JP2002299386A - 両面配線フィルムキャリア及びその製造方法 - Google Patents

両面配線フィルムキャリア及びその製造方法

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JP2002299386A
JP2002299386A JP2001096760A JP2001096760A JP2002299386A JP 2002299386 A JP2002299386 A JP 2002299386A JP 2001096760 A JP2001096760 A JP 2001096760A JP 2001096760 A JP2001096760 A JP 2001096760A JP 2002299386 A JP2002299386 A JP 2002299386A
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double
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Hiroki Tanaka
浩樹 田中
Hiroshi Ishikawa
浩史 石川
Nagayoshi Matsuo
長可 松尾
Hirohisa Endo
裕寿 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブラインドビアホールの穴明けを安価にかつ高
速に行い、さらにブラインドビアホールの銅めっきを均
一に、且つ確実に行なうことを可能とする。 【解決手段】ポリイミドテープをベース材1としその片
面に銅箔2を設けた2層CCLテープ3のベース材側の
表面に接着剤層4を設け、それらを貫いてビアホール5
を形成した後、ベース材1上に接着剤層4を介して銅箔
6を貼り合せることによりブラインドビアホール7を形
成し、このブラインドビアホール7に銅めっき8を施し
て導電化した両面配線フィルムキャリアにおいて、前記
接着剤層4をブラインドビアホール7内の中央方向には
み出させてブラインドビアホール底の隅部の角をなくし
た形状とすることにより、ブラインドビアホール7内に
気泡がトラップされないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、両面に配線を有
し、且つ両面の配線を電気的に接続するためのブライン
ドビアホールを有する両面配線フィルムキャリア及びそ
の製造方法に係り、詳しくはブラインドビアホールの穴
明けを安価に、且つ高速に行い、さらにブラインドビア
ホールの銅めっきを均一に、且つ確実に行なう技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品の小型化、薄型化にとも
ない、従来のガラス・エポキシ基板に代わり、フレキシ
ブルテープを用いたフレキシブル配線基板が用いられる
ようになっている。特に携帯電話やICカードを始めと
する情報関連機器等では、上記小型化、薄型化に加え、
高周波数領域での低ノイズ化、高配線密度化が必要であ
り、そのため有機絶縁テープの両面に配線を有する両面
配線フレキシブルテープが用いられている。
【0003】電気的なノイズの発生原因としては、次の
通りである。
【0004】すなわち、電子部品を駆動させるためグラ
ンド線、電源線、信号線の3種類の配線が必要であり、
これが一つの電子部品内に所定の並び、配線数で配置さ
れている。
【0005】しかし、高周波数領域で駆動する電子部品
においては、上記3種類の配線が同一平面内に、且つ狭
ピッチで配置されていると電気的に相互作用を及ぼし合
い、電気的ノイズが発生し、電子部品が正常な動作を行
なうことが出来ない。
【0006】この電気的ノイズを発生させないために
は、例えばグランド配線、電源線、信号線のそれぞれの
距離を離すことが効果的であり、これを実現する手法と
して、有機絶縁テープの上の同一平面内に配線するので
はなく、図3(a)(b)に示す如く、有機絶縁テープ
11の両面に銅箔12、13の配線層又は配線パターン
を所定の距離を置きつつ配線して3層構造とすることが
あげられる。この3層構造を有するフレキシブルテープ
が、両面配線フレキシブルテープ10と呼ばれるもので
あり、金属層の数に着目して2メタル(2層配線)TA
Bテープと称されたり、2層Cu貼りCCL(Copper C
lad Laminate)テープと称されたりするが、層構造の層
の数からすれば3層CCLテープとも称することができ
るものである。この両面配線フレキシブルテープ10
は、有機絶縁テープ11に貫通穴を明け、銅めっき(銅
めっき膜18)や半田ペースト等により両面の配線を電
気的に接続するビアホール15と呼ばれる導通用小径穴
を有することが特徴である。このビアホール15の穴径
や形状により両面配線の配線ピッチをどこまで狭くでき
るかが左右される。また、このビアホール15の構造と
しては、図3(a)に示すように完全に貫通しているス
ルーホール15aと呼ばれる構造のものと、図3(b)
に示すように片面にのみ開口部があるブラインドビアホ
ール15bと呼ばれるものがある。
【0007】どちらの構造のビアホールにおいても、穴
明けを行なった後、穴内壁や表面等を過マンガン酸系の
薬品で化学的に洗浄あるいはプラズマ等の手法により物
理的に洗浄し、電気銅めっきあるいは無電解銅めっきを
施して銅めっき膜18を形成することが一般的である
(図3)。
【0008】スルーホール構造(図3(a))では、ビ
アホール15の接続信頼性を確保するために、有機絶縁
テープ11の両面に配置された銅箔12、13の全面に
銅めっきを行なって、スルーホール15aの導電化を行
なう必要がある。ところが、この両面の銅めっき膜18
の厚さの面内均一性を確保することが技術的に困難なこ
とや、銅めっき後の銅箔総厚さが厚くなることから、後
述するフォトレジストの塗布、パターン露光、フォトレ
ジスト現像、銅配線パターンのエッチング、及びフォト
レジストの剥離の工程からなる50μm以下の狭ピッチ
配線を安定して形成することが極めて困難である。
【0009】一方、ブラインドビアホール(図3
(b))では、その導電化のため片面側からブラインド
ビアホール15bに銅めっきを行うことから、片面にの
み銅めっきを行なう結果となる。このため、銅めっき膜
18を形成した面の銅箔総厚は厚くなるものの、銅めっ
きを行なわない面の銅箔13の厚さはどのような厚さで
も選択することができ、それにより50μm以下の狭ピ
ッチ配線パターンの形成が容易に、かつ安定して製造可
能になる。
【0010】上記ブラインドビアホール15bの形成方
法の一例として、レーザを用いた形成方法を図4に示
す。
【0011】まず、ベース材たる有機絶縁テープ11が
ポリイミドテープ(ポリイミド樹脂製絶縁フィルム)で
あり、その両面に銅箔12、13を貼った3層構造を持
つ両面銅貼りフレキシブルテープ10aを用意し(図4
(a))、その片面に、フォトレジスト17を塗布し
(図4(b))、パターン露光・フォトレジスト現像
(図4(b))、銅配線パターンのエッチング及びフォ
トレジストの剥離(図4(d))の工程により、ビアホ
ールを形成すべき所定の位置(ビアホール位置17a)
の銅箔を除去し、ビアホールパターン部14を持つCu
配線パターンを形成する。除去する銅箔の形状としては
パターン露光マスクで描画できるどのようなパターンも
形成可能であるが、真円が一般的である。
【0012】次に、炭酸ガスレーザ等を上記の銅箔除去
部分(ビアホールパターン部14)に照射することによ
り、ポリイミドテープから成る有機絶縁テープ11を熱
分解あるいは光分解し、穴明けを行なう。すなわち、レ
ーザ加工によりビアホールパターン部14から銅箔13
に達するブラインドビアホール15bをベース材のポリ
イミド樹脂層に形成する(図4(e))。
【0013】その後、穴内壁や表面等を過マンガン酸系
の薬品で化学的に洗浄あるいはプラズマ等の手法により
物理的に洗浄し、電気銅めっき又は無電解銅めっきを施
して、ブラインドビアホール15bの底面及び内周面並
びに開口周囲面に銅めっき膜18を形成する。すなわ
ち、その銅めっき膜18によって、一側の銅箔13の配
線パターンと他側の銅箔12とを電気的に接続する(図
4(f))。銅めっき膜18の厚さとしては10〜15
μm程度が信頼性の点から一般的である。
【0014】ここで、図3(a)のスルーホール15a
の場合は両面に銅めっきを行なうが、ブラインドビアホ
ール15bの場合には片面へのみ銅めっきを行なえば両
面の導電化が図れることから、銅めっき時に片面を遮蔽
することや、粘着性を有するテープを片面に貼り付ける
等の手段を適用することが可能である。これにより、狭
ピッチを形成すべき配線面の銅箔厚さを厚くすることが
ないため、50μm以下の狭ピッチを安定に、且つ容易
に形成することができる。
【0015】従来、ブラインドビアホールの形成方法、
特にポリイミドテープ等の有機絶縁材料の穴明けには、
上記のようにレーザ光が一般的に用いられる。このレー
ザ光による穴明け加工には、100μm径以下の穴明け
が容易に行えるという利点がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
光による穴明け加工技術には下記の問題点がある。
【0017】(1)ブラインドビアホールの底部を形成
する側の銅箔を貫通しないように、精密な制御の下で穴
明けを行う必要があることから、レーザ加工装置価格が
非常に高価であるにも係わらず、スループットが出な
い。すなわち、1穴当たりの加工単価が高い。従って、
レーザ加工によらず、ブラインドビアホールの有機絶縁
テープの穴明けを安価にかつ高速に行う技術、例えばパ
ンチング加工の適用を可能とする技術の確立が望まれ
る。
【0018】(2)ブラインドビアホールは底が閉鎖さ
れた小穴であり、その内部へ均一に銅めっきを施すこと
が困難である。すなわち、ブラインドビアホールの内壁
に全く銅めっきが析出しないことがあることが判った。
その原因として、レーザ加工した穴の穴開口部周辺、穴
底、あるいは穴壁面には熱分解又は光分解した有機絶縁
材料の分解物が付着しているため、ブラインドビアホー
ルの内部に気泡がトラップされ易く、このトラップされ
た気泡が銅めっきの析出を妨害するものと考えられる。
【0019】従って、レーザ加工した穴の穴開口部周
辺、穴底、あるいは穴壁面に付着している有機絶縁材料
の分解物を、過マンガン酸系の薬品で化学的に洗浄し、
あるいはプラズマ等の手法により物理的に洗浄する必要
がある。すなわち従来技術の下では、レーザ光による加
工であるか又はパンチング等の加工であるかを問わず、
ブラインドビアホール内部へ銅めっきをするに際し、洗
浄工程が必要であり、そのための設備への投資及びその
設備を稼動させる作業者が必要であり、そのため穴加工
費の増加につながる。
【0020】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、ブラインドビアホールの有機絶縁テープの穴明けを
安価に、且つ高速に行うことができ、さらにブラインド
ビアホールの銅めっき厚を均一に、且つ全ての穴に銅め
っきを行なうことのできる構造の両面配線フィルムキャ
リア及びその製造方法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、次のように構成したものである。
【0022】(1)請求項1の発明に係る両面配線フィ
ルムキャリアは、有機絶縁材料のテープをベース材と
し、その片面に金属箔を設けた2層テープのベース材側
の表面に接着剤層を設け、それら金属箔、ベース材及び
接着剤層を貫くビアホールを形成した後、前記ベース材
上に前記接着剤層を介して金属箔を貼り合せることによ
りブラインドビアホールを形成し、このブラインドビア
ホールに銅めっきを施して導電化した両面配線フィルム
キャリアにおいて、前記接着剤層をブラインドビアホー
ル内の中央方向にはみ出させ、ブラインドビアホール底
の隅部の角をなくした形状としたことを特徴とする。
【0023】本発明による両面配線フィルムキャリアに
おいては、ベース材上に金属箔を貼り合せる接着剤層
を、ブラインドビアホール内の中央方向にはみ出させ、
ブラインドビアホール底の隅部の角をなくした形状とし
ているため、ブラインドビアホール内に気泡が引掛かる
部分がなくなる。その結果、ブラインドビアホール内に
接着剤層のはみ出しがない場合に較べ、ブラインドビア
ホール内に気泡がトラップされなくなり、ブラインドビ
アホール内面へ良好に銅めっきが析出され、上下の金属
箔を電気的に接続する銅めっき膜が形成されて、確実な
導電化が達成される。
【0024】かかる作用効果を得る上で、ビアホールの
穴を形成する加工手段に制約はない。ここでのビアホー
ルの穴を形成する手段としては、パンチングやドリルな
どの機械的加工手段とレーザによる加工手段の双方が含
まれる。
【0025】(2)請求項2の発明は、請求項1記載の
両面配線フィルムキャリアにおいて、前記接着剤層のは
み出し量がビアホール径の3分の1以下であることを特
徴とする。
【0026】このような特定が有効であるのは、接着剤
層のはみ出し量があまり多いと、ブラインドビアホール
の底面の面積が少なくなって導電化の信頼性がかえって
損なわれるからである。ビアホールの穴明け加工を実施
する場合、図2(a)に示すように、銅めっきを施す前
の状態で見たとき、ブラインドビアホール7の径をDと
し、その底面の接着剤層4(はみ出し部4a)で覆われ
ていない部位(露出部)7aの径をdとしたとき、d≧
D/3の場合にブラインドビアホール内壁に対する均一
な銅の析出が確実に認められる。
【0027】(3)請求項3の発明に係る両面配線フィ
ルムキャリアの製造方法は、金属箔及び有機絶縁材料の
ベース材からなる2層テープのベース材側の表面に接着
剤層を設けたテープに、機械加工手段によりビアホール
の穴明けを行なう工程と、その接着剤層を設けた側に金
属箔を貼りあわせてブラインドビアホールを形成すると
共に、そのブラインドビアホール内の中央方向に前記接
着剤をはみ出させて、ブラインドビアホール底の隅部の
角をなくす工程と、前記ブラインドビアホールに銅めっ
きを行なうことにより両面の金属箔を電気的に接続する
導電化工程とを含むことを特徴とする。
【0028】なお、通常は上記導電化工程に続いて、フ
ォトレジストの塗布、パターン露光、フォトレジスト現
像、パターンエッチング、フォトレジストの剥離といっ
た工程から成る配線パターンを形成する工程が付加され
る。
【0029】本発明による両面配線フィルムキャリアの
製造方法においては、ベース材上に金属箔を貼り合せる
接着剤層を、ブラインドビアホール内の中央方向にはみ
出させ、ブラインドビアホール底の隅部の角をなくした
形状としているため、ブラインドビアホール内に気泡が
引掛かる部分がなくなる。その結果、ブラインドビアホ
ール内に接着剤層のはみ出しがない場合に較べ、ブライ
ンドビアホール内に気泡がトラップされなくなり、ブラ
インドビアホール内面へ良好に銅めっきが析出され、上
下の金属箔を電気的に接続する銅めっき膜が形成され
て、確実な導電化が達成される。
【0030】ここで機械加工手段とは、パンチングやド
リルなどの加工手段を意味し、レーザによる加工手段を
含まない。従って、上に述べたブラインドビアホールへ
の銅めっきの良好な析出作用を実現できるだけでなく、
レーザよりも高速、且つ安価にビアホールの穴明けを行
なうことができるという長所を有する。
【0031】例えば、レーザ加工による場合は、フォト
レジスト塗布、露光、現像、エッチング、レジスト剥
離、レーザ、穴洗浄、導電化処理、銅めっきの9工程が
必要であるが、本発明の場合には、パンチング等の機械
加工、銅箔のラミネート、酸浸漬、導電化処理、銅めっ
きの5工程でよく、本発明を適用することにより4工程
を削減できるため、工程削減の要望に応えることができ
る。
【0032】(4)請求項4の発明は、請求項3記載の
製造方法において、前記接着剤を有する2層テープと金
属箔を貼り合わせる手法としてロールラミネーション法
を用い、その加圧力により前記接着剤のはみ出しを形成
することを特徴とする。
【0033】この特徴によれば、2層テープと金属箔を
貼り合わせるロールラミネーションの加圧力を利用し
て、上記接着剤のはみ出しを形成することができる。
【0034】(5)請求項5の発明は、請求項3又は4
記載の製造方法において、前記2層テープとして、ポリ
イミドテープから成るベース材の片面に銅箔を設けた2
層CCL(Copper Clad Laminate)テープを用い、これ
に貼りあわせる金属箔として銅箔を用いることを特徴と
する。
【0035】この特徴によれば、1層銅貼りCCLテー
プに銅箔を貼り合わせる構成であるので、実際的な両面
配線フィルムキャリアを得ることができる。
【0036】(6)請求項6の発明は、請求項3〜5の
いずれかに記載の製造方法において、前記機械加工手段
としてパンチング加工又はドリル加工を用いることを特
徴とする。
【0037】この特徴によれば、パンチング加工又はド
リル加工を用いて、レーザ加工による場合に較べ、迅速
かつ安価にビアホールのための貫通孔を形成することが
できる。
【0038】(7)請求項7の発明は、請求項3〜6の
いずれかに記載の製造方法において、前記接着剤のはみ
出し量をビアホール径の3分の1以下にすることを特徴
とする特徴とする。
【0039】この特徴によれば、ブラインドビアホール
内にトラップされる気泡を確実になくし、ブラインドビ
アホールへの銅めっきを信頼性上問題なしに施すことが
できる。
【0040】(8)請求項8の発明は、請求項3〜7の
いずれかに記載の製造方法において、前記ブラインドビ
アホールの底部をソフトエッチングすることを特徴とす
る。
【0041】この特徴により、ブラインドビアホールの
底部に対する銅めっき膜の良好な付着が確保される。
【0042】(9)請求項9の発明は、請求項8に記載
の製造方法において、前記ソフトエッチング液として、
過硫酸系溶液又は塩化第二鉄系溶液を用いることを特徴
とする。
【0043】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、本発明
の実施形態について説明する。これは、有機絶縁材料の
片面に金属箔を設けた2層CCLテープの有機絶縁材料
側に接着剤を有するテープに、ビアホールを形成するた
めの穴を予め明けたものと、金属箔とを貼り合わせるこ
とによりブラインドビアホールを形成する両面配線フィ
ルムキャリア(フレキシブル配線基板)の製造方法であ
る。
【0044】図1(a)は、有機絶縁材料たるポリイミ
ドテープをベース材1としその片面に金属箔として銅箔
2を設けた2層CCLテープ(1メタルTABテープ)
3を用い、そのベース材側の表面に接着剤層4を設けて
構成したテープの断面図である。この場合、2層CCL
の材料構成としては、銅箔2として厚さ18μmの電解
銅箔を、またベース材1のポリイミドテープとしては厚
さ50μmのポリイミドフィルムを、そして接着剤とし
ては厚さ12μmのポリアミド系熱硬化型接着剤を用
い、テープ幅としては約70mmのものを用いた。
【0045】図1(b)は、上記接着剤層4を設けたテ
ープに、それら銅箔2、ベース材1及び接着剤層4を貫
くビアホール5を、穴径150μmの穴として、金型に
よりパンチング穴明けしたものの断面図である。穴明け
ピッチとしては1.0mmピッチで、約70×30mm角の
範囲に格子状に224ケ形成した。以下この単位のもの
を1ピースと呼ぶ。
【0046】次に、このテープのベース材1上に上記接
着剤層4を介して金属箔たる銅箔6を貼り合せることに
よりブラインドビアホール7を形成する。これは、テー
プの接着剤層4と厚さ18μmの電解銅箔とをロールラ
ミネート法により貼りあわせることで行なった(図1
(c))。この際、ラミネート圧力を高目に設定するこ
とにより、接着剤層4をブラインドビアホール7の中央
方向へはみ出させ、そのはみ出し部4aの存在により、
ブラインドビアホール底の隅部の角をなくした形状とし
た(図1(d))。
【0047】次に、このテープを過硫酸ナトリウム水溶
液に浸漬させることにより、ブラインドビアホール7の
底部7aの銅箔表面を深さ1μmソフトエッチングを行
なった。なお、この銅表面のソフトエッチング深さとし
ては1μm以上あればよい(図1(e))。
【0048】次に、ブラインドビアホール7の開口側と
逆側の銅箔6の面に、厚さ20μmのPET(ポリエチ
レンテレフタレート)フィルムに厚さ10μmのアクリ
ル系接着剤が塗布されている接着剤付きPETフィルム
(図示せず)を貼りあわせ、その後硫酸銅めっき液に浸
漬し、電流を通電させることにより、ブラインドビアホ
ール7に対する導電化のための電気銅めっきを実施した
(図1(f))。これを図1(f)中に銅めっき膜8と
して示す。上記接着剤付きPETフィルムを貼りつける
ことにより銅めっき膜はブラインドビアホール開口面に
しか析出せず、且つ銅めっき後この接着剤付きPETフ
ィルムを剥がした。
【0049】次いで、銅めっきを行なったテープの両面
の銅箔2、6に対して、フォトレジストの塗布、パター
ン露光、フォトレジスト現像、銅配線パターンのエッチ
ング、フォトレジストの剥離等の工程により、所定の配
線パターンを形成した。
【0050】上記のようにして両面配線フィルムキャリ
アのサンプルを600ピース製作した。ここで、ブライ
ンドビアホール7内で、接着剤層4を穴中央方向にはみ
出したものと全くはみ出していないものを製作した。
【0051】銅めっきを施した後、それぞれ100ピー
ス(計200ピース)について接着剤層4のはみ出し部
4aのあるものと、無いもののブラインドビアホール内
部を10〜30倍の倍率の実体顕微鏡にて外観観察を行
なうとともに、その100ピースのうちから任意に10
ピースを抽出し1ピース当たり100ケの穴について断
面観察を行なった。その結果、接着剤層4のはみ出し部
4aのないものについては、ブラインドビアホール7の
内壁に全く銅めっきが析出していないことが分かった。
【0052】この理由について説明するに、接着剤層4
のはみ出し部4aがない場合には、図2(b)に示すよ
うにブラインドビアホール7の穴底に気泡9が溜まりや
すく、且つ抜けにくい。これは小穴一般に言えることで
あり、ブラインドビアホール7特有のものではない。こ
のため気泡9に銅めっきの析出が妨害されるものと考え
られる。
【0053】しかし、本発明に従い、図2(a)に示す
ように接着剤層4のはみ出し部4aがあり、ブラインド
ビアホール7底の隅部の角をなくした形状、例えば上広
がりの斜面4bとしている場合には、ブラインドビアホ
ール内に気泡9が引掛かる部分がなくなって、例えば斜
面4bに沿って上方に移動するため、ブラインドビアホ
ール7内に気泡9がトラップされなくなる。このため、
ブラインドビアホール7の内面へ良好に銅めっきが析出
され、上下の銅箔2、6を電気的に接続する銅めっき膜
が形成されて、確実な導電化が達成される。
【0054】なお、比較用として炭酸ガスレーザによっ
てポリイミドフィルムの穴明け加工を行ない、上記と同
じ工程により、サンプルも別途500ピース製作した。
【0055】このサンプルのうち100ピースにつき、
そのブラインドビアホール部分の断面観察を行なったと
ころ、レーザにより加工したものと、銅めっき厚さ、ブ
ラインドビアホール内壁への銅めっき付き周り状態につ
いて、外観上全く有意差がないことを確認した。
【0056】次に、400ピースのサンプルについて、
表1の信頼性試験(半田耐熱試験、高温放置試験、温度
サイクル試験)を実施し、試験後のサンプルのブライン
ドビアホールの外観観察を行なった。そのうち100ピ
ースを任意に抽出し、1ピースにつき50ケのブライン
ドビアホールについて断面観察を行なったところ、ブラ
インドビアホール7の底部に接着剤層4のはみ出し部4
aが存在する形態の場合には、銅めっきが析出しないと
いう不具合は全く認められなかった。
【0057】
【表1】
【0058】上記実施形態による両面配線フィルムキャ
リア(両面配線フレキシブル基板)にブラインドビアホ
ールを形成する方法は、接着剤をブラインドビアホール
中央方向にはみ出させた構造としているため、銅めっき
が均一に析出する。従って、導電化につき信頼性あるブ
ラインドビアホールを、少ない工程で製作することがで
き、信頼性的にも従来技術と全く遜色ない結果を得た。
【0059】また、このようにして形成されたブライン
ドビアホールを介して有機絶縁テープの表裏面に配され
た配線パターン間は、電気的ノイズを低減しようとする
要望に応えることができるので、本実施形態の製造方法
で形成されたブラインドビアホールを有する両面配線フ
レキシブル配線基板は、電気的特性に全く問題はない。
【0060】さらに本実施形態の場合には、両面配線フ
レキシブル配線基板のビアホール構造の形成に、パンチ
ング、銅箔のラミネート、酸浸漬、導電化処理、銅めっ
きの5工程を必要とするだけであるが、従来の炭酸ガス
レーザを適用する場合は、フォトレジスト塗布、露光、
現像、エッチング、レジスト剥離、レーザ、穴洗浄、導
電化処理、銅めっきの9工程が必要であり、本発明を適
用することにより4工程を削減することができ、工程削
減の要望に応えることができた。
【0061】また、本実施形態の場合には、金型による
一括穴明けが可能であり、レーザに比べ極めて高いスル
ープットが得られる。すなわち、1穴当たりの加工単価
が安くなる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような優れた効果が得られる。
【0063】本発明による両面配線フィルムキャリア及
びその製造方法は、ベース材上に接着剤層を介して金属
箔又は銅箔を貼り合せる際、その接着剤層をブラインド
ビアホール内の中央方向にはみ出させ、ブラインドビア
ホール底の隅部の角をなくした形状としている。このた
め、ブラインドビアホール内に気泡が引掛かる部分がな
くなり、ブラインドビアホール内に接着剤層のはみ出し
がない場合に較べ、ブラインドビアホール内に気泡がト
ラップされなくなり、ブラインドビアホール内面へ銅め
っきが均一に析出し、上下の金属箔を電気的に接続する
信頼性ある銅めっき膜が形成されて、確実な導電化が達
成される。
【0064】また、ビアホールを形成する手段として、
パンチングやドリルなどの機械加工手段を用いており、
レーザによる加工手段を用いないので、レーザよりも製
造工程数が少なくなり、高速、且つ安価にビアホールの
穴明けを行なうことができる。
【0065】また、有機絶縁テープの表裏面に金属箔又
は銅箔が配置されるため、その上下の配線パターン間で
高周波域での電気的ノイズが低減されるので、高密度実
装化と高周波化に伴う伝送速度の早い回路の要請に適し
た両面配線フィルムキャリアを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による両面配線フィルムキャリアの製造
方法を示した図である。
【図2】両面配線フィルムキャリアの断面構造を示した
もので、(a)は本発明によりブラインドビアホール内
の中央方向に接着剤層をはみ出させた構造を示す概略断
面図、(b)は接着剤層をはみ出させてない構造を示す
概略断面図である。
【図3】従来の両面配線フィルムキャリアにおけるビア
ホール構造を示したもので、(a)はスルーホール構造
の断面概略図、そして(b)はブラインドビアホール構
造の断面概略図である。
【図4】従来のレーザを用いたブラインドビアホールの
製造方法を示した概略図である。
【符号の説明】
1 ベース材 2 銅箔 3 2層CCLテープ(2層テープ) 4 接着剤層 4a はみ出し部 4b 斜面 5 ビアホール 6 銅箔 7 ブラインドビアホール 7a 底部 8 銅めっき膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 長可 茨城県日立市助川町3丁目1番1号 日立 電線株式会社電線工場内 (72)発明者 遠藤 裕寿 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社総合技術研究所内 Fターム(参考) 5F044 MM04 MM48

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機絶縁材料のテープをベース材とし、そ
    の片面に金属箔を設けた2層テープのベース材側の表面
    に接着剤層を設け、それら金属箔、ベース材及び接着剤
    層を貫くビアホールを形成した後、前記ベース材上に前
    記接着剤層を介して金属箔を貼り合せることによりブラ
    インドビアホールを形成し、このブラインドビアホール
    に銅めっきを施して導電化した両面配線フィルムキャリ
    アにおいて、 前記接着剤層をブラインドビアホール内の中央方向には
    み出させ、ブラインドビアホール底の隅部の角をなくし
    た形状としたことを特徴とする両面配線フィルムキャリ
    ア。
  2. 【請求項2】請求項1記載の両面配線フィルムキャリア
    において、前記接着剤層のはみ出し量がビアホール径の
    3分の1以下であることを特徴とする両面配線フィルム
    キャリア。
  3. 【請求項3】金属箔及び有機絶縁材料のベース材からな
    る2層テープのベース材側の表面に接着剤層を設けたテ
    ープに、機械加工手段によりビアホールの穴明けを行な
    う工程と、 その接着剤層を設けた側に金属箔を貼りあわせてブライ
    ンドビアホールを形成すると共に、そのブラインドビア
    ホール内の中央方向に前記接着剤をはみ出させて、ブラ
    インドビアホール底の隅部の角をなくす工程と、 前記ブラインドビアホールに銅めっきを行なうことによ
    り両面の金属箔を電気的に接続する工程とを含むことを
    特徴とする両面配線フィルムキャリアの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の製造方法において、前記接
    着剤を有する2層テープと金属箔を貼り合わせる手法と
    してロールラミネーション法を用い、その加圧力により
    前記接着剤のはみ出しを形成することを特徴とする両面
    配線フィルムキャリアの製造方法。
  5. 【請求項5】請求項3又は4記載の製造方法において、
    前記2層テープとして、ポリイミドテープから成るベー
    ス材の片面に銅箔を設けた2層CCLテープを用い、こ
    れに貼りあわせる金属箔として銅箔を用いることを特徴
    とする両面配線フィルムキャリアの製造方法。
  6. 【請求項6】請求項3〜5のいずれかに記載の製造方法
    において、前記機械加工手段としてパンチング加工又は
    ドリル加工を用いることを特徴とする両面配線フィルム
    キャリアの製造方法。
  7. 【請求項7】請求項3〜6のいずれかに記載の製造方法
    において、前記接着剤のはみ出し量をビアホール径の3
    分の1以下にすることを特徴とする特徴とする両面配線
    フィルムキャリアの製造方法。
  8. 【請求項8】請求項3〜7のいずれかに記載の製造方法
    において、前記ブラインドビアホールの底部をソフトエ
    ッチングすることを特徴とする両面配線フィルムキャリ
    アの製造方法。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の製造方法において、前記
    ソフトエッチング液として、過硫酸系溶液又は塩化第二
    鉄系溶液を用いることを特徴とする両面配線フィルムキ
    ャリアの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102565999B1 (ko) * 2022-08-04 2023-08-10 안승배 미소부품 운송장치 및 그 제조방법

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