
いるように、傘布77の全周縁部68にわたって雨水が
傘布の内側に滴下出来るように網目状やレース模様に形
成される一方、開傘時の図27(a)中のA−A断面を
示している図27(b)から判るように、傘布77の張
力によって傘布77の内側に先骨無しの形態で、防水布
69を折返して袋樋70を形成するように工夫した樋付
洋傘である。
【0005】又、特公昭56−49563号公報には、
図28(a)に正面図を示すように傘布77縁の一部分
が開傘時に、傘布の略直交方向に向けて屈折部71が開
くように形成され、洋傘縁の一部分が雨垂れ防止の目的
を果たすようにした洋傘が開示されている。屈折部71
が開いた状態を図28(b)に図示するように、傘骨の
接合部材74にストッパーや先骨先端部75を備えて親
骨に接合構成され、先骨73の先端部が屈折式に構成さ
れている。即ち、本構成では図28(a)に示すよう
に、傘布縁部の開傘張力によって一部の先骨に設けられ
た屈折部71に張設された傘布縁が上方向に立ち上がる
ようにした仕組みであり、同公報中で単調減少部72と
して説明されている部分が傾斜した稜線になることを特
徴としている。更に、実開平5−20612号公報にも
雨傘縁の一部分に樋を形成する手段として前記公報と同
一構成内容のものが、又、樋部に溜まった雨水を排水ホ
ースで排水するように工夫した実公平7−15451号
公報等、傘周縁部に樋を設けるようにした洋傘について
記載されている多数の公知文献が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、雨量や風雨が激
しい降雨時は露先のみならず雨傘の全周縁部から放射状
に雨垂れが落下する。該雨垂れにより直接、又は、地面
から跳ね返る雨垂れによって持ち物や衣服を濡らした
り、更に、混雑した場所での歩行時やスポーツ観戦時等
には他人から雨垂れをかけられてしまい、嫌な思いをす
ることはよく経験することであり、洋傘縁部に樋部を構
成して雨垂れを特定ヶ所に設けた排水穴から落下させる
ようにした樋付洋傘が要望されている。しかし、上記し
た公報の開示技術で樋付洋傘を実施した場合に生じる重
要な技術的課題として、 (1)樋付洋傘を強風雨下で開傘した際の樋部の課題。 (2)親骨から樋用先骨に延長張設した傘生地縁に樋部
を構成する際の傘生地の課題。 の二つの技術課題については、前記した実公昭43−3
0672号公報、実公平6−49213号公報、特公昭
56−49563号公報等で開示されている構成態様の
樋部では、いずれも解決が図られてないのである。
【0007】前記の点について具体的に説明すると次の
通りである。即ち、上記の公知文献において傘布縁に構
成される樋部の形状はU字状やV字状、更には、傘布縁
部が立ち上がるようにした形態等、いずれも樋流入口が
最大開口されるように構成されている。従って、前記し
た構成態様の樋部では、強風雨時に強烈な風雨の影響を
もろに受けることが避けられないことは明らかである。
一方、実公昭53−24424号公報の開示技術では、
内側に傘布のみを折返した形態として袋樋70を傘の内
側に形成させるようにした点において、一見しただけで
は強風雨下における風の影響を防止するには適した構成
のもののように思われる。しかし、内側に傘布のみを折
返した形態として傘布縁を張設した場合には、折返した
傘布縁を親骨11や傘布77から縫い糸等で吊らない限
り、図26(b)に図示して前記公報で説明しているよ
うな袋樋70には形成出来ないのであり、この場合、図
27(b)における折返し傘布縁として、正しくは点線
76の追加線として示すようにせいぜい水平方向へ張設
された状態となるのである。従って、実公昭53−24
424号公報による開示技術のままでは樋付洋傘として
の目的は果たし得ないことになる。
【0008】更に、樋付洋傘における前記した二つの課
題との関係を含めて、問題点を具体的に列記すると次の
通りである。 (1)U字状やV字状に開口した樋部を強風雨下で開傘
した場合は、樋部に強烈な風雨の影響を受けるので傘を
差した状態での歩行が困難となり、極端な場合は樋用先
骨や傘骨が一挙に破損されてしまう恐れがある。即ち、
このことは強風雨時に雨傘を差して前方からの強風雨に
立ち向かった際に吹き飛ばされそうになったり、逆傘状
態に傘骨が破損されてしまったりする状況から判断する
と充分推測できるものと思われる。 (2)一方降雪時においては、開口した樋部には直ぐに
積雪されるので、その積雪を頻繁に払い落とす必要があ
り降雪時の洋傘としても適さない。 (3)傘生地縁を折返して樋部を構成する際の傘生地課
題に関して触れた公知文献はない。しかし、一枚の傘布
(本特許願では、傘生地と称して説明する)を折返し形
態で張設して樋部を構成した場合には、後述するように
親骨への傘生地張設に伴う張力で傘生地縁に歪み(図1
4参照)が生じてしまう結果、樋部を旨く構成すること
が出来ないのである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本出願人は樋付洋傘の効
果に注目して前記公知文献の開示技術を含めて実際に各
種の樋付洋傘の試作を行い、降雨時は勿論、強風雨時や
降雪時における多くの実用テスト結果から、洋傘縁部に
樋部を構成する場合の重要な技術課題は、強風雨に対す
る対策と関連して、樋付洋傘への張設用としての傘生地
であることを認識した。即ち、樋付洋傘で未解決のまま
とされている強風雨下での樋部の課題と、一枚の傘生地
を親骨から樋用先骨に折返して樋部を構成する際に傘生
地縁に生じる技術課題とを一挙に解消すべく、本発明の
傘生地体では、親骨に張設すべき傘生地と樋用先骨に張
設すべき樋生地とを別体として裁断、縫製した二つの傘
生地を一つの傘生地体に合体して洋傘骨組構造体に張設
し、前記した樋付洋傘における課題解決を一挙に図った
ものである。
【0010】傘生地と樋生地とに別体で裁断、縫製して
次のように一つに合体した傘生地体として課題解決を図
る。即ち、 (1)各々別体に裁断、縫製された傘生地と樋生地を用
い、傘生地縁と折返し形態の樋生地縁とを縫製して一つ
の傘生地体に合体〔図18(a)参照〕する。 (2)傘生地縁と折返し形態の樋生地縁間に、予め間隙
部材を重ねた状態として傘生地縁を折返し形態の樋生地
縁で上下から挟み込むようにして一つの傘生地体に合体
〔図18(c)参照〕する。 (3)折返し形態の樋生地の片縁部に予め網目状の生地
(メッシュ部分)を縫着した状態の樋生地縁を傘生地縁
に周設して一つの傘生地体に合体する(図22参照)。 (4)樋生地が樋用先骨に張設されて構成される樋底部
が、開傘状態において略直線状(図7、図12、図24
参照)に構成されることを前提に、傘生地縁と樋生地縁
の接合部に重複部分〔図18(膨らみ部分)参照〕を設
けて両傘生地を一つの傘生地体に合体する。 以上により一つに合体された傘生地体の傘生地を親骨に
張設すると共に、樋生地を樋用先骨に張設し洋傘周縁に
樋底部が略直線状で、且つ、断面形状が略袋状の環状樋
部を構成する。
【0011】
【発明の実施の形態】さて、本特許願では樋付洋傘の構
成要部を理解し易くする為に図面中の各構成部分の名称
(用語)を図面符号と共に各図面中に記載して説明する
ことにする。先ず、本発明を適用した洋傘骨組構造体の
第1実施例における正面からの断面図を示している図1
を参照して説明する(なお、図1中の各部に示してある
傘用語の内で洋傘の一般的な構成部分の用語は、日本洋
傘振興協議会の資料に基づいている)。図1は、中棒2
の手元3の近傍に設けられた押しボタン5のワンタッチ
操作で開傘される、いわゆる長傘のジャンプ式と称せら
れている形式の洋傘において、近年の洋傘で主流をなし
ている8本の親骨形式の樋付洋傘1における洋傘骨組構
造体を例示したものである。前記した以外の構成部分の
名称としては、下はじき4、石突6、上ろくろ7a、中
ろくろ7b、下ろくろ7c、バネ8、大バネ9,ストッ
パー10、親骨11、中だぼ12、受骨13、引線1
4、樋用先骨15、樋形成部16(なお、図面符号15
以下が本発明の説明の為に用いる用語)である。
【0012】ところで、前記の図1は傘生地体47を張
設した樋付洋傘1の具体的な実施例として後述する図7
の斜視図における正面からのG−G断面を示して、第1
実施例の洋傘骨組構造体として図解したものである。図
2は、樋付洋傘1に適用される各構成部品の斜視図と断
面図に関し、図2(a)は薄手の鉄板を用いてU字状と
すると共に先端加工部23を図示のように加工後、焼き
入れして親骨11としたものである。一方、図2(b)
はカーボンやグラスファイバー製の丸棒(直径3mm程
度)を親骨11として用いた場合の加工例を示したもの
である。図2(d)と図2(e)の各々は、樋用先骨1
5における樋部材17の実施例に関し、もう一方の樋用
先骨15である図3の排水樋部材21と共に各々の端部
に加工した圧入穴19を親骨11の前記した先端加工部
23に圧入して、図1に示す第1実施例の洋傘骨組構造
体が構成されている。なお、樋用先骨15としてはプラ
スチック樹脂やアルミ素材で型加工した成型品が用いら
れ、後述するように樋用先骨15の表面部に樋生地26
を張設して構成される樋部29は、断面形状が略袋状
(図6参照)に構成される。又、樋部材17の配置位置
における樋部29(図5、図6参照)は、図2(d)に
図示すように、樋部材17の内部における樋形成部16
の幅の最大寸法がTWcmで、深さ寸法がLcmによる
樋部29が構成されることになる。更に、この実施例の
樋部材17は親骨11の延長方向に対して内側に屈曲し
た加工形態とされて、折返端18が図2(d)では閉じ
た形態に、又、図2(e)では開放端20として加工さ
れた実施例である。
【0013】さて、図3に示す樋用先骨15は特定の親
骨11のみの先端に固着して、図5に示すような排水穴
22を構成する為の排水樋部材21と称している樋部2
9の構成部品の斜視図である。ところで、図3の排水樋
部材21の圧入穴19を親骨11の先端加工部23へ圧
入する構成方法は、前記した図2の樋部材17も同様で
あるが、排水樋部材21の圧入穴19を親骨11の先端
加工部23へ圧入した状態をA−A断面として示したの
が図2(c)である。図2(c)に示すように圧入穴1
9に親骨11の先端加工部23が圧入された場合に、樋
部材17や排水樋部材21が圧入穴19の平坦部24で
係止されて所定方向の向きに固定されるように双方が加
工されている。更に、排水樋部材21では図示のように
折返し端部が二股状の分岐枝22a、22bで構成され
て該中間部に排水溝穴22cを備えて、プラスチックや
アルミ素材等で成型加工され、内外部の形状は前記した
図2(d)や図2(e)の樋部材17と同様であり、内
部に樋形成部16を備えて加工されている。勿論、前記
した親骨11の先端と樋用先骨15を圧入する代わりに
接着剤で固着するようにしてもよいのである。
【0014】はじめに、本傘生地体47についての構成
要点を理解し易くする為に、傘生地体47の二つの形成
要素である傘生地25と樋生地26のそれぞれにつて、
図14以降に示した図面を参照しながら傘生地25から
順次に説明を行い、図14(a)〜図14(e)を参照
に従来の傘生地25の形成方法と、それを親骨11へ張
設した状況に関連して該傘生地縁に樋部を構成しようと
した際に生じる前記した課題を含めて説明することにす
る。
【0015】さて、図14は従来から行われている傘生
地の加工方法を示したもので8本の親骨を有する傘生地
の例について述べると、図14(a)は傘生地の裁断傘
生地単体36であり、代表的な傘生地としては撥水加工
した生地素材や防水機能を備えた綿、ポリエステル、ポ
リエチレン、ナイロン、ビニル(ポリ塩化ビニル)等の
素材を傘生地として、一般に木型を用いて図示のような
二等辺三角形に近似した形態で生地単体の裁断が行われ
る。底辺36aは一般に直線で裁断されるが、36b、
36cの二辺は幾分外側に屈曲した曲線辺として裁断が
行われている。図14(b)は、図14(a)に示した
8枚の裁断生地単体36を前記各々の曲線辺36b、3
6cの縫代37を突き合わせて、中縫線(目)38で中
縫いと称する工程で縫製した傘生地25の平面図の半体
を示したもので、図14(a)における各底辺36aを
結んだ線が図14(b)の傘生地縁25eに対応し、中
縫線(目)38で中縫いされた傘生地25は図示のよう
な略正八面形の形態(この、中縫い仕上げされた状態の
傘生地を傘業界ではカバーと称している)とされる。な
お、傘生地25では張設時の伸びに対応が可能なように
中縫線(目)38は、鎖縫いと称する縫い方が採用され
ている。又、本傘生地体47では、図14(b)のよう
に形成された傘生地25を第1実施例として用いて、後
述の樋生地26(図17参照)との合体により一つの傘
生地体47にする。
【0016】さて、図14(c)は前記の中縫線(目)
38で縫製された傘生地25が剛性を有するものと仮定
して、図14(b)のa−a線での正面図を示したもの
で、図示のように傘生地25の表面が中央部に向かって
山の斜面のような稜線状をなしている。前記したように
裁断傘生地単体36の36b、36cを曲線辺として裁
断し、傘生地25を図14(c)のように山形状に製
図、裁断して中縫線(目)38で中縫いする理由は、図
14(e)に親骨11への張設状態の断面図を示すよう
に、傘生地25が親骨11へ張設された際に良好なドー
ム状に形成されるように工夫が払われた結果に基づくも
のである。次に、図14(d)は前記した傘生地25が
親骨11に張設された際の平面図を示しており、親骨1
1への張設に伴って傘生地25の表面には矢印39で示
す親骨11方向への分力が作用し、張設前は直線(底辺
36a)であった傘生地縁25e(底辺36aを結ぶ
線)が図示のように張設時の合成張力40で矢印方向に
引張られて湾曲状とされる。一般の洋傘において、露先
間を結ぶ傘生地縁が湾曲状に形成されているのは、かか
る理由に基づくものである。
【0017】ここで、従来の傘生地のままで樋部を構成
しょうとした際に生じる前記した傘生地課題について説
明する。図14(d)を参照して前記した内容から既に
明らかに理解出来たものと思われるが、例えば、公知文
献の引用図面として前記した図25のような形態の雨水
処理片60(樋用先骨)を備えた傘骨に、前記した図1
4(b)のように形成された傘生地25を張設しようと
した場合について述べると。今、図14(b)の傘生地
25の対応縁部に雨水処理片60用の貫通穴25a(図
25参照)を加工し、雨水処理片60(樋用先骨)を親
骨11の先端部に差込んだ状態として、傘生地縁25e
を雨水処理片60に折返し張設して樋部を構成しようと
した場合には、図14(d)で前記した親骨11への張
設に伴う張力作用で傘生地縁25eが湾曲状に引っ張ら
れることに起因して、折返した傘生地縁25eには当然
歪みが生じてしまうのであり、従って、従来の傘生地単
体のままを用いて張設したのでは、樋部が旨く構成出来
ない理由は明らかなものと思われる。
【0018】ところで、本発明の傘生地体47への合体
用の傘生地25としては、図15(a)に示すような形
態の裁断傘生地単体41を用いて傘生地25に形成する
ようにしてもよいのであり、次に、この第2実施例の傘
生地25について説明する。図15(a)は、第2実施
例の傘生地25を形成する裁断生地単体41であり、二
つの曲線辺36b、36cは前記した第1実施例と同様
に裁断されている。しかし、本実施例での底辺41aは
図示のように円弧状に裁断されており、縫代37を突合
わせて中縫線(目)38で中縫いした周縁部は略円形と
されて平面図の半体が図16(b)のような形態とな
る。この傘生地25としては、親骨11への張設以前は
略円形であった傘生地縁25e(裁断傘生地単体41の
各々の底辺41aを結んだ縁線)が、張設状態では合成
張力40によって破線で示すような略直線状の傘生地縁
25eとなるように、親骨11への張設に伴う傘生地縁
の張力状況を予めシミュレーションで求めた結果に基づ
いて、裁断生地単体41における底辺41aの円弧状態
の製図、裁断を行い、図15(b)に示すような中縫線
(目)38で中縫い仕上げした第2実施例の傘生地25
(カバー)である。
【0019】では、前記したように形成された傘生地2
5と共にもう一方の傘生地体47の形成要素であり、且
つ、本発明の要部をなす樋生地26に関して、裁断から
縫製工程を含めて四つの実施例について図面を参照しな
がら以下に順次説明する。図16(a)は、撥水加工し
た生地素材や防水機能を備えた綿、ポリエステル、ポリ
エチレン、ナイロン、ビニル(ポリ塩化ビニル)等の素
材の生地を用いて折代を含めた幅寸法で裁断後、両布縁
を折曲げて縫い目42aで縫製し、所定幅Dの長帯状に
形成した裁断樋生地42の単体を示したものである。こ
こで、予め裁断樋生地42の縫製線の線引き用に製作し
た木型を用いて、図16(a)に示す裁断樋生地42に
対して中央部に幅dの折曲げ(長方形)部分42bを製
図すると共に、間隔寸法L1を単位として折目線43、
上端縁の間隔寸法をL2、下端縁の間隔寸法をL3とし
て縫製を行う為のNヶ所(8本の親骨を有する洋傘用と
しては8ヶ所)の線引きを行い、図示のように塗りつぶ
した濃淡領域線による折目線43及び樋生地中縫目
(線)44とし、縫製線を裁断樋生地42上に図解して
示したのが図16(a)である。又、前記の間隔L1に
よる折目線43を単位として折畳んだ状態として、裁断
樋生地42に対して順次に縫代(三角形)部分45の樋
生地中縫目(線)44で縫製を行い、形成した樋生地2
6を折畳んだ状態として示したのが図16(b)の平面
図である。なお、樋生地26に関する説明の便宜上か
ら、以下では裁断樋生地42及び樋生地26の一端縁を
樋生地内縁26a、他端縁を樋生地外縁(樋上端部)2
6bとして説明することにする。
【0020】さて、樋生地26の形成方法について図1
6、図17と共に更に説明すると、図16(a)や図1
6(b)の裁断樋生地42では、幅方向の中心線H−H
に対して中間部に長方形(L1×d)の折曲げ部分42
bを挿んで、上下方向に第1台形42cと第2台形42
dとが配置されたような形態で樋生地中縫目(線)44
が形成されている。そして、前記した間隔寸法L1を単
位として折目線43で折畳んだ状態として、(N−1)
ヶ所(8本の親骨を有する洋傘用では7ヶ所)を中縫い
(樋生地中縫線)44仕上げすると共に、図17(a)
に示すように樋生地26の端部に排水穴22(図5、図
10、図23参照)を形成して環状形に接合縫製するこ
とで、図17(a)に示す形態の第1実施例の樋生地2
6が形成される。以上の説明からも既に明らかなように
図17(a)は、前記した縫代(三角形)部分45と、
裁断樋生地42の端部に加工される排水穴22を接合
し、縫い目を図17(b)のように内側に裏返し46に
して、樋生地26を広げた状態の平面図の半体を示した
ものであり、更に、図17(b)は樋生地26が剛性を
有するものと仮定して、図17(a)のa−a線におけ
る正面図を示したものである。図17(a)に示すよう
に、樋生地26としては折曲げ部分42b(後述の樋底
部26cに相当)の外辺がL1で、樋生地外縁26bの
内辺がL2(樋生地内縁はL3)による環状の略正八面
形の如き形態になっている。そして、前記した図17の
樋生地26の樋用先骨15への張設状態では、裏返し4
6とされた縫代(三角形)部分45が樋用先骨15に部
分的に圧着されて、樋部29の内部において排水の支障
になることもないので縫代(三角形)部分45は縫い放
しの状態ままでよく、従って、前記の図16(a)に示
した長帯状に形成した一枚の裁断樋生地42から更に裁
断する必要がなく、図17(a)に示した環状形の樋生
地26に縫製が出来るので作業性が良く、樋生地中縫目
(線)44の防水機能の点からも好都合な利点がある。
【0021】次に、樋付洋傘1の斜視図を示して後述す
る図7などにおいて樋用先骨15の各折返し端部、即
ち、樋底部26cにおける樋用先骨15間を結ぶ間隔寸
法をL1、樋上端部(樋生地外縁)26bの各親骨11
間における間隔寸法をL2(但し、L1>L2)とし
て、図17と共に前記した樋生地26を樋付洋傘1の樋
用先骨15に張設した際の具体的な実施例の寸法を対応
させて説明すると。前記した図2(d)に示した樋用先
骨15を用いた図1の洋傘骨組構造体における樋生地2
6の実施例においては、図16を用いて前記した樋生地
内縁26aの間隔寸法L3を樋生地外縁26bの間隙寸
法L2より僅かに短めの寸法(後記の実施例寸法を参
照)として樋生地中縫目(線)44の中縫いを行って実
施している。
【0022】ちなみに、前記した図2(d)の樋用先骨
15と図16の裁断樋生地42及び図17の樋生地26
における具体的な実施例寸法(図7参照)について、樋
付洋傘1の傘サイズ:65cm(男性)用としての各部
寸法の一つの実施例を示すと以下の通りである。先ず、
前記した図2(d)における樋用先骨15の寸法がT
W:12mm、L:40mmとして加工されたものを用
いた洋傘骨組構造体における張設用の樋生地26の寸法
としては、D:120mm、d:12mm、L1:41
6mm、L2:394mm、L3:390mmとして図
16の裁断樋生地42の製図を行い、図17のように縫
製した樋生地26に仕上げたものを用いて良好な結果を
得ている。しかし、L2とL3の寸法差はほとんど誤差
範囲のわずかな値であり、特に樋生地26の好もしい形
態として、後述するような適度の弾力性を備えた素材を
用いて樋生地26を加工した場合は、前記L2とL3の
寸法が一致するようにして用いてもよいのである。以上
の説明により、図16、図17の裁断樋生地42から樋
生地26への形成状況や樋生地26の各部の寸法関係は
充分明らかに理解されたものと思われる。
【0023】ところで、図7等に示した樋付洋傘1の具
体的な実施例の斜視図において、樋底部26cが例え
ば、図10の傘生地縁25eのように湾曲状に形成され
た場合には、樋部29に溜まった雨水を円滑に循環させ
て一ヶ所の排水穴22(排水筒35)から落下させ得な
いことは明らかに理解出来るものと思われる。本発明の
傘生地体47による樋部構成の思想については、既に、
前記したように各樋用先骨15に樋生地26を張設した
際の樋底部26c(図5、図10、図23参照)を略直
線状に構成することによって、はじめて、傘周縁の環状
に構成した樋部29に溜まった雨水を円滑に循環させ得
て、特定の樋用先骨15に設けた排水穴22(排水筒3
5)から円滑に落下させ得るのである。そこで、傘生地
25と樋生地26を一つに合体した本発明の生地体47
の構成要点を理解し易くする為に、前記した図1の洋傘
骨組構造体における樋部29への張設状態の先ず傘生地
体47に関して、図5、図6を参照に先に説明すること
とする。図5は、傘生地体47を前記した図1の洋傘骨
組構造体の樋用先骨15に張設して構成した樋部29の
斜視図を示したものであり、更に、図6(a)〜図6
(c)は該樋部29における各要部の断面図をそれぞれ
示したものである。この実施例の樋用先骨15には、前
記した図2(d)の樋部材17が用いられており、この
場合、図5におけるB−B断面を示した図6(a)のよ
うに、樋部29が親骨11の延長方向11aに対して内
側に構成されることになる。
【0024】ここでは、傘生地体47に焦点を当てて、
図5のD−D断面を示した図6(c)を参照にして以下
に説明する。本発明における後述する三つの実施例にお
ける生地体47の構成要点としては、図6(c)の断面
図から一目瞭然なように、親骨11に張設される傘生地
25の傘生地縁25eに対して間隙部材27を重ねた状
態として、該傘生地縁25eと間隙部材27とを樋生地
26の樋生地内縁26aと樋上端部(樋生地外縁)26
bとで上下からサンドイッチ状に挟み込んで図示のよう
に止め糸28で固着する。一方、間隙部材27として
は、図4と共に後述するように各種の形状や形態が考え
られるが、要は、図6(c)に示すように傘生地縁25
eと樋上端部(樋生地外縁)26b間の両傘生地縁の接
合部に3mm程度の段付きによる間隙Gの樋流入口33
を構成する為の部材である。以上により構成される樋部
29は、図6(c)に図示するように傘生地25と樋生
地26とを別体として裁断、縫製した生地素材を用いて
張設したことにより、構成される樋部29が略直線状と
されると共に該断面形状が略袋状に構成されることを特
徴とし、強風雨に対する樋部29の保護対策としても万
全な構成の樋付洋傘1となし得るのである。
【0025】次に、本発明の傘生地体47に関して前記
した傘生地25と樋生地26とを用いて一つの傘生地体
47に縫製して合体する第1、第2実施例の具体例につ
いて次に説明する。図18(a)と図18(c)の各々
は、図示のように前記した図14(b)と図15(b)
のそれぞれの傘生地25における傘生地縁25eに周設
状にして、図17で前記した環状形態に縫製された樋生
地26の樋生地中縫目(線)44を表側にした状態とし
て、傘生地25と樋生地26の中心部及び中縫線(目)
38と樋生地中縫目(線)44とを合せた状態として、
傘生地25の傘生地縁25eと樋生地26の樋生地内縁
26aとの各々を下記のように縫製して一つの傘生地体
47に合体したものある。図18(a)と図18(c)
は、それぞれ一つに縫製して合体された第1、第2実施
例の傘生地体47としての平面図の半体を示す。
【0026】前記した傘生地25と樋生地26とを用い
て一つの傘生地体47に縫製合体する4つの実施例があ
り、先ず、三つの実施例は以下の通りである。 (1)傘生地体47の第1実施例。 図18(a)は、前記した図14で従来の傘生地25の
形成法として説明した形態を第1実施例の傘生地25と
して用い、該傘生地25の周縁部に図17を参照して前
記した樋生地26を縫製合体するようにした傘生地体4
7の第1実施例である。一方、図18(b)は、図18
(a)で一つに縫製合体された傘生地体47が、剛性を
有するものと仮定して図18(a)のa−a正面からの
断面を図示したものであるが、前記した構成内容や両図
面の照合により一つに合体された傘生地体47の構成内
容は充分理解し得るものと思われる。即ち、第1実施例
の傘生地体47の形成方法について図18(a)と図1
8(b)を参照して同時に説明すると、本実施例におけ
る樋生地26としては前記図17(b)に示した状態か
ら樋生地中縫線(目)44の表裏を逆に、即ち、樋生地
26の樋生地中縫目(線)44を表面側になるように裏
返し46、樋生地内縁26aを上側に、樋生地外縁(樋
上端部)26bを下側にした状態を示したのが図18
(a)の平面図及び図18(b)のa−a正面図であ
る。即ち、この傘生地体47としては例えば、図14
(d)で前記した張設状態の傘生地縁25eが湾曲状の
軌跡縁になる状況を予め見込み、樋用先骨挿入位置50
を避けるようにして縫製し、図18(a)及び図18
(b)に示すように傘生地縁25eと樋生地内縁26a
とを図18(a)に半月形で図示した重複部分48を内
側に追込むようにして縫糸52で縫製し、一つに合体し
たのが図18(a)、図18(b)に示す傘生地体47
の第1実施例である。以上により一つに縫製して合体さ
れた傘生地体47は、張設された状態で樋生地26の折
曲げ部分42b(樋底部26cに対応)が略直線状にな
る。
【0027】(2)傘生地体47の第2実施例。 図18(c)は、前記した図15の傘生地25を第2実
施例の傘生地25として用い、該傘生地25の周縁部に
前記の第1実施例と同様に図17で前記した樋生地26
を周設し、縫製して合体するようにした傘生地体47の
第2実施例である。即ち、この第2実施例の傘生地体4
7における傘生地25としては、図15を用いて前記し
たように図18(c)の傘生地縁25eの中縫線(目)
38間を結ぶ底辺41aが破線で示すような略円形縁と
された状態から、張設時には直線の破線で示すような略
直線状の傘生地縁25eになる状況を予めシミュレーシ
ョンで求めた結果によって、前記の第1実施例と同様に
傘生地縁25eと樋生地内縁26aとを縫製し一つの傘
生地体47に合体する。なお、図18(c)において点
線で囲った樋用先骨挿入位置50を避け、図示する半月
形の重複部分48を内側に追込むようにして、図18
(c)の樋生地内縁26aと傘生地縁25eとを縫糸5
2で縫製して前記した図18(a)の第1実施例と同様
に一つの傘生地体47に合体する。結果的に張設状態の
傘生地縁25eの合体線(縫糸52)や折曲げ部分42
bは略直線状になる。
【0028】さて、第2実施例の傘生地体47について
更に説明すると、図18(e)は前記した第2実施例の
傘生地体47が剛性を有するものと仮定して図示した図
18(c)のa−a正面からの断面図である。この第2
実施例の傘生地体47としては、前記した第1実施例と
同様に予め一つに縫製合体した傘生地体47の状態か
ら、更に、下記のように間隙部材27を傘生地体47の
所用位地に予め装着するようにしたものである。以下に
前記した図18(a)と図18(c)の平面図及び図1
8(b)と図18(e)の正面図とを併用して説明す
る。ここで説明する第2実施例の傘生地体47として
は、先に、図5の樋部29におけるD−D断面を示して
図6(c)と共に前記した内容や樋付洋傘の組立方法と
して後述する図20の説明で構成内容は一層明らになる
ものと思われる。結局、この第2実施例の傘生地体47
としては、樋付洋傘としての組立を一層効率よく行い得
るようにする為に、傘生地体47の所用ヶ所に対して予
め間隙部材27を挿入固着するようにして用いる実施例
である。つまり、図18(c)と図18(e)は前記し
た図18(a)や図18(b)の傘生地体47の状態か
ら樋生地26を裏返しとされた状態を示したものであ
る。図18(c)は、傘生地縁25eの表面に図4に示
して後述する間隙部材27を所定位置に重ねて、図18
(b)の状態から樋生地26の樋生地外縁(樋上端部)
26bを更に裏返して、図18(e)の断面図に示すよ
うに間隙部材27を傘生地縁25eと共に、樋生地内縁
26aと傘生地外縁(樋上端部)26bとで上下から挟
み込んだ状態(サンドイッチ状)として、止め糸28で
それらを一括して固着するようにした傘生地体47の第
2実施例である。
【0029】図18(c)における間隙部材27として
は、後述する図4(a)と図4(b)に示すような加工
形態の第1間隙部材27aを中縫線(目)38間の4ヶ
所に、第2間隙部材27bを一ヶ所に、図中の点線で囲
んだ樋用先骨の挿入位置50を避けて、挿入固着(図5
参照)した実施例である。なお、以上に説明した傘生地
体47の二つの実施例においては、重複部分48を設け
て両傘生地縁を合体したことと関連して、図18(a)
と図18(c)で半月形に塗りつぶして図示した重複部
分48を設けた状態として両傘生地縁を合体することよ
り、傘生地体47の洋傘骨組構造体への張設による樋底
部26c(図7、図12、図23参照)は略直線状に構
成することが出来るのである。一方、前記した重複部分
48を設けたことに関連して一点鎖線で囲んで脹らみ部
分49として示した部分は、図18(d)にK−K断面
として示すように、合体された傘生地縁25eの表面の
一部分が盛り上がった膨らみ部分49の形態となる。
【0030】(3)傘生地体47の第3実施例 さて、傘生地体47は前記した実施例以外に次のように
裁断、縫製した生地単体から形成することも出来るので
あり、傘生地体47の第3実施例を図19と共に説明す
る。図19(a)は、図16として前記した裁断樋生地
42の樋生地中縫線(目)44で裁断して図示のような
形態とした裁断樋生地単体42eである。一方、図15
(a)で前記した裁断傘生地単体41を用いて、図19
(b)に示すように裁断傘生地単体41の底辺41aと
裁断樋生地単体42eの樋生地内縁26aとを縫糸52
によって縫製し、先に図19(b)のような形態の生地
単体に接合する。例えば、8本の親骨11用としては同
様な形態で八枚を縫製後に、それら八枚の接合された生
地単体を更に、前記した図15や図17で説明した形態
に中縫線(目)38や樋生地中縫線(目)44で中縫い
仕上げして、図18で第1、第2実施例として前記した
と同様な形態の傘生地体47に縫製仕上げすることによ
り、前記した実施例と同様な傘生地体47に形成するこ
とが出来るのである。なお、図19(c)に図19
(b)におけるK−K断面として示すように裁断された
両傘生地縁に、張設時の張力を吸収する為の脹らみ部分
49を設けたり、樋用先骨挿入位置50の接合部を非縫
いとして樋用先骨の挿入穴を設けたり、両傘生地の中縫
い目を対向状態にして縫製したりする縫製方法は前記の
実施例と同様に行えばよく、結局、この第3実施例とし
て縫製された傘生地体47は図18で前記した傘生地体
47の実施例と同様に目的を果たし得るのである。更に
又、樋生地26としては図19(a)のように裁断した
樋生地単体42eを用いて図17に前記した樋生地中縫
線(目)44で中縫い仕上げして樋生地26に形成する
ことも出来るのである。
【0031】以上に説明した傘生地体47を洋傘骨組構
造体に張設して樋付洋傘1を構成する代表的な組立方法
には下記の二通りの方法があり、本発明の傘生地体47
の構成内容は、図20(a)〜図20(d)を用いた工
程の図解説明によって一層明らかに理解されるものと思
われる。 (1)樋付洋傘組立の第1実施例 この組立の第1実施例は、図18(a)、図18(b)
として前記した傘生地体47を適用して樋付洋傘を組立
る場合の実施例である。図20(a)は、図18
(a)、図18(b)と共に前記した傘生地体47が親
骨11に載置された状態を示しており、この工程では、
傘生地体47を石突6への取付加工や親骨11の中間部
への糸留めが行われる。次に、図20(a)、図20
(b)に示すように図18(a)で前記した樋用先骨挿
入位置50の挿入穴(図18や図19の点線で囲って接
合縫いを避けた部分)から各親骨11の先端加工部23
に、樋用先骨15の端部を差込んで樋用先骨15の端部
に設けられた圧入穴19に対し、方向を合わせて8本の
各樋用先骨15を圧入又は、接着する(図2、図5参
照)。上記の工程で各親骨11に樋用先骨15が圧入又
は、接着された樋用先骨15に対して図20(b)に図
示するように樋生地26における樋生地外縁(樋上端
部)26bを裏返し46にして、傘生地縁25eの表面
に間隙部材27を重ね、折返した傘生地外縁(樋上端
部)26bとの間に鋏み込んだ状態として樋生地26を
張設しつつ、図示のように止め糸28により傘布外縁
(樋上端部)26b、間隙部材27及び樋生地内縁26
aを一括して固着する。この場合、間隙部材27として
は図18(c)に示すように親骨11間で数ヶ所に挿入
固着(図5、図7参照)することで良好に目的が達成さ
れる。
【0032】(2)樋付洋傘組立の第2実施例 この組立の第2実施例としては、図18(c)、図18
(e)と共に前記した傘生地体47の第2実施例を適用
して親骨11と樋用先骨15へ張設した樋付洋傘組立の
実施例である。図20(c)と図20(d)に第2実施
例の組立工程の手順概要を示す。即ち、この組立の第2
実施例に用いる傘生地体47としては図18(c)、図
18(e)と共に前記したように、傘生地縁25eの表
面と傘生地外縁(樋上端部)26b間には図20(c)
に図示するように、既に間隙部材27が挿入固着されて
おり、図20(c)は該傘生地体47を用いて親骨11
に載置した状態を示す。この工程では、前記した組立の
第1実施例と同様に傘生地体47の石突6の対応部分等
を先に処理して親骨11に傘生地体47の部分止めが先
に行われる。更に、図20(c)は樋用先骨15を間隙
部材27が固着された中間部の隙間から挿入して、樋生
地26を張設しつつ親骨11の各先端部に樋用先骨15
を圧入する状態を示したもので、図20(d)は樋用先
骨15を所定方向に合わせて各親骨11に固着した状態
を示したものである。この組立の第2実施例では、図1
8(c)や図18(e)で前記したように予め所定位地
に間隙部材27を固着して傘生地体47を形成したもの
を用いたことにより、樋用先骨15を差込んで樋生地2
6を張設するのみの簡単な工程で樋付洋傘の組立作業が
効率良く行い得る。なお、前記した二つの組立の実施例
における樋用先骨15は、組立の第1実施例においては
図9(a)や図9(b)として前記した加工形態のもの
を、又、組立の第2実施例としては図2(d)や図2
(e)の加工形態の樋用先骨15を適用した実施例をそ
れぞれ示したものであり、更に、組立の第2実施例によ
って構成した樋部29としては、具体例を図5に示して
既に、一部前記した通りである。
【0033】ところで、図18(c)と図18(e)で
前記した傘生地体47の第2実施例において、傘生地縁
25eと樋生地内縁26aとを縫糸52で縫製すること
なしに、傘生地縁25eの所定位地に間隙部材27を重
ねた状態として、それらを樋生地内縁26aと傘布外縁
(樋上端部)26bとで間隙部材27の挿入位置のみを
図18(e)のように上下から挟み込むように両傘生地
縁を一括して接合固着するように実施してもよいのであ
る。しかし、樋部29に雨水が一杯になって溢れて傘内
部に落下したり、樋付洋傘を使用後に閉傘して折畳んだ
際、樋部29に溜まった雨水が傘内部に流れて内部を濡
らしたりしてしまう恐れがあるので、傘生地体47とし
ては前記した樋用先骨挿入位置50(図5、図10、図
18参照)のみを避けた状態として、傘生地縁25eと
樋生地内縁26aとを縫糸52で確実に縫製して実施す
ることが望ましいのである。又、特定の親骨11の先端
部に排水樋部材21を設けることと共に、図17に前記
したように樋生地26の端部に設けた排水穴22と関連
して、樋部29に排水穴22や排水筒35(図5、図1
2参照)を構成する方法については後述するが、傘生地
体47を洋傘骨組構造体に張設する工程は以上のような
概要の傘生地体47の張設作業によって課題解決した樋
付洋傘が実現出来るのである。
【0034】(4)傘生地体47の第4実施例 次に、メッシュ部分を用いた傘生地体47の第4実施例
について説明する。樋生地26の端部にメッシュ部分5
1を逢着した裁断樋布生地42を図21に示し、そし
て、メッシュ部分51を備えた樋生地26と傘生地25
とを合体した傘生地体47の平面図を図22に、該傘生
地体47を用いて構成した樋部29の斜視図を図23に
示す。この傘生地体47の第4実施例では、図21に示
すように裁断樋生地42の片縁部に5〜15mm幅のメ
ッシュ部分51(レースや網目状の生地)を予め縫着し
て長帯状の裁断樋生地42に形成し、図16、図17と
共に前記した樋生地26と同様な縫製加工によってメッ
シュ部分51を備えた形態の樋生地26に先ず縫製す
る。そして、図22(a)は図21のメッシュ部分51
を備えた裁断樋生地42を用いて、図17で前記した第
1実施例の樋生地26と同様な環状の樋生地26に先ず
形成する。図22(a)は、図18で前記したような傘
生地25に周設してメッシュ部分51を備えて環状形に
縫製された前記の樋生地26とを一つの傘生地体47に
縫製して合体した第4実施例の傘生地体47の平面図で
あり、又、図22(b)は、図22(a)のa−a線か
らの正面図である。なお、図22(a)の平面図や図2
2(b)の正面図における各部の関係は、前記した傘生
地体47の三つの実施例と同様な構成であるので重複説
明を省略するが、この第4実施例の傘生地体47のメッ
シュ部分51は、図23の樋部29の斜視図からも判る
ように傘生地縁25eから放射状に滴下する雨水に対し
て、メッシュ部分51を関所として樋部29に確実に落
下させるようにした構成であり、メッシュ部分が前記し
た実施例の間隙部材27と同様の役割を果たすので、本
実施例では間隙部材27を不用とし得るのである。
【0035】即ち、図22(a)の平面図及び図23に
おける樋部29の斜視図に示すように、傘生地縁25e
を樋生地外縁(樋上端部)26bと樋生地内縁26aと
で上下から挟み込んで、図22(a)に点線で囲んで示
す樋用先骨挿入位置50を避けて、縫糸52で縫製して
一つの傘生地体47に合体した傘生地体47の第4実施
例である。なお、この傘生地体47では図23からも判
るように傘生地縁25eを中間に挿入してメッシュ部分
51で上側から挟む代わりに、メッシュ部分51を下側
に配置するか、又は、傘生地縁25eを樋生地内縁26
aの下側配置として縫糸52で固着するようにしても同
様に目的を果たせるのである。又、このメッシュ部分5
1を備えた傘生地体47においても前記した実施例の傘
生地体47におけると同様、傘生地縁25eに図21
(a)に示すような脹らみ部分49(重複部分48は図
示せず)を設けて一つの傘生地体47に合体してあり、
図23に示すように張設時の樋底部26cは略直線状に
構成されるのである。第4実施例の傘生地体47を用い
た樋付洋傘への組立工程としては、図22(a)におい
て樋用先骨挿入位置50として点線で囲って接合縫いを
避けた部分から、樋用先骨15を差して樋生地26を張
設しつつ親骨11に圧入固着すればよく、前記の図20
(c)、図20(d)に示した樋付洋傘の第2実施例の
組立方法と同様な工程によって樋付洋傘の構成が出来る
のである。更に、本実施例において傘生地縁25eから
の雨水をメッシュ部分51で確実に樋部29に落下させ
るには、図23に示すようにメッシュ部分51と接合す
る例えば、樋生地縁部を内側に多重に折曲げて段付きの
折曲げ端53として、両生地縁部を縫着するように実施
すれば、一層効果的に目的が果せるのである。そして、
この実施例における排水穴22としては図23に図示す
るように、前記した排水用樋部材21を用いることな
く、前記した樋生地26の接合端部を図22(a)のよ
うに樋用先骨15からずれた位置のJ字方向に設ける
か、図23に図示するように所定の樋底部26cに単に
穴部を加工して排水穴22を形成するようにした実施例
である。そして、この実施例の樋部29も強風雨に対し
ても万全なものとなる。
【0036】さて、図面の順番を前に戻して、以上に説
明した第1実施例の傘生地体47を用いた具体的な実施
例に関して、前記した同一構成部分に関しては重複説明
を避けて、以下図4、図5、図6を同時に参照しながら
前記の傘生地体47、樋用先骨15及び間隙部材27の
相互関係に係わる構成要部について更に説明する。図5
は、前記した図2の樋用先骨15を各親骨11の先端に
固着した図1の洋傘骨組構造体に対して、図18
(c)、図18(e)及び図20(c)、図20(d)
と共に前記した第2実施例の傘生地体47を用いて構成
した樋部29の斜視図である。一方、図6(a)〜図6
(c)はそれぞれ図5の樋部29における各要部の断面
図を示しており、ここで更に、図1の洋傘骨組構造体へ
の前記傘生地体47の張設によって構成した樋部29に
ついて説明する。本発明の構成要点は、図5に示した樋
部29の斜視図に集約されており、そして、その図5は
図6(a)〜図6(c)に示した各要部の断面図とその
説明によって各部の構成内容が一層明らかに理解される
ものと思われる。
【0037】先ず、図6(a)は図5の各樋用先骨15
の配置位置におけるB−B断面を示したもので、図示の
ように樋用先骨15の樋部材17が親骨11の先端加工
部に圧入された状態の断面と共に親骨11から樋部材1
7に張設された傘生地25の傘生地縁25eや樋生地2
6の樋生地内縁26aと樋生地外縁(樋上端部)26b
及び樋底部26cの各々の関係を示したものである。そ
して、図18(c)の傘生地体47に示したように樋用
先骨15の近傍には、間隙部材27が装着されているの
で、図6(a)のように傘生地縁25eの表面と樋上端
部(樋生地外縁)26bの接合部には、樋流入口33と
して数mmの間隙Gの段付き部が形成され、傘生地25
から滴下する雨水を樋部29に確実に落とし込むような
構成になっている。
【0038】次に、図6(b)は図5の樋用先骨15間
の中間部におけるC−C断面を示したもので、該部分の
樋生地26には図18(c)で前記したように図4
(b)で図示した第2間隙部材27bが装着されてい
る。この第2間隙部材27bの樋部29への装着効果と
しては、開傘時の樋部29における樋生地26のたるみ
やしわを防止して樋部29の外形を所定形状(断面が袋
状)に保持し、樋部に溜まった雨水の流れを良くする効
果を狙いとしたものである。図4(b)や図6(b)に
示す第2間隙部材27bとしては、薄いアルミ板やプラ
スチック樹脂材で型加工し、端部に設けた止め穴30を
用いて、傘生地縁25eと共に樋生地26縁で上下から
サンドイッチ状に挟んで止め糸28で固着する。更に、
第2間隙部材27bとしては図4(b)に図示するよう
に前記した図2(e)や図9(b)に示す樋用先骨15
と関連して、弾力31を備えた加工形態のものを用い
て、閉傘時には樋部29を潰してコンパクトに折畳み、
開傘時には所定形状に復元するようにすると一層好まし
い樋付洋傘に構成することが出来るのである。ところ
で、図4(b)における間隙部材27の端部の厚さは間
隙幅Gに加工されており、その装着によって傘生地縁2
5eの表面と樋生地外縁(樋上端部)26b間には間隙
Gの樋流入口33が構成される。なお、図5におけるD
−D断面を示した図6(c)に関しては、既に傘生地体
47の合体方法と共に前記したので重複説明は省略す
る。
【0039】さて、図5の樋部29に関連して排水穴2
2について説明すると、図5の斜視図の下側には図3で
前記した樋用先骨15の排水樋部材21が配設されて、
樋部29が構成されると共に図示のように樋底部26c
に対して排水穴22が構成されている。図17や図18
で前記したように樋生地26における接合端部と関連的
に形成して設けた排水穴22(排水筒35)を、傘生地
体47の張設状態では図5、図10に示す樋部29の斜
視図や樋付洋傘1の外観斜視図を示した図7、図12、
図24のような排水穴22(排水筒35)として対応さ
せた実施例である。即ち、樋付洋傘1の構成としては図
7、図12及び図24に示すように、手元3のJ字方向
34と一致した特定の親骨11の先端部のみに排水樋部
材21を配設取付して、図5、図10に示す形態の排水
穴22や図12(a)のような排水筒35を構成するよ
うにしたものである。即ち、排水樋部材21を用いて樋
底部29に排水穴22を構成するには、樋生地26にお
ける対応の樋底部29にも排水用の穴部を加工する必要
があるが、前記したように本発明の傘生地体47の樋生
地26では図16や図17と共に前記したように長帯状
に形成した樋生地42の接合端部を排水穴22(排水筒
35は、図12参照)部に充当するようにすると、排水
穴22の構成や加工上から好都合である。即ち、図16
や図17で前記した樋生地26の接合端部に図5のよう
な穴縁部を形成して、穴縁部を排水樋部材21の二股状
の分岐枝22a、22bに図示のように止め糸28で固
着仕上げして排水穴22を構成するようにすればよいの
である。更に、樋用先骨15の排水穴22の開口部に対
して樋生地26に加工した穴縁部に止め糸28で固着す
る代わりに、はめ込み式に工夫した加工部材を用いて、
樋底部26cの樋布と該排水穴22の開口部をワンタッ
チ形式で加工処理するように工夫すると組立作業の効率
化が図れる。
【0040】さて、図4に示した間隙部材27の実施例
について更に補足説明すると、前記した目的を達成する
為の間隙部材27としては各種の形態が考えられる。先
ず、図4(a)は前記した図18(a)や図5で間隙部
材27の適用例として前記した第1間隙部材27aを拡
大図示したもので、端部に止め穴30を備えて厚さ寸法
をGとして加工したビーズ状の形態である。図4(b)
の第2間隙部材27bは、前記した図18(c)や図5
におけるC−C断面として示し、図6(b)に図示して
前記してので省略する。図4(c)の第3間隙部材27
cは、傘生地体47に装着した状態として張設した樋部
29の斜視図を図10に、又、樋付洋傘1への張設状態
の外観を図12(a)に各々示す。この第3間隙部材2
7cは図示のような連続した蛇腹状の加工形態のもので
ある。図4(d)は、第4間隙部材27dである。図示
するように所定の間隔毎に流水穴32を配置して鎖状に
連結したもので、前記の第3実施例と同様に連続した形
態で加工された間隙部材27dである。それらの加工形
態の間隙部材27は、樋付洋傘1の折り畳み時にかさば
らずに、且つ、柔軟性や屈曲性を有する形態として、塩
化ビニル等のプラスチック素材で整形加工して用いれば
よい。なお、前記した間隙部材27は両傘生地縁の間に
挟んで止め穴30に止め糸28〔図5、図6(b)、図
6(c)参照〕で両傘布縁と共に固着する代わりに、ホ
チキスによる圧着形式としてワンタッチ式で、それらを
一挙に合体固着する方法等を工夫して用いると組立工程
の効率化が図れる。
【0041】次に、図5や図6と共に樋部29の構成細
部について前記した傘生地体47を用いて構成した樋付
洋傘1の具体的な第1実施例の正面上斜めからの斜視図
を図7に、そして正面下斜めからの斜視図を図8にそれ
ぞれ示し、以下両図の概要について同時に説明する。図
7の斜視図では、右側の一部の樋用先骨15が露出され
るように樋生地26の一部を破断して示してある。この
樋付洋傘1では前記したように手元3のJ字方向におけ
る親骨11の先端には排水樋部材21が、そして、他の
七ヶ所における親骨11の先端には樋部材17がそれぞ
れ固着されて、前記した第2実施例の傘生地体47の張
設によって樋付洋傘1の樋部29が構成されている。そ
して、図示のように各樋用先骨15間の樋部29には図
18(c)と共に前記した第1間隙部材27aが各4ヶ
所宛に、又、第2間隙部材27bが各一ヶ所宛に装着さ
れている。この実施例における樋部29は前記したよう
に傘生地25の延長面より内側に構成されており、樋部
29の強風雨に対する影響防止の上からも万全な構成に
なっている。
【0042】さて、樋用先骨15が図6(a)に示した
ように親骨延長方向11aより内側に屈曲した形態の樋
部材17と排水樋部材21の適用例について説明した
が、図9に示した樋部材17及び排水樋部材21は折返
し端部が前記の各実施例とは逆向きの外側に屈曲した加
工形態の樋用先骨15の実施例である。つまり、前記し
た図2(d)や図2(e)の樋部材17及び図3に示し
た排水樋部材21に対して、圧入穴19の方向を逆向き
として180度方向転換した樋用先骨15がそれぞれ図
9(a)〜図9(c)に相当し、図9(a)及び図9
(c)の樋用先骨15と、図18(a)、図18(b)
と共に前記した第1実施例の傘生地体47を適用して樋
部29を構成した樋付洋傘1の第2実施例の斜視図を図
10に示す。この図10の樋部29では、第1実施例の
傘生地体47の形成要素として前記した図14(d)の
傘生地25が用いられた結果として、親骨11に張設さ
れた傘生地25の傘生地縁25eが図示のように湾曲状
になっている。
【0043】ところで、図10における樋部29の実施
例としては図20(a)、図20(b)と共に樋付洋傘
1の組立の第1実施例として既に説明済みの構成であ
る。構成内容については、既に前記により明らかにされ
ているので詳しい重複説明は省略するが、この実施例で
の樋付洋傘1では図18(a)、図18(b)で前記し
た傘生地体47が図20(a)のように親骨11に載置
された状態から、樋用先骨15を差込んで樋生地26を
張設しつつ傘生地縁25eと樋上端部(樋生地外縁)2
6bとの間に、図4(c)に前記した連続した蛇腹形態
の第3間隙部材27cを図示のように挟み込んで止め糸
28で固着構成したものである。そして、図10の樋部
29の斜視図における樋用先骨15の配置位置、即ち、
樋部材17の位置におけるE−E断面を図11(a)
に、F−F断面を図11(b)に、そして、排水樋部材
21で構成した排水穴22の関係を図10の下側にそれ
ぞれ示す。実は、図10の樋部29における図11
(a)及び図11(b)の各要部の断面図は、前記した
図5の実施例の樋部29における図6(a)と図6
(c)の各要部の断面図に対して、樋部29が逆向きに
構成された実施例である。結局、樋用先骨15が親骨1
1の延長線11aに対して内側に屈曲すか外側に屈曲す
かの違いのみであるので説明を省略するが、前記した傘
生地体47としては樋用先骨15がいずれの形態のもの
であっても共通的に適用が可能であり、樋付洋傘1とし
ての機能を発揮して同様に目的を果し得るのである。
【0044】以上により、第2実施例の樋付洋傘1とし
て構成した正面上斜めからの外観斜視図を図12(a)
に示す。そして、この第2実施例の樋付洋傘1では前記
した図7の第1実施例の排水穴22に対して、手元3の
J字方向と一致した親骨11の先端には図9(c)に示
した排水樋部材21が固着されており、更に、該排水樋
部材21の排水溝穴22cには図12(b)のように傘
生地で形成された排水筒35が取付けられて排水口とさ
れている。又、この排水筒35としては図12(b)に
図示するように縫い目35aによって傘生地が筒状に縫
い合わされた状態のものが、排水樋部材21の排水溝穴
22cの配置位置に対応するように、排水筒35の縫代
35b、35cを樋生地26の前記した接合部と対応さ
せて予め傘生地体47に縫着した状態で用いればよい。
【0045】更に、樋用先骨15における他の実施形態
の樋部材17としては、図9(d)に示すテニス用ラケ
ットのフレーム枠を小型に加工したような形態として用
いることも出来る。そして、その樋部材17に傘生地体
47を張設して樋部29を構成した断面図を図13に示
す。この樋用先骨15の端部は図示するように加工され
た固着部分23aが親骨11の先端部に固着されてお
り、この樋部材17を用いた場合の樋部29は、図示の
ように親骨延長方向11aに樋部29の中央部を有し、
図13に示すように前記した実施例と同様な断面が袋形
状の樋部29が構成される。さて、図24は前記した図
9(d)に示す加工形態の樋用先骨15を用いて洋傘骨
組構造体を構成すると共に、前記したメッシュ部分51
を備えて合体した第4実施例の傘生地体47を用いて張
設した樋付洋傘1の第3実施例の斜視図である。この第
4実施例の傘生地体47における排水穴22としては樋
付洋傘1への張設状態の外観斜視図を図24に、そして
樋部29の拡大斜視図を図23に示すように、図5や図
10として前記した各実施例の樋部29における排水用
樋部材21と関連的に構成した排水用樋部材21を用い
ることなしに、図23は前記したように樋生地26の所
定位置の樋底部26cに単に穴部を形成して排水穴22
とする場合の実施例である。排水穴22としては、樋部
29に溜まった雨水を一ヶ所から落下させるように構成
すればよいのであるから、樋底部26cに穴部を加工す
るのみで目的は果たし得るのであり、図23や図24の
実施例としては手元3のJ字方向34方向における樋用
先骨15の近傍に排水穴22を設けた実施例である。従
って、樋生地26の対応の樋底部26cに単に穴部を加
工して排水穴22とする場合は前記した排水用樋部材2
1を用いる必用はなく、樋用先骨15としては前記した
同じ形態の樋部材17のみによって樋部29を構成する
ことが出来るので、排水穴22の加工を含めて低コスト
での実施を可能とする。なお、前記の排水穴22には、
図12で既述したような排水筒35を設けてもよい。
又、この第4実施例の傘生地体47では前記したように
図示のメッシュ部分51が雨水の落とし込みの役割を果
たすので間隙部材27が不用であり、お折畳み時の樋部
29をコンパクトにし得て、樋部29の強風雨に対する
防止効果も万全である。
【0046】ところで、図17等と共に前記した樋部2
9を構成する樋生地26としては、特に、断面が略袋状
とされた形態により雨水を集めて一旦樋部に溜めたり、
閉傘時には樋部が濡れたままの状態で折畳まれたりする
ので、樋生地としての機能上は、特に、防水性や耐水
性、並びに水切れの良い素材が望ましい。更に、樋部に
張設された樋生地にはたるみやしわ歪みが生じず、樋付
洋傘としての機能面と意匠上から、樋生地の張設で樋部
が常に所定の外観形状(断面が略袋状)に保たれる必要
性がある。即ち、本発明に用いる前記した樋生地の望ま
しい素材条件としては前記したように、防水機能と共に
適度の弾力性や伸縮性を備えた生地素材が好適である。
近年は、布地の表面にごく薄い樹脂の被膜をコーティン
グすることによって、布地の質感を失わずに、雨水を完
全にはじくようにしたいわゆる強力撥水加工を施した傘
生地が洋傘製品に取り入れられており、例えば、パラシ
ュートクロス生地等にテフロン(登録商標)やアルミ等
を撥水加工した傘生地も流行っている。従って、ベース
の布地とも関連して前記の薄い樹脂被膜をコーティング
した傘生地に適度の弾力性や伸縮性を意図的に帯びるよ
うにした傘生地への加工も可能である。更に、前記した
ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ビニル(ポリ
塩化ビニル)等の高分子材料における熱可塑性樹脂でシ
ートに加工した素材を用いて、図16や図17で前記し
た樋生地中縫線(目)44として説明した接合部分を縫
製する代わりに、加熱融着や超音波シール、又は、ホッ
トメルトを用いた接着によって樋生地を図17で前記し
たような環状形に接合加工することも出来、樋生地を一
体的に成形加工するように工夫すれば更に有利であり、
その量産効果によって生産性と共に樋付洋傘としての機
能を一層高め得るのである。
【0047】さて、実施例を示して前記したように本発
明の傘生地体47を用いて洋傘周縁に構成される樋部2
9としては、結局、樋付洋傘1としての意匠絡みによ
り、樋部29を親骨延長方向11aに対して傘生地の延
長線上の内側や外側、更には、その延長線方向の中央部
に構成したりと自在の構成が可能である。しかし、いず
れの場合にも樋底部26cが略直線状で、且つ、断面形
状が略袋状に構成されるのが特徴である。又、樋用先骨
15としては前記の2(e)及び図9(b)や図9
(d)に示すように内部に弾力31を有するようにした
加工形態のものを用いて、該樋用先骨15の弾力31作
用を活用することにより、閉傘時には樋部29を潰して
コンパクトととし、開傘時には弾力31の作用で樋部2
9が所定形状に復元されるようにすると一層好ましい構
成の樋付洋傘1にすることが出来る。更に、前記した各
実施例では傘生地25と樋生地26を予め一つに合体し
た傘生地体47として用い、それを洋傘骨組構造体に張
設して樋付洋傘1とする構成例を示した。しかし、前記
したように別体で形成した傘生地25と樋生地26とを
用いて、洋傘骨組構造体に別々に張設して樋付洋傘1の
組立構成することも出来るのであり、例えば、前記した
図面を参照して組立方法の第3実施例について簡単に説
明することにする。
【0048】この樋付洋傘1の組立の第3実施例として
は、最初に樋用先骨15を各親骨11の先端部に固着し
て前記した図1のような洋傘骨組構造体に構成し、次に
例えば、図14に前記した傘生地25を用いて各親骨1
1に対して張設しつつ、該傘生地縁25eを樋用先骨1
5の端部に、例えば、図11(a)に示すように止め糸
28で先ず固定(樋生地26と間隙部材27が無い状
態)する。そして、傘生地縁25eを各樋用先骨15の
端部に張設固定後に、傘生地25を一旦、開傘状態とす
る。次の工程として、図17として前記した樋生地26
を用いて各樋用先骨15に被せるようにして、傘生地縁
25eに間隙部材27を重ねて(メッシュ付き樋生地2
6の場合はそのまま)、傘生地縁25eと間隙部材27
とを図11(a)や図11(b)に示すように上下から
挟み込んで折返した樋生地縁を張設しつつ、それらを一
括して止め糸28で固着構成するようにすればよい。傘
生地25と樋生地26とを別々に張設して樋付洋傘1を
組立方法は、工数は若干増えるが以上のような組立方法
による場合にも、図7、図12、図24に示したような
斜視図の樋付洋傘1に構成できて目的が達成出来るので
ある。
【0049】さて、樋付洋傘1の外観斜視図として代表
的な実施例を図7、図12、図24に示して説明したよ
うに洋傘周縁部に構成される樋部29は、前記したよう
に樋底部26cが略直線状で、且つ、断面形状が袋状に
構成される。従って、降雨時に中棒2を手元3のJ方向
34に若干傾けて傘を差した場合、間隙Gの樋流入口3
3から樋部29に流入した雨水は、樋部で円滑に循環さ
れてJ字方向34に構成された排水穴22や排水筒35
から排水落下される。そして、洋傘の手元3が前記の各
実施例で図示したようなJ字型ではなく、単に取手式の
形態であった場合には、排水穴22や排水筒35の方向
を位置表示する方法として樋生地26の内側に矢印で表
示したり、傘生地体47から垂れ下がったバンドB(図
7、図12、図24参照)位置を排水口位置に対応する
ように構成すればよいのである。又、本発明をいわゆる
8本の親骨を有する長傘のジャンプ式に適応した場合の
実施例について説明したが、長傘における手開き式は勿
論、折り畳み形式のホック式やトップレス式等の他形式
の洋傘に適用しても同様に効果を発揮して樋付洋傘とし
ての目的が良好に果たし得るのである。
【0050】
【発明の効果】さて、代表的な公知文献を参照して前記
したように樋付洋傘に関する公知文献は多いが、樋付洋
傘を実施する場合の下記二つの重要課題については従来
のいずれの文献にも触れられておらず、課題が未解決の
ままである。即ち、それらは、 (1)樋付洋傘を強風雨下で開傘した際の樋部の課題。 (2)親骨から樋用先骨に延長張設した傘生地縁に樋部
を構成する傘生地課題。従来から樋付洋傘が要望されな
がらも実用化されずに本日に至っているのは、樋付洋傘
を実施する際の前記した課題解決が図られていないから
である。本出願人は、樋付洋傘の効果に注目して試作を
繰り返し行い、樋付洋傘に関する実用課題について試作
と改良を繰り返し行って来た。多くの試作とテスト結果
から、洋傘周縁に設ける樋部の重要課題は強風雨に対す
る対策と関連して、親骨から延長張設した傘生地を樋用
先骨に折返し張設する際の傘生地の課題であることを認
識し、本文中に詳細に説明した通りの傘生地と樋生地と
からなる傘生地体の発明を行い、前記二つの重要課題を
一挙に解消し得たものである。更に、本樋付洋傘の傘周
縁部には従来の露先に代わって折返し形態とされた樋用
先骨が固着された傘縁部は、樋生地の張設によって円弧
形態の樋部が構成されて突起部がないので、安全性に富
み、且つ、傘生地と樋生地を別体で形成した結果として
両傘布の色彩組合せとも関連して、意匠的にも優れた見
栄えのよい樋付洋傘となし得て、発明の所期目的が良好
に達成出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】樋付洋傘における骨組構造体の第1実施例の正
面からの断面図である。
【図2】第1実施例における親骨の先端加工部及び樋用
先骨の各樋部材である。
【図3】第1実施例における樋用先骨の排水樋部材であ
る。
【図4】間隙部材の各種実施例の斜視図である。
【図5】第1実施例の樋部の拡大斜視図である。
【図6】第1実施例の樋部における各要部の断面図であ
る。
【図7】第1実施例の樋付洋傘の正面上斜めからの斜視
図である。
【図8】第1実施例の樋付洋傘の正面下斜めからの斜視
図である。
【図9】他の実施例の樋用先骨である。
【図10】第2実施例の樋部の拡大斜視図である。
【図11】第2実施例の樋部における各要部の断面図で
ある。
【図12】第2実施例の樋付洋傘の正面上斜めからの斜
視図と排水筒である。
【図13】他の実施例の樋用先骨に傘生地体が張設され
た断面図である。
【図14】従来の傘生地の形成方法と張設時の状況の説
明図である。
【図15】第2実施例における傘生地の形成方法の説明
図である。
【図16】裁断樋生地と樋生地の形成方法における第1
実施例の説明図である。
【図17】第1実施例における樋生地の形成方法の説明
図である。
【図18】傘生地と樋生地から傘生地体に合体する第
1、第2実施例の説明図である。
【図19】裁断樋生地単体と裁断傘生地単体とから傘生
地体を形成する第3実施例である。
【図20】傘生地体を樋付洋傘に張設組立する二つの実
施例の説明図である。
【図21】裁断樋生地と樋生地の形成方法における第2
実施例の説明図である。
【図22】裁断傘生地と樋生地から傘生地体に合体する
第4実施例の説明図である。
【図23】第4実施例の傘生地体による樋部の拡大斜視
図である。
【図24】第4実施例の樋付洋傘の正面上斜めからの斜
視図である。
【図25】公知文献における説明用の図面である。
【図26】公知文献における説明用の図面である。
【図27】公知文献における説明用の図面である。
【図28】公知文献における説明用の図面である。
【符号の説明】
1…樋付洋傘、2…中棒、3…手元、4…下はじき、5
…押しボタン、6…石突、7…ろくろ、8…バネ、9…
大バネ、10…ストッパー、11…親骨、12…中だ
ぼ、13…受骨、14…引線、15…樋用先骨、16…
樋形成部、17…樋部材、18…折返端、19…圧入
穴、20…開放端、21…排水樋部材、22…排水穴、
23…先端加工部、24…平坦部、25…傘生地、25
e…傘生地縁、26…樋生地、26a…樋生地内縁、2
6b…樋生地外縁(樋上端部)、26c…樋底部、27
…間隙部材、27a…第1間隙部材、27b…第2間隙
部材、27c…第3間隙部材、27d…第4間隙部材、
28…止め糸、29…樋部、30…止め穴、31…弾
力、32…流水穴、33…樋流入口、34…J字方向、
35…排水筒、36…裁断生地単体、36a…底辺、3
6b,36c…曲線辺、37…縫代、38…中縫線
(目)、39…張設に伴う分力、40…張設時の合成張
力、41…裁断傘生地単体、41a…底辺、42…裁断
樋生地、42a…縫い目、42b…折曲げ(長方形)部
分、42c…第1台形部、42d…第2台形部、42e
…裁断樋生地単体、43…折目線、44…樋生地中縫線
(目)、45…縫代(三角形)部分、46…裏返し、4
7…傘生地体、48…重複部分、49…膨らみ部分、5
0…樋用先骨挿入位置、51…メッシュ部分、52…縫
糸、53…折曲げ端、54…接合端部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洋傘における各親骨のそれぞれの先端部
    に樋用先骨を備えて洋傘骨組構造体が構成され、親骨に
    張設させるべき傘生地と樋用先骨に張設させるべき折返
    し形態の樋生地とからなる傘生地体は、少なくとも、傘
    生地縁と折返し形態の樋生地縁とを接合して一つの傘生
    地体に合体し、該傘生地体は洋傘骨組構造体における親
    骨に傘生地が張設されると共に、樋用先骨に樋生地が張
    設されて洋傘周縁部に断面形状が略袋状の環状樋部を構
    成させてなる樋付洋傘。
  2. 【請求項2】 洋傘における各親骨のそれぞれの先端部
    に樋用先骨を備えて洋傘骨組構造体が構成され、親骨に
    張設させるべき傘生地と樋用先骨に張設させるべき折返
    し形態の樋生地とからなる傘生地体は、傘生地縁の表面
    に間隙部材を重ねた状態として、折返し形態の樋生地縁
    で上下から挟み込んで一つの傘生地体に合体し、該傘生
    地体は洋傘骨組構造体における親骨に傘生地が張設され
    ると共に樋用先骨に樋生地が張設されて、洋傘周縁部に
    樋生地で構成される樋部は、樋用先骨間における樋底部
    が略直線状で、且つ、傘生地縁の表面とが所定の間隙寸
    法(G)による樋流入口が形成されて、断面形状が略袋
    状の環状樋部を構成させてなる樋付洋傘。
  3. 【請求項3】 洋傘における各親骨のそれぞれの先端部
    に樋用先骨を備えて洋傘骨組構造体が構成され、親骨に
    張設させるべき傘生地と樋用先骨に張設させるべき折返
    し形態の樋生地とからなる傘生地体は、折返し形態の樋
    生地の片縁部に網目状の生地を縫着した状態として、傘
    生地縁と樋生地縁とを接合して一つの傘生地体に合体
    し、該傘生地体は洋傘骨組構造体における親骨に傘生地
    を張設すると共に、前記の樋生地に縫着された網目状の
    生地が表側になるように配置して樋用先骨に張設し、洋
    傘周縁部に樋生地で構成される樋部は、樋用先骨間にお
    ける樋底部が略直線状で、断面形状が略袋状の環状樋部
    を構成させてなる樋付洋傘。
  4. 【請求項4】 N本の親骨を備えた洋傘骨組構造体に張
    設されるべき傘生地体の傘生地に周設される折返し形態
    の樋生地は、防水機能を有する所定幅寸法の長帯状の裁
    断生地を裁断樋生地として用い、該裁断樋生地で縫製さ
    れた樋生地が洋傘骨組構造体における樋用先骨への張設
    状態において、各樋用先骨の折返し端部を結んだ間隔寸
    法をL1とし、樋上端部における親骨間の間隔寸法をL
    2とした場合に、前記長帯状の樋生地の中央部における
    間隔寸法を略L1、該幅方向の両縁部での間隔寸法を略
    L2(但し、L1>L2)とした中縫いにより、少なく
    とも、前記間隔寸法L1を単位として折畳んだ状態とし
    て前記長帯状の裁断生地を中縫いすると共に、前記樋生
    地の両端部で排水穴を形成するように接合し、しかし
    て、前記中縫い目を内側に裏返して略正N面形の環状形
    態とした樋生地を用いた請求項1乃至請求項3のいずれ
    かの樋付洋傘。
  5. 【請求項5】 洋傘における各親骨のそれぞれの先端部
    に樋用先骨を備えて洋傘骨組構造体が構成され、親骨に
    張設させるべき傘生地と樋用先骨に張設させるべき折返
    し形態の樋生地とからなる傘生地体は、少なくとも、傘
    生地体の傘生地に周設される折返し形態の樋生地が高分
    子材料からなる熱可塑性樹脂のシート素材を用いて加工
    された形態であり、前記した傘生地縁と樋生地の縁部と
    が接合されて一つの傘生地体に合体された該傘生地体を
    用いた請求項1乃至請求項4のいずれかの樋付洋傘。
  6. 【請求項6】 洋傘周縁部の環状樋部に溜まった雨水を
    排水する為、洋傘の手元のJ字方向と一致した特定の親
    骨先端の樋用先骨に排水用の樋部材を設けて、該排水用
    の樋部材と樋生地の樋底部に排水穴、又は、排水筒を設
    けた請求項1乃至請求項5のいずれかの樋付洋傘。
  7. 【請求項7】 洋傘周縁部の環状樋部に溜まった雨水を
    排水する為、洋傘の手元のJ字方向と略一致した樋生地
    の樋底部に排水穴、又は、排水筒を設けた請求項1乃至
    請求項5のいずれかの樋付洋傘。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103445421A (zh) * 2013-09-25 2013-12-18 苏州誉之铖贸易有限责任公司 多功能雨具
KR102031498B1 (ko) * 2018-08-07 2019-10-11 이재우 안전 우산

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