JP2002305417A - 増幅回路 - Google Patents

増幅回路

Info

Publication number
JP2002305417A
JP2002305417A JP2001106846A JP2001106846A JP2002305417A JP 2002305417 A JP2002305417 A JP 2002305417A JP 2001106846 A JP2001106846 A JP 2001106846A JP 2001106846 A JP2001106846 A JP 2001106846A JP 2002305417 A JP2002305417 A JP 2002305417A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
transistors
amplifier circuit
active elements
circuit according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001106846A
Other languages
English (en)
Inventor
Giichi Mori
森  義一
Yoshitaka Ikeuchi
良隆 池内
Motoki Sakai
基樹 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001106846A priority Critical patent/JP2002305417A/ja
Publication of JP2002305417A publication Critical patent/JP2002305417A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1V程度の低電圧動作が可能で、半導体にお
ける占有面積の大きな増大を伴うことなく、周波数帯域
特性が良好で、次段回路との縦続接続が容易で、低消費
電流特性に優れ、利得の可変が容易な増幅器を実現す
る。 【解決手段】 入力信号VINを増幅するNPN型トラ
ンジスタQ1,Q2からなる差動トランジスタ対と、N
PN型トランジスタQ1,Q2の共通エミッタに接続さ
れる電流源I1と、NPN型トランジスタQ1,Q2の
コレクタに接続されする電流源I2,I2と、NPN型
トランジスタQ1,Q2のコレクタに一端がそれぞれ接
続され他端が電圧源を構成するエミッタフォロワ回路に
接続されるPNP型トランジスタQ3,Q4とを設け
る。NPN型トランジスタQ1,Q2とPNP型トラン
ジスタQ3,Q4とは、同一電流で同一コンダクタンス
値と近似する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、増幅回路に関し、
特に通信機器の低電圧受信回路に用いられる、低電圧で
動作可能な増幅回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、通信機能をもつ携帯機器の市場が
拡大する中で、低電圧動作の通信用半導体への需要が更
に高まっている。
【0003】以下、従来の低電圧半導体に用いられる増
幅回路について説明する。
【0004】図7は、従来の増幅回路の構成を示す回路
図であり、一般的な抵抗負荷の差動増幅回路を示してい
る。図7において、VINは入力信号である。Q1,Q
2はNPN型トランジスタでエミッタが共通接続されて
おり、差動トランジスタ対を構成している。IN1,I
N2は増幅回路の各入力端子であり、差動トランジスタ
対を構成するNPN型トランジスタQ1,Q2の各ベー
スに接続されている。I1は差動トランジスタ対を構成
するNPN型トランジスタQ1,Q2の共通エミッタと
グラウンドとの間に接続された電流源で、抵抗にも置き
換えられる。
【0005】RL1,RL1は差動トランジスタ対の出
力として機能するNPN型トランジスタQ1,Q2の各
コレクタと電源VCCとの間にそれぞれ接続されたイン
ピーダンス負荷としての抵抗である。OUT1,OUT
2は増幅回路の出力端子であり、NPN型トランジスタ
Q1,Q2の各コレクタに接続されている。Voutは
差動出力電圧を示す。
【0006】差動出力電圧Voutは、直流阻止コンデ
ンサC1,C2を介して、次段増幅器X等の回路へ入力
される。Q20,Q21は次段増幅器Xを構成するNP
N型トランジスタである。
【0007】以上のように構成された増幅回路につい
て、以下その動作を説明する。入力信号VINは、NP
N型トランジスタQ1,Q2よりなる差動トランジスタ
対により増幅されたコレクタ電流として出力され、抵抗
RL1,RL2で出力電圧に変換される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例の構成では、携帯機器等で少ない消費電流で動作
させようとした場合に、所望の利得を得るためには、抵
抗RL1,RL2の負荷インピーダンス値を大きくする
必要があるために、半導体集積回路で実現する場合に、
回路素子面積の増大を伴う。
【0009】また、チップ上の抵抗RL1,RL2の面
積が大きくなると、それに比例して半導体基板との間に
生じる寄生容量が大きくなるために、寄生容量がLPF
(低域通過フィルタ)として働き、周波数帯域特性が高
域で劣化してしまう。
【0010】さらに、抵抗RL1,RL2の負荷インピ
ーダンスを大きくした場合、利得の増大と同時に、差動
出力電圧Voutの直流電位の降下を伴うために、次段
増幅器X等の次段回路に接続する場合には、次段回路の
動作点に直流電位を合わせるために、直流的に電位シフ
トを行うか、直流阻止コンデンサC1,C2を介して接
続する必要がある。
【0011】また、差動トランジスタ対に流す電流を変
化させた場合、差動出力電圧Voutの直流変動を伴う
ために、可変利得増幅回路の構成が困難であるという課
題を有していた。
【0012】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、小面積で、寄生素子による周波数特性の劣化がほと
んどなく、かつ利得の可変が容易な低電圧動作の増幅回
路を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の増幅回路は、エミッタが
共通接続された第1および第2のトランジスタからな
り、差動信号が第1および第2のトランジスタのベース
にそれぞれ入力される差動トランジスタ対と、第1およ
び第2のトランジスタの共通エミッタに接続された第1
の電流源と、第1および第2のトランジスタのコレクタ
にそれぞれ接続された第2および第3の電流源と、第1
および第2のトランジスタのコレクタに負荷として一端
がそれぞれ接続されて第2および第3の電流源の電流と
第1の電流源の電流源の電流との差電流が流れる第1お
よび第2の非線型能動素子と、第1および第2の非線型
能動素子の他端に共通に接続されて第1および第2の非
線型能動素子の動作点を決める電圧源とを備えている。
【0014】この構成によれば、負荷が抵抗ではなく非
線型能動素子であるので、半導体集積回路で実現する場
合、抵抗の場合に比べて回路素子の占有面積が少なくて
済む。また、非線型能動素子の占有面積が少ないことか
ら、非線型能動素子と回路基板の間に生じる寄生容量も
小さく、寄生容量による周波数特性の劣化もほとんどな
くすことができる。また、差動出力電圧の直流電位(非
線型能動素子の動作点)は電圧源によって、次段回路の
動作点に合わせて設定することができ、直流電位シフト
回路や直流阻止コンデンサを不要にすることができる。
また、増幅回路の利得が負荷電流と差動トランジスタ対
に流れる電流との相対関係で決まるため、利得増加のた
めの消費電流の増加も少なくて済み、また、第1の電流
源または第2および第3の電流源の電流を可変にするこ
とで容易に可変利得増幅回路を実現することができる。
【0015】請求項2に記載の増幅回路は、請求項1に
記載の増幅回路において、第1および第2のトランジス
タが第1および第2のNPN型トランジスタである。
【0016】この構成によれば、請求項1に記載の増幅
回路と同様の作用を有する。
【0017】請求項3に記載の増幅回路は、請求項2に
記載の増幅回路において、第1および第2の非線型能動
素子がアノードを一端としカソードを他端とした第1お
よび第2のダイオードであることを特徴とする。
【0018】この構成によれば、請求項1に記載の増幅
回路と同様の作用を有する。
【0019】請求項4に記載の増幅回路は、請求項2に
記載の増幅回路において、第1および第2の非線型能動
素子がエミッタを一端としベースを他端としコレクタを
直接またはインピーダンスをもたせて接地した第1およ
び第2のPNP型トランジスタであることを特徴とす
る。
【0020】この構成によれば、請求項1に記載の増幅
回路と同様の作用を有する。
【0021】請求項5に記載の増幅回路は、請求項2に
記載の増幅回路において、第1および第2の非線型能動
素子がエミッタを一端としベースを他端としコレクタを
直接またはインピーダンスをもたせて接地した第1およ
び第2のPNP型トランジスタであり、電圧源の出力部
が第3のNPN型トランジスタで構成されるエミッタフ
ォロワ回路で構成されていることを特徴とする。
【0022】この構成によれば、請求項1に記載の増幅
回路と同様の作用を有する他、第1および第2のPNP
型トランジスタのベース−エミッタ間電圧の温度変動を
第3のNPN型トランジスタのベース−エミッタ間電圧
の温度変動で補償することができ、温度特性を安定させ
ることができる。
【0023】請求項6に記載の増幅回路は、請求項4ま
たは5に記載の増幅回路において、第1の電流源から差
動トランジスタ対に流れる電流を変化させる可変電流源
を付加したことを特徴とする。
【0024】この構成によれば、請求項1記載の増幅回
路と同様の作用を有する他、可変電流源の電流を変化さ
せることにより、利得を変化させることができる。
【0025】請求項7に記載の増幅回路は、請求項4ま
たは5に記載の増幅回路において、第1の電流源が電流
値が可変の可変電流源であることを特徴とする。
【0026】この構成によれば、請求項1記載の増幅回
路と同様の作用を有する他、第1の電流源の電流を変化
させることにより、利得を変化させることができる。
【0027】請求項8に記載の増幅回路は、請求項4ま
たは5に記載の増幅回路において、第2および第3の電
流源から第1および第2のトランジスタにそれぞれ流れ
る電流を変化させる第1および第2の可変電流源を付加
したことを特徴とする。
【0028】この構成によれば、請求項1記載の増幅回
路と同様の作用を有する他、第1および第2の可変電流
源の電流を変化させることにより、利得を変化させるこ
とができる。
【0029】請求項9に記載の増幅回路は、請求項4ま
たは5に記載の増幅回路において、第2および第3の電
流源が電流値が可変の可変電流源であることを特徴とす
る。
【0030】この構成によれば、請求項1記載の増幅回
路と同様の作用を有する他、第2および第3の電流源の
電流を変化させることにより、利得を変化させることが
できる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0032】図1は第1の実施の形態における増幅回路
の構成を示す回路図である。図1において、VINは入
力信号である。Q1,Q2はNPN型トランジスタでエ
ミッタが共通接続されており、差動トランジスタ対を構
成している。IN1,IN2は増幅回路の各入力端子で
あり、差動トランジスタ対を構成するNPN型トランジ
スタQ1,Q2の各ベースに接続されている。I1は差
動トランジスタ対を構成するNPN型トランジスタQ
1,Q2の共通エミッタとグラウンドとの間に接続され
た電流源で、抵抗にも置き換えられる。I2,I2は差
動トランジスタ対を構成するNPN型トランジスタQ
1,Q2の出力端子として動作する各コレクタと電源V
CCとの間に各々接続される2つの同一電流値の電流源
である。
【0033】Z1,Z2は非線型能動素子で、一端がN
PN型トランジスタQ1,Q2のコレクタ、他端が共通
接続されて電圧源Vr1に接続されている。OUT1,
OUT2は、増幅回路の出力端子であり、NPN型トラ
ンジスタQ1,Q2の各コレクタに接続されている。V
outは差動出力電圧を示す。差動出力電圧Voutは
直接次段の回路(図示せず)に接続される。
【0034】以上のように構成された増幅回路につい
て、以下その動作を説明する。まず、入力信号VIN
は、入力端子IN1,IN2から差動トランジスタ対を
構成するNPN型トランジスタQ1,Q2の各ベースに
入力される。
【0035】差動トランジスタ対を構成するNPN型ト
ランジスタQ1,Q2の共通エミッタには、電流源I1
(I1は同時に電流値も表すこととする)が接続され、
差動トランジスタ対の出力端子として動作するNPN型
トランジスタQ1,Q2の各コレクタには2つの電流源
I2,I2(I2は同時に電流値も表すこととする)が
それぞれ接続されており、負荷である非線型能動素子Z
1,Z2には、平均的には I2−(I1/2) で表される差電流が負荷電流として流れる。電圧源Vr
1の電圧は、負荷である非線型能動素子Z1,Z2での
電圧降下を考慮して、出力端子OUT1,OUT2に適
切な動作点を与えるための直流電圧に設定する。このよ
うな構成において、増幅回路の利得は、負荷電流(I2
−(I1/2)と、差動トランジスタ対に流れる電流
(I1/2)の相対関係で決まり、およそ (I1/2)/(I2−(I1/2)) で表すことができる。
【0036】ここで、簡単のために、差動トランジスタ
対を構成するNPN型トランジスタQ1,Q2と、負荷
を構成する非線型能動素子Z1,Z2とは、同一電流の
時に、同一のコンダクタンス値となると近似している。
なお、現実には、NPN型トランジスタとPNP型トラ
ンジスタ(非線型能動素子)とが用いられるため、全く
同一になることはなく、誤差電流も含めて利得が決定す
るため、同一コンダクタンスとは限らない。
【0037】このように、本実施の形態による増幅回路
は、1V程度の低電圧で動作可能な構成であり、負荷と
して非線型能動素子Z1,Z2を用いるために半導体集
積回路で実現する場合に回路素子面積の占有面積は抵抗
負荷の場合と比べて僅かで済む。負荷である非線型能動
素子Z1,Z2の占有面積が小さいということは同時
に、半導体基板との間に生じる寄生容量も小さいという
ことであり、そのために、寄生容量による周波数帯域特
性劣化も少ない。
【0038】ここで、負荷として非線型能動素子Z1,
Z2を用いるために半導体集積回路で実現する場合に回
路素子面積の占有面積は抵抗負荷の場合と比べて僅かで
済む理由について説明する。抵抗負荷の場合、利得は、
“抵抗負荷値”と“差動トランジスタのエミッタ抵抗r
e(=VT/IE)”に比例するため、トランジスタの
hfeの安定な電流IEが決まると、それによって決ま
るエミッタ抵抗reに対して所要の利得分の値の抵抗負
荷値が必要になる。VTは熱起電力であり、IEはエミ
ッタ電流である。
【0039】集積回路上の負荷抵抗は、所要抵抗=(抵
抗長/抵抗幅)×シート抵抗のため、利得大のために
は、抵抗長が長くなり、面積大となる。本発明の負荷抵
抗値Z1,Z2は非線型素子のre=VT/IEで決ま
るため、非線型素子のIEを減らすだけで、Z1,Z2
値を大きくでき、面積増大の必要はない。非線型素子の
トランジスタあるいはダイオードなど、能動素子は小形
で実現可能である。
【0040】また、差動出力電圧Voutの直流電位は
次段回路の動作点に合わせて電圧源Vr1で決めること
ができるため、次段回路との接続のための直流電位シフ
ト回路や直流阻止コンデンサは不要である。
【0041】また、増幅回路の利得は、先に述べたよう
に、負荷電流(I2−(I1/2))と、差動対に流れ
る電流(I1/2)の相対関係で決まるため、利得増加
のための消費電流の増加も少なくて済み、また電流源I
1あるいは電流源I2を可変にすることで容易に可変利
得増幅回路を実現することができるという優れた効果が
得られる。
【0042】ここで、利得増加のための消費電流の増加
が少なくて済む理由について説明する。すなわち、利得
は、I2−(I1/2)とI1/2の比で決まるため、
電流I1およびI2を同時に小さい値にでき、低消費電
流が実現できる。一方、抵抗負荷の場合は、“利得∝抵
抗負荷/差動トランジスタのエミッタ抵抗re”のた
め、差動トランジスタのエミッタ抵抗re(=VT/I
E)を小さくする場合に、エミッタ電流IEを大きくす
る必要があり、消費電流が増加する。
【0043】以上のように、本実施の形態によれば、差
動信号をベースに入力するNPN型トランジスタQ1,
Q2からなる差動トランジスタ対と、差動トランジスタ
対を構成するNPN型トランジスタQ1,Q2の共通エ
ミッタに接続される電流源I1と、差動トランジスタ対
の出力端子として動作するNPN型トランジスタQ1,
Q2の各コレクタに各々接続される2つの電流源I2,
I2とを設け、さらに一端がNPN型トランジスタQ
1,Q2の各コレクタに接続され、他端が電圧源Vr1
に共通に接続される非線型能動素子Z1,Z2を設け、
NPN型トランジスタQ1,Q2と非線型能動素子Z
1,Z2の同一電流時のコンダクタンスを同一値とする
構成により、1V程度の低電圧動作が可能で、半導体に
おける占有面積の大きな増大を伴うことなく、周波数帯
域特性が良好で、次段回路との縦続接続が容易で、低消
費電流特性に優れ、利得の可変が容易な増幅回路を実現
することができる。
【0044】以下、本発明の第2の実施の形態について
図面を参照しながら説明する。図2は第2の実施の形態
における増幅回路の構成を示す回路図である。以下の各
実施の形態は、第1の実施の形態における非線型能動素
子Z1,Z2の構成を具体化したものを示す。
【0045】図2においては、図1における非線型能動
素子Z1,Z2に代えて、半導体能動素子であるダイオ
−ドD1,D2を用いている。その他は、図1と同一で
あるため説明は省略する。
【0046】以上のように構成された増幅回路におい
て、ダイオードD1,D2が負荷であり、差動トランジ
スタ対を構成するNPN型トランジスタQ1,Q2と、
ダイオードD1,D2とが同一電流の時に、同一のコン
ダクタンス値となると近似した場合、増幅回路の利得は
第1の実施の形態で説明したように、(I1/2)/
(I2−(I1/2))で表すことができる。
【0047】以上のように、本実施の形態により、1V
程度の低電圧動作が可能で、半導体における占有面積の
大きな増大を伴うことなく、周波数帯域特性が良好で、
次段回路との縦続接続が容易で、低消費電流特性に優
れ、利得の可変が容易な増幅回路を実現することができ
る。
【0048】以下、本発明の第3の実施の形態について
図面を参照しながら説明する。図3は第3の実施の形態
における増幅回路の構成を示す回路図である。
【0049】図3においては、図1における非線型能動
素子Z1,Z2に代えて、半導体能動素子であるPNP
型トランジスタQ3,Q4を用いている。このように、
PNP型トランジスタQ3,Q4を使用する構成では、
エミッタをNPN型トランジスタQ1,Q2の各コレク
タに接続し、ベースを電圧源Vr2に共通に接続してい
る。PNP型トランジスタQ3,Q4のコレクタは、直
接接地するか、あるいはインピーダンスを持たせて接地
している。その他は、図1と同一であるため説明は省略
する。なお、直接接地する場合でもインピーダンスを持
たせて接地する場合でも動作に差異はない。
【0050】以上のように構成された増幅回路におい
て、PNP型トランジスタQ3,Q4が負荷であり、先
の実施の形態と同様に、差動トランジスタ対を構成する
NPN型トランジスタQ1,Q2と、負荷であるPNP
型トランジスタQ3,Q4とが同一電流の時に、同一の
コンダクタンス値となると近似した場合、増幅回路の利
得は(I1/2)/(I2−(I1/2))で表すこと
ができる。
【0051】非線型素子としてPNPトランジスタを使
用する場合、動作点を安定化させるためには、ベース電
流の供給のみで足りるため、ダイオードの場合に比べて
動作点安定化のための回路電流が少なくて済む。
【0052】以上のように、本実施の形態により、1V
程度の低電圧動作が可能で、半導体における占有面積の
大きな増大を伴うことなく、周波数帯域特性が良好で、
次段回路との縦続接続が容易で、低消費電流特性に優
れ、利得の可変が容易な増幅回路を実現することができ
る。
【0053】以下、本発明の第4の実施の形態について
図面を参照しながら説明する。図4は第4の実施の形態
における増幅回路の構成を示す回路図である。この実施
の形態は第3の実施の形態における電圧源Vr2を具体
化し、また、電流源I1から差動トランジスタ対に流れ
る電流を変化させる構成を付加したものを示す。
【0054】図4においては、図3における電圧源Vr
2の一つの実施の形態として、電源電圧VCCを抵抗R
2,R3で分圧した電圧をNPN型トランジスタQ5と
抵抗R1からなるエミッタフォロアで出力し、PNP型
トランジスタQ3,Q4のベースに与える構成としてい
る。
【0055】この構成の場合、負荷であるPNP型トラ
ンジスタQ3,Q4のベース−エミッタ間電圧の温度変
動をNPN型トランジスタQ5のベース−エミッタ間電
圧の温度変動で補償する方向に作用させることができ、
温度変動に対する安定性を高めることができる。
【0056】また、可変電流源IG1を差動トランジス
タ対を構成するNPN型トランジスタQ1,Q2の共通
エミッタにつながる電流源I1に接続している。
【0057】このように構成することで、増幅回路の利
得は近似的に、 ((I1−IG1)/2)/(I2−(I1−IG1)
/2)) で表すことができる。
【0058】可変電流源IG1の電流可変による差動出
力電圧Voutの直流電位の変動は抵抗負荷の場合に比
べて小さくすることができ、可変利得増幅回路を容易に
実現できる。
【0059】ここで、可変電流源IG1を用いると抵抗
負荷の場合に比べてVoutの直流電位の変動を小さく
できる理由について説明する。抵抗負荷の場合、利得∝
負荷抵抗R/差動トランジスタのエミッタ抵抗re(=
VT/IE)であり、その利得を可変するため、エミッ
タ電流IEをΔIE可変すると、Vout電位は、R×
ΔIE変化する。実施の形態のように非線型負荷の場
合、直流電位変動は、抵抗負荷のように、ΔIEに線形
に比例するのではなく、VBE(ベース・エミッタ間電
圧)圧縮されるため、Voutの変動は小さくなる。
【0060】以下、本発明の第5の実施の形態について
図面を参照しながら説明する。図5は第5の実施の形態
における増幅回路の構成を示す回路図である。
【0061】図5においては、図4におけるNPN型ト
ランジスタQ1,Q2の共通エミッタにつながる可変電
流源IG1の代りに、差動トランジスタ対の出力端子と
して動作するNPN型トランジスタQ1,Q2の各コレ
クタに各々接続される第2および第3の電流源I2,I
2に接続される可変電流源IG2a,IG2bを用いて
いる。
【0062】このように構成することで、増幅回路の利
得は近似的に、 (I1/2)/((I2+IG2a)−I1/2) で表すことができる。ここで、IG2a=IG2bであ
る。
【0063】第4の実施の形態と同様に、可変電流源I
G2a,IG2b(=IG2a)の電流の可変による差
動出力電圧Voutの直流電位の変動は抵抗負荷の場合
に比べて小さくすることができ、可変利得増幅回路を容
易に実現できる。
【0064】ここで、可変電流源IG2a,IG2bを
用いると抵抗負荷の場合に比べてVoutの直流電位の
変動を小さくできる理由は、先に説明したとおり、VB
E圧縮されるからである。
【0065】以下、本発明の第6の実施の形態について
図面を参照しながら説明する。図6は第6の実施の形態
における増幅回路の構成を示す回路図である。この実施
の形態は、第5の実施の形態の構成を具体化したもので
ある。
【0066】図6においては、IAは電流源で、PNP
型トランジスタQ6,Q8,Q9のカレントミラー回路
で第5の実施の形態における差動トランジスタ対を構成
するNPNトランジスタQ1,Q2へ供給するコレクタ
電流I2(=IA)を生成している。つまり2つの電流
源I2,I2を構成している。
【0067】また、差動トランジスタ対を構成するNP
N型トランジスタQ1,Q2の共通エミッタ電流を、P
NP型トランジスタQ6,Q7,Q10,およびNPN
型トランジスタQ11,Q12で生成している。この場
合、PNP型トランジスタQ6,Q7はカレントミラー
回路を構成しており、PNP型トランジスタQ7を流れ
る電流は、PNP型トランジスタQ6を流れる電流の2
倍に設定されている。NPN型トランジスタQ10には
PNP型トランジスタQ7と同じ値の電流が流れる。N
PN型トランジスタQ10に流れる電流2・IAは、可
変電流源IG3とNPN型トランジスタQ11に分流し
て流れる。NPN型トランジスタQ11,Q12はカレ
ントミラー回路を構成しており、NPN型トランジスタ
Q12に流れる電流はNPN型トランジスタQ11に流
れる電流の例えば0.9倍の電流I1(=0.9・(2
・IA−IG3))が流れるように設定されている。
【0068】ここで、PNP型トランジスタQ7および
NPN型トランジスタQ11,Q12のトランジスタサ
イズおよび、カレントミラー抵抗R4,R5の抵抗値を
所定値に設定することにより、NPN型トランジスタQ
1,Q2のコレクタ電流I2と共通エミッタ電流I1と
の間に差電流を生じさせ、差電流と共通エミッタ電流の
相対関係により増幅回路の利得を決めることができる。
【0069】上記において、抵抗R5の抵抗値を大きく
すると、NPN型トランジスタQ12の電流が減少す
る。NPN型トランジスタQ11,Q12のトランジス
タサイズ比(飽和電流ISの比)と併せて、抵抗R4,
R5の値を変えることで、トランジスタQ12に流れる
電流を調整できる。
【0070】可変電流源IG3は、NPN型トランジス
タQ10,Q11のコレクタと接続することで、差動ト
ランジスタ対の共通エミッタ電流I1を可変させ、利得
を変化させることができる。電圧源Vr3は、PNP型
トランジスタQ10にバイアス電圧を与える。
【0071】以上のように、本実施の形態により、1V
程度の低電圧動作が可能で、半導体における占有面積の
大きな増大を伴うことなく、周波数帯域特性が良好で、
次段回路との縦続接続が容易で、低消費電流特性に優
れ、利得の可変が容易な増幅回路を実現することができ
る。
【0072】なお、上記の実施の形態では、差動トラン
ジスタ対がNPN型トランジスタで構成されたものを示
したが、PNP型トランジスタで構成されたものも実施
の形態としてあげることができる。この場合、非線型能
動素子であるトランジスタの導電型は、NPN型に変更
され、エミッタフォロワを構成するトランジスタはPN
P型に変更される。
【0073】また、上記した実施の形態では、差動トラ
ンジスタ対を構成する2つのNPN型トランジスタのエ
ミッタ同士を直接接続していたが、両NPN型トランジ
スタのエミッタ間に抵抗またはコンデンサを挿入接続す
ることで、ゲイン調整を行うことが可能である。差動ト
ランジスタ対としてPNP型トランジスタを用いた場合
も同様である。
【0074】今回は、バイポーラトランジスタで構成す
る実施の形態を説明したが、CMOS等で構成しても同
様の特徴を得ることができる。この場合、基本的には、
バイポーラトランジスタのNPN型トランジスタをNチ
ャネルMOSFETに置き換え、PNP型トランジスタ
をPチャネルMOSFETに置き換えることで、実現可
能である。
【0075】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、差動信号
をベースに入力する第1および第2のトランジスタから
なる差動トランジスタ対と、差動トランジスタ対を構成
する第1および第2のトランジスタの共通エミッタに接
続される第1の電流源と、差動トランジスタ対の出力端
子として動作する第1および第2のトランジスタの各コ
レクタに各々接続される第2および第3の電流源とを設
け、さらに一端が第1および第2のトランジスタの各コ
レクタに接続され、他端が電圧源に共通に接続される第
1および第2の非線型能動素子を設け、第1および第2
のトランジスタと第1および第2の非線型能動素子の同
一電流時のコンダクタンスを同一値とする構成により、
1V程度の低電圧動作が可能で、半導体における占有面
積の大きな増大を伴うことなく、周波数帯域特性が良好
で、次段回路との縦続接続が容易で、低消費電流特性に
優れ、利得の可変が容易な増幅回路を実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における増幅回路を
示す構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態における増幅回路を
示す構成を示す回路図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態における増幅回路を
示す構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態における増幅回路を
示す構成を示す回路図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態における増幅回路を
示す構成を示す回路図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態における増幅回路を
示す構成を示す回路図である。
【図7】従来の実施の形態における増幅回路を示す構成
を示す回路図である。
【符号の説明】
VIN 入力信号 IN1、IN2 入力端子 Q1,Q2,Q5,Q11,Q12 NPN型トラン
ジスタ Q3,Q4,Q6,Q7,Q8,Q9,Q10 PN
P型トランジスタ I1 電流源 I2 電流源 IA 電流源 IG1,IG2a,IG2b,IG3 可変電流源 Z1,Z2 非線型能動素子 RL1,RL1 抵抗 R1,R2,R3,R4,R5 抵抗 OUT1,OUT2 出力端子 Vout 差動出力電圧 Vr1,Vr2 電圧源 C1,C2 直流阻止コンデンサ VCC 電源電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 基樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5J066 AA01 AA12 CA36 CA37 CA61 CA92 FA04 HA01 HA02 HA04 HA08 HA19 HA25 HA29 KA05 KA07 KA09 MA01 MA08 MA21 ND01 ND12 ND22 ND23 PD02 SA13

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エミッタが共通接続された第1および第
    2のトランジスタからなり、差動信号が前記第1および
    第2のトランジスタのベースにそれぞれ入力される差動
    トランジスタ対と、前記第1および第2のトランジスタ
    の共通エミッタに接続された第1の電流源と、前記第1
    および第2のトランジスタのコレクタにそれぞれ接続さ
    れた第2および第3の電流源と、前記第1および第2の
    トランジスタのコレクタに負荷として一端がそれぞれ接
    続されて前記第2および第3の電流源の電流と前記第1
    の電流源の電流源の電流との差電流が流れる第1および
    第2の非線型能動素子と、前記第1および第2の非線型
    能動素子の他端に共通に接続されて前記第1および第2
    の非線型能動素子の動作点を決める電圧源とを備えた増
    幅回路。
  2. 【請求項2】 第1および第2のトランジスタが第1お
    よび第2のNPN型トランジスタである請求項1に記載
    の増幅回路。
  3. 【請求項3】 第1および第2の非線型能動素子がアノ
    ードを一端としカソードを他端とした第1および第2の
    ダイオードであることを特徴とする請求項2に記載の増
    幅回路。
  4. 【請求項4】 第1および第2の非線型能動素子がエミ
    ッタを一端としベースを他端としコレクタを直接または
    インピーダンスを持たせて接地した第1および第2のP
    NP型トランジスタであることを特徴とする請求項2に
    記載の増幅回路。
  5. 【請求項5】 第1および第2の非線型能動素子がエミ
    ッタを一端としベースを他端としコレクタを直接または
    インピーダンスをもたせて接地した第1および第2のP
    NP型トランジスタであり、電圧源の出力部が第3のN
    PN型トランジスタで構成されるエミッタフォロワ回路
    で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の増
    幅回路。
  6. 【請求項6】 第1の電流源から差動トランジスタ対に
    流れる電流を変化させる可変電流源を付加したことを特
    徴とする請求項4または5に記載の増幅回路。
  7. 【請求項7】 第1の電流源が電流値が可変の可変電流
    源であることを特徴とする請求項4または5に記載の増
    幅回路。
  8. 【請求項8】 第2および第3の電流源から前記第1お
    よび第2のトランジスタにそれぞれ流れる電流を変化さ
    せる第1および第2の可変電流源を付加したことを特徴
    とする請求項4または5に記載の増幅回路。
  9. 【請求項9】 第2および第3の電流源が電流値が可変
    の可変電流源であることを特徴とする請求項4または5
    に記載の増幅回路。
JP2001106846A 2001-04-05 2001-04-05 増幅回路 Pending JP2002305417A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001106846A JP2002305417A (ja) 2001-04-05 2001-04-05 増幅回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001106846A JP2002305417A (ja) 2001-04-05 2001-04-05 増幅回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002305417A true JP2002305417A (ja) 2002-10-18

Family

ID=18959284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001106846A Pending JP2002305417A (ja) 2001-04-05 2001-04-05 増幅回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002305417A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006157780A (ja) * 2004-12-01 2006-06-15 Sony Corp 増幅回路装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006157780A (ja) * 2004-12-01 2006-06-15 Sony Corp 増幅回路装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5844443A (en) Linear high-frequency amplifier with high input impedance and high power efficiency
JPH08250941A (ja) 低歪差動増幅回路
US4357578A (en) Complementary differential amplifier
US5382919A (en) Wideband constant impedance amplifiers
US5132640A (en) Differential current amplifier circuit
US5140181A (en) Reference voltage source circuit for a Darlington circuit
US6570427B2 (en) Variable transconductance amplifier
JP2002305417A (ja) 増幅回路
JP2644191B2 (ja) バッファアンプ
US6246290B1 (en) High gain, current driven, high frequency amplifier
US6265908B1 (en) Low voltage balun circuit
JPS6315766B2 (ja)
EP0645883A2 (en) Wideband amplifier circuit
JP3107590B2 (ja) 電流極性変換回路
US4935704A (en) Low distortion linear amplifier with high-level output
JP3255226B2 (ja) 電圧制御増幅器
KR100529410B1 (ko) 완전 차동형 바이폴라 전류-제어 전류 증폭기
JP2000114929A (ja) インピーダンス回路及び移相器
JP2830516B2 (ja) 電流比較器
JPH0551206B2 (ja)
JP3317922B2 (ja) 半導体装置内蔵用のスイッチ回路
JP2996551B2 (ja) カレントミラー回路装置
JPH0212049B2 (ja)
JP2600648B2 (ja) 差動増幅回路
JPH05175754A (ja) 差動増幅器