JP2002305137A - ドットパターン作成方法、照明装置、露光装置 - Google Patents

ドットパターン作成方法、照明装置、露光装置

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JP2002305137A
JP2002305137A JP2001107392A JP2001107392A JP2002305137A JP 2002305137 A JP2002305137 A JP 2002305137A JP 2001107392 A JP2001107392 A JP 2001107392A JP 2001107392 A JP2001107392 A JP 2001107392A JP 2002305137 A JP2002305137 A JP 2002305137A
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Yoshio Mori
芳雄 森
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/70191Optical correction elements, filters or phase plates for controlling intensity, wavelength, polarisation, phase or the like

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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定面上の照度を滑らかで均一にするドット
パターンを有するフィルタを備えた照明装置及び露光装
置を提供する。 【解決手段】 露光装置EXは、レチクルRに露光光E
Lを照明する照明装置Sを備えており、照明装置Sはレ
チクルRにおける照度を補正するためのフィルタFを備
えている。フィルタFは、ドット作成領域においてドッ
ト格子点を複数設定し、ドット格子点のそれぞれにおい
て乱数を発生させ、発生させた乱数のそれぞれと予め設
定された目標透過率とを比較し、この比較した結果に応
じて、ドット格子点にドットを作成するかどうかを決定
するドットパターン作成方法によって作成されたドット
パターンを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定領域にドット
パターンを作成するドットパターン作成方法、照明装
置、露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体デバイスの製造工程の
1つであるリソグラフィ工程においては、マスク又はレ
チクル(以下、「レチクル」と称する)に形成された回
路パターンをレジスト(感光剤)が塗布されたウエハ又
はガラスプレート等の基板(感光性基板)上に転写する
種々の露光装置が用いられている。このような露光装置
は、レチクルに形成されているパターンを露光光で照明
する照明装置と、照明されたパターンの像を感光性基板
上に転写する投影光学系とを備えている。
【0003】ところで、露光装置においては、パターン
を精度良く転写するためにレチクルに対する露光光の照
度均一性が要求されているが、照明装置を構成する光学
素子の収差などに起因してレチクルを照明する露光光に
照度分布むらが生じる場合がある。したがって、従来よ
り、露光光の光路上に照度分布調整用のフィルタを設
け、このフィルタに露光光を通過させることによってレ
チクル上における露光光の照度分布むらを補正すること
が行われている。
【0004】上記フィルタは、レチクル上における露光
光の照度分布を均一にするような透過率分布を有するよ
うに設定されており、透明基板上に所定の配列規則でド
ットパターンを配置することにより任意の透過率分布を
実現している。フィルタのドットパターンを作成する方
法には、例えば、特開平11−54417号公報に開示
されるものがある。この方法は、いわゆる「ディザ法」
といわれるものであって、数学的なマトリクスを用いて
目標透過率分布に応じたドットパターンを作成するもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ディザ
法を用いた従来のドットパターン作成方法では、以下に
述べるような問題があった。このことを図16を参照し
ながら説明する。図16(a)は露光装置の照明装置を
示す構成図である。図16(a)に示すように、レチク
ルRを照明する照明装置は、不図示の光源装置からの露
光光によって複数の光束をそれぞれ形成する複数の要素
レンズ(オプティカルインテグレータエレメント)を有
するフライアイレンズ(オプティカルインテグレータ)
106と、このフライアイレンズ106からの複数の光
束を集光してレチクルRを重畳的に照明するコンデンサ
光学系108と、フライアイレンズ106の入射面近傍
に配置され、透明基板上に従来のドットパターン作成方
法によってドットパターンが作成されているフィルタ1
10とを備えている。フィルタ110は、図16(b)
に示すように、複数の要素レンズのそれぞれに対応して
配置される複数の分割フィルタを備えている。ここで、
分割フィルタのそれぞれは、図16(b)に模式的に描
いたような透過率分布を有しているものとする。そし
て、照明装置によってレチクルRを照明した際、レチク
ルRは分割フィルタ及びフライアイレンズ106の要素
レンズのそれぞれを通過した複数の光束によって重畳的
に照明されるので、図16(c)に示すような照度分布
を得る。
【0006】このとき、従来のドットパターン作成方法
では、ドットが規則的に配列されるので、例えば、図1
6(b)における分割フィルタの領域AR1のそれぞれ
が、図16(d)に示すようなドットパターンを一様に
有している場合、この領域AR1が重畳的に照明される
部分であるレチクルR上における領域AR2(図16
(c)参照)では、図16(e)に示すようにドットパ
ターンが強調されてしまう。
【0007】このように、従来のドットパターン作成方
法では、ドットが規則的に配列してしまうので、上述し
たように、複数の分割フィルタのそれぞれを通過した露
光光でレチクルRを重畳的に照明した際、レチクルR上
において滑らかな照度分布を得ることができないといっ
た問題があった。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、ドットパターンを均一に配置することができ
るドットパターン作成方法、及びこのドットパターン作
成方法によって作成されたドットパターンを有するフィ
ルタを備えることにより、滑らかで均一な照度分布で所
定面を照明することができる照明装置、この照明装置を
備えた露光装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明は、実施の形態に示す図1〜図15に対応付け
した以下の構成を採用している。請求項1に記載のドッ
トパターン作成方法は、所定領域(AR、F、BF、
B)にドットパターンを作成するドットパターン作成方
法において、所定領域(AR、F、BF、B)において
ドットを作成可能な点であるドット格子点(dot)を
複数設定し、ドット格子点(dot)のそれぞれにおい
て乱数(r)を発生させ、乱数(r)のそれぞれと予め
設定された設定値(T、Tb)とを比較し、この比較し
た結果に応じて、ドット格子点(dot)にドットを作
成するかどうかを決定することを特徴とする。
【0010】本発明によれば、ドット格子点(dot)
のそれぞれにおいて乱数(r)を発生させ、乱数(r)
のそれぞれと予め設定された設定値(T)とを比較し、
この比較した結果に応じて、ドット格子点(dot)に
ドットを作成するかどうかかを決定するようにしたの
で、ドットは規則的に配列されない。したがって、均一
に配置されたドットパターンを作成することができる。
請求項2に記載のドットパターン作成方法は、ドット格
子点(dot)にドットを作成するかどうかを決定する
際にドットの透過率を考慮することを特徴とする。
【0011】請求項3に記載のドットパターン作成方法
は、所定領域(AR、F、BF、B)にドットパターン
を作成するドットパターン作成方法において、所定領域
(AR、F、BF、B)においてドットを作成可能な点
であるドット格子点(dot)を複数設定するととも
に、予め設定された設定値(T、Tb)に基づいて所定
領域(AR、F、BF、B)に作成すべきドットの数
(Ns)を確定し、この確定したドットの数(Ns)に
応じた数のそれぞれ異なる乱数(r)を発生させ、この
乱数(r)に基づいて、ドットを作成する位置(rx、
ry)を決定することを特徴とする。
【0012】本発明によれば、ドットを作成すべき位置
(rx、ry)を乱数(r)を用いて設定することによ
り、ドットが局所的に作成されたり規則的に配列される
ことがなくなるので、均一に配置されたドットパターン
を作成することができる。請求項4に記載のドットパタ
ーン作成方法は、前記所定領域に作成すべきドットの数
を確定する際に前記ドットの透過率を考慮することを特
徴とする。
【0013】請求項9に記載の照明装置(S)は、照明
光(EL)を供給する光源装置(LP)と、この光源装
置(LP)からの照明光(EL)を所定面(R)上に照
射する照明光学系(IL)とを有する照明装置におい
て、照明光学系(IL)の光路中における所定面(R)
と共役な位置又は該共役な位置の近傍に配置されて、透
明基板と、請求項1〜6のいずれか一項に記載のドット
パターン作成方法により得られる所定の配列規則で透明
基板上に配置されたドットパターンとを有するフィルタ
(F)を備えることを特徴とする。
【0014】本発明によれば、本発明のドットパターン
作成方法によって作成されたドットパターンを有するフ
ィルタ(F)を、所定面(R)上に照明光(EL)を照
明する照明光学系(IL)のうち所定面(R)と共役な
位置又はこの共役な位置の近傍に配置したことにより、
フィルタ(F)を通過した照明光(EL)は、所定面
(R)上を滑らかで均一な照度分布で照明できる。ここ
で、所定面(R)と共役な位置の近傍とは、所定面
(R)の入射側近傍を含む。
【0015】請求項12に記載の露光装置(EX)は、
照明装置(S)からの露光光(EL)によって照明され
たマスク(R)上のパターンを感光性基板(P)上へ転
写する露光装置において、請求項7〜9のいずれか一項
に記載の照明装置(S)と、マスク(R)上に形成され
たパターンを感光性基板(P)上に投影する投影光学系
(PL)とを備えることを特徴とする。
【0016】本発明によれば、本発明のドットパターン
作成方法によって作成されたフィルタ(F)を有する照
明装置(S)によってマスク(R)を照明するので、滑
らかで均一な照度分布でマスク(R)を照明できる。し
たがって、精度良い露光処理を行うことができる。
【0017】請求項13に記載のマスクは、所定のパタ
ーンが形成されたマスクであって、所定波長の光に対し
て透過性を有する光透過性基板と、請求項1〜8のいず
れか一項に記載のドットパターン作成方法により得られ
る所定の配列規則で前記光透過性基板上に配置されたド
ットパターンとを備えることを特徴とする。
【0018】本発明によれば、本発明のドットパターン
作成方法によって作成された遮光性のドットパターンを
有するマスクによって、所望の光強度分布を精度良く得
ることができる。本発明のマスクは、感光性基板上で所
定の光強度分布を作成するために、投影露光装置やプロ
キシミティ露光装置に用いられる投影原版としてのマス
クとして適用することができる。なお、本発明のマスク
は、リソグラフィ方式でマイクロレンズアレイ等を製造
する際の投影原版として好適である。
【0019】請求項14に記載の光学素子の製造方法
は、請求項13に記載のマスクを第1面に設定するマス
ク設定工程と、感光性光学材料を第2面に設定する感光
性光学材料設定工程と、前記マスクのパターンを前記感
光性光学材料上に露光する露光工程と、前記露光工程に
より露光された前記感光性材料を現像する現像工程と、
前記現像工程により現像された前記感光性光学材料をエ
ッチングするエッチング工程とを備えることを特徴とす
る。
【0020】本発明によれば、本発明のマスクを、感光
性基板上で所定の光強度分布を作成するために、投影露
光装置やプロキシミティ露光装置に用いられる投影原版
としてのマスクとして適用することによって、リソグラ
フィ方式でマイクロレンズアレイ等の光学素子を製造す
る際に、精度の良い光学素子を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明のドットパターン作
成方法、照明装置、露光装置について図面を参照しなが
ら説明する。図1は本発明の照明装置Sを備えた露光装
置EXの一実施形態を示す概略構成図であり、図2は照
明装置Sの模式図とこの照明装置S内に配置される本発
明に係るフィルタFを示す図である。
【0022】図1において、露光装置EXは、レチクル
(所定面)Rを露光光(照明光)ELを用いて照明する
照明装置Sと、レチクルR上に形成されたパターンを感
光性基板Pに投影する投影光学系PLとを備えている。
【0023】照明装置Sは、露光光(照明光)ELを供
給する光源装置LPと、この光源装置LPからの露光光
ELをレチクル(所定面)R上に照射する照明光学系I
Lとを備えている。光源装置LPは、超高圧水銀ランプ
によって構成されている光源1と、光源1から射出した
光束を集光する回転楕円面からなる集光鏡2とを備えて
いる。光源1は集光鏡2の第1焦点16に配置されてい
る。集光鏡2は集光した光束によって第2焦点17を形
成する。
【0024】照明光学系ILは、光源装置LPからの光
束を偏向する偏向ミラー3と、第2焦点17から発散し
た光束をほぼ平行な光束に変換するコリメータレンズ4
と、コリメータレンズ4を通過した光束のうち任意の波
長を選択するバンドパスフィルタ5とを備えている。バ
ンドパスフィルタ5は超高圧水銀ランプから射出される
紫外域の輝線(g線(436nm)、h線(404.7
nm、i線(365nm))を選択する。
【0025】更に、照明光学系ILは、バンドパスフィ
ルタ5からの露光光ELによって複数の光束をそれぞれ
形成する複数の要素レンズ(オプティカルインテグレー
タエレメント)を有するフライアイレンズ(オプティカ
ルインテグレータ)6と、フライアイレンズ6からの複
数の光束を集光してレチクルRを重畳的に照明するコン
デンサレンズ8,10,12からなるコンデンサ光学系
CLと、コンデンサレンズ10とコンデンサレンズ12
との間に設けられた偏向ミラー11とを備えている。コ
ンデンサレンズ8とコンデンサレンズ10との間には視
野絞り9が設置されている。フライアイレンズ6から射
出した光束はその射出面19に多数の2次光源像を形成
しており、この射出面19には2次光源から発散する光
束の光束径を制限する開口絞り7が設けられている。
【0026】照明装置Sからの露光光ELによって照明
されたレチクルR上のパターンは、投影光学系PLによ
って、表面にフォトレジスト等の感光剤が塗布された感
光性基板P上へ転写される。
【0027】ここで、本実施形態における露光装置EX
において、フライアイレンズ6の入射面18と、視野絞
り9と、感光性基板Pとは、レチクルRに対して共役な
位置に配置されている。
【0028】図1に示すように、照明光学系ILの光路
中のうち、露光光ELに対するフライアイレンズ6の入
射面18の近傍には、本発明に係るフィルタFが設けら
れている。ここで、フライアイレンズ6の入射面18は
レチクルRに対して共役な位置にあるので、フィルタF
はレチクルRに対して共役な位置の近傍に配置された構
成となっている。
【0029】フィルタFは、透明基板と、この透明基板
上に所定の配列規則で配置されたドットパターンとによ
って構成されており、照射された露光光ELを透過す
る。そして、フィルタFは、レチクルRにおいて所望の
照度及び照度分布を得るような透過率及び透過率分布を
有するように設定されている。すなわち、フィルタF
は、露光光ELを透過させることにより、レチクルR上
における露光光ELの照度及び照度分布むら、ひいては
感光性基板P上における露光光ELの照度及び照度分布
むらを補正するものである。フィルタFに作成されてい
るドットは、フィルタFをレチクルRと共役な位置又は
共役な位置の近傍に配置した際、レチクルR又は感光性
基板P上で解像されない程度の大きさに設定される。
【0030】ここで、図1においては、フィルタFはフ
ライアイレンズ6の入射面18の近傍に配置されている
が、レチクルRの入射側(光路上流側)の近傍に配置す
ることも可能である。すなわち、フィルタFは、照明光
学系ILの光路中におけるレチクルRと共役な位置又は
レチクルRと共役な位置の近傍に配置することが可能で
ある。
【0031】フィルタFをフライアイレンズ6の入射面
18近傍に配置する場合、図2(a1)に示すように、
フィルタFは、フライアイレンズ6の複数の要素レンズ
のそれぞれの近傍に対応して配置される複数の分割フィ
ルタBFを備えた構成にされる。例えば、フライアイレ
ンズ6の要素レンズが4×4の2次元に配列されている
場合には、フィルタFは、図2(a2)に示すように、
4×4の2次元に配列された複数の分割フィルタBFを
備えた構成にされる。一方、図2(b1)に示すよう
に、フィルタFをレチクルRの入射側近傍に配置する場
合、フィルタFは、図2(b2)に示すように、レチク
ルRの大きさ(レチクルRに対する照明領域の大きさ)
に応じたものにされる。
【0032】以下、フィルタFのドットパターンを作成
する具体的な方法について説明する。本発明において
は、5つのドットパターン作成方法があり、以下の説明
において、それぞれのドットパターン作成方法を、
〈1〉「ドット存在確率法」、〈2〉「ドット数確定
法」、〈3〉「ドット配置むら解消法」、〈4〉「ドッ
ト重なり解消法」、〈5〉「透過率補正法」と称する。
また、以下の説明において、ドットパターン作成は不図
示の演算装置が行うものとする。
【0033】《第1実施形態:ドット存在確率法》第1
実施形態であるドット存在確率法について、図3,図
4,図5を参照しながら説明する。ドット存在確率法
は、フィルタ(透明基板)F上におけるドット作成領域
(所定領域)ARにおいてドットを作成可能な点である
ドット格子点dotを複数設定し、ドット格子点dot
のそれぞれにおいて乱数rを発生させ、乱数rのそれぞ
れと予め設定された目標透過率(設定値)Tとを比較
し、この比較した結果に応じて、ドット格子点dotに
ドットを作成するかどうかを決定する方法である。
【0034】まず、フィルタ(透明基板)F上に作成す
べきドットの1つの大きさDを予め設定する。本実施形
態において、ドットは正方形とするので、ドットの大き
さDは一辺の長さである。なお、ドットが円形の場合に
はドットの大きさDは直径である。
【0035】次いで、透明基板上にドットを作成するド
ット作成領域(所定領域)ARを設定する。すなわち、
ドット作成領域ARの横方向(x方向)の大きさ及び縦
方向(y方向)の大きさX及びYを設定する。図3に示
すように、フィルタF全面をドット作成領域ARとした
場合、X及びYはフィルタFのx方向及びy方向のそれ
ぞれの大きさであり、1つの分割フィルタBFをドット
作成領域ARとした場合、X及びYは分割フィルタBF
のx方向及びy方向のそれぞれの大きさである。そし
て、予め設定したドットの大きさDとドット作成領域A
Rの大きさX、Yとに基づいて、ドット作成領域ARに
おいてドットを作成可能な点であるドット格子点dot
を複数設定する(ステップSA1(図4参照))。
【0036】ここで、ドット格子点dotのx方向の数
Nxは、 Nx=X/D … (1) であり、y方向の数Nyは、 Ny=Y/D … (2) である。そして、ドット作成領域ARにおける総ドット
格子点数Nは、 N=Nx×Ny … (3) である。
【0037】以下、Nx×Ny個あるドット格子点do
tのうち、i行j列にある1つのドット格子点dot
〔i〕〔j〕にドットを作成する場合について説明す
る。まず、フィルタFの目標透過率Tを設定する(ステ
ップSA2)。Nx×Ny個あるドット格子点dotの
それぞれのうち、i行j列にあるドット格子点dot
〔i〕〔j〕について目標透過率T〔i〕〔j〕を設定
する。フィルタFの透過率Tは、レチクルR上における
露光光ELの目標照度に基づいて設定される。次に、0
以上1以下の一様乱数rを発生させる(ステップSA
3)。
【0038】次いで、発生させた乱数rと1つのドット
格子点dot〔i〕〔j〕に対して設定した透過率(設
定値)T〔i〕〔j〕とを比較する(ステップSA
4)。そして、比較した結果に応じて、ドット格子点d
ot〔i〕〔j〕にドットを作成するかどうかを決定す
る。発生させた乱数rがドット格子点dot〔i〕
〔j〕に対して設定した透過率T〔i〕〔j〕より大き
い場合、このドット格子点dot〔i〕〔j〕にドット
を作成する(ステップSA5)。一方、発生させた乱数
rがドット格子点dot〔i〕〔j〕における透過率T
〔i〕〔j〕より小さい場合、このドット格子点dot
〔i〕〔j〕にドットを作成しない(ステップSA
6)。以上のようにして、N個あるドット格子点dot
のうち、i行j列にある1つのドット格子点dot
〔i〕〔j〕に対する処理が終了する。
【0039】そして、上述した処理を、図5に示すよう
に、N個あるドット格子点dotの全てについて行う。
すなわち、複数のドット格子点dotのそれぞれにおい
て乱数rを発生させ、発生させた乱数rのそれぞれと透
過率Tとを比較し、比較した結果に応じてドット格子点
dotにドットを作成するかどうかを決定する。このと
き、図5に示すように、レチクルRにおける目標照度分
布に応じたフィルタFの目標透過率分布データに基づい
て、全てのドット作成領域ARについてドット存在確率
法を用いてドットパターンの作成を行う。つまり、ドッ
ト作成領域ARの全ての領域を透過率Tとする場合に
は、N個あるドット格子点dot〔i〕〔j〕のそれぞ
れに対して目標透過率T〔i〕〔j〕を設定する。一
方、ドット作成領域ARを所定の透過率分布に設定する
場合には、各ドット格子点dot〔i〕〔j〕毎に異な
る目標透過率を設定する。
【0040】例えば、図3に示すようなNx=10、N
y=10のドット格子点dotを有するドット作成領域
ARを、透過率T=90%(遮光率10%)に設定する
場合、ドット作成領域ARの総ドット格子点数Nは10
0であるので、ドット作成領域ARの透過率Tを90%
にするにはドット作成領域AR内に10個のドットを作
成すればよい。そして、このドット作成領域ARのドッ
ト格子点dot〔i〕〔j〕のそれぞれに対して0以上
1以下の一様乱数rを発生させ、透過率Tとドット格子
点dot〔i〕〔j〕のそれぞれについて発生させた乱
数rとを比較する。そして、透過率Tは90%に設定さ
れているので、1つのドット格子点dot〔i〕〔j〕
に与えられた乱数rが0.9以上ならそのドット格子点
dot〔i〕〔j〕にドットを作成し、与えられた乱数
rが0.9未満ならそのドット格子点dot〔i〕
〔j〕にドットを作成しない。発生させた乱数rは一様
乱数であるので、ドット作成領域ARにおいて確率的に
10%のドットを作成することができる。
【0041】なお、以上の例では、ドット形状が正方形
である場合について説明したが、ドット形状が円形の場
合には、ドット1個当たりの遮光率が異なるため、ドッ
トによる透過率を考慮する必要がある。具体的には、ド
ットが円形の場合の透過率をTとするとき、ドットが円
形の場合の透過率はT×π/4となるため、上述のステ
ップSA4において、発生した乱数rと1つのドット格
子点dot〔i〕〔j〕に対して設定した透過率(設定
値)T〔i〕〔j〕とを比較する際に、発生した乱数r
と透過率(π/4)×T〔i〕〔j〕とを比較する。そ
して、ステップSA5では、発生した乱数rがドット格
子点dot〔i〕〔j〕に対して設定した透過率(π/
4)×T〔i〕〔j〕よりも大きい場合、このドット格
子点dot〔i〕〔j〕にドットを作成し、ステップS
A6では、発生した乱数rがドット格子点dot〔i〕
〔j〕に対して設定した透過率(π/4)×T〔i〕
〔j〕よりも小さい場合、このドット格子点dot
〔i〕〔j〕にドットを作成しないことになる。
【0042】ここで、ドット形状が円形である場合にお
いて、Nx=10、Ny=10のドット格子点dotを
有するドット作成領域ARを、透過率T=90%(遮光
率10%)に設定するときには、ドット作成領域ARの
総ドット格子点数Nが100であるため、(1−0.9
×π/4)×100=29.3≒29個のドットをドッ
ト作成領域AR内に作成すれば良い。そして、このドッ
ト作成領域ARのドット格子点dot〔i〕〔j〕のそ
れぞれに対して0以上1以下の一様乱数rを発生させ、
ドット格子点dot〔i〕〔j〕のそれぞれに対して発
生させた乱数rと透過率(π/4)×Tとを比較する。
ここで、T=90%に設定されているため、1つのドッ
ト格子点dot〔i〕〔j〕に与えられた乱数rが0.
9×π/4=0.707以上ならそのドット格子点do
t〔i〕〔j〕にドットを作成し、与えられた乱数rが
0.9×π/4=0.707未満ならそのドット格子点
dot〔i〕〔j〕にドットを作成しない。また、ドッ
ト形状が正方形や円形でなく他のドット形状である場合
には、正方形ドットの面積に対する面積比を用いて透過
率を補正すれば良い。
【0043】以上説明したように、ドット格子点dot
〔i〕〔j〕のそれぞれにおいて乱数rを発生させ、乱
数rのそれぞれと予め設定された透過率T〔i〕〔j〕
とを比較し、この比較した結果に応じて、ドット格子点
dot〔i〕〔j〕にドットを作成するかどうかを決定
するようにしたので、それぞれのドット格子点dotに
対して透過率Tを設定することができ、均一なドットパ
ターンを作成することができる。したがって、このドッ
トパターンを有するフィルタFを通過した露光光ELは
レチクルRを滑らかで均一な照度分布で照明することが
できる。
【0044】《第2実施形態:ドット数確定法》第2実
施形態であるドット数確定法について、図6,図7,図
8を参照しながら説明する。なお、以下の説明におい
て、上述した第1実施形態と同等または同一の構成要素
には同一の符号を付し、その説明を簡略もしくは省略す
る。
【0045】ドット数確定法は、ドット作成領域(所定
領域)ARにおいてドットを作成可能な点であるドット
格子点dotを複数設定するとともに、予め設定された
目標透過率(設定値)Tに基づいてドット作成領域AR
に作成すべきドットの数Nsを確定し、この確定したド
ットの数Nsに応じた数のそれぞれ異なる乱数rを発生
させ、発生させた乱数rに基づいて、ドットを作成する
位置(rx、ry)を決定する方法である。
【0046】まず、ドット作成領域ARを設定するとと
もにドットの1つの大きさDを設定する。第2実施形態
においても第1実施形態と同様にドット形状は正方形と
し、ドット作成領域ARは、フィルタF全面でもよいし
1つの分割フィルタBFでもよい。そして、設定したド
ットの大きさDとドット作成領域ARの大きさX、Yと
に基づいて、ドット作成領域ARにおいてドットを作成
可能な点であるドット格子点dotを複数設定する(ス
テップSB1(図7参照))。
【0047】次に、図6(a)に示すように、ドット作
成領域ARを複数の分割領域(所定領域)Bに分割する
(ステップSB2)。ここで、ドット作成領域ARに対
する分割領域Bのx方向の分割数をMx、y方向の分割
数をMyとする。したがって、ドット作成領域AR内に
はMx×My個の分割領域Bが存在する。例えば、図6
(a)では、Mx=6、My=6であって、分割領域B
は36個存在する。
【0048】また、1つの分割領域Bの横方向(x方
向)の大きさをXb、縦方向(y方向)の大きさをYb
とする。すると、分割領域Bにおけるドット格子点do
tのx方向の数Nbxは、 Nbx=Xb/D … (4) であり、y方向の数Nbyは、 Nby=Yb/D … (5) である。そして、分割領域Bにおける総ドット格子点数
Nbは、 Nb=Nbx×Nby … (6) である。
【0049】以下、Mx×My個ある分割領域Bのう
ち、m行n列にある1つの分割領域B〔m〕〔n〕にド
ットを作成する場合について説明する。まず、分割領域
Bにおける代表値としての中心部の透過率(設定値)T
bを設定する(ステップSB3)。つまり、Mx×My
個ある分割領域Bのそれぞれのうち、m行n列にある分
割領域B〔m〕〔n〕について透過率Tb〔m〕〔n〕
を設定する。透過率Tbは、レチクルR上での露光光E
Lの目標照度に基づいて設定される。
【0050】そして、分割領域B〔m〕〔n〕を透過率
Tb〔m〕〔n〕にするために、Nb個のドット格子点
dotを有するこの分割領域B〔m〕〔n〕内に作成す
べきドットの数Nsを求める。すなわち、分割領域(所
定領域)Bにおいてドットを作成可能なドット格子点d
otを複数設定するとともに、予め設定された目標透過
率(設定値)Tbに基づいて分割領域B内に作成すべき
ドットの数Nsを確定する(ステップSB4)。この場
合、分割領域B内に作成すべきドットの数Nsは、 Ns=Nb(1−Tb) … (7) である。例えば、図6(b)に示すように、10行10
列のドット格子点dotを有する分割領域Bにおいて、
この分割領域Bにおける透過率Tbを90%(すなわち
遮光率10%)にする場合、分割領域B内に存在するド
ット格子点dotの数Nbは100個なので、この分割
領域B内に作成すべきドットの数Nsは(7)式より1
0個である。
【0051】カウンタk=1とする(ステップSB
5)。そして、分割領域B〔m〕〔n〕内に作成すべき
ドットの数Nsを確定したら、この分割領域B〔m〕
〔n〕内においてドットを作成する位置(rx、ry)
を乱数を用いて設定する(ステップSB6)。ここで、
発生させる乱数は分割領域B〔m〕〔n〕におけるドッ
ト格子点dotのx座標及びy座標に対応する2つの数
値である。つまり、分割領域Bにおいてドットを作成す
べきx座標を求めるために、1以上Nbx以下の整数値
である乱数rxを発生させ、この乱数rxを分割領域B
においてドットを作成すべきx座標rxとする。同様
に、分割領域Bにおいてドットを作成すべきy座標を求
めるために、1以上Nby以下の整数値である乱数ry
を発生させ、この乱数ryを分割領域Bにおいてドット
を作成すべきy座標ryとする。
【0052】ステップSB6において設定したドットを
作成すべきドット格子点(rx、ry)にドットが存在
するかどうかを判別する(ステップSB7)。分割領域
B〔m〕〔n〕におけるドット格子点(rx、ry)に
ドットが存在しない場合には、このドット格子点(r
x、ry)にドットを作成する(ステップSB8)。一
方、分割領域B〔m〕〔n〕におけるドット格子点(r
x、ry)にドットが存在する場合には、ステップSB
6に戻って、乱数を再度発生させ、ドットが作成されて
いないドット格子点にドットを作成するようにする。
【0053】ステップSB8においてドット格子点(r
x、ry)にドットを作成したら、カウンタkをカウン
トし(ステップSB9)、カウンタkとステップSB4
で求めた分割領域B〔m〕〔n〕に作成すべきドットの
数Nsとを比較する(ステップSB10)。ステップS
B10において、カウンタkがドット数Nsより大きい
と判断されたら処理を終了する。一方、ステップSB1
0において、カウンタkがドット数Nsより小さいと判
断されたらステップSB6に戻り、分割領域B内にNs
個のドットが作成されるまで処理を繰り返す。すなわ
ち、透過率Tbに基づいて分割領域(所定領域)B
〔m〕〔n〕に作成すべきドットの数Nsを確定し、確
定したドットの数Nsに応じた数のそれぞれ異なる乱数
を発生させ、この発生させた乱数を用いて、ドットを作
成すべき複数の位置(rx、ry)を決定する。
【0054】以上、Mx×My個ある分割領域Bのうち
m行n列にある1つの分割領域B〔m〕〔n〕にドット
を作成する場合について説明した。そして、上述した処
理を、図8に示すように、Mx×My個ある分割領域B
の全てについて行う。このとき、図8に示すように、レ
チクルRにおける目標照度分布に応じたフィルタFの目
標透過率分布データに基づいて、全ての分割領域B
〔m〕〔n〕のそれぞれにおける目標透過率Tb〔m〕
〔n〕を求めて作成すべきドットの数Nsをそれぞれ確
定し、各分割領域Bのそれぞれについてドット数確定法
を用いてドットパターンの作成を行う。こうして、図6
(a)に示すドット作成領域ARのうち分割領域B
〔1〕〔1〕では、図6(b)に示すようなドットパタ
ーンが作成され、分割領域B〔1〕〔2〕では、図6
(c)に示すようなドットパターンが作成され、他の分
割領域Bについてもドットパターンがそれぞれ作成され
る。そして、ドット数確定法を用いることによって、図
6(b)、(c)に示すように、隣接する分割領域Bに
おけるドットパターンは異なるように作成される。
【0055】なお、以上の例では、ドット形状が正方形
である場合について説明したが、ドット形状が円形の場
合には、ドット1個当たりの遮光率が異なるため、ドッ
トによる透過率を考慮する必要がある。具体的には上記
(7)式において分割領域B内に作成すべきドットの数
Nsが Ns=Nb(1−k×Tb) … (7a) となる。但し、kは正方形ドットの面積に対するドット
の面積の比であり、円形ドットの場合にはk=π/4で
あり、正方形ドットの場合にはk=1である。
【0056】以上説明したように、ドットを作成すべき
位置(rx、ry)を乱数を用いて設定することによ
り、ドットが局所的に作成されたり規則的に並ぶことが
なくなるので、滑らかで均一な透過率分布を有するフィ
ルタFを作成することができる。
【0057】なお、本実施形態においては、ドット作成
領域ARを複数の分割領域Bに分割し、それぞれの分割
領域Bごとにドット数確定法を用いてドットパターンを
作成するように説明したが、ドット作成領域ARを複数
の分割領域Bに分割せずに、ドット数確定法を用いてド
ット作成領域ARに対するドットパターンの作成を一括
して行ってもよい。
【0058】《第3実施形態:ドット配置むら解消法》
第3実施形態であるドット配置むら解消法について説明
する。なお、以下の説明において、上述した第1、第2
実施形態と同等または同一の構成要素には同一の符号を
付し、その説明を簡略もしくは省略する。
【0059】このドット配置むら解消法は、ドット数確
定法において発生する場合がある局所的な透過率分布む
ら(ドット配置むら)を低減するものである。つまり、
このドット配置むら解消法は、ドット数確定法におい
て、第1のドットd1を作成した後に第2のドットd2
を作成する際、この第2のドットd2を作成しようとす
るドット格子点(rx、ry)又はその周辺のドット格
子点(rx±ih、ry±ih)に第1のドットd1が
既に作成されているかどうかを判別し、この判別結果に
応じて、第2のドットd2を作成しようとするドット格
子点(rx、ry)に第2のドットd2を作成するかど
うかを決定する方法である。
【0060】まず、第2実施形態のドット数確定法同
様、フィルタ作成領域ARを複数の分割領域Bに分割す
るとともに、分割領域Bの目標透過率Tbを予め設定
し、この設定された透過率Tbに基づいて分割領域Bに
作成すべきドットの数Nsを確定する。なお、ドットの
数Nsを確定する際に上記(7a)式で示したようにド
ット形状による透過率の補正を行っておくことが好まし
い。そして、確定したドットの数Nsに応じた数のそれ
ぞれ異なる乱数を発生させる。すなわち、乱数を発生さ
せる動作をNs回繰り返してNs個の異なる乱数を発生
させる。
【0061】そして、発生させた乱数に基づいて、ドッ
トを作成する位置(rx、ry)を決定する。このと
き、1回目の乱数を発生させて第1のドットd1を作成
した後、2回目の乱数を発生させて、図9に示す黒塗り
のドット格子点(rx、ry)に第2のドットd2を作
成しようとした場合、例えば斜線部分のドット格子点の
いずれかに第1のドットd1が作成されていたとする
と、ドットd1とドットd2とが互いに近い位置に作成
されることになって、ドットは局所的に配置されること
になり、局所的な透過率分布むらを発生させることにな
る。したがって、第1のドットd1を作成した後に第2
のドットd2を作成する際、第2のドットd2を作成し
ようとするドット格子点(rx、ry)やその周辺のド
ット格子点(rx±ih、ry±ih)に第1のドット
d1が作成されているかどうかを判別し、この判別結果
に応じて、第2のドットd2を作成しようとするドット
格子点(rx、ry)に第2のドットd2を作成するか
どうかを決定することにより、局所的な透過率分布むら
を抑えることができる。
【0062】ここで、第2のドットd2を作成する際、
第2のドットd2を作成しようとするドット格子点(r
x、ry)の周辺に第1のドットd1が既に作成されて
いるかどうかの判別を行う範囲(rx±ih、ry±i
h)は、 h=0.5/(1−T)1/2 … (8) とした場合、 ih=h :但し、hの小数点以下の数字が0の時、 ih=h+1 :但し、hの小数点以下の数字が0でな
い時、とする。ここで、ihは整数である。例えば、u
行u列の所定領域に1つのドットを作成することによっ
て透過率Tを実現する場合、この所定領域における遮光
率は1−Tであるので、 u=1/(1−T)1/2 … (9) となる。具体的には、図9に示すように、5行5列の所
定領域(斜線部分参照)に1つのドットを作成すること
によって透過率(1−1/25)=96%を実現する場
合、この所定領域における遮光率は1−T=4%であっ
て、この所定領域の一辺のドット数は、1/(0.0
4)1/2 =5となる。したがって、第1のドットd1
が既に作成されているかどうかの判別範囲は、図9に示
すように、h=u/2=0.5/(1−T)1/2 とな
る。
【0063】ここで、所定領域が5行5列の場合には、
h=±2.5なので、ih=±3とすることによって、
5行5列のドット格子点を有する所定領域にドットを1
つだけ作成することができ、目標透過率96%を得るこ
とができる。一方、ドット配置むら解消法を用いずに所
定領域内にドットを2つ以上作成してしまうと局所的に
ドットの集中が起こり、局所的な透過率分布むらが発生
してしまう。例えば、5行5列の所定領域内にドットが
2つ配置されると、透過率は1−2/25=92%とな
ってしまう。
【0064】ところで、理想的にドットが配置された場
合でも、判別範囲が広いままでは、ドットを順次作成し
ていくにしたがって(ドットが多数配置されていくにし
たがって)、ドット配置むら解消法によってドットを作
成できなくなる時点が生じる。この場合、 ih=ih−1 … (10) として、判別範囲を小さくすることによってドットを作
成すべき位置(rx、ry)の導出を続行できるように
する。このとき、判別範囲(rx±ih、ry±ih)
での判別結果が、Hm回連続してNGであった場合に、
ih=ih−1として判別範囲を小さくする。このとき
のHmは、例えば、 Hm=〔Nbx/(2ih+1)〕〔Nby/(2ih+1)〕…(11) とする。これは、総ドット数Nb(=Nbx×Nby)
を有する分割領域B内において、総ドット格子点数(2
ih+1)×(2ih+1)である判別範囲(図9斜線
部分参照)が存在する数を示している。
【0065】なお、以上の例では、ドット形状が正方形
である場合について説明したが、ドット形状が正方形の
場合には、ドット1個当たりの遮光率が異なるため、ド
ットによる透過率を考慮する必要がある。具体的には上
記(8)式及び(9)式が、 h=0.5/(1−k×T)1/2 … (8a) u=1/(1−k×T)1/2 … (9a) となる。但し、kは正方形ドットの面積に対するドット
の面積の比であり、円形ドットの場合にはk=π/4で
あり、正方形ドットの場合にはk=1である。
【0066】次に、図10を参照しながら、ドット配置
むら解消法の具体的な手順について説明する。まず、第
2実施形態同様、ドット作成領域ARにおけるドット格
子点dotを設定するとともに、ドット作成領域ARを
複数の分割領域Bに分割する(ステップSC1)。分割
領域Bの中心部における透過率Tbを設定する(ステッ
プSC2)。そして、この透過率Tbに基づいて、上述
したように、判別範囲の基準値ihを設定する(ステッ
プSC3)。更に、ステップSC3で設定した基準値i
hに基づいて、(11)式で示したように判別回数の最
大値Hmを設定する(ステップSC4)。
【0067】カウンタk=0(ステップSC5)とした
後、ドット数確定法によってドット(第2のドット)d
2を作成しようとするドット格子点(rx、ry)を設
定する(ステップSC6)。次に、ステップSC3で設
定した判別範囲の基準値ihに基づいて判別範囲(rx
±ih、ry±ih)にドット(第1のドット)d1が
既に作成されているかどうかを判別する(ステップSC
7)。
【0068】そして、ステップSC7における判別結果
に応じて、ドットd2を作成しようとするドット格子点
(rx、ry)にドットd2を作成するかどうかを決定
する。ステップSC7において、判別範囲(rx±i
h、ry±ih)にドットd1が作成されていないと判
断したら、ドットd2を作成しようとするドット格子点
(rx、ry)にドットd2を作成する(ステップSC
8)。一方、ステップSC7において、判別範囲(rx
±ih、ry±ih)にドットd1が既に作成されてい
ると判断したら、判別回数のカウンタkをカウントし
(ステップSC9)、このkがHmを越えたかどうかを
判別する(ステップSC10)。ステップSC10にお
いて、kがHmより小さいと判断されたら、ステップS
C6に戻り、ドット(第1のドット)d1が作成されて
いないドット格子点にドット(第2のドット)d2を作
成するよう、ドット数確定法によって乱数を再度発生さ
せ、ドットd2を作成しようとする新たなドット格子点
(rx、ry)を求める。そして、再び、判別範囲(r
x±ih、ry±ih)にドットd1が既に作成されて
いるかどうかを判別する。
【0069】一方、ステップSC10において、kがH
mより大きいと判断されたら、判別範囲を小さくするた
め、ih=ih−1とする(ステップSC11)。ここ
で、kがHmより大きいということは、判別範囲が分割
領域Bより大きいことを示す。そして、新たに設定した
基準値ihに基づいて(11)式を用いてHmを再設定
し(ステップSC12)、ステップSC5に戻る。
【0070】以上のようにして、分割領域Bに透過率T
bに応じたドット数Nsが作成される。このように、第
1のドットd1を作成した後に第2のドットd2を作成
する際、第2のドットd2を作成しようとするドット格
子点(rx、ry)に基づく判定範囲(rx±ih、r
y±ih)内に、第1のドットd1が既に作成されてい
るかどうかを判別し、この判別結果に応じて、第2のド
ットd2を作成しようとするドット格子点(rx、r
y)に第2のドットd2を作成するかどうかを決定する
ようにしたので、局所的な透過率分布むらの発生を抑
え、滑らかで均一な透過率分布を有するフィルタFを作
成することができる。
【0071】なお、本実施形態においては、1つの分割
領域Bにおける判別範囲内に第1のドットd1が存在す
るかどうかを判別するように説明したが、隣接する分割
領域Bとの境界をまたいで、この隣接する分割領域Bを
判別範囲に含ませることもできる。隣接する分割領域B
を含む判別範囲において第1のドットd1が存在するか
どうかを判別した後で、第2のドットd2を作成するか
どうかを決定することにより、隣接する分割領域Bどう
しのドットパターンを一様で滑らかなものにすることが
できる。
【0072】《第4実施形態:ドット重なり解消法》第
4実施形態であるドット重なり解消法について、図1
1、図12を参照しながら説明する。なお、以下の説明
において、上述した第1、第2、第3実施形態と同等ま
たは同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を
簡略もしくは省略する。ドット重なり解消法は、図1や
図2(a1)などに示したフライアイレンズ6を構成す
る複数の要素レンズのそれぞれの近傍に対応して配置さ
れる複数の分割フィルタBFを備えるフィルタFを作成
する際に用いる。ドット重なり解消法は、ドット数確定
法やドット配置むら解消法において、第1のドットd1
と第2のドットd2とはそれぞれ異なる第1の分割フィ
ルタ(第1の所定領域)BF1と第2の分割フィルタ
(第2の所定領域)BF2とに作成されるものであり、
第1の分割フィルタBF1と第2の分割フィルタBF2
とを重ね合わせた際、第2の分割フィルタBF2におい
て第2のドットd2を作成しようとするドット格子点
(rx、ry)又はその周辺のドット格子点(rx±i
h、ry±ih)に対応する第1の分割フィルタBF1
に第1のドットd1が既に作成されているかどうかを判
別し、この判別結果に応じて、第2の分割フィルタBF
2における第2のドットd2を作成しようとするドット
格子点(rx、ry)に第2のドットd2を作成するか
どうかを決定する方法である。
【0073】ドット重なり解消法について図11を参照
しながら説明する。ここでは、Nf個の分割フィルタB
Fのそれぞれを順次作成する際、nf番目の分割フィル
タBFnfを作成する場合について考える。まず、ドッ
ト数確定法を用いて、nf番目の分割フィルタBFnf
に、この分割フィルタBFnfに対する目標透過率Tb
に基づいて作成すべきドット数Nsを確定し、この確定
したドット数Nsに応じた数のそれぞれ異なる乱数を発
生させる。そして、発生させた乱数に基づいて、このn
f番目の分割フィルタBFnfにおけるドットを作成す
る位置(rx、ry)を決定する(ステップSD1)。
【0074】次いで、nf番目より以前に作成した他の
分割フィルタBFにおけるドット格子点(rx、ry)
にドット(第1のドット)が既に作成されているかどう
かを判別する(ステップSD2)。すなわち、1番目か
らnf−1番目に作成した分割フィルタBFにおけるド
ット格子点(rx、ry)にドットが既に作成されてい
るかどうかを判別する。なお、本実施形態においては、
nf番目より以前に作成した分割フィルタBFの位置
(rx、ry)にドットが作成されているかどうかを判
別しているが、nf番目より以前に作成した分割フィル
タBFのうち、位置(rx、ry)を基準とする所定範
囲(rx±ih、ry±ih)にドットが既に作成され
ているかどうかを判別するようにしてもよい。
【0075】そして、nf番目より以前に作成された分
割フィルタBFにおけるドット格子点(rx、ry)に
ドットが作成されていないと判断したら、このnf番目
の分割フィルタBFnfのドット格子点(rx、ry)
にドットを作成する(ステップSD3)。この際、ドッ
ト配置むら解消法を用いて、nf番目の分割フィルタB
Fnfにおいてこのnf番目の分割フィルタBFnfの
ドット格子点(rx、ry)の周囲にドットが既に作成
されているかどうかを判別した後にドットを作成する。
一方、nf番目より以前に作成された分割フィルタBF
nfにおけるドット格子点(rx、ry)にドットが作
成されていると判断したら、このnf番目の分割フィル
タBFnfのドット格子点(rx、ry)にドットを作
成しない(ステップSD4)。この際、一様乱数を用い
てnf番目の分割フィルタBFnfにドットを作成する
位置を再度求める。
【0076】以上のようにして、nf番目の分割フィル
タBFnfのドットパターンが作成される。そして、上
述した手順に基づいて、Nf個の分割フィルタBFのそ
れぞれについてドットパターンを作成する。
【0077】以上説明したように、フライアイレンズ6
を構成する複数(Nf個)の要素レンズのそれぞれに対
応して配置される分割フィルタBFのそれぞれのドット
パターンをドット重なり解消法によって作成することに
より、各分割フィルタBF及び要素レンズのそれぞれを
通過した露光光ELがコンデンサ光学系CLによってレ
チクルR上で重なり合うようにこのレチクルRを照明し
た際にも、分割フィルタBFのそれぞれのドットパター
ンのレチクルR上における重なりが抑えられる。したが
って、レチクルR上での局所的な照度分布むらやドット
強調を低減することができ、滑らかで均一な照度分布を
得ることができる。
【0078】ところで、本実施形態においては、nf番
目より以前に作成した他の分割フィルタBFにおけるド
ット格子点(rx、ry)にドット(第1のドット)が
既に作成されているかどうかを判別する分割フィルタB
Fの番号の範囲を、1番目からnf−1番目に作成した
分割フィルタBFについて判別するように説明した。こ
こで、目標透過率Tbに対して1つの分割フィルタBF
の総ドット格子点数がNbである場合、この分割フィル
タBFに作成すべきドット数NsはNb(1−Tb)で
あるが、nf番目の分割フィルタBFnfを作成する
際、既に作成した分割フィルタBFのうち、少なくとも
1番目から(Nb/Ns−1)番目に作成した分割フィ
ルタBFにおける位置(rx、ry)にドットが既に作
成されているかどうかを判別すればよい。
【0079】また、nf番目より以前に作成された分割
フィルタBFのうち、任意の範囲の番号の分割フィルタ
BFを判別対象としてもよい。例えば、10番目の分割
フィルタBF10を作成する際、9番目の分割フィルタ
BF9の位置(rx、ry)にドットが既に作成されて
いるかどうかを判別するようにしてもよいし、5〜9番
目といったように、ドットが既に作成されている分割フ
ィルタBFのうち、任意の番号の分割フィルタBFにド
ットが作成されているかどうかを判別するようにしても
よい。
【0080】次に、図12を参照しながらドット重なり
解消法の具体例について説明する。まず、分割フィルタ
BFについて透過率Tbを設定する(ステップSE
1)。そして、この透過率Tbに基づいて判別範囲の基
準値ihを設定する(ステップSE2)。更に、ステッ
プSE2で設定した基準値ihに基づいて、判別回数の
最大値Hmを設定する(ステップSE3)。
【0081】次に、nf番目の分割フィルタBFnfを
作成するに際し、カウンタとしてk=1を設定し(ステ
ップSE4)、ドット数確定法によって、ドット(第2
のドット)d2を作成しようとするドット格子点(r
x、ry)を確定する(ステップSE5)。
【0082】次に、ステップSE2で設定した判別範囲
の基準値ihに基づいて、nf番目より以前に作成され
た分割フィルタBFにおける判別範囲(rx±ih、r
y±ih)にドット(第1のドット)d1が既に作成さ
れているかどうかをドット重なり解消法によって判別す
る(ステップSE6)。そして、ステップSE6におけ
る判別結果に応じてドットd2を作成しようとするドッ
ト格子点(rx、ry)にドットd2を作成するかどう
かを決定する。
【0083】ステップSE6において、nf番目より以
前に作成した分割フィルタBFにおける判別範囲(rx
±ih、ry±ih)にドットd1が作成されていない
と判断したら、nf番目の分割フィルタ(つまり自身の
フィルタ)BFnfにおける判別範囲(rx±ih、r
y±ih)にドットd1が作成されているかどうかをド
ット配置むら解消法によって判別する(ステップSE
7)。そして、判別範囲(rx±ih、ry±ih)に
ドットd1が作成されていないと判断したら、このドッ
ト格子点(rx、ry)にドットd2を作成する(ステ
ップSE8)。
【0084】一方、ステップSE7において、判別範囲
(rx±ih、ry±ih)にドットd1が既に作成さ
れていると判断したら、判別回数のカウンタkをカウン
トし(ステップSE9)、このkがHmを越えたかどう
かを判別する(ステップSE10)。ステップSE10
において、kがHmより小さい、と判断したら、ステッ
プSE5に戻り、ドット(第1のドット)d1が作成さ
れていないドット格子点にドット(第2のドット)d2
を作成するよう、ドット数確定法によって乱数を再度発
生させ、ドットd2を作成しようとする新たなドット格
子点(rx、ry)を求める。そして、再び、ステップ
SE6に進み、nf番目より以前に作成された分割フィ
ルタBFにおける判別範囲(rx±ih、ry±ih)
にドットd1が既に作成されているかどうかを判別す
る。一方、ステップSE10において、kがHmより大
きい、と判断したら、ドット格子点(rx、ry)にド
ットを作成する。
【0085】一方、ステップSE6において、nf番目
より以前に作成された分割フィルタBFにおける判別範
囲(rx±ih、ry±ih)にドットd1が既に作成
されていると判断したら、判別回数のカウンタkをカウ
ントし(ステップSE11)、このkがHmを越えたか
どうかを判別する(ステップSE12)。ステップSE
12において、kがHmより大きい、と判断したら、ス
テップSE7に進み、ドット配置むら解消法を用いてド
ット格子点(rx、ry)にドットを作成する。一方、
ステップSE12において、kがHmより小さい、と判
断したら、ステップSE5に戻り、ドット(第1のドッ
ト)d1が作成されていないドット格子点にドット(第
2のドット)d2を作成するよう、ドット数確定法によ
って乱数を再度発生させ、ドットd2を作成しようとす
る新たなドット格子点(rx、ry)を求める。そし
て、再び、ステップSE6に進んで、nf番目より以前
に作成された分割フィルタにおける判別範囲(rx±i
h、ry±ih)にドットd1が既に作成されているか
どうかを判別する。なお、第4実施形態のドット重なり
解消法においても、上述の第1〜第3実施形態のよう
に、ドットの形状による透過率の違いを考慮することが
好ましい。
【0086】《第5実施形態:透過率補正法》第5実施
形態である透過率補正法について、図13を参照しなが
ら説明する。なお、以下の説明において、上述した第1
〜第4実施形態と同等または同一の構成要素には同一の
符号を付し、その説明を簡略もしくは省略する。透過率
補正法は、図1や図2(a1)などに示したフライアイ
レンズ6を構成する複数の要素レンズのそれぞれの近傍
に対応して配置される複数の分割フィルタBFを備える
フィルタFを作成する際に用いる。透過率補正法は、ド
ット数確定法やドット配置むら解消法、あるいはドット
重なり解消法において、それぞれ異なる複数の分割フィ
ルタ(所定領域)BFを重ね合わせたレチクル(重ね合
わせ領域)Rにおける予め設定された透過率(設定値)
に応じて、複数の分割フィルタBFにそれぞれ異なる数
のドットを作成する際、複数の分割フィルタBFの数N
fに応じた数のそれぞれ異なる乱数を発生させ、この乱
数に基づいて、複数の分割フィルタBFにそれぞれ作成
するドットの数Nsを決定する方法である。
【0087】総ドット格子点数Nbを有する分割フィル
タBFについて考える。この分割フィルタBFにおい
て、ドット格子点(ドット)1個当たりに相当する透過
率(遮光率)Tdは、 Td=1/Nb … (12) である。例えば、ドット格子点が100個ある場合、ド
ット1個あたり1%となり、この分割フィルタBFが設
定できる透過率Tbは、100%、99%、98%、
…、と1%刻みの離散的な値となる。透過率補正法はこ
のように離散的な値でしか設定できない複数の分割フィ
ルタBFを用いて所定面上(レチクルR上)において得
たい任意の照度に対応した透過率Tを得るための方法で
ある。
【0088】例えば、フライアイレンズの複数の要素レ
ンズに対応して配置された分割フィルタBFを用いて透
過率T=97.3%に対応する照度をレチクルR上で得
たい場合について考える。分割フィルタBFの数Nf=
10、分割フィルタBFのドット格子点数Nb=100
とすると、透過率T1=98%(Ns=2)に設定され
た分割フィルタBFの数Nf1=3、透過率T2=97%
(Ns=3)に設定された分割フィルタBFの数Nf2
=7とすることにより、レチクルR上において透過率T
=97.3%に対応する照度を得ることができる。
【0089】このように、Nf個ある分割フィルタBF
のうち、Nf1個の分割フィルタBFにNs個のドット
を作成し、Nf2個の分割フィルタBFにNs+1個の
ドットを作成することによって、レチクルR上において
所望の透過率に対応する照度を得ることができる。そし
て、本実施形態においては、Nf個の分割フィルタBF
のうち、いずれの分割フィルタBFのドット数をNs+
1とするかを乱数を用いて決定する。
【0090】上述したことを数式を用いて説明する。総
ドット格子点数Nbを有する分割フィルタBFにNs個
のドットを作成した際の透過率T1、及びNs+1個の
ドットを作成した際の透過率T2は、 T1=1−Ns/Nb … (13) T2=1−(Ns+1)/Nb … (14) である。このとき、レチクルR上において得たい照度に
対応する目標透過率Tに対して、 T1 ≦ T … (15) となる。Nf個ある分割フィルタBFのうち、Ns個の
ドットが作成される分割フィルタBFの数Nf1、及び
Ns+1個のドットが作成される分割フィルタBFの数
Nf2は、 Nf2=〔1−(T−T2)/Td〕×Nf … (16) Nf1=Nf−Nf2 … (17) である。
【0091】このとき、Nf個の分割フィルタBFを重
ね合わせたときの透過率T’は、 T’=〔Nf1(Nb−Ns) +Nf2(Nb−(Ns+1))〕/〔Nf×Nb) … (18) となる。そして、重ね合わせ領域(レチクルR上)にお
ける目標透過率Tとの誤差はT−T’となる。
【0092】次に、図13を参照しながら透過率補正法
の具体的な手順について説明する。まず、複数の分割フ
ィルタBFを重ね合わせたレチクルR上における目標透
過率Tに応じて分割フィルタBFのそれぞれにドットを
作成する際、分割フィルタBFのそれぞれが有する総ド
ット格子点数Nbに基づいて作成すべきドットの数Ns
を設定する(ステップSF1)。そして、前述したよう
に、ドット数Ns+1を有する分割フィルタBFの透過
率T2を求める(ステップSF2)。
【0093】次いで、目標透過率Tに基づいて、Nf個
ある分割フィルタBFのうち、透過率T2を有するべき
分割フィルタBFの数Nf2を(16)式より求める
(ステップSF3)。次に、Nf個ある全ての分割フィ
ルタBFにそれぞれ作成すべきドット数をそれぞれNs
に設定する(ステップSF4)。そして、カウンタとし
てk=1を設定する(ステップSF5)。
【0094】次に、分割フィルタBFの数Nfに応じた
数のそれぞれ異なる乱数を発生させる。すなわち、1以
上Nf以下の整数値である乱数r(k)を発生させる
(ステップSF6)。次に、発生させた乱数r(k)
と、それ以前に発生させた乱数r(1)〜r(k−1)
とを比較し、以前に発生させた乱数r(1)〜r(k−
1)の中に、乱数r(k)と同じものがあるかどうかを
判別する(ステップSF7)。ステップSF7におい
て、乱数r(k)が乱数r(1)〜r(k−1)に含ま
れていないと判断したら、r(k)番目の分割フィルタ
BFにNs+1個のドットを作成するよう設定する(ス
テップSF8)。すなわち、乱数r(k)が、既に作成
されている分割フィルタBFのうち、Ns+1個のドッ
トを作成されている分割フィルタBFの番号と一致しな
かったら、この分割フィルタBFにNs+1個のドット
を作成するように決定する。こうして、発生させた乱数
に基づいて、分割フィルタBFに作成するドットの数を
NsにするかNs+1にするかを決定する。そして、発
生させた乱数r(k)と同じ番号の分割フィルタBFに
Ns+1個のドットを作成する。
【0095】ステップSF8において、r(k)番目の
分割フィルタBFにNs+1個のドットを作成するよう
に決定したら、既に作成されている分割フィルタBFの
ドットパターンがレチクルR上で重ならないように、ド
ット重なり解消法を用いてこのr(k)番目の分割フィ
ルタBFにドットパターンを作成する。このとき、ドッ
ト数確定法、ドット配置むら解消法も用いてドットパタ
ーンを作成する(ステップSF9)。次いで、カウンタ
kとステップSF3で設定したNf2とを比較し(ステ
ップSF10)、カウンタkとNf2とが一致したと判
断したら処理を終了する。一方、カウンタkがNf2
り小さいと判断したら、カウンタkをカウントし(ステ
ップSF11)、ステップSF6に戻って処理を継続す
る。
【0096】一方、ステップSF7において、乱数r
(1)〜r(k−1)に乱数r(k)が含まれていると
判断したら、他の乱数rを発生させるようステップSF
6に戻る。すなわち、発生させた乱数r(k)と一致す
る番号の分割フィルタBFにNs+1個のドットを作成
するように既に設定されていたら、他の番号の分割フィ
ルタBFにドットを作成するために、ステップSF6に
戻って再度乱数を発生させる。
【0097】以上説明したように、透過率補正法を用い
て、分割フィルタBFごとに作成するドットの数をそれ
ぞれ変えることによって、レチクルRにおいて目標照度
を得ることができるフィルタ透過率を設定することがで
きる。そして、ドット数確定法、ドット配置むら解消
法、ドット重なり解消法を併用することによって、滑ら
かで均一な透過率分布を有するフィルタを作成すること
ができる。
【0098】なお、以上の例では、ドット形状が正方形
である場合について説明したが、ドット形状が正方形の
場合には、ドット1個当たりの遮光率が異なるため、ド
ットによる透過率を考慮する必要がある。具体的には、
上記(12)式〜(16)式が、 Td=k×(1/Nb) … (12a) T1 =k×(1−Ns/Nb) … (13a) T2 =k×{1−(Ns+1)/Nb} … (14a) k×T1 ≦ T … (15a) Nf2 =〔1−(T−k×T2 )/(k×Td)〕×Nf … (16a) となる。但し、kは正方形ドットの面積に対するドット
の面積の比であり、円形ドットの場合にはk=π/4で
あり、正方形ドットの場合にはk=1である。
【0099】なお、第1、第2、第3実施形態である
「ドット存在確率法」、「ドット数確定法」、「ドット
配置むら解消法」を用いたドットパターン作成方法は、
図2(a2)に示したようなフライアイレンズ6の入射
面の近傍に配置される分割フィルタBFのそれぞれに対
してドットパターンを作成する際や、図2(b2)に示
したようなレチクルR(共役面含む)の入射側近傍に配
置されるフィルタFに対してドットパターンを作成する
際に適用することができる。つまり、これらのドットパ
ターン作成方法は、レチクルR直前やフライアイレンズ
直前を含むレチクルRに対する全ての共役な位置近傍
(視野絞り近傍、ウエハW近傍を含む)に配置されるフ
ィルタFを作成する際に適用可能である。さらに、これ
らの方法は、フライアイレンズを用いない光学系や、様
々なドットパターン作成時に適用可能である。
【0100】「ドット存在確率法」、「ドット数確定
法」、「ドット配置むら確定法」を用いて分割フィルタ
BFのそれぞれに対してドットパターンを作成する際、
フライアイレンズ6の複数の要素レンズのそれぞれを通
過する露光光ELの照度及び照度分布むらを補正するよ
うに、複数の分割フィルタBFのそれぞれの透過率及び
透過率分布が設定される。つまり、図6に示すように、
1つのフィルタF(ドット作成領域AR)を複数の領域
Bに分割し、それぞれの分割領域Bについて「ドット存
在確率法」、「ドット数確定法」、「ドット配置むら確
定法」に基づくドットパターン作成がそれぞれ独立して
行われる。この場合、各分割領域Bにおける透過率はそ
れぞれ異なるように設定される。こうして作成されたド
ットパターンを有するフィルタをレチクルR直前(ある
いはフライアイレンズ6直前)に配置することにより、
レチクルRに照射される露光光ELの照度分布むらを補
正することができる。例えば、レチクルR上において照
度が低い領域に対応するフィルタFの分割領域Bの透過
率を高く設定することによって、レチクルRに照射され
る露光光ELの照度分布むらを補正することができる。
このとき、フィルタFの透過率(各分割領域Bのそれぞ
れの透過率)あるいは透過率分布の設定は、レチクルR
上における照度分布を照度計測装置を用いて予め求めて
おき、この求めた結果に基づいて行われる。そして、こ
のように作成されたフィルタFを照明光学系IL内(レ
チクルR直前あるいはフライアイレンズ6直前)に配置
することによって、レチクルRにおける照度分布むらを
精度良く補正することができる。
【0101】また、第1、第2、第3実施形態である
「ドット存在確率法」、「ドット数確定法」、「ドット
配置むら解消法」を用いたドットパターン作成方法は、
例えば特開平6-302501号公報、特開平7-235466号公報、
特開平7-135166号公報、特開平11-288874号公報、特開2
000-31011号公報、特開2000-223406号公報、及び特開20
00-277408号公報等に開示される投影露光装置の照明光
学系内に配置されるオーバーラップ露光用の照明視野絞
りを作成する際に適用できる。
【0102】第4、第5実施形態である「ドット重なり
解消法」、「透過率補正法」を用いたドットパターン作
成方法は、図2(a1)に示すように、フライアイレン
ズ6近傍(直前)、すなわち、レチクルRに対してほぼ
共役位置に配置される複数の分割フィルタBFを有する
フィルタFを作成する場合に適用される。すなわち、複
数の分割フィルタBFを同時に作成して、レチクルR上
における照度分布や照度誤差を全体として解消する作成
方法に適用可能である。
【0103】フィルタFを、レチクルRに対して共役な
位置の近傍、すなわち、レチクルRの入射側近傍やフラ
イアイレンズ6の入射面近傍に配置することによって、
フィルタFに作成されているドットパターンはデフォー
カスされる。一方、ドットの大きさDが製造されたデバ
イスに影響を与えない程度に十分に小さい場合には、フ
ィルタFをレチクルRに対して共役な位置に配置するこ
とも可能である。
【0104】上記各実施形態において、ドット格子点d
otは図14(a)に示すように均一な大きさ(形状)
にそれぞれ設定されているが、図14(b)に示すよう
にドット格子点dotのそれぞれの大きさ(形状)を異
なるように設定してもよい。
【0105】特開平11-54417号公報に開示されているデ
ィザ法と、本発明の透過率補正法とを併用することも可
能である。すなわち、図13に示したステップSF9に
おいて、分割フィルタBFのそれぞれのドットパターン
を作成する際にディザ法を用いることができる。
【0106】なお、本実施形態の露光装置EXとして、
レチクルRと感光性基板Pとを同期移動してレチクルR
のパターンを露光する走査型の露光装置や、レチクルR
と感光性基板Pとを静止した状態でレチクルRのパター
ンを露光し、感光性基板Pを順次ステップ移動させるス
テップ・アンド・リピート型の露光装置に適用すること
ができる。
【0107】露光装置EXの用途としては半導体製造用
の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラ
スプレートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の
露光装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置
にも広く適当できる。
【0108】本実施形態の露光装置EXの露光用光源
は、g線(436nm)、h線(404.7nm)、i
線(365nm)等の紫外光源、KrFエキシマレーザ
(248nm)等の深紫外域光源のみならず、ArFエ
キシマレーザ(193nm)、F2 レーザ(157n
m)、Kr2 レーザ(146nm)、Ar2 レーザ(1
26nm)等の真空紫外光源などを用いることができ
る。
【0109】投影光学系PLの倍率は縮小系のみならず
等倍および拡大系のいずれでもよい。
【0110】投影光学系PLとしては、エキシマレーザ
などの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石な
どの遠紫外線を透過する材料を用い、F2 レーザを用い
る場合は反射屈折系または屈折系の光学系にする。
【0111】感光性基板Pを支持する基板ステージやレ
チクルRを支持するレチクルステージにリニアモータを
用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およ
びローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上
型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイド
に沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けない
ガイドレスタイプでもよい。
【0112】ステージの駆動装置として平面モ−タを用
いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニット
のいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電
機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に
設ければよい。
【0113】基板ステージの移動により発生する反力
は、特開平8-166475号公報に記載されているように、フ
レーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよ
い。本発明は、このような構造を備えた露光装置におい
ても適用可能である。
【0114】レチクルステージの移動により発生する反
力は、特開平8-330224号公報に記載されているように、
フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしても
よい。本発明は、このような構造を備えた露光装置にお
いても適用可能である。
【0115】以上のように、本願実施形態の露光装置
は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む
各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、
光学的精度を保つように、組み立てることで製造され
る。これら各種精度を確保するために、この組み立ての
前後には、各種光学系については光学的精度を達成する
ための調整、各種機械系については機械的精度を達成す
るための調整、各種電気系については電気的精度を達成
するための調整が行われる。各種サブシステムから露光
装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機
械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等
が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組
み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程
があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光
装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行わ
れ、露光装置全体としての各種精度が確保される。な
お、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理さ
れたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0116】本願実施形態の露光装置を用いて半導体デ
バイスを製造する例を図15を参照して簡単に説明す
る。半導体デバイスは、図15に示すように、デバイス
の機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステ
ップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ
202、デバイスの基材である基板(ウエハ、ガラスプ
レート)を製造するステップ203、前述した実施形態
の露光装置によりレチクルのパターンを基板に露光する
基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ
(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程
を含む)205、検査ステップ206等を経て製造され
る。
【0117】また、第1、第2、第3実施形態である
「ドット存在確率法」、「ドット数確定法」、「ドット
配置むら解消法」を用いたドットパターン作成方法は、
例えば特開平6-324473号公報に開示されるオーバーラッ
プ露光用のフォトマスクや、特表平8-504515号公報に開
示されるマイクロレンズ製造法のフォトマスクを作成す
る際に用いることができる。
【0118】以下、第1、第2、第3実施形態である
「ドット存在確率法」、「ドット数確定法」、「ドット
配置むら解消法」を用いたドットパターン作成方法によ
り作成されたフォトマスクの製造方法及び当該フォトマ
スクを用いてマイクロレンズやマイクロレンズアレイ等
の光学素子を製造する方法について簡単に説明する。
【0119】以下の説明では、光学素子として、1次元
状あるいは2次元マトリックス状に配列された複数のレ
ンズ面を有するマイクロレンズアレイを製造する際の手
法を例として説明しているが、光学素子としてはマイク
ロレンズアレイには限定されず、例えばマイクロレン
ズ、回折光学素子、マイクロプリズム、回折光学素子ア
レイ、マイクロプリズムアレイ等、様々な光学素子の製
造に適用できる。
【0120】マイクロレンズアレイを製造するためのマ
スクの製造を行う場合には、まず、製造するレンズの形
状(例えばレンズの曲率半径及び膨らみ等量)及びレン
ズの配列(配列個数)を決定する。次に、フォトレジス
トが塗布された基板にマスクのパターンを露光するため
の露光装置の投影光学系の物体面にマスクを設定し、投
影光学系の最良結像位置において形成されるマスクのパ
ターン像に関する像強度分布を、マイクロレンズアレイ
を構成するレンズの仕様、即ちレンズの曲率半径等に基
づいて決定する。次に、この像強度分布を得るためのマ
スクの透過率分布を求める。ここで、仕様に合ったマイ
クロレンズ形状を得るにあたって、加工プロセスを見込
んだ最適な像強度分布あるいは透過率分布であることが
望ましく、「レジストの光強度分布に対する感光特性
(レジスト像補正係数)」や「イオンビームエッチング速
度(エッチング補正係数)」等、の加工プロセス補正を
行うことが好ましい。即ち、レジスト像補正係数やエッ
チング補正係数等を見込んで透過率分布(像強度分布)
を決定し、この透過率分布(像強度分布)に基づいて製
造したマスクを用いてマイクロレンズを試作し、試作さ
れたマイクロレンズ形状に基づいて透過率分布(像強度
分布)を修正してマスクパターンを再設計する。そし
て、第1、第2、第3の実施形態ある「ドット存在確率
法」、「ドット数確定法」、「ドット配置むら解消法」
の何れかのドットパターン作成方法を用い、上記で算出
されたマスク上での透過率分布に基づいてマスク上に作
成すべきドット分布を算出する。次に、上記ドット分布
を、電子ビーム描画装置又はレーザビーム描画装置を用
いて、クロム等の遮光性材料が表面に形成され且つその
上に感光性材料が塗布された光透過性の基板に転写す
る。その後、この光透過性基板を現像して、感光性材料
からなるドットパターンをマスクとしてエッチングを行
い、光透過性基板の表面に形成された遮光性材料を選択
的に除去して、クロム等の遮光性材料からなるドットパ
ターンを得る。これにより、マイクロレンズアレイを製
造するためのマスクが製造される。
【0121】次に、このマスクを用いたマイクロレンズ
アレイの製造方法について説明する。以下の例では、上
記の手法により製造されたマスクのパターンをリソグラ
フィの手法を用いて感光性材料が塗布された光透過性の
基板(ガラス基板)に転写しているが、このときには、
例えば図1に示した投影型露光装置を用いることができ
る。まず、上述の方法によって製造されたマスクRを露
光装置のマスクステージ(不図示)に設置することによ
り投影光学系PLの物体面にマスクRを設定する。次
に、フォトレジストが塗布されたガラス製基板(感光性
光学材料)Pを基板ステージ(不図示)上に設置するこ
とにより投影光学系PLの像面に基板Pを設定し、更に
XY方向の位置決めを行う。次に、基板ステージを投影
光学系PLの光軸に沿って移動させることにより又は、
マスクステージMSを投影光学系PLの光軸に沿って移
動させることにより基板Sの表面を投影光学系PLの最
良結像位置に設定する。なお、基板ステージSS及びマ
スクステージMSの両方を投影光学系PLの光軸に沿っ
て移動させることにより基板Sの表面を投影光学系PL
の最良結像位置に設定しても良い。このようにして基板
Pの表面を投影光学系PLの最良結像位置に設定する
と、基板Pの表面における投影光学系PLの像強度分布
はマスクのパターン形状に基づいた、製造されるマイク
ロレンズの形状を反映したものとなる。
【0122】次に、照明系によってマスクRを照明し、
投影光学系PLを用いてマスクRに形成されたマスクR
のパターンをフォトレジストを塗布した基板Pに露光す
る。なお、上述のマスクRには、マイクロレンズに対応
したマスクパターンが複数個(例えば5×5個)形成さ
れているが、マスクにマイクロレンズに対応したマスク
パターンが1個だけ形成されている場合には、ステップ
・アンド・リピート方式により基板に対してマスクパタ
ーンを繰返し露光する。次に、現像機を用いて基板P上
のフォトレジストの現像を行なう。なお、フォトレジス
トの形成は、イオンビームエッチング速度に関する加工
プロセス補正を見込んだ形状であることが望ましい。次
に、基板P上に残ったフォトレジストをUVレジスト硬
化装置を用いて硬化させる。このUVレジスト硬化装置
は真空チャンバを有し、現像されたフォトレジストが残
った基板Pは、当該真空チャンバ内に設置されたヒータ
の上部に保持されている。フォトレジストが付いた基板
Pは、ヒータにより適宜加熱されると共に、UVランプ
から紫外線が照射されフォトレジストの硬化が行われ
る。この場合にフォトレジストの種類に応じて適切な温
度雰囲気とされることが望ましい。次に、基板P上のフ
ォトレジストのパターンをマスクとしてイオンビームエ
ッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対
応するマイクロレンズを基板P上に形成する。なお、イ
オンビームエッチングに限らず種々のドライエッチング
を用いることも可能である。
【0123】上述の光学素子の製造方法によれば、「ド
ット存在確率法」、「ドット数確定法」、「ドット配置
むら解消法」を用いたドットパターン作成方法により作
成されたフォトマスクによって光強度分布を得ているた
め、精度良く光学素子を製造することが可能である。
【0124】
【発明の効果】本発明のドットパターン作成方法、照明
装置、露光装置は、以下のような効果を有するものであ
る。請求項1に記載の発明によれば、ドット格子点のそ
れぞれにおいて乱数を発生させ、乱数のそれぞれと予め
設定された設定値とを比較し、この比較した結果に応じ
て、ドット格子点にドットを作成するかどうかを決定す
るようにしたので、ドットは規則的に配列されない。し
たがって、均一に配置されたドットパターンを作成する
ことができる。
【0125】請求項3〜6に記載の発明によれば、ドッ
トを作成すべき位置を乱数を用いて設定することによ
り、ドットが局所的に作成されたり規則的に配列される
ことがなくなるので、均一に配置されたドットパターン
を作成することができる。
【0126】請求項7に記載の発明によれば、第1の所
定領域と第2の所定領域とを重ね合わせた際、第1の所
定領域及び第2の所定領域のそれぞれに作成されたドッ
トを重ならないように設定することができるので、それ
ぞれの所定領域を重ね合わせた重ね合わせ領域において
局所的なドットの集中を防ぐことができる。
【0127】請求項8に記載の発明によれば、発生させ
た乱数に基づいて、複数の所定領域のそれぞれに作成す
るドットの数を設定するようにしたので、これら複数の
所定領域を重ね合わせ領域において重ね合わせた際、所
望のドットパターン分布及び所望の透過率を得ることが
できる。
【0128】請求項9に記載の発明によれば、本発明の
ドットパターン作成方法によって作成されたドットパタ
ーンを有するフィルタを、所定面上に照明光を照明する
照明光学系のうち所定面と共役な位置又はこの共役な位
置の近傍に配置したことにより、フィルタを通過した照
明光は、所定面を滑らかで均一な照度分布で照明するこ
とができる。
【0129】請求項10に記載の発明によれば、複数の
オプティカルインテグレータエレメントに対応して配置
される複数の分割フィルタを請求項5に記載のドットパ
ターン作成方法を用いて作成したので、各分割フィルタ
及びオプティカルインテグレータエレメントを通過した
照明光がコンデンサ光学系によって所定面を重畳的に照
明した際、均一な照度分布で所定面を照明することがで
きる。
【0130】請求項11に記載の発明によれば、複数の
オプティカルインテグレータエレメントに対応して配置
される複数の分割フィルタを請求項6に記載のドットパ
ターン作成方法を用いて作成したので、各分割フィルタ
及びオプティカルインテグレータエレメントを通過した
照明光がコンデンサ光学系によって所定面を重畳的に照
明した際、任意の照度及び照度分布で所定面を照明する
ことができる。
【0131】請求項12に記載の発明によれば、本発明
のドットパターン作成方法によって作成されたフィルタ
を有する照明装置によってマスクを照明するので、均一
な照度分布でマスクを照明することができる。したがっ
て、精度良い露光処理を行うことができる。
【0132】請求項13に記載の発明によれば、本発明
のドットパターン作成方法によって作成された遮光性の
ドットパターンを有するマスクによって、所望の光強度
分布を精度良く得ることができる。
【0133】請求項14に記載の発明によれば、本発明
のマスクを、感光性基板上で所定の光強度分布を作成す
るために、投影露光装置やプロキシミティ露光装置に用
いられる投影原版としてのマスクとして適用することに
よって、リソグラフィ方式でマイクロレンズアレイ等の
光学素子を製造する際に、精度の良い光学素子を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明装置を備えた露光装置を示す概略
構成図である。
【図2】本発明のドットパターン作成方法によって作成
されたドットパターンを有するフィルタを照明装置に配
置した状態を説明するための図である。
【図3】本発明のドットパターン作成方法の第1実施形
態を説明するための図である。
【図4】本発明のドットパターン作成方法の第1実施形
態を説明するためのフローチャート図である。
【図5】本発明のドットパターン作成方法の第1実施形
態を説明するためのフローチャート図である。
【図6】本発明のドットパターン作成方法の第2実施形
態を説明するための図である。
【図7】本発明のドットパターン作成方法の第2実施形
態を説明するためのフローチャート図である。
【図8】本発明のドットパターン作成方法の第2実施形
態を説明するためのフローチャート図である。
【図9】本発明のドットパターン作成方法の第3実施形
態を説明するための図である。
【図10】本発明のドットパターン作成方法の第3実施
形態を説明するためのフローチャート図である。
【図11】本発明のドットパターン作成方法の第4実施
形態を説明するためのフローチャート図である。
【図12】本発明のドットパターン作成方法の第4実施
形態を説明するためのフローチャート図である。
【図13】本発明のドットパターン作成方法の第5実施
形態を説明するためのフローチャート図である。
【図14】ドット格子点の他の実施形態を示す図であ
る。
【図15】半導体デバイスの製造工程の一例を示すフロ
ーチャート図である。
【図16】従来のドットパターン作成方法を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
6 フライアイレンズ(オプティカルインテグレー
タ) 8,10,12 コンデンサレンズ(コンデンサ光学
系) 9 視野絞り 18 (オプティカルインテグレータ)入射面 AR ドット作成領域(所定領域) B 分割領域(所定領域) BF 分割フィルタ(所定領域) CL コンデンサ光学系 dot ドット格子点 EL 露光光(照明光) EX 露光装置 F フィルタ(所定領域) IL 照明光学系 LP 光源装置 P 感光性基板 PL 投影光学系 r 乱数 R レチクル(マスク、所定面、重ね合わせ領域) S 照明装置 T 透過率(設定値) Tb 分割領域の透過率(設定値)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定領域にドットパターンを作成するド
    ットパターン作成方法において、 前記所定領域においてドットを作成可能な点であるドッ
    ト格子点を複数設定し、前記ドット格子点のそれぞれに
    おいて乱数を発生させ、前記乱数のそれぞれと予め設定
    された設定値とを比較し、該比較した結果に応じて、ド
    ット格子点にドットを作成するかどうかを決定すること
    を特徴とするドットパターン作成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のドットパターン作成方
    法において、 前記ドット格子点に前記ドットを作成するかどうかを決
    定する際に前記ドットの透過率を考慮することを特徴と
    するドットパターン作成方法。
  3. 【請求項3】 所定領域にドットパターンを作成するド
    ットパターン作成方法において、 前記所定領域においてドットを作成可能な点であるドッ
    ト格子点を複数設定するとともに、予め設定された設定
    値に基づいて前記所定領域に作成すべきドットの数を確
    定し、該確定したドットの数に応じた数のそれぞれ異な
    る乱数を発生させ、該乱数に基づいて、前記ドットを作
    成する位置を決定することを特徴とするドットパターン
    作成方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のドットパターン作成方
    法において、 前記所定領域に作成すべきドットの数を確定する際に前
    記ドットの透過率を考慮することを特徴とするドットパ
    ターン作成方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載のドットパターン
    作成方法において、 第1のドットを作成した後に第2のドットを作成する
    際、該第2のドットを作成しようとするドット格子点又
    はその周辺のドット格子点に前記第1のドットが既に作
    成されているかどうかを判別し、該判別結果に応じて、
    前記第2のドットを作成しようとするドット格子点に第
    2のドットを作成するかどうかを決定することを特徴と
    するドットパターン作成方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のドットパターン作成方
    法において、 前記第2のドットを作成しようとするドット格子点又は
    その周辺のドット格子点に前記第1のドットが既に作成
    されていたら、第1のドットが作成されていないドット
    格子点に第2のドットを作成するよう乱数を再度発生さ
    せることを特徴とするドットパターン作成方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載のドットパターン
    作成方法において、 前記第1のドットと前記第2のドットとはそれぞれ異な
    る第1の所定領域と第2の所定領域とに作成されるもの
    であり、 前記第1の所定領域と前記第2の所定領域とを重ね合わ
    せた際、前記第2の所定領域において前記第2のドット
    を作成しようとするドット格子点又はその周辺のドット
    格子点に対応する前記第1の所定領域に前記第1のドッ
    トが既に作成されているかどうかを判別し、 該判別結果に応じて、前記第2の所定領域における第2
    のドットを作成しようとするドット格子点に第2のドッ
    トを作成するかどうかを決定することを特徴とするドッ
    トパターン作成方法。
  8. 【請求項8】 請求項3〜7のいずれかに記載のドット
    パターン作成方法において、 それぞれ異なる複数の所定領域を重ね合わせた重ね合わ
    せ領域における予め設定された設定値に応じて、前記複
    数の所定領域にそれぞれ異なる数のドットを作成する
    際、 前記複数の所定領域の数に応じた数のそれぞれ異なる乱
    数を発生させ、該乱数に基づいて、前記複数の所定領域
    にそれぞれ作成するドットの数を決定することを特徴と
    するドットパターン作成方法。
  9. 【請求項9】 照明光を供給する光源装置と、該光源装
    置からの照明光を所定面上に照射する照明光学系とを有
    する照明装置において、 前記照明光学系の光路中における前記所定面と共役な位
    置又は該共役な位置の近傍に配置されて、前記照明光に
    対して透過性を有する光透過性基板と、請求項1〜8の
    いずれか一項に記載のドットパターン作成方法により得
    られる所定の配列規則で前記光透過性基板上に配置され
    たドットパターンとを有するフィルタを備えることを特
    徴とする照明装置。
  10. 【請求項10】 照明光を供給する光源装置と、該光源
    装置からの照明光を所定面上に照射する照明光学系とを
    有する照明装置において、 前記光源装置からの照明光によって複数の光束をそれぞ
    れ形成する複数のオプティカルインテグレータエレメン
    トを有するオプティカルインテグレータと、 該オプティカルインテグレータからの複数の光束を集光
    して前記所定面を重畳的に照明するコンデンサ光学系
    と、 前記照明光学系の光路中における前記所定面と共役な位
    置又は該共役な位置の近傍に配置されて、前記照明光に
    対して透過性を有する光透過性基板と、請求項7に記載
    のドットパターン作成方法により得られる所定の配列規
    則で前記光透過性基板上に配置されたドットパターンと
    を有するフィルタと、を備え、 前記フィルタは、前記複数のオプティカルインテグレー
    タエレメントのそれぞれの近傍に対応して配置される複
    数の分割フィルタを備え、 前記第1のドットは前記複数の分割フィルタのうち第1
    の分割フィルタに作成され、 前記第2のドットは前記複数の分割フィルタのうち第1
    の分割フィルタとは異なる第2の分割フィルタに作成さ
    れることを特徴とする照明装置。
  11. 【請求項11】 照明光を供給する光源装置と、該光源
    装置からの照明光を所定面上に照射する照明光学系とを
    有する照明装置において、 前記光源装置からの照明光によって複数の光束をそれぞ
    れ形成する複数のオプティカルインテグレータエレメン
    トを有するオプティカルインテグレータと、 該オプティカルインテグレータからの複数の光束を集光
    して前記所定面を重畳的に照明するコンデンサ光学系
    と、 前記照明光学系の光路中における前記所定面と共役な位
    置又は該共役な位置の近傍に配置されて、前記照明光に
    対して透過性を有する光透過性基板と、請求項8に記載
    のドットパターン作成方法により得られる所定の配列規
    則で前記光透過性基板上に配置されたドットパターンと
    を有するフィルタと、を備え、 前記フィルタは、前記複数のオプティカルインテグレー
    タエレメントのそれぞれの近傍に対応して配置される複
    数の分割フィルタを備え、 前記複数の所定領域は前記複数の分割フィルタに対応し
    ていることを特徴とする照明装置。
  12. 【請求項12】 照明装置からの露光光によって照明さ
    れたマスク上のパターンを感光性基板上へ転写する露光
    装置において、 請求項9〜11のいずれか一項に記載の照明装置と、 前記マスク上に形成された前記パターンを前記感光性基
    板上に投影する投影光学系とを備えることを特徴とする
    露光装置。
  13. 【請求項13】 所定のパターンが形成されたマスクに
    おいて、 所定波長の光に対して透過性を有する光透過性基板と、 請求項1〜8のいずれか一項に記載のドットパターン作
    成方法により得られる所定の配列規則で前記光透過性基
    板上に配置されたドットパターンと、を備えることを特
    徴とするマスク。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のマスクを第1面に
    設定するマスク設定工程と、 感光性光学材料を第2面に設定する感光性光学材料設定
    工程と、 前記マスクのパターンを前記感光性光学材料上に露光す
    る露光工程と、 前記露光工程により露光された前記感光性材料を現像す
    る現像工程と、 前記現像工程により現像された前記感光性光学材料をエ
    ッチングするエッチング工程とを備えることを特徴とす
    る光学素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018003418A1 (ja) * 2016-06-28 2018-01-04 株式会社ブイ・テクノロジー 照度調整フィルタの製造方法、照度調整フィルタ、照明光学系、及び露光装置
JP2019511748A (ja) * 2016-03-31 2019-04-25 シャンハイ マイクロ エレクトロニクス イクイプメント(グループ)カンパニー リミティド 光強度調整方法

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