JP2002299510A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2002299510A
JP2002299510A JP2001100713A JP2001100713A JP2002299510A JP 2002299510 A JP2002299510 A JP 2002299510A JP 2001100713 A JP2001100713 A JP 2001100713A JP 2001100713 A JP2001100713 A JP 2001100713A JP 2002299510 A JP2002299510 A JP 2002299510A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フォトリソグラフィー法により製造される半導
体装置において、絶縁層樹脂の硬化前にエッチング液や
メッキ液に暴露されても、パターンニング精度の良い絶
縁樹脂層を有する半導体装置を提供することにある。 【解決手段】半導体ウエハー表面に、少なくとも1個の
アクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノー
ルノボラック(イ)、エポキシ樹脂(ロ)、及び、光重
合開始剤(ハ)を含んでなり、且つ、光硬化成分を80
重量%から20重量%、熱硬化成分を20重量%から8
0重量%含有する感光性樹脂組成物よりなる絶縁樹脂層
が積層され、その上に銅箔のエッチングにより形成され
た再配線層が位置し、半導体ウエハー上のアルミパッド
部をフォトリソグラフィー法により開口し、再配線層と
アルミパッド部をワイヤーボンディング接続することを
特徴とする半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関す
るものであり、詳しくは、半導体装置の小型化及び低コ
スト化に寄与する、ウェハーレベルのパッケージに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の高機能化並びに軽薄短
小化の要求に伴い、電子部品の高密度集積化、さらには
高密度実装化が進んできている。これらの電子機器に使
用される半導体パッケージは、小型化かつ多ピン化して
きており、また、半導体パッケージを含めた電子部品を
実装する、実装用基板も小型化してきている。
【0003】半導体パッケージはその小型化に伴って、
従来のようなリードフレームを使用した形態のパッケー
ジでは、小型化に限界がきているため、最近では回路基
板上にチップを実装したものとして、BGA(Ball
Grid Array)や、CSP(Chip Sc
ale Package)といった、エリア実装型の新
しいパッケージ方式が提案されている。これらの半導体
パッケージにおいて、半導体チップの電極と従来型半導
体パッケージのリードフレームの機能を有する、半導体
パッケージ用基板と呼ばれる、プラスチックやセラミッ
クス等各種材料を使って構成される、サブストレートの
端子との電気的接続方法として、ワイヤーボンディング
方式やTAB(Tape Automated Bon
ding)方式、さらにはFC(Frip Chip)
方式などが知られているが、最近では、半導体パッケー
ジの小型化に有利なFC接続方式を用いた、BGAやC
SPの構造が盛んに提案されている。しかし、これらの
パッケージは半導体チップを個片化した後に、1つ1つ
パッケージング及びテストを実施しなくてはならず、コ
ストを押し上げる要因となっていた。
【0004】このため、半導体チップを個片化する前
に、一括してパッケージング及びテストする方法が各社
より提案されている。その中でも、ウェハー上に絶縁樹
脂層を形成し、その上に設けたパッドとの間を、従来か
らある接合技術であるワイヤーボンディングを用いて接
合する方法が、最も高い次元で信頼性とコストを両立さ
せ得る手法であるとして注目を集めている。
【0005】その方法として、ウェハーレベルパッケー
ジの製造方法において、半導体ウェハー表面に感光性樹
脂を用いた絶縁樹脂層を形成し、次にフォトリソグラフ
ィー法により、絶縁樹脂層にワイヤーボンディング用開
口部を設け、この開口部を通して一括してワイヤーボン
ドおよび封止した後、ダイシングして、各チップを個片
化する提案もある。
【0006】しかし、従来の感光性樹脂は露光・現像
(光硬化)後および熱硬化後にエッチング液や、メッキ
液に対する耐性はあったが、光硬化・熱硬化前にエッチ
ング液やメッキ液に対する耐性はなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フォトリソ
グラフィー法により製造される半導体装置において、絶
縁層樹脂の硬化前にエッチング液やメッキ液に暴露され
ても、パターンニング精度の良い絶縁樹脂層を有する半
導体装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するため、アクリロイル基またはメタクリロイル
基を有するフェノールノボラック(イ)、エポキシ樹脂
(ロ)および光重合開始剤(ハ)を必須成分とする感光
性樹脂が、光硬化および熱硬化前の状態でも、エッチ
ング液や、メッキ液に対する耐性があり、エッチング
液やメッキ液に暴露されたあと、フォトリソグラフィー
法によりパターンニングできることと、硬化後、パッ
ケージの絶縁層としての優れた特性を見出し、本発明を
完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、半導体ウエハー表面
に、少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイ
ル基を有するフェノールノボラック(イ)、エポキシ樹
脂(ロ)、及び、光重合開始剤(ハ)を含んでなり、且
つ、光硬化成分を80重量%から20重量%、熱硬化成
分を20重量%から80重量%含有する感光性樹脂組成
物よりなる絶縁樹脂層が積層され、その上に銅箔のエッ
チングにより形成されたの再配線層が設けられ、絶縁樹
脂層における半導体ウエハー上のアルミパッド部をフォ
トリソグラフィー法により開口し、再配線層とアルミパ
ッド部をワイヤーボンディング接続されてなることを特
徴とする半導体装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いる少なくとも1個の
アクリロイル基またはメタクリロイル基を有するフェノ
ールノボラック(イ)は、フェノールノボラックとグリ
シジル基を有するアクリレートまたはメタクリレートと
を反応させて得られる。フェノールノボラックとして
は、分子中に1個または2個のフェノール性水酸基を有
するフェノール化合物とホルムアルデヒドと酸触媒下で
得られる多官能フェノールを用いるのが好ましく、更に
は、アルキルフェノールを用いるのが好ましい。
【0011】光重合しアルカリ現像性に優れた、パター
ン精度のよい感光性樹脂を得るためには、フェノールノ
ボラックのフェノール性水酸基に対して、30〜70%
の比率でグリシジル基を有するアクリレートまたはメタ
クリレートを反応させることが適当である。30%より
小さいと光重合が不十分になり、現像時の露光部と未露
光部のコントラストがつき難くなる。そのうえ、フェノ
ールノボラックのアルカリ可溶性が高くなるため、回路
加工工程でアルカリエッチングを選択した場合、露光部
の樹脂の膜減りが生じる。また、70%より多いとアル
カリ可溶性を発現するフェノール性水酸基が不足しアル
カリ現像ができなくなる。
【0012】本発明に用いるエポキシ樹脂(ロ)は、オ
ルソクレゾールノボラック型、ビスフェノールA型、ビ
スフェノールF型、ビフェノール型、ジシクロペンタジ
エン型、脂肪族タイプ、一般式(1)で表される化合物
や、その他のシリコーンタイプ等が挙げられる。
【0013】
【化2】 (式中、R1は1価炭化水素基、R2は1価炭化水素基又
は水素原子、R3はエポキシ基含有有機基である。aは
0又は整数であり、bおよびcは整数であり、a/cは
0〜4の数であり、b/cは0.05〜4の数であり、
且つ(a+b)/cは0.2〜4の数である。)
【0014】一般式(1)で表される化合物は、その分
子は、ちょうど、かご状に緩く3次元化したオリゴシロ
キサンの表面にエポキシ基含有有機基が存在している構
造をとっているものと考えられる。かご型に緩く3次元
化したシリコーンが、樹脂組成物中で柔軟なミクロドメ
イン構造を形成し、その結果、樹脂組成物自体に柔軟性
を与え、基材への接着性が向上する。
【0015】また、このオルガノポリシロキサンの表面
に、エポキシ基含有有機基が、選択的に高濃度で存在す
るため、このオルガノポリシロキサンは、樹脂組成物中
の他の成分と高い相溶性を示し、そのエポキシ基は高い
反応性を示す。そのため、現像時に、未露光部の樹脂組
成物中のオルガノシロキサンの除去が容易になり、加工
後の樹脂組成物より、未反応のオルガノポリシロキサン
の不均一化や浸み出しが発生せず、さらに、耐熱性、機
械特性等の特性も向上されているものと考えられる。
【0016】一般式(1)以外の構造の、エポキシ基含
有有機基を有するオルガノポリシロキサンには、直鎖状
のポリシロキサンの側鎖又は末端にエポキシ基含有有機
基を導入したものが存在する。しかし、このオルガノポ
リシロキサンは、樹脂組成物中の他の成分との相溶性や
エポキシ基の反応性に乏しく、本発明において必須成分
(イ)の代わりに使用した場合、得られる樹脂組成物の
耐熱性や機械特性は、本発明によるものと比較して著し
く劣ったものしか得られない。
【0017】本発明で用いる一般式(1)で表される化
合物は、以下の条件を満足させるものが好ましい。式
(1)中、R1の1価炭化水素基としては、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニ
ル基、トルイル基等のアリール基、ベンジル基、フェネ
チル基等のアラルキル基、クロロメチル基等が挙げられ
る。
【0018】式(1)中、R2の1価炭化水素基として
は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアル
キル基、フェニル基、トルイル基等のアリール基、ベン
ジル基、フェネチル基等のアラルキル基、クロロメチル
基等が挙げられる。
【0019】式(1)中、R3のエポキシ基含有有機基
としては、例えば、グリシドキシエチル基、グリシドキ
シプロピル基、グリシドキシブチル基、3,4−エポキ
シシクロヘキシルエチル基、3,4−エポキシシクロヘ
キシルプロピル基、3,4−エポキシノルボルネニルエ
チル基である。
【0020】式(1)中のaは0又は整数であり、bお
よびcは整数であり、a/cは0〜4の数であり、b/
cは0.05〜4の数であり、且つ(a+b)/cは
0.2〜4の数である。(a+b)/cが4より大きく
なると、樹脂組成物中のオルガノシロキサンのミクロド
メインが小さくなりすぎ、柔軟性が発現しない恐れがあ
る。また、b/cが0.05より小さくなると、オルガ
ノポリシロキサンの反応性が低くなり、良好な樹脂特性
が発現しない恐れがある。
【0021】本発明に用いる光重合開始剤(ハ)として
は、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、4−フェニ
ルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベ
ンゾフェノン類、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチ
ルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベン
ゾインアルキルエーテル類、4―フェノキシジクロロア
セトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノ
ン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエ
トキシアセトフェノンなどのアセトフェノン類、チオキ
サンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオ
キサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソンなどのチ
オキサンソン類、エチルアントラキノン、ブチルアント
ラキノンなどのアルキルアントラキノン類などを挙げる
ことができる。これらは単独、あるいは2種以上の混合
物として用いられる。
【0022】本発明に用いる感光性樹脂組成物には、フ
ェノール樹脂や酸無水物等の公知のエポキシ樹脂(ロ)
の硬化剤、反応性希釈剤や硬化促進剤等を添加すること
も可能である。反応性希釈剤としては、アクリロイル基
やメタクリロイル基などの光官能基または、エポキシ
基、カルボキシル基、アミノ基、酸無水物基や、水酸基
などの熱官能基を、1分子中に少なくとも1個以上有す
る化合物が挙げられる。
【0023】本発明に用いる感光性樹脂組成物における
配合量としては、フェノールノボラック(イ)、エポキ
シ樹脂(ロ)及びその硬化剤において、光硬化成分が8
0重量%から20重量%、熱硬化成分が20重量%から
80重量%であることが好ましい。光硬化成分が20重
量%未満であると、パターンニングできなくなくなり、
また、80重量%より多いと耐熱性が悪くなり、パッケ
ージ信頼性に劣ることとなる。
【0024】なお、光硬化成分とは、アクリロイル基又
はメタクリロイル基などの光官能基を有する化合物を意
味し、熱硬化成分とは、エポキシ基、カルボキシル基、
アミノ基、酸無水物基や、水酸基等の熱官能基を有する
化合物を意味する。また、1分子中に少なくとも1つの
アクリロイル又はメタクリロイル基を有するフェノール
ノボラックは、光官能基と熱官能基を共に有しているた
め、フェノール性水酸基と、アクリロイル基またはメタ
クリロイル基の置換度によって、計算上、熱硬化成分と
光硬化成分に分けた。例えば、フェノール性水酸基の7
0%をグリシジルメタクリレートと反応させて、つくら
れたメタクリロイル基を有するフェノールノボラック
は、70%分を光硬化成分とし、30%分を熱硬化成分
とする。
【0025】また、光重合開始剤(ハ)の配合量は、光
硬化成分100重量部に対して、1から15重量部であ
ることが好ましい。1重量部未満であると、露光部の光
硬化に乏しく、優れた解像性が得られない恐れがある。
15重量部より多いと、露光部と未露光の境界から未露
光部に入ったところまで光硬化されてしまう傾向にあ
り、優れた解像性が得られない恐れがあり、また、耐熱
性の低下が著しく、高温で光重合開始剤起因の分解ガス
が問題となってくる恐れがある。
【0026】本発明の半導体装置の製造方法について説
明する。感光性絶縁樹脂は、感光性絶縁樹脂付き銅箔
(RCC)、ドライフィルム、あるいは液状の形態で供
給されており、生産設備の種類によって供給形態を選択
することが可能である。RCCおよびドライフィルムの
場合は、ロールラミネーター、プレス等の手段を使っ
て、ウェハー表面に感光性絶縁樹脂を貼付ける。一方、
液状の場合は、スピンコーター、スクリーン印刷機、カ
ーテンコーターなどの手段を使って、ウェハー表面に樹
脂を塗布、乾燥し、絶縁樹脂層を形成させる。また、ド
ライフィルムおよび液状樹脂を用いた場合は、絶縁樹脂
層の上にさらに銅箔を張付ける。
【0027】まず、本発明に用いる感光性樹脂組成物よ
りなる樹脂層は、前記感光性樹脂組成物をワニスとし、
これを、スピンコーター、スクリーン印刷機、カーテン
コーターなどの手段を使って、ワニスを直接、ウエハー
上に塗布して絶縁樹脂層を形成することができる。ま
た、ポリエステルフィルム等の基材に前期同様の方法で
塗布、乾燥した後、樹脂層のみを引き剥がして、ドラフ
ィルムとして、ウエハー上に積層することができる。次
いで、前記樹脂層の上に、銅箔を張り合わせて、配線層
を形成する。この時、予め銅箔上に前記感光性樹脂組成
物ワニスを塗布、乾燥し、絶縁樹脂層を形成させ、樹脂
層付き銅箔として、ウエハーに積層しても良い。
【0028】次に、サブトラクティブ法により、銅箔か
らなる配線層をエッチングして、絶縁樹脂層の上に再配
線回路を形成する。その後、表面に再配線用回路を持つ
感光性絶縁樹脂は、フォトリソグラフィーの手法によ
り、例えば、紫外線を照射して、その下にあるウェハー
のワイヤーボンディング用アルミパッド部を開口する。
感光性樹脂がネガ型の場合は開口部が露光しないように
あらかじめ設計されたフォトマスクを使用する。
【0029】次に、上記の露光済み絶縁樹脂層を所定の
現像液により現像し、その下にあるワイヤーボンディン
グパッド部を開口せしめる。このための現像液として
は、一般的に知られている炭酸ナトリウム、水酸化ナト
リウム、テトラアンモニウムハイドロオキサイド(TM
AH)、有機溶剤などを適切な濃度に調製して用いる。
【0030】次に、パターンニングした絶縁樹脂層を更
に露光した後、加熱により絶縁樹脂層を熱硬化する。次
いで、再配線回路のボンディッパッドとボンドフィンガ
ー部以外の部分をソルダーレジストで被覆する。次い
で、ボンドフィンガーとアルミパッドを金線で接続し、
封止樹脂により、これらを封止する。
【0031】最後に、ボンディングパッド上にハンドボ
ールを搭載し、ウエハーを個片化して半導体パッケージ
となる。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれによって何ら限定されるものではな
い。
【0033】[合成例] ・メタクリロイル基含有フェノールノボラックAの合成 フェノールノボラック(大日本インキ化学工業(株)
製、フェノライトTD−2090−60M)の不揮発分
70%MEK溶液600g(OH約4当量)を2lのフ
ラスコ中に投入し、これにトリブチルアミン1g、およ
びハイドロキノン0.2gを添加し、110℃に加温し
た。その中へ、グリシジルメタクリレート284g(2
モル)を30分間で滴下した後、110℃で5時間攪拌
反応させることにより、不揮発分約80%メタクリロイ
ル基含有フェノールノボラック(メタクリロイル基変性
率50%)Aを得た。
【0034】・メタクリロイル基含有フェノールノボラ
ックBの合成 ビスフェノ−ルAノボラック(大日本インキ化学工業
(株)製、フェノライトLF−4871)の不揮発分約
70%メチルエチルケトン溶液685g(OH約4当
量)を、2lのフラスコ中に投入し、これにハイドロキ
ノン0.2gとグリシジルメタクリレート284g(2
モル)加え、110℃に加温した。その中へ、トリブチ
ルアミン1gを添加した後、110℃で5時間攪拌反応
させることにより、不揮発分約80%メタクリロイル基
含有フェノールノボラック(メタクリロイル基変性率5
0%)Bを得た。
【0035】(実施例1)メタクリロイル基含有フェノ
ールノボラックA100gに、下記の式(1)で表され
る構造のオルガノポリシロキサン(但し、式中、R1
メチル、R2:メチル、R3:グリシドキシプロピル、a
=0.8,b=3.0、c=1.0)63gと、光開始
剤として ベンジルジメチルケタール(チバ・ガイギー
社製、イルガキュア651)4gと熱硬化促進剤として
トリフェニルフォスフィン 0.6gを添加して、樹
脂組成物とした。
【0036】
【化3】
【0037】5μm厚の電解銅箔上に、上記の樹脂組成
物を、バーコーターにより流延塗布し、60℃で10分
間、80℃で10分間乾燥することにより、厚さ70μ
mの感光性樹脂付き銅箔(RCC)を得た。このRCC
を、半導体ウェハー表面にロールラミネーターにより貼
付けし、構造物を得た。次に、この構造物の上に、ロー
ルラミネーターによりドライフィルムメッキレジストを
貼付けて、メッキレジスト層を形成し、ワイヤーボンド
フィンガー、半田ボールパッド、およびそれらをつなぐ
ための回路となるべき部位を、フォトリソグラフィー手
法により開口した後、ここに10μ厚の銅層、5μm厚
のニッケル層、および1μm厚の金層を電解メッキによ
り形成した。この後、メッキレジストを3%水酸化ナト
リウム水溶液で剥離除去した後、金メッキ層をレジスト
として、RCCの銅箔をアルカリエッチングし、金メッ
キ層直下に導体回路を形成した。
【0038】エッチングにより銅箔を除去された樹脂表
面は、アルカリエッチング液により浸食されていないこ
とが確認された。また、絶縁樹脂層とウエハー界面もメ
ッキ液やアルカリエッチング液によって浸食されていな
いことが確認された。
【0039】さらに、ワイヤーボンドパッド上の絶縁樹
脂層を現像、開口できるように、マスクと平行光露光機
を用いて露光した。その後、2.38%TMAH水溶液
にて所定位置の樹脂を現像できることが確認された。
【0040】次に、その表面に紫外線を500mJ照射
した後、150℃1時間加熱することにより、ウェハー
上に、ワイヤーボンディング用の樹脂開口部、および金
メッキで表面を被覆されたワイヤーボンドフィンガー、
半田ボールパッド、およびこれらをつなぐ回路を持つ絶
縁樹脂層を得た。
【0041】このようにして得られた絶縁層付きチップ
は、絶縁樹脂およびその上に設けられた回路上にソルダ
ーレジストを設け、樹脂開口部を経由して金線によりチ
ップと絶縁樹脂上回路が接合された後、樹脂開口部及び
ワイヤーボンドフィンガー周辺が印刷封止樹脂により封
止された。更に、所定の位置に半田ボールが搭載され、
半導体装置としての動作に支障のないことが確認され
た。
【0042】(実施例2〜10および比較例1〜2)実施
例1と同様の方法で加工し、同様の評価をおこなった。
(但し、実施例2,3,5,6と比較例10には、ウエハ
ー上にRCCを貼り付ける際にロールラミネーターを使
用せず、加熱プレス機を使用した。)下記の表1に各実
施例及び比較例の原料組成比を示す。
【0043】
【表1】
【0044】なお、クレゾールノボラックタイプエポキ
シにはEPICLON N−670EXP(エポキシ当
量:205、大日本インキ化学工業(株)製)、ビスフ
ェノールAノボラックタイプエポキシにはEPICLO
N N−865(エポキシ当量:207、大日本インキ
化学工業(株)製)、反応性希釈剤にはウレタンアクリ
レート(Actilane 200、日本シイベルヘグナー(株)
製)トリエチレングリコールジメタクリレート(ネオマ
ーPM−201、三洋化成工業(株)製)を用いた。
【0045】実施例2〜10では、エッチングにより銅
箔を除去された樹脂表面は、アルカリエッチング液によ
り浸食されていないことと、絶縁樹脂層とウエハーとの
界面もメッキ液やアルカリエッチング液によって浸食さ
れていないことが確認された。また、2.38%TMA
H水溶液にて所定位置の樹脂を現像できることが確認さ
れた。さらに、各々の絶縁樹脂層を用いて作製された半
導体装置は、半導体装置としての動作に支障のないこと
が確認された。
【0046】比較例1では、エッチング液や、メッキ液
によって侵食されていないことが確認され、その後、現
像できることも確認された。しかし、この絶縁樹脂層を
用いた半導体装置は耐リフロー信頼性が不足する結果と
なった。具体的には、この半導体装置を温度30℃・湿度
70%の環境下で168時間放置し、吸湿処理後、直ちに最高
温度240℃に設定されたIRリフロー機に通すと、半導体
装置に膨れが発生した。なお、比較例1は光硬化樹脂と
熱硬化樹脂の配合割合が81:19である(メタクリロ
イル基含有フェノールノボラックは50%分が光硬化樹
脂、残り50%分が熱硬化樹脂として計算した。)
【0047】比較例2では、エッチング液やメッキ液に
よる、樹脂表面と、樹脂層とチップ界面の侵食が確認さ
れた。また、エッチング液やメッキ液で処理しないで、
露光・現像を行った。未露光部だけでなく、露光部まで
もが現像液(2.38%TMAH水溶液)で現像される
結果となった。なお、比較例2は光硬化樹脂と熱硬化樹
脂の配合割合が19:81である(メタクリロイル基含
有フェノールノボラックは50%分が光硬化樹脂、残り50
%分が熱硬化樹脂として計算した。)。
【0048】以上の結果から、アクリロイル基またはメ
タクリロイル基を有するフェノールノボラック、エポキ
シ樹脂および光重合開始剤を必須成分とする樹脂組成物
を用いることにより、フォトリソグラフィー法により製
造される半導体装置において、絶縁層樹脂の硬化前にエ
ッチング液やメッキ液に暴露されても、パターンニング
精度の良い絶縁樹脂層を有する半導体装置を提供するこ
とができる。
【0049】
【発明の効果】本発明は、アクリロイル基またはメタク
リロイル基を有するフェノールノボラック、エポキシ樹
脂および光重合開始剤を必須成分とする樹脂組成フォト
リソグラフィー法により製造される半導体装置におい
て、絶縁層樹脂の硬化前にエッチング液やメッキ液に暴
露されても、パターンニング精度の良い絶縁樹脂層を有
する半導体装置を提供することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J036 AB01 AB07 AD07 AD08 AF08 AK17 EA04 FB08 GA26 HA02 JA07 JA08 KA01 5F058 AA10 AC01 AC06 AC07 AF06 AF10 AH03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエハー表面に、少なくとも1個
    のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノ
    ールノボラック(イ)、エポキシ樹脂(ロ)、及び、光
    重合開始剤(ハ)を含んでなり、且つ、光硬化成分を8
    0重量%から20重量%、熱硬化成分を20重量%から
    80重量%含有する感光性樹脂組成物よりなる絶縁樹脂
    層が積層され、その上に銅箔のエッチングにより形成さ
    れた再配線層が設けられ、絶縁樹脂層における半導体ウ
    エハー上のアルミパッド部をフォトリソグラフィー法に
    より開口し、再配線層とアルミパッド部をワイヤーボン
    ディング接続されてなることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも1個のアクリロイル基又はメ
    タクリロイル基を有するフェノールノボラック(イ)
    が、分子中に1個又は2個のフェノール性水酸基を有す
    るフェノール化合物とホルムアルデヒドとを、酸性触媒
    下で縮合して得られる多官能フェノールからなることを
    特徴とする、請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 多官能フェノールが、フェノール性水酸
    基の30〜70%をグリシジルアクリレートまたはグリ
    シジルメタクリレートと反応させてなることを特徴とす
    る、請求項2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも1個のアクリロイル基又はメ
    タクリロイル基を有するフェノールノボラック(イ)
    が、アルキルフェノールノボラックからなることを特徴
    とする、請求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 エポキシ樹脂(ロ)が、一般式(1)で
    表される化合物からなることを特徴とする請求項1記載
    の半導体装置。 【化1】 (式中、R1は1価炭化水素基、R2は1価炭化水素基又
    は水素原子、R3はエポキシ基含有有機基である。aは
    0又は整数であり、bおよびcは整数であり、a/cは
    0〜4の数であり、b/cは0.05〜4の数であり、
    且つ(a+b)/cは0.2〜4の数である。)
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