JP2002302632A - ボールペン用水性インキ組成物 - Google Patents

ボールペン用水性インキ組成物

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JP2002302632A JP2001105861A JP2001105861A JP2002302632A JP 2002302632 A JP2002302632 A JP 2002302632A JP 2001105861 A JP2001105861 A JP 2001105861A JP 2001105861 A JP2001105861 A JP 2001105861A JP 2002302632 A JP2002302632 A JP 2002302632A
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洋一 高須
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期及び経時後も滑らかな筆記感と良好な筆
跡が得られるボールペン用水性インキ組成物を提供す
る。 【解決手段】 一般式(1)で示されるジチオカルバミ
ン酸誘導体、及び、下記一般式(2)で示されるヒドロ
キシルアミンを含有してなるボールペン用水性インキ組
成物。 【化1】 (式中、Rは水素又は低級アルキル基を示し、Xはアン
モニウム、ナトリウム、カリウム、亜鉛、銅、鉄、アミ
ン又はアルカノールアミンを示す) 【化2】 (式中、R1 はアルキル基を示し、R2 は水素又はアル
キル基を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はボールペン用水性イ
ンキ組成物に関する。更に詳細には、潤滑性能に優れた
ボールペン用水性インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、チップと称されるボールを抱
持したボール抱持部を筆記先端部に設けた水性ボールペ
ンは、筆記によるボールの回転によりボール抱持部が摩
耗してインキ漏れ出しを生じ易く、しかも、摩擦により
滑らかな筆跡が得られ難くなる欠点を有していた。そこ
で、ボールペン用水性インキ組成物に潤滑剤を添加する
試みが多々開示されており、そのうち潤滑性を向上させ
るためにジチオカルバミン酸誘導体を添加することが特
開昭56−159264号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記ボールペン用水性
インキ組成物に添加されるジチオカルバミン酸誘導体は
潤滑性に優れ、特に着色剤として顔料を用いる摩耗の激
しいインキ組成物の系においても好適な潤滑性を示すこ
とができるため、非常に有効な潤滑剤である。しかしな
がら、前記ジチオカルバミン酸誘導体は、温度差、或い
は、様々な添加剤の影響によって分解し易く、経時によ
って初期の潤滑性能を維持し難くなると共に、分解によ
って析出したインキ不溶性の硫黄化合物が筆記先端部に
残留してインキの流出を妨げる恐れがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ジチオカルバ
ミン酸誘導体による潤滑性能と良好な筆記性能を初期状
態のまま維持することができるよう鋭意検討した結果、
一般式(2)で示されるヒドロキシルアミンを添加する
ことによって前記した問題を解消できることを見出し、
本発明を完成させた。即ち、本発明は、着色剤、水、潤
滑剤として下記一般式(1)で示されるジチオカルバミ
ン酸誘導体、及び、下記一般式(2)で示されるヒドロ
キシルアミンを含有してなるボールペン用水性インキ組
成物を要件とする。
【化3】 (式中、Rは水素又は低級アルキル基を示し、Xはアン
モニウム、ナトリウム、カリウム、亜鉛、銅、鉄、アミ
ン又はアルカノールアミンを示す)
【化4】 (式中、R1 はアルキル基を示し、R2 は水素又はアル
キル基を示す〕更には、前記ヒドロキシルアミンのアル
キル基が炭素数1乃至6の直鎖又は側鎖アルキル基であ
ること、潤滑剤としてリン酸エステル系界面活性剤を含
んでなること等を要件とする。
【0005】前述したように前記一般式(1)で示され
るジチオカルバミン酸誘導体は、温度差、或いは、様々
な添加剤の影響によって分解し易く、インキに不溶の硫
黄化合物を析出し易い。従って、前記硫黄化合物がボー
ル抱持部の近傍に残留して目詰まりを生じ、インキ出が
悪くなったり、筆記感を損なうと共に、潤滑効果も低減
してボールやボール台座の摩耗を生じて、インキ漏れを
発生しがちとなる。よって、本発明においてはジチオカ
ルバミン酸誘導体の経時安定性を向上させるべく、一般
式(2)で示されるヒドロキシルアミンを添加すること
によって、安定したインキ出、良好な筆記感及び潤滑効
果を付与するものである。
【0006】前記ヒドロキシルアミンのアルキル基は、
好ましくは炭素数1乃至6の直鎖又は側鎖アルキル基、
更に好ましくは炭素数1乃至4の直鎖又は側鎖アルキル
基である。具体的には、N,N−ジエチルヒドロキシル
アミン、N−メチルヒドロキシルアミン、N−(ter
t−ブチル)ヒドロキシルアミンを例示できる。
【0007】前記した親水性の還元性有機化合物である
ヒドロキシルアミンは、水性インキ中に添加することに
より、各種添加剤とジチオカルバミン酸誘導体の反応、
分解を抑止する。これは、ジチオカルバミン酸誘導体が
酸化により分解されると推測されるため、前記ジチオカ
ルバミン酸誘導体を酸化させる要因と考えられる添加剤
の反応性を抑制するためである。また、前記ヒドロキシ
ルアミンは酸素吸収能を有することから、ボールペン用
インキ収容管内に剪断減粘性を有するインキ組成物を充
填し、且つ、前記インキ組成物の後端部に固体又は液体
のインキ逆流防止体を配した、極力インキ中に気泡の混
入を少なくする構成のボールペン用インキ組成物にも好
適に用いられる。
【0008】前記したヒドロキシルアミンは、インキ組
成中0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜10
重量%添加することができる。0.01重量%以下では
所期の効果を得ることは困難であり、又、10重量%程
度以下であれば所期の効果が十分に得られるので、これ
以上の添加を要しない。
【0009】前記着色剤としては、水性系媒体に溶解も
しくは分散可能な染料及び顔料がすべて使用可能であ
り、その具体例を以下に例示する。前記染料としては、
酸性染料、塩基性染料、直接染料等を使用することがで
きる。酸性染料としては、ニューコクシン(C.I.1
6255)、タートラジン(C.I.19140)、ア
シッドブルーブラック10B(C.I.20470)、
ギニアグリーン(C.I.42085)、ブリリアント
ブルーFCF(C.I.42090)、アシッドバイオ
レット6B(C.I.42640)、ソルブルブルー
(C.I.42755)、ナフタレングリーン(C.
I.44025)、エオシン(C.I.45380)、
フロキシン(C.I.45410)、エリスロシン
(C.I.45430)、ニグロシン(C.I.504
20)、アシッドフラビン(C.I.56205)等が
用いられる。
【0010】塩基性染料としては、クリソイジン(C.
I.11270)、メチルバイオレットFN(C.I.
42535)、クリスタルバイオレット(C.I.42
555)、マラカイトグリーン(C.I.4200
0)、ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、
ローダミンB(C.I.45170)、アクリジンオレ
ンジNS(C.I.46005)、メチレンブルーB
(C.I.52015)等が用いられる。
【0011】直接染料としては、コンゴーレッド(C.
I.22120)、ダイレクトスカイブルー5B(C.
I.24400)、バイオレットBB(C.I.279
059)、ダイレクトディープブラックEX(C.I.
30235)、カヤラスブラックGコンク(C.I.3
5225)、ダイレクトファストブラックG(C.I.
35255)、フタロシアニンブルー(C.I.741
80)等が用いられる。
【0012】前記顔料としては、カーボンブラック、群
青などの無機顔料や銅フタロシアニンブルー、ベンジジ
ンイエロー等の有機顔料の他、既に界面活性剤を用いて
微細に安定的に水媒体中に分散された水分散顔料製品等
が用いられ、例えば、C.I.Pigment Blu
e 15:3B〔品名:S.S.BlueGLL、顔料
分24%、山陽色素株式会社製〕、C.I. Pigm
ent Red 146〔品名:S.S.Pink F
BL、顔料分21.5%、山陽色素株式会社製〕、C.
I.Pigment Yellow 81〔品名:TC
YellowFG、顔料分約30%、大日精化工業株
式会社製〕、C.I.Pigment Red220/
166〔品名:TC Red FG、顔料分約35%、
大日精化工業株式会社製〕等を挙げることができる。蛍
光顔料としては、各種蛍光性染料を樹脂マトリックス中
に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用で
きる。その他、パール顔料、金色、銀色のメタリック顔
料、蓄光性顔料、修正ペン等に用られいる二酸化チタン
等の白色顔料、アルミニウム等の金属粉、香料又は香料
カプセル顔料などを例示できる。
【0013】前記着色剤は一種又は二種以上を適宜混合
して使用することができ、インキ組成中1乃至25重量
%、好ましくは2乃至15重量%の範囲で用いられる。
【0014】溶剤としては、水の他、水溶性有機溶剤と
して水に相溶性のある従来汎用の溶剤を用いることもで
き、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、
グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2−ピロ
リドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
尚、前記水は10〜80重量%、好ましくは20〜75
重量%の範囲で用いられ、前記水溶性有機溶剤は1種又
は2種以上を併用して用いることもでき、2〜60重量
%、好ましくは5〜35重量%の範囲で用いられる。
【0015】又、水溶性樹脂として、アルキッド樹脂、
アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロー
ズ誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ル、デキストリン等の1種又は2種以上を紙面への固着
性や粘性付与のために用いることができ、インキ組成中
1乃至30重量%の範囲で用いられる。
【0016】その他、必要に応じて炭酸ナトリウム、燐
酸ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、水溶性のアミ
ン化合物等の有機塩基性化合物等のPH調整剤、ベンゾ
トリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシル
アンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウ
ムナイトライト、サポニン等の防錆剤、石炭酸、1、2
−ベンズチアゾリン3−オンのナトリウム塩、安息香酸
ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリ
ウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−
テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等
の防腐剤或いは防黴剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、
ソルビット、マンニット、ショ糖、ぶどう糖、還元デン
プン加水分解物、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤、消
泡剤、インキの浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤
やノニオン系の界面活性剤を使用してもよい。
【0017】本発明のインキ組成物に用いられる潤滑剤
は、前記ジチオカルバミン酸誘導体であるが、前記誘導
体と金属石鹸、ポリアルキレングリコール、脂肪酸エス
テル、エチレンオキサイド付加型カチオン活性剤、燐酸
系活性剤等の潤滑剤を併用することもできる。特に燐酸
エステル系界面活性剤は前記誘導体と同様に潤滑効果に
優れることから好適に用いられ、一般式(3)で示され
る界面活性剤が例示される。
【化5】 (式中、R1 は8〜18のアルキル基、アルケニル基、
或いは、フェニル基、アルキルフェニル基を示し、R2
はOH、OM、R1 −O−(CH2 CH2 O) n を示
し、Mは、アルカリ金属、アミン、アルカノールアミン
を示し、nは、1〜30を示す。)
【0018】なお、ボールペン用インキ収容管内にイン
キ組成物を充填し、且つ、前記インキ組成物の後端部に
固体又は液体のインキ逆流防止体を配する構成の剪断減
粘性水性ボールペン用インキ組成物を調製する際、イン
キ中に添加される剪断減粘性付与剤としては、水に可溶
乃至分散性の物質が効果的であり、キサンタンガム、ウ
ェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有
機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分
子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカスト
ビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロー
ス、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のア
ルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の
重合体、グリコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻よ
り抽出されるゲル化能を有する炭水化物、ベンジリデン
ソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれら
の誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、H
LB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキル
スルホコハク酸の金属塩やアミン塩等を例示でき、更に
は、インキ組成物中にN−アルキル−2−ピロリドンと
アニオン系界面活性剤を併用して添加しても安定した剪
断減粘性を付与できる。
【0019】前記ボールペン用水性インキ組成物を充填
するボールペンの筆記先端部(チップ)の構造は、従来
より汎用の機構が有効であり、金属製のパイプの先端近
傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボー
ルを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等
による切削加工により形成したボール抱持部にボールを
抱持してなるチップ、或いは、金属製のパイプや金属材
料の切削加工により形成したチップに抱持するボールを
バネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、
セラミック等の0.3〜1.2mm径程度のものが適用
できる。
【0020】前記インキ組成物を収容するインキ軸筒
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチ
レンテレフタレート等の熱可塑性樹脂からなる成形体
が、インキの低蒸発性、生産性の面で好適に用いられ
る。前記軸筒にはチップを直接連結する他、接続部材を
介して前記軸筒とチップを連結してもよい。前記軸筒内
に収容されるインキ組成物は、インキ組成物が低粘度で
ある場合は軸筒前部にインキ保留部材を装着し、軸筒内
に直接インキ組成物を収容する方法と、多孔質体或いは
繊維加工体に前記インキ組成物を含浸させて収容する方
法が挙げられる。尚、前記軸筒は、ボールペン用レフィ
ルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するもの
でもよい。
【0021】前記インキ組成物が剪断減粘性を示すイン
キである場合はインキ収容管に充填し、インキ後端部に
はインキ逆流防止体を収容してなる。更に、前記インキ
収容管として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を
用いることにより、インキ色やインキ残量等を確認でき
る。尚、前記インキ収容管は、ボールペン用レフィルの
形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでも
よいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収
容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよ
い。
【0022】前記インキ逆流防止体としては、液状また
は固体のいずれを用いることもでき、前記液状のインキ
逆流防止体としては、ポリブテン、α−オレフィンオリ
ゴマー、シリコーン油、精製鉱油等の不揮発性媒体が挙
げられ、所望により前記媒体中にシリカ、珪酸アルミニ
ウム、膨潤性雲母、脂肪酸アマイド等を添加することも
できる。また、固体のインキ逆流防止体としては樹脂成
形物が挙げられる。更に、前記液状及び固体のインキ逆
流防止体を併用することもできる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明のボールペン用水性インキ
組成物は、溶剤中に着色剤と各種添加剤を投入し、必要
により加温して攪拌し、前記着色剤及び添加剤を溶解又
は分散した後、冷却、濾過して得られる。前記のように
して調製されたボールペン用水性インキ組成物は、各種
形態のボールペンに充填され、実用に供される。
【0024】
【実施例】本発明ボールペン用水性インキ組成物及び比
較例のインキ組成物を以下に示す。
【0025】
【表1】 尚、表中の数値は重量部を示す。
【0026】表中の原料の内容を注番号に沿って説明す
る。 (1)エオシン〔アイゼン(株)製、C.I.Acid
Red 87、C.I.45380〕 (2)ウォーターブルー106〔オリエント化学工業
(株)製、C.I.Acid Blue 1、C.I.
42045〕の10%水溶液 (3)燐酸エステル系界面活性剤〔第一工業製薬(株)
製、商品名:プライサーフAL〕
【0027】実施例及び比較例で示した配合物を60℃
で加温しながら、1時間ミキサーにて攪拌した後、冷却
して濾過することにより、ボールペン用水性インキ組成
物が得られる。
【0028】前記インキ調製方法により、実施例インキ
及び比較例インキを調製し、直径0.5mmの超硬合金製
ボールを抱持するステンレススチール製チップを筆記先
端部に設け、前記筆記先端部の後端に櫛溝状のインキ流
量調節部材(インキ保留部材)を備えるボールペンに直
接充填して各々5本のボールペンを得た。
【0029】前記ボールペンを0℃から40℃まで加温
と冷却を一日置きに繰り返すサイクル試験を5回繰り返
した後、走行試験機で筆記して0〜500mのインキ消
費量、及び、500〜1000mのインキ消費量を測定
し、各筆記試験機で筆記した筆跡を目視により観察し
た。なお、前記インキ消費量は各5本のボールペンの下
限値と上限値を示し、筆跡は前記各5本のボールペンの
筆跡を総合して判断した。インキ消費量及び筆跡の目視
による観察結果の判定を以下に示す。
【0030】
【表2】
【0031】尚、前記表中の筆跡の目視による観察の判
定結果は以下の通り。 ○:筆跡が薄くなったり、途切れることなく、良好な筆
跡を示す。 △:初期と比較して筆跡が薄くなった。
【0032】
【発明の効果】本発明は、インキ組成物中にジチオカル
バミン酸誘導体とヒドロキシルアミンを併用することに
よって、前記ジチオカルバミン酸誘導体による潤滑性能
を永続させることができるため、初期及び経時後も滑ら
かな筆記感と良好な筆跡が得られるボールペン用水性イ
ンキ組成物を提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤、水、潤滑剤として下記一般式
    (1)で示されるジチオカルバミン酸誘導体、及び、下
    記一般式(2)で示されるヒドロキシルアミンを含有し
    てなるボールペン用水性インキ組成物。 【化1】 (式中、Rは水素又は低級アルキル基を示し、Xはアン
    モニウム、ナトリウム、カリウム、亜鉛、銅、鉄、アミ
    ン又はアルカノールアミンを示す) 【化2】 (式中、R1 はアルキル基を示し、R2 は水素又はアル
    キル基を示す)
  2. 【請求項2】 前記ヒドロキシルアミンのアルキル基が
    炭素数1乃至6の直鎖又は側鎖アルキル基である請求項
    1記載のボールペン用水性インキ組成物。
  3. 【請求項3】 pHが7以上である請求項1又は2記載
    のボールペン用水性インキ組成物。
  4. 【請求項4】 潤滑剤としてリン酸エステル系界面活性
    剤を含んでなる請求項1乃至3記載のいずれかのボール
    ペン用水性インキ組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006274017A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Pilot Ink Co Ltd ペン芯式筆記具用インキ組成物及びそれを収容したペン芯式筆記具
US7485178B2 (en) 2007-05-23 2009-02-03 Samsung Electronics Co., Ltd Ink composition for inkjet recording, ink cartridge including the ink composition, and inkjet recording apparatus including the ink cartridge
JP2009067878A (ja) * 2007-09-13 2009-04-02 Pilot Ink Co Ltd ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン

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