JP2002301509A - 圧延機の制御装置 - Google Patents

圧延機の制御装置

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JP2002301509A
JP2002301509A JP2001107195A JP2001107195A JP2002301509A JP 2002301509 A JP2002301509 A JP 2002301509A JP 2001107195 A JP2001107195 A JP 2001107195A JP 2001107195 A JP2001107195 A JP 2001107195A JP 2002301509 A JP2002301509 A JP 2002301509A
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learning
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learning data
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Yousuke Tonami
洋介 渡並
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】圧延実績が少ないロットの場合にも、製品精度
を向上させる圧延機の設定データの設定を行なうこと。 【解決手段】圧延材の圧延に関わる物理量の実績データ
を記憶する実績データ記憶手段1と、各々の圧延モデル
に一致する圧延要因区分を判定する圧延要因区分判定手
段と、圧延要因区分毎に各々の圧延モデルの学習データ
を分類し記憶する学習データ記憶手段2と、実績データ
を用いて各々の圧延モデルの学習データを計算し記憶す
る学習データ計算手段4と、学習量を学習回数として、
圧延要因区分毎の学習量を記憶する学習量記憶手段3
と、各々の圧延モデルと学習データと学習量とを用い
て、次圧延材に対する圧延機の設定データを計算する設
定データ計算手段5と、圧延機の設定データを圧延機に
対して設定する設定データ設定手段6とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば鉄鋼、非鉄
材料等の圧延材を圧延するNスタンドの圧延機からなる
圧延システムにおける圧延機の制御装置に係り、特に圧
延モデルおよびモデル学習を用いた圧延機の制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば鉄鋼、非鉄材料等の圧延
材を圧延するNスタンドの圧延機からなる圧延システム
において、圧延機の設定データの精度は、プロセスコン
ピュータ内で実行される設定計算の精度に依存する。
【0003】この場合、設定計算内においては、圧延の
スラブの情報(スラブサイズ、鋼種、スラブ温度、成
分)、および目標とするコイルのサイズを基に、モデル
式を用いて、圧延機への設定データを求めるようにして
いる。
【0004】ところで、通常、これらの設定計算には、
モデル式と呼ばれる一般式、またはシステム固有の式が
用いられるが、これらの式は、実験で求めたり、機械特
性によって決めた式であったり、あるいは計算機による
シミュレーションにより決定した式である場合が多い。
【0005】しかしながら、このような場合、実際の圧
延時のデータを使って求めていないことから、実際に圧
延を行なった場合に、計算によって求めた設定データと
実際の圧延結果とが合致せず、製品精度がよくない場合
が発生する。
【0006】そこで、このような不具合に対して、現状
では、以下のような手段が講じられてきている。
【0007】(a)前圧延材の圧延結果を基に、設定予
測値と実績値との差または比を学習項という形で、モデ
ル式に加算、または積算し、モデル式から計算されるデ
ータに修正を行なう。
【0008】(b)同一の鋼種、サイズ等により圧延材
を区分し(以下、この圧延要因区分をロットとも称す
る)、同一ロットに含まれる圧延材に関して、設定デー
タと実績データとの差または比をロット学習項という形
で、モデル式から計算されるデータに修正を行なう。
【0009】しかしながら、このような手段を講じるこ
とにより、モデル式の精度の向上を図ることは可能であ
るが、学習では、過去に圧延実績があるロットの場合に
は、精度が向上するが、圧延実績が少ないロットの場合
には、モデル式自体の精度のままでよくない場合が発生
する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
圧延システムにおける圧延機の設定データの設定方法に
おいては、圧延実績が少ないロットの場合には、設定計
算に用いるモデル式に左右されることから、製品精度が
よくない場合が発生するという問題がある。
【0011】本発明の目的は、圧延実績が少ないロット
の場合にも、製品精度を向上させる圧延機の設定データ
の設定を行なうことが可能な圧延機の制御装置を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に対応する発明では、圧延材を圧延する
Nスタンドの圧延機からなる圧延システムにおける圧延
機の制御装置において、圧延材の圧延に関わる物理量の
実績データを記憶する実績データ記憶手段と、各々の圧
延モデルに一致する圧延要因区分を判定する圧延要因区
分判定手段と、圧延要因区分判定手段により判定された
圧延要因区分毎に、各々の圧延モデルの学習データを分
類し、記憶する学習データ記憶手段と、実績データ記憶
手段に記憶されている実績データを用いて、各々の圧延
モデルの学習データを計算し、学習データ記憶手段に記
憶する学習データ計算手段と、学習データ計算手段によ
り計算された学習量を学習回数として、圧延要因区分判
定手段により判定された圧延要因区分毎の学習量を記憶
する学習量記憶手段と、各々の圧延モデルと学習データ
記憶手段に記憶されている学習データと学習量記憶手段
に記憶されている学習量とを用いて、次圧延材に対する
圧延機の設定データを計算する設定データ計算手段と、
設定データ計算手段により計算された圧延機の設定デー
タを、圧延機に対して設定する設定データ設定手段とを
備えている。
【0013】従って、請求項1に対応する発明の圧延機
の制御装置においては、学習量を考慮して圧延機の設定
データを計算することにより、圧延実績が少ないロット
の場合でも、製品精度を向上させる圧延機の設定データ
の設定を行なうことができる。
【0014】また、請求項2に対応する発明では、上記
請求項1に対応する発明の圧延機の制御装置において、
学習量記憶手段としては、学習量を、学習データを計算
するのに用いたパラメータの関数として記憶するように
している。
【0015】従って、請求項2に対応する発明の圧延機
の制御装置においては、学習量を、学習データを計算す
るのに用いたパラメータの関数として記憶することによ
り、圧延実績が少ないロットの場合でも、より一層製品
精度を向上させる圧延機の設定データの設定を行なうこ
とができる。
【0016】さらに、請求項3に対応する発明では、上
記請求項1に対応する発明の圧延機の制御装置におい
て、学習データ計算手段としては、学習データを計算す
るのに用いるパラメータを、記憶されている学習量の関
数とするようにしている。
【0017】従って、請求項3に対応する発明の圧延機
の制御装置においては、学習データを計算するのに用い
るパラメータを、記憶されている学習量の関数とするこ
とにより、圧延実績が少ないロットの場合でも、より一
層製品精度を向上させる圧延機の設定データの設定を行
なうことができる。
【0018】また、請求項4に対応する発明では、上記
請求項1に対応する発明の圧延機の制御装置において、
学習データ計算手段としては、現圧延材の圧延要因との
圧延要因類似距離を計算し、類似圧延要因区分の学習デ
ータを計算するのに用いるパラメータを、圧延要因類似
距離の関数として記憶するようにしている。
【0019】従って、請求項4に対応する発明の圧延機
の制御装置においては、類似圧延要因区分の実績データ
を用いて学習データの計算をすることにより、圧延実績
が少ないロットの場合でも、より一層製品精度を向上さ
せる圧延機の設定データの設定を行なうことができる。
【0020】さらに、請求項5に対応する発明では、上
記請求項1に対応する発明の圧延機の制御装置におい
て、設定データ計算手段としては、次圧延材の圧延要因
との圧延要因類似距離を計算し、類似圧延要因区分の学
習データを用いて設定データを計算するようにしてい
る。
【0021】従って、請求項5に対応する発明の圧延機
の制御装置においては、類似圧延要因区分の学習データ
を用いて設定データを計算することにより、圧延実績が
少ないロットの場合でも、より一層製品精度を向上させ
る圧延機の設定データの設定を行なうことができる。
【0022】一方、請求項6に対応する発明では、上記
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する発明の
圧延機の制御装置において、学習データの類似圧延要因
毎に近似関数を計算し、学習データ記憶手段に記憶され
ている学習データを修正する学習データ修正手段と、学
習データ修正手段による学習データの修正と共に学習量
記憶手段に記憶されている学習量を修正する学習量修正
手段とを付加している。
【0023】従って、請求項6に対応する発明の圧延機
の制御装置においては、類似圧延要因区分の学習データ
の近似関数を用いて学習データを修正することにより、
圧延実績が少ないロットの場合でも、より一層製品精度
を向上させる圧延機の設定データの設定を行なうことが
できる。
【0024】また、請求項7に対応する発明では、上請
求項1乃至請求項5のいずれか1項に対応する発明の圧
延機の制御装置において、実績データ記憶手段に記憶さ
れている実績データを用いて、圧延モデルのパラメータ
を修正するモデルパラメータ修正手段と、モデルパラメ
ータ修正手段によるモデルパラメータの修正と共に学習
データ記憶手段に記憶されている学習データを修正する
学習データ修正手段と、学習データ修正手段による学習
データの修正と共に学習量記憶手段に記憶されている学
習量を修正する学習量修正手段とを付加している。
【0025】従って、請求項7に対応する発明の圧延機
の制御装置においては、実績データを用いて圧延モデル
のパラメータを修正すると共に学習データを修正するこ
とにより、圧延実績が少ないロットの場合でも、より一
層製品精度を向上させる圧延機の設定データの設定を行
なうことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0027】(第1の実施の形態:請求項1乃至3に対
応)図1は、本実施の形態による圧延機の制御装置の全
体構成例を示すブロック図である。
【0028】図1において、駆動モータにより駆動され
て圧延材(例えば鉄鋼、非鉄材料等)を圧延するNスタ
ンドの圧延機からなる圧延システムに対して、本実施の
形態の圧延機の制御装置は、実績データ記憶手段1と、
学習データ記憶手段2と、学習量記憶手段3と、学習デ
ータ計算手段4と、設定データ計算手段5と、設定デー
タ設定手段6と、圧延要因区分判定手段10とから構成
している。
【0029】実績データ記憶手段1は、圧延材の圧延に
関わる物理量の実績データを記憶する。
【0030】圧延要因区分判定手段10は、各々の圧延
モデルに一致する圧延要因区分を判定する。
【0031】学習データ記憶手段2は、圧延要因区分判
定手段10により判定された圧延要因区分毎に、各々の
圧延モデルの学習データを分類し、記憶する。
【0032】学習データ計算手段4は、実績データ記憶
手段1に記憶されている実績データを用いて、各々の圧
延モデルの学習データを計算し、学習データ記憶手段2
に記憶する。
【0033】学習量記憶手段3は、学習データ計算手段
4により計算された学習量を学習回数として、圧延要因
区分判定手段10により判定された圧延要因区分毎の学
習量を記憶する。
【0034】設定データ計算手段5は、各々の圧延モデ
ルと学習データ記憶手段2に記憶されている学習データ
と学習量記憶手段3に記憶されている学習量とを用い
て、次圧延材に対する圧延機の設定データを計算する。
【0035】設定データ設定手段6は、設定データ計算
手段5により計算された圧延機の設定データを、圧延機
に対して設定する。
【0036】次に、以上のように構成した本実施の形態
による圧延機の制御装置の作用について説明する。
【0037】図1において、実績データ記憶手段1で
は、例えば温度、速度、ロールギャップ、板厚等の材料
に係わる物理量の実績データを、圧延材の先端部より一
定距離毎に所定のポイントをサンプリングし、記憶す
る。
【0038】圧延要因区分判定手段10では、例えば材
質、目標サイズ、温度等により、各々の圧延モデルにあ
った圧延要因区分を判定する。
【0039】学習データ記憶手段2では、学習データを
圧延要因区分毎に分類し、学習データ区分テーブルとし
て格納する。
【0040】学習量記憶手段3では、圧延要因区分毎の
学習量を記憶する。
【0041】設定データ計算手段5では、各々の圧延モ
デルと学習データと学習量とから、次圧延材に対する、
例えば圧延速度、ロールギャップ等の圧延機の設定デー
タを計算する。
【0042】設定データ設定手段6では、圧延前に圧延
機の設定データを圧延機に対して設定する。
【0043】以下、かかる作用について、図2に示す概
要図を用いてより具体的に説明する。
【0044】実績データ記憶手段1では、圧延後、セン
サーから直接サンプリングした実績データyACTと、実
績および設定データと、圧延モデルfModelから計算し
た実績計算データyACT-CAL等を記憶する。
【0045】
【数1】
【0046】ここで、aはモデルパラメータ(ベクト
ル)、xは圧延モデルの状態変数(ベクトル)(定数項
も含む)である。
【0047】図2は、圧延要因を、例えば鋼種、板厚、
板幅の3つとした圧延要因区分の一例を示す概要図であ
る。
【0048】圧延要因区分判定手段10では、各々の圧
延要因の範囲に一致する圧延要因区分Lotを判定する。
【0049】
【数2】
【0050】ここで、fLotは圧延区分を判定する関数
である。
【0051】学習データ計算手段4では、次のように学
習データを計算する。
【0052】
【数3】
【0053】または
【数4】
【0054】ここで、βLotは学習データ計算用のパラ
メータ、Z’Lotは圧延要因区分の学習データである。
【0055】なお、学習データ計算時に、実績データと
実績計算データとの差がある範囲内でない場合には、学
習しないという方法もある。
【0056】学習データ記憶手段2では、計算した学習
データZ’Lotを新たな学習データZLotとして記憶す
る。
【0057】なお、計算した学習データ自体がある範囲
内でない場合には、新たな学習データを記憶しないとい
う方法もある。
【0058】学習量記憶手段3では、学習データが計算
され記憶された場合に、次のように学習回数を記憶す
る。
【0059】
【数5】
【0060】ここで、nLotは学習量である。
【0061】設定データ計算手段5では、次のように圧
延モデルに学習データを加算または積算する。
【0062】
【数6】
【0063】または
【数7】
【0064】ここで、ySET-CALは圧延モデルと学習デ
ータとから計算したデータである。
【0065】学習量の関数fSETは、例えば次のように
学習量が少ない場合には大きく、学習量が多い場合には
1になるようにする。
【0066】
【数8】
【0067】ここで、an、bnはパラメータである。
【0068】上述したように、本実施の形態による圧延
機の制御装置では、学習量を考慮して圧延機の設定デー
タを計算するようにしているので、圧延実績が少ないロ
ットの場合でも、製品精度を向上させる圧延機の設定デ
ータの設定を行なうことが可能となる。
【0069】(変形例1)本変形例の圧延機の制御装置
では、上記実施の形態の圧延機の制御装置において、学
習量記憶手段3としては、学習量を、学習データを計算
するのに用いたパラメータの関数として記憶するように
している。
【0070】すなわち、次のような学習量を、学習デー
タを計算するのに用いたパラメータの関数として記憶す
る。
【0071】
【数9】
【0072】(変形例2)本変形例の圧延機の制御装置
では、上記実施の形態の圧延機の制御装置において、学
習データ計算手段4としては、学習データを計算するの
に用いるパラメータを、記憶されている学習量の関数と
するようにしている。
【0073】すなわち、学習データを計算するのに用い
るパラメータを、次のように学習量の関数にする。
【0074】
【数10】
【0075】ここで、fβは例えば次のような学習量が
少ない場合に大きく、学習量が多い場合に小さい関数に
する。
【0076】
【数11】
【0077】ここで、an、bnはパラメータである。
【0078】上述したように、本変形例による圧延機の
制御装置では、学習量を考慮して圧延機の設定データを
計算するようにしているので、圧延実績が少ないロット
の場合でも、より一層製品精度を向上させる圧延機の設
定データの設定を行なうことが可能となる。
【0079】(第2の実施の形態:請求項4、請求項5
に対応)本実施の形態による圧延機の制御装置は、前記
第1の実施の形態とほぼ同様であるが、第1の実施の形
態の圧延機の制御装置において、学習データ計算手段4
としては、現圧延材の圧延要因との圧延要因類似距離を
計算し、類似圧延要因区分の学習データを計算するのに
用いるパラメータを、圧延要因類似距離の関数として記
憶するようにするか、もしくは、設定データ計算手段5
としては、次圧延材の圧延要因との圧延要因類似距離を
計算し、類似圧延要因区分の学習データを用いて設定デ
ータを計算するようにしている。
【0080】次に、以上のように構成した本実施の形態
による圧延機の制御装置の作用について説明する。
【0081】圧延要因を、例えば鋼種、板厚、板幅の3
つとする。
【0082】この場合、板厚と板幅は数値的に連続であ
るが、鋼種は数値的に不連続である。
【0083】そこで、圧延要因類似距離は、例えば次の
ように数値的に連続なものから計算する。
【0084】
【数12】
【0085】ここで、Xは数値的に連続な圧延要因、
Lotは各圧延要因の重み関数、‖‖はノルムである。
【0086】学習データ計算手段4では、例えば次のよ
うに圧延要因類似距離を用いて圧延要因が類似した学習
データも計算する。
【0087】
【数13】
【0088】ここで、fは例えば次のような距離が短
い場合に1で、距離が長い場合に小さい関数にする。
【0089】
【数14】
【0090】または
【数15】
【0091】ここで、bはパラメータ、Maxは最大
値とする関数である。
【0092】もしくは、設定データ計算手段5では、例
えば次のように圧延要因の類似した学習データの重み付
き平均を用いる。
【0093】
【数16】
【0094】上述したように、本実施の形態による圧延
機の制御装置では、類似圧延要因区分の実績データを用
いて学習データを計算するか、もしくは類似圧延要因区
分の学習データを用いて設定データを計算するようにし
ているので、圧延実績が少ないロットの場合でも、より
一層製品精度を向上させる圧延機の設定データの設定を
行なうことが可能となる。
【0095】(第3の実施の形態:請求項6に対応)図
3は、本実施の形態による圧延機の制御装置の全体の構
成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一
符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分に
ついてのみ述べる。
【0096】すなわち、本実施の形態による圧延機の制
御装置は、図3に示すように、前記図1に、学習データ
修正手段7と、学習量修正手段8とを付加した構成とし
ている。
【0097】学習データ修正手段7は、学習データの類
似圧延要因毎に近似関数を計算し、前記学習データ記憶
手段2に記憶されている学習データを修正する。
【0098】学習量修正手段8は、学習データ修正手段
7による学習データの修正と共に前記学習量記憶手段3
に記憶されている学習量を修正する。
【0099】次に、以上のように構成した本実施の形態
による圧延機の制御装置の作用について説明する。
【0100】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0101】図3において、学習データの近似は、例え
ば次のように数値的に連続する要因の関数で近似する
(不連続の要因は、同一の区分のみのデータで近似す
る)
【0102】
【数17】
【0103】ここで、aは近似ベクトルである。
【0104】近似ベクトルは、類似学習データから例え
ば重み付き最小二乗法で求める。
【0105】この場合、次のような式を満たす。
【0106】
【数18】
【0107】ここで、wは各連続な圧延要因の重み関
数であり、その重みは学習量の関数でもよい。
【0108】学習データの修正は、例えば次のように近
似関数を用いて行なう。
【0109】
【数19】
【0110】ここで、βZは学習データ修正用のパラメ
ータである。
【0111】なお、学習量がある値よりも多い圧延要因
区分の場合、学習データの修正をしないという方法もあ
る。
【0112】また、学習量の修正は、例えば次のように
平均を用いて行なう。
【0113】
【数20】
【0114】上述したように、本実施の形態による圧延
機の制御装置では、類似圧延要因区分の学習データの近
似関数を用いて学習データを修正するようにしているの
で、圧延実績が少ないロットの場合でも、より一層製品
精度を向上させる圧延機の設定データの設定を行なうこ
とが可能となる。
【0115】(第4の実施の形態:請求項7に対応)図
4は、本実施の形態による圧延機の制御装置の全体の構
成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一
符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分に
ついてのみ述べる。
【0116】すなわち、本実施の形態による圧延機の制
御装置は、図4に示すように、前記図1に、モデルパラ
メータ修正手段9と、学習データ修正手段7’と、学習
量修正手段8’とを付加した構成としている。
【0117】モデルパラメータ修正手段9は、前記実績
データ記憶手段1に記憶されている実績データを用い
て、圧延モデルのパラメータを修正する。
【0118】学習データ修正手段7’は、モデルパラメ
ータ修正手段9によるモデルパラメータの修正と共に前
記学習データ記憶手段2に記憶されている学習データを
修正する。
【0119】学習量修正手段8’は、学習データ修正手
段7’による学習データの修正と共に前記学習量記憶手
段3に記憶されている学習量を修正する。
【0120】次に、以上のように構成した本実施の形態
による圧延機の制御装置の作用について説明する。
【0121】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0122】図4において、モデルパラメータは、実績
データを用いて、例えばモデルが線形の場合には最小二
乗法で、非線形の場合には非線形最小二乗法で修正す
る。
【0123】線形の場合には、次のような式を満たす。
【0124】
【数21】
【0125】ここで、aMinは最小二乗法でのモデルパ
ラメータ(ベクトル)、βaはモデルパラメータ修正用
のパラメータである。
【0126】なお、モデルパラメータ修正時に、実績デ
ータと実績計算データとの差がある範囲内でない場合に
は、そのデータを用いないという方法もある。
【0127】また、モデルパラメータ修正は、類似圧延
要因区分毎に行なうようにしてもよい。
【0128】モデルパラメータを修正した場合、学習デ
ータの修正は例えば次のように行なう。
【0129】
【数22】
【0130】ここで、βZaは学習データ修正用のパラメ
ータである。
【0131】また、学習量の修正は、例えば次のように
行なう。
【0132】
【数23】
【0133】ここで、βZnは学習量修正用のパラメータ
である。
【0134】上述したように、本実施の形態による圧延
機の制御装置では、実績データを用いて圧延モデルのパ
ラメータを修正すると共に学習データを修正するように
しているので、圧延実績が少ないロットの場合でも、よ
り一層製品精度を向上させる圧延機の設定データの設定
を行なうことが可能となる。
【0135】(その他の実施の形態)尚、本発明は、上
記各実施の形態に限定されるものではなく、実施段階で
はその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形して実施す
ることが可能である。 例えば、上記各実施の形態は可能な限り適宜組合わせて
実施してもよく、その場合には組合わせた作用効果を得
ることができる。 さらに、上記各実施の形態には種々の段階の発明が含ま
れており、開示される複数の構成要件における適宜な組
合わせにより、種々の発明を抽出することができる。 例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの
構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題
の欄で述べた課題(の少なくとも一つ)が解決でき、発
明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも一
つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構
成を発明として抽出することができる。
【0136】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧延機の
制御装置によれば、学習量を考慮して圧延機の設定デー
タを計算するようにしているので、圧延実績が少ないロ
ットの場合にも、製品精度を向上させる圧延機の設定デ
ータの設定を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による圧延機の制御
装置の全体構成例を示すブロック図。
【図2】同第1の実施の形態の圧延機の制御装置におけ
る圧延要因区分の一例を示す概要図、
【図3】本発明の第3の実施の形態による圧延機の制御
装置の全体構成例を示すブロック図。
【図4】本発明の第4の実施の形態による圧延機の制御
装置の全体構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
1…実績データ記憶手段 2…学習データ記憶手段 3…学習量記憶手段 4…学習データ計算手段 5…設定データ計算手段 6…設定データ設定手段 7…学習データ修正手段 8…学習量修正手段 7’…学習データ修正手段 8’…学習量修正手段 9…モデルパラメータ修正手段 10…圧延要因区分判定手段。
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Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延材を圧延するNスタンドの圧延機か
    らなる圧延システムにおける圧延機の制御装置におい
    て、 前記圧延材の圧延に関わる物理量の実績データを記憶す
    る実績データ記憶手段と、 各々の圧延モデルに一致する圧延要因区分を判定する圧
    延要因区分判定手段と、 前記圧延要因区分判定手段により判定された圧延要因区
    分毎に、前記各々の圧延モデルの学習データを分類し、
    記憶する学習データ記憶手段と、 前記実績データ記憶手段に記憶されている実績データを
    用いて、前記各々の圧延モデルの学習データを計算し、
    前記学習データ記憶手段に記憶する学習データ計算手段
    と、 前記学習データ計算手段により計算された学習量を学習
    回数として、前記圧延要因区分判定手段により判定され
    た圧延要因区分毎の学習量を記憶する学習量記憶手段
    と、 前記各々の圧延モデルと前記学習データ記憶手段に記憶
    されている学習データと前記学習量記憶手段に記憶され
    ている学習量とを用いて、次圧延材に対する圧延機の設
    定データを計算する設定データ計算手段と、 前記設定データ計算手段により計算された圧延機の設定
    データを、前記圧延機に対して設定する設定データ設定
    手段と、 を備えて成ることを特徴とする圧延機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の圧延機の制御装置
    において、 前記学習量記憶手段としては、学習量を、学習データを
    計算するのに用いたパラメータの関数として記憶するよ
    うにしたことを特徴とする圧延機の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の圧延機の制御装置
    において、 前記学習データ計算手段としては、学習データを計算す
    るのに用いるパラメータを、記憶されている学習量の関
    数とするようにしたことを特徴とする圧延機の制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1に記載の圧延機の制御装置
    において、 前記学習データ計算手段としては、現圧延材の圧延要因
    との圧延要因類似距離を計算し、類似圧延要因区分の学
    習データを計算するのに用いるパラメータを、前記圧延
    要因類似距離の関数として記憶するようにしたことを特
    徴とする圧延機の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1に記載の圧延機の制御装置
    において、 前記設定データ計算手段としては、次圧延材の圧延要因
    との圧延要因類似距離を計算し、類似圧延要因区分の学
    習データを用いて設定データを計算するようにしたこと
    を特徴とする圧延機の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項1乃至請求項5のいずれか1
    項に記載の圧延機の制御装置において、 前記学習データの類似圧延要因毎に近似関数を計算し、
    前記学習データ記憶手段に記憶されている学習データを
    修正する学習データ修正手段と、 前記学習データ修正手段による学習データの修正と共に
    前記学習量記憶手段に記憶されている学習量を修正する
    学習量修正手段と、 を付加して成ることを特徴とする圧延機の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項1乃至請求項5のいずれか1
    項に記載の圧延機の制御装置において、 前記実績データ記憶手段に記憶されている実績データを
    用いて、前記圧延モデルのパラメータを修正するモデル
    パラメータ修正手段と、 前記モデルパラメータ修正手段によるモデルパラメータ
    の修正と共に前記学習データ記憶手段に記憶されている
    学習データを修正する学習データ修正手段と、 前記学習データ修正手段による学習データの修正と共に
    前記学習量記憶手段に記憶されている学習量を修正する
    学習量修正手段と、 を付加して成ることを特徴とする圧延機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011027451A1 (ja) * 2009-09-03 2011-03-10 東芝三菱電機産業システム株式会社 設定計算学習装置及び設定計算学習方法

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WO2011027451A1 (ja) * 2009-09-03 2011-03-10 東芝三菱電機産業システム株式会社 設定計算学習装置及び設定計算学習方法
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