JP2002302088A - 電動補助自転車の駆動装置 - Google Patents

電動補助自転車の駆動装置

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JP2002302088A
JP2002302088A JP2001104870A JP2001104870A JP2002302088A JP 2002302088 A JP2002302088 A JP 2002302088A JP 2001104870 A JP2001104870 A JP 2001104870A JP 2001104870 A JP2001104870 A JP 2001104870A JP 2002302088 A JP2002302088 A JP 2002302088A
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motor
force
driving
crankshaft
clutch
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JP2001104870A
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Satoshi Honda
聡 本田
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 踏力センサや複雑かつ重量の電磁クラッチを
用いなくても踏力に比例したモータ駆動力を人力に付加
できるようにすること。 【解決手段】 クランク軸101の回転はスラストボー
ル伝達部52とワンウェイクラッチ53を介して駆動ス
プロケット13に伝達される。踏力でクランク軸101
を回転させると、踏力は被動側座金552を回転させる
第1の分力と該座金522をクランク軸101の軸方向
に偏倚させる第2の分力とを生じさせる。踏力が大きく
なると、第2の分力によりクラッチプレート55,56
は結合し、ブラシレスモータ57の回転がつながり、人
力に合力される。モータ57はクランク回転数よりもわ
ずかに大きい回転数に制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動補助自転車の
駆動装置に関し、特に、人力と電動補助力との合力機構
を簡素化するのに好適な電動補助自転車の駆動装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】人力でペダルに加えられた力つまり踏力
を後輪に伝達するための人力駆動系と、踏力に応じて人
力駆動系に補助動力を付加させることができるモータ駆
動系とを備えた電動補助自転車が知られている。例え
ば、特開平4−100790号公報に記載された電動モ
ータ付き人力駆動装置は、人力を検出する踏力センサ、
踏力センサの検出信号に基づいてモータの出力を制御す
るコントローラ、およびコントローラで制御されて駆動
力を発生するモータ、並びにモータの駆動力を駆動輪に
伝達する電磁クラッチを有する。電磁クラッチは人力駆
動系の負荷に応じて断続されるようコントローラによっ
て制御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動補助自転車
に設けられる踏力センサはセンサまでの踏力伝達部が複
雑である。また、踏力センサの検出信号に基づいて断続
される電磁クラッチは、動力の断続という単純な機能を
有するだけであるにもかかわらず、比較的重量物であ
り、電動補助自転車の大幅な重量増大を招いていた。
【0004】さらに、踏力センサは機械的な踏力伝達部
が複雑なだけでなくコントローラまでの電気的配線も煩
雑である。同様に電磁クラッチおよびコントローラ間の
電気的配線も煩雑である。このように、従来の駆動装置
は、重量、サイズ、および煩雑さの観点で改良すべき点
があった。
【0005】本発明の目的は、上記課題に鑑み、構造の
簡素化による重量の軽減や配線の省略ないし簡略化を達
成することができる電動補助自転車の駆動装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、人力にモータ駆動力を合成して駆動輪に
伝達する電動補助自転車の駆動装置において、モータ駆
動力を人力駆動系に結合する駆動力結合手段を具備し、
前記駆動力結合手段が、人力に比例して変位する機械的
手段によりその結合力を変化させる伝達力可変手段を有
している点に第1の特徴がある。特に、本発明は、前記
駆動力結合手段が多板式クラッチであり、前記伝達力可
変手段は、人力の大きさに比例して前記多板式クラッチ
のクラッチプレート相互の摩擦力を変化させるように構
成された点に第2の特徴がある。
【0007】上記第1,第2の特徴によれば、人力に比
例した変位する機械的手段(多板式クラッチ)の変位量
に応じて前記駆動力結合手段の結合力(クラッチプレー
ト相互の摩擦力)が決定され、この結合力に相応したモ
ータ駆動力が人力に合成されて駆動輪に伝達される。
【0008】また、本発明は、モータ駆動力を発生する
モータの回転を制御する制御手段をさらに具備し、前記
制御手段が、前記人力にモータ駆動力が合成されて回転
するクランク軸の回転数に基づいて前記モータを制御す
るように構成された点に第3特徴がある。特に、前記制
御手段が、前記クランク軸の回転数以上に設定された微
小範囲に前記モータの回転数を制御するよう構成された
点に第4の特徴がある。
【0009】第3,第4の特徴によれば、クランク軸よ
りわずかに高い回転数でモータが回転するように制御さ
れ、モータの発生するトルクが駆動力結合手段の結合力
つまり動力伝達トルクと同等以上に制御される。
【0010】さらに、前記モータがブラシレスモータで
あり、前記モータの回転数が、該モータの磁極センサの
出力に基づいて検出される点に第5の特徴がある。第5
の特徴によれば、モータ回転数検出専用ではなく、ブラ
シレスモータの回転制御に本来的に使用される磁極セン
サの出力を利用してモータの回転数が検出される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を説
明する。図2は、本発明の動力伝達装置を有する電動補
助自転車の側面図である。図2において、電動補助自転
車の車体フレーム2は、その前端のヘッドパイプ21
と、ヘッドパイプ21から後下りに延びるダウンパイプ
22と、ダウンパイプ22の後端部近傍から上後方に立
ち上がるシートポスト23とを備える。
【0012】シートポスト23はダウンパイプ22と一
体に結合されることにより、車体フレーム2は全体とし
て下に凸状のU字形状に形成される。シートポスト23
はダウンパイプ22との結合部から上後方に延び、ダウ
ンパイプ22自体はこの結合部から上前方に延びている
ので、両者の間隔は互いがその結合部から上方に向かう
に従って大きく広がっている。したがって、乗り降りの
際、利用者はこのU字形状の車体フレーム2を跨ぎやす
い。
【0013】ダウンパイプ22とシートポスト23との
結合部およびその周辺部は、上下に2分割されて着脱さ
れる樹脂カバー33により覆われる。ヘッドパイプ21
にはハンドルポスト27Aが回動自在に挿通されてお
り、その上端部にはハンドル27が結合され、下端部に
はフロントフォーク26が結合される。フロントフォー
ク26はハンドルポスト27Aに結合されていて、ハン
ドル27で操舵可能である。フロントフォーク26の終
端には前輪WFが枢支される。
【0014】車体フレーム2の下部には、踏力アシスト
用の電動モータを含む電動補助ユニット1が設けられ
る。電動補助ユニット1の電源スイッチ29はダウンパ
イプ22上のヘッドパイプ21の近傍に設けられる。な
お、電源スイッチ29は、ハンドルポスト27A前方の
ハンドル27に設けてもよい。
【0015】電動補助ユニット1に回転自在に支承され
たクランク軸101の左右両端にはクランク11を介し
てペダル12が枢支される。電動補助ユニット1から後
方に延出される左右一対のリヤロアアーム25の後端間
には、駆動輪としての後輪WRが枢支される。シートポ
スト23の上部および両リヤロアアーム25の終端間に
は、左右一対のリヤアッパアーム24が設けられる。シ
ートポスト23には、上端にシート30を備えるシート
パイプ31が摺動自在に装着されていて、シート30の
高さが調整可能となっている。
【0016】シート30の下方でシートポスト23の後
部には、バッテリ4を収納した略直方体のバッテリケー
ス5が取り付けられる。バッテリ4は複数のバッテリセ
ルを含む。バッテリ4を収容したバッテリケース5は、
長手方向が略上下方向となるようにシートポスト23に
沿って設置される。
【0017】バッテリ4の長手方向の端部(図1では上
端)には、車体右寄りに把持部を偏倚させて位置させた
取っ手41が設けられる。取っ手41はバッテリ4に対
して回動自在に軸支されていて、常時はバッテリ4のコ
ーナ部に設けられた凹部へ退避させられている。一般的
に、運転者は車体の左側に立つことが多いので、取っ手
41の把持部を車体右側、その枢軸を車体中央に配置す
ることにより、取っ手41を立てやすい。また、利用者
が乗車している位置から容易にバッテリ残量を確認でき
るよう、シート30から左側に偏倚した位置にバッテリ
残量計42が設けられる。
【0018】バッテリ4の後方には、バッテリ4をバッ
テリケース5に施錠するための操作レバー45と、後輪
を固定するホイールロック装置100とが設置される。
バッテリケース5の上部はリヤアッパアーム24に溶接
等で固定されたブラケット40にねじ39で固定され、
ブラケット40には、さらにホイールロック装置100
およびリヤフェンダ34がねじで固定される。
【0019】電動補助ユニット1に支持されて車体左右
に延出されるクランク軸101には、車両の前進方向に
だけ踏力が伝達されるよう、ワンウェイクラッチを介し
て駆動スプロケット13が取り付けられ、駆動スプロケ
ット13の回転はチェーン6を介して後輪WRの被動ス
プロケット14へ伝達される。クランク軸には、クラッ
チ機構(詳細は後述)を介して電動モータによる駆動力
が伝達される。駆動スプロケット13およびチェーン6
の上半分はチェーンカバー32で覆われる。
【0020】次に、電動補助ユニット1を詳細に説明す
る。図1は図2のクランク軸を含む線上で切断した電動
補助ユニット1の断面図である。図2において、電動補
助ユニット1のハウジング46は、車両右側の部分(右
ハウジング部分)46Rと、車両左側の部分(左ハウジ
ング部分)46Lとからなる。右ハウジング部分46R
には凹所461が設けられ、軸受47がその外輪471
を凹所461に嵌挿されて保持される。軸受47の内輪
472には、モータドリブンギヤ48のハブ481が嵌
入される。さらに、ハブ481の内周にはクランク軸1
01を支持する軸受49が嵌入される。前記モータドリ
ブンギヤ48のハブ481の、前記軸受49の外輪49
1が嵌入される面に直交する面にはスラスト軸受50が
保持され、このスラスト軸受50は軸受49の内輪49
2に当接してクランク軸101の軸方向力を受ける。
【0021】一方、左ハウジング部分46Lには凹所4
62が設けられ、軸受51がその外輪511を凹所46
2に嵌挿されて保持される。軸受51の内輪512には
クランク軸101の一端部が嵌入される。このように、
クランク軸101は、軸受49,47を介して右ハウジ
ング部分46Rに支持され、軸受51により左ハウジン
グ部分46Lに支持される。
【0022】クランク軸101の両端に取り付けられる
クランク11,11は、クランク軸101端部に螺着さ
れるナット102,102で固定される。クランク軸1
01の、車両右側部分には、スラストボール伝達部52
の、一方の座金(以下、「駆動側座金」と呼ぶ)521
がスプライン結合によって固定される。駆動側座金52
1のハブ521aには、他方の座金(以下、被動側座
金」と呼ぶ)522が遊嵌される。
【0023】図3はスラストボール伝達部52の要部拡
大図である。図3に示すように、駆動側座金521の、
被動側座金522との対向面には、クランク軸101の
回動方向に配置された複数の凸部521bが形成され
る。一方、被動側座金522には、駆動側座金521の
凸部521bに対応する凹部522bが形成される。こ
れら凸部521bと凹部522bとの間には、ボール5
23が介挿される。前記凸部521bと凹部522b
の、ボール523が当接する面はクランク軸101の軸
方向に対して角度θを有する。駆動側座金521と被動
側座金522とボール523とにより、クランク11を
通じて入力される踏力(人力)を駆動スプロケット13
に伝達するスラストボール伝達部52を構成する。
【0024】スラストボール伝達部52は、駆動側座金
521からボール523を介して被動側座金522に踏
力を伝達する際、前記角度θによる斜面の効果により、
踏力Tから被動側座金522をクランク軸101に対し
て回動させる分力T1と被動側座金522をハウジング
46寄りに偏倚させる分力T2とを生じさせる。分力T
1は駆動スプロケット13の駆動力(人力分)になり、
分力T2はクラッチプレート(後述)を結合させる当接
力となる。
【0025】図1に戻る。被動側座金522の外周に
は、ワンウェイクラッチ53が設けられ、これを介して
駆動スプロケット13が支持される。また、駆動側座金
521はクランク軸101にスプライン結合され、止め
輪103で一端が保持される。駆動側座金521とクラ
ンク11との間にはカバープレート54が設けられる。
被動側座金522には、モータドリブンギヤ48の側に
張り出した円筒状部分522aが形成され、この円筒状
部分522aの内周には、複数枚のクラッチプレート5
5が固着される。
【0026】モータドリブンギヤ48には、前記ハブ4
81に隣接して、ハブ481より小径のハブ482が形
成される。この小径のハブ482には複数枚(前記クラ
ッチプレート55と同数)のクラッチプレート56が固
着される。クラッチプレート55,56はスラストボー
ル伝達部52で生じる推力(T2)に応じた摩擦力で互
いに接触する摩擦クラッチを構成する。
【0027】モータドリブンギヤ48には、モータ57
の出力ギヤ58が噛み合う。モータ57はブラシレスモ
ータである。モータ57の構成は図4も併せて参照す
る。ブラシレスモータ57は左ハウジング部分46Lに
軸受59,60で支持される出力軸571と、出力軸5
71に結合されるアウタロータ572と、左ハウジング
部分46Lにアウタロータ572と同軸配置されるステ
ータ573とを有する。アウタロータ572は椀状であ
り、その内周には、複数の磁石(ネオジウム磁石が望ま
しい)61が設けられる。
【0028】ステータ573はコア573aと、コア5
73aに巻回される三相励磁コイル573bとからな
り、ボルト574で左ハウジング部分46Lに固定され
る。左ハウジング部分46Lには制御基板62が取り付
けられ、この制御基板62上には、クランク軸101の
回転を検出するためのクランク回転センサ63とアウタ
ロータ572の回転を検出するための磁極センサ(以
下、その機能に着目して「モータ回転センサ」と呼ぶ)
64とが設けられる。モータ回転センサ41はモータ5
7の各相に対応して3カ所に設けられる。
【0029】クランク回転センサ63は、クランク軸1
01に固定されるセンサ用ギヤ63aの外周と対向して
配置され、ギヤ63aの歯先と歯底の凹凸を検出して検
出信号を出力する。一方、モータ回転センサ64は、ア
ウタロータ572の、拡径された開口側(縁)と磁石6
1との間に形成される磁路上に先端が位置するよう決め
される。モータ回転センサ64は磁石61を検知し、ア
ウタロータ572に対するステータ573の相対位置を
示す信号を出力する。これらセンサ63,64は、いず
れもホールICで構成することができる。なお、制御基
板62上にはCPUや後述のインバータを構成するFE
T等の制御素子が装着される。
【0030】上記構成の電動補助ユニット1において、
前記ペダル12を踏んでクランク11を回転させると、
クランク11の回転はクランク軸101を介してスラス
トボール伝達部52の駆動側座金521に伝達される。
駆動側座金521の回転はボール523を介して被動側
座金522に伝達され、さらにワンウェイクラッチ53
を介して駆動スプロケット13に伝達される。
【0031】一方、モータ57の回転は、出力ギヤ58
からモータドリブンギヤ48に伝達される。そして、モ
ータドリブンギヤ48の回転は、クラッチプレート5
5,56からなる摩擦クラッチを介してスラストボール
伝達部52の被動側座金522に伝達される。つまり、
モータ57による駆動力は、スラストボール伝達部52
において、踏力に合力される。
【0032】前記クラッチプレート55,56は、踏力
のうちクランク軸101方向の分力T2で互いに押圧さ
れる。つまり、踏力に応じた分力で当接し、この分力に
よる摩擦力に比例したトルクをモータ57から被動側座
金522に伝達する。
【0033】ここで、モータ57が発生するトルクは、
少なくとも前記摩擦クラッチの伝達トルク以上であるこ
とが必要である。そこで、本実施形態では、モータ回転
センサ64で検出されるモータ57の回転数NMと、クラ
ンク回転センサ63で検出されるクランク軸101の回
転数NCRとを検出し、モータ回転数NMをクランク軸10
1の回転数NCRより予定微小値だけ高い範囲に収まるよ
う制御して、摩擦クラッチのスリップ率(NCR/NM)が予
定の範囲となるよう制御する。
【0034】続いて、前記モータ57の回転数制御を説
明する。図5はブラシレスモータ57を駆動する駆動回
路のブロック図であり、図1と同符号は同一または同等
部分を示す。制御ユニット70は、バッテリ4からブレ
ーカ71を介して供給される電圧によって、モータ57
の電磁コイル573bへ電流を供給する。前記電源スイ
ッチ29のオン操作により、制御ユニット70は動作可
能となる。制御ユニット70は、バッテリ4から供給さ
れる電圧を所定の直流電圧に変換するDC/DCコンバ
ータ72と、DC/DCコンバータ72の出力電圧によ
って駆動され、モータ57の各電磁コイル573bへ供
給する電流およびその供給タイミングを決定するコント
ローラ73と、DC/DCコンバータ72の出力電圧に
より駆動され、コントローラ73からの支持に応答し
て、前記モータ57の各電磁コイル573bへ電流を供
給するドライバ74とを含んでいる。
【0035】図6は、コントローラ73の要部機能ブロ
ック図である。同図において、クランク回転センサ63
は、クランク軸101の回転中に、ギヤ63aの外周の
形状に応じた信号を出力し、2値化回路75はクランク
軸回転センサ63の出力を2値化してカウンタ76に入
力する。カウンタ76は入力信号のハイレベル信号を計
数し、予定時間毎の計数値がクランク回転数算出部77
に入力される。クランク回転数算出部77は前記計数値
とギヤ63aの歯数に基づいてクランク軸101の回転
数NCRを算出する。この算出結果NCRは偏差検出部78に
入力される。
【0036】モータ回転センサ64は、モータ57の回
転中に、磁石61の配置に応じた信号を出力し、2値化
回路79はモータ回転センサ64の出力を2値化してカ
ウンタ80に入力する。カウンタ80は入力信号のハイ
レベル信号を計数し、予定時間毎の計数値がモータ回転
数算出部81に入力される。モータ回転数算出部81は
前記計数値と磁石61の個数に基づいてモータ57の回
転数NMを算出する。この算出結果NMは偏差検出部78に
入力される。
【0037】偏差算出部78では、クランク軸回転数NC
Rに対するモータ回転数NMの偏差ΔNm(ΔNm=NM-NCR)
を算出する。偏差ΔNmはモータ回転数設定部82に入力
される。モータ回転数設定部82は偏差ΔNmに基づい
て、偏差ΔNmが予定の微小値(>0)に維持されるよ
う、モータ出力制御回路83に通電デューティの増減指
示値を出力する。すなわち、偏差ΔNmが微小値より大き
くなったときは、通電デューティを低減してモータ57
の回転数を大きくする。一方、偏差ΔNmが微小値より小
さくなったときには通電デューティを増大させてモータ
57の回転数を大きくする。
【0038】図7は、モータ57の出力制御回路図であ
り、図7において、全波インバータ84は三相の励磁コ
イル573bに接続されたFET(一般的には個体スイ
ッチング素子)84a,84b,84c,84d,84
e,84fを有し、このFET84a〜84fはドライ
バ74によって通電制御される。
【0039】前記モータ回転センサ64によって検出さ
れた通電タイミングにおいて、前記モータ出力制御回路
83からドライバ74に通電デューティが供給され、ド
ライバ74はこの通電デューティに従い、FET84a
〜84fを付勢し、バッテリ4から電流を供給する。
【0040】上述のように、モータ57の回転は、踏力
による摩擦クラッチ(クラッチプレート55,56から
なる)の結合方向分力T2がクラッチの伝達トルクに達
したときに踏力に合力されて駆動スプロケット13に伝
達される。また、モータ57の回転数は、クランク軸1
01の回転数よりわずかに大きくして、モータ57の発
生するトルクを前記クラッチの伝達トルクとほぼ同等に
制御した。
【0041】なお、上述の実施形態では、ブラシレスモ
ータ57のアウタロータ回転角度を検出するセンサ64
を、モータ57の回転数検出用に兼用したが、モータ回
転検出用に専用センサを設けてもよい。例えば、出力ギ
ヤ58やモータドリブンギヤ48の外周に対向してクラ
ンク回転センサ63と同様に専用センサを設ければよ
い。
【0042】また、前記スラストボール伝達部に代え
て、次のような変形が可能である。図8〜図10はスラ
ストボール伝達部の変形例に係る電動補助ユニット1の
要部断面図であり、図1と同符号は同一または同等部分
を示す。
【0043】まず、図8において、クランク軸101に
円板86、87がスプライン結合される。円板86の外
周にはワンウェイクラッチ53が設けられ、円板86か
ら張り出した部分86aにはクラッチプレート55が設
けられる。一方、カバープレート54と円板86との間
に配置される円板87には、屈曲したレバー88が枢支
され、レバー88の先端にはウェイト89が設けられ
る。レバー88の屈曲した部分の外周は、レバー88が
図中反時計方向に回動したとき円板86の背面つまりク
ラッチプレート55が設けられた側と反対側の面に当接
可能なように構成される。カバープレート54は、レバ
ー88およびウェイト89との干渉を回避するため外周
部分がクランク11側に膨出している。
【0044】この構成により、クランク11を回動させ
ると、レバー88およびウェイト89の遠心力により、
これら部材88,89は反時計方向に回動し、前記屈曲
部外方で円板86を付勢する。この付勢力は、クラッチ
プレート55,56の結合力となり、クランク11の回
転速度に比例した結合力でモータ57による駆動力が駆
動スプロケット13に伝達される。
【0045】さらに、前記レバー88やウェイト89の
遠心力を踏力に合力させるよう構成できる。図9におい
て、図1と同様に構成されるスラストボール伝達部52
の駆動側座金521とカバープレート54との間に円板
87、ならびに円板87に枢支されるレバー88および
ウェイト89を設ける。この構成により、レバー88お
よびウェイト89の遠心力によって生じるクランク軸1
01方向の分力が駆動側座金521から被動側座金52
2に伝達され、クラッチプレート55,56の結合力を
増大させるように作用する。
【0046】図8,図9では、クランク11の回転に伴
う遠心力をクラッチプレート55,56の結合力を増大
させるようにした。これに対して、図10では、クラン
ク軸101の回転に伴う遠心力を、踏力によるクラッチ
結合力の軽減方向に作用させた。図10において、被動
側座金522の張り出し部分つまり円筒状部分522a
に、ウェイト89を有するレバー88を枢支させた。軸
受47の内輪472の側面には、レバー88の屈曲部分
外方の押圧力を受けることができるスペーサ90を設け
る。
【0047】この構成により、被動側座金522の回転
に伴うレバー88およびウェイト89の遠心力は、軸受
47を押圧するように作用し、その反力は、踏力の分力
で被動側座金522を付勢する力を弱める方向に働く。
その結果、踏力が大きくても、クランク軸101が比較
的高速で回転するような走行状態では、クラッチプレー
ト同士の結合力は低減される。つまり高速域では、モー
タ57による補助力は低減される。
【0048】上記実施形態の多板式摩擦クラッチ機構に
代えて、他の形式のクラッチを設けることができる。例
えば、クランク軸101の回転数に応じた遠心力で外周
に拡張する内周部材を設ける一方、この内周部材が拡張
したときに当接する外周部材を設け、この外周部材に前
記モータドリブンギヤに相当するギヤを設けることによ
って代替できる。このようなクラッチは遠心ガバナとし
て知られる。このような遠心ガバナによれば、回転数が
増大する程、遠心力が増大してモータの駆動力を人力に
合力するための伝達部の伝達力は増大するが、徐々に遠
心力の増大率が低減する。したがって、クランク軸10
1がある程度以上に高速回転される状態では、クラッチ
の結合方向への分力は増大しないので、モータによる補
助力の増大も止まり、適切な補助力に維持される。
【0049】なお、上記実施形態では、クランク軸10
1の回転数以上に設定された微小範囲に前記モータの回
転数を制御するようにしたが、モータ57の出力制御方
式はこれに限らない。例えば、車速や車速の変化率など
によって車速が高いときには出力を低減するように制御
することもできる。少なくとも、クランク軸に伝達され
る人力に応じて、モータ駆動力を人力に合力する伝達手
段の結合力が変化するよう構成されていればよい。
【0050】
【発明の効果】以上の説明のとおり、請求項1〜請求項
5の発明によれば、人力に比例したモータ駆動力を人力
に合力して駆動輪に伝達することができる。特に、機械
的手段(一例では多板式クラッチ)の変位量に応じて駆
動力結合手段の結合力(一例ではクラッチプレート相互
の摩擦力)が決定され、この結合力に相応したモータ駆
動力が人力に合成される。従って、踏力つまり人力を踏
力センサで検出してその検出結果に応じてモータを制御
するのと異なり、踏力を検出するための機構を省略でき
る。また、踏力に応じて電磁クラッチを断続させるもの
とも異なり、重量低減や、コスト低下を図ることができ
る。
【0051】また、請求項3,4の発明によれば、クラ
ンク軸よりわずかに高い回転数でモータが回転するよう
に制御され、モータの発生するトルクが駆動力結合手段
の結合力つまり動力伝達トルクと同等以上に制御され
る。
【0052】さらに、請求項5の発明によれば、モータ
回転数検出専用ではなく、ブラシレスモータの回転制御
に本来的に使用される磁極センサの出力を利用してモー
タの回転数を検出できるので、少ないセンサ個数でモー
タを所望のように制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る駆動装置の断面図
である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る駆動装置を有する
電動補助自転車の側面図である。
【図3】 スラストボール伝達装置の要部拡大図であ
る。
【図4】 ブラシレスモータの要部断面図である。
【図5】 ブラシレスモータの駆動回路を示すブロック
図である。
【図6】 コントローラの要部機能ブロック図である。
【図7】 ブラシレスモータの出力制御回路図である。
【図8】 クラッチ結合力可変手段の変形例(1)に係る
電動補助ユニットの要部断面図である。
【図9】 クラッチ結合力可変手段の変形例(2)に係る
電動補助ユニットの要部断面図である。
【図10】 クラッチ結合力可変手段の変形例(3)に係
る電動補助ユニットの要部断面図である。
【符号の説明】
1…電動補助ユニット、 13…駆動スプロケット、
46…ハウジング、 48…モータドリブンギヤ、 5
2…スラストボール伝達部、 53…ワンウェイクラッ
チ、 55,56…クラッチプレート、 57…ブラシ
レスモータ、 58…モータ出力ギヤ、 61…磁石、
62…制御基板、 101…クランク軸
フロントページの続き Fターム(参考) 5H019 BB01 BB02 BB05 BB15 BB23 CC04 DD01 5H607 BB01 BB09 BB14 BB17 CC03 EE05 EE31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人力にモータ駆動力を合成して駆動輪に
    伝達する電動補助自転車の駆動装置において、 モータ駆動力を人力駆動系に結合する駆動力結合手段を
    具備し、 前記駆動力結合手段が、人力に比例して変位する機械的
    手段によりその結合力を変化させる伝達力可変手段を有
    していることを特徴とする電動補助自転車の駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動力結合手段が多板式クラッチで
    あり、前記伝達力可変手段は、人力の大きさに比例して
    前記多板式クラッチのクラッチプレート相互の摩擦力を
    変化させるように構成されたことを特徴とする請求項1
    記載の電動補助自転車の駆動装置。
  3. 【請求項3】 モータ駆動力を発生するモータの回転を
    制御する制御手段を具備し、 前記制御手段が、前記人力にモータ駆動力が合成されて
    回転するクランク軸の回転数に基づいて前記モータを制
    御するように構成されたことを特徴とする請求項1また
    は2記載の電動補助自転車の駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段が、前記クランク軸の回転
    数以上に設定された微小範囲に前記モータの回転数を制
    御するよう構成されたことを特徴とする請求項3記載の
    電動補助自転車の駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記モータがブラシレスモータであり、
    前記モータの回転数が、該モータの磁極センサの出力に
    基づいて検出されることを特徴とする請求項3記載の電
    動補助自転車の駆動装置。
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