JP2002299010A - セラミックヒータ及びその製造方法 - Google Patents

セラミックヒータ及びその製造方法

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JP2002299010A
JP2002299010A JP2001102955A JP2001102955A JP2002299010A JP 2002299010 A JP2002299010 A JP 2002299010A JP 2001102955 A JP2001102955 A JP 2001102955A JP 2001102955 A JP2001102955 A JP 2001102955A JP 2002299010 A JP2002299010 A JP 2002299010A
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Masahiro Konishi
雅弘 小西
Takeshi Yamaguchi
猛 山口
Kazuo Tatematsu
一穂 立松
Katsuhisa Yabuta
勝久 籔田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属リード線への亀裂発生を効果的に防止な
いし抑制するとともに、耐久寿命の高いセラミックヒー
タと、その製造方法を提供する。 【解決手段】 抵抗発熱体10とそれに挿嵌した金属リ
ード線11,12から成る発熱素子を絶縁性セラミック
基体13中に埋設した構造を有するとともに、金属リー
ド線11,12の表面部にNi、Cr、Coのうち少な
くとも1種類以上の元素を含む拡散層が形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グロープラグ等に
使用されるセラミックヒータとその製造方法とに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、抵抗発熱体とそれに挿嵌したW製
等の金属リード線から成る発熱素子を絶縁性セラミック
基体中に埋設した構造を有するセラミックヒータが知ら
れている。このようなセラミックヒータにおいては、未
焼成の発熱素子と絶縁性セラミックとを一体化して高温
(例えば1700℃以上)でホットプレス焼成して製造
する場合が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにホットプレス焼成されたセラミックヒータを用いて
作成されたグロープラグは、使用中にリード線取り出し
部が熱応力の繰り返しを受け、該リード線の取り出し部
断線に至る。これは金属リード線の不均一な再結晶が原
因である。例えば特開平11−233239には、金属
リード線に対して1900〜3000℃程度の温度で熱
処理を行い、クラック進展を防止する技術が開示されて
いるが、使用中の熱応力緩和には不十分である。また、
1900〜3000℃程度の熱処理では、金属の強度劣
化が激しくリード線への適用が問題となる場合がある。
【0004】本発明の課題は、使用中の金属リード線へ
の亀裂発生を効果的に防止ないし抑制するとともに、耐
久寿命の高いセラミックヒータと、その製造方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明のセラミックヒータは、抵抗
発熱体とそれに挿嵌した金属リード線から成る発熱素子
を絶縁性セラミック基体中に埋設した構造を有するとと
もに、前記金属リード線表面部にNi、Cr、Coのう
ち少なくとも1種類以上の元素を含む拡散層が存在する
ことを特徴とする。
【0006】このように、金属リード線表面部に上記元
素を少なくとも含む拡散層を形成することにより、使用
中のリード線とセラミック基体に生ずる熱膨張差による
応力が緩和され、金属リード線取り出し部へのクラック
の発生を防止ないし抑制することが可能となり得る。し
たがって、例えば当該セラミックヒータをグロープラグ
に取り付け、該プラグ使用中の熱応力による断線又は通
電不良、特にリード線取り出し部付近の断線又は通電不
良等を防止ないし抑制することが可能となり得る。この
場合、リード線取り出し部とは、絶縁性セラミック基体
から該金属リード線を取り出す位置及びその周辺部のこ
とを言う。また、Ni,Cr,Coは共晶点が低下する
ため焼成時に拡散層を厚く形成することができ、クラッ
クの発生を防止ないし抑制するためには、これらの元素
であることが必要である。
【0007】上記抵抗発熱体としては、W元素を含み、
WやW−Re合金、又はWの代わりにMo,Nb,H
f,Ir等で形成された金属発熱材料、又はWC粉末に
Si、サイアロン、又はAlN等のセラミック粉
末を添加して焼成した非金属発熱材料で形成したもの等
を例示することができる。また、上記金属リード線とし
ては、W又はW合金で形成したもの等を例示することが
できる。そして、例えば抵抗発熱体を例えばU字状と
し、該U字状の各端部に金属リード線をそれぞれ連結し
た構成のものが発熱素子となる。なお、連結には金属リ
ード線の各一端を成形用型内に差し込んでおき、成形用
型内に抵抗発熱体の原料を射出する方法等を用いること
ができる。さらに、絶縁性セラミックとしては、Si
、サイアロン、又はAlN等を主成分とするセラミ
ック等を例示することができる。
【0008】上記拡散層の厚さ(幅)は、3〜50μm
とすることができる。拡散層の厚さ(幅)が3μm未満
の場合、リード線とセラミックに生ずる熱膨張差による
応力を緩和する効果が低くなり、使用中に金属リード線
において断線が生じやすくなり得る。一方、拡散層の厚
さ(幅)50μmを超えると、金属リード線の抵抗割合
が大きくなりすぎて、通電耐久性が低下する場合があ
る。なお、本発明で言う拡散層は、上記金属リード線が
挿嵌する部分のセラミックヒータの断面についてEPM
Aにより各元素の分布状態を調べ、観察された各元素の
特性X線の強度マッピングを行い拡散の有無を確認し
た。
【0009】上記金属リード線は、その再結晶粒が線長
手方向に延びて配列しているものとすることができる。
このような構成とすることにより、リード線においてク
ラックが生じたとしても、その進展を防止ないし抑制す
ることが可能となり得る。すなわち、クラックが発生し
た場合、該クラックは再結晶粒の粒界において長手方向
と交わる方向(すなわち線径方向)に進展するが、本発
明のように金属リード線の再結晶粒を線長手方向に延び
て配列させることにより、再結晶粒の粒界が断片的に形
成されているため、当該再結晶粒が線径方向へのクラッ
クの進展を妨げる形となり、結果的に金属リード線にお
けるクラックの進展を大幅に防止ないし抑制することが
可能となり得る。
【0010】次に、上記課題を解決するために、本発明
のセラミックヒータの製造方法は、抵抗発熱体とそれに
挿嵌した金属リード線から成る発熱素子を絶縁性セラミ
ック基体中に埋設した構造を有するセラミックヒータの
製造方法であって、金属リード線にNi、Cr、Coの
うち少なくとも1種類以上の金属被覆を施し、該金属リ
ード線を未焼成抵抗発熱体に挿嵌した発熱素子を未焼成
絶縁性セラミック粉末中に埋設し、これを焼成する工程
を含むことを特徴とする。
【0011】このような製造方法により、金属リード線
表面部にNi、Cr、Coのうち少なくとも1種類以上
の元素を含む拡散層が存在する本発明のセラミックヒー
タを効率良く製造することできる。また、金属リード線
に上記金属被覆を施すものとしたため、使用中の熱応力
により金属リード線にクラックが入る等の不具合が生じ
難くなり得る。なお、上記金属被覆は、例えば電気メッ
キ、化学メッキ、溶融メッキ、溶射、蒸着、拡散浸透、
又はクラッド材により行うことが可能である。
【0012】前記金属リード線は、線引き加工したもの
を用い、十分に再結晶化されたものとすることができ
る。このような再結晶粒が線長手方向に延びて配列され
た金属リード線を用いることで、使用時に再結晶粒がバ
ラツクことによる亀裂の発生を防止ないし抑制すること
ができる。また、再結晶化が進みすぎると、リード線の
強度が低下する等の問題が生じる場合がある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例を参照しつつ説明する。図1は、本発明の
セラミックヒータを使用したグロープラグを、その内部
構造とともに示すものである。すなわち、グロープラグ
50は、その一端側に設けられたセラミックヒータ1
と、そのセラミックヒータ1の先端部2が突出するよう
にその外周面を覆う金属製の外筒3、さらにその外筒3
を外側から覆う筒状の金属ハウジング4等を備えてお
り、セラミックヒータ1と外筒3との間及び外筒3と金
属ハウジング4との間は、それぞれろう付けにより接合
されている。
【0014】セラミックヒータ1の後端部には、金属線
により両端が弦巻ばね状に形成された結合部材5の一端
が外側から嵌合するとともに、その他端側は、金属ハウ
ジング4内に挿通された金属軸6の対応する端部に嵌着
されている。金属軸6の他方の端部側は金属ハウジング
4の外側へ延びるとともに、その外周面に形成されたね
じ部6aにナット7が螺合し、これを金属ハウジング4
に向けて締めつけることにより、金属軸6が金属ハウジ
ング4に対して固定されている。また、ナット7と金属
ハウジング4との間には絶縁ブッシュ8が嵌め込まれて
いる。そして、金属ハウジング4の外周面には、図示し
ないエンジンブロックにグロープラグ50を固定するた
めのねじ部5aが形成されている。
【0015】セラミックヒータ1は、図2に示すよう
に、U字状のセラミック抵抗発熱体(以下、単に発熱体
という)10を備え、その各両端部に線状又はロッド状
の電極部(金属リード線)11,12の先端部が埋設さ
れるとともに、発熱体10と電極部11,12の全体が
発熱素子をなし、円形断面を有する棒状の窒化珪素質セ
ラミック基体(絶縁性セラミック基体)13中に埋設さ
れている。発熱体10は、U字状の方向変換部10aが
セラミック基体13の末端側に位置するように配置され
ている。
【0016】セラミック基体13は、例えばSi
粉末に、ErやYb、SiO等の焼結助
剤粉末を3〜15重量%の範囲で添加・混合して焼結し
たものである。また、発熱体10は、例えば導電性セラ
ミック粉末としてのWCあるいはMoSi粉末とSi
粉末との混合粉末に対し、セラミック基体13に
使用されたものと同様の焼結助剤成分を、0.8〜1
0.5重量%の範囲で添加・混合して焼結したものであ
り、その焼結体組織は、Si系基質(マトリック
スセラミック相)中にWCあるいはMoSi系粒子が
分散したものとなっている。一方、電極部(金属リード
線)11,12は、W、W−Re、Mo、Pt、Nb、
Ta、ニクロム等の線引きされた金属線で構成される。
【0017】電極部(金属リード線)11,12の表面
には、図7に模式的に示すようにNi,Cr,Nbのう
ち少なくとも1種以上の元素を含む金属拡散層(反応
層)95が形成されている。このような拡散層95は、
Ni,Cr,Nbのうちのいずれかを少なくとも含む金
属被覆を、金属リード線11,12に所定の方法(例え
ばメッキや気相製膜法など)により施すことで形成する
ことができる。このような拡散層95の厚さは3〜50
μm程度とされており、該拡散層95の形成により、電
極部11,12と、セラミック基体13との間の線膨張
係数の違いにより生じる熱応力を緩和することが可能と
なり、セラミックヒータ1の耐久寿命性が向上する。な
お、ディーゼルエンジン等に用いられるグロープラグに
組付けるセラミックヒータの大きさを考慮すると、拡散
層95の厚さは3〜50μm程度とするのがよい。
【0018】また、電極部(金属リード線)11,12
においては、そのリード線を構成する再結晶粒が線長手
方向に引き伸ばされた状態で、ブロックを積層した状態
に配列している。すなわち、再結晶粒が異方性をもって
配列しており、その粒界が少なくとも線径方向に不連続
なものとなっている。
【0019】図2に戻り、セラミック基体13の表面に
は、その電極部12の露出部12aを含む領域に、Ni
等の金属薄層(図示せず)が所定の方法(例えばメッキ
や気相製膜法など)により形成され、該金属薄層を介し
てセラミック基体13と外筒3とがろう付けにより接合
されるとともに、電極部12がこれら接合部を介して外
筒3と導通している。また、電極部11の露出部11a
を含む領域にも同様に金属薄層が形成されており、ここ
に結合部材5がろう付けされている。このように構成す
ることで、図示しない電源から、金属軸6(図1)、結
合部材5及び電極部11を介して発熱体10に対して通
電され、さらに電極部12、外筒3、金属ハウジング4
(図1)、及び図示しないエンジンブロックを介して接
地される。
【0020】なお、セラミック基体粉末の成形体に対
し、導電性セラミック粉末のペーストを用いて発熱体形
状をパターン印刷し、これを焼成することによりその印
刷パターンを焼結して、抵抗発熱体10とするようにし
てもよい。また、抵抗発熱体は、WやW−Re等の高融
点金属にて構成してもよい。
【0021】
【実験例】(実施例1)まず、金属リード線としてW製
のリード線(線径0.4mm)に対して表1に示すよう
に線引き加工を施し、次いで該リード線に金属被覆とし
てNiメッキを施した。一方、発熱体用原料粉末は以下
のように調整した。すなわち、平均粒径1μmの窒化珪
素原料粉末85質量%と、焼結助剤粉末としてEr
粉末を10質量%及びSiO粉末を5質量%とを配
合して絶縁成分用原料とした。この絶縁成分用原料45
質量%と、WC粉末55質量%とをボールミルにて24
時間湿式混合したのち乾燥し、混合粉末を得た。その
後、この混合粉末に所定量のバインダを添加して混錬機
に投入し、4時間混錬した。次いで、得られた混錬物を
裁断してペレット状とし、これを金型31(図3(a)
参照)を備えた射出成形機に投入して上記W製リード線
が両端に嵌合されたU字状の導電体となる成形品(一体
成形体:発熱素子となる)35を得た(図3(b)参
照)。なお、Er 粉末は、他の希土類元素酸化物
の粉末を用いてもよい。
【0022】一方、セラミック基体用原料粉末は以下の
ように調整した。すなわち、平均粒径0.7μmの窒化
珪素原料粉末83質量%と、焼結助剤としてのEr
粉末10質量%及びSiO粉末5質量%と、MoS
粉末2質量%とを配合し、バインダとともに20時
間湿式混合したものをスプレードライにより造粒した
後、この造粒粉末を圧粉して図4に示す2個の分割予備
成形体36,37を用意した。その後、上記成形品35
を2個の分割予備成形体36,37の間の所定位置にセ
ットし、一体プレス成形して図5(a)及び図6(a)
に示す複合成形体39を得た。なお、Er粉末
は、他の希土類元素酸化物の粉末を用いてもよい。
【0023】次いで、この複合成形体39をN雰囲気
中600℃で脱脂(仮焼)してバインダを除去し、脱脂
体(仮焼体)39’を得た(図6参照)。次にこの仮焼
体39’にBN等の離型剤を塗布し、これを図5(b)
に示したホットプレス用成形型(焼成治具)65,65
を用いて炉64内にてホットプレス焼成した。焼成条件
は、窒素雰囲気下、1800℃、2.94×10Pa
で60分間である。この焼成後、焼成品を研磨すること
により図2に示すセラミッヒータ1(φ3.5)を作成
した。得られたセラミックヒータ1に関して引張試験に
より引張強度(N)を測定した。結果を表1に示す。な
お、比較例1,2は再結晶化していない組織を有するも
ので、実施例1〜3は再結晶化しているものを用いた。
また、試験は3〜5回行った平均値により評価するもの
とする。
【0024】
【表1】
【0025】このように、再結晶化した本発明に属する
実施例1〜3の金属リード線は、高い引張強度を備えて
いることが分かる。また、これら実施例1〜3の金属リ
ード線の結晶組織についてX線観察したところ、線長手
方向に引き伸ばされた状態の結晶粒(二次再結晶)が観
察された。一方、比較例1,2の金属リード線は、実施
例1〜3とは逆に金属リード線の再結晶粒が引き伸ばさ
れた状態に配列されておらず、粒界が線径方向に繋がっ
た状態の等方的な結晶状態であった。なお、比較例1及
び2は、各実施例よりも引張強度が高い結果であるが、
これらは引張強度が高いものの、金属リード線の再結晶
粒が形成されていないために、一旦クラックが生じると
すぐに断線してしまう問題を有していた。
【0026】(実施例2)次に、上記実施例1において
金属リード線への金属被覆の種類及び被覆厚さを変化さ
せて、表2に示す実施例4〜18、及び比較例3〜4の
セラミックヒータを得た。なお、実施例7及び比較例3
のセラミックヒータに関しては、金属リード線の二次再
結晶化が行われていないものとされている。
【0027】これら実施例4〜18及び比較例3〜4の
セラミックヒータについて、抵抗値測定を行った。具体
的には、常温にて抵抗値測定を行い、金属リード線にお
ける抵抗値(リード部抵抗)を測定し、全体抵抗の20
%以上を占める場合は拡散層が反応大としてNGと判定
した。また、冷熱試験として、セラミックヒータに金属
外筒3(図1参照)及びリードコイル5(図1参照)を
ろう付けし、DC11Vにて60秒通電(先端部120
0℃)した後、水急冷するパターンを1サイクルとし
て、冷熱繰り返し試験を20回実施した。毎サイクル後
に抵抗値を測定し、通電不可(抵抗無限大)のものをN
Gと判定した。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】このように、金属拡散層(反応層)を形成
していない比較例3,4は、水急冷試験において1〜2
サイクルでNG判定であった。一方、金属拡散層(反応
層)を形成した実施例4〜18は、水急冷試験において
少なくとも10サイクルまで良好な通電性を保持してい
た。したがって、所定厚さの金属拡散層(反応層)を形
成したものは、金属リード線とセラミック基体との間で
の線膨張係数の差に基づく熱応力が緩和されるため、良
好な電極取り出し部の耐久性を有していることが分か
る。また、金属リード線に対して再結晶化を行わなかっ
た実施例6においても、良好な耐久性が得られた。さら
に、金属拡散層(反応層)の厚さが50μmを超える実
施例17,18は、リード線における抵抗割合が大きく
なり過ぎていた。すなわち、金属拡散層(反応層)の厚
さが50μmを超えると、ヒータとして良好な通電性を
備えたものとなりにくいことが分かる。
【0030】なお、本発明のセラミックヒータ、及び本
発明の製造方法にて製造されるセラミックヒータは、例
えばディーゼルエンジンの燃焼室を予熱するセラミック
グロープラグ等に用いることが好適である。また、本明
細書において「主成分」あるいは「主体となる成分」と
は、特に断りがないかぎり、最も重量含有率の高くなる
成分を意味するものとして用いた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックヒータを採用したグロープ
ラグの一例を示す正面部分断面図。
【図2】そのセラミックヒータの正面断面図。
【図3】セラミックヒータの製造工程説明図。
【図4】図3に続く工程説明図。
【図5】図4に続く工程説明図。
【図6】複合成形体及び焼成体の断面形状変化を示す模
式図。
【図7】金属リード線が挿嵌する部分のセラミック基体
の断面模式図。
【符号の説明】
1 セラミックヒータ 10 セラミック抵抗発熱体 11,12 金属リード線 13 セラミック基体 95 拡散層(反応層) 96 結晶粒 97 粒界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立松 一穂 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 (72)発明者 籔田 勝久 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 3K092 PP16 QA01 QB02 QB24 QB74 QC02 QC16 QC65 QC66 RA05 RB02 RB22 VV36

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抵抗発熱体とそれに挿嵌した金属リード
    線から成る発熱素子を絶縁性セラミック基体中に埋設し
    た構造を有するとともに、前記金属リード線表面部にN
    i、Cr、Coのうち少なくとも1種類以上の元素を含
    む拡散層が存在することを特徴とするセラミックヒー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記拡散層の厚さが、3〜50μmであ
    る請求項1に記載のセラミックヒータ。
  3. 【請求項3】 前記金属リード線は、その結晶粒がリー
    ド線長手方向に延びて配列している請求項1又は2に記
    載のセラミックヒータ。
  4. 【請求項4】 抵抗発熱体とそれに挿嵌した金属リード
    線から成る発熱素子を絶縁性セラミック基体中に埋設し
    た構造を有するセラミックヒータの製造方法であって、 金属リード線にNi、Cr、Coのうち少なくとも1種
    類以上の金属被覆を施し、該金属リード線を未焼成抵抗
    発熱体に挿嵌した発熱素子を未焼成絶縁性セラミック粉
    末中に埋設し、これを焼成する工程を含むことを特徴と
    するセラミックヒータの製造方法。
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