JP2002298690A - 押釦スイッチ用カバー部材及びその製造方法 - Google Patents

押釦スイッチ用カバー部材及びその製造方法

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JP2002298690A
JP2002298690A JP2001101436A JP2001101436A JP2002298690A JP 2002298690 A JP2002298690 A JP 2002298690A JP 2001101436 A JP2001101436 A JP 2001101436A JP 2001101436 A JP2001101436 A JP 2001101436A JP 2002298690 A JP2002298690 A JP 2002298690A
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JP2001101436A
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Patel Jatin
ジャティン・パテル
Hitoshi Ando
均 安藤
Noboru Nakato
登 中藤
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄くて明瞭なクリック感が得られ、しかも製
造工程に起因する荷重バラツキが生じない押釦スイッチ
用カバー部材及びその製造方法の提供。 【解決手段】 透明材製キートップ部材と符号形成面と
その頂点に中空微小凸部を持つドーム状クリック部材配
置面とを併せもつクリック感発生樹脂シートとが、前記
中空微小凸部の天面に設けられた接着剤層で接着されて
いる。;キートップ部材を成形する工程、天面に中空微
小凸部を有するクリック感発生用皿バネを用意する工
程、樹脂シートの一方の面に所望の符号もしくは絵柄を
印刷する工程、該樹脂フィルムの他面の所定位置に、ク
リック感発生用皿バネを、該皿バネ頂点に設けられた中
空微小凸部の天面に付着させた接着剤で接着固定し、ク
リック感発生シート部材を完成する工程、成形加工によ
り得たキートップ部と前記クリック感発生シート部材と
を一体化する工程、とからなる押釦スイッチ用カバー部
材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種押釦スイッチ
装置用部材、例えば携帯電話、パソコン用キーボード、
リモコン等に用いられる押釦スイッチ用カバー部材とそ
の製造方法に係わる。本発明は操作ストロークが短くて
も操作者に明瞭なクリック感を与え、かつ電気回路の開
閉をおこなえる、クリック部と押釦スイッチ用カバー部
とが一体的にアセンブリされた押釦スイッチ用カバー部
材を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】薄型でクリック感が明瞭な押釦スイッチ
用カバー部材としては図4Aに示した特開平10−11
6639(USP5881866)に記載のものが知ら
れている。この押釦スイッチ用部材は透光性カバー部材
21(更にその詳細構成は図4Bに示すような、上面を押
圧するためのキートップ部23、薄肉部24及びベース部21
0を有するものである)と、逆椀状に膨出するドーム部を
有する図4Cのクリック板の2部材からなり、前記ドー
ム部の頭頂部には接着・一体化するか、紫外線樹脂の滴
下・硬化により凸状部28が設けられたものである。尚、
カバー部材21と、クリック板27とは、カバー部材のベー
ス部分下面とクリック板のベース部分上面の間に接着剤
層26を介して接着されたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の押釦ス
イッチ用カバー部材もある程度のレベルまでの薄型化、
明瞭クリック感体現化は可能であったが、クリック板の
複数のドーム状部が、該クリック板のベース部で、それ
ぞれ相互に連接され、更には大抵の場合、ケーシングへ
の組みこみにおける厚み調整が必要となるため、別途前
記クリック板のベース部の下面に樹脂製のスペーサーが
大抵設けなければならず、更なる薄型化には難があっ
た。また、例えば携帯電話の押釦の数は、通常は16から
20個、存在するため、クリック板のベース部の重量が軽
量化のネックとなっていた。またクリック板のドーム部
頂点に設けられる凸状部は紫外線硬化樹脂を滴下し、こ
れに特定波長の紫外線を硬化させて設けるか、別体の成
形体を接着剤で貼りつけ、一体化して設けるわけである
が、それぞれ固有の問題があった。
【0004】まず紫外線硬化樹脂を滴下して凸状部を設
ける方法は、樹脂の粘度の変化などの影響でディスペン
サーの吐出量自体や、滴下の形状維持状態にばらつきが
生じやすく、これがクリック感がそれぞれのキー毎でば
らつく原因となっていた。また、別工程で造った部材を
接着材でクリック板のドーム上部へ貼りつける方法は、
ドーム上部の頂点が曲面であるため、上に位置する別体
の成形体を傾斜させないように載置固定することが難し
く、したがってこれがやはりクリック感がキー毎でばら
つく原因となっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記したよう
に、全高が薄くて、軽量ではあっても操作釦毎、均一で
明瞭なクリック感が得られる押釦スイッチ用カバー部材
とその製造方法を提供するものである。
【0006】すなわち、本発明は、透明樹脂又は透明ゴ
ムからなるキートップ部材と、該キートップ部材下方面
に対向する面側に文字、図柄部を有し、他方の面側にド
ーム状のクリック感発生用皿バネが接着剤層にて固定配
備されている樹脂シートとからなる押釦スイッチ用カバ
ー部材であって、前記クリック感発生用皿バネの頂部に
は、天面が平らな中空微小凸部が形成されており、該天
面が接着剤層により樹脂シートに接着されていることを
特徴とする押釦スイッチ用カバー部材を提供する。ま
た、本発明は、透明樹脂又は透明ゴムからなるキートッ
プ部材と、該キートップ部材下方面に対向する面側に文
字、図柄部を有し、他方の面側にドーム状のクリック感
発生用皿バネが弾性接着剤層にて固定配備されている樹
脂シートとからなる押釦スイッチ用カバー部材であっ
て、前記クリック感発生用皿バネの頂部には、凹状天面
を有する中空微小凸部が形成されており、前記凹状天面
を弾性接着剤層が充填形成されていることを特徴とする
押釦スイッチ用カバー部材を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】キートップ部材2の材質は透明な
もの、もしくは透光性なものであれば特に制約はない
が、シリコーンゴムや弾性のある樹脂、例えばポリアミ
ド−ポリエーテル共重合体、ポリエステル、ポリエステ
ル−ポリエーテル共重合体、ポリウレタン、ポリオレフ
ィン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロ
ピレン−ジエン三次元共重合体などから選択すれば良
い。また一方の面に符号層、他方の面にクリック感発生
用ドーム状部を有する樹脂シートの材質としてはPB
T、PET、PEN等や、これらのうちのひとつとポリ
カーボネートとのアロイフィルムを使用すれば良い。
【0008】樹脂シート10の一面に設ける意匠層(印刷
層)5の形成方法については特に制約は無く、例えば、
スクリーン印刷、インクジェット印刷、コピー等で行な
えば良い。また、印刷層も一層形成に限らず、抜きパタ
ーンの遮光層に透光性着色層を積層したり、光反射層を
設けたりしても良い。
【0009】クリック感発生用皿バネ7の材質としては
PET製もしくはSUS鋼製のものを選択することが望
ましいが、これらに限らずとも同様の反発弾性、繰り返
し屈曲−復元性があるものであれば選択可能である。
【0010】皿バネの形状であるが、これがPET製の
場合は略半球状が望ましいのに対して、SUS鋼製の場
合は略円錐台状が望ましい。これは従来技術の、押釦ス
イッチ用途に用いられている皿バネの動態挙動を考慮し
たものである。
【0011】従来のクリック感発生用皿バネと本発明の
それと大きく異なる点はクリック感発生用皿バネの頂部
の形状にある。つまり、従来のクリック感発生用皿バネ
の頂部はPET製SUS鋼製ともになだらかな丸みをな
して麓部分まで形成されているのに対して本発明に用い
られるクリック感発生用皿バネ7は、その中心部分が深
絞りにより、更に一段上方に突出形成され、柱状の中空
微小凸部8を構成している。
【0012】中空微小凸部8の天面の形状は、接着剤層
の設置に応じた、適当なものとすることが望ましい。つ
まり接着剤層自体が製品寸法、仕様に影響を及ぼすこと
がないようにしなければならない。
【0013】中空微小凸部8の天面の形状をフラット面
とした場合には、スクリーン印刷法にて接着剤層6を該
柱状の中空微細凸部天面に設けることが可能となり、設
備的に安価であるという利点がある。但しこの製法は弾
性接着剤を用いた場合にのみ可能となる。瞬間接着剤で
はスクリーンメッシュの目詰まりが生じるからこの製法
は採用できない。
【0014】中空微小凸部8の天面を凹状4とした場合
(図2参照)は、ディスペンサー吐出量のバラツキを吸
収できるメリットがあり望ましい。ディスペンサー吐出
量のバラツキ原因は発明が解決しようとする課題の項で
前述の通りである。なおクリック感発生用皿バネ7がP
ET製の場合は接着剤の種類は、樹脂シート10とドーム
状のクリック感発生皿バネ7とを強固に接着できるもの
であれば、いかなるものであってもかまわない。
【0015】その一方、クリック感発生用皿バネ7がS
USメタル製の場合は弾性接着剤を選択するべきであ
る。弾性接着剤としては、シリル基含有ポリエーテル変
性接着剤、シリル基含有ポリオール変性接着剤等が例示
され、それ以外の接着剤としてはシアノアクリエート系
接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤など
が例示される。
【0016】尚、クリック感発生用皿バネ7がPET製
である場合には、前記中空微小凸部8の直径が1.5〜
3.5mmφで、該中空微小凸部8の長さを0.2mm
以上とし、かつ樹脂シート10の厚みが0.05mm〜
0.35mmであることことがより望ましい。その一方
でクリック感発生用皿バネ7がSUS製である場合に
は、前記中空微小凸部8の直径は1.0〜3.0mmφ
とし、該中空微小凸部8の長さを0.1mm以上とし、
かつ樹脂シート10の厚みが0.05mm〜0.35mm
であることことがより望ましい。
【0017】これらのスペックは明瞭なクリック感を得
られるかどうか複数のサンプルを作り、実験により求め
たものである。なお樹脂シート10の厚みは押圧に伴い、
皿バネ上部の微小凸部8がこのシート自体に損傷を与え
ない点、加工性の点等を考慮して定めたものである。
尚、微小凸部8の長さについては最小値しか記載してい
ないが、これはあくまでも明瞭なクリック感を実現する
ためという観点からの規定であり、製品の薄型化、小型
化という観点からすれば上限は0.5mm程度とすれば
良いが、あくまでも装置メーカーのニーズ次第である。
【0018】図1の実施の態様では、図示しない固定接
点と接触する可動接点13は、中空微小凸部8が存在し
ない方の皿バネ7の表面に形成されており、具体的に
は、皿バネ7の中空微小凸部8が突出していない側のド
ーム部の表面上(図1では、皿バネ7の下側表面上)に
配設されている。可動接点13は図示しない固定接点と
対向する位置に位置決めされて押釦スイッチを構成す
る。当該押釦スイッチでは、皿バネ7の変形によって、
当該固定接点と接触し、また、当該固定接点から離れる
ことができる。
【0019】すなわち、図1Bに示すように、例えば指
によって、キートップ部材1に一定以上の荷重がかけら
れると、皿バネ7のドーム部が変形し、その一部が反転
するが、このとき、ドーム部の表面上の可動接点13が
当該変形に伴って下降して、図示しない固定接点と接触
する。可動接点13と固定接点が接触すると、皿バネ7
はそれ以上は変形しないが、荷重負荷を解除すると、皿
バネ7は弾性的に元の形状に復帰して通常の状態(図1
A)となり、それによって可動接点13が固定接点から
離脱する。このように、本発明では、皿バネ7の弾性変
形を利用して、電気回路の開閉を確実に行うことができ
る。
【0020】本発明による押釦スイッチ用カバー部材の
製造方法であるが、キートップ部材2を成形する工程、
天面に中空微小凸部8を有するクリック感発生皿バネ7を
用意する工程、樹脂シート10の一方の面に所望の符号も
しくは絵柄の印刷層5を形成する工程、該樹脂シート10
の他面の所定位置に、クリック感発生用皿バネ7を、該
皿バネ頂点に設けられた中空微小凸部8の天面に付着さ
せた接着剤で接着固定し、クリック感発生シート部材を
完成する工程、成形加工により得たキートップ部と前記
クリック感発生シート部材とを一体化する工程、とから
なる。
【0021】キートップ部材の製造方法は特別な制限は
なく、一般的な圧縮成形、射出成形などから任意に選択
できる。キートップ部材2の材質によっては二次架橋や
後処理を施しておいても良いことはいうまでもない。天
面に中空微小凸部8を有するクリック感発生皿バネ7を用
意する工程については、それを構成する材質に応じて、
深絞り成形、スタンピング、パンチング等から適宜選択
採用すれば良い。
【0022】樹脂フィルムの一方の面に所望の符号もし
くは絵柄等の印刷層5を形成する工程については前述済
みであるため説明は省略するが、印刷層5と樹脂シート1
0との密着力を高めるために、事前に樹脂シートの所望
面にUV光照射、コロナ放電、プラズマ放電などの処理
を適宜施こしておくと良い。樹脂シート10の他面の所定
位置に、クリック感発生用皿バネ7を、該皿バネ頂点に
設けられた中空微小凸部8の天面に付着させた接着剤で
接着固定し、クリック感発生シート部材を完成する工程
であるが、前述の通り、所望の皿バネの材質に応じた、
接着剤の選択と、採用したい製法に応じた中空微小凸部
の天面形状の選択が重要となる。
【0023】樹脂シートの所定位置へ複数の皿バネを配
置する方法であるが、スクリーン印刷方式で皿バネを樹
脂シートへ接着させる場合は、所定配列パターンに対応
する掘りこみを持つ配列冶具とパーツフィーダーを用い
て、配列が可能である。この場合は皿バネの接着面、つ
まり中空微小凸部天面8が上向きとなるように配列す
る。その後、弾性接着剤層形成用スクリーンを前記中空
微小凸部8天面上に移動させ、弾性接着剤層を印刷す
る。この時の印刷層の厚さは0.2mm〜0.5mm程
度とし、前記中空微小凸部の側面に接着剤層が流出しな
いように印刷条件を設定しておくことが望ましい。
【0024】印刷後の弾性接着剤の硬化は風乾、循環式
温風乾燥炉、赤外線コンベア炉などから任意に行なえば
良いが、弾性接着剤は硬化に時間がかかるため、例えば
赤外線コンベア炉で一次硬化を80℃(樹脂フィルム表面
温度)×8分(炉内通過時間)の条件で行なった後、ニ
次効果として風乾を2時間から24時間施すと良い。デ
ィスペンサー方式で樹脂フィルムの所定位置に皿バネを
配置する場合はチップマウンターやX−Yロボットなど
により行なえば良い。
【0025】尚、ディスペンサー方式を採用する場合
で、接着剤として瞬間接着剤を使用したい場合は、ディ
スペンサーのノズルが皿バネの配列に併せて複数個設け
たものとすることが良い。なお、ディスペンサー方式で
接着剤層を形成する場合には中空微細凸部天面に凹部を
設けることで吐出量バラツキを吸収することを前記して
いるが、瞬間接着剤を用いた場合には数秒間程度接着可
能時間を確保できることからノズル数を少なくでき、装
置が安価となるメリットもある。以上までの工程で一面
に文字、図柄部等の印刷層5を有し、他方の面側にドー
ム状のクリック感発生用皿バネ7が接着剤層6にて固定配
備された樹脂シート、すなわちクリック感発生シート部
材が用意できる。
【0026】次に成形加工により得たキートップ部2と
前記クリック感発生シート部材とを一体化する工程であ
るが、これについては透明接着剤を用いてキートップ部
材に底面をクリック感発生部材の文字,図柄部分に貼付
する。チップマウンターでも可能ではあるが、キートッ
プ整列冶具の活用が効率的である。キートップを配列し
てから透明接着剤をディスペンサー法もしくはシルクス
クリーン印刷法でキートップ底面に塗布後クリック感発
生シート部材を重ね併せてこれらを一体化させれば良
い。
【0027】更により具体的に製造工程の一例を図3A
から図3Eで説明する。最初に印刷層5付樹脂シートを用
意する(図3A)。次に皿バネ固定冶具11に皿バネを固
定し、皿バネの中空微細凸部天面に、ディスペンサーI1
2にて接着剤I6を滴下する(図3B)。続けて、図3Aで
用意した印刷層付樹脂シート10を配置固定する(図3
C)。次にディスペンサーII12‘にて接着剤II6’を所
望位置に滴下する(図3D)。最後にチップマウンター
でキートップ部材2を配置・接着すれば良い。なお上記
はキートップ部材とクリック感発生シート状部材とを別
々に製造する方法であるが、予めクリック感発生シート
状部材を用意しておき、それを成形金型にインサートし
た状態でキートップ部形成用材料を充填硬化させて一体
硬化するとセミオートマチック製造が可能となる。
【0028】
【実施例】次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0029】実施例1、実施例2、比較例1 本発明の効果を確認するために、以下3態様のサンプル
を製造し、荷重のバラツキを確認した(態様1:比較の
ため特開平10−116639タイプの押釦スイッチ用
カバー部材、態様2:本発明の押釦スイッチ用カバー部
材…中空微細凸部の天面フラットタイプ、態様3:本発
明の押釦スイッチ用カバー部材…中空微細凸部の天面に
凹部を設けたタイプ)。尚、それぞれの態様毎のサンプ
リング条件はn=30枚×15キー=450とし、荷重
測定は自社製の荷重測定機を使った。具体的な各態様の
サンプルの製造方法、仕様、クリック率測定結果は以下
の通りであった。
【0030】態様1 シリコーンゴムコンパウンドKE-951U(信越化学工業
製)、100重量部に硬化剤C-8(信越化学工業
製)、0.5重量部を混練した透明ゴム材料を金型18
0℃に加熱された金型に充填し,圧縮成形法に200k
gf/cm2、加硫時間3分という条件で成形してベース
部厚みが0.5mm、薄肉部厚みが0.2mm、底面が
平らで全高が2.5mmの図4Aの縦断面図に示すよう
なキーカバー部材を用意した。さらに該キーカバー部材
の平らな底面にはスクリーン印刷により、シリコーン系
インクで符号を形成しておいた。次に、0.1mm厚み
のPET製シートを深絞り成形して直径5mmのクリッ
ク用ダイヤフラムが15個配列された、図4Bの縦断面図
に示すようなクリック板を別工程で用意した。尚、ダイ
ヤフラムの下面には直径3mmの導電性層をカーボン含
有導電インクにて形成し、可動接点としている。
【0031】次にこのクリック板のダイヤフラムの上面
に紫外線硬化型液状樹脂セイカビームSCR−SP1
(大日精化工業製)を数滴、滴下し、これを高圧水銀灯
発光下で硬化し、設計目標として直径2.5mm、高さ
0.15mmの凸部を形成した。尚、ダイヤフラムの周
囲のクリック板、ベース部の下面には0.0025mm
厚みのPETフィルムを接着剤で固定することで空気逃
げを構成している。このようにして得られたクリック部
材とカバー部材とは、シリコーンゴムコンパウンドKE
−106LTV(信越化学工業製商品名)100重量部
と硬化剤キャタリストRG(信越化学工業製商品名)1
0重量部を混練してなるシリコーン系接着剤を用いて図
4Aに示したようにアッセイした。
【0032】このようにして得られたカバー部材とクリ
ック部材のアセンブリ体はキートップ部を除くと厚みが
平均約0.95mmであり、押圧した際にも明瞭なクリ
ック感が一様に得られた。しかしながら、各15キー配
列されたサンプル30枚(全450データ)のすべてに
ついて押圧荷重測定機で荷重を測定し、クリック率を計
算し平均、差、分散、標準偏差を調べたところ、かなり
のバラツキがあることが判明した。 平均=36.52% 差=21% バラツキ=16.81
標準偏差=4.10
【0033】態様2について シリコーンゴムコンパウンドKE-951U(信越化学工業
製)、100重量部に硬化剤C-8(信越化学工業
製)、0.5重量部を混練した透明ゴム材料を金型18
0℃に加熱された金型に充填し,圧縮成形法に200k
gf/cm2、加硫時間3分という条件で成形して、底面
が平らで全高が2.5mmのキートップ部材を30個用
意した。次に、0.1mm厚みのPET製シートを深絞
り成形して、その天面に中空微小凸部(直径1.5m
m、長さ0.3mm、中空微小凸部先端はフラット)を
有する直径5mmのクリック感発生用皿バネを450個
用意した。尚、該クリック感発生用皿バネの下面には直
径3mmの導電性層をカーボン含有導電インクにて形成
し、可動接点としている。厚みが0.25mmのPET
シートの、一方の面の所定位置にスクリーン印刷により
ポリエステルインクで符号を形成した(30枚用意)。
この符号付PETシートの、他方の面に、先に用意した
クリック感発生用皿バネを、製品1枚につき15個、ス
クリーン印刷法で接着した。なお、この時の接着剤とし
ては弾性接着剤であるシリル基含有ポリエーテル変性接
着剤を使用した。接着剤の硬化条件は風乾24時間とし
た。
【0034】このようにして得られた、クリック感発生
用樹脂シートと、先に用意したキートップ部材とをシリ
コーンゴムコンパウンドKE−106LTV(信越化学
工業製商品名)100重量部と硬化剤キャタリストRG
(信越化学工業製商品名)10重量部を混練してなるシ
リコーン系接着剤を用いて接着させ押釦スイッチ用カバ
ー部材とした。このようにして得られた押釦スイッチ用
カバー部材はキートップ部を除くと厚みが0.85mm
であり、押圧した際にも明瞭なクリック感が一様に得ら
れた。しかも、各15キー配列されたサンプル30枚
(全450データ)のすべてについて押圧荷重測定機で
荷重を測定しクリック率を計算し、平均、差、分散、標
準偏差を調べたところ、ほとんどバラツキがないことが
判明した。 平均=36.52% 差=12% バラツキ=9.99
標準偏差=3.16
【0035】態様3について あらかじめ態様2と同様の方法でキートップ部材を用意
した。次に、0.1mm厚みのPET製シートを深絞り
成形して、その天面に中空微小凸部(直径1.5mm、
長さ0.3mm、中空微小凸部先端には最大深さ0.0
5mmの凹部を形成)を有する直径5mmのクリック感
発生用皿バネを450個用意した。尚、該クリック感発
生用皿バネの下面には直径3mmの導電性層をカーボン
含有導電インクにて形成し、可動接点としている。厚み
が0.25mmのPETシートの、一方の面の所定位置
にスクリーン印刷によりポリエステルインクで符号を形
成した(30枚用意)。この符号付PETシートの、他
方の面に、先に用意したクリック感発生用皿バネを、所
定冶具により整列配置し、製品1枚につき15個、ディ
スペンサー装置(15ノズルタイプ)により接着剤を中
空微小凸部先端の凹部に滴下し、X−Yロボットによる
運搬動作により両者を接着させた。なお、この時の接着
剤としてはエポキシ系の瞬間接着剤を使用した。
【0036】このようにして得られた、クリック感発生
用樹脂シートと、先に用意したキートップ部材とをシリ
コーンゴムコンパウンドKE−106LTV(信越化学
工業製商品名)100重量部と硬化剤キャタリストRG
(信越化学工業製商品名)10重量部を混練してなるシ
リコーン系接着剤を用いて接着させ、押釦スイッチ用カ
バー部材とした。このようにして得られた押釦スイッチ
用カバー部材はキートップ部を除くと厚みが0.85m
mであり、押圧した際にも明瞭なクリック感が一様に得
られた。しかも、各15キー配列されたサンプル30枚
(全450データ)のすべてについて押圧荷重測定機で
荷重を測定し、クリック率を計算し平均、差、分散、標
準偏差を調べたところ、これについてもほとんどバラツ
キがないことが判明した。 平均=36.12% 差=14% バラツキ=9.86
標準偏差=3.14
【0037】実施例3 所定の透明ゴム型の掘り込み部にエアディスペンサーに
より、紫外線硬化性樹脂UV130L(ノガワケミカル製
商品名)を注入し、高圧水銀ランプ120W/m、照射
距離15cm、照射時間25秒で紫外線照射して硬化さ
せ、底面が平らで全高が2.5mmのキートップ部材を
30個用意した。SUS303をスタンピング加工、パ
ンチング加工して直径5mmの略円錐台の頂点部に中空
微細凸部(直径1.0mm、長さ0.1mm)を有する
クリック部材を用意した。厚みが0.25mmのPET
シートの、一方の面の所定位置にスクリーン印刷により
ポリエステルインクで符号を形成した(30枚用意)。
【0038】この符号付PETシートの、他方の面に、
先に用意したクリック感発生用皿バネを、所定冶具によ
り整列配置し、製品1枚につき15個、ディスペンサー
装置(15ノズルタイプ)により接着剤を中空微小凸部
先端の凹部に滴下し、X-Yロボットで移動・位置合わ
せし、両者を接着させた。なお、この時の接着剤として
は弾性接着剤であるシリル基含有ポリエーテル変性接着
剤を使用した。接着剤の硬化条件は風乾24時間とし
た。このようにして得られた、クリック感発生用樹脂シ
ートと、先に用意したキートップ部材とをシリコーンゴ
ムコンパウンドKE−106LTV(信越化学工業製商
品名)100重量部と硬化剤キャタリストRG(信越化
学工業製商品名)10重量部を混練してしてなるシリコ
ーン系接着剤を用いて接着させ、押釦スイッチ用カバー
部材とした。このようにして得られた押釦スイッチ用カ
バー部材はキートップ部を除くと厚みが0.75mmで
あり、押圧した際にもPET製皿バネでは得られないほ
どの明瞭なクリック感が一様に得られた。しかも、各1
5キー配列されたサンプル30枚(全450データ)の
すべてについて押圧荷重測定機で荷重を測定しクリック
率を計算したところ、平均、差、分散、標準偏差を調べ
たところ、やはりほとんどバラツキがないことが判明し
た。 平均=40.04% 差=11% バラツキ=8.64
標準偏差=2.94
【0039】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によると薄型でも
明瞭なクリック感を持ち、しかも製造条件によるバラツ
キに伴う荷重のバラツキのない押釦スイッチ用カバー部
材を提供できるというメリットがある。特に皿バネをS
USメタル製のものとすれば一段の明瞭なクリック感が
得られ、しかも製造のバラツキに伴う荷重のバラツキも
生じないというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の押釦スイッチ用カバー部材の通常状
態と押圧状態とを示すそれそれぞれ縦断面図である。
【図2】 本発明の、他の態様の押釦スイッチ用カバー
部材の通常状態を示す縦断面図である。
【図3】 本発明の押釦スイッチ用カバー部材の製造工
程を示す図面である。
【図4】 従来の押釦スイッチユニット体、そのカバー
部材、そのクリック部材の縦断面図である。
【符号の説明】
1:押釦スイッチ用カバー部材 2:キートップ部材 4:凹状部 5:意匠層(印刷層) 6:接着剤層 7:クリック感発生用皿バネ 8:中空微小凸部 10:樹脂シート 13:可動接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中藤 登 埼玉県大宮市吉野町1丁目406番1 信越 ポリマー株式会社東京工場内 Fターム(参考) 5G006 AB25 AZ01 DB03 FB04 5G023 AA11 CA19 CA41

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂又は透明ゴムからなるキートッ
    プ部材と、該キートップ部材下方面に対向する面側に文
    字、図柄部を有し、他方の面側にドーム状のクリック感
    発生用皿バネが接着剤層にて固定配備されている樹脂シ
    ートとからなる押釦スイッチ用カバー部材であって、前
    記クリック感発生用皿バネの頂部には、天面が平らな中
    空微小凸部が形成されており、該天面が接着剤層により
    樹脂シートに接着されていることを特徴とする押釦スイ
    ッチ用カバー部材。
  2. 【請求項2】 透明樹脂又は透明ゴムからなるキートッ
    プ部材と、該キートップ部材下方面に対向する面側に文
    字、図柄部を有し、他方の面側にドーム状のクリック感
    発生用皿バネが弾性接着剤層にて固定配備されている樹
    脂シートとからなる押釦スイッチ用カバー部材であっ
    て、前記クリック感発生用皿バネの頂部には、凹状天面
    を有する中空微小凸部が形成されており、前記凹状天面
    を弾性接着剤層が充填形成されていることを特徴とする
    押釦スイッチ用カバー部材。
  3. 【請求項3】 クリック感発生用皿バネがPET製であ
    る場合に、前記中空微小凸部の直径が1.5〜3.5m
    mφであり、該中空微小凸部の長さが0.2mm以上で
    あり、かつ樹脂シートの厚みが0.05mm〜0.35
    mmであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の押釦スイッチ用カバー部材。
  4. 【請求項4】 クリック感発生用皿バネがSUS製であ
    る場合に、前記中空微小凸部の直径が1.0〜3.0m
    mφであり、該中空微小凸部の長さが0.1mm以上で
    あり、かつ樹脂シートの厚みが0.05mm〜0.35
    mmであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    押釦スイッチ用カバー部材。
  5. 【請求項5】 キートップ部材を成形する工程、天面に
    中空微小凸部を有するクリック感発生用皿バネを用意す
    る工程、樹脂シートの一方の面に所望の符号もしくは絵
    柄を印刷する工程、該樹脂フィルムの他面の所定位置
    に、クリック感発生用皿バネを、該皿バネ頂点に設けら
    れた中空微小凸部の天面に付着させた接着剤で接着固定
    し、クリック感発生シート部材を完成する工程、成形加
    工により得たキートップ部と前記クリック感発生シート
    部材とを一体化する工程、とからなる押釦スイッチ用カ
    バー部材の製造方法。
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CN103337394A (zh) * 2013-06-18 2013-10-02 夏红霞 一种指拨开关自动生产方法
CN107452533A (zh) * 2016-05-13 2017-12-08 西铁城电子株式会社 开关组件、推动开关和包括推动开关的电子设备
US10115541B2 (en) 2016-05-13 2018-10-30 Citizen Electronics Co., Ltd. Switch component, push switch, electronic device including push switch

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