JP2002298908A - ナトリウム二次電池 - Google Patents

ナトリウム二次電池

Info

Publication number
JP2002298908A
JP2002298908A JP2001093987A JP2001093987A JP2002298908A JP 2002298908 A JP2002298908 A JP 2002298908A JP 2001093987 A JP2001093987 A JP 2001093987A JP 2001093987 A JP2001093987 A JP 2001093987A JP 2002298908 A JP2002298908 A JP 2002298908A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positive electrode
sodium
current collecting
layer
secondary battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001093987A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshimi Yashima
吉見 八島
Yasuhiko Tsuru
靖彦 水流
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2001093987A priority Critical patent/JP2002298908A/ja
Publication of JP2002298908A publication Critical patent/JP2002298908A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 充電時に正極内部の組成変化に伴って硫黄と
多硫化ナトリウムとに相分離相分離するのを緩和して固
体電解質への通電負荷を軽減させることが可能なナトリ
ウム二次電池を提供する。 【解決手段】 正極端子を兼ねる外装缶と、この外装缶
内の中央付近に挿入され、ナトリウムイオンを電荷担体
として通電機能を有する固体電解質からなる有底筒状の
隔壁と、この隔壁の内側に位置する前記外装缶内に収納
されたナトリウムを負極活物質として含む負極と、前記
隔壁の外側に位置する前記外装缶内に配置された硫黄あ
るいは多硫化ナトリウムを正極活物質として含む正極と
を具備し、正極は前記隔壁側から内周非集電層、絶縁層
および外周集電層をこの順序で積層した三層構造を有
し、これら部材に前記正極活物質が含浸されていること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナトリウム二次電
池に関し、詳しくはナトリウム−硫黄二次電池に係わ
る。
【0002】
【従来の技術】ナトリウム−硫黄二次電池は、正極端子
を兼ねる外装缶内に硫黄および多硫化ナトリウムからな
る正極活物質と、正極活物質への電子伝達を行う集電材
と、ナトリウムを含む負極活物質と、ナトリウムイオン
に対し伝導性を有する固体電解質とを収納し、前記外装
缶と負極端子を兼ねる封口蓋を取り付けた構造を有す
る。
【0003】ナトリウム−硫黄二次電池において、負極
の充放電反応は下記数1に示す式(1)に従ってなさ
れ、放電時には負極活物質であるナトリウムがナトリウ
ムイオンと電子とに分かれ、ナトリウムイオンは固体電
解質を透過して正極側に侵入し、電子は負極端子を介し
て外部回路に流れる。
【0004】一方、ナトリウム−硫黄二次電池において
正極の充放電反応は下記数2に示す式(2)に従ってな
され、放電時には正極に侵入したナトリウムイオンが硫
黄と反応して多硫化ナトリウム(Na2x)をし、充電
時にはナトリウムおよび硫黄が生成する。
【0005】
【数1】
【0006】
【数2】
【0007】ナトリウムと硫黄の相図を図4に示す。図
4の横軸は、硫黄の重量分率を示している。ナトリウム
−硫黄二次電池は、285〜444℃でNa24が析出
せず、硫黄が沸騰しない液相状態にて正極活物質を活用
することができる。実用では、組電池内部で熱分布があ
るため、動作温度は300〜350℃である。この動作
温度において、ナトリウム−硫黄二次電池を充電する
と、前記式(2)の左方向に反応が進むため、正極では
多硫化ナトリウムが消費され、硫黄が生成される。さら
に充電が進むと、硫黄の濃度が高くなり、図4に示す硫
黄濃度が77.7wt%以上の領域では正極内部で硫黄
と多硫化ナトリウム成分が相分離する状態になる。硫黄
は、電子伝導性を示さないため、硫黄濃度が増加する
と、前記式(2)の反応を起こすことが実質的に不可能
となる。
【0008】電池内部で局所的な現象を考えた場合、前
記式(2)の反応は硫黄が生成した領域と多硫化ナトリ
ウムの存在する領域のうち、後者の領域の方が進行しや
すくなる。多硫化ナトリウムと硫黄では、極性が異なる
ため、水と油滴のように分離する。特に、固体電解質と
してのβ”−アルミナと正極室の界面で、多硫化ナトリ
ウムと硫黄が各々接触面を形成していると、前記式
(2)の反応は多硫化ナトリウムとβ”−アルミナ界面
で進行し易くなる。このため、β”−アルミナ内のNa
イオンの流束は多硫化ナトリウムとの界面に集中するこ
とになる。
【0009】充電の進行に伴い、多硫化ナトリウム量は
減少するため、Naイオン流束は多硫化ナトリウム量に
対応して集中することになる。この結果、β”−アルミ
ナの通電負荷は局所的に進行することになり、電池寿命
を損なうこととなる。
【0010】また、製造コスト削減の観点から単電池の
大型化が有効であるが、電力負荷平準を目的として一定
の時間率で使用される場合には、形状の大型化に伴なっ
て負荷電流密度の増加する必要がある。形状の大型化に
より、定常状態でも、その負荷は増加することとなる
が、充電終了時に近づくとβ”−アルミナへの通電負荷
はより過酷なものになる。
【0011】このような問題点を解決するする方法とし
て、特願平2−242568号公報、特願平9−357
41号公報および特願平10−50340号公報には固
体電解質の外周に導伝物性の低い高抵抗層を用いる方法
が開示されている。高抵抗層を活用することにより、正
極内部での多硫化ナトリウムの反応分布を緩和すること
が可能となり、硫黄の析出も均一となるため、固体電解
質への局所的な電流集中を抑制し、電解質の寿命を延命
する効果があると知られている。
【0012】しかしながら、前記高抵抗層はセラミック
粒子から作ったり、集電材の配勾を変化させるなどの電
池の製作工程で煩雑である場合が多く、電池製造コスト
の増加につながると考えられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述したようナトリウ
ム二次電池では、充電時に正極内部の組成変化に伴い、
硫黄と多硫化ナトリウムの相分離が発生する。このた
め、イオン流束が多硫化ナトリウムと固体電解質の界面
に集中するため、固体電解質の通電負荷が増加する。電
池が大型化すると、電流密度が増加するため、固体電解
質への負荷も厳しいものとなる。
【0014】本発明は、充電時に正極内部の組成変化に
伴って硫黄と多硫化ナトリウムとに相分離相分離するの
を緩和して固体電解質への通電負荷を軽減させることが
可能なナトリウム二次電池を提供しようとするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るナトリウム
二次電池は、正極端子を兼ねる外装缶と、この外装缶内
の中央付近に挿入され、ナトリウムイオンを電荷担体と
して通電機能を有する固体電解質からなる有底筒状の隔
壁と、この隔壁の内側に位置する前記外装缶内に収納さ
れたナトリウムを負極活物質として含む負極と、前記隔
壁の外側に位置する前記外装缶内に配置された硫黄ある
いは多硫化ナトリウムを正極活物質として含む正極とを
具備し、正極は、前記隔壁側から内周非集電層、絶縁層
および外周集電層をこの順序で積層した三層構造を有
し、これら部材に前記正極活物質が含浸されていること
を特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して詳
細に説明する。
【0017】図1は、本発明のナトリウム二次電池の一
態様を示す部分切欠正面図である。
【0018】正極端子を兼ねる有底円筒状の外装缶1内
には、例えばβ”−アルミナの固体電解質からなる有底
円筒状の隔壁2が配置され、この隔壁2の内部側に負極
室、前記隔壁2の外側に正極室を形成している。
【0019】正極3は、前記外装缶1の正極室に収納さ
れている。この正極3は、長さ方向に2分割され、前記
隔壁2側から内周非集電層4、絶縁層5および外周集電
層6をこの順序で積層され、かつ例えば長さ方向に2分
割された構造を有し、これら三層構造物に硫黄または多
硫化ナトリウムを正極活物質として含浸されている。
【0020】負極端子を兼ねる円板状蓋体7は、裏面に
α−アルミナのようなセラミックからなる円板状絶縁材
8が取り付けられ、前記外装缶1に挿入して前記円板状
絶縁材8の裏面を前記外装缶1の開口部端面と拡散接合
することにより前記外装缶1に絶縁した状態で設けられ
る。細長筒状の負極端子9は、前記円板状蓋体7および
円板状絶縁材8の中心に貫通して前記外装缶1内の負極
室の底部付近に達するように挿着されている。負極活物
質としてのナトリウム10は、前記外装缶1内の負極室
内に収納されている。なお、このナトリウムは前記細長
筒状の負極端子9を通して負極室内に注入することによ
り収納される。また、前記蓋体7から突出した前記細長
筒状の負極端子9は前記ナトリウムの注入後に封止され
る。
【0021】前記正極は、前記固体電解質からなる隔壁
表面を基準とし、全体厚さの5〜50%、より好ましく
は20〜40%の領域に前記絶縁層と前記外周充電層の
境界が位置することが望ましい。
【0022】前記内周非集電層4は、前記外周集電層6
の比抵抗に対して同等以上の比抵抗を有する材料から作
られる。具体的には、前記絶縁層5により前記内周非集
電層4および外周集電層6の集電材との電子伝達を阻止
することが十分可能であれば、前記内周非集電層4およ
び外部集電層6は同一素材であってもよく、例えば炭素
フェルトのような炭素材等を用いることができる。ただ
し、前記内周非集電層4は気孔率が90%以上であれ
ば、炭素材のような導伝性材料の他に絶縁材を用いて
も、その効果はほとんど変化しない。前記気孔率が90
%未満では、内周非集電層4の導伝特性の影響を受け
て、充放電効率の著しい低下を招く虞がある。
【0023】前記絶縁層5は、前記外周集電層6の比抵
抗に対して100倍以上、より好ましくは1000倍以
上の比抵抗を有する材料から作られることが好ましい。
具体的には、アルミナ繊維、ガラス繊維、炭化珪素繊維
からなる平織り状敷布等を用いることができる。前記絶
縁層5は、多硫化ナトリウムの流通を可能にするために
90%以上の気孔率を有することが好ましく、かかる多
孔性の絶縁層ではその厚さが0.1mmからでも、その
効果を発揮できる。
【0024】次に、本発明のナトリウム二次電池の組み
立て方法を図2を参照して説明する。
【0025】まず、図2の(a)に示すように蒲鉾形の
凹部11を有する下金型12と、上部に硫黄注入管1
3、下面に蒲鉾形凸部14を有する上部金型15の間に
平板状外周集電層16,平板状絶縁層17および平板状
内周非集電層18を順次重ねて配置する。つづいて、同
図(b)に示すように前記上部金型15を前記平板状外
周集電層16,平板状絶縁層17および平板状内周非集
電層18に向けて所定の圧力で押圧する型締を行って前
記下部金型12の凹部11と上部金型15の凸部14と
により半筒状の成形物を成形し、さらに硫黄を前記硫黄
注入管13を通して前記成形物に注入含浸させる。ひき
つづき、同図(c)に示すように前記上部金型15を脱
型した後、下部金型12から同図(d)に示す半筒状の
硫黄含浸成形物19を取り出す。同様な手法によりもう
ひとつの半筒状の硫黄含浸成形物を作製する。
【0026】次いで、同図(e)に示すように一つ目の
半筒状の硫黄含浸成形物19を有底円筒状の外装缶1内
に硫黄含浸成形物19の外周集電層が外装缶1の内周面
に接触するように挿入し、さらに二つ目の半筒状の硫黄
含浸成形物を前記有底円筒状の外装缶1内の予め配置さ
れた一つ目の半筒状の硫黄含浸成形物19と隣接するよ
うに挿入することにより同図(f)に示すように外装缶
1側から外周集電層6、絶縁層5および内周非集電層4
をこの順序で積層し、硫黄が含浸された構造の筒状の正
極3を配置する。つづいて、同図(f)に示すように裏
面にα−アルミナのようなセラミックからなる円板状絶
縁材8が接合され、かつこの絶縁材8に例えばβ”−ア
ルミナの固体電解質からなる有底円筒状の隔壁2が取り
付けられ、さらに細長筒状の負極端子9が貫通して挿着
された負極端子を兼ねる円板状蓋体7を外装缶1内に前
記有底円筒状の隔壁2が先端側に位置するように挿入し
た後、同図(g)に記すように前記円板状絶縁材8の裏
面を前記外装缶1の開口部端面と拡散接合する。この
後、ナトリウムを前記細長筒状の負極端子9を通して前
記有底円筒状の隔壁2内側の負極室に注入することによ
り、前述した図1に示す構造のナトリウム二次電池を組
み立てる。
【0027】以上説明したように本発明によれば、図1
に示すように絶縁層、好ましくは多孔性絶縁層5を内周
非集電層4と外周集電層6で挟み込むことによって、固
体電解質からなる有底円筒状の隔壁周囲の集電を阻害
し、硫黄の析出を阻害することができる。その結果、固
体電解質からなる隔壁2への局所的な電流集中を抑制
し、電解質の寿命を伸ばすことができるため、充放電サ
イクル特性を向上することができる。
【0028】また、前述した図2に示すように硫黄含浸
成形体は内部非集電層−絶縁層−外部集電層のように上
下金型間に挟み込むだけの簡便な工程で作製することが
できるため、従来のように高抵抗層を採用する正極の作
製に比べて低価格化を実現できる。
【0029】
【実施例】以下、好ましい実施例を詳細に説明する。
【0030】(比較例1)固体電解質からなる隔壁、正
極の集電材として下記の寸法、材料等のものを用いて前
述した図1に示すナトリウム二次電池(ただし、正極は
集電材が単一層)を組み立てた。
【0031】・固体電解質(隔壁);外径20mm、 ・正極集電材;炭素フェルト(体積抵抗率;2.0Ωc
m、気孔率;93.8%)、 ・電流密度;50mA/cm2
【0032】(比較例2)固体電解質からなる隔壁、正
極の集電材として下記の寸法、材料等のものを用いて前
述した図1に示すナトリウム二次電池(ただし、正極は
集電材が単一層)を組み立てた。
【0033】・固体電解質(隔壁);外径20mm、 ・正極集電材;炭素フェルト(体積抵抗率;1.0Ωc
m、気孔率;93.8%)、 ・電流密度;50mA/cm2
【0034】(実施例1)固体電解質からなる隔壁、正
極の集電部として下記の寸法、材料等のものを用いて前
述した図1に示すナトリウム二次電池を組み立てた。
【0035】・固体電解質(隔壁);外径20mm、 ・外周集電層;炭素フェルト(体積抵抗率;1.0Ωc
m、気孔率;93.8%)、 ・絶縁層 ;炭化珪素繊維平織り敷布(体積抵抗率;
107Ωcm、厚さ;0.1mm)、 ・内周集電部;炭素フェルト(体積抵抗率;1.0Ωc
m、気孔率;93.8%)、 ・電流密度 ;50mA/cm2。
【0036】なお、絶縁層と外周充電層の境界は固体電
解質からなる隔壁表面を基準とし、全体厚さの50%の
領域に位置する。
【0037】(実施例2)固体電解質からなる隔壁、正
極の集電部として下記の寸法、材料等のものを用いて前
述した図1に示すナトリウム二次電池を組み立てた。
【0038】・固体電解質(隔壁);外径20mm、 ・外周集電層;炭素フェルト(体積抵抗率;1.0Ωc
m、気孔率;93.8%)、 ・絶縁層 ;アルミナとシリカを混合した繊維の平織
物(体積抵抗率;1027Ωcm、厚さ;0.1mm)、 ・内周集電部;炭素フェルト(体積抵抗率;1.0Ωc
m、気孔率;93.8%)、 ・電流密度 ;50mA/cm2。
【0039】なお、絶縁層と外周充電層の境界は固体電
解質からなる隔壁表面を基準とし、全体厚さの50%の
領域に位置する。
【0040】得られた比較例1,2および実施例1,2
のナトリウム二次電池について内部抵抗、エネルギー密
度、利用率および充放電効率を調べた。その結果を下記
表1に示す。
【0041】また、比較例1,2および実施例1,2の
ナトリウム二次電池について図3に示す充放電曲線を得
た。
【0042】
【表1】
【0043】前記表1および図3から正極集電材として
単一層である比抵抗を2.0Ωcmの炭素フェルトを用
いた比較例1では、図3の充電曲線において放電率30
%以下の濃度過電圧が発生しているため、理論容量の7
7.9%しか利用されないことがわかる。
【0044】また、正極集電材として単一層である比抵
抗を1.0Ωcmの炭素フェルトを用いた比較例2では
比較例1に比べて集電材の比抵抗が小さいため、内部抵
抗は1.28Ωcm2まで低下することがわかる。比較
例2は、充電時の過電圧発生が比較例1と殆ど変わらな
いものの、内部抵抗の低下により放電下限が広くなり、
利用率は82.9%まで向上することがわかる。
【0045】これに対し、正極の集電部が3層構造で、
外周集電層および内周非集電層として1.0Ωcmの炭
素フェルトを用い、絶縁層として体積抵抗率が107Ω
cmの炭化珪素繊維平織り敷布を用いた実施例1では、
集充電時の過電圧の発生が抑制されて、内部抵抗が1.
46Ωcm2に低下する等により利用率が83.7%と
比較例2に比べても向上することがわかる。
【0046】また、正極の集電部が3層構造で、外周集
電層および内周非集電層として1.0Ωcmの炭素フェ
ルトを用い、絶縁層として体積抵抗率が1027Ωcmの
アルミナとシリカを混合した繊維の平織物を用いた実施
例2では、充電時の過電圧の発生がさらに抑制されて、
内部抵抗が1.30Ωcm2に低下する等により利用率
が85.3%と実施例1に比べてさらに向上することが
わかる。
【0047】前述した比較例1,2と実施例1,2で
は、最大利用率の計測結果を掲載したが、定常状態で、
電池に対し、最大利用率で運転を継続することはないの
で、実施例1,2のような電池の方が、過電圧を発生し
ない充放電範囲が増え、充放電効率を向上させる効果が
高くなると考えられる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係るナトリ
ウム二次電池よれば、次のような効果を奏する。
【0049】(1)固体電解質への電流負荷が低減する
ため、固体電解質の寿命が延長し、電池の充放電特性、
信頼性を向上することができる。
【0050】(2)従来のように高抵抗層を採用する正
極の作製に比べて低価格化で正極の作製を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るナトリウム二次電池を示す半裁
図。
【図2】本発明に係るナトリウム二次電池の組立工程を
説明するための図
【図3】本発明の実施例1,2および比較例1,2の二
次電池の充放電効率を示す特性図。
【図4】ナトリウムと硫黄の相図。
【符号の説明】
1…外装缶、 2…固体電解質からなる隔壁、 3…正極、 4…内周非集電層、 5…絶縁層、 6…外周集電層、 7…蓋体、 10…負極(ナトリウム)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ05 AJ14 AK05 AL13 AM15 BJ02 BJ12 BJ16 DJ07 DJ15 EJ03 EJ04 EJ05 EJ06 HJ04 HJ09 HJ20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極端子を兼ねる外装缶と、この外装缶
    内の中央付近に挿入され、ナトリウムイオンを電荷担体
    として通電機能を有する固体電解質からなる有底筒状の
    隔壁と、この隔壁の内側に位置する前記外装缶内に収納
    されたナトリウムを負極活物質として含む負極と、前記
    隔壁の外側に位置する前記外装缶内に配置された硫黄あ
    るいは多硫化ナトリウムを正極活物質として含む正極と
    を具備し、 正極は、前記隔壁側から内周非集電層、絶縁層および外
    周集電層をこの順序で積層した三層構造を有し、これら
    部材に前記正極活物質が含浸されていることを特徴とす
    るナトリウム二次電池。
  2. 【請求項2】 前記正極は、前記固体電解質からなる隔
    壁表面を基準とし、全体厚さの5〜50%の領域に前記
    絶縁層と前記外周充電層の境界が位置することを特徴と
    する請求項1記載のナトリウム二次電池。
  3. 【請求項3】 前記正極の絶縁層は、前記外周集電層の
    比抵抗に対して100倍以上の比抵抗を有する材料から
    作られることを特徴とする請求項1または2記載のナト
    リウム二次電池。
  4. 【請求項4】 前記正極の内周非集電層は、外周集電層
    の比抵抗に対して同等以上の比抵抗を有する材料から作
    られることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載
    のナトリウム二次電池。
  5. 【請求項5】 前記正極の絶縁層および内周非集電層
    は、90%以上の気孔率を有することを特徴とする請求
    項1ないし4いずれか記載のナトリウム二次電池。
  6. 【請求項6】 前記正極の内周非集電層、絶縁層および
    外周集電層は、多硫化ナトリウムに対して化学的に安定
    な材料から作られることを特徴とする請求項1ないし5
    いずれか記載のナトリウム二次電池。
JP2001093987A 2001-03-28 2001-03-28 ナトリウム二次電池 Pending JP2002298908A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001093987A JP2002298908A (ja) 2001-03-28 2001-03-28 ナトリウム二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001093987A JP2002298908A (ja) 2001-03-28 2001-03-28 ナトリウム二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002298908A true JP2002298908A (ja) 2002-10-11

Family

ID=18948255

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001093987A Pending JP2002298908A (ja) 2001-03-28 2001-03-28 ナトリウム二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002298908A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101249048B1 (ko) 2010-12-28 2013-03-29 재단법인 포항산업과학연구원 나트륨유황(NaS) 전지 및 이의 제조방법
CN103116138A (zh) * 2013-01-25 2013-05-22 南京工业大学 钠硫电池用三电极体系模拟电池装置
KR20140085758A (ko) * 2012-12-27 2014-07-08 재단법인 포항산업과학연구원 나트륨 유황 전지의 양극재 펠트 성형 장치
CN106785103A (zh) * 2016-12-14 2017-05-31 上海电气钠硫储能技术有限公司 一种钠硫电池正极装配方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101249048B1 (ko) 2010-12-28 2013-03-29 재단법인 포항산업과학연구원 나트륨유황(NaS) 전지 및 이의 제조방법
KR20140085758A (ko) * 2012-12-27 2014-07-08 재단법인 포항산업과학연구원 나트륨 유황 전지의 양극재 펠트 성형 장치
KR101883402B1 (ko) 2012-12-27 2018-07-30 재단법인 포항산업과학연구원 나트륨 유황 전지의 양극재 펠트 성형 장치
CN103116138A (zh) * 2013-01-25 2013-05-22 南京工业大学 钠硫电池用三电极体系模拟电池装置
CN106785103A (zh) * 2016-12-14 2017-05-31 上海电气钠硫储能技术有限公司 一种钠硫电池正极装配方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR810000921B1 (ko) 고온 축전지
JP2012089381A (ja) 溶融塩電池
WO2012137618A1 (ja) 溶融塩電池
EP0022843B1 (en) Tubular electrode
KR20110000372A (ko) 전기 이중층 커패시터용 전극과 그 제조방법, 전기 이중층 커패시터
JP2002298908A (ja) ナトリウム二次電池
CN211350697U (zh) 一种软包装锂电池
JP3972417B2 (ja) 密閉形金属酸化物−亜鉛蓄電池およびその製造法
CN113793972B (zh) 一种电池及其制备方法
CN215184061U (zh) 一种无集流体电芯和储能装置
US3790409A (en) Storage battery comprising negative plates of a wedge-shaped configuration
CN206727162U (zh) 一种多管式钠硫电池
JP2018500725A (ja) 電池のための急速充電装置
JP2001243977A (ja) ナトリウム硫黄電池、電池集合体およびモジュール
JPS638587B2 (ja)
CN219393473U (zh) 一种卷绕电芯缓冲机构和卷绕电芯
WO2018138740A1 (en) High temperature batteries
WO2024152721A1 (zh) 固态电解质、及其制备方法、二次电池、电池模块、电池包及用电装置
JP3534723B2 (ja) ナトリウム硫黄二次電池
JPH0746615B2 (ja) ナトリウム−硫黄電池
CN206322822U (zh) 耐高温高倍率放电的锂离子电池
JP2002075434A (ja) 二次電池
JPWO2022168835A5 (ja)
RU2101807C1 (ru) Электрохимический накопитель электрической энергии
KR200302559Y1 (ko) 리튬 이온 폴리머 전지

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030902