JP2002305033A - 電池装置 - Google Patents

電池装置

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JP2002305033A
JP2002305033A JP2001107151A JP2001107151A JP2002305033A JP 2002305033 A JP2002305033 A JP 2002305033A JP 2001107151 A JP2001107151 A JP 2001107151A JP 2001107151 A JP2001107151 A JP 2001107151A JP 2002305033 A JP2002305033 A JP 2002305033A
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electrode
electrode body
secondary battery
positive electrode
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JP2001107151A
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Norio Mamada
紀雄 間々田
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Sony Corp
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、電池容量を容易にかつ格段的に大き
くするようにする。 【解決手段】本発明は、非水電解液角型二次電池10で
は、負極14に溶接した負極リード19を偏平巻回電極
体18の電極体幅狭側面26に配置し、外装缶13の内
部で、負極リード19を電極体幅狭側面26と対向する
負極缶11の負極缶幅狭側面27に溶接するようにした
ことにより、電極体幅広側面28と負極缶幅広側面29
との間に生じた隙間を埋めるように、偏平巻回電極体1
8の巻数を容易に増加させることができ、かくして電池
容量を容易にかつ格段的に大きくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電池装置に関し、例
えば非水電解液二次電池に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、非水電解液二次電池においては、
正極用活物質としてリチウムコバルト複合酸化物等のよ
うなリチウム複合酸化物が用いられると共に、負極用活
物質としてリチウムやリチウムイオン合金、炭素素材等
のようなリチウムイオンのドープ及び脱ドープの可能な
物質が用いられている。
【0003】かかる非水電解液二次電池においては、こ
れら正極用活物質と負極用活物質とを反応させて電池と
して機能するものであり、比較的高い電池電圧が得られ
ると共に、比較的高いエネルギー密度を有し、放充電の
サイクル特性にも優れている等の多数の利点を有するこ
とにより、近年広く使用されている。
【0004】ところで、かかる非水電解液二次電池とし
ては、図5(A)及び(B)に示すように構成された偏
平角型状のものがある。
【0005】この偏平角型状の非水電解液二次電池(以
下、これを非水電解液角型二次電池と呼ぶ)1において
は、図5(A)に示すように、短冊状の正極用集電体の
両面に正極用活物質が皮膜状に形成されてなる正極と、
短冊状の負極用集電体の両面に負極用活物質が皮膜状に
形成されてなる負極とを、短冊状の2枚のセパレータを
介して互いに絶縁した状態で巻回するようにして隣接す
る側面同士の幅が互いに異なる偏平状に形成された偏平
巻回電極体2を有している。
【0006】偏平巻回電極体2においては、正極の巻回
開始部分に線材でなる正極リード3が溶接されると共
に、負極の巻回終了部分に線材でなる負極リード4が溶
接されており、当該正極リード3を偏平巻回電極体2の
ほぼ巻回中心に配置し、当該負極リード4を周側面を構
成する幅の広い側面(以下、これを電極体幅広側面と呼
ぶ)5に配置している。
【0007】そしてこの非水電解液角型二次電池1にお
いては、図5(B)に示すように、隣接する側面同士の
幅が互いに異なる偏平角型の負極缶6と、当該負極缶6
の開口部に嵌合された缶蓋(図示せず)とからなる偏平
角型状の外装缶の内部に、偏平巻回電極体2が収納され
ると共に、非水電解液が充填されて2枚のセパレータに
含浸されている。
【0008】また非水電解液角型二次電池1において
は、偏平巻回電極体2の正極に溶接された正極リード3
が缶蓋に設けられた正極ピン(図示せず)に溶接される
と共に、当該偏平巻回電極体2の負極に溶接された負極
リード4が、負極缶の幅の広い側面(以下、これを負極
缶幅広側面と呼ぶ)7の内側に溶接されている。
【0009】これにより非水電解液角型二次電池1にお
いては、外装缶の内部で正極及び負極(すなわち正極用
活物質及び負極用活物質)の放電反応によって生じる電
池電圧を正極ピン及び負極缶6を介して外部に出力し得
るようになされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところでかかる非水電
解液角型二次電池1においては、小型化の傾向にある携
帯型の音楽再生装置等の電子機器に装填されて用いられ
ており、当該電子機器を長時間動作させる等の理由か
ら、電池容量を大きくすることが望まれている。
【0011】ところがこの非水電解液角型二次電池1に
おいては、偏平巻回電極体2の巻数を増加させれば電池
容量を大きくすることができるものの、偏平巻回電極体
2の電極体幅広側面5と負極缶幅広側面7の内側との間
に負極リード4を介在させているため、偏平巻回電極体
2の巻数を増加させれば、その分負極缶6が大型化し、
この結果装填対象の電子機器も大型化するため、電池容
量を容易には大きくし難いという問題があった。
【0012】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、電池容量を容易にかつ格段的に大きくし得る電池装
置を提案しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる問題を解決するた
め本発明においては、正極及び負極をセパレータを介し
て絶縁し、隣接する電極体側面同士の幅が互いに異なる
略角型状に形成された電極体を、隣接する缶側面同士の
幅が互いに異なる略角型の外観を有する外装缶に、各缶
側面同士のうちの幅の広い缶幅広側面の内側を、電極体
の各電極体側面同士のうちの幅の広い電極体幅広側面と
対向させると共に、各缶側面同士のうちの缶幅広側面よ
りも幅の狭い缶幅狭側面の内側を、電極体の各電極体側
面同士のうちの電極体幅広側面よりも幅の狭い電極体幅
狭側面と対向させるように収納し、缶幅狭側面の内側と
電極体幅狭側面との間に介在させる導通手段により缶幅
狭側面の内側と正極又は負極とを電気的に接続するよう
にした。
【0014】従って外装缶の内部において電極体幅広側
面と缶幅広側面との間に生じた隙間の分だけ、電極体を
容易に大きくすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施の形態を詳述する。
【0016】図1において、10は全体として本実施の
形態による非水電解液角型二次電池を示し、隣接する側
面同士が互いに異なる角型の負極缶11と、当該負極缶
11の開口部に一体に設けられた缶蓋12とからなる偏
平角型状の外装缶13の内部に、短冊状の負極14及び
短冊状の正極15を短冊状の第1及び第2のセパレータ
16及び17を介して互いに絶縁した状態で巻回するよ
うにして隣接する側面同士の幅が互いに異なる偏平状に
形成された偏平巻回電極体18が収納されると共に、非
水電解液(図示せず)が充填され、当該非水電解液が偏
平巻回電極体18の第1及び第2のセパレータ16及び
17に含浸されている。
【0017】また負極缶11の側面の内側には、負極1
4の巻取終了部分に溶接された導電性の線材でなる負極
リード19が溶接され、缶蓋12に設けられた正極ピン
20には、正極15の巻取開始部分に溶接された導電性
の線材でなる正極リード21が溶接されている。
【0018】これにより非水電解液角型二次電池10に
おいては、外装缶13の内部で偏平巻回電極体18の正
極15及び負極14の放電反応によって生じる電池電圧
を、正極ピン20及び負極缶11を介して外部に出力し
得るようになされている。
【0019】実際上図2(A)及び(B)に示すよう
に、負極14は、ピッチコークスの焼成物である炭素質
材料を粉砕して得られた炭素質材料粉末が負極用活物質
22として用いられている。
【0020】そして負極14は、この負極用活物質22
がポリフッ化ビニリデン(PVdF)でなる結着剤と混合さ
れた後にN−メチルピロリドンに分散されて生成される
スラリー状の負極合剤として短冊状の銅箔でなる負極用
集電体23の両面に塗布され、当該負極合剤が乾燥され
た後に圧縮成形されることにより、この負極用集電体2
3の両面に負極用活物質22が皮膜状に形成されて生成
されている。
【0021】因みに負極用活物質22は、三菱化学製の
ピッチコークスを焼成炉内において不活性ガス気流中で
2800〔℃〕の温度で加熱して焼成した炭素質材料が10
〔μm〕程度の平均粒径を有するように粉砕されて生成
されている。なお炭素質材料は、002面の面間隔が3.35
×10−10〔m〕で、真比重が2.24〔g/cm3〕であった。
【0022】また負極用活物質22は、結着剤との混合
比が全体重量に対する90〔重量%〕を負極用活物質22
とし、10〔重量%〕を結着剤として合成された。
【0023】さらに負極用活物質22は、15〔μm〕の
厚みに選定された負極用集電体23の両面に40.5〔mm〕
の幅で345〔mm〕の長さに渡って70〔μm〕の厚みを有す
るように皮膜状に形成されている。因みに皮膜状に形成
された負極用活物質22の体積密度は1.5〔g/ml〕であ
った。
【0024】一方正極15は、炭酸リチウム及び炭酸コ
バルトの混合物を焼成した後に粉砕するようにして生成
されたコバルト酸リチウム(LiCoO2)が正極用活物質2
4として用いられている。
【0025】そして正極15は、この正極用活物質24
がグラファイトでなる導電材、ケッチェンブラック及び
ポリフッ化ビニリデンでなる結着剤と混合された後にN
−メチル−2ピロリドンに分散されて生成されるスラリ
ー状の正極合剤として、短冊状のアルミニウム箔でなる
正極用集電体25の両面に塗布された後、当該正極合剤
が乾燥された後に圧縮成形されることにより、正極用集
電体25の両面に正極用活物質24が皮膜状に形成され
て生成されている。
【0026】因みに正極用活物質24は、x〔mol〕の炭
酸リチウムとx+1〔mol〕の炭酸コバルトとを混合して得
られる混合物を焼成炉内において空気中で900〔℃〕の
温度で5時間程度焼成することにより得られるコバルト
酸リチウムとして生成されている。因みにこの二酸化コ
バルトリチウムの組成は、物質の結晶構造のX線回折結
果とその結晶構造との対応関係を示す国際的なデータベ
ースであるJCPDS(Joint Committee on Powder Di
ffraction Standards)カードを構成する二酸化コバル
トリチウムの組成と概ね一致する。
【0027】また正極用活物質24は、グラファイト、
ケッチェンブラック及びポリフッ化ビニリデンとの混合
比が全体重量に対して94.5〔重量%〕を正極用活物質2
4とすると共に、2.0〔重量%〕をグラファイトとし、
0.5〔重量%〕をケッチェンブラックとすると共に、3.0
〔重量%〕をポリフッ化ビニリデンとして混合されてい
る。
【0028】さらに正極用活物質24は、20〔μm〕の
厚みを有する正極用集電体25の両面に38.5〔mm〕の幅
で325〔mm〕の長さに渡って60〔μm〕の厚みを有するよ
うに皮膜状に形成されている。因みに皮膜状に形成され
た正極用活物質24の体積密度は3.3〔g/ml〕であっ
た。
【0029】このようにして生成された負極14には、
偏平巻回電極体18を生成する際の巻回終了部分にニッ
ケルの線材でなる負極リード19が溶接され、正極15
には、その巻回開始部分にアルミニウムの線材でなる正
極リード21が溶接されている。
【0030】そして偏平巻回電極体18は、負極14、
第1のセパレータ16、正極15及び第2のセパレータ
17の順番で重ねられた状態でこれらが巻回された後、
図3(A)に示すように周側面側から押しつぶされて形
成されており、この際、正極リード21をほぼ巻回中心
に配置し、負極リード19を幅の狭い側面(以下、これ
を電極体幅狭側面と呼ぶ)26に配置させている。
【0031】非水電解液角型二次電池10は、このよう
にして形成された偏平巻回電極体18が、図3(B)に
示すように、負極缶11に挿入され、電極体幅狭側面2
6と対向する負極缶11の幅の狭い側面(以下、これを
負極缶幅狭側面と呼ぶ)27の内側に負極リード19が
抵抗溶接法によって溶接されることにより、負極14が
負極リード19を介して負極缶11に電気的及び機械的
に接続され、正極リード21が缶蓋12(図1)に設け
られた正極ピン20(図1)にレーザー溶接法によって
溶接されることにより、正極15が正極リード21を介
して正極ピン20に電気的及び機械的に接続される。
【0032】この状態において、非水電解液角型二次電
池10は、負極缶11の開口部に缶蓋12を嵌合してレ
ーザー溶接法によって溶接することにより、負極缶11
及び缶蓋12を一体化して外装缶13(図1)が形成さ
れ、缶蓋12に設けられた注入穴から外装缶13の内部
に非水電解液が注入された後に、当該注入穴に鋼球が電
気溶接法によって溶接され封止されることにより形成さ
れている。
【0033】因みに第1及び第2のセパレータ16及び
17としては、30〔μm〕の厚みを有し、43.1〔mm〕の
幅を有する微多孔性ポリエチレンフィルムが用いられて
いる。また缶蓋12は0.45〔mm〕の厚みを有し、周側面
の上側にフランジ部が形成されている。そして負極缶1
1は、内部空間で0.20〔mm〕の厚みを有するものの、上
端開口部から3.5〔mm〕の深さまで、0.35〔mm〕に厚み
を広げて缶蓋12を嵌合するようにした。
【0034】また非水電解液角型二次電池10の外装缶
13は、外観上6〔mm〕の厚みを有すると共に、48〔m
m〕の高さ及び30〔mm〕の幅を有し、当該外装缶13に
注入される非水電解液は、互いに50〔%〕の割合で混合
されたエチレンカーボネート及びジエチルカーボネート
からなる有機溶剤中にリンフッ化リチウムでなる電解質
を61.5〔mol/l〕の割合で溶解させて生成されている。
【0035】なお、上述した一連の説明において、外装
缶13、負極缶11、缶蓋12の厚みは、当該負極缶1
1の一対の幅の広い側面(以下、これを負極缶幅広側面
と呼ぶ)29間を示し、幅は一対の負極缶幅狭側面27
間を示している。
【0036】そしてこのように形成された非水電解液角
型二次電池10は、負極リード19を電極体幅狭側面2
6と負極缶幅狭側面27の内側との間に介在させること
により、従来の非水電解液角型二次電池に比べて、電極
体幅広側面28と負極缶幅広側面29の内側との間に生
じる隙間を埋めるように、偏平巻回電極体18の巻数を
容易に増加させることができるようになされている。
【0037】因みに本実施の形態による非水電解液角型
二次電池10の性能を分析するため、3種類の第1〜第
3の比較用非水電解液角型二次電池をそれぞれ1000個製
作し、同様に1000個製作した非水電解液角型二次電池1
0との比較結果を図4に示す。
【0038】まず第1の比較用非水電解液角型二次電池
は、本実施の形態による非水電解液角型二次電池10の
偏平巻回電極体18に用いた負極14、正極15、第1
及び第2のセパレータ16及び17と同じ負極、正極、
第1及び第2のセパレータを用いて同一の巻数となるよ
うに形成した偏平巻回電極体を用いるものの、負極リー
ドを電極体幅広側面と負極缶幅広側面の内側との間に介
在させたものである。
【0039】また第2の比較用非水電解液角型二次電池
は、本実施の形態による非水電解液角型二次電池10の
偏平巻回電極体18と同様の巻数となるように、負極、
正極、第1及び第2のセパレータを巻回するものの、こ
の際、負極用集電体の両面にそれぞれ負極用活物質が69
〔μm〕の厚みを有するように皮膜状に形成されてなる
負極と、正極用集電体の両面にそれぞれ正極用活物質が
59〔μm〕の厚みを有するように皮膜状に形成されてな
る正極とを用いて生成された偏平巻回電極体が外装缶に
収納され、第1の比較用非水電解液角型二次電池と同様
に負極リードを電極体幅広側面と負極缶幅広側面の内側
との間に介在させたものである。
【0040】さらに第3の比較用非水電解液角型二次電
池は、第2の比較用非水電解液角型二次電池と同様の偏
平巻回電極体を用い、電極体幅広側面と負極缶幅広側面
の内側との間に負極リードに代えて押さえ板を介在さ
せ、負極と負極缶とを互いに押さえ板に接触させて導通
させるようにしたものである。
【0041】そして、これら本実施の形態による非水電
解液角型二次電池10と、第1〜第3の比較用非水電解
液角型二次電池とについては、偏平巻回電極体18をそ
れぞれ300〔mA〕の定電流で4.2〔V〕の電圧まで充電し
た後、充電時と同様の300〔mA〕の定電流で3.0〔V〕の
電圧まで放電させたときの電池容量と、製造時に偏平巻
回電極体18を負極缶11に挿入する際に発生する挿入
不良の割合(以下、これを挿入不良率と呼ぶ)と、同じ
く製造時に負極リード19を負極缶11に溶接する際に
発生する溶接不良の割合(以下、これを溶接不良率と呼
ぶ)とを比較するようにした。
【0042】まず本実施の形態による非水電解液角型二
次電池10においては、4.2〔V〕の電圧まで充電した後
に3.0〔V〕の電圧まで放電したときの電池容量が650〔m
A〕であった。
【0043】また非水電解液角型二次電池10おいて
は、従来の非水電解液角型二次電池に比べて電極体幅広
側面28と負極缶幅広側面29の内側との間を埋めるよ
うに、偏平巻回電極体18の巻数を増やしているもの
の、負極リード19を電極体幅狭側面26と負極缶幅狭
側面27との間に介在させたことにより、偏平巻回電極
体18を何の支障もなく負極缶11に挿入することがで
き、この結果挿入不良率が0〔%〕であった。
【0044】さらに非水電解液角型二次電池10は、負
極リード19を負極缶幅広側面29よりも幅の狭い負極
缶幅狭側面27の内側に抵抗溶接法によって溶接するこ
とにより、その溶接によって発生する熱を負極リード1
9を介して負極缶幅狭側面27に効率良く伝導して的確
に溶接することができ、この結果溶接不良率が0〔%〕
であった。
【0045】これに対して第1の比較用非水電解液角型
二次電池においては、非水電解液角型二次電池10の偏
平巻回電極体18と同様に形成した偏平巻回電極体を用
いることにより、非水電解液角型二次電池10と同じく
650〔mA〕の電池容量を確保し得るものの、偏平巻回電
極体の厚みが電極体幅広側面に配置した負極リードの分
だけ厚くなることにより、その偏平巻回電極体を負極缶
に挿入し難くなり、この結果挿入不良率が1〔%〕とな
った。
【0046】また第1の比較用非水電解液角型二次電池
においては、負極リード19を負極缶幅広側面の内側に
抵抗溶接法によって溶接することにより、溶接時に発生
する熱が幅の広い負極缶幅広側面に分散し易く、この結
果溶接不良率が1.1〔%〕となった。
【0047】因みに第1の比較用非水電解液角型二次電
池においては、溶接時の熱が負極缶幅広側面に分散する
ためにその溶接に比較的高い電流が必要となるが、本実
施の形態による非水電解液角型二次電池10において
は、溶接時の熱を負極リード19及び負極缶幅狭側面2
7に効率良く伝導し得る分、その溶接に要する電流の値
を低くしても的確に溶接することができる。
【0048】さらに第2の比較用非水電解液角型二次電
池においては、非水電解液角型二次電池10の偏平巻回
電極体18と同様の巻数で生成された偏平巻回電極体の
電極体幅広側面に負極リードを配置するものの、負極用
活物質及び正極用活物質の厚みを薄くして偏平巻回電極
体の全体の厚みを薄くしていることにより、挿入不良率
が0〔%〕となった。
【0049】しかしながら、この第2の比較用非水電解
液角型二次電池においては、負極用活物質及び正極用活
物質の厚みが薄い分、電池容量が639〔mA〕と小さくな
り、また第1の比較用非水電解液角型二次電池の場合と
同様の理由から、溶接不良率が0.9〔%〕となった。
【0050】これに加えて第3の比較用非水電解液角型
二次電池においては、非水電解液角型二次電池10の偏
平巻回電極体18と同様の巻数で生成された偏平巻回電
極体の負極缶幅広側面に押さえ板を配置するものの、第
2の比較用非水電解液角型二次電池の場合と同様に負極
用活物質及び正極用活物質の厚みを薄くしていることに
より、挿入不良率が0〔%〕となり、また負極及び負極
缶に押さえ板を溶接せずに当該押さえ板の接触によって
導通させることにより溶接不良率が0〔%〕となった。
【0051】しかしながら第3の比較用非水電解液角型
二次電池においては、第2の比較用非水電解液角型二次
電池の場合と同様の理由から、電池容量が639〔mA〕と
小さくなった。
【0052】かくしてこのような比較結果からも明らか
なように、非水電解液角型二次電池10において偏平巻
回電極体18の巻数を増加させるには、当該非水電解液
角型二次電池10の製造時における各種不良の発生を防
止することも考慮する必要があり、本実施の形態による
非水電解液角型二次電池10によれば、このような製造
時の条件も全て満たした上で、偏平巻回電極体18の巻
数を増加させ得ることが分かる。
【0053】以上の構成において、非水電解液角型二次
電池10では、偏平巻回電極体18の電極体幅狭側面2
6に負極リード19を配置させ、外装缶13の内部にお
いて、その負極リード19を電極体幅狭側面26と対向
する負極缶11の負極缶幅狭側面27の内側に溶接する
ようにした。
【0054】従って非水電解液角型二次電池10では、
電極体幅広側面28と負極缶幅広側面29との間に生じ
る隙間を埋めるように、偏平巻回電極体18の巻数を容
易に増加させることができる。
【0055】また非水電解液角型二次電池10では、偏
平巻回電極体18の巻数を増加させるものの、負極リー
ド19を電極体幅狭側面26と負極缶幅狭側面27との
間に介在させるため、製造時に負極缶11に偏平巻回電
極体18を挿入する際の挿入不良を格段的に低減させる
ことができる。
【0056】さらに非水電解液角型二次電池10では、
負極リード19を負極缶11において比較的幅の狭い負
極缶幅狭側面27に溶接するため、その溶接によって発
生する熱を負極リード19及び負極缶幅狭側面27に効
率良く伝導して的確に溶接することができる。
【0057】この結果非水電解液角型二次電池10で
は、製造時に溶接不良を格段的に低減させることができ
ると共に、製造した非水電解液角型二次電池10につい
て負極リード19のはがれやクラックの発生等も防止し
て、当該負極リード19に対する溶接の信頼性を向上さ
せることができる。
【0058】そして非水電解液角型二次電池10では、
このように製造時における不良の発生を低減させるた
め、製造時の歩留りを向上させ得ると共に、品質を向上
させることもできる。
【0059】以上の構成によれば、負極14に溶接した
負極リード19を偏平巻回電極体18の電極体幅狭側面
26に配置し、外装缶13の内部において、負極リード
19を電極体幅狭側面26と対向する負極缶11の負極
缶幅狭側面27に溶接するようにしたことにより、電極
体幅広側面28と負極缶幅広側面29との間に生じた隙
間を埋めるように、偏平巻回電極体18の巻数を容易に
増加させることができ、かくして電池容量を容易にかつ
格段的に大きくし得る非水電解液角型二次電池を実現す
ることができる。
【0060】なお上述の実施の形態においては、正極及
び負極をセパレータを介して絶縁し、隣接する電極体側
面同士の幅が互いに異なる略角型状に形成された電極体
として、短冊状の負極14と、短冊状の第1のセパレー
タ16と、短冊状の正極15と、短冊状の第2のセパレ
ータ17とを重ねた状態で巻回するようにして偏平状に
形成された偏平巻回集電体18を適用するようにした場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばシ
ート状の負極及びシート状の正極をシート状のセパレー
タを介して順次交互に積層するようにして隣接する側面
同士の幅が互いに異なるように形成された積層電極体等
のように、この他種々の電極体を適用することができ
る。
【0061】また上述の実施の形態においては、隣接す
る缶側面同士の幅が互いに異なる略角型の外観を有し、
当該各缶側面同士のうちの幅の広い缶幅広側面の内側
を、電極体の各電極体側面同士のうちの幅の広い電極体
幅広側面と対向させると共に、各缶側面同士のうちの缶
幅広側面よりも幅の狭い缶幅狭側面の内側を、電極体の
各電極体側面同士のうちの電極体幅広側面よりも幅の狭
い電極体幅狭側面と対向させるように電極体を内部に収
納する外装缶として、偏平角型状の外装缶13を適用す
るようにした場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、隣接する缶側面同士の幅が互いに異なる外観を有
し、電極体を収納することができれば、単に角型の外装
缶や電極体の外観に合せた外観形状を有する外装缶等の
ように、この他種々の外装缶を適用することができる。
【0062】さらに上述の実施の形態においては、缶幅
狭側面の内側と電極体幅狭側面との間に介在され、缶幅
狭側面の内側と正極又は負極とを電気的に接続する導通
手段として、ニッケルの線材でなる負極リード19を適
用するようにした場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、缶幅狭側面の内側と電極体幅狭側面の正極と
を電気的に接続する正極リードや導電性の押さえ板、そ
の缶幅狭側面の内側と負極とを電気的に接続する導電性
の押さえ板のように、この他種々の導通手段を適用する
ことができる。
【0063】さらに上述の実施の形態においては、負極
用活物質22としてピッチコークスを焼成して生成した
炭素質材料を用いるようにした場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、石油ピッチ、バインダーピッ
チ、高分子樹脂、グリーンコークス等から生成した炭素
質材料や、難黒鉛化性炭素、黒鉛、熱分解炭素類、コー
クス類(石油コークス、ピッチコークス、ニードルコー
クス)、グラファイト類、カーボンブラック等のアセチ
レンブラック、ガラス状炭素、活性炭、有機材料(フェ
ノール類やフラン等の高分子材料)を不活性ガス気流中
又は真空中で500〔℃〕以上の適当な温度で焼成して得
られた有機高分子材料焼成体等を完全に炭化させたも
の、さらには炭化繊維等と高分子樹脂を含んだピッチ類
や、焼結性の高い樹脂(フラン樹脂、ジビニルベンゼ
ン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン等)の
混合体等のように、この他種々の材料を用いることがで
きる。
【0064】これに加えて負極用活物質22として、金
属酸化物、高分子材料等も用いることができ、金属酸化
物としては、酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブデ
ン、酸化スズ等があり、高分子材料としては、ポリアセ
チレン、ポリピロール等がある。
【0065】さらに負極用活物質22として、金属リチ
ウムや、リチウム合金、リチウム合金化合物、ポリマー
等にリチウムをドープしたものも用いることができる。
【0066】因みに、リチウム合金化合物とは、例えば
DsEtLiuの化学式で表されるものであり、Dはリ
チウムと合金又は化合物を形成可能な金属元素及び半導
体元素のうちの少なくとも1種類を表し、Eはリチウム
及びD以外の金属元素並びに半導体元素のうちの少なく
とも1種類を表す。sは0よりも大きい数字で(0<
s)、tは0以上の数字(0≦t)、さらにuも0以上
の数字(0≦t)である。
【0067】ここで、リチウムと合金又は化合物を形成
可能な金属元素あるいは半導体元素としては、4B族の
金属元素あるいは半導体元素が好ましく、特に好ましく
はケイ素(Si)又はスズ(Sn)であり、最も好まし
いのはケイ素(Si)である。
【0068】また、リチウムと合金又は化合物を形成可
能な金属元素あるいは半導体元素としては、マグネシウ
ム(Mg)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガ
リウム(Ga)、インジウム(In)、ケイ素(S
i)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、パラジウ
ム(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、
カドミウム(Cd)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ハフ
ニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム
(Y)の各金属元素とそれらの合金化合物(例えば、L
i−AlやLi−Al−M1(M1は2A、3B、4B
遷移金属元素のうちの1つ以上からなる)、AlSb、
CuMgSb等がある)があり、本実施の形態では、半
導体元素であるホウ素(B)、ケイ素(Si)、ヒ素
(As)等の元素を金属元素に含めるものとする。
【0069】そして、かかる合金化合物として好ましく
は、M2xSi(M2はケイ素(Si)を除く1つ以上
の金属元素であり、xは0よりも大きい数字である(0
<x))やM3xSn(M3はスズ(Sn)を除く1つ
以上の金属元素であり、xは0よりも大きい数字である
(0<x))がある。具体的には、SiB4、SiB
6、Mg2Si、Mg2Sn、Ni2Si、TiSi
2、MoSi2、CoSi2、NiSi2、CaSi
2、CrSi2、Cu5Si、FeSi2、MnSi
2、NbSi2、TaSi2、VSi2、WSi2、Z
nSi2等がある。
【0070】さらに上述の実施の形態においては、正極
用活物質24としてリチウムコバルト複合酸化物を適用
するようにした場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、アルカリ金属を含有する遷移金属を用いた層状
化合物やスピネル型化合物等のようなカルコゲン化合物
(特にはアルカリ金属と遷移金属との酸化物)が用いる
ことができる。
【0071】このようなカルコゲン化合物としては、一
般にAxM′M″O2で表される複合酸化物を用いるこ
ともでき、Aはリチウム(Li)、ナトリウム(N
a)、カリウム(K)のうちから選定される1種類の元
素であり、xは 0.5以上 1.1以下の数字となる( 0.5≦
x≦1.1 )。
【0072】また、M′で表される第1の元素は、鉄
(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マン
ガン(Mn)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、クロム(C
r)、バナジウム(V)、チタン(Ti)からなる元素
群のうちの少なくとも1種類以上を含有するものであ
り、M″で表される第2の元素は、鉄(Fe)、コバル
ト(Co)、マンガン(Mn)、銅(Cu)、亜鉛(Z
n)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、ホウ素
(B)、ガリウム(Ga)、クロム(Cr)、バナジウ
ム(V)、チタン(Ti)、マグネシウム(Mg)、カ
ルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)からなる元
素群のうちの少なくとも1種類以上を含有するものであ
る。
【0073】因みにこのカルコゲン化合物としては、リ
チウム酸ニッケル(LiNiO2)、複合酸化物(LiNiyCo
(1-y)O2(ただしyは0より大きく1未満の範囲の数字で
ある)等)、さらには二酸化マンガンリチウム(LiMn2O
4)等がある。
【0074】またカルコゲン化合物は、例えばリチウ
ム、コバルト又はニッケル等の炭素塩を組成物に応じて
混合し、酸素雰囲気中において400〜1000〔℃〕の温度
範囲で焼結して生成することができ、炭酸塩に代えて水
酸化物、酸化物を組成物に応じて混合しても生成可能で
ある。
【0075】なお正極用活物質として金属リチウムやリ
チウム合金等を用いることもできる。因みに正極用活物
質として金属リチウムやリチウム合金を用いる場合に
は、初充電においてリチウムを脱ドープできない化合
物、例えば二酸化マンガン、酸化チタン等の各種の酸化
物、硫化チタン等の硫化物、ポリアニリン等のポリマー
を合せて用いるようにしても良い。
【0076】さらに上述の実施の形態においては、エチ
レンカーボネート及びジエチルカーボネートからなる有
機溶剤中にリンフッ化リチウムでなる電解質を溶解させ
た非水電解液を用いるようにした場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、電極体の正極及び負極間の
イオン電導の媒体となれば、非水溶媒、固体電解質、高
分子電解質、高分子化合物に電解質を混合溶解させて形
成した固体状又はゲル状の電解質等の非水電解質よう
に、この他種々の電解質を広く適用することができる。
【0077】因みに、非水溶媒としては、エチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネ
ート、ビニレンカーボネート、γ―ブチルラクトン、γ
―バレロラクトン等の環状エステル化合物や、ジメトキ
シエタン、ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2
−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、ジ
エチルエーテル、ジオキソラン、ピラン及びその誘導体
等のエーテル化合物、酢酸メチル、プロピレン酸メチル
等の鎖状エステル化合物、ジメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状
カーボネート、2,4−ジフルオロアニソール、2,6
−ジフルオロアニソール、4−ブロモベラトロール、3
−メチル−2−オキサゾリジノン等の3置換−2−オキ
サゾリジノン類、スルホラン、メチルスルホラン、アセ
トニトリル、プロピオニトル等を単体又は2種類以上の
混合溶液として用いることができる。
【0078】また、ゲル状の電解質には、高分子材料と
して、ポリアクリロニトリル及びポリアクリロニトリル
の共重合体を用いることができる。因みに、共重合モノ
マー(ビニル系モノマー)としては、酢酸ビニル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸ブチル、イタコン酸、水素化メチルアク
リレート、水酸化エチルアクリレート、アクリルアミ
ド、塩化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化ビニリデン等
がある。
【0079】これに加えて、ゲル状の電解質には、高分
子材料として、アクリロニトリルブタジエンゴム、アク
リロニトリルブタジエンスチレン樹脂、アクリロニトリ
ル塩化ポリエチレンプロピレンジエンスチレン樹脂、ア
クリロニトリル塩化ビニル樹脂、アクリロニトリルメタ
アクリレート樹脂、アクリロニトリルアクリレート樹脂
等を用いることもできる。
【0080】また、ゲル状の電解質には、高分子材料と
して、ポリエチレンオキサイド及びポリエチレンオキサ
イドの共重合体を用いることもでき、共重合モノマーと
しては、ポリプロピレンオキサイド、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル
酸ブチル等がある。
【0081】さらに、ゲル状の電解質には、高分子材料
として、ポリフッ化ビニリデン及びポリフッ化ビニリデ
ンの共重合体を用いることもでき、共重合モノマーとし
ては、ヘキサフルオロプロビレン、テトラフルオロエチ
レン等がある。このようにゲル状の電解質には各種高分
子材料を用いることができるが、これら高分子材料を単
独又は2種類以上混合して用いることができる。
【0082】ところで、ゲル状の電解質層を形成するに
は、非水溶媒としてエチレンカーボネート、プロピレン
カーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボ
ネート、γ―ブチルラクトン、γ―バレロラクトン等の
環状エステル化合物や、ジエトキシエタン、テトラヒド
ロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジ
オキサン等のエーテル化合物、酢酸メチル、プロピレン
酸メチル等の鎖状エステル化合物、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート
等の鎖状カーボネート、2,4−ジフルオロアニソー
ル、2,6−ジフルオロアニソール、4−ブロモベラト
ロール等を単独又は2種類以上の混合溶液として用い
る。
【0083】また、ゲル状の電解質層においては、ゲル
状の電解質としてポリフッ化ビニリデンを用いる場合、
ポリヘキサフルオロプロビレン、ポリ四フッ化エチレン
等が共重合された多元系高分子からなるゲル状の電解質
を用いて形成することが好ましい。さらに好ましくは、
ポリフッ化ビニリデン及びポリヘキサフルオロプロビレ
ンとの共重合体からなるゲル状の電解質を用いて形成す
れば、より機械的強度の高いゲル状の電解質を得ること
ができる。
【0084】ところで、非水電解液に用いる電解質塩と
しては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、六フ
ッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6)、四フッ化ホウ酸リ
チウム(LiBF4)、過塩酸リチウム(LiClO
4)、トリフロロメチルスルホン酸リチウム(LiCF
3SO3)、ジートリフロオロメタンスルフォオキシド
−ニトライドリチウム(LiN(CF3SO3)2)、
ノナフロロブタンスルホン酸リチウム(LiC4F9S
O3)等のリチウム塩を単独又は2種類以上混合して用
いることができる。なお、電解質塩の添加量は、良好な
イオン電導度が得られるようにゲル状の電解質中の非水
電解液におけるモル濃度が 0.8乃至 2.0〔mol/l 〕とな
るように調整すれば良い。
【0085】これに加えて、電解質塩としては、過塩素
酸リチウム、ホウフッ化リチウム、リンフッ化リチウ
ム、塩化アルミン酸リチウム、ハロケン化リチウム、ト
リフルオロメタンスルホン酸リチウム等もある。
【0086】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、正極及び
負極をセパレータを介して絶縁し、隣接する電極体側面
同士の幅が互いに異なる略角型状に形成された電極体
を、隣接する缶側面同士の幅が互いに異なる略角型の外
観を有する外装缶に、当該各缶側面同士のうちの幅の広
い缶幅広側面の内側を、電極体の各電極体側面同士のう
ちの幅の広い電極体幅広側面と対向させると共に、各缶
側面同士のうちの缶幅広側面よりも幅の狭い缶幅狭側面
の内側を、電極体の各電極体側面同士のうちの電極体幅
広側面よりも幅の狭い電極体幅狭側面と対向させるよう
に収納し、缶幅狭側面の内側と電極体幅狭側面との間に
介在させる導通手段により缶幅狭側面の内側と正極又は
負極とを電気的に接続するようにしたことにより、外装
缶の内部において電極体幅広側面と缶幅広側面との間に
生じた隙間の分だけ、電極体を容易に大きくすることが
でき、かくして電池容量を容易にかつ格段的に大きくす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による非水電解質角型二次電池の構成の
一実施の形態を一部を破断して示す略線的斜視図であ
る。
【図2】負極、第1のセパレータ、正極及び第2のセパ
レータを重ねた状態を示す略線的上面図及び略線的側面
図である。
【図3】非水電解液角型二次電池における負極リードの
溶接位置の説明に供する略線的斜視図及び略線的上面図
である。
【図4】非水電解液角型二次電池の性能の比較結果を示
す略線図である。
【図5】従来の非水電解液角型二次電池の構成を示す概
略的斜視図及び略線的上面図である。
【符号の説明】
10……非水電解液角型二次電池、11……負極缶、1
2……缶蓋、13……外装缶、14……負極、15……
正極、16……第1のセパレータ、17……第2のセパ
レータ、18……偏平巻回電極体、19……負極リー
ド、20……正極ピン、21……正極リード、22……
負極用活物質、23……負極用集電体、24……正極用
活物質、25……正極用集電体、26……電極体幅狭側
面、27……負極缶幅狭側面、28……電極体幅広側
面、29……負極缶幅広側面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H022 AA09 BB11 CC12 CC15 5H029 AJ03 AK03 AL01 AL11 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 BJ14 CJ05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極及び負極をセパレータを介して絶縁
    し、隣接する電極体側面同士の幅が互いに異なる略角型
    状に形成された電極体と、 隣接する缶側面同士の幅が互いに異なる略角型の外観を
    有し、当該各缶側面同士のうちの幅の広い缶幅広側面の
    内側を、上記電極体の上記各電極体側面同士のうちの幅
    の広い電極体幅広側面と対向させると共に、上記各缶側
    面同士のうちの上記缶幅広側面よりも幅の狭い缶幅狭側
    面の内側を、上記電極体の上記各電極体側面同士のうち
    の上記電極体幅広側面よりも幅の狭い電極体幅狭側面と
    対向させるように上記電極体を内部に収納する外装缶
    と、 上記缶幅狭側面の内側と上記電極体幅狭側面との間に介
    在され、上記缶幅狭側面の内側と上記正極又は上記負極
    とを電気的に接続する導通手段とを具えることを特徴す
    る電池装置。
  2. 【請求項2】上記電極体は、 短冊状の上記正極及び短冊状の上記負極を短冊状の2枚
    の上記セパレータを介して互いに絶縁した状態で巻回す
    るようにして偏平状に形成されたことを特徴とする請求
    項1に記載の電池装置。
  3. 【請求項3】上記導通手段は、 上記缶幅狭側面の内側と上記電極体の上記正極又は上記
    負極とにそれぞれ溶接された導電性の線材でなることを
    特徴とする請求項2に記載の電池装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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