JP2002299244A - 気相成長装置及び気相成長方法 - Google Patents

気相成長装置及び気相成長方法

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JP2002299244A
JP2002299244A JP2001094623A JP2001094623A JP2002299244A JP 2002299244 A JP2002299244 A JP 2002299244A JP 2001094623 A JP2001094623 A JP 2001094623A JP 2001094623 A JP2001094623 A JP 2001094623A JP 2002299244 A JP2002299244 A JP 2002299244A
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vapor phase
gas
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JP2001094623A
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English (en)
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Shiro Sakai
士郎 酒井
Yukichi Takamatsu
勇吉 高松
Yuji Mori
勇次 森
Hon Shin Wan
ワンホンシン
Yoshiyasu Ishihama
義康 石濱
Yutaka Amishima
豊 網島
Yoshiki Suzuki
善己 鈴木
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Japan Pionics Ltd
Tokushima Sanso Co Ltd
Original Assignee
Japan Pionics Ltd
Tokushima Sanso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横形反応管を用いる気相成長において、大型
の基板の気相成長あるいは複数枚の基板の同時気相成長
を行なう場合であっても、気相成長温度を高温度に設定
して気相成長を行なう場合であっても、基板上に均一で
結晶性が良好な半導体膜を効率よく気相成長させること
ができる気相成長装置あるいは気相成長方法を提供す
る。 【解決手段】 基板と対向する反応管壁部に押圧ガス導
入部を備え、この押圧ガス導入部から反応管内に供給さ
れる単位面積当たりの押圧ガスの流量が、原料ガス流路
の上流側部分で相対的に少なく下流側部分で相対的に多
くなるように設定された気相成長装置とする。また、前
記気相成長装置の横形反応管内に、原料ガスを含むガス
を供給するとともに押圧ガスを供給して気相成長させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体膜の気相成
長装置及び気相成長方法に関し、さらに詳細には、原料
ガスの反応管内への供給方向が基板に実質的に平行とな
るように配置された横形反応管のガス導入部から原料ガ
スを導入して、加熱された基板上に均一で結晶性の良好
な半導体膜を効率よく気相成長させる気相成長装置及び
気相成長方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、窒化ガリウム系化合物半導体が、
発光ダイオードやレーザーダイオード等の素子として、
光通信分野を中心に急速に需要が高まっている。窒化ガ
リウム系化合物半導体の製造方法としては、例えばトリ
メチルガリウム、トリメチルインジウム、またはトリメ
チルアルミニウム等の有機金属ガスをIII族金属源とし
て、アンモニアを窒素源として用い、あらかじめ反応管
内にセットされたサファイヤ等の基板上に窒化ガリウム
系化合物の半導体膜を気相成長させて成膜する方法が知
られている。
【0003】また、前記窒化ガリウム系化合物半導体を
製造するための装置としては、基板を載せるためのサセ
プタ、基板を加熱するためのヒーター、原料ガスの反応
管内への供給方向が基板に平行となるように配置された
原料ガス導入部、及び反応ガス排出部を備えた横形反応
管からなる気相成長装置がある。この横形反応管を有す
る気相成長装置においては、基板を反応管内のサセプタ
に載せ、ヒーターで加熱した後、基板に平行な方向から
原料を含むガスを供給することにより、基板上に半導体
膜を気相成長させて成膜する構成となっている。
【0004】このような横形反応管においては、基板付
近の熱対流により原料ガスが拡散し効率よく基板に到達
しないため、均一で結晶性が良好な半導体膜が得られな
い、あるいは成長速度が遅いという問題点があった。し
かし、近年において、基板と対向する反応管壁に押圧ガ
ス導入部を設けて、キャリアガス等の反応に影響を与え
ない押圧ガスを基板と垂直方向に反応管内に供給し、原
料ガスの流れを基板に吹付ける方向に変更させた気相成
長装置あるいは気相成長方法が開発されている。これに
よると、押圧ガスの流量を、原料ガスの種類及び流量、
基板の加熱温度等に応じて適宜制御することにより、結
晶性の良好な半導体膜が得られるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
気相成長装置あるいは気相成長方法においては、直交す
るガス流、すなわち原料を含むガスと押圧ガスが基板上
で混合されるため、ガス流に乱れが生じやすく制御が困
難な場合があった。例えば、大型の基板の気相成長ある
いは複数枚の基板の同時気相成長を行なう場合は、基板
上の広範囲にわたって均一な濃度で原料ガスを供給する
ことは困難であった。また、前述のトリメチルガリウ
ム、トリメチルインジウム、またはトリメチルアルミニ
ウムを原料として用いた気相成長においても、基板の加
熱温度として1000℃以上の高温が必要であるため、
基板上では複雑なガス流となりこれを制御することは難
しかった。
【0006】従って、本発明が解決しようとする課題
は、横形反応管を用いる気相成長において、大型の基板
の気相成長あるいは複数枚の基板の同時気相成長を行な
う場合であっても、気相成長温度を高温度に設定して気
相成長を行なう場合であっても、基板上に均一で結晶性
が良好な半導体膜を効率よく気相成長させることができ
る気相成長装置あるいは気相成長方法を提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく鋭意検討した結果、横形反応管を用い
る気相成長において、基板が設置される位置の中でも原
料ガス流路上流側の温度は比較的低い温度、下流側は比
較的高い温度になり、原料ガスを含むガスの流れは上流
側より下流側でヒーターによる熱の影響を大きく受けや
すいこと、従って押圧ガス導入部から反応管内に供給さ
れる単位面積当たりの押圧ガスの流量を、原料ガス流路
の上流側部分で相対的に少なく下流側部分で相対的に多
くなるように設定することにより、基板付近の熱対流に
よるガス流の乱れ、あるいは原料ガスの拡散を抑制でき
ることを見い出し本発明に到達した。
【0008】すなわち本発明は、基板を載せるためのサ
セプタ、該基板を加熱するためのヒーター、原料ガスの
反応管内への供給方向が該基板に実質的に平行となるよ
うに配置された原料ガス導入部、及び反応ガス排出部を
有するとともに、該基板と対向する反応管壁部に押圧ガ
ス導入部を備えた横形反応管からなる半導体膜の気相成
長装置であって、該押圧ガス導入部から該反応管内に供
給される単位面積当たりの押圧ガスの流量が、原料ガス
流路の上流側部分で相対的に少なく下流側部分で相対的
に多くなるように設定されていることを特徴とする気相
成長装置である。
【0009】また、本発明は、基板を横形反応管内のサ
セプタに載せ、該基板をヒーターで加熱し、該基板に実
質的に平行な方向から原料を含むガスを供給するととも
に、該基板と対向する反応管壁部に備えた押圧ガス導入
部から押圧ガスを供給して、該基板に半導体膜を気相成
長させる方法であって、該押圧ガス導入部から該反応管
内に供給される単位面積当たりの押圧ガスの流量を、原
料ガス流路の上流側部分で相対的に少なく下流側部分で
相対的に多くなるように設定して気相成長させることを
特徴とする気相成長方法でもある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の気相成長装置及び気相成
長方法は、基板を横形反応管内のサセプタに載せ、ヒー
ターで加熱した後、基板に平行な方向から原料ガスを含
むガスを供給するとともに、基板と対向する反応管壁部
に備えた押圧ガス導入部から押圧ガスを供給することに
より、基板上に半導体膜を気相成長させて成膜する気相
成長装置及び気相成長方法に適用される。
【0011】本発明の気相成長装置は、押圧ガス導入部
から反応管内に供給される単位面積当たりの押圧ガスの
流量が、原料ガス流路の上流側部分で相対的に少なく下
流側部分で相対的に多くなるように設定されている気相
成長装置である。また、本発明の気相成長方法は、押圧
ガス導入部から反応管内に供給される単位面積当たりの
押圧ガスの流量を、原料ガス流路の上流側部分で相対的
に少なく下流側部分で相対的に多くなるように設定して
気相成長させる気相成長方法である。
【0012】本発明の気相成長装置及び気相成長方法に
おいては、基板の種類、大きさ、数量、あるいは原料の
種類、流量等には特に限定されることはない。しかし、
基板については、特に4inch以上の大型基板の気相
成長あるいは6枚の基板の同時気相成長等を行なう場合
に、基板上の広範囲にわたって熱対流によるガスの乱れ
及び原料ガスの拡散を軽減できる点で本発明の効果を充
分に発揮させることができる。尚、基板の種類として
は、サファイヤ、SiC、バルクガリウムナイトライド
等を例示することができる。
【0013】また、原料の種類については、特に基板の
加熱温度を1000℃以上とする必要がある気相成長を
行なう場合に、基板上の急激な熱対流によるガスの乱れ
及び原料ガスの拡散を軽減できる点で本発明の効果を充
分に発揮させることができる。このような原料を使用す
る気相成長としては、トリメチルガリウム、トリエチル
ガリウム、トリメチルインジウム、トリエチルインジウ
ム、トリメチルアルミニウム、またはトリエチルアルミ
ニウムをIII族金属源とし、アンモニア、モノメチルヒ
ドラジン、ジメチルヒドラジン、tert-ブチルヒド
ラジン、またはトリメチルアミンを窒素源とする窒化ガ
リウム系化合物半導体の気相成長を例示することができ
る。
【0014】以下、本発明の気相成長装置を、図1及び
図2に基づいて詳細に説明するが、本発明がこれらによ
り限定されるものではない。図1は本発明の気相成長装
置の一例を示す垂直断面図である。本発明の気相成長装
置は図1のように、基板2、基板を保持し回転させるた
めのサセプタ3、基板を加熱するためのヒーター4、原
料ガスの反応管内への供給方向が基板に実質的に平行と
なるように配置された原料ガス導入部5、及び反応ガス
排出部6を有するとともに、基板と対向する反応管壁部
に押圧ガス導入部7を備えた横形反応管1からなり、押
圧ガス導入部7から反応管内に供給される単位面積当た
りの押圧ガスの流量が、原料ガス流路の上流側部分で相
対的に少なく下流側部分で相対的に多くなるように設定
された気相成長装置である。
【0015】本発明の気相成長装置において、押圧ガス
導入部7は、原料ガスを含むガスの流れがヒーターによ
る熱の影響を受ける位置に設定される。従って、押圧ガ
ス導入部7の設置位置は、原料ガスを含むガスの流量、
ヒーターの位置、気相成長温度、横形反応管の大きさ、
形状等により一概に限定することはできないが、通常は
押圧ガス導入部の中心が、サセプタの中心に対応する位
置12の近辺となるように設けられる。また、押圧ガス
導入部の表面(あるいは原料ガス流路方向における断
面)は、通常は円形または楕円形であり、その面積はサ
セプタの原料ガス流路方向における断面積の0.5〜5
倍程度である。
【0016】本発明のような横形反応管を用いて半導体
膜の気相成長を行なう際は、押圧ガス導入部から反応管
内に押圧ガスを供給することが好ましいが、押圧ガスの
流量が少ない場合は、基板付近の熱対流による原料ガス
の拡散を防止する効果が少なくなり、押圧ガスの流量が
多い場合は、基板上の半導体膜の気相成長に悪影響を与
える虞があった。しかし、本発明においては、押圧ガス
の流量を、熱対流の影響が比較的に小さい上流側部分で
少なく、影響が大きい下流側部分で多くなるように制御
するので、基板上に均一で結晶性が良好な半導体膜を効
率よく気相成長させることができる。
【0017】本発明において前記のような押圧ガスの流
量の制御は、通常は押圧ガス導入部7に設けられる微多
孔8の分布の疎密、孔径の大小、あるいはこれらの組み
合せ等によって行なわれるが、他に複数の配管を用いて
各々の押圧ガスの流量を制御することにより行なうこと
もできる。押圧ガス導入部に微多孔を用いる場合、その
構成材料については、押圧ガスの流量を制御することが
できるものであれば特に制限されることはないが、原料
ガスの分解生成物または反応生成物が析出しにくい石英
製のものを使用することが好ましい。
【0018】図2は、本発明の気相成長装置において、
微多孔の分布の疎密、孔径の大小により押圧ガスの流量
の制御を行なうために用いられる押圧ガス導入部の表面
の状態の例を示す図である。(図2において原料ガスの
流通方向は左から右方向である。)図2(A)は原料ガ
ス流路の上流側部分で分布が疎の微多孔部9a、下流側
部分で分布が密の微多孔部9bを配置することにより、
図2(B)は原料ガス流路の上流側部分で孔径が小さな
微多孔部9c、下流側部分で孔径が大きな微多孔部9d
を配置することにより、単位面積当たりの押圧ガスの流
量が、原料ガス流路の上流側部分で相対的に少なく下流
側部分で相対的に多くなるように設定したものである。
【0019】尚、微多孔の孔径は特に制限されることは
ないが、目が粗い場合には微多孔部からのガスの流出が
均一に行われない虞があり、一方細かすぎる場合には圧
力損失が大となり所望のガス流量が得られないことか
ら、通常は0.1〜3mm程度の範囲内であり、好まし
くは0.3〜2mm程度の範囲内である。また、本発明
の気相成長装置においては、原料ガス流路の下流側部分
のみに押圧ガスを供給するように設定することもできる
が、通常は下流側部分の単位面積当たりの押圧ガスの流
量と、上流側部分の単位面積当たりの押圧ガスの流量の
比は、1:0.1〜0.95程度になるように設定され
る。
【0020】また、押圧ガス導入部7の構成分布として
は、図2(A)(B)のように上流側部分と下流側部分
を半円形に分けた分布のほか、図2(C)(D)(E)
のようにどちらか一方を扇形、凸レンズ形、あるいは三
日月形等に分けた分布とすることもできる。しかし、こ
れらの中でも、上流側部分が扇形または凸レンズ形の形
状である分布が好ましい。これらのような場合において
も、下流側部分の単位面積当たりの押圧ガスの流量と、
上流側部分の単位面積当たりの押圧ガスの流量の比を、
1:0.1〜0.95程度になるように設定することが
好ましい。さらに、図2(F)のように多段階の分布や
連続的に押圧ガスの流量が変わるような分布とすること
もできる。また、図2(C)(D)(E)の分布につい
ても、多段階の分布や連続的に押圧ガスの流量が変わる
ような分布とすることもできる。
【0021】本発明における押圧ガス導入部の構成は、
原料ガス導入部のガス供給口が一つである構成の気相成
長装置、あるいは原料ガス導入部のガス流路が、仕切板
またはノズルにより上下方向に区切られた構成である気
相成長装置のいずれにも適用することができる。仕切板
またはノズルにより上下方向に区切られた構成の例とし
ては、原料ガス導入部の上部ガス流路が、トリメチルガ
リウム、トリエチルガリウム、トリメチルインジウム、
トリエチルインジウム、トリメチルアルミニウム、また
はトリエチルアルミニウムを含むガスを供給するための
流路で、下部ガス流路が、アンモニア、モノメチルヒド
ラジン、ジメチルヒドラジン、tert-ブチルヒドラ
ジン、またはトリメチルアミンを供給するための流路で
ある気相成長装置を挙げることができる。
【0022】次に、本発明の気相成長方法について詳細
に説明する。本発明の気相成長方法は、前述の本発明の
気相成長装置を用いて、基板に半導体膜を気相成長させ
る方法であり、基板に実質的に平行な方向から原料を含
むガスを供給するとともに、押圧ガス導入部から反応管
内に供給される単位面積当たりの押圧ガスの流量を、熱
対流の影響が比較的に小さい原料ガス流路の上流側部分
で相対的に少なく、影響が大きい原料ガス流路の下流側
部分で相対的に多くなるように制御して気相成長させる
気相成長方法である。
【0023】本発明の気相成長方法において、押圧ガス
導入部から供給される押圧ガスの流量は、基板付近の熱
対流による原料ガスの拡散を抑制することができるとと
もに、基板上の半導体膜の気相成長に悪影響を与えない
ように制御されるが、好ましくは原料ガス導入部から供
給された原料ガスを含むガスの方向が変更されることな
く基板上を通過するように制御される。従って、押圧ガ
スの流量は、ヒーターの位置、気相成長温度、横形反応
管の大きさ、形状等により一概に限定することはできな
いが、通常は基板面の面積に等しい大きさの微多孔部当
たりの平均流量として、原料を含むガスの流量の1/3
0〜1/3、好ましくは1/10〜1/4程度である。
ここで基板面とは、気相成長操作中に基板の端面が描く
最外側の軌跡に囲まれた面積を意味するものである。
尚、本発明の気相成長方法で使用される押圧ガスとして
は、気相成長反応に影響がないものであれば特に制限さ
れることがなく、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスの
ほか、水素、窒素等も使用し得る。
【0024】本発明の気相成長方法により気相成長を行
なう際は、基板上に均一な半導体膜を効率よく気相成長
させるために、基板を自転及び/または公転させること
が好ましい。また、本発明の気相成長方法は、基板の最
高加熱温度が600℃程度の比較的低い温度の気相成長
から1000℃以上の比較的高い温度の気相成長まで幅
広く適用することができる。本発明の気相成長方法にお
ける横形反応管内の圧力は、常圧のほか、減圧乃至0.
1MPa/cmGのような加圧下とすることも可能で
ある。
【0025】本発明において原料ガスとは、結晶成長の
際に、結晶構成元素として結晶中に取り込まれる元素の
供給源となるガスを意味するものである。このような気
相成長用の原料ガスとしては、目的とする半導体膜によ
って異なり、例えばアルシン、ホスフィン、シラン等の
金属水素化物、トリメチルガリウム、トリメチルインジ
ウム、トリメチルアルミニウム等の有機金属化合物、ア
ンモニア、ヒドラジン、アルキルアミン等が用いられ
る。また、原料ガスを含むガスとしては、上記原料ガス
が水素、ヘリウム、アルゴン、窒素などのガスによって
希釈されて供給されるガスを用いることができる。
【0026】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
【0027】実施例1 (気相成長装置の製作)図1に示す気相成長装置と同様
の構成であって、石英製の横形反応管(内寸法で、幅2
80mm(押圧ガス導入部)、高さ20mm、長さ15
00mm)からなる気相成長装置を製作した。サセプタ
及びヒーターは、外径260mmの円形状で、直径2イ
ンチの基板1枚をサセプタの中心部、5枚をサセプタの
周辺部に等間隔でセットして、6枚を同時に処理できる
ものとした。
【0028】また、表面が円形の押圧ガス導入部とし
て、図2(C)に示すような扇形部分で分布が疎の微多
孔部、扇形を除いた部分で分布が密の微多孔部を有する
石英ガラス焼結体からなるもの(扇形部分は中心角12
0度、微多孔の分布密度の比1:2)を製作した。尚、
押圧ガス導入部の微多孔部の面積は、基板面の面積の2
倍であった。
【0029】(気相成長実験)この装置を用いて、以下
のように直径2インチのサファイヤ基板上にGaNの結
晶成長を行なった。サファイヤ基板をサセプタ上にセッ
トし、反応管内を水素ガスで置換した後、原料ガス導入
部の上部ガス流路から水素65L/minを供給すると
ともに、押圧ガス導入部の微多孔部を介して水素ガス2
0L/minを供給しながら基板を1150℃に加熱
し、基板の熱処理を10分間行なった。
【0030】次に、基板の反応温度を500℃に下げ安
定するまで放置した。続いてガス導入部の下部ガス流路
からはアンモニアと水素の混合ガス(アンモニア40L
/min、水素10L/min)を供給し、上部ガス流
路からはトリメチルガリウムを含む水素ガス(トリメチ
ルガリウム240μmol/min、水素50L/mi
n)を供給した。また、同時に微多孔質部を介して窒素
ガス50L/minを供給し、GaNの低温気相成長を
5分間行なった。
【0031】低温成長層形成後、トリメチルガリウムの
供給を停止し温度を1100℃まで上げて安定するまで
放置した。次に上部ガス流路から再度トリメチルガリウ
ムを含む水素ガス(トリメチルガリウム240μmol
/min、水素50L/min)を供給するとともに、
引続き微多孔質部を介して窒素ガス50L/minを供
給し、GaNの気相成長を60分間行なった。この間、
サセプタを毎分12回転させるとともに基板も毎分36
回転させた。このようにして、気相成長を5回繰り返し
た。
【0032】(GaN膜の評価等)気相成長終了後、基
板と対向する反応管壁に固形物の付着があるか否か調査
した。その結果、固形物の付着は認められなかった。ま
た、基板を取り出しGaNの膜厚分布を測定して均一性
を評価した。気相成長中基板は自転しているので、膜厚
分布は基板の中心から端に向かう分布を測定した。サセ
プタの中心部に設置した1枚の基板及び周辺部に設置し
た5枚の基板について膜厚及びその変動幅((最大値−
最小値)/平均値)を測定した結果を表1に示す。さら
に、成長した膜の結晶品質及び電気的特性を評価するた
めに、6枚の基板についてX線回析((002)面の半
値幅)及びホール測定(移動度)を行なった結果を表1
に示す。尚、周辺部の基板の数値は5枚の平均値であ
り、実施例2以降もこれと同様である。
【0033】実施例2 実施例1の気相成長装置における押圧ガス導入部を、図
2(D)に示すような凸レンズ形部分で分布が疎の微多
孔部、凸レンズ形を除いた部分で分布が密の微多孔部を
有する石英ガラス焼結体からなるもの(凸レンズ形部分
は、押圧ガス導入部の円周の位置に中心を持つ押圧ガス
導入部と同じ大きさの円の軌跡と、押圧ガス導入部の円
周で囲まれた形状、微多孔の分布密度の比1:2)に替
えたほかは実施例1と同様な気相成長装置を製作した。
この気相成長装置を使用したほかは実施例1と同様にし
て気相成長実験及びGaN膜の評価等を行なった。その
結果を表1に示す。
【0034】実施例3 実施例1の気相成長装置における押圧ガス導入部を、図
2(F)に示すような段階的に微多孔の分布が疎から密
になる微多孔部を有する石英ガラス焼結体からなるもの
(各々の微多孔分布の密度の比は3:4:5:6で、各
分布は等面積)に替えたほかは実施例1と同様な気相成
長装置を製作した。この気相成長装置を使用したほかは
実施例1と同様にして気相成長実験及びGaN膜の評価
等を行なった。その結果を表1に示す。
【0035】実施例4 実施例1の気相成長装置における押圧ガス導入部を、図
2(B)に示すような半円形部分で孔径が小さな微多孔
部、前記以外の半円形部分で孔径が大きな微多孔部を有
する石英ガラス焼結体からなるもの(孔径の比1:2)
に替えたほかは実施例1と同様な気相成長装置を製作し
た。この気相成長装置を使用したほかは実施例1と同様
にして気相成長実験及びGaN膜の評価等を行なった。
その結果を表1に示す。
【0036】比較例1 実施例1の気相成長装置における押圧ガス導入部を、均
一な微多孔部を有する石英ガラス焼結体からなるものに
替えたほかは実施例1と同様な気相成長装置を製作し
た。この気相成長装置を使用したほかは実施例1と同様
にして気相成長実験及びGaN膜の評価等を行なった。
その結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】以上の結果から、本発明の気相成長装置及
び気相成長方法により、1000℃以上の温度を必要と
するGaNの気相成長において、サセプタの中心部また
は周辺部による位置に影響されることなく、均一で優れ
た電気的特性を有するGaN膜が得られていることが認
められた。
【0039】
【発明の効果】本発明の気相成長装置及び気相成長方法
により、横形反応管を用いる気相成長において、大型の
基板の気相成長あるいは複数枚の基板の同時気相成長を
行なう場合であっても、高温度で気相成長を行なう場合
であっても、基板上に均一で結晶性が良好な半導体膜を
効率よく気相成長させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気相成長装置の一例を示す垂直断面図
【図2】本発明の気相成長装置の押圧ガス導入部の例を
示す水平面図
【符号の説明】
1 横形反応管 2 基板 3 サセプタ 4 ヒーター 5 原料ガス導入部 6 反応ガス排出部 7 微多孔部 8 微多孔 9a 分布が疎の微多孔部 9b 分布が密の微多孔部 9c 孔径が小さな微多孔部 9d 孔径が大きな微多孔部 10 押圧ガス導入部 11 仕切板 12 サセプタの中心に対応する位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 勇次 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚工場内 (72)発明者 ワンホンシン 徳島県徳島市南常三島町2番1号 徳島大 学工学部内 (72)発明者 石濱 義康 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内 (72)発明者 網島 豊 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内 (72)発明者 鈴木 善己 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚工場内 Fターム(参考) 4K030 AA11 AA13 AA17 BA38 CA05 EA03 FA10 JA01 JA06 JA10 KA03 KA09 LA14 5F045 AA04 AB14 AC07 AC12 AC15 AC16 AC17 AD14 AD15 BB02 DP18 EB02 EC02 EF01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を載せるためのサセプタ、該基板を
    加熱するためのヒーター、原料ガスの反応管内への供給
    方向が該基板に実質的に平行となるように配置された原
    料ガス導入部、及び反応ガス排出部を有するとともに、
    該基板と対向する反応管壁部に押圧ガス導入部を備えた
    横形反応管からなる半導体膜の気相成長装置であって、
    該押圧ガス導入部から該反応管内に供給される単位面積
    当たりの押圧ガスの流量が、原料ガス流路の上流側部分
    で相対的に少なく下流側部分で相対的に多くなるように
    設定されていることを特徴とする気相成長装置。
  2. 【請求項2】 押圧ガス導入部の表面が、円形または楕
    円形の形状である請求項1に記載の気相成長装置。
  3. 【請求項3】 押圧ガス導入部の原料ガス流路の上流側
    部分が、扇形、凸レンズ形または半円形の形状である請
    求項2に記載の気相成長装置。
  4. 【請求項4】 押圧ガス導入部が、原料ガス流路の上流
    側部分で分布が疎の微多孔部、下流側部分で分布が密の
    微多孔部を有する請求項1に記載の気相成長装置。
  5. 【請求項5】 押圧ガス導入部が、原料ガス流路の上流
    側部分で孔径が小さな微多孔部、下流側部分で孔径が大
    きな微多孔部を有する請求項1に記載の気相成長装置。
  6. 【請求項6】 原料ガス流路の下流側部分の単位面積当
    たりの押圧ガスの流量と、原料ガス流路の上流側部分の
    単位面積当たりの押圧ガスの流量の比が、1:0.1〜
    0.95に設定された請求項1に記載の気相成長装置。
  7. 【請求項7】 サセプタが複数枚の基板を載せる構成で
    ある請求項1に記載の気相成長装置。
  8. 【請求項8】 サセプタが4inch以上の大型基板を
    載せる構成である請求項1に記載の気相成長装置。
  9. 【請求項9】 原料ガス導入部のガス流路が、仕切板ま
    たはノズルにより上下方向に区切られた構成である請求
    項1に記載の気相成長装置。
  10. 【請求項10】 原料ガス導入部の上部ガス流路が、ト
    リメチルガリウム、トリエチルガリウム、トリメチルイ
    ンジウム、トリエチルインジウム、トリメチルアルミニ
    ウム、またはトリエチルアルミニウムを含むガスを供給
    するための流路で、下部ガス流路が、アンモニア、モノ
    メチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン、tert-ブ
    チルヒドラジン、またはトリメチルアミンを供給するた
    めの流路である請求項9に記載の気相成長装置。
  11. 【請求項11】 基板を横形反応管内のサセプタに載
    せ、該基板をヒーターで加熱し、該基板に実質的に平行
    な方向から原料を含むガスを供給するとともに、該基板
    と対向する反応管壁部に備えた押圧ガス導入部から押圧
    ガスを供給して、該基板に半導体膜を気相成長させる方
    法であって、該押圧ガス導入部から該反応管内に供給さ
    れる単位面積当たりの押圧ガスの流量を、原料ガス流路
    の上流側部分で相対的に少なく下流側部分で相対的に多
    くなるように設定して気相成長させることを特徴とする
    気相成長方法。
  12. 【請求項12】 基板の最高加熱温度が1000℃以上
    である請求項11に記載の気相成長方法。
  13. 【請求項13】 気相成長が、トリメチルガリウム、ト
    リエチルガリウム、トリメチルインジウム、トリエチル
    インジウム、トリメチルアルミニウム、またはトリエチ
    ルアルミニウムをIII族金属源とし、アンモニア、モノ
    メチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン、tert-ブ
    チルヒドラジン、またはトリメチルアミンを窒素源とす
    る窒化ガリウム系化合物半導体の気相成長である請求項
    11に記載の気相成長方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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TWI675119B (zh) * 2017-02-16 2019-10-21 漢民科技股份有限公司 氣相成膜裝置

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TWI675119B (zh) * 2017-02-16 2019-10-21 漢民科技股份有限公司 氣相成膜裝置

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