JP2002298736A - サドル型水平偏向コイルの巻線方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な手段により、画面全域で優れたコンバ
ージェンス特性が得られ、画像品質に優れた安価な偏向
ヨークを提供可能なサドル型水平偏向コイルの巻線方法
を提供する。 【解決手段】 インラインカラー陰極線管に装着される
サドル型水平偏向コイルの巻線方法であって、予め所定
長さの補助コイル巻線部６を巻始め側Ｓに設けながらサ
ドル型水平偏向コイル1Aを巻線成型せしめるともに、サ
ドル水平偏向コイル1Aの窓部５に対応して複数のコイル
巻線用ピン４を一体成型したコイルセパレータ３にサド
ル型水平偏向コイル1Aを装着し、補助コイル巻線部６を
コイル巻線用ピン４に巻線して主コイル2Aと補助コイル
2Bからなるサドル型水平偏向コイル１を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
機またはディスプレイ装置等のインライン型カラー受像
管に用いられる偏向ヨークに係わり、特には、サドル型
水平偏向コイルの巻線方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、インライン型カラー受像管に用
いられる偏向ヨークにはセルフコンバーゼンス方式の偏
向ヨークが用いられており、ミスコンバーゼンスが最小
になるよう設計されている。また、ミスコンバーゼンス
のバラツキを抑えるため、巻線にバラツキのないサドル
型の水平偏向コイルと垂直偏向コイルとが多用されてお
り、水平偏向磁界はピンクッション磁界に、垂直偏向磁
界はバレル磁界に形成されるよう巻線されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、近時、カラ
ー受像管の大型化やフラット化にともない、セルフコン
バーゼンス方式の偏向ヨークを用いただけでは、上下ピ
ンクッション歪が発生したり、画面周辺部と画面中間部
におけるコンバーゼンス特性等が不均一になってしまう
難点があった。このため、偏向ヨークの上下に補正手段
としてマグネットを装着する手段等もとられているが、
マグネットだけではミスコンバーゼンスが残ってしまう
ほか、取り付け調整作業性に難点があった。そこで、こ
れらの難点を解消するため、例えば、サドル型水平偏向
コイルの窓部に補助コイルを配設し、偏向ヨーク中間部
における水平偏向磁界をバレル形にする手段がとられて
いる。しかし、サドル型水平偏向コイルの窓部に補助コ
イルを配設した偏向ヨークにあっては、巻型構造が複雑
になるほか、巻線工数が増加して巻線装置の動きが複雑
になるので巻線作業性に難点があり、偏向ヨークが高価
になる難点があった。

【０００４】そこで、本発明の目的は簡便な手段により
上記難点が解消し、画面全域で優れたコンバージェンス
特性が得られ、画像品質に優れた安価な偏向ヨークを提
供可能なサドル型水平偏向コイルの巻線方法を提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】第一の観点によれば、本
発明はインラインカラー陰極線管に装着されるサドル型
水平偏向コイルの巻線方法であって、予め所定長さの補
助コイル巻線部６を巻始め側Ｓに設けながらサドル型水
平偏向コイル1Aを巻線成型せしめるともに、前記サドル
水平偏向コイル1Aの窓部５に対応して複数のコイル巻線
用ピン４を一体成型したコイルセパレータ３にサドル型
水平偏向コイル1Aを装着し、前記補助コイル巻線部６を
コイル巻線用ピン４に巻線して主コイル2Aと補助コイル
2Bからなるサドル型水平偏向コイルを構成することを特
徴とするサドル型水平偏向コイルの巻線方法を提供す
る。第一の観点によるサドル型水平偏向コイルの巻線方
法では、主コイル2Aと補助コイル2Bの巻線工程が別工程
なので、従来の巻線装置により主コイル2Aを作業性よく
巻線可能で、補助コイル2Bにより磁界分布を簡単に調整
できるので、コンバーゼンス特性に優れた安価な偏向ヨ
ークを提供できる。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図に沿って説明す
る。図１は本発明によるサドル型水平偏向コイルの巻線
方法の説明図である。図２は補助コイル付きサドル型水
平偏向コイルのコイルセパレータへの装着状態を示す説
明図である。図３は補助コイル付きサドル型水平偏向コ
イルの接続回路図である。図４は補助コイル付きサドル
型水平偏向コイルの平面図である。なお、これにより本
発明が限定されるものでない。

【０００７】−第１の実施形態−図において、1,1は本
発明によるサドル型水平偏向コイルであり、 2B,2
Bは一対のサドル型水平偏向コイル1,1のそれぞれ巻き始
め側S,Sに直列に接続された補助コイルである。また、
サドル型水平偏向コイル1,1と補助コイル2B,2B とは、
絶縁性樹脂からなり外径の大きい前方開口部KFと外径の
小さな後方開口部KRを具備する一対の半円筒状コイルセ
パレータ3,3の内周面側に装着されている。4,4はそれぞ
れ一対の半円筒状コイルセパレータ3,3の内周面側にサ
ドル水平偏向コイル1,1の窓部5,5に対応して一体成型に
より４個づつ設けた、高さ約2mm〜4mmのコイル巻線用ピ
ンである。

【０００８】本発明によるサドル型水平偏向コイルの巻
線方法は次のようにして行われる。先ず、予め所定長さ
約1000mm〜1200mmの補助コイル巻線部６を巻始め側Ｓに
設けながら、従来から多用されているサドル型水平偏向
コイル巻線装置を用いてサドル型水平偏向コイル1Aを巻
線成型する。なお、ここでは巻線装置の詳細な説明は省
略する。次に、このサドル水平偏向コイル1Aの窓部５に
対応して４個のコイル巻線用ピン４を一体成型した一対
の半円筒状コイルセパレータ3,3の内周面側にサドル水
平偏向コイル1Aをそれぞれ装着し、コイル巻線部 ６を
４個のコイル巻線用ピン４に所定数だけ巻回して補助コ
イル2Bを形成するとともに、巻始め側リード線SLを巻終
わり側リード線FLと一緒に引き出し、一対のサドル型水
平偏向コイル1,1を構成する。

【０００９】

【発明の効果】本発明の巻線方法によれば、主コイル部
と補助コイルの巻線工程が別工程で行われるので、従来
の巻線装置により主コイル部を作業性よく巻線でき、補
助コイルを手作業で巻線するだけの簡便な手段で画面全
域で優れたコンバージェンス特性が得られ、画像品質に
優れた安価な偏向ヨークを提供でき、その実用上の効果
は大きなものがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるサドル型水平偏向コイルの巻線方
法の説明図である。

【図２】補助コイル付きサドル型水平偏向コイルのコイ
ルセパレータへの装着状態を示す説明図である。

【図３】補助コイル付きサドル型水平偏向コイルの接続
回路図である。

【図４】補助コイル付きサドル型水平偏向コイルの平面
図である。

【符号の説明】

1,1A サドル型水平偏向コイル 2A 主コイル 2B 補助コイル ３ コイルセパレータ ４ コイル巻線用ピン ５ 窓部 ６ 補助コイル巻線部 KF 前方開口部 KR 後方開口部 Ｓ 巻始め側 Ｆ 巻終り側 SL 巻始め側リード線 FL 巻終り側リード線

【手続補正書】

【提出日】平成１３年４月２日（２００１．４．２）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 インラインカラー陰極線管に装着されるサドル型水平
   偏向コイルの巻線方法であって、 予め所定長さの補助コイル巻線部６を巻始め側Ｓに設け
   ながらサドル型水平偏向コイル1Aを巻線成型せしめると
   もに、前記サドル水平偏向コイル1Aの窓部５に対応して
   複数のコイル巻線用ピン４を一体成型したコイルセパレ
   ータ３にサドル型水平偏向コイル1Aを装着し、前記補助
   コイル巻線部６をコイル巻線用ピン４に巻線して主コイ
   ル2Aと補助コイル2Bからなるサドル型水平偏向コイルを
   構成することを特徴とするサドル型水平偏向コイルの巻
   線方法。