JP2017159867A - 電動アシスト自転車及びペダル踏力算出方法 - Google Patents

電動アシスト自転車及びペダル踏力算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ペダル踏力を電気信号として伝送することが容易な電動アシスト自転車及びそれに適したペダル踏力算出方法を提供する。【解決手段】クランク軸21を介して車輪駆動軸12に駆動トルクを付与可能なペダル24と、車輪駆動軸12にアシストトルクを付与することによって駆動輪11の回転駆動を補助するアシスト駆動手段32と、ペダル24に加えられたペダル踏力を検出する負荷検出手段40と、アシスト駆動手段32を制御する制御手段70と、を有する電動アシスト自転車1であって、負荷検出手段40は、サドル14に加わる重量を計測可能な荷重検出手段41と、荷重検出手段41によって計測される重量を記憶する記憶手段42と、所定の期間における重量の変動量に基づいてペダル踏力を算出する算出手段43と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電動モータを補助動力とする電動アシスト自転車及びそれに適したペダル踏力算出方法に関する。
自転車のペダル踏力に応じて動力の補助(アシスト)用の電動モータのアシスト量(駆動力)を制御し、快適に走行できるようにした電動アシスト自転車が知られている(例えば、特許文献1)。
図5は、特許文献1に記載の電動アシスト自転車900の外観を示す側面図である。図6は、図5に示す電動アシスト自転車900の制御系を示すブロック図である。図5及び図6に示すように、ペダル部913には、ペダルクランク913Aの周辺にトルクセンサ935、クランク周波数発生器(クランクFG)936が設けられ、ペダルクランク913Aに発生するトルクの検出や回転数の検出を行うようになっている。また、前輪部902には、アシスト駆動用のモータ951と、このモータ951の駆動を制御するモータドライバ952と、このモータドライバ952を制御するモータコントローラ953が設けられている。
ビークルコントローラ931では、トルクセンサ935によりペダル部913からの踏力を検出して、それに応じたアシスト力をモータユニット950にシリアル通信ラインによって送出する。また、表示部ユニット940の操作スイッチ942からの入力によって、自転車のモードをさまざまに変えることが可能である。また、自転車の速度や電池の残量などのさまざまな情報を表示部941に表示することができる。
これらの構成を備えることによって、状況に応じたアシストが可能である。
特開2004−306818号公報
しかしながら、従来の構成では、ペダル踏力を検出するためにトルクセンサ935をペダル部913に装着する必要があった。具体的には、ペダル部913に連結されたクランク軸を回転させるときに生じる回転トルクを、トルクセンサ935が電気信号に変換して伝送する。原理的に、軸の回転トルクを測定する物理的手法は簡単なものでなく、トルクセンサ935が大型化したり重くなったりしてしまう。また、トルクセンサ935の測定部がクランク軸と一体に回転する場合には、その測定部から伝送する電気信号の伝達機構(配線の接続構造等)も難しいものとなってしまう。
本発明は、上述した課題を解決するもので、ペダル踏力を電気信号として伝送することが容易な電動アシスト自転車及びそれに適したペダル踏力算出方法を提供することを目的とする。
本発明の電動アシスト自転車は、駆動輪の回転軸である車輪駆動軸と、前記駆動輪が回転可能に前記車輪駆動軸を軸支するフレームと、前記フレームに配設され乗車者が着座可能なサドルと、前記フレームに回動可能に軸支されたクランク軸と、前記クランク軸の両端から延出されたアームに保持されるとともに少なくとも前記クランク軸を介して前記車輪駆動軸に駆動トルクを付与可能なペダルと、前記車輪駆動軸にアシストトルクを付与することによって前記駆動輪の回転駆動を補助するアシスト駆動手段と、前記ペダルに加えられたペダル踏力を検出する負荷検出手段と、前記アシスト駆動手段を制御する制御手段と、を有する電動アシスト自転車であって、前記負荷検出手段は、前記サドルに加わる重量を計測可能な荷重検出手段と、前記荷重検出手段によって計測される重量を記憶する記憶手段と、所定の期間における前記重量の変動量に基づいて前記ペダル踏力を算出する算出手段と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、回転運動する部位以外に取り付けた荷重検出手段によって計測された重量の変動量からペダルに加えられた踏力を算出しているので、信号の伝送を容易にすることができる。したがって、ペダル踏力の測定における信号の伝送が容易な電動アシスト自転車を提供することができる。
また、本発明の電動アシスト自転車において、前記クランク軸の回転を検出する回転検出手段を有し、前記制御手段は、前記回転検出手段の回転検出結果と、前記負荷検出手段によって検出された前記ペダル踏力と、に基づいて、付与する前記アシストトルクのトルク量を制御することが好ましい。
この構成によれば、ペダルの回転数を検出することで、走行状態に応じた適切なアシストトルクのトルク量に調整することができる。これにより、過剰なアシストが生じる可能性を減らし、過剰なアシストによる事故の防止を行うことができる。
また、本発明の電動アシスト自転車において、前記クランク軸と前記駆動輪との間に設けられ、複数種類の変速比に切り替え可能な変速手段と、前記変速手段の変速比を検知可能な変速比検知手段と、を有し、前記制御手段は、前記変速比検知手段が検知した前記変速手段の変速比と、前記回転検出手段の回転検出結果と、前記負荷検出手段によって検出された前記ペダル踏力と、に基づいて付与する前記アシストトルクのトルク量を制御することが好適である。
この構成によれば、選択されている変速手段の状態と走行状態に合わせて、より適切なアシストトルクのトルク量に調整することができる。
また、本発明の電動アシスト自転車において、前記フレームに接続されたハンドル部に配設された速度表示手段を有し、前記速度表示手段は、前記変速比検知手段が検知した前記変速手段の変速比と、前記回転検出手段の回転検出結果と、に基づいて走行速度を算出して表示することが好適である。
この構成によれば、クランク軸の回転検出手段と変速比検知手段とを用いて走行速度を算出することができるので、速度計測手段を兼用できる。
また、本発明のペダル踏力算出方法は、クランク軸に連結されたペダルに加えられたペダル踏力を算出するペダル踏力算出方法であって、着座部にかかる重量を所定の時間間隔で計測するステップと、所定の期間における前記重量を記憶し、前記重量の変動量を算出するステップと、前記変動量から前記ペダル踏力を算出するステップと、を有することを特徴とする。
この構成によれば、踏力で生じる反力によって着座部にかかる重量が変化するのを計測してペダル踏力を算出できるので、回転部位にトルクセンサを取り付ける必要がない。
本発明の電動アシスト自転車によれば、回転運動する部位以外に取り付けた荷重検出手段によって計測された重量の変動量からペダルに加えられた踏力を算出しているので、信号の伝送を容易にすることができる。したがって、ペダル踏力の測定における信号の伝送が容易な電動アシスト自転車を提供することができる。
また、本発明のペダル踏力算出方法によれば、踏力で生じる反力によって着座部にかかる重量が変化するのを計測してペダル踏力を算出できるので、回転部位にトルクセンサを取り付ける必要がない。
第1実施形態の電動アシスト自転車の外観を示す側面図である。 第1実施形態の電動アシスト自転車の構成を示すブロック図である。 第1実施形態の電動アシスト自転車の制御を示すフローチャートである。 第1実施形態の電動アシスト自転車の制御事例を示すグラフであり、図4(a)は計測した重量の時間変化を走行速度とともに示したグラフであり、図4(b)は算出したペダル踏力の時間変化をアシスト無しのときに想定されるペダル踏力とともに示したグラフであり、図4(c)はアシストトルクのトルク量の時間変化を示したグラフである。 従来の電動アシスト自転車の外観を示す側面図である。 従来の電動アシスト自転車の制御系を示すブロック図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、分かりやすいように、図面は寸法を適宜変更している。
図1は、第1実施形態の電動アシスト自転車1の外観を示す側面図である。図2は、電動アシスト自転車1の構成を示すブロック図である。
本実施形態の電動アシスト自転車1は、乗車者の負荷を軽減するように電動のアシストトルクによる補助力を発生させるものである。電動アシスト自転車1は、図1に示すように、通常の自転車と同様のフレーム13と、駆動輪11及び前輪17と、乗車者が着座可能なサドル14と、乗車者が手を使って保持するハンドル部15と、乗車者の足で踏むペダル24とを有している。
ペダル24は、乗車者の右足用の右ペダル24aと左足用の左ペダル24bとがセットになっていて、駆動部30に取り付けられたクランク軸21の両端から延出されたアーム22a、22bの先端に設けられたペダル軸23a、23bに保持されている。
駆動部30には、例えば、歯車とチェーンが内蔵されている。ペダル24は、クランク軸21を介して、車輪駆動軸12に駆動トルクを付与することができる。
図2に示すように、駆動部30には変速手段31が内蔵されている。変速手段31は、クランク軸21と駆動輪11との間に設けられ、複数種類の変速比に切り替え可能な構造を備えている。変速手段31の状態は変速比検知手段60によって検出されている。変速比検知手段60は、例えば光学式や磁気式の位置センサであり、変速手段31の具体的構成に対応して構成されている。
さらに、本実施形態の電動アシスト自転車1は、通常の自転車と異なり、駆動部30に、アシスト駆動手段32と、回転検出手段50とを有している。さらに、電動アシスト自転車1は、乗車者の負荷を検出する負荷検出手段40と、アシスト駆動手段32を制御する制御手段70とを有している。
アシスト駆動手段32は、駆動輪11の回転駆動を補助するものであり、より具体的には、バッテリーからの電力で動作する電動モータが駆動輪11の回転軸である車輪駆動軸12に取り付けられている。バッテリーは商用電力から充電したり、電動モータからの回生電力で充電したりすることができる。
回転検出手段50は、クランク軸21の回転を検出するものであり、より具体的には、クランク軸21とともに回転する磁石を備え、回転に伴う磁場の変化を磁気センサによって検出する磁気式の回転センサである。なお、回転検出手段50は磁気式の回転センサに限らず、光学式や抵抗式等、他の方式であってもよい。なお、回転検出手段50は、回転角度を高分解能で検出できることが好ましく、例えば、5度程度の分解能を備えたものが使用される。
負荷検出手段40は、乗車者の負荷として、乗車者がペダル24に加えるペダル踏力の大きさを検出するものである。より具体的には、負荷検出手段40は、後述するように、荷重検出手段41と記憶手段42と算出手段43とを備えている。
制御手段70は、マイクロコンピュータや電源等から構成され、フレーム13に固定されている。制御手段70には、負荷検出手段40によって算出されたペダル踏力と、回転検出手段50によって検出されたクランク軸21の回転と、変速比検知手段60によって検出された変速比とから、アシストトルクによる補助力を制御する。
また、本実施形態の電動アシスト自転車1は、図1に示すように、ハンドル部15に速度表示手段80が取り付けられている。電動アシスト自転車1は、上述したように、クランク軸21の回転を検出する回転検出手段50と、変速手段31の状態を検出する変速比検知手段60とを備えているので、これらによって駆動輪11の回転速度が算出できる。したがって、電動アシスト自転車1の走行速度を算出することができ、速度表示手段80に走行速度を表示させることが可能である。
本実施形態の電動アシスト自転車1は、負荷検出手段40がペダル24やクランク軸21に装着されたものでなく、乗車者が着座するサドル14の荷重変化からペダル踏力を算出するものであることに特徴を有している。従来のトルクセンサのようにペダル24やクランク軸21に装着する場合には、回転する部材に生じる回転トルクを検出するために、複雑な構造であったり、大型化したり重くなったりしてしまう問題があった。また、従来の構成で、測定部がクランク軸21と一体に回転する場合には、その測定部から伝送する電気配線の接続構造等も難しいものとなってしまう問題があった。本実施形態の電動アシスト自転車1では、これらの問題を解決することができる。
これらの問題を解決するために、本実施形態の電動アシスト自転車1の負荷検出手段40は、荷重検出手段41と記憶手段42と算出手段43とを備え、サドル14をフレーム13に固定する位置に荷重検出手段41が配設されている。荷重検出手段41は、サドル14に乗車者が着座することによって生じる重量を計測する。記憶手段42は、荷重検出手段41によって計測された重量を記憶しておくものであり、半導体記憶装置等からなる。算出手段43は、ペダル踏力を算出するものであり、マイクロコンピュータ等からなる。
次に、本実施形態の電動アシスト自転車1の制御について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、電動アシスト自転車1の制御を示すフローチャートである。図4は、電動アシスト自転車1の制御事例を示すグラフであり、図4(a)は計測した重量の時間変化を走行速度とともに示したグラフであり、図4(b)は算出したペダル踏力の時間変化をアシスト無しのときに想定されるペダル踏力とともに示したグラフであり、図4(c)はアシストトルクのトルク量の時間変化を示したグラフである。
図3に示すように、電動アシスト自転車1は、電動のアシストトルクによる補助力を発生させるために、スイッチをオンにする。スイッチがオフの状態では補助力を生じない。電動アシスト自転車1に乗車者が着座してスイッチをオンにすると、着座部Sにかかる重量を計測するステップST1を開始する。
図3のフローチャートにおけるペダル踏力算出方法は、着座部Sにかかる重量を所定の時間間隔で計測するステップST1と、所定の期間における重量を記憶し、重量の変動量を算出するステップST2と、変動量からペダル踏力を算出するステップST3とを有する。なお、着座部Sにかかる重量とは、乗車者の着座によって加わった重量であるが、サドル14の重量を含む総重量であってもよい。
ステップST1では、荷重検出手段41によって、所定の時間間隔で周期的に重量を計測する。ステップST2では、測定開始直後に計測された重量を、乗車者が着座してペダルを踏み込む前の初期重量として記憶する。さらに、所定の時間間隔で計測された重量を記憶するとともに、初期重量からの重量の変動量を算出し、この変動量を記憶する。なお、初期重量より重量が増加するときは、乗車者が着座した初期重量を正しく計測できていなかった可能性があるので、それまでの変動量から、より正しいと推測される初期重量に置き換える。続いて、ステップST3では、記憶された重量の変動量からペダル踏力を算出する。
電動アシスト自転車1の走行中、ペダル踏力は周期的に変化する。乗車者がペダル24を踏み込んで加えるペダル踏力の反力によって、荷重検出手段41で計測される重量が減少する。このとき、ペダル踏力が周期的に変化するのに伴い、荷重検出手段41で計測される重量が周期的に減少する。本実施形態のペダル踏力算出方法では、荷重検出手段41で計測される初期重量から重量が減少した変動量の大きさは、乗車者がペダル24を踏み込んで加えるペダル踏力の大きさであるとして、ペダル踏力を算出している。なお、乗車者がペダル24に全体重を掛けている(例えば、乗車者がサドル14から臀部を浮かせた状態でペダル24を漕いでいる、いわゆる立ち漕ぎしている)ときには、算出されたペダル踏力は、走行に要するペダル踏力より大きな値となる。
この構成によれば、着座部Sにかかる重量を計測してペダル踏力を算出できるので、電動アシスト自転車1の回転部位にトルクセンサを取り付ける必要がない。また、荷重検出手段41が回転運動する部位以外に取り付けられるので、負荷検出手段40の電気配線等が容易である。
さらに、重量を計測する荷重検出手段41として、小型・軽量の荷重センサを用いることができる。荷重センサには、例えば、ひずみによって抵抗値が変化する抵抗体や、ひずみによって起電力を発生する圧電体等の方式のものが使用できる。
なお、負荷検出手段40は、荷重検出手段41と記憶手段42と算出手段43とを備えるとしたが、記憶手段42及び算出手段43が制御手段70に内蔵された構成であってもよい。例えば、荷重検出手段41がサドル14を固定する位置に取り付けられ、配線等によって制御手段70に電気接続され、制御手段70が記憶手段42及び算出手段43の機能を兼用する構成となる。
ステップST4では、乗車者がペダル24を踏み込んでクランク軸21を回転させていれば、回転検出手段50によって、クランク軸21の回転が検出される。なお、スイッチがオンになった開始直後は、初期重量の計測だけであるから、ステップST2は計測した重量を記憶するだけであり、このときステップST3及びステップST4はスキップされる。そして、初期重量の計測だけでステップST3でのペダル踏力を算出していないときは、ステップST1に戻って着座部Sにかかる重量を再計測する手順から繰り返す。また、ステップST3でのペダル踏力がゼロであったり、ステップST4でのクランク軸21の回転が検出されてしなかったりする場合、乗車者が着座していたとしても、まだ走行しようとしていないと見なされ、ステップST1に戻る。
回転検出手段50がクランク軸21の回転を僅かでも検出すれば、ステップST5で、停止状態の電動アシスト自転車1を走行させようとしているものと判断される。そして、ステップST4でクランク軸21の回転が検出され、ステップST5で走行状態と判断されると、ステップST6で、変速比検知手段60によって変速手段31の状態が検出される。変速比検知手段60によって変速比が分かるので、クランク軸21の回転速度と駆動輪11の径とを用いて、ステップST7で走行速度が算出される。なお、走行開始直後は停止状態の速度ゼロから徐々に走行速度が大きくなるが、変速手段31の変速比は乗車者の好みや路面状況により異なる。また、速度表示手段80には、ステップST7で算出された走行速度を表示することができる。
図4(a)に示すように、走行前は初期重量が計測され、ペダル踏力はゼロである。乗車者がペダル24を踏み込んでクランク軸21を回転させると、ペダル24を踏み込んだ反力によって着座部Sにかかる重量が減少する。このときの初期重量からの変動量から、図4(b)に示すペダル踏力が算出される。なお、図4(b)に示す「R」は右ペダル24aを踏み込んでいることを表し、「L」は左ペダル24bを踏み込んでいることを表している。右ペダル24aと左ペダル24bとが交互に踏み込まれるので、重量の変動量及びペダル踏力は周期的な増減を繰り返すことになる。このように、走行開始直後のペダル踏力が大きくなると、図3に示すステップST8で、アシストトルクによる補助力が必要であると判断され、ステップST9に移行する。一方、この事例と異なり、ペダル踏力が小さい場合(例えば、下り坂)はアシストトルクによる補助力を必要としないので、ステップST9には移行せず、ステップST1に戻る。
ステップST9では、算出されたペダル踏力及び走行速度に応じて、適切なアシストトルクのトルク量を算出する。図4(c)に示すように、走行開始直後は速度ゼロから加速していくためにペダル踏力が大きく、アシストトルクのトルク量が大きいことが好ましい。一定の加速状態になると、必要なトルク量は小さくてすむ。ステップST10では、算出されたトルク量を発生させるように電動モータを制御する。走行を停止する等、スイッチをオフするまで、ステップST1からの制御を所定の時間間隔で繰り返す。
なお、これらの制御は1秒以下の短時間で繰り返すことが好ましく、時間間隔が短ければ短いほど、より細やかな制御が可能である。
また、走行中に変速手段31の状態を変えると、クランク軸21の回転速度と走行速度との関係が変化する。例えば、加速中に変速比を大きくするとクランク軸21の回転速度が一定でも速度は大きくなる。また、一定速度を維持する場合に変速比を大きくすると、クランク軸21の回転速度を小さくすることができ、ペダル24をゆっくり漕ぐ動作とすることができる。
一定速度で走行中に、例えば上り坂があると、同じ変速比のままでは負荷が増加するのでペダル踏力がそれまでより大きくなったり、クランク軸21の回転速度も低下したりする。この状態を検出すると、アシストトルクのトルク量を大きくするように、トルク量が算出され、電動モータによる補助力が大きくなる。これによって、例えば上り坂であってもペダル踏力をほとんど大きくすることなく一定の速度を維持して走行することが可能となる。
なお、図4(b)では、アシストトルク無しで同じ走行状態を得るために必要となるペダル踏力を点線で示している。点線と実線との差(例えば図4(b)のT1)がアシストトルクのトルク量に相当する。着座部Sにかかる重量からペダル踏力が算出され、ペダル踏力を増加させたときには、それ以上ペダル踏力を大きくしなくても走行できるようにアシストトルクのトルク量が大きくなる制御が行われていることが分かる。また、アシストトルク無しで生じるペダル踏力の感覚を損なうことがないように、アシストトルクのトルク量を増減させているので、アシストトルクによる補助力を発生させても通常の自転車の感覚で走行することできる。
本実施形態の電動アシスト自転車1は、変速比検知手段60によって検出される変速比と、回転検出手段50によって検出される回転速度と、駆動輪11の径とから走行速度が算出される。このため、駆動輪11の回転を検出する手段を別途設けることなく、速度計測が可能であり、速度表示手段80に走行速度を表示することができる。したがって、別途、速度計測手段を設ける必要がないので、そのコストを削減できる。
本実施形態の電動アシスト自転車1では、サドル14に乗車者が着座して、ペダル24を踏み込んでから、アシストトルクによる補助力を発生させるように設定されている。さらに、乗車者が着座しないで、スイッチをオンにしてペダル24を踏み込んだとしても補助力を発生させないようにしておくことが好ましい。このため、乗車者が着座しない状態で計測される重量を基準にして、乗車者の体重に相当する初期重量が計測されていることを制御開始の条件に加えておくことが望ましい。また、安全な走行速度の範囲を乗車者が設定して、その速度範囲でアシストトルクによる補助力が発生する制御を行うことが好ましい。また、アシストの強弱を乗車者の好みで選択できるように複数のモードを用意しておくことが好適である。
以下、本実施形態としたことによる効果について説明する。
本実施形態の電動アシスト自転車1は、駆動輪11の回転軸である車輪駆動軸12と、駆動輪11が回転可能に車輪駆動軸12を軸支するフレーム13と、フレーム13に配設され乗車者が着座可能なサドル14と、フレーム13に回動可能に軸支されたクランク軸21と、クランク軸21の両端から延出されたアーム22a、22bに保持されるとともに少なくともクランク軸21を介して車輪駆動軸12に駆動トルクを付与可能なペダル24と、車輪駆動軸12にアシストトルクを付与することによって駆動輪11の回転駆動を補助するアシスト駆動手段32と、ペダル24に加えられたペダル踏力を検出する負荷検出手段40と、アシスト駆動手段32を制御する制御手段70とを有する。そして、負荷検出手段40は、サドル14に加わる重量を計測可能な荷重検出手段41と、荷重検出手段41によって計測される重量を記憶する記憶手段42と、所定の期間における重量の変動量に基づいてペダル踏力を算出する算出手段43とを備える。
この構成によれば、回転運動する部位以外に取り付けた荷重検出手段41によって計測された重量の変動量からペダル24に加えられたペダル踏力を算出しているので、信号の伝送を容易にすることができる。
また、本実施形態の電動アシスト自転車1において、クランク軸21の回転を検出する回転検出手段50を有し、制御手段70は、回転検出手段50の回転検出結果と、負荷検出手段40によって検出されたペダル踏力と、に基づいて、付与するアシストトルクのトルク量を制御することが好ましい。
この構成によれば、ペダル24(クランク軸21)の回転数を検出することで、走行状態に応じた適切なアシストトルクのトルク量に調整することができる。これにより、過剰なアシストが生じる可能性を減らし、過剰なアシストによる事故の防止を行うことができる。
また、本実施形態の電動アシスト自転車1において、クランク軸21と駆動輪11との間に設けられ、複数種類の変速比に切り替え可能な変速手段31と、変速手段31の変速比を検知可能な変速比検知手段60と、を有し、制御手段70は、変速比検知手段60が検知した変速手段31の変速比と、回転検出手段50の回転検出結果と、負荷検出手段40によって検出されたペダル踏力とに基づいて付与するアシストトルクのトルク量を制御することが好適である。
この構成によれば、選択されている変速手段31の状態と走行状態に合わせて、より適切なアシストトルクのトルク量に調整することができる。
また、本実施形態の電動アシスト自転車1において、フレーム13に接続されたハンドル部15に配設された速度表示手段80を有し、速度表示手段80は、変速比検知手段60が検知した前記変速手段31の変速比と、回転検出手段50の回転検出結果とに基づいて走行速度を算出して表示することが好適である。
この構成によれば、クランク軸21の回転検出手段50と変速比検知手段60とを用いて走行速度を算出することができるので、速度計測手段を兼用できる。
また、本実施形態のペダル踏力算出方法は、クランク軸21に連結されたペダル24に加えられたペダル踏力を算出するペダル踏力算出方法であって、着座部Sにかかる重量を所定の時間間隔で計測するステップST1と、所定の期間における重量を記憶し、重量の変動量を算出するステップST2と、変動量からペダル踏力を算出するステップST3と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、踏力で生じる反力によって着座部Sにかかる重量が変化するのを計測してペダル踏力を算出できるので、回転部位にトルクセンサを取り付ける必要がない。
以上のように、本発明の第1実施形態の電動アシスト自転車1を具体的に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。例えば次のように変形して実施することができ、これらも本発明の技術的範囲に属する。
(1)本実施形態において、ペダル24からクランク軸21を介して車輪駆動軸12に駆動トルクを付与する駆動部30に、アシスト駆動手段32を付加しているが、アシスト駆動手段32を付加する車輪駆動軸を前輪17の車輪駆動軸に変更して、前輪17も駆動輪とするように構成してもよい。
(2)本実施形態において、電動アシスト自転車1のペダル踏力算出方法について説明したが、乗車者が着座部に着座してペダルに踏力を加えるシステムであれば、本発明のペダル踏力算出方法を適用できる。例えば、足漕ぎボートやトレーニングマシンに適用することができる。
(3)本実施形態において、制御手段70は、算出されたペダル踏力によってアシストトルクによる補助力を制御するとしたが、これとは別に、例えばハンドル部15に操作レバーを設けて、乗車者が操作レバーを操作して補助力を付加する第2の制御手段を有していてもよい。こうすれば、ペダル24を漕ぐことなく走行することも可能な電動アシスト自転車とすることができる。
1 電動アシスト自転車
11 駆動輪
12 車輪駆動軸
13 フレーム
14 サドル
15 ハンドル部
17 前輪
21 クランク軸
22a アーム
22b アーム
23a ペダル軸
23b ペダル軸
24 ペダル
24a 右ペダル
24b 左ペダル
30 駆動部
31 変速手段
32 アシスト駆動手段
40 負荷検出手段
41 荷重検出手段
42 記憶手段
43 算出手段
50 回転検出手段
60 変速比検知手段
70 制御手段
80 速度表示手段
S 着座部

Claims (5)

  1. 駆動輪の回転軸である車輪駆動軸と、
    前記駆動輪が回転可能に前記車輪駆動軸を軸支するフレームと、
    前記フレームに配設され乗車者が着座可能なサドルと、
    前記フレームに回動可能に軸支されたクランク軸と、
    前記クランク軸の両端から延出されたアームに保持されるとともに少なくとも前記クランク軸を介して前記車輪駆動軸に駆動トルクを付与可能なペダルと、
    前記車輪駆動軸にアシストトルクを付与することによって前記駆動輪の回転駆動を補助するアシスト駆動手段と、
    前記ペダルに加えられたペダル踏力を検出する負荷検出手段と、
    前記アシスト駆動手段を制御する制御手段と、を有する電動アシスト自転車であって、
    前記負荷検出手段は、前記サドルに加わる重量を計測可能な荷重検出手段と、前記荷重検出手段によって計測される重量を記憶する記憶手段と、所定の期間における前記重量の変動量に基づいて前記ペダル踏力を算出する算出手段と、を備えることを特徴とする電動アシスト自転車。
  2. 前記クランク軸の回転を検出する回転検出手段を有し、
    前記制御手段は、前記回転検出手段の回転検出結果と、前記負荷検出手段によって検出された前記ペダル踏力と、に基づいて、付与する前記アシストトルクのトルク量を制御することを特徴とする請求項1に記載の電動アシスト自転車。
  3. 前記クランク軸と前記駆動輪との間に設けられ、複数種類の変速比に切り替え可能な変速手段と、
    前記変速手段の変速比を検知可能な変速比検知手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記変速比検知手段が検知した前記変速手段の変速比と、前記回転検出手段の回転検出結果と、前記負荷検出手段によって検出された前記ペダル踏力と、に基づいて付与する前記アシストトルクのトルク量を制御することを特徴とする請求項2に記載の電動アシスト自転車。
  4. 前記フレームに接続されたハンドル部に配設された速度表示手段を有し、
    前記速度表示手段は、前記変速比検知手段が検知した前記変速手段の変速比と、前記回転検出手段の回転検出結果と、に基づいて走行速度を算出して表示することを特徴とする請求項3に記載の電動アシスト自転車。
  5. クランク軸に連結されたペダルに加えられたペダル踏力を算出するペダル踏力算出方法であって、
    着座部にかかる重量を所定の時間間隔で計測するステップと、
    所定の期間における前記重量を記憶し、前記重量の変動量を算出するステップと、
    前記変動量から前記ペダル踏力を算出するステップと、
    を有することを特徴とするペダル踏力算出方法。

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