JP2002302448A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JP2002302448A
JP2002302448A JP2001103158A JP2001103158A JP2002302448A JP 2002302448 A JP2002302448 A JP 2002302448A JP 2001103158 A JP2001103158 A JP 2001103158A JP 2001103158 A JP2001103158 A JP 2001103158A JP 2002302448 A JP2002302448 A JP 2002302448A
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carrageenan
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JP2001103158A
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Takeshi Nawamura
剛 縄村
Yuzo Yoshida
雄三 吉田
Yoshiichi Shizuri
芳一 志津里
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Marine Biotechnology Institute Co Ltd
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Marine Biotechnology Institute Co Ltd
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた水分保持機能及び肌荒れ改善・防止効
果を有する皮膚外用剤を提供すること。 【解決手段】 カラギーナンの分解により得られるオリ
ゴ糖および/またはその塩を有効成分として含有する、
皮膚外用剤を提供することにより、上記課題を解決し得
ることを見い出した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚外用剤に関す
る技術分野の発明である。さらに詳しくは、本発明は、
カラギーナンの分解により得られるオリゴ糖またはその
塩を配合することにより、接触性皮膚炎、乾癬等の種々
の皮膚疾患による肌荒れ症状の他、肌荒れや、荒れ性に
対して改善・防止効果を有する、皮膚外用剤に関する発
明である。
【0002】
【従来の技術】種々の皮膚疾患等に見られる肌荒れ症状
においては、皮膚からの水分の消失が、健常な皮膚に比
べて盛んであることが知られている。このいわゆる経皮
水分蒸散量の増加には、表皮内において水分の保持機能
を担っていると考えられる成分の減少が関与しているも
のと考えられてきた。
【0003】従って、従来から、皮膚疾患や肌荒れに対
して改善・防止効果を示す有効成分としては、水分保持
機能を皮膚に補充するという観点から、グリセリン等の
ポリオール化合物や、NMF(Natural Moisturizing F
actor)としてのアミノ酸、その他ヒアルロン酸等のムコ
多糖、あるいはこれらの類似物質が、安全性も高いこと
から、化粧料等の皮膚外用剤に配合されてきた。
【0004】しかしながら、従来の肌荒れ改善・防止用
の有効成分は、水分保持機能に優れていても、肝心の肌
荒れ改善・防止効果が必ずしも充分ではないことが多か
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決すべき課
題は、優れた水分保持機能及び肌荒れ改善・防止効果を
有する皮膚外用剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため、鋭意検討を重ねた結果、カラギーナンの
分解により得られるオリゴ糖またはその塩が、水分保持
機能に優れ、しかも肌荒れに対しても優れた改善・防止
効果を有することを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち本発明は、カラギーナンの分解に
より得られるオリゴ糖および/またはその塩を有効成分
として含有する、皮膚外用剤(以下、本発明皮膚外用剤
という)を提供するものである。
【0008】なお、本発明者らが知る限りにおいて、カ
ラギーナンの分解により得られるオリゴ糖および/また
はその塩が有効成分として配合された皮膚外用剤が、優
れた肌荒れ改善・防止効果を有するという報告はこれま
でにない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。上述のように、本発明は、カラギーナンの
分解により得られるオリゴ糖および/またはその塩を有
効成分として含有する皮膚外用剤が、優れた肌荒れ改善
・防止効果を有することを新たに見いだし、完成された
発明である。
【0010】肌荒れの発生には、セリンプロテアーゼが
深く関与しているとの報告があり(Haustein: Arch. Kl
in. Exp. Dermatol; 234, 1969, Fraki, Hopsu-Havu: A
rch.Dermatol. Res; 256, 1976, Morioka S.: J. Inves
t. Dermatol; 76, 1981, Kitamura K: J. Soc. Cosmet.
Chem. Jap; 29(2), 1995,等)、このセリンプロテアー
ゼ活性を制御できれば肌荒れの発生を抑制できると考え
られる。本発明における、カラギーナンの分解により得
られるオリゴ糖またはその塩の肌荒れ改善・防止効果の
発現機序は、このセリンプロテアーゼの皮膚における作
用が発現されることを抑制し得ることによるものと考え
られる。
【0011】本発明皮膚外用剤に含まれる、カラギーナ
ンの分解により得られるオリゴ糖またはその塩は、カラ
ギーナンを分解することによって得られるオリゴ糖また
はその塩であればどのようなものでもよいが、2〜8
個、好ましくは2〜6個、特に2〜4個の単糖から構成
されるオリゴ糖またはその塩が好ましい。また、カラギ
ーナンの分解により得られるオリゴ糖の塩には、ナトリ
ウム塩のような金属塩およびアンモニウム塩のような有
機塩等が含まれる。
【0012】本発明皮膚外用剤には、下記式(1)で表
されるκ−カラギーナンから得られる2糖(Neocarrabi
ose-4-O-sulfate(混合アノマー))またはそのナトリウム
塩(C 12H19013SNa(MW: 426)、以下「κ-2 mer」とい
う)、下記式(2)で表されるκ−カラギーナンから得
られる4糖(Neocarratetraose-41,3-di-O-sulfate (混
合アノマー))またはそのナトリウム塩(C24H36O25S2Na
2(MW: 834)、以下「κ-4 mer」という)、下記式(3)
で表されるι−カラギーナンから得られる4糖(iota-N
eocarratetraose-22,4,41,3-tetra-O-sulfate(混合アノ
マー))またはそのナトリウム塩(C24H34O31S4Na4(MW:103
8)、以下「ι-4 mer」という)等が特に好ましく含まれ
る。
【0013】
【化2】
【0014】本発明皮膚外用剤において、カラギーナン
の分解により得られるオリゴ糖またはその塩としては、
製造したものを用いることも、市販品を用いることも可
能である。
【0015】具体的には、カラギーナンの分解により得
られるオリゴ糖またはその塩は、例えば、McLean, M.
W. and Williamson, F. B., "kappa-Carrageenase from
Pseudomonas carrageenovora", Eur. J. Biochem., 9
3 553 (1979) の記載に従って製造することができる。
即ち、酵素であるカラギナーゼを用いて、κ−カラギー
ナン、λ−カラギーナンまたはι−カラギーナンを分解
した後、ゲル濾過クロマトグラフィー等でオリゴ糖を分
離し、脱塩することにより製造することができる。ま
た、κ−カラギーナンの分解により得られるオリゴ糖ま
たはその塩は、フナコシ株式会社から販売されている。
【0016】本発明皮膚外用剤中の、カラギーナンの分
解により得られるオリゴ糖および/またはその塩の含有
量は、皮膚外用剤全量に対して0.005〜30.0質
量%が好ましく、同0.01〜10.0質量%が更に好
ましい。このカラギーナンを分解することにより得られ
るオリゴ糖および/その塩の含有量が、皮膚外用剤全量
に対して0.005質量%未満であると充分な肌荒れ改
善・防止効果が発揮されず、同30.0質量%を超えて
もさほど大幅な効果の向上は認められず、好ましくな
い。
【0017】このようにして、カラギーナンの分解によ
り得られるオリゴ糖および/またはその塩を含有させる
ことにより、優れた肌荒れ改善・防止効果を有する皮膚
外用剤(本発明皮膚外用剤)が提供される。
【0018】本発明皮膚外用剤には、本発明の所期の効
果を損なわない限りにおいて、上記必須成分以外に、通
常、化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、
例えば、紫外線吸収剤、保湿剤、ビタミン類、ホルモン
類、美白剤、収斂剤、清涼剤、各種の抽出物等の薬効成
分等を、必要に応じて含有させることができる。
【0019】さらに、本発明皮膚外用剤には、具体的な
形態や剤形に応じて、通常公知の基剤成分等を、本発明
の所期の効果を損なわない範囲で含有させることが可能
である。
【0020】すなわち、界面活性剤、液体油脂、固体油
脂、ロウ類、エステル油、炭化水素油、シリコーン、ス
テロール類、水溶性高分子、キレート剤、中和剤、pH
調整剤、酸化防止剤、抗菌剤等を、本発明皮膚外用剤に
含有させることができる。
【0021】また、必要に応じて適当な香料、色素等を
本発明の所期の効果を損なわない範囲で本発明皮膚外用
剤に含有させることもできる。なお、上記必須成分以外
の成分は例示であり、これらの成分に本発明皮膚外用剤
に含有可能な成分が限定されるものではない。
【0022】本発明皮膚外用剤は、所望する形態や剤形
に応じた処方に従い、常法により、上記成分を適宜組み
合わせて製造することができる。本発明皮膚外用剤の形
態や剤形は特に限定されず、例えば、従来皮膚外用剤に
適用可能な、軟膏、クリーム、乳液、ローション、ゼリ
ー、パック、ファンデーション、浴用剤等の形態や、粉
末状、固形状、乳液状、ペースト状、液状、ゼリー状等
の剤形であれば、いずれでも選択することができる。
【0023】本発明皮膚外用剤の具体的処方について
は、後述する実施例において記載する。
【0024】
【実施例】次に、実施例をあげて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明の技術的範囲が、これらの実施例に
よって何ら限定されるものではない。なお、以下の実施
例における含有量の単位はいずれも、全量に対する質量
%である。
【0025】〔製造例1〕以下の実施例において使用し
た、κ-2 merは、次の方法で製造した。カラギーナン分
解菌(Pseudomonas carrageenovora)を0.25%のκ
−カラギーナン(シグマ社製, type III)を含むマリン
ブロス2216(ディフコ社製)液体培地(400mL)中
で振盪培養し(25℃、3日間)、培養液を調製した。
次いで、遠心分離により培養液上清を調製した後、これ
に70%飽和濃度となるように硫酸アンモニウムを加
え、4℃で一晩放置した。
【0026】沈殿物を遠沈後、沈渣を適当量の50mM
トリス塩酸緩衝液(pH7.4)に溶解し、粗精製カラ
ギナーゼ溶液とした。100mM塩化ナトリウムを含む
0.25%κ−カラギーナン溶液400mLに、粗精製
カラギナーゼ溶液を加え、κ−カラギーナンを酵素消化
(30℃、3日間)した。
【0027】酵素消化液に終濃度で60%となるように
エタノールを加え、遠心分離により不溶物を除去した。
上清をロータリーエバポレーターにより濃縮した後、こ
のカラギーナン分解濃縮液を、移動相に50mM塩化ナ
トリウム水溶液を用いたゲル濾過HPLC(カラム:YM
C-Pack Diol-60, 2 cm i.d. × 50 cm、検出器:旋光度
検出器)に供し、κ−2 merに相当する画分を分取し
た。さらに、分取画分を、移動相にミリ−Q水を用いた
ゲル濾過HPLC(カラム:YMC-Pack Diol-60,[2 cm
i.d.× 50 cm] ×2、検出器:旋光度検出器)に供し、
脱塩を行った。
【0028】以上の方法により、κ−2 mer約 200 mg
を得た。また、以下の実施例で使用した、κ-4 mer、ι
-4 merおよびι-2 merも、κ−2 merと同様の方法で製
造した。
【0029】〔実施例1〕まず、本発明皮膚外用剤の肌
荒れに対する改善・防止効果に関する試験方法とその結
果について説明する。
【0030】1.肌荒れ防止効果試験(1) 本発明皮膚外用剤の外皮適用による肌荒れ防止効果を、
界面活性剤によって惹起される肌荒れを指標にして評価
した。
【0031】すなわち、試料として、第1表に示す組成
のローション、すなわち、本発明品として、カラギーナ
ンの分解により得られるオリゴ糖またはその塩のうち、
κ-2mer、κ-4 merまたはι-4 merを配合したもの、比
較品として、エリスリトール、グリセリンまたはプロピ
レングリコールを配合したもの、および、以上6成分の
抜去品を用いた。
【0032】Andrewらの方法 (J Invest Dermatol, 86;
598, 1986) にならい、4%のドデシル硫酸ナトリウム
(SDS)水溶液をしみ込ませたCotton ball を用い
て、30名の男性パネルの下腿部(片側)5ヵ所を、拭う
ように30秒間処理し、水で軽く濯いで水分を拭き取っ
た。5ヵ所のうちの1ヵ所に、抜去品(比較品4)を、
残りの4ヵ所に、本発明品1〜3および比較品1〜3の
うちの4種類を塗布し、以上の操作を1日3回、2週間
連続で繰り返した。
【0033】この2週間の試料塗布の後、以下に示す判
定基準に基づき、各試料塗布部位の肌状態を目視で判定
してランクを付け、肌荒れ防止効果を評価した。肌荒れ
防止効果の評価結果を第2表に示す。
【0034】肌荒れ防止効果の判定基準 ランク0:乾燥、落屑を認めない。 1:抜去品に比較し軽微な乾燥もしくは落屑を認める。 2:抜去品に比較し軽度な乾燥もしくは落屑を認める。 3:抜去品と同等の乾燥もしくは落屑を認める。
【0035】肌荒れ防止効果の評価 2+:ランク0、1および2を示す被験者の割合(有効
率)が80%以上である。 +:ランク0、1および2を示す被験者の割合(有効
率)が50〜80%未満である。 ±:ランク0、1および2を示す被験者の割合(有効
率)が30〜50%未満である。 −:ランク0、1および2を示す被験者の割合(有効
率)が30%未満である。
【0036】 第 1 表 (質量%) ──────────────────────────────────── 試 料 本発明品 比較品 1 2 3 1 2 3 4 ──────────────────────────────────── κ-2 mer 10.0 − − − − − − κ-4 mer − 10.0 − − − − − ι-4 mer − − 10.0 − − − − エリスリトール − − − 10.0 − − − グリセリン − − − − 10.0 − − プロピレングリコール − − − − − 10.0 − エタノール 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0 7.0 ポリオキシエチレン (20モル) 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 オレイルアルコール イオン交換水 残余 残余 残余 残余 残余 残余 残余 ────────────────────────────────────
【0037】 第 2 表 ────────────────────────────────── 試 料 本発明品 比較品 1 2 3 1 2 3 ────────────────────────────────── 肌荒れ防止効果 2+ 2+ 2+ ± + − ──────────────────────────────────
【0038】第2表から明らかなように、カラギーナン
の分解により得られるオリゴ糖の塩を含む本発明品1〜
3はいずれも、界面活性剤によって惹起される肌荒れに
対し、抜去品(比較品4)及び他の糖アルコールやポリ
オール化合物を含む比較品1〜3よりも優れた防止効果
を示した。
【0039】2.肌荒れ改善・防止効果試験(2) (1)実使用試験 本発明皮膚外用剤の、外皮適用による肌荒れ改善効果
を、冬期の女性の肌荒れの改善を指標にして評価した。
【0040】すなわち、試料として、第1表に示す本発
明品3および比較品1〜4を用い、冬期に肌荒れで悩む
100名の女性パネルの、左右どちらか一方の頬に本発
明品3を、他方の頬に比較品1〜4のうちのいずれか
を、1日2回、2週間連続塗布し、その後の肌状態を、
以下の判定基準に基づいて、目視で判定し、各試料の、
肌荒れ改善効果を評価した。
【0041】肌荒れ改善効果の評価結果を第3表に示
す。肌荒れ改善効果の判定基準 著効:肌荒れ症状の消失が認められた。 有効:肌荒れ症状が弱くなったことが認められた。 やや有効:肌荒れ症状がやや弱くなったことが認められ
た。 無効:肌荒れ症状に変化が認められなかった。
【0042】肌荒れ改善効果の評価 2+:被験者が著効、有効およびやや有効を示す割合
(有効率)が80%以上である。 +:被験者が著効、有効およびやや有効を示す割合(有
効率)が50〜80%未満である。 ±:被験者が著効、有効およびやや有効を示す割合(有
効率)が30〜50%未満である。 −:被験者が著効、有効およびやや有効を示す割合(有
効率)が30%未満である。
【0043】 第 3 表 ──────────────────────────────────── 試 料 本発明品 比較品 3 1 2 3 4 ──────────────────────────────────── 肌荒れ改善効果 2+ ± + − − ────────────────────────────────────
【0044】第3表から明らかなように、カラギーナン
の分解により得られるオリゴ糖の塩を含む本発明品3
は、抜去品(比較品4)及び他の糖アルコールやポリオ
ール化合物を配合した比較品1〜3よりも肌荒れに対し
て優れた改善効果を示した。
【0045】(2)レプリカ法による実使用試験 女性健常人(パネル)の顔面から、その皮膚表面形態を
ミリスン樹脂によるレプリカ法により、肌のレプリカと
して取り、顕微鏡(17倍)にて観察した。
【0046】皮紋の状態及び角層の剥離状態から、第4
表に示す基準に基づいて肌荒れ評点1,2と判断された
パネル(肌荒れパネル)100名を用い、第1表の本発
明品3と比較品1〜4のいずれかのローションを1日1
回、2週間顔面に塗布した。2週間後、再び上述のレプ
リカ法にしたがって肌の状態を観察し、第4表の基準に
基づいて評価した。肌荒れ評点毎のパネルの人数を第5
表に示す。
【0047】 第 4 表 ──────────────────────────────────── 肌荒れ 評 点 評価の基準 ──────────────────────────────────── 1 皮溝、皮丘の消失、広範囲の角層のめくれが認められる。 2 皮溝、皮丘が不鮮明、角層のめくれが認められる。 3 皮溝、皮丘は認められるが、平坦である。 4 皮溝、皮丘が鮮明である。 5 皮溝、皮丘が鮮明で整っている。 ────────────────────────────────────
【0048】 第 5 表 (人) ──────────────────────────────────── 肌荒れ 本発明品 比較品 評 点 3 1 2 3 4 ──────────────────────────────────── 1 0 2 0 4 7 2 2 3 3 4 6 3 6 9 8 9 7 4 8 5 7 3 0 5 4 1 2 0 0 ────────────────────────────────────
【0049】第5表から明らかなように、本発明品は、
比較品1〜4と比較し、顕著な肌荒れ改善効果が認めら
れた。
【0050】以下に、本発明皮膚外用剤におけるその他
の実施例を挙げるが、いずれも肌荒れ改善・防止効果に
優れたものであった。 〔実施例2〕 クリーム 成分 含有量(質量%) ステアリン酸 5.0 ステアリルアルコール 4.0 イソプロピルミリステート 18.0 グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0 プロピレングリコール 10.0 κ-2 mer 0.1 水酸化カリウム 0.2 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 防腐剤 適 量 香料 適 量 イオン交換水 残 余 <製造方法>イオン交換水にプロピレングリコール、κ
-2 merおよび水酸化カリウムを加え溶解し、加熱して7
0℃に保った(水相)。また、他の成分を混合し加熱融
解して70℃に保った(油相)。水相に油相を徐々に加
え、全部加え終わってからしばらくその温度に保ち反応
を起こした。その後、ホモミキサーで均一に乳化し、よ
くかき混ぜながら30℃まで冷却して、クリームを得
た。
【0051】 〔実施例3〕 クリーム 成分 含有量(質量%) ステアリン酸 2.0 ステアリルアルコール 7.0 水添ラノリン 2.0 スクワラン 5.0 2−オクチルドデシルアルコール 6.0 ポリオキシエチレン(25モル) セチルアルコールエーテル 3.0 グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 プロピレングリコール 5.0 κ-4 mer 1.5 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 エチルパラベン 0.3 香料 適 量 イオン交換水 残 余 <製造方法>イオン交換水にκ-4 merおよびプロピレン
グリコールを加え、加熱して70℃に保った(水相)。
また、他の成分を混合し加熱融解して70℃に保った
(油相)。水相に油相を加え予備乳化を行い、ホモミキ
サーで均一に乳化した後、よくかき混ぜながら30℃ま
で冷却して、クリームを得た。
【0052】 〔実施例4〕 クリーム 成分 含有量(質量%) 固形パラフィン 5.0 ミツロウ 10.0 ワセリン 15.0 流動パラフィン 41.0 グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0 ポリオキシエチレン(20モル) ソルビタンモノラウリル酸エステル 2.0 石けん粉末 0.1 硼砂 0.2 ι-4 mer 4.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 エチルパラベン 0.3 香料 適 量 イオン交換水 残 余 <製造方法>イオン交換水にι-4 mer、石けん粉末およ
び硼砂を加え、加熱して70℃に保った(水相)。ま
た、他の成分を混合し加熱融解して70℃に保った(油
相)。水相に油相をかき混ぜながら徐々に加え反応を行
わせた。その後、ホモミキサーで均一に乳化し、よくか
き混ぜながら30℃まで冷却して、クリームを得た。
【0053】 〔実施例5〕 乳液 成分 含有量(質量%) ステアリン酸 2.5 セチルアルコール 1.5 ワセリン 5.0 流動パラフィン 10.0 ポリオキシエチレン(10モル) モノオレイン酸エステル 2.0 ポリエチレングリコール1500 3.0 トリエタノールアミン 1.0 カルボキシビニルポリマー 0.05 (商品名:カーボポール941, B.F.Goodrich Chemical Company) ι−カラギーナンから得られる2糖 (iota-Neocarrabiose-22,41-di-O-sulfate) のナトリウム塩(ι-2 mer) 0.1 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 エチルパラベン 0.3 香料 適 量 イオン交換水 残 余 <製造方法>少量のイオン交換水にカルボキシビニルポ
リマーを溶解した(A相)。残りのイオン交換水にポリ
エチレングリコール1500、トリエタノールアミンお
よびι-2 merを加え、加熱溶解し、70℃に保った(水
相)。また、他の成分を混合し加熱融解して70℃に保
った(油相)。水相に油相を加え予備乳化を行い、さら
にA相を加え、ホモミキサーで均一に乳化し、乳化後よ
くかき混ぜながら30℃まで冷却して、乳液を得た。
【0054】 〔実施例6〕 乳液 成分 含有量(質量%) マイクロクリスタリンワックス 1.0 ミツロウ 2.0 ラノリン 20.0 流動パラフィン 10.0 スクワラン 5.0 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4.0 ポリオキシエチレン(20モル) ソルビタンモノオレイン酸エステル 1.0 プロピレングリコール 7.0 κ-2 mer 5.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 エチルパラベン 0.3 香料 適 量 イオン交換水 残 余 <製造方法>イオン交換水にκ-2 merおよびプロピレン
グリコールを加え、加熱して70℃に保った(水相)。
他の成分を混合し加熱融解して70℃に保った(油
相)。油相をかき混ぜながら水相を徐々に加え、ホモミ
キサーで均一に乳化した後、よくかき混ぜながら30℃
まで冷却して、乳液を得た。
【0055】 〔実施例7〕 ゼリー 成分 含有量(質量%) 95%エチルアルコール 10.0 ジプロピレングリコール 15.0 ポリオキシエチレン(50モル) オレイルアルコールエーテル 2.0 カルボキシビニルポリマー 0.05 (商品名:カーボポール940, B.F.Goodrich Chemical Company) 水酸化ナトリウム 0.15 ι-4 mer 5.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.01 エチルパラベン 0.3 香料 適 量 イオン交換水 残 余 <製造方法>イオン交換水にカルボキシビニルポリマー
を均一に溶解し、ここに、ポリオキシエチレン(50モ
ル)オレイルアルコールエーテルを添加した。次いで、
ι-4merおよびその他の成分を加えた後、水酸化ナトリ
ウムで中和し増粘させて、ゼリーを得た。
【0056】 〔実施例8〕 ゼリー 成分 含有量(質量%) (A相) 95%エチルアルコール 10.0 ポリオキシエチレン(20モル) オクチルドデカノール 1.0 パントテニルエチルエーテル 0.1 メチルパラベン 0.15 (B相) 水酸化カリウム 0.1 (C相) グリセリン 5.0 ジプロピレングリコール 10.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 κ-2 mer 0.1 カルボキシビニルポリマー 0.2 (商品名:カーボポール940, B.F.Goodrich Chemical Company) イオン交換水 残 余 <製造方法>A相、C相をそれぞれ均一に溶解し、C相
にA相を加えて可溶化した。次いでB相を加えた後、充
填を行ない、ゼリーを得た。
【0057】 〔実施例9〕 パック 成分 含有量(質量%) (A相) ジプロピレングリコール 5.0 ポリオキシエチレン(60モル)硬化ヒマシ油 5.0 (B相) オリーブ油 5.0 酢酸トコフェロール 0.2 エチルパラベン 0.2 香料 0.2 (C相) κ-2 mer 1.0 亜硫酸水素ナトリウム 0.03 ポリビニルアルコール 13.0 (けん化度90、重合度2,000) エチルアルコール 7.0 イオン交換水 残 余 <製造方法>A相、B相、C相をそれぞれ均一に溶解
し、A相にB相を加えて可溶化した。次いでこれにC相
を加えた後、充填を行ない、パックを得た。
【0058】 〔実施例10〕 固形ファンデーション 成分 含有量(質量%) タルク 43.1 カオリン 15.0 セリサイト 10.0 亜鉛華 7.0 二酸化チタン 3.8 黄色酸化鉄 2.9 黒色酸化鉄 0.2 スクワラン 8.0 イソステアリン酸 4.0 ポリオキシエチレンソルビタン モノオレイン酸エステル 3.0 オクタン酸イソセチル 2.0 κ-4 mer 0.5 防腐剤 適量 香料 適量 <製造方法>タルク〜黒色酸化鉄の粉末成分をブレンダ
ーで充分混合し、これにスクワラン〜オクタン酸イソセ
チルの油性成分、κ-4 mer、防腐剤および香料を加え、
よく混練した後容器に充填、成型して、固形ファンデー
ションを得た。
【0059】 〔実施例11〕 乳化型ファンデーション 成分 含有量(質量%) (粉体部) 二酸化チタン 10.3 セリサイト 5.4 カオリン 3.0 黄色酸化鉄 0.8 ベンガラ 0.3 黒色酸化鉄 0.2 (油相) デカメチルシクロペンタシロキサン 11.5 流動パラフィン 4.5 ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン 4.0 (水相) イオン交換水 50.0 1,3−ブチレングリコール 4.5 κ-2 mer 1.5 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 3.0 防腐剤 適 量 香料 適 量 <製造方法>水相を加熱撹拌後、充分に混合粉砕した粉
体部を加えてホモミキサー処理した。さらに、加熱混合
した油相を加えてホモミキサー処理した後、撹拌しなが
ら香料を添加して室温まで冷却して、乳化型ファンデー
ションを得た。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、肌荒れを伴う種々の皮
膚疾患、肌荒れ、荒れ性等の改善や防止に優れた効果を
有する、皮膚外用剤が提供される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/48 A61K 7/48 A61P 17/16 A61P 17/16 (72)発明者 吉田 雄三 神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株 式会社資生堂リサーチセンター(新横浜) 内 (72)発明者 志津里 芳一 静岡県清水市袖師町1900番 株式会社海洋 バイオテクノロジー研究所清水研究所内 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA122 AB032 AB152 AB212 AB232 AB242 AB352 AB432 AB442 AC012 AC022 AC072 AC092 AC102 AC122 AC182 AC242 AC262 AC352 AC402 AC422 AC432 AC442 AC482 AC542 AC642 AD042 AD092 AD112 AD162 AD172 AD211 AD212 AD351 AD352 AD512 AD662 CC05 CC07 CC12 DD21 DD41 EE12 4C086 AA01 AA02 EA02 MA01 MA04 NA14 ZA89

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラギーナンの分解により得られるオリ
    ゴ糖および/またはその塩を有効成分として含有する、
    皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 カラギーナンの分解が、酵素分解であ
    る、請求項1記載の皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】 カラギーナンの分解により得られるオリ
    ゴ糖が、式(1)で表されるもの、式(2)で表される
    ものまたは式(3)で表されるものである、請求項1ま
    たは2記載の皮膚外用剤。 【化1】
  4. 【請求項4】 皮膚外用剤が、肌荒れ改善・防止用皮膚
    外用剤である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の皮
    膚外用剤。
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