JP2002298366A - ディスクドライブ装置 - Google Patents

ディスクドライブ装置

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JP2002298366A
JP2002298366A JP2001102566A JP2001102566A JP2002298366A JP 2002298366 A JP2002298366 A JP 2002298366A JP 2001102566 A JP2001102566 A JP 2001102566A JP 2001102566 A JP2001102566 A JP 2001102566A JP 2002298366 A JP2002298366 A JP 2002298366A
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signal
wobble
circuit
area
detection
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JP2001102566A
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English (en)
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Tsuneo Hayashi
恒生 林
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラックがウォブル構造を有するディスクに
対応するドライブ装置について再生信頼性の向上を図
る。 【解決手段】 ウォブル信号周期に同期したウォブル同
期クロックを生成する第1PLL回路について、適正な
ウォブル信号が得られないとされるヘッダ領域(及びデ
ィフェクト領域)などでは、その発振周波数をホールド
する構成を採る。これにより、PLL回路としては、不
正なウォブル信号の入力に基づいてクロック再生を行う
ことがなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学ディスク状記録
媒体に対応して記録又は再生が可能とされるディスクド
ライブ装置に関するもので、特に、信号面に対して物理
的に形成されるトラックがウォブル(蛇行)形状を有す
るようにされているディスク状記録媒体に対応するディ
スクドライブ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディスクメディアとしてDVD(Digital
Versatile Disc又はDigital Video Disc)が知られてい
る。このDVDとしては、DVD−ROMといわれてデ
ータの記録は不可の再生専用のほか、DVD−RAMと
いわれるデータの書き換えが可能なものも開発され、ま
た、普及してきている。DVD−RAMは、いわゆる相
変化方式によって記録ピットを形成することによりデー
タ記録を行うようにされる。
【0003】DVD−RAMのトラックフォーマットと
しては、データが記録再生される記録トラックが周回方
向に沿ってセクタという単位によって分割されている。
そして、セクタとしての記録可能領域の先頭に対してヘ
ッダ領域が存在する。ここで、ヘッダ領域はピット列に
よってデータが記録されている領域とされ、記録可能領
域は相変化方式によってデータの書き換えが可能な領域
とされる。つまり、ヘッダ領域と記録可能領域とではデ
ータの記録方式が異なっているものであり、これによっ
ては、照射されたレーザ光の反射光量も異なってくる。
さらには、相変化方式により記録が行われる記録可能領
域としてのトラックにはウォブルといわれる蛇行形状が
与えられており、このウォブルの情報は例えばクロック
再生やアドレスの信頼性確保などのために用いられる。
【0004】また、ここでの詳しい説明は省略するが、
ヘッダ領域には物理アドレスを示すPID1,PID
2,PID3,PID4の4つのアドレスが記録され
る。そして、PID1,PID2のピット列をグルーブ
トラックの中心線から外周方向に1/2トラックピッチ
ずらして配置し、PID3,PID4は、逆に内周方向
に1/2トラックピッチずらして配置させている。即
ち、ヘッダ領域と記録可能領域とでは、ディスク半径方
向におけるトラック位置は、1/2トラックピッチ分ず
れているようにされている。そして、DVD−RAMに
あっては、ランドとグルーブとの両者に記録を行う、い
わゆるランド・グルーブ記録方式が採られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したDVD−RA
Mをはじめとして、例えばDVD+RWなどといった近
年開発され普及しつつあるディスクメディアは、例えば
これまでのCDフォーマットのディスクやDVD−RO
Mとは異なるトラックフォーマットを有している。そこ
で、DVD−RAMに対応した再生機能、さらには記録
機能を与えられたディスクドライブ装置としても、例え
ばこのような特有のトラックフォーマットに対応した改
良を進めるなどして、より信頼性の高い再生性能、記録
性能が得られるようにすることが要求される。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、周波数性を有するウォブル形状が与え
られるウォブル部と、ウォブル形状が与えられない非ウ
ォブル部とから成るトラックが形成される光学ディスク
状記録媒体に対応して記録又は再生を行うことのできる
ディスクドライブ装置として、次のように構成する。つ
まり、光学ディスク状記録媒体からの反射光情報に基づ
いて、ウォブル形状についての検出情報であるウォブル
信号を生成するウォブル信号生成手段と、ウォブル信号
を入力して動作することで、ウォブル形状の周期に同期
した発振周波数信号を再生するフェイズ・ロックド・ル
ープ回路と、少なくとも非ウォブル部を含み、ウォブル
形状が検出されないディスク領域部分を検出する領域検
出手段と、この領域検出手段によって検出された領域部
分に対応して、上記フェイズ・ロックド・ループ回路に
おける発振周波数をホールドするように制御する制御手
段とを備えることとした。
【0007】上記構成によれば、クロック(発振周波数
信号)を再生するためのPLL回路(フェイズ・ロック
ド・ループ回路)は、ディスクに記録されたウォブルを
検出して得られるウォブル信号周期に同期するクロック
を再生するようにして動作することになる。ウォブル形
状が検出されないとされる領域部分においては、正常な
ウォブル信号は得られないのであるが、本発明では、こ
のような領域部分に対応してはPLL回路の動作をホー
ルドして、それ以前の発振周波数によって維持するよう
に制御することになる。これによって、PLL回路とし
ては、不正なウォブル信号を基に誤動作をすることが無
くなって、より安定したクロック再生を行うことが可能
となるものである。
【0008】また、周波数性を有するウォブル形状が与
えられるウォブル部と、上記ウォブル形状が与えられな
い非ウォブル部とから成るトラックが形成される光学デ
ィスク状記録媒体に対応して記録又は再生を行うことの
できるディスクドライブ装置として、次のようにも構成
することとした。つまり、光学ディスク状記録媒体から
の反射光情報に基づいて、ウォブル形状についての検出
情報であるウォブル信号を生成するウォブル信号生成手
段と、このウォブル信号生成手段により生成されたウォ
ブル信号に基づいて、ウォブル形状周期に対応した周期
が継続される保護ウォブル信号を生成する保護動作を実
行するウォブル保護手段と、少なくとも非ウォブル部を
含み、ウォブル形状が検出されないディスク領域部分を
検出する領域検出手段と、この領域検出手段によって検
出された領域部分に対応して、上記ウォブル保護手段の
保護動作をホールドするように制御する制御手段とを備
えることとした。
【0009】上記構成では、ウォブル信号に基づいてウ
ォブル形状周期に対応した周期が継続される保護ウォブ
ル信号を生成するという保護動作を実行する、ウォブル
保護手段が備えられる。そして、ウォブル形状が検出さ
れないとされる領域部分に対応しては、この保護動作を
ホールドするようにされる。つまり、ウォブル形状が検
出されないとされる領域部分に対応して正常なウォブル
信号が得られない期間は、入力されたウォブル信号を元
とした保護動作を停止し、それ以前の保護動作によって
得られた保護ウォブル信号に基づいた保護動作(周期予
測)を行うようにされる。これにより、ウォブル保護手
段は、不正なウォブル信号に基づいて誤った保護ウォブ
ル信号を生成することがなくなるものであって、それだ
けウォブル保護手段は安定した動作を得ることができ
る。
【0010】なお、本明細書において「周波数性を有す
るウォブル形状」とは、例えばウォブル形状として一定
周波数(周期)による蛇行形状が与えられていたり、ま
た、例えばアドレスなどの所定の情報をFM変調等をは
じめとする所定の変調方式により変調したことで、ウォ
ブル形状として所定の変動範囲で周波数が変化するよう
にして蛇行形状が与えられていることを指す。つまり、
ウォブル形状が、何らかの周波数信号としての性質を与
えられていることを指すものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明を行っていくこととする。本発明の実施の形態と
してのディスクドライブ装置としては、DVD−RAM
の再生が可能に構成されているが、その実際としては、
DVD−ROM、及びCD−DA(Digital Audio)及び
CD−ROM等のCDフォーマットのディスクも再生可
能とされる。また、本実施の形態の構成に基づいては、
DVD+RW、DVD−RWなどの、他のDVD系の記
録可能なディスク状記録媒体についても再生が可能とさ
れる。なお、以降の説明は次の順序で行う。 1.DVD−RAMのトラックフォーマット 2.ディスクドライブ装置の構成 3.セクタ内位置推定 3−1.セクタ内位置推定結果に基づく制御 3−2.セクタ内位置推定動作 4.PLL回路 5.スピンドル制御 6.ウォブル保護回路 7.ランド/グルーブ検出 8.レーザスポット移動方向検出 9.トラックジャンプ制御
【0012】1.DVD−RAMのトラックフォーマッ
ト ここで先ず、本発明の実施の形態としてのディスクドラ
イブ装置により再生可能とされるDVD−RAMのトラ
ックフォーマットについて、図4〜図9を参照して概略
的に説明しておく。
【0013】DVD−RAMはいわゆる相変化方式によ
る書き換え可能型のディスクメディアであり、その記憶
容量としては、現状において、片面で4.7GB(アン
フォーマット時)を有する。図4には、DVD−RAM
のトラックフォーマットとして、ディスク全体の構造を
概念的に示している。この図に示すディスク1はDVD
−RAMとされる。そしてこのDVD−RAMにおける
記録トラックは、いわゆるシングルスパイラルとされた
上で、グルーブといわれる溝(凹部)が形成されてお
り、また、2つの隣接するグルーブ間には凸部となるラ
ンドが形成される。そして、DVD−RAMにおいて
は、これらグルーブとランドの両者を記録トラックとし
てデータの記録を行う、いわゆるランド・グルーブ記録
方式を採っている。この方式の採用が記録密度を高める
1つの要因となっている。そして、ランド・トラックと
グルーブ・トラックは、例えば図において矢印aで示す
ディスク半径に沿った所定の直線位置にて、1周ごとに
交互に接続するようにされながら、ディスク内周側から
外周側にかけて1本のトラックをスパイラル状に形成し
ているものである。
【0014】また、ランド・トラックとグルーブ・トラ
ックから成るとされる記録トラックは、図4にも示すよ
うに、周回方向において、複数のセクタに分割される。
ここで、図4に示されているのは、例えば在る1つのゾ
ーン内のトラックフォーマットである。ここでゾーンと
は、ディスク半径方向に沿って区分される領域であり、
トラック1周あたりのセクタ数はゾーンごとに異なる。
ディスク内周から外周にいくのに従って、各ゾーン内に
おけるトラック1周あたりのセクタ数は増加していくも
のとされる。このセクタ単位によるディスク上の物理的
構造を図5に示す。
【0015】図5に示すようにして、1セクタは、先ず
ヘッダ領域が設けられ、これに続けて記録可能領域が設
けられる。ヘッダ領域においては、図示するように、デ
ィスク上の物理アドレスを示すPID(Physical ID)
が、ピット列によって記録される。また、記録可能領域
は、相変化方式によりデータの書き換えが可能な領域で
あり、図示するようにしてランド・トラックとグルーブ
・トラックがディスク半径方向に沿って交互に配置され
る状態となっている。また、ランド・トラックとグルー
ブ・トラックは1セクタ内において186PLCK(P
LCK=チャネルクロック周波数)の周期で以て蛇行し
た形状となっており、いわゆるウォブルが形成されてい
るものである。DVD−RAMにあっては、このウォブ
ル形状によってクロックが記録されている。
【0016】また、ヘッダ領域においては、PID1,
2,3,4で1組となるヘッダを形成するようになって
いる。また、PID1,2は同じ内容が記録される。同
様にして、PID3,4には同じ内容が記録される。そ
して、PID1,2を含む領域のピット列は、グルーブ
・トラックの中心線に対して1/2トラックピッチ外周
方向にずれるようにして配置され、PID3,4を含む
領域のピット列は、PID1,2のピット列に対して後
続するようにされた上で、1/2トラックピッチ内周方
向にずれるようにして配置される。このようなPIDの
配置、即ちアドレスの配置は、CAPA(Complimentary
Allocated Pit Address)といわれるもので、1セクタ
内における或るグルーブ・トラックをトレースするとき
と、このグルーブ・トラックに隣接するランドトラック
を操作するときのアドレスを共有しているものである。
このようなアドレスの配置によっては、ランド・トラッ
クとグルーブ・トラックの各々に対してアドレスを割り
当てる方法と比較して、そのヘッダ長は半分で済むこと
になり、それだけ冗長度を小さくして記録容量を増加さ
せることができる。
【0017】ここで、図5におけるPID1(m+
N),PID2(m+N),PID3(m),PID4
(m)から成る1組のヘッダを例に採ると、PID1
(m+N),PID2(m+N)は、グルーブ・トラッ
ク(m)のトラック中心線に対して1/2トラックピッ
チ外周方向にずれるようにして配置され、PID3
(m),PID4(m)としてのピット列は、1/2ト
ラックピッチ内周方向にずれるようにして配置されてい
る。ここで、Nは、1トラックあたりのセクタ数を示し
ている。そして、PID1(m+N),PID2(m+
N)によっては、グルーブ・トラック(m)に対して外
周方向に隣接するランドトラック(m+N)としてのセ
クタのアドレスを示し、PID3(m),PID4
(m)によっては、グルーブ・トラック(m)としての
セクタのアドレスを示すようにされる。
【0018】また、図6及び図7には、1セクタ内にお
けるデータ配列構造が示される。1セクタは、128バ
イトのヘッダ領域と、データが記録される記録可能領域
とから成っており、ヘッダ領域(Header Field)と記録可
能領域との間には2バイト(32チャネルビット)のミ
ラー領域(mirror field)が設けられる。
【0019】先ずヘッダ領域においては、これらの図に
示すように4つのPID(PhisicalID)1,2,3,4が
存在し、特に図7に示すように、PID1,2,3,4
を含む領域は、それぞれ、Header Field 1,2,3,4として
も区分される。
【0020】Header Field 1は、先頭から36バイトの
VF0(Variable Frequency Oscillator)1、3バイ
トのAM(Address Mark)、PID1、2バイトのIED
(ID Error Detection code)1、1バイトのPA(Postam
ble)1が配置されてなる。Header Field 2は、先頭から
8バイトのVF02、AM(Address Mark)、PID2、
IED2、PA2が配置されてなる。Header Field 3
は、先頭からVF01、AM、PID3、IED3、P
A1が配置されてなる。Header Field 4は、先頭からV
F02、AM、PID4、IED4、PA2が配置され
てなる。
【0021】VFO1,2は、後述するディスクドライ
ブ装置のPLL(Phase Locked Loop)回路が引き込み
動作を実行するために用いられる。即ち、クロック再生
のために利用される。ここで36バイトのVFO1は5
76チャネルビットの長さを有しており、8バイトのV
FO2は、128チャネルビットの長さを有している。
AMは、後続のPIDのバイト同期を装置に対して与え
るために使用され、所定の48チャネルビットによるパ
ターンを有する。PA1,2は、IED1,3、IED
2,4の終端を示し得る境界的な領域とされる。そして
IED1,2,3,4は、その直前に位置しているPI
D1,2,3,4についてのエラーチェックのための符
号が記録されている。
【0022】また、記録可能領域においては、先頭から
ギャップ(Gap Field)、ガード1(Guard1 Field)、VF
O3が設けられる。ギャップは、160チャネルビット
(10バイト)+J(0〜15)チャネルビットのサイズを
有しており、また、ガード1は、20+K(0〜7)バイト
のサイズを有している。これらギャップ、ガード1の領
域は、後述するデータ領域を物理的に保護するために設
けられている。VFO3は、35バイトにより560チ
ャネルビットのサイズ有し、記録可能領域に対応したク
ロック再生に利用される。そして、VFO3の後ろに対
しては、PS(Pre-Synchronous code Field)が配置さ
れる。このPSは、48チャネルビット(36バイト)
による所定パターンを有しており、後続のデータ(Dat
a)領域におけるバイト同期を取るための領域である。
そして、データ(Data)領域としては、2418バイト
を有しており、この領域に対してユーザデータが記録さ
れる。データ領域に続けてはPA3(1バイト)が配置
される。
【0023】PA3に続けてはガード2(Guard Field
2)が配置される。ガード2は、55−K(0〜7)バイトの
サイズを有している。ガード2に続いては、バッファ(B
uffer Field)の領域が設けられる。バッファは、400
チャネルビット(25バイト)−Jチャネルビットのサ
イズを有している。このバッファは、例えばデータ書込
中のデトラックや速度変化により影響を受けた書き込み
データの現実長のばらつきを吸収するために設けられ
る。
【0024】ここで、PID1,2,3,4の構造を図
8に示す。なお、以降の説明において、PID1,2,
3,4について特に区別しない場合には、単にPIDと
表記する。PID全体としては、図8(a)に示すよう
にして、先頭から1バイトのセクタインフォメーション
(Sector Information)と、これに続く3バイトのセクタ
ナンバ(Sector number)から成る。セクタナンバは即ち
アドレスを格納しており、PID1,2のセクタナンバ
には、後続のランドセクタのセクタナンバが示され、P
ID3,4のセクタナンバには、後続のグルーブセクタ
のセクタナンバが示される。また、セクタインフォメー
ションは、図8(b)に示す構造を有しており、先頭2
ビットは未定義とされる。そして、続けてフィジカルI
Dナンバ(PhysicalID number:2ビット)、セクタタ
イプ(sector type:3ビット)、レイヤナンバ(Layer nu
mber:1ビット)が配置される。フィジカルIDナンバ
によっては、PID1,2,3,4の何れかであること
が特定される。このフィジカルIDナンバとしては、0
(00b)=PID1、1(01b)=PID2、2
(10b)=PID3、3(11b)=PID4のよう
に対応付けられて定義されている。なお、以降の説明に
おいては、「PIDナンバ」ということがあるが、この「P
IDナンバ」とは、PID1,2,3,4の何れかの値を
いうものとされる。つまり、フィジカルIDナンバ=0
(00b)であればPIDナンバ=1(PID1)であ
り、同様に、フィジカルIDナンバ=1(01b)であ
ればPIDナンバ=2(PID2)、フィジカルIDナン
バ=2(10b)であればPIDナンバ=3(PID
3)、フィジカルIDナンバ=3(11b)であればPI
Dナンバ=4(PID4)となる関係を有するものであ
る。
【0025】また、セクタタイプによっては、1周回ト
ラック内における現セクタの位置が示されている。つま
り、その値に応じて、トラック内の開始セクタ、最終セ
クタ、最終セクタの直前セクタ、又はそれ以外のセクタ
という、4種類のセクタのうちの何れであるのかが特定
されるものである。また、レイヤナンバは、現セクタが
どのレイヤに属するのかを示す。
【0026】また、1セクタ内のデータ領域に記録され
るデータは、図9に示すようにして13行×2=
26のフレーム(1488チャネルビット=1456+
32)から構成される。各フレームの先頭には32チャ
ネルビットのフレームシンクが配置され、このフレーム
シンクには、図示するように、SY0〜7のシンクナン
バーが与えられている。そして、このシンクナンバーと
しての文脈から、フレームデータ内の位置を特定するこ
とができる。このようにして、PIDには、後続セクタ
のアドレスをはじめとする各種情報が格納されるが、こ
れらの情報の各々は再生制御に用いられることとなる。
つまり、PIDは、再生制御に利用されるべき情報を格
納した再生制御情報であるともいうことができる。
【0027】2.ディスクドライブ装置の構成 続いてDVD−RAMに対応して再生が可能とされるデ
ィスクドライブ装置の構成例について、図1のブロック
図を参照して説明する。なお、本実施の形態のディスク
ドライブ装置の実際としては、DVD−RAMの再生の
みに限定されるものではなく、DVD−ROMの再生も
可能とされている。また、DVDだけではなく、CD−
DA(Digital Audio)及びCD−ROMの再生も可能と
される。但しここでは、説明の便宜上、主としては、D
VD−RAMを再生するための構成についてのみ説明を
おこなっていくこととする。但し実際には、以降説明す
る各機能回路部において、ディスク種別に応じて、再生
信号処理系を切り換えたり、また、所要の再生パラメー
タを変更したりすることで、上記した各ディスクの再生
が可能とされているものである。
【0028】ここでの光学ディスク1は、上記したDV
D−RAMとされる。この光学ディスク1は、図示しな
いターンテーブルに載置され、スピンドルモータ2によ
って回転制御される。
【0029】ここで、DVD−RAMに対する回転制御
方式としては、いわゆるZCLV(Zoned Constant Line
ar Velocity)が採用される。ZCLVは、周知のよう
に、先ずディスクフォーマットとして、ディスクを半径
方向に複数ゾーンに分割し、各ゾーンの1トラックあた
りのセクタ数を外周方向に従って増加させるようにして
おく。そして、各ゾーン内では、CAV(角速度一定:
Constant Angular Velocity)で回転制御を行うようにさ
れるが、線速度をディスク全面でほぼ一定とするよう
に、CAVの回転速度は外周ゾーンに向かうに従って低
速となるように制御されるものである。
【0030】光学ピックアップ3では、レーザダイオー
ド30によって、光学ディスク1の信号面にレーザ光を
照射して、フォトディテクタ37によって上記信号面か
らの反射光を検出することで、光学ディスク1に記録さ
れているデータの読み出しを行う。
【0031】また、光学ピックアップ3においてレーザ
光の出力端である対物レンズ34は二軸機構3aによっ
てトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保
持されている。二軸機構3aには、対物レンズ34を光
学ディスク1に接離する方向に駆動するフォーカスコイ
ルと、対物レンズ34を光学ディスク1の半径方向に駆
動するトラッキングコイルとが形成されている。また、
光学ピックアップ3全体は、スレッド機構19によって
光学ディスク1の半径方向に移動可能とされている。
【0032】光学ヘッド3内にて検出した反射光はその
反射光量に応じた電流信号とされてRFアンプ4に供給
され、このRFアンプ4での電流−電圧変換、マトリク
ス演算処理により、フォーカスエラー信号FE、トラッ
キングエラー信号TEが生成されるとともに、再生情報
としてのRF信号、和信号であるPI(プルイン)信号
等を生成することができる。また、差信号であるプッシ
ュプル信号PPも生成されれる。
【0033】RFアンプ4で生成されたフォーカスエラ
ー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボプロ
セッサ5にて位相補償、利得調整等の所要の処理を施さ
れたのちに駆動回路6に供給され、フォーカスドライブ
信号、トラッキングドライブ信号として上述したフォー
カスコイルと、トラッキングコイルとに出力される。さ
らに上記トラッキングエラー信号TEをサーボプロセッ
サ5内にてLPF(low pass filter)を介してスレッ
ドエラー信号を生成して、駆動回路6からスレッドドラ
イブ信号としてスレッド機構14に出力される。これに
よりいわゆるフォーカスサーボ制御、トラッキングサー
ボ制御、スレッドサーボ制御が実行される。
【0034】またサーボプロセッサ5はシステムコント
ローラ11からの指示に基づいて、フォーカスサーチ動
作、トラックジャンプ動作のための信号を駆動回路6に
供給し、それに応じた、フォーカスドライブ信号、トラ
ッキングドライブ信号、スレッドドライブ信号を発生さ
せて、光学ヘッド3のフォーカスサーチやトラックジャ
ンプ/アクセス等を実行させる。
【0035】フォーカスサーチとは、フォーカスサーボ
引込のために対物レンズ34をディスク1から最も遠い
位置と最も近い位置の間を強制的に移動させながら、フ
ォーカスエラー信号FEの波形として、いわゆるS字カ
ーブを検出する動作である。既に知られているようにフ
ォーカスエラー信号FEとしては、対物レンズ15がデ
ィスク1の記録層に対して合焦点位置となるポイントの
前後の狭い区間においてS字カーブが観測されるものと
なり、そのS字カーブのリニア領域でフォーカスサーボ
をオンとすることで、フォーカスサーボ引込が可能とな
る。このようなフォーカスサーボ引込のために、フォー
カスサーチが行われるものであり、このためのフォーカ
スドライブ信号がフォーカスコイルに流され、対物レン
ズ15の移動が行われる。
【0036】またトラックジャンプやアクセスの場合に
は、二軸機構3aによる対物レンズ34のディスク半径
方向への移動や、スレッド機構14による光学ヘッド3
のディスク半径方向への移動が行われるが、このための
ドライブ信号がトラッキングドライブ信号、スレッドド
ライブ信号としてトラッキングコイルやスレッド機構1
4に出力されることになる。
【0037】RFアンプ4にて生成された再生RF信号
は、二値化回路7に対して出力されることで二値化さ
れ、8/16変調により符号化されている、いわゆるE
FM+信号となる。そして、このEFM+信号は、クロ
ック再生回路8に対して出力される。クロック再生回路
8では、入力されたEFM+信号に基づいて、PLL回
路などによって、EFM+信号に同期した再生クロック
CLKを抽出生成して出力する。この再生クロックCL
Kは、デコード回路やサーボプロセッサ5をはじめとす
る各種回路における動作クロックとして供給される。ク
ロックが抽出されたEFM+信号は、転送制御回路20
に入力される。
【0038】また、本実施の形態のクロック再生回路8
では、記録可能領域のトラックに形成されるウォブルを
検出して得られるウォブル信号を入力することで、この
ウォブル信号に同期したクロックも生成して出力するよ
うにされている。
【0039】転送制御回路20においては、例えば後述
するPID検出部16による検出結果、及びタイミング
生成部18におけるセクタ内位置推定結果に基づいて、
入力されたEFM+信号のうちから必要な部分の信号を
抽出してデコード回路9に転送するためのタイミング制
御を実行する。
【0040】デコード回路9においては、入力されたE
FM+信号について、EFM-Plus復調(eight to f
ourteen demodulation Plus:8/16変調に対する復
調)を施して、エラー訂正回路10に対して出力する。
エラー訂正回路10においては、バッファメモリ11を
作業領域として利用しながら、RS−PC方式に従って
の誤り訂正処理を実行する。なお、エラー訂正回路10
内に設けられるバッファリングコントローラ10aは、
バッファメモリ11に対する書き込み及び読み出しに関
する制御処理を実行する。
【0041】エラー訂正が行われた2値化データ、つま
り再生データは、例えばこの図の場合であれば、エラー
訂正回路10内に設けられているとされるバッファリン
グコントローラ10aの読み出し制御によって、バッフ
ァメモリ11からデータインターフェイス12を介して
転送される。データインターフェイス12は、外部デー
タバス41を介して接続されるホストコンピュータ40
等の外部情報処理装置との通信のために設けられるもの
で、上述のようにして再生データが転送されてきた場合
には、更にこの再生データをに対して外部データバス4
1を介してホストコンピュータ40に転送することがで
きる。また、データインターフェイス12を介しては、
例えば当該ディスクドライブ装置とホストコンピュータ
40とのコマンドの送受信も可能とされている。当該デ
ィスクドライブ装置にあっては、このコマンドの送受信
は、システムコントローラ13が処理を実行する。
【0042】なお、この図においては、コンピュータ機
器と接続される実施形態を示しているのであるが、これ
以外にも、例えば各種オーディオ・ビジュアル機器、ゲ
ーム機、電話機、ネットワーク機器など、ディスクから
再生されたデータの内容に適合して処理可能に構成され
た機器であれば特に限定されるものではない。
【0043】システムコントローラ13は全体を制御す
る部位としてマイクロコンピュータにより形成される。
システムコントローラ13は現在の動作状況、また、ホ
ストコンピュータ40からの指示等に基づいて、各種再
生動作のための所要の制御を行うことになる。
【0044】また、本実施の形態のディスクドライブ装
置では、DVD−RAMの再生に対応して、図示するよ
うに、RAM用ブロック14が設けられる。本実施の形
態のRAM用ブロック14は、ヘッダ検出部15、PI
D検出部16、及びランド/グルーブ検出部17、及び
タイミング生成部18を備えて成る。
【0045】ヘッダ検出部15は、ヘッダ検出を行うた
めの部位とされる。つまり、レーザ光のトレース位置と
して、DVD−RAMのヘッダ領域を通過しているタイ
ミングを検出する。なお、この場合のヘッダ検出部15
としては、PID1,2を含むHeader Field 1,2が連続
した領域と、PID3,4を含むHeader Field 3,4が連
続した領域とのそれぞれを検出するようにされればよい
のであるが、その構成として、例えば先に本出願人が出
願した特願2000−280144号に基づいた構成と
すれば、より安定した検出動作を得ることができる。
【0046】PID検出部16では、ヘッダ領域に記録
された物理アドレスである、PID(1,2,3,4)
を検出する。このために、PID検出部16では、アド
レスマークAMを検出して、その検出に基づいて、PI
D信号をデコード回路9に対して出力する。デコード回
路9では、このEFM+復調処理の過程において、入力
されたPIDについてデコードを行い、PIDとしての
データを得る。このようにして取得したPIDを利用す
ることで、例えばデコード回路9及びシステムコントロ
ーラ13等においては、ヘッダ領域に続く記録可能領域
の物理アドレスを認識することが可能になる。
【0047】また、図4によっても説明したように、D
VD−RAMでは、トラックを1周するごとにランドと
グルーブが交代する。このため、再生時にあっては、現
セクタの記録可能領域としてはランド/グルーブの何れ
であるのかを検出し、その検出結果に基づいて、例えば
ランドとグルーブとに対応させてトラッキングサーボ制
御で利用されるトラッキングエラー信号TEの極性を反
転させることをはじめ、所要の再生制御が必要となる。
そして、このランド/グルーブについての検出を行うの
がランド/グルーブ検出部17とされる。この場合に
は、ランド/グルーブ検出部17は、例えばRFアンプ
4にて生成したとされるプッシュプル信号PPを入力す
るようにされる。
【0048】ランド/グルーブについての検出は、一般
には、次のようにして行われる。1つのセクタにおいて
ランド・トラックをトレースする場合と、グルーブ・ト
ラックをトレースする場合とでは、プッシュプル信号P
Pは、セクタのヘッダ領域を検出したときには、PID
1,2のピット列と、PID3,4のピット列とで、検
出波形が互いに反転する。そして、その反転パターンと
して、正極性→負極性の順となるのか、或いは負極性→
正極性の順となるのかについては、そのヘッダに続くト
ラックが、ランド・セクタとグルーブセクタの何れとな
るのかによって一義的に決まる。そこで、ランド/グル
ーブ検出部17では、入力されたプッシュプル信号PP
について、上記したヘッダ領域に対応する波形の反転の
パターンを検出し、その検出結果に基づいて、ランド又
はグルーブであることを示す検出信号を生成する。この
検出信号は、例えばサーボプロセッサ5が入力して、ト
ラッキングエラー信号TEの極性を適正タイミングで反
転させるのに利用する。また、例えばPIDのデコード
結果によっても検出可能であるし、ディスク回転の周期
性からも判定することができる。
【0049】但し、本実施の形態としては、この図1に
おいては図示されていないが、上記ランド/グルーブ検
出部17のほかに、後述するようにして、ウォブルを検
出して得られるウォブル信号に基づいてランド/グルー
ブ検出を行うようにされたランド/グルーブ検出回路1
7Aが追加して設けられる。そして、このランド/グル
ーブ検出回路17Aによっては、例えばトラックジャン
プ時においてトラックをトラバースしている(横切る)
ようなときにもランド/グルーブを判定可能なようにさ
れるのであるが、これについては後述する。
【0050】タイミング生成部18は、上記したヘッダ
検出部15、PID検出部16、ランド/グルーブ検出
部17の検出出力等を利用して、セクター内のデータ位
置の検出(セクター内位置推定(検出)処理)を行う。
そして、この推定結果を利用して、セクター内のデータ
位置に応じての所要の設定変更などが行われるように構
成される。
【0051】例として、サーボプロセッサ5において
は、セクター内位置推定結果に基づいて、ヘッダを再生
しているとされる期間に対応して、トラッキングサーボ
制御動作をホールドさせる。つまり、例えばヘッダ領域
が検出された直前のトラッキングエラー信号TEの値を
ホールドして、閉ループによるトラッキングサーボ制御
を実行するものである。これによって、トラッキングサ
ーボ制御としては、記録可能領域のトラックに対して1
/2トラックピッチ分シフトしているヘッダ領域のトラ
ック(アドレスのピット列)には追随しないようにさ
れ、そのヘッダに続いてトレースすべきランド・トラッ
ク又はグルーブ・トラックのトレースを適正かつ良好に
実行できることになる。
【0052】また、ここでDVD−RAMの再生に対応
した光学系の構成例について説明しておく。図2は、光
学ピックアップ3における光学系の構成を示している。
この図に示す光学系としては、レーザーダイオード30
から出力されるレーザービームは、コリメータレンズ3
1で平行光にされた後、ビームスプリッタ33に入射す
る。ビームスプリッタ33の入射光は、光学ディスク1
側に90度反射され、更に対物レンズ34を透過するこ
とで、収束される状態で光学ディスク1に照射される。
光学ディスク1にて反射された反射光は、対物レンズ3
4を介してビームスプリッタ33に入射し、そのまま透
過して集光レンズ35に達する。そして集光レンズ35
で集光された後、円筒レンズ(シリンドリカルレンズ)
36を介してフォトディテクタ37に入射される。
【0053】ここで、レーザーダイオード30は前述し
たように、DVDに準拠したHDレイヤーの再生を可能
とすることを前提として、例えば中心波長が650nm
のものとされ、対物レンズ34はNA=0.6とされて
いるものである。
【0054】また、図3に、フォトディテクタ37の構
造例を示す。この場合のフォトディテクタ37として
は、図示するように、少なくとも検出部A,B,C,D
から成る4分割ディテクタを備えて成る。このフォトデ
ィテクタ37における4つの検出部A,B,C,Dは、
図示する配列形態とされると共に、図の左側に示される
記録トラックとの位置関係が得られる方向によって配置
される。なお、以降においては、検出部A〜Dにて得ら
れる検出信号については、それぞれ検出信号A〜Dと表
記する。
【0055】本実施の形態では、後述するヘッダ検出の
ためにプルイン信号PIを利用する構成を採り得るが、
このプルイン信号PIについては、図において等価回路
的に示すように、検出部A,B,C,Dの出力である検
出信号A,B,C,Dを利用してPI=(A+B+C+
D)の演算によって生成することが可能である。
【0056】また、DVD−RAMにあっては、トラッ
キングサーボ制御としていわゆるプッシュプル方式が採
られる。この方式ではプッシュプル信号PPを利用して
サーボ制御を行うが、このプッシュプル信号PPを生成
する場合は、図においてこれも等価回路的に示すよう
に、検出部A,B,C,Dの出力である検出信号A,
B,C,Dを利用して、差動アンプにより、PP=(A
+D)−(B+C)の演算を行うことにより生成するこ
とができる。なお、DPP(Differential Push Pull)方
式を採用することもできる。また、DVD−ROMにあ
っては、位相差法により行われる。
【0057】また、プッシュプル信号PPによってはウ
ォブル形状も検出される。例えばここで、レーザスポッ
トがグルーブ・トラックをトレースしているとする
と、、そのレーザスポットの両端が隣接するランド・ト
ラックにかかることになる。このときのレーザ反射光
は、グルーブ領域では明るく、ランド領域では暗くなる
ので、メインのレーザスポットをトラック進行方向に沿
って2分割すれば、ウォブルの形状に応じて、片側が暗
くなったり、また明るくなるようにして変化する。つま
り、4分割ディテクタをトラック進行方向に2分割した
領域の差分を採るようにして演算されるプッシュプル信
号PPによってウォブル形状を検出することができるも
のである。なお、本明細書では、プッシュプル信号PP
をウォブル検出信号として扱うときには、ウォブル信号
wobと言い換えるものとする。
【0058】また、フォーカスエラー信号FEは、演算
のための等価回路図は示していないが、検出信号A,
B,C,Dを利用して、FE=(A+C)−(B+D)
の演算により生成することができる。なお、上記各信号
を生成するための演算は、実際にはRFアンプ4におい
て行われる。
【0059】3.セクタ内位置推定 3−1.セクタ内位置推定結果に基づく制御 本実施の形態のディスクドライブ装置では、DVD−R
AM再生時においては、タイミング生成部18(図1)
において、セクタ内における所要のデータ位置の推定
(検出)を行うようにしており、この推定結果に基づい
て、各種の再生時における制御処理を実行する。図10
のタイミングチャートは、このようなセクタ内位置推定
結果に基づく各種制御タイミングを例示している。ここ
で、図10(a)には、ディスクから読み出されたデー
タとして、1セクタのデータが時系列的に示されている
ものとされる。そして、図10(b)のセクタ内位置推
定カウンタは、後述するようにしてタイミング生成部1
8内に設けられるとされる、セクタ内位置推定のための
カウンタのロードタイミング(カウント開始タイミン
グ)を示している。このセクタ内位置推定カウンタは、
例えばセクタ単位のタイミングでクリアされると共に、
ヘッダ領域のPID1,2,3,4の何れかが検出され
るタイミングに応じて、PID1,2,3,4の各々に
応じた所定のカウント初期値からカウントを開始するよ
うに動作する。そして、例えば一定時間ごとにカウント
値を1つづつアップさせるようにしてカウントが行われ
る。つまり、このセクタ内位置推定カウンタのカウント
動作は、セクタ単位ごとに同期させるようにして時間を
計測しているものであるとみることができる。この場合
には、PID1の位置の検出に応じて、セクタ内位置推
定カウンタが、PID1に対応するカウント初期値から
カウントを開始している状態が示されている。
【0060】そして、このようにしてカウント動作が行
われていくと、そのカウント値(計時時間)に基づい
て、1つには、図10(g)に示すようにして、トラッ
クホールド信号のタイミングを得るようにされる。前述
もしたように、DVD−RAM再生時において、ヘッダ
領域を通過する際には、トラッキングサーボをホールド
させることが必要とされる。このトラックホールド信号
は、例えば従来は、ヘッダ検出結果に基づいて生成され
ていたのであるが、本実施の形態としては、セクタ内位
置推定結果に基づいたものとすることで、その生成タイ
ミングをより高精度とするようにされる。図10(g)
としては、トラックホールド信号がHレベルのときにホ
ールド状態とし、Lレベルのときにホールド状態を解除
するようにされる。
【0061】図11のブロック図は、サーボプロセッサ
5内に在るとされる、トラッキングサーボ信号処理系を
概念的に示している。この図に示すようにして、トラッ
キングエラー信号TEは、サーボフィルタ5a及びホー
ルド信号出力回路5bに対して分岐して供給される。そ
して、サーボフィルタ5aとホールド信号出力回路5b
の各出力は、スイッチ5cによって択一的に選択されて
サーボフィルタ5dにより択一的に選択されて、フォー
カスドライブ信号として出力される。ここで、トラック
ホールド信号がLレベルである場合には、スイッチ5c
はサーボフィルタ5aの出力を選択するようにされ、こ
れによっては、トラッキングエラー信号TEの変化に応
じたトラッキングサーボ制御が実行されることになる。
つまり、ホールドは解除されている状態である。これに
対して、トラックホールド信号がHレベルである場合に
は、スイッチ5cはホールド信号出力回路5bの出力を
選択するように切り換えが行われることになるが、この
状態では、トラッキングエラー信号TEは、直前の値に
ホールド、若しくは所定の時定数により積分された積分
値とされて、変動しない状態でサーボフィルタ5dに出
力されることになる。このような動作が、図10(a)
(g)に示すタイミングで実行されることで、記録可能
領域をトレースしているときには、レーザスポットがト
ラックに追随するようにトラッキングサーボ制御が実行
され、ヘッダ領域をトレースしているときには、直前の
ランド又はグルーブトラックをトレースしていた状態の
まま、トラッキングサーボがホールドされる状態を得る
ことができる。
【0062】また、セクタ内位置推定結果である、セク
タ内位置推定カウンタのカウント値に基づいては、RF
信号のDC値引き込み処理も実行される。ディスクから
読み出された信号は、RF信号としてRFアンプ4に入
力されるのであるが、このRF信号に重畳されるDC成
分(DC値)は、図16(a)に示すようにしてヘッダ
領域と記録可能領域とで異なるものとなる。また、ヘッ
ダ領域として、Header Field 1,2の領域と、Header Fie
ld 3,4の領域の間でも異なるものとなる。このため、R
Fアンプ4において適正に信号処理を実行するには、こ
のDC値の成分をカットして、図16(b)に示すよう
にして、ヘッダ領域(Header Field 1,2 /Header Field
3,4)と、記録可能領域とのRF信号についてそのセンタ
ー値を同じくする必要がある。つまりRF信号について
のDC引き込みを行う必要がある。
【0063】このようなRFアンプ4内の構成として
は、図12に示すようにして、例えばRF信号をHPF
(High Pass Filter)4aによりDC値の成分をカット
し、初段アンプ4bによって増幅する。そして、HPF
4aに対しては、図10(c)に示すタイミングでRF
信号DC引き込みが行われるものである。つまり、図1
0(c)に示すHレベルの区間において、各Hレベルの
区間が対応する図10(a)のデータ位置に応じて、適
切なDC値引き込みが行われるように、HPF4aの時
定数を切り換えるものである。このような処理が例えば
図10(c)に示すような適正なタイミングで実行され
ることで、ヘッダ領域ではPID1,2,3,4を高い
信頼性で読み出すことができ、また、記録可能量領域に
おいては、データ領域のユーザデータを読み出す信頼性
が向上されることになる。
【0064】また、転送制御回路20においては、入力
された二値化RF信号から、記録可能領域内のデータ(d
ata)のみを抽出してデコード回路9に出力する必要が
あるとされるが、このデータ部抽出タイミングは、セク
タ内位置推定カウンタのカウント値に基づき、図10
(d)に示すようにして得ることができる。図13に
は、転送制御回路20及び後段のデコード回路9が示さ
れている。ここで、図10(d)に示すデータ部抽出タ
イミングがLレベルであるときには、図13に示される
転送制御回路20のデータ転送はオフとなるようにさ
れ、Hレベルであるときにはデータ転送がオンとなるよ
うに制御される。従って、セクタ内位置推定カウンタの
カウント値に基づいて、図10(d)に示すデータ部抽
出タイミングが適正に得られている限りは、常に適正に
データ部の信号のみが抽出されて、デコード回路9に対
して出力されることになる。
【0065】また、クロック再生回路8においては、ヘ
ッダ領域に対応してはVFO1,2,を利用し、記録可
能領域においてはVFO3を利用してPLL回路を動作
させることで、二値化されたRF信号に同期したチャネ
ルクロックCLKを再生するのであるが、この際のPL
L回路の引き込みタイミングとしても、セクタ内位置推
定カウンタのカウント値に基づき、図10(e)に示す
ようにして得るようにされる。そして、この図10
(e)に示すPLL引き込みスタートのタイミングで、
図14に示すようにして、クロック再生回路8における
PLL回路8aについての、引き込み動作のスタートタ
イミングを指示するようにされる。
【0066】また、PLL回路については、図10
(e)に示すタイミングのほかに、例えば、図10
(h)に示すヘッダホールド信号のタイミングにより、
PLL回路の動作及びウォブル保護動作についてのホー
ルドを行うようにもされるのであるが、これについては
後述する。
【0067】また、データ部の区間については、セクタ
内位置推定カウンタのカウント値に基づきシンクフレー
ム単位のタイミングで、例えば昇順に従って番号を割り
振るようにしてカウントを行うことができる。これによ
り、図10(f)に示すようにして、現在、データ部に
おいて何番目のシンクフレームに位置しているのかを推
定することも可能とされている。なお、本明細書では、
このようにして得られるシンクフレームの出現順に従っ
た番号を、「シンクフレームナンバ推定値」ということ
にする。そして、このシンクフレームナンバ推定値に基
づいては、例えばエラー訂正回路10内のバッファリン
グコントローラ10aが、バッファメモリ11へのデー
タ転送をシンクフレーム単位で実行することが可能とな
るものである。
【0068】3−2.セクタ内位置推定動作 本実施の形態において、上記図10に示したような各種
制御処理のタイミングは、RAMブロック14内のタイ
ミング生成部18が、例えばPID検出部16、ヘッダ
検出部15、ランド/グルーブ検出部17の検出結果を
適宜利用して得るようにされる。つまり、タイミング生
成部18においては、ディスクから読み出された信号に
ついての所要のデータ位置の検出結果に基づいて、所要
のタイミングでセクタ内位置推定カウンタ(以下、単に
「カウンタ」ともいう)を動作させる。そして、このカ
ウンタのカウント値(計時時間)により、1セクタ内に
おける所要のデータ位置を推定し、推定されたデータ位
置に基づいて、所要の各種タイミング信号を発生させる
ようにしているものである。そして、このような本実施
の形態のセクタ内位置推定動作としては、例えば以下の
ような構成によって実現することが可能である。
【0069】図17のタイミングチャートは、本実施の
形態のセクタ内位置推定動作としての一構成例を示して
いる。ここで、図17(a)に示すようにしてディスク
からの信号が読み出されているものとすると、例えばP
ID検出部16では、図17(b)に示すタイミングで
AMを検出することになる。AMが検出されると、その
検出されたAMに続くとされる所定サイズの領域をPI
D−IEDが連続する領域であるとみなして、EFM+
復調を実行する。そして、この際には、IEDを用いて
のPIDについてのエラー検出が行われる。
【0070】これにより、図17(c)に示すようにし
て、PID−IEDを読み出したタイミングでは、IE
D判定(エラー検出処理)終了のフラグが立ち、また、
そのエラー検出結果がNGである場合には、IED判定
結果NGのフラグが立つことになる。また、このときに
は、PID内のフィジカルIDナンバ(2bit)を参照する
ことで、PIDナンバが得られることになる。つまり、P
ID1,2,3,4の何れであるのかが検出される。こ
のときには、図17(e)に示すようにして、検出され
たPIDナンバの値に応じて、PID1検出フラグ、PI
D2検出フラグ、PID3検出フラグ、PID4検出フ
ラグの何れかが立つことになり、また、図17(d)に
示すようにして、検出されたPIDナンバの値が識別され
ることになる。
【0071】ここで、IED判定結果がOKであれば、
PIDナンバは正しいものであると推定することができる
のであるが、IED判定結果がNGとなったときのPID
ナンバとしては、その信頼性は低いものとされることに
なる。例えばこの図においては、PID4検出時におい
て、図17(d)(e)に示されるように、IED判定
結果NGのフラグが立っており、また、PIDナンバとし
ても本来は‘3’であるべきところがPID2を示す
‘1’という誤った値が検出されている。
【0072】本実施の形態のタイミング生成部18で
は、基本的には図17(e)に示しているPID検出フ
ラグを基準として、その検出されたPID(1,2,
3,4)位置をカウンタにロードする。つまり、PID
(1,2,3,4)に応じて一義的に決められている所
要のカウント初期値をロードしてカウント開始するよう
にされる。
【0073】しかし、上記もしたように、PID検出時
において誤検出が行われることで信頼性が低下するとい
う事実があることを考慮して、本実施の形態では、PI
D検出タイミングに対応して保護ウィンドウを生成する
ようにされる。これが、図17(f)に示すPID
(1,2,3,4)検出ウィンドウである。このPID
(1,2,3,4)検出ウィンドウも、後述する構成に
よって、カウンタのカウント値に基づくセクタ内位置推
定値を利用して生成されるものである。そして、このP
ID(1,2,3,4)検出ウィンドウ内に対して、図
17(e)に示すPID(1,2,3,4)検出フラグ
が立ったときにはじめて、図17(g)に示すようにし
て、PID(1,2,3,4)位置をするようにしてい
る。この図に示す場合では、図17(e)(f)から分
かるように、最初のPID1の検出時において、PID
1検出フラグが立っており、かつ、このフラグが、PI
D1検出ウィンドウがHレベルとなって開いている期間
に得られているので、図17(g)に示すようにしてP
ID1位置ロードのフラグが、PID1検出フラグと同
じタイミングで得られることになる。そして、カウンタ
は、PID1位置ロードのフラグのタイミングで、図1
7(h)に示すようにして、PID1に対応するカウン
ト初期値をロードしてカウントを開始することになる。
【0074】また、この場合、PID2,3のタイミン
グにおいても、上記PID1の場合と同様に、PID
(2,3)検出ウィンドウが開いている期間(図17
(f))に、PID(2,3)検出フラグが立っている
(図17(e))ことから、図17(g)に示すように
して、PID(2,3)検出フラグのタイミングでPI
D(2,3)位置ロードのフラグが立っているのではあ
るが、このときには既に、カウンタはロードが終了して
カウントが開始されているので、このロードフラグは、
無視されることになる。
【0075】そして、上記のようにして図17(h)に
示すカウンタがカウントを開始すると、一定時間ごとに
カウント値がカウントアップしていくようにされるので
あるが、このカウント値としては、図10(a)にも示
されていたものとされる。つまり、セクタのタイミング
に同期した計時時間として扱われるものである。そし
て、例えば図10(c)(d)(e)(f)(g)に示
したタイミングは、セクタ内推定値であるところのカウ
ンタのカウント値(計時時間)が予め定められた所定値
となると活性化されるものである。
【0076】そして、図17においては、このようなセ
クタ内位置推定値に基づいて活性化されるタイミングと
して、図17(i)にはトラックホールド信号が示され
ている。トラックホールド信号とは前述もしたように、
Hレベルではトラッキングサーボ制御動作をホールドさ
せ、Lレベルでは通常にトラッキングエラー信号TEに
応じてのサーボ制御を実行させるための制御信号であ
る。そして、このトラックホールド信号は、図17
(i)に示されるトラックホールドセット信号とトラッ
クホールドリセット信号によってそのタイミングが決定
されてHレベルの区間を得るようにされている。つま
り、カウンタによるセクタ内位置推定値に基づいて、次
のセクタのヘッダ領域であるとされた時点でトラックホ
ールドセット信号が立つので、この時点からトラックホ
ールド信号をLレベルからHレベルに切り換えるように
する。そして、ヘッダ領域を通過して記録可能領域に移
行したとされるセクタ内位置推定値が得られた時点でト
ラックホールドリセット信号が立つようにされ、これに
応じて、トラックホールド信号はLレベルに戻るように
されるものである。
【0077】上記図17に示した動作を実現するための
タイミング生成部18の構成、即ち、セクタ内位置推定
カウンタの構成を図18〜図20により説明する。図1
8のブロック図には、セレクタ61,カウンタ62,及
びデコーダ63が示される。セレクタ61には、予め決
定された、PID1,2,3,4の位置に対応するカウ
ント初期値であるところの、PID1検出位置相当カウ
ンタ値、PID2検出位置相当カウンタ値、PID3検
出位置相当カウンタ値、PID4検出位置相当カウンタ
値が入力されており、これらの内から1つを選択してカ
ウンタ62のカウント入力に出力する。また、カウンタ
62のロード端子には図17(d)に示したPID1位
置ロードフラグ、PID2位置ロードフラグ、PID3
位置ロードフラグ、PID4位置ロードフラグが入力さ
れるようになっている。カウンタ62のクロック入力に
は、ウォブル周期に対応して生成されるクロックCLK
−1が入力されており、このクロックCLK−1の周波
数に対応する一定時間間隔ごとにカウントアップを行う
ことになる。
【0078】ここで、1セクタ内の期間において、PI
D(1,2,3,4)位置ロードフラグのうちで、或る
PID位置ロードフラグが最初に得られたとすると、こ
のPID位置ロードフラグに対応するPID位置検出相
当カウンタ値がセレクタ61にて選択されて、カウンタ
62のカウント入力に出力する。これと同時に、ロード
端子にPID位置ロードフラグが入力されるので、カウ
ンタ62はカウント入力に入力されたカウント値から、
カウントアップを開始していくことになる。例えばPI
D1に対応するPID1位置ロードフラグが立ち上がっ
たとすれば、PID1位置検出相当カウンタ値を初期値
としてカウントアップする動作が開始される。つまり、
PID1位置検出相当カウンタ値は、セクタ内における
PID1の位置に対応した時間を示しており、このPI
D1に対応する時間を起点としてカウンタ62が、セク
タに同期した計時を行うものである。そして、その計時
時間であるところのカウント値はデコーダ63に対して
出力される。
【0079】デコーダ63は、入力されたカウンタ値
(計時時間)が予め設定された所定の値に至ったとされ
るときに、所要のタイミング信号を発生させる。つま
り、この場合には、図示するようにして、PID1検出
ウィンドウセット/リセット信号、PID2検出ウィン
ドウセット/リセット信号、PID3検出ウィンドウセ
ット/リセット信号、PID4検出ウィンドウセット/
リセット信号を出力する。また、トラックホールドセッ
ト/リセット信号(図17(i))を出力する。また、
図14により説明したPLL引き込みスタート信号を出
力する。更には、シンクフレームナンバ推定値(図10
(f))を出力する。
【0080】そして、例えば図17(i)に示したトラ
ックホールド動作は、図19に示す回路により得ること
ができる。つまり、フリップフロップ64のセット端
子、リセット端子に対して、トラックホールドセット/
リセット信号の各々を入力することで、このフリップフ
ロップ64からは、図17(i)に示すタイミングによ
るトラックホールド信号が出力されるものである。
【0081】また、図18においてカウンタ62に対し
て入力されるPID位置ロードフラグは、図20に示す
回路により発生させるようにしている。ここではPID
1位置ロードフラグについての回路を示している。フリ
ップフロップ65において、セット端子、リセット端子
に対しては、PID1検出ウィンドウセット/リセット
信号がそれぞれ入力されることから、その出力には、図
17(f)に示すタイミングによるPID1検出ウィン
ドウが出力される。このPID1検出ウィンドウは、ア
ンドゲート66に入力される。アンドゲート66では、
このPID1検出ウィンドウとPID1検出信号(図1
7(e))とが入力されていることから、これら2つの
信号が共にHレベルとなったときにHレベルを出力す
る。そして、この信号がPID1位置ロードフラグ(図
17(g))となるものである。なお、他のPID
(2,3,4)位置ロードフラグを出力するための各回
路構成としては、図20に示されるものと同様の構成が
採られるようにすればよい。つまり、PID2位置ロー
ドフラグの場合であれば、PID2に対応するPID検
出ウィンドウセット/リセット信号をフリップフロップ
65に入力し、アンドゲート66に対してPID2検出
信号を入力するという回路構成を採ればよいものとされ
る。
【0082】また、ここまでの説明から分かるように、
PID(1、2,3,4)検出ウィンドウは、図18に
示したようにして、PID位置ロードフラグに基づいて
カウントされたカウント値、つまり、セクタ内位置推定
カウンタの値に基づいて生成されるものであることか
ら、常にPID1,2,3,4に対応する適切なタイミ
ングで出力されていることになり、保護ウィンドウとし
ての機能を有効に果たすこととなるものである。そし
て、このようにして生成されるPID(1、2,3,
4)検出ウィンドウを利用していることで、例えばPID
ナンバについて誤検出があって重複する検出結果が得ら
れたとしても、それぞれ異なるPIDを示す信号として
利用することができる。また、ウィンドウがPID検出
信号ごとに対応して生成されることで、IEDによるエ
ラー検出結果がNGであっても適切な値をカウンタにロ
ードさせることが可能となるものである。
【0083】4.PLL回路 続いては、本実施の形態としてのPLL回路系の構成に
ついて説明を行う。図21は、クロック再生回路8内に
備えられるPLL回路8aの構成例を示している。
【0084】本実施の形態のPLL回路8aとしては、
図示するように第1PLL回路53と第2PLL回路5
6との2つのPLL回路を備える。本実施の形態のディ
スクドライブ装置は、DVD−RAMの再生だけではな
く、DVD−ROM及びCDフォーマットのディスクも
再生可能とされており、従って、このPLL回路8aと
しても、これらのディスクフォーマットに対応して共通
に動作可能な構成とされている。但し、以降の説明とし
ては、DVD−RAM再生に対応する構成を主として述
べていき、DVD−ROM及びCD再生に対応する構成
については、必要に応じて補足的に述べていくこととす
る。
【0085】この図に示すように、本実施の形態のPL
L回路8aに対しては、RFアンプ4から出力されたプ
ッシュプル信号PPが入力信号とされることになる。プ
ッシュプル信号PPは、ディスク上の傷やデトラックな
どの影響を受けている。そこで、この影響を除去するた
めに、例えばバンドパスフィルタを利用した波形整形回
路51によって波形整形される。この場合のプッシュプ
ル信号PPは、ディスクのトラックとして形成されたウ
ォブル形状を検出した信号成分を有している。そして、
このプッシュプル信号PPを波形整形回路51によって
波形整形して二値化することで、ウォブル信号成分を二
値化したウォブル信号wobが得られることになる。D
VD−RAMのトラック上に形成されるウォブルは、チ
ャネルクロック周波数をPLCKとすると、1周期が1
86PLCKとなるようにして形成されていることか
ら、波形整形回路51から出力されるウォブル信号wo
bとしても、186PLCKの周期を有したものとな
る。
【0086】上記のようにして得られたウォブル信号w
obは、ウォブル保護回路52に入力される。ウォブル
信号wobは、実際には、位相ゆらぎなどによるノイズ
成分を含んでいる場合があるが、ウォブル保護回路52
では、このようなノイズの除去を行う。また、例えば図
5にも示したように、ウォブルは記録可能領域としての
トラックにのみ形成され、ピットによるヘッダ領域には
形成されていないことから、ヘッダ通過時においては、
ウォブル信号wobは欠落することになるのであるが、
ウォブル保護回路52では、このようにしてヘッダ通過
時において欠落したウォブル信号wobの波形を補間す
ることも行う。
【0087】このようにしてウォブル保護回路52で
は、ウォブル信号wobについて安定した波形が定常的
に得られるように所要の保護動作を行う。そして、この
ようにして保護されたウォブル信号を入力して後段のP
LL回路系が動作することで、例えば各種の外乱要因等
によるウォブル信号の乱れに関わらず、安定したクロッ
ク再生動作を得ることができるものである。これに対し
て、従来としては、例えばDVD−RAM再生のための
PLL回路系に対しては保護処理が為されないウォブル
信号そのものを入力するようにしていたものである。こ
れまでの説明からも理解されるように、DVD−RAM
フォーマットでは、ウォブル信号は、ヘッダ領域にて中
断し、また、サーボの影響による位相のゆらぎなどが発
生しやすい信号であることから、それだけクロック再生
動作としても安定性を欠いていたものである。なお、こ
のウォブル保護回路52における具体的動作例及び回路
構成例については後述する。
【0088】上記ウォブル保護回路52によって保護処
理を施されたウォブル信号wobは、保護ウォブル出力
信号pwbpeとして出力される。ただし、後述するよ
うにして、保護ウォブル出力信号pwbpeとしては、
同期状態に応じて、保護処理が施された状態で出力され
る場合と、保護処理がされずに出力される場合とがあ
る。そして第1PLL回路53では、入力された保護ウ
ォブル出力信号pwbpeに同期したウォブル同期クロ
ックCLK1を再生出力する。このウォブル同期クロッ
クCLK1は、ディスクに形成されているウォブルに同
期していることから、ディスク回転に同期したものとな
る。また、このウォブル同期クロックCLK1は、セク
タ内位置推定のための駆動クロックとして用いるように
されるため、その周波数としては、ウォブル信号の周波
数よりも高く設定される。すなわち、ウォブル同期クロ
ックCLK1は、保護されたウォブル信号pwbpeに
同期し、かつ、周波数逓倍されたクロックとなる。な
お、第1PLL回路53の内部構成例については後述す
る。
【0089】ウォブル同期クロックCLK1は、図示す
るようにして、スピンドル制御回路54に入力されると
共に、スイッチ55を介して第2PLL回路56に対し
て入力可能とされている。スピンドル制御回路54は、
DVD−RAM再生時においては、入力されたウォブル
同期クロックCLK1と、例えば水晶発振子の発振信号
を基として得られる高精度の基準周波数信号Xtalと
を利用して、ZCLV方式に従ってディスク回転速度を
制御するための回転制御信号SPCTLを生成して出力
する。スピンドルモータ2は、この回転制御信号SPC
TLに基づいて生成されたスピンドルドライブ信号によ
って回転駆動される。なお、本実施の形態としてのスピ
ンドル制御回路54の内部構成例については後述する。
【0090】また、第2PLL回路56は、二値化回路
7からの二値化RF信号を入力して、RF信号に同期し
たRF同期クロックCLK2を再生する。このRF同期
クロックCLK2は、データ読み出しに利用される。こ
こで、本実施の形態としては、スイッチ55を設けるこ
とで、上記第2PLL回路56に対して入力すべき信号
として、ウォブル同期クロックCLK1と二値化RF信
号とを選択できるようになっている。例えばスイッチ5
5の切り換えによって、データ(PID及びユーザデー
タ等)の読み出しが実行されているタイミングでは第2
PLL回路56に対して二値化RF信号を入力するよう
にされるが、これ以外のタイミングではウォブル同期ク
ロックCLK1を入力するようにされる。具体的には、
RF信号が得られるとされるヘッダ領域内の所定領域、
及び記録可能領域における記録済み領域では、第2PL
L回路56に対して二値化RF信号を入力するようにさ
れる。一方、これ以外のRF信号が得られないとされ
る、ヘッダ領域内の所定領域、及び記録可能領域におけ
る未記録領域ではウォブル同期クロックCLK1を入力
するようにされる。このような構成とすれば、データ読
み出し以外の期間ではウォブル同期クロックCLK1が
入力されていることで、この期間における第2PLL回
路56の発振周波数を適切な値に維持することができ
る。そして、データ読み出しのタイミングでは、位相引
き込みを行うだけで、PLLをロックさせて適正なRF
同期クロックCLK2を得て、信頼性の高いデータ読み
出しを実行することが可能になる。
【0091】従来においては、DVD−RAM再生に対
応してクロックを再生するPLL回路として、1つのP
LL回路系のみを備えたものが知られている。このよう
なPLL回路をどのように動作させるのかについては、
いくつかの手法が採られているが、1つには、例えばR
F信号が得られていないときにはウォブル信号に同期さ
せ、逆にウォブル信号が得られていないときには、その
動作を切り換えて、RF信号に同期させるように構成す
ることが行われている。
【0092】しかし、上記のような構成の場合におい
て、例えばRF信号に同期させる動作の実行中に周波数
が大きく乱れたような場合には、周波数引き込みに時間
がかかってしまったり、また、スピンドルモータ2の回
転に同期したクロックを安定的に得られなくなるなどの
不具合が生じる可能性を有していた。
【0093】そこで、本実施の形態では、第1PLL回
路53及び第2PLL回路56の2つのPLL回路を設
けるようにしている。これにより、第1PLL回路53
によっては定常的にウォブルに同期したクロックが得ら
れるようにされる。そのうえで、第2PLL回路56に
対してはウォブル同期クロックCLK1とRF信号とに
ついての入力切り換えを行ってRF同期クロックCLK
2を得るようにされる。この結果、PLL回路系全体と
しては、例えばRF信号の乱れなどに影響されない、常
に安定したクロック(CLK1,CLK2)を得ること
を可能としているものである。
【0094】そして、本実施の形態のPLL回路系に対
しては、先に説明したセクタ内位置推定動作に基づいた
所要の制御が行われるようになっており、これによっ
て、より信頼性の高い動作が得られるようにしている。
【0095】その1つとして、この場合には、時定数切
換信号によって、第2PLL回路56についてのフィル
タ時定数を切り換えるようにされる。つまり、データ読
み出しの開始時には、フィルタ時定数を小さくしてゲイ
ンを大きいものとして、高速な引き込み動作が得られる
ようにするものである。先に、図14に示したPLL引
き込みスタートのための信号は、この時定数切換信号
と、前述したスイッチ55を切り換えるための入力切換
信号が相当し、何れの信号も、セクタ内位置推定カウン
タにより生成されるものである。
【0096】また、ヘッダ領域においてはトラックとし
てのウォブルの構造を有していないことから、そのまま
では、ヘッダ領域の区間では第1PLL回路53の動作
が不安定になってしまうこととなる。例えば、ヘッダ領
域をトレースしているときに誤って生成されたウォブル
信号に追随するようにして第1PLL回路53が動作し
て、第1PLL回路53から出力されるウォブル同期ク
ロックCLK1の周波数がずれてしまうといった現象が
生じる。そこで、ヘッダ領域をトレースしているとされ
るタイミングでは、セクタ内位置推定カウンタから出力
されるPLLホールド信号によって第1PLL回路53
の動作をホールドさせ、一定の発振周波数が得られるよ
うにする。これは、後述もするようにして、第1PLL
回路53を構成する位相比較器86から出力される位相
エラー信号を0レベルにセットすることで実現できる。
また、第1PLL回路53を形成するLPF(Low Pass
Filter)の時定数を大きなものとすることで、入力され
たウォブル信号に対する応答性を所要にまで低くするよ
うにしてもホールドを行ったのと同じ効果を得ることが
できる。
【0097】さらに、本実施の形態では、ウォブル保護
回路52に対しても、セクタ内位置推定カウンタから出
力される保護ホールド信号が入力されており、この保護
ホールド信号によっては、同様にして、ヘッダ領域の通
過タイミングで、ウォブル保護回路52における保護動
作がホールドされるようになっている。ウォブル保護回
路52においては、後述もするように、ウォブル信号w
obについて、例えばその立ち上がりエッジの検出を行
うのであるが、ウォブルが形成されていないヘッダ領域
をトレースしているときには、正常なウォブル信号wo
bが得られないため、この状態でエッジ検出をすれば誤
検出となって信頼性を損ねる。そこで、保護ホールド信
号のタイミングで、ヘッダ領域を通過しているときには
立ち上がりエッジ検出動作が行われないようにホールド
することで、エッジの誤検出を回避するものである。
【0098】このようなPLL回路8aに対する制御タ
イミングを図22に示す。この図においては、セクタ単
位のデータに対して、ウォブル保護ホールド信号、第1
PLLホールド信号、第2PLL入力切換信号、及び第
2PLL時定数切換信号のタイミングが示されている。
ウォブル保護ホールド信号がHレベルとなれれば、ウォ
ブル保護回路52の動作をホールドする動作となり、同
様に、第1PLLホールド信号がHレベルとなるとホー
ルド動作となる。なお、ここではウォブル保護ホールド
信号、第1PLLホールド信号については、ほぼ同様の
変化タイミングとなっているのであるが、これらのタイ
ミングは同様である必要はなく、実際に要求される制御
タイミングなどに応じて適宜変更されて構わない。
【0099】また、第2PLL回路切換信号は、スイッ
チ55の制御に用いられ、Hレベルでは二値化RF信号
を選択し、Lレベルではウォブル同期クロックCLK1
を選択するようにされる。第2PLL回路時定数切換信
号は、Hレベルのときに第2PLL回路54のフィルタ
時定数を小さくし、Lレベルの時にフィルタ時定数を大
きくする。この第2PLL回路時定数切換信号がHレベ
ルとなる期間は、ほぼ、VFO1,2,3の検出タイミ
ングに対応している。そして、確認のために述べておく
と、これら図22に示す各信号のタイミングもまた、図
17及び図18により説明した構成によるセクタ内位置
推定カウンタのカウント値に基づいて得るようにされる
ものである。
【0100】スイッチ55の切り換え制御は、基本的に
は上述もしたようにして、セクタ内位置推定カウンタを
利用したタイミングで行われればよいのであるが、これ
に加えて、例えばRF信号の乱れが所定の許容範囲を越
えるような場合にも、ウォブル同期クロックCLK1を
入力するようにして切り換えが行われることが好まし
い。この際、RF信号の乱れについての判定には、例え
ば、傷検出、シンク検出状況、シンク保護同期状態など
を用いることができる。
【0101】また、第2PLL回路56に対する制御と
して、ウォブル同期クロックCLK1の入力時には時定
数を長くし、RF信号入力時には時定数を短くするとい
う制御を行っても良い。その理由を以下に記す。一般に
PLL回路の応答時間(時定数)には、追従特性とイレ
ギュラー信号耐性との間にトレードオフの関係がある。
すなわち、応答時間が短い(時定数が小さい)と追従特
性は良好になるのであるが、イレギュラー信号入力時に
はPLL回路の発振周波数が乱れてしまう。逆に、応答
時間が長い(時定数が大きい)と追従特性は劣化する
が、イレギュラー信号入力時の発振周波数が変動しにく
いわけである。
【0102】そこで、追従特性が良好になればジッター
が小さくなることから、RF信号入力時には、RF信号
の位相にクロックを追従させる必要上、応答時間を短く
し、追従特性を向上させればよいこととなる。一方、ウ
ォブル同期クロックCLK1の入力時には、第2PLL
回路56の発振周波数がRF信号再生時の周波数に近け
れば十分であり、RF信号入力時よりも精度としては緩
くてもよいことから、応答時間を長くし、追従特性より
もイレギュラー信号耐性を高めるようにするものであ
る。
【0103】また、第2PLL回路56の発振周波数範
囲を狭めたうえで、この第2PLL回路56に対して常
にRF信号を入力するようにしてもよいものである。第
2PLL回路56はRF信号が入力されたときに、迅速
にRF信号に同期してロック状態となることが要求され
る。このため、第2PLL回路56の発振周波数は、未
記録領域等のRF信号が得られない領域を通過する際に
も、RF信号入力時に対応してターゲットとなる周波数
(目標周波数)に対して大きく離れないことが必要とな
る。図21に示した構成において、RF信号が得られな
い状態では第2PLL回路56に対してウォブル同期ク
ロックCLK1を入力しているのも、この要請によるも
のである。しかし、第2PLL回路56の発振周波数範
囲を狭めれば、第2PLL回路56にRF信号を入力し
なくとも、第2PLL回路56の発振周波数はターゲッ
ト周波数から大きく離れることはない。したがって、こ
の場合には、ウォブル同期クロックCLK1への切り換
えを行うことなく、固定的にRF信号を入力させるよう
な構成としても問題はなくなるわけである。
【0104】さらに、本実施の形態としては、第2PL
L回路56をデジタルPLLによって構成することも考
えられる。このように構成すれば、デジタルPLLの駆
動クロックによりPLL回路の発振周波数が限定される
ことになるので、上記したようにして、第2PLL回路
56の発振周波数範囲を狭めることを容易に実現できる
ことになる。また、ほかには、デジタルPLLにて構成
することで、位相引き込みを高速に行うこともできよう
になる。また、デジタルPLLとすることで、例えばL
SI化の際に低面積で実現することも可能となり、小型
化に有利となる。
【0105】そして、上記した時定数及び発振周波数範
囲の説明を踏まえて図21に示した構成に戻れば、この
図21に示す構成では、第1PLL回路53の応答時間
を長くし、第2PLL回路56の応答時間を短くするこ
とにより、第2PLL回路56の特性としては、RF信
号に対する追従特性も良好で、かつ、イレギュラー信号
耐性を強いものとすることが可能となる。また、前述の
ようにして、第2PLL回路56についてデジタルPL
Lを採用しても、RF信号に対する追従特性とイレギュ
ラー信号耐性が共に良好な第2PLL回路56の動作を
得ることができる。
【0106】図23には、第1PLL回路53の内部構
成例が示されている。本実施の形態としての第1PLL
回路においては、周期誤差検出回路72が設けられてい
る。この周期誤差検出回路72に対しては、二値化され
たウォブル信号wob又は二値化RF信号の何れか一方
がスイッチ81にて選択されて入力される。この場合の
スイッチ81は、DVD−RAM再生時においてはウォ
ブル信号wobを選択し、DVD−ROM又はCD再生
時においてはRF信号を選択するようにして切り換えが
行われる。このようにして本実施の形態では、ディスク
種別に応じて、第1PLL回路に入力すべき信号の切り
換えを行うようにしているが、これによって、例えばD
VD−RAM、DVD−ROM、CDという複数種別の
ディスクを再生するのにあたって、1つのPLL回路系
を共用することが可能となるものである。
【0107】周期誤差検出回路72は、その内部構成は
後述するが、DVD−RAM再生時においては、入力さ
れたウォブル信号wobについての1周期分の長さ(時
間)を求め、この周期長と、再生速度に対応した基準時
間(ターゲット値)との誤差を検出し、誤差検出情報e
rrとして出力するものである。なお、DVD−ROM
再生時には、周期長として、RF信号から得られるEF
M+変調符号の最大反転間隔であるところの14T成分
を検出し、CD再生時にはEFM変調符号の最大反転間
隔である11T成分を検出するようにしており、この周
期長についての誤差を誤差検出情報errとして出力す
るように、動作切り換えが行われる。誤差検出情報er
rは、スイッチ77により選択されてローパスフィルタ
78に入力される。
【0108】また、分周器73に対しては、図示するよ
うにして保護ウォブル出力信号pwbpeが入力され
る。この分周器73では、保護ウォブル出力信号pwb
peを分周比1/Qにより分周した分周信号を位相比較
器76に対して出力する。また、この位相比較器76に
対しては、電圧制御発振器79から出力されるウォブル
同期クロックCLK1を分周器74(分周比1/P)及
び分周器75(分周比1/R)により分周した基準周波
数信号が入力される。そして、位相比較器76において
は、上記のようにして入力された、分周された保護ウォ
ブル出力信号pwbpeと、基準周波数信号とについて
の位相比較を行って、基準周波数信号に対する保護ウォ
ブル出力信号pwbpeの誤差を示す位相エラー信号を
出力する。この位相エラー信号はスイッチ77により選
択された上でローパスフィルタ78に対して出力される
ことになる。
【0109】ローパスフィルタ78では、スイッチ77
により選択された誤差検出情報err若しくは位相比較
器76の位相エラー信号の低域成分を抽出する。そし
て、この低域成分レベルによって電圧制御発振器79の
発振周波数が所要の周波数に収束するように制御され
る。
【0110】このような回路構成からも理解されるよう
に、本実施の形態の第1PLL回路53としては、2系
統の回路ループを備えており、これが切換信号によって
スイッチ77の切り換えを行うことで、何れかの回路ル
ープが形成されるように選択が行われることになる。こ
こで、例えば第1PLL回路53の動作として、ウォブ
ル同期クロックCLK1がキャプチャレンジ若しくはロ
ックレンジに引き込まれるように引き込みを行うときに
は、スイッチ77は誤差検出情報errを選択してロー
パスフィルタ78に入力させる。このときに第1PLL
回路53から出力されるウォブル同期クロックCLK1
としては、ウォブル信号の最大周期という、比較的粗と
される精度の信号に同期するすることになる。つまり、
ウォブル同期クロックCLK1の周波数を引き込むため
のラフ制御のためのループを形成する。
【0111】そして、引き込みが完了したとされる後に
おいては、スイッチ77においては、位相比較器76の
位相エラー信号を選択してローパスフィルタ78に対し
て入力することになる。この場合には、保護ウォブル出
力信号pwbpeに同期したウォブル同期クロックCL
K1が得られることとなる。保護ウォブル出力信号pw
bpeは、精度としてはチャネルクロックPLCKの1
86周期分とされており、従って、このときのウォブル
同期クロックCLK1としては、ウォブル信号に同期し
た高精度なものを得ることができる。つまり、スイッチ
77により位相比較器76の位相エラー信号が選択され
ている場合には、ファインチューニングされたウォブル
同期クロックCLK1を得るためのループが形成されて
いることになる。そして、このときに得られるウォブル
同期クロックCLK1としては、保護されたウォブル信
号に同期していることで、未記録/既記録、ヘッダ/記
録可能領域に関わらず、ウォブルに同期したクロックと
なっており、さらに、ディスク回転に同期したものとな
っている。また、ウォブル同期クロックCLK1は、セ
クタ内位置推定カウンタの駆動クロックとなるため、そ
の周波数は、ウォブル信号の周波数よりも高い周波数と
なる。すなわち、保護ウォブル信号に同期し、かつ、周
波数逓倍されたクロックとなる。具体的に、分周器73
(分周比1/Q)、分周器74(分周比1/P)、分周器
75(分周比1/R)について、PR/Q=186とし
たとき、ウォブル同期クロックCLK1はチャネルビッ
ト周波数PLCKと同じ周波数となるが、分周器の分周
数比PR/Qをより小さくして、チャネルビット周波数
PLCKより低い周波数としてもよいものである。
【0112】なお、スイッチ77を切り換えるための切
換信号としては、後述するウォブル保護回路の同期状態
に基づいて生成されるようにすればよい。また、後段の
PID読み出し回路の同期状態に基づいてもよいものとさ
れる。また、位相比較器76への入力は、DVD−RA
M再生時においては上述もしたように保護ウォブル出力
信号pwbpeとなるが、DVD−ROM再生時、若し
くはCD再生時には保護シンクパルスとなる。
【0113】また、上記図23において示されている最
大周期誤差検出回路72の内部構成としては、例えば次
のようになる。周期誤差検出回路72は、図24に示す
ようにして、最大周期計測回路101と演算回路102
から成る。最大周期計測回路101では、例えば入力さ
れたウォブル信号wobに基づいて、所定の一定区間内
において得られる複数周期の内から時間的に最長となる
周期であるところの最大周期MAXTを求めて演算回路
102に対して出力する。演算回路102では、入力さ
れた最大周期MAXTについて、基準として予め設定し
たターゲット値に対する差分を算出して、この算出され
た差分を誤差検出情報errとして出力する。
【0114】上記最大周期計測回路101の構成及び動
作を図25及び図26を参照して説明する。図25のブ
ロック図には、最大周期計測回路101の内部構成例が
示され、図26のタイミングチャートには、図25に示
す構成による最大周期計測回路101の動作が示され
る。
【0115】図25に示すようにして、ウォブル信号w
obは、先ず、周期計測回路110に対して入力され
て、ここで周期計測が行われる。この動作は、例えば図
26(a)に示される。ディスク上に形成されるウォブ
ルは、1周期が186PLCK(PLCK=チャネルク
ロック)と規定されており、従って、ウォブルを検出し
て得られるウォブル信号wobとしても、理想的には1
周期=186PLCKとされることになる。そこで、周
期計測回路110では、入力されたウォブル信号wob
について、図26(a)に示すようにして、1周期ごと
にチャネルクロックPLCKのタイミングでカウントを
行うようにされる。このカウント値の実際としては、必
ずしも186となるのではなく、読み出し時の状態に応
じて誤差を生じ得るものであるが、このようにして得ら
れた1周期ごとのカウント値(周期計測値)は、最大値
ホールド回路111に対して出力される。
【0116】最大値ホールド回路111では、図26
(b)に示すようにして、ウォブル信号wobの所定の
複数周期分に相当する期間である最大値ホールド周期P
maxtを設定しており、この最大値ホールド周期Pm
axtごとに得られる周期計測値のうちから最大の周期
計測値をホールドする。
【0117】そしてこの場合には、最大値ホールド回路
111の後段に対して最小値ホールド回路112が設け
られる。この最小値ホールド回路112は、所定複数回
分の最大値ホールド周期Pmaxtによりホールドされ
た複数の最大値のうちから、最小値を選択してホールド
するという動作を行う。つまり、例えば図26(c)に
示す場合であれば、連続4回分の最大値ホールド周期P
maxtに相当する期間を最小値ホールド周期Pmin
tとして設定しており、この最小値ホールド周期Pmi
nt内における4周期分の最大値ホールド周期Pmax
tによりホールドされた4つの最大値のうちから、最小
値をホールドして最大周期MAXTとして出力するよう
にされる。そして、このような動作を最小値ホールド周
期Pmintのタイミングごとに繰り返すことで、最大
周期MAXTを一定タイミングごとに継続的に出力させ
ることを可能としている。なお、最大値ホールド周期P
maxtと最小値ホールド周期Pmintについては、
Pmaxt<Pmintの関係が成立した上で、最大値
ホールド周期Pmaxtに対して最小値ホールド周期P
mintが充分に長い期間とする。
【0118】例えば、傷やゴミなどが付着したディフェ
クトエリアをトレースしたときなどには、誤って著しく
長いウォブル周期が計測されることがあるが、このよう
な計測値をPLL回路の引き込み制御に用いることは当
然のこととして安定した動作を阻害するものとなる。そ
こで上述のようにして、最大周期MAXTを計測するの
にあたっては、先ずは周期計測値についての最大値をサ
ンプルした後に、これらの最大値の内から最小の値を選
択するという手法を採ることで、より正確なウォブル周
期の計測値が定常的に得られることになり、PLL回路
の引き込み動作もより安定したものとすることが可能に
なる。
【0119】また、最大周期計測回路101により計測
される最大周期MAXTは、ウォブル信号の周期誤差
(位相誤差)、即ちディスク回転速度誤差に相当する誤
差検出情報errを得るために基となる情報であること
を鑑みれば、最大周期MAXTに代えて最小周期MIN
Tを計測し、この計測された最小周期MINTとターゲ
ット値とを比較することで、誤差検出情報errを求め
るようにしてもよいということがいえる。
【0120】図27は、最小周期MINTを求めるため
の最小周期計測回路103の構成例を示している。つま
り、この最小周期計測回路103を、例えば図24にお
ける最大周期計測回路101に代えて採用することがで
きるものである。この図27に示す最小周期計測回路1
03においても、先ずは、二値化されたウォブル信号w
obは、周期計測回路111によって周期計測が行われ
る。そして、この場合には、後段に設けられる最小値ホ
ールド回路113に対して出力される。最小値ホールド
回路113では、先に図25に示した最大値ホールド回
路111と同じタイミング(図26(b)参照)によっ
て最小値をホールドしていくようにされる。
【0121】そして、この場合には最小値ホールド回路
113の後段に対して最大値ホールド回路114が設け
られている。この最大値ホールド回路114は、図26
(c)に示したのと同様のタイミングで最大値ホールド
を行うようにされる。つまり、最小値ホールド回路11
3の最小値ホールド周期分が所定回数連続した最大値ホ
ールド周期を設定する。そして、この最大値ホールド周
期においてホールドされている複数の最小値のうちから
最大値を選択してホールドし、これを最小周期MINT
として出力する。
【0122】そしてまた、周期誤差検出回路72として
は、図24に示した構成に代えて、図28に示す構成と
することも可能である。図28に示す周期誤差検出回路
72においては、周期計測回路110に対してウォブル
信号wobが入力される。この周期計測回路110にお
いても、図26(a)に示したようにして、ウォブル信
号wobの1周期ごとにそのチャネルクロックのタイミ
ングで周期長を計測するようにされる。そして、この場
合には、演算回路115によって、周期計測回路110
から出力された周期計測値と予め設定されたターゲット
値との差分、つまり、周期計測値の誤差を求めるように
されている。そして、この周期計測値の誤差情報である
演算回路115の出力が最大値ホールド回路111に対
して入力される。
【0123】この場合、上記最大値ホールド回路111
の後段に対しては、最小値ホールド回路112が設けら
れる。つまり、先ず、前段の最大値ホールド回路111
により周期計測値の誤差についての最大値をホールド
し、後段の最小値ホールド回路112により、所定複数
の周期計測誤差の最大値のうちから最小値を選択してホ
ールドする。そして、このホールドした最小値を誤差検
出情報errとして出力する。例えば図25又は図27
に示した周期計測のための構成では、最大値ホールド回
路及び最小値ホールド回路が処理すべき数値は、186
前後となって比較的おおきなものとなる。これに対し
て、この図28に示した構成であれば、1周期ごとの計
測値とターゲット値との差分が先ず求められるので、最
大値ホールド回路111及び最小値ホールド回路112
に対して入力されるべき数値としてはより小さなものと
なる。このため、最大値ホールド回路111及び最小値
ホールド回路112の回路としても、より簡略で小規模
なものとすることができる。
【0124】ところで、従来においては、例えば水晶発
振子を利用して得られる所定の発振周波数を基準として
PLL回路の引き込みを行い、この後に、所要の制御を
行うようにしていた。しかし、このような構成では、例
えばディスク信号面をトレースするレーザスポットがし
かるべき動径方向位置(ゾーン)にない場合には、誤っ
た周波数に引き込まれて所要の制御が実行されることが
あり、ディスク回転数や周波数が適正に引き込まれるま
でに、許容以上の時間を要してしまう場合があった。こ
れに対して本実施の形態においては、上述もしたよう
に、ウォブル信号の周期計測を行い、この計測された周
期が所定値に収束するようにして、引き込み制御時にお
けるPLL回路を動作させるようにしている。この場合
には、実際にディスクから検出したウォブル信号の周波
数を基準としているといえるために、上記のような誤動
作が発生することはなくなって、それだけPLL回路の
引き込み動作を高速なものとすることができることにな
る。なお、上記の場合には、ディスク回転速度誤差検出
のための情報として、ウォブル信号wobについての最
大若しくは最小の周期長を検出しているのであるが、周
期長の情報に代えて、最大若しくは最小パルス幅を検出
し、この検出されたパルス幅とターゲット値との差を得
るようにしても、同等の精度の誤差検出情報errを得
ることができる。
【0125】5.スピンドル制御 そして、本実施の形態としては、例えばPLL回路8a
が上記のようにして構成されることに伴い、スピンドル
モータの回転制御に関しては次のようにして構成され
る。
【0126】本実施の形態のスピンドル制御回路54
は、図21にも示されるようにして、PLL回路8aに
て再生されるウォブル同期クロックCLK1を入力して
動作するようにされており、この点に特徴を有する。こ
のようなスピンドル制御回路54の内部構成例を図29
に示す。
【0127】ここで、先に図21に示したPLL回路8
aとしては、DVD−RAM再生時に対応する構成を主
として説明する都合上、スピンドル制御回路54への入
力信号としては、ウォブル同期クロックCLK1のみを
示していた。但し、実際としては、これまでも述べてき
ているように、本実施の形態のディスクドライブ装置
は、DVD−RAM以外に、DVD−ROM及びCDの
再生についても可能とされており、従って、本実施の形
態のスピンドル制御回路54の実際としても、これらの
ディスクフォーマットに対応して回転制御が可能なよう
に構成されているものである。
【0128】このため、図29に示すスピンドル制御回
路54においては、入力信号として、ウォブル同期クロ
ックCLK1のみではなく、RF信号同期クロックCL
K2も示している。そして、これら2つのクロックのう
ちの1つがスイッチ90により入力信号として選択され
るようになっている。スイッチ90は、DVD−RAM
再生時においてはウォブル同期クロックCLK1を固定
的に選択するよう切り換えられ、これによっては、DV
D−RAMのフォーマットに対応したZCLVによる回
転制御が実行されることになる。
【0129】また、DVD−ROM又はCDの再生時で
あるが、この場合において第1PLL回路53は、二値
化RF信号から検出されるシンクパターン長に基づいて
クロック再生を行うことから、クロックCLK1として
は、ウォブル周期ではなく、RF信号に同期したものと
なる。つまり、DVD−ROM又はCD再生時において
は、クロックCLK1,CLK2の両者が共に、RF信
号に同期した周波数信号とされることになる。従って、
DVD−ROM又はCD再生時においては、クロックC
LK1,CLK2は、何れを入力信号として選択しても
よいことになる。DVD−ROM,CDの再生時におい
ては、スピンドル制御として、CLVとCAVの両者が
適宜使い分けられるのであるが、分周器91,92の各
分周比1/M,1/Nを固定で行えばCLVによるスピ
ンドル制御動作となり、レーザスポットの動径方向位置
(例えばゾーン)に応じて分周比1/M,1/Nをしか
るべき値となるように可変すればCAVによるスピンド
ル制御動作となる。そして、このようにしてディスク種
別に応じて入力信号の切り換えを行うことで、この場合
にも、1つのスピンドル制御回路系を共有して複数種類
のディスク回転制御が行われるようにされているもので
ある。
【0130】スイッチ90により選択された入力信号
は、分周器91により分周比1/Mにより分周された後
に周波数計測器93及び位相比較器95に対して分岐し
て入力される。周波数計測器93では、入力信号につい
ての周波数計測を行うとともに、例えばこの計測された
周波数と所定の基準値との差分を得ることで、計測した
周波数の誤差を示す周波数エラー信号を生成する。この
周波数エラー信号は、フィルタ94を介することで所要
の帯域抽出が行われ、この後、加算器97に対して入力
される。
【0131】また、位相比較器95では、分周器91を
介して入力された入力信号についての、水晶発振子の発
振周波数を基として生成される基準周波数信号Xtal
に対する位相差を検出して位相エラー信号を出力する。
この位相エラー信号もまた、フィルタ96によって所要
の帯域抽出が行われた後に、加算器97に入力される。
【0132】加算器97では、上記のようにして入力さ
れた周波数エラー信号と位相エラー信号について加算す
ることで生成される和信号をフィルタ98に対して出力
する。そして、このフィルタ98によって処理された信
号がスピンドル制御信号SPCTLとして出力されるこ
とになる。
【0133】そして、サーボプロセッサ5内におけるス
ピンドル制御回路系では、上記のようにして得られたス
ピンドル制御信号SPCTLに基づいて生成されるスピ
ンドルドライブ信号によってスピンドルモータ2の回転
速度制御が行われることで、そのスピンドルモータ2の
回転周波数が、基準周波数信号Xtalについての分周
比(1/N)、及び入力信号(CLK1,CLK2)に
ついての分周比(1/M)の組み合わせに応じた回転数
に制御される。また、かかる構成では、入力信号がウォ
ブル同期クロックCLK1、若しくはRF同期クロック
CLK2とされていることで、現在のウォブル信号又は
RF信号に同期してクロック(CLK1,CLK2)が
得られるように回転制御がされている限りは、PLL回
路がロック状態を維持できることになるので、PLL回
路系全体としてのキャプチャレンジも無限大となる。
【0134】また、本実施の形態のスピンドル制御回路
54としては、上記図29に示した構成を基礎とした上
で、先に説明した周期誤差検出回路72を応用した構成
を採ることによって、より信頼性の高い制御動作を得る
ことが可能になる。このようなスピンドル制御回路54
の構成例を、図30に示す。なお、図29と同一部分に
は同一符号を付して説明を省略する。また、図30に示
される周期誤差検出回路72としても、ここでは図24
に示したのと同様の構成を採っていることから、周期誤
差検出回路72内部の詳細についての説明は省略する。
【0135】図30に示すスピンドル制御回路54とし
ては、図29に示した回路構成に対して、図29に示し
たのと同様の周期誤差検出回路72が追加された構成を
採っていることが分かる。なお、周期誤差検出回路72
内の最大周期計測回路101に対して入力される信号
は、第1PLL回路53(図23参照)の場合と同様に
して、ウォブル信号wob又はRF信号とされており、
スイッチ100によって選択が行われる。DVD−RA
M再生時であればウォブル信号wobが選択され、DV
D−ROM又はCDであればRF信号が選択される。ま
た、演算回路102に入力されるターゲット値も、DV
D−RAM、DVD−ROM、CDの何れを再生してい
るのかに応じて、変更設定されるようになっている。こ
のような構成によって、周期誤差検出回路72として
も、DVD−RAM、DVD−ROM、CDの各再生時
に対応して共用できるようになっている。なお、確認の
ために述べておくと、このような周期誤差検出回路72
を異なるディスク種別間で共用する構成は、第1PLL
回路53における周期誤差検出回路72でも同様に採ら
れているものである。
【0136】図30に示す回路構成においては、周期誤
差検出回路72から出力される誤差検出情報errは、
スイッチ99に対して入力される。スイッチ99は、誤
差検出情報errと加算器97の出力信号とについて、
何れか一方を選択してフィルタ98に対して出力するこ
とになる。
【0137】このような構成の場合、スピンドルモータ
2の回転数を引き込むためのいわゆるラフサーボ制御を
実行することが可能とされる。即ち、ラフサーボ制御時
においては、スイッチ99により、誤差検出情報err
を選択してフィルタ99を通過させたスピンドル制御信
号SPCTLを出力させるようにする。そして、ラフサ
ーボ制御が終了したとされると、スイッチ99を切り換
えて、加算器97の出力信号をフィルタ99に通過させ
たスピンドル制御信号SPCTLを出力させる。これに
よって、以降は、Xtal発振クロックを基準にした位
相比較結果(及び周波数計測結果)に基づいた高精度の
スピンドルサーボ制御が実行されることになる。このよ
うな周期誤差検出結果を利用したラフサーボ制御は、第
1PLL回路53の周波数引き込みを高速化し、また、
第1PLL回路53が位相比較制御される場合に擬似ロ
ックを防ぐ効果がある。擬似ロックとは、位相は正しく
引き込め、発振周波数は一定の周波数に安定している
が、周波数が正しく引き込めていない状態をいう。
【0138】なお、周期誤差検出回路72を応用してス
ピンドル制御回路54を構成する場合にも、最大周期計
測回路101の構成としては図25に示した構成とされ
てよいものである。また、最大周期計測回路101に代
えて、図27に示した最小周期計測回路103を設ける
ようにしてもよい。更には、周期誤差検出回路72とし
て、図28に示した構成としてもよいものであり、この
点では、第1PLL回路53に備えられる周期誤差検出
回路72と全く同様である。そこで本実施の形態は、周
期誤差検出回路72を、第1PLL回路53とスピンド
ル制御回路54とで共用するように構成することが可能
である。このようにすれば、同一回路を複数設ける必要
が無くなるために、効率的に回路を使用することがで
き、例えば回路規模としてもより小さなものとすること
ができる。
【0139】また、上記図29及び図30に示した構成
では、位相比較器95及び周波数計測器93の両者を回
転速度誤差の検出のために利用しているが、必ずしも周
波数計測器93を利用しなくとも、本実施の形態として
のスピンドルモータの回転制御は充分有効に動作する。
また、例えばPLL回路系において後段であるところ
の、第2PLL回路56の動作状態が悪化したとされる
ときにのみ、周波数計測器93を動作させるという構成
も考えられる。この場合において、後段の状態の判定
は、シンクの保護、エラーレートなどの情報を利用して
行うようにすればよい。ただし、先に図21に示した本
実施の形態のPLL回路8aの構成では、第1PLL回
路53のキャプチャレンジは無限大となるので、後段の
状態は悪化しにくいといえる。そこで、周波数計測器9
3から出力される周波数エラー信号をモニタするように
して、周波数エラー信号によりエラーが所定以上に大き
いと判定されたときにのみ、周波数エラー信号をスピン
ドル制御に利用するために加算器97に出力し、周波数
エラー信号のエラーが小さいときは利用しないようにす
ることも考えられる。さらには、所定以上に大きいとさ
れるエラーが所定期間以上継続したとされるときにの
み、周波数エラー信号を加算器97に出力させるように
することも考えられるものである。
【0140】従来におけるDVD−RAM再生時にあっ
ては、PLL回路の引き込み制御が水晶発振器に基づい
た周波数信号を用いていたこともあり、同じく、水晶発
振系の周波数信号を基準としてスピンドル制御を行って
いた。しかし、この構成では、レーザスポットの動径方
向位置に応じて、スピンドル回転数のターゲット値を変
更していく必要があり、それだけ回路構成は複雑化して
いた。また、レーザスポットの位置が正しく認識できな
いときには、誤った回転数を設定してしまう場合があっ
た。或いは、従来においては、制御スピンドル制御回路
への入力信号は、ウォブル信号そのものとして、このウ
ォブル信号と参照(基準)クロックとの位相差、周波数
差に基づいて制御を行うように構成したものも知られて
いる。しかし、ウォブル信号そのものである場合には、
サーボエラーの影響を受けて信号状態が不安定となる場
合が避けられない。また、DVD−RAMフォーマット
では、ヘッダ領域ではウォブル信号が中断するようにし
て欠落することになる。従って、ウォブル信号自体を入
力信号としている場合には、スピンドル制御動作が不安
定になることの可能性を避けることができずにいたもの
である。
【0141】そこで、本実施の形態としては、入力信号
として、ウォブル信号自体に代えて、ウォブル同期クロ
ックCLK1としているものである。このウォブル同期
クロックCLK1は、ウォブル保護回路52(図21参
照)によって生成される保護ウォブル出力信号pwbp
eに基づいて得られたクロックである。そして、保護ウ
ォブル出力信号pwbpeは、上記したようなサーボ状
態やウォブル信号の欠落などを要因とする「不正状態」
が是正された安定的な信号とされる。従って、水晶発振
系の周波数信号を基準としてスピンドル制御を行ってい
た場合と比較すれば、レーザスポットがどの動径方向位
置に在るのかに関わらず、ターゲット値を設定すること
ができる。つまり、ターゲット値としては、ウォブル同
期クロックCLK1の周波数等に基づいて設定されれば
よいわけであり、これによって、スピンドル制御が誤動
作することもないようにされる。また、ウォブル信号そ
のものを利用する場合と比較すれば、本実施の形態で
は、不正なウォブル信号に対してスピンドル制御回路系
が反応することがないようにされるため、より信頼性の
高いスピンドル制御動作を得ることができる。
【0142】6.ウォブル保護回路 前述もしたように、本実施の形態のPLL回路8aにお
いては、保護処理がされた保護ウォブル出力信号pwb
peを入力するようにしていることで、保護処理がされ
ないウォブル信号を入力する場合よりも安定したクロッ
ク再生が行えるように配慮されている。そして、このよ
うなウォブル信号についての保護は、図21によっても
示したように、ウォブル保護回路52によって行われる
のであるが、以降においては、このウォブル保護回路5
2についての説明を行っていくこととする。
【0143】図31はウォブル保護回路52の構成例を
示している。RFアンプ4にて得られたとされるウォブ
ル信号wobは、先ずランド/グルーブ補正回路120
に入力される。
【0144】ここで図36に、セクタ構造と、ランド・
トラックとグルーブ・トラックの各々をレーザスポット
がトレースすることで検出されるウォブル信号との関係
を示す。DVD−RAMのトラックは、図示するセクタ
構造を有した上で、このセクタ構造が連続して形成され
る1周回トラックごとに、ランド・トラックとグルーブ
・トラックが接続するようにされている。そして、この
ランド・トラックとグルーブ・トラックの構造上、図示
するようにして、記録可能領域に対応しては、ランド・
トラックとグルーブ・トラックとでは、ウォブル信号の
極性は反転する、つまり互いに180°の位相差を
有する。なお、ランド・トラックとグルーブ・トラック
の何れも、ウォブル信号の1周期が186PLCKであ
ること、及び、ピット列により形成されるヘッダ領域に
おいてはウォブル信号は検出されずに中断されることに
ついて同様であることは、前述したとおりである。
【0145】そこで、ランド/グルーブ補正回路120
においては、ランド・トラックトレース時とグルーブ・
トラックトレース時とで相違する180°の位相差
を補正して、ランド/グルーブに依存せずに同じ位相と
なるウォブル信号を生成する。この動作としては、例え
ば図32(a)(b)(c)のタイミングチャートに示
されている。RFアンプ4にて生成されるウォブル信号
としては、図32(a)に示すようにして、グルーブ領
域とランド領域の区切りとなるヘッダ領域の前後で、そ
の位相は反転することになる。なお、ヘッダ領域では、
ウォブル信号成分は得られない。そして、この場合の補
正ウォブル信号としては、図32(c)に示すように、
グルーブ領域では、元のウォブル信号を例えばそのまま
用いることで同位相の波形を得るようにされる。そし
て、例えば図32(b)に示すヘッダホールド信号がH
レベルとなっているヘッダ領域の区間に対応しては、グ
ルーブ領域と同一位相によるウォブル信号を生成して補
間するようにされる。そして、ランド領域においては、
元のウォブル信号(図32(a))の波形を反転させ
る。このようにすれば、図32(c)に示される、ラン
ド/グルーブ間での位相差が補正された補正ウォブル信
号を得ることが可能とされる。つまり、補正ウォブル信
号を得るのにあたっては、グルーブ領域にて得られる位
相を基準として、ランド領域にて得られる位相を反転さ
せてグルーブ領域にて得られる位相に揃えるようにして
いるものである。なお、本実施の形態の補正ウォブル信
号としては、ランド/グルーブに依存しては、ウォブル
信号としての位相が反転せずに一致している信号を得る
ようにすればよいものとされる。従って、上記した例に
おいては、グルーブ領域にて得られるウォブル信号の位
相を基準としているが、ランド領域にて得られるウォブ
ル信号の位相を基準として、グルーブ領域にて得られる
ウォブル信号波形を反転させることで、位相を揃えるよ
うにしても構わないものである。このようなことから、
基本概念的には、図32(d)に示すようにして、信号
TRKPOLと、ウォブル信号wobの排他的論理和を取るよ
うに構成すれば、ランド/グルーブによっては反転しな
い補正ウォブル信号を得ることが可能になる。そのうえ
で、先にも述べたように、ヘッダ領域通過時に対応して
は、ウォブル信号波形の補間を行うことで、図32
(c)に示されるような、完全な補正ウォブル信号の波
形を得ることができる。
【0146】説明を図31に戻す。上記のようにして、
ランド/グルーブ補正回路120において補正された補
正ウォブル信号は、立ち上がりエッジ検出回路121に
入力される。立ち上がりエッジ検出回路121では、補
正ウォブル信号の立ち上がりエッジを検出し、その検出
タイミングにおいてパルスを出力するようにされる、そ
して、この信号をスイッチ124により選択してエッジ
検出信号wbpeとして出力する。
【0147】なお、DVD−ROM再生時においては、
RF信号を入力してDVDシンク検出回路122によっ
て14Tのシンクパターンを検出して得られるシンク検
出信号を、スイッチ124により選択してエッジ検出信
号wbpeに代えて出力する。また、CD再生時におい
ても、RF信号を入力して11Tのシンクパターンを検
出して得られるシンク検出信号をスイッチ124により
選択してエッジ検出信号wbpeに代えて出力するよう
にされる。スイッチ124にて選択された検出信号は、
図示するようにして、不正パルス除去回路125に対し
て入力されると共に、分岐してスイッチ130に対して
入力される。
【0148】不正パルス除去回路125では、入力され
たエッジ検出信号wbpeについて、不正なタイミング
で発生しているとされる、エッジ検出パルスを除去する
ことを行う。なお、このための動作は後述するが、不正
なエッジ検出パルスの除去にあたっては、ウィンドウ生
成回路126によって生成されるウィンドウwbwin
を利用する。不正パルス除去回路125により不正パル
スが除去されたエッジ検出信号wbpeは、信号mwb
peとしてウィンドウ生成回路126、外挿パルス生成
回路127、及び同期状態判定回路128に対して入力
される。
【0149】ウィンドウ生成回路126に対しては、不
正パルス除去回路125から出力された信号mwbp
e、及び後述する外挿パルス生成回路127から出力さ
れる信号ewbpeとが入力される。そして、これらの
信号を利用して、後述するようにして、適正とされるエ
ッジ検出パルスに対してオープンとなるウィンドウwb
winを生成して出力する。このウィンドウwbwin
は、不正パルス除去回路125及び同期状態判定回路1
28に対して分岐して出力される。
【0150】ところで、元のウォブル信号の状態によっ
ては、エッジ検出信号wbpeのエッジ検出パルスが欠
落する場合もあり得る。これは、例えばヘッダ領域やデ
ィフェクトエリア通過時のほか、何らかのエラーなどが
生じてウォブル信号波形が乱れた場合などに起こり得
る。不正パルス除去回路125は、エッジ検出信号wb
peから不正なタイミングによるエッジ検出パルスを除
去するのみであることから、エッジ検出信号wbpeに
おいてエッジ検出パルスが欠落していた場合には、これ
がそのまま、信号mwbpeに反映される。従って、信
号mwbpeとしては、しかるべきタイミングで得られ
ているべきエッジ検出パルスが欠落している可能性を有
している。
【0151】そこで、外挿パルス生成回路127におい
ては、入力された信号mwbpeについて、上記のよう
にして欠落しているとされるエッジ検出パルスを外挿す
るようにして補間するための処理を実行する。ここで、
外挿パルス生成回路127二対しては、外挿パルス生成
回路127自身の出力である保護ウォブル信号ewbp
eも入力されているのであるが、この保護ウォブル信号
ewbpeは、後述するようにして、エッジ検出パルス
の外挿タイミングを予測するのに利用される。そして、
この外挿パルス生成回路127にて外挿処理が施された
保護ウォブル信号ewbpeは、スイッチ130に対し
て入力されると共に、分岐して、同期状態判定回路12
8に対して入力される。
【0152】ここで、これまでに説明したウォブル保護
回路52の構成に対応するものとして、不正パルス除去
回路125、ウィンドウ生成回路126、及び外挿パル
ス生成回路127が連携して行う動作(以降、「エッジ
予測動作」ともいう)について、図33のタイミングチ
ャート及び回路図によって説明しておくこととする。こ
こで、図33(a)には、ウォブル信号について立ち上
がりエッジ検出を行って得られたエッジ検出信号wbp
eが示されている。この図33(a)に示されるエッジ
検出信号wbpにおいて、例えば(A)(B)(F)
(H)のタイミングで得られているエッジ検出パルス
は、図33(b)に示されるウィンドウwbwinが開
いているとされるHレベルの区間内に在ることで、適正
タイミングで得られているといえる。そこで、不正パル
ス除去回路125では、これらのパルスについては、除
去することなく、図33(c)に示すようにして、これ
らのパルスをそのまま出力する。これに対して、エッジ
検出信号wbpeについて(C)のタイミングにより得
られているパルスは、図33(c)に示すように、本来
は(D)のタイミングで得られるべきなのであるが、位
相揺らぎが生じていることで、ウィンドウwbwin外
に存在している。そこで、不正パルス除去回路125で
はこのパルスについては、除去するようにされる。ま
た、エッジ検出信号wbpeについて(G)のタイミン
グにより得られているパルスは、本来は発生するべきで
はないタイミングで得られている不正パルスとされる。
そこで、不正パルス除去回路125ではこのパルスにつ
いても除去することになる。また、(E)のタイミング
では、エッジ検出信号wbpeについて本来得られてい
るべきパルスが欠落しているのであるが、このような場
合、不正パルス除去回路125ではそのままパルスを欠
落させた状態で出力することになる。
【0153】上記のようにして、不正パルス除去回路1
25が動作をすることで、図33(c)に示すようにし
て、不正なタイミングで発生したパルスが除去されたエ
ッジ検出信号wbpeであるところの信号mwbpeが
得られることになる。また、このような不正パルス除去
回路125の動作は、例えば概念的には図33(e)に
示すようにして、ウィンドウwbwinとエッジ検出信
号wbpeとの論理積を取るようにして構成すれば実現
できる。
【0154】そして、外挿パルス生成回路127におい
ては、図33(c)に示すようにして得られた信号mw
bpeに対して外挿処理を行うことになる。つまりこの
場合であると、図33(c)に示す信号mwbpeにお
いては、(D)(E)のタイミングでのエッジパルスが
欠落しているのであるが、外挿パルス生成回路127で
は、この(D)(E)のタイミングによるエッジパルス
を発生させることで、結果的には図33(d)に示すよ
うにして、ウォブル周期による適正タイミングでエッジ
パルスが得られるようにされた保護ウォブル信号ewb
peを出力するものである。
【0155】このような外挿パルス生成回路127の動
作は、概念的には、図33(f)に示す構成により実現
することができる。つまり、外挿パルス生成回路127
自身の出力である保護ウォブル信号ewbpeと、不正
エッジパルスが除去された信号mwbpeとについての
論理和を取り、この論理和の出力がHレベルとなったと
きにカウンタのカウント値が0でロードされるようにす
る。この場合のカウンタは、例えばチャネルクロックP
LCKの周期でカウント値を1つづつインクリメントす
るように動作しており、ここでは最大カウント値=18
6として設定されている。そして、カウント値が0でロ
ードされた後のカウント動作によって、そのカウント値
が186に至ったときにキャリーアウト端子COからパ
ルスが出力されるようになっており、これが保護ウォブ
ル信号ewbpeとなる。つまり、外挿パルス生成回路
127では、保護ウォブル信号ewbpeまたは信号m
wbpeのエッジパルスが得られたタイミングを基点と
して、1ウォブル周期である186PLCKの計時(カ
ウント)を行うようにし、1ウォブル周期となったタイ
ミングで、エッジパルスを出力するようにしているもの
である。例として、図33(d)の保護ウォブル信号e
wbpeについて(B)のタイミングで得られたエッジ
パルスを基点として186PLCKをカウントすること
で、(D)のタイミングでの外挿パルスが生成されるこ
とになる。そしてさらに、この外挿パルスが生成された
(D)のタイミングを基点として186PLCKをカウ
ントすることで、(E)のタイミングにて適切に外挿パ
ルスが生成される。
【0156】また、図33(b)に示すウィンドウwb
winは、ウィンドウ生成回路126により生成する。
ウィンドウ生成回路126では、例えばこれまでに入力
された信号mwbpe、信号ewbpeに基づいて、次
のウォブル周期のエッジパルスのタイミングを予測す
る。そして、この予測タイミングをセンターとして、所
定区間にわたってHレベルとなる信号を生成すること
で、ウィンドウwbwinを得るようにされる。具体的
には、例えば(B)タイミングに対応するエッジパルス
のタイミングを予測したとすれば、その前回の(A)タ
イミングを基点として、時間aから時間bまでの区間に
わたってHレベルとするように信号生成を行うようにす
るものである。
【0157】図31に説明を戻す。同期状態判定回路1
28は、入力された不正パルス除去後のエッジ検出信号
mwbpe、保護ウォブル信号ewbpe、及びウィン
ドウwbwinのうちの所要の信号に基づいて、ウォブ
ル保護回路系の動作が再生信号に同期しているか否かに
ついての判定を行う。これまでに説明したウォブル保護
回路52内の動作によると、外挿パルス生成回路127
における外挿タイミングの予測結果が適正であれば、同
期状態にあると見ることができる。そこで、同期状態判
定回路128では、上記各入力信号を利用し、外挿パル
ス生成回路127の外挿パルス生成タイミングが適正で
あるか否かについて判定する。この判定は、例えば、不
正パルス除去後のエッジ検出信号mwbpeと保護ウォ
ブル信号ewbpeの出現タイミングが一致しているか
否かについて検出することによって行うことができる。
つまり、エッジ検出信号wbpeと保護ウォブル信号e
wbpeの出現タイミングが一致していれば、外挿パル
ス生成回路127の予測は適正であることになり、一致
していなければ、適正ではないことになる。また、不正
パルス除去後のエッジ検出信号mwbpeとウィンドウ
wbwinを利用して、ウィンドウwbwinがHレベ
ルとなる期間内に信号mwbpeが存在するか否かを根
拠にして判定することも可能である。
【0158】そして、同期状態判定回路128の判定結
果に基づいて、状態マシン129は、ロック信号WBPLOC
Kを出力する。このロック信号WBPLOCKは、例えば同期状
態判定回路128により同期が取られているとの判定結
果が得られている場合にはHレベルとされ、同期が取ら
れていないとの判定結果が得られている場合にはLレベ
ルとされる信号であり、図示するようにして、スイッチ
130の切り換え制御に用いられる。そして、スイッチ
130では、ロック信号WBPLOCK=Hレベルであれば、
外挿パルス生成回路127から出力される保護ウォブル
信号ewbpeを選択して、保護ウォブル出力信号pw
bpeとして出力し、ロック信号WBPLOCK=Lレベルで
あれば、エッジ検出信号wbpeを選択して出力するよ
うにされる。つまり、同期が得られているとされる場合
(WBPLOCK=H)には、外挿パルス生成回路127の出
力は信頼性があるとして、この出力をPLL回路に入力
するようにされる。一方、同期が得られていないとされ
(WBPLOCK=L)、外挿パルス生成回路127の出力信
号について信頼性が無いとされる場合には、保護処理を
受けていない元のウォブル信号wbpeを出力するよう
にされる。
【0159】そして、本実施の形態では、上記のように
して、同期状態判定回路128及び状態マシン129か
らから成る回路系の制御によって、ロック信号WBPLOCK
についてH/Lレベルの切り換えが行われることで、本
実施の形態としては、ウォブル信号保護のための保護状
態として、図34に示すようにして遷移させるようにし
ている。
【0160】この図34に示されるようにして、ウォブ
ル信号保護のための動作モードとしては、再同期、後方
保護、及び前方保護の3つの動作モードを設定してい
る。前方保護は同期状態にある場合とされ、ロック信号
WBPLOCK=Hとする。これに対して、再同期及び後方保
護のときは同期が取れていない場合とされ、ロック信号
WBPLOCK=Lとする。例えば保護動作が開始されると、
先ずは再同期のモードとなる。再同期モードでは、ロッ
ク信号WBPLOCK=Lとされているので、スイッチ130
を介したエッジ検出信号wbpeがウォブル保護出力信
号pwbpeとして出力される。また、再同期モードで
は、状態マシン129によって、ウインドウ生成回路1
26はウィンドウwbwinをオープンとするように制
御される。従って、ウォブル保護回路52内のエッジ予
測動作(不正パルス除去及びエッジパルスの外挿処理)
は、エッジ検出信号wbpeとして得られているすべて
のエッジパルスを有効として処理が行われている状態に
あり、これによって、例えば次の後方保護モードに遷移
したときにも、安定した保護ウォブル信号ewbpeが
より高速に得られるようにしている。そして、この再同
期のモードの下で、例えば1回でもエッジ検出信号wb
peが得られたことが同期状態判定回路128により判
定されると、状態マシン129は、再同期のモードを終
了させて後方保護のモードに遷移させる。
【0161】後方保護モードにおいても、ロック信号WB
PLOCK=Lとされており、従って、ウォブル保護出力信
号pwbpeとしては、スイッチ130を介したエッジ
検出信号wbpeとなるのであるが、後方保護モードの
ときには、ウインドウ生成回路126にてウィンドウw
bwinを生成して出力させるようにしている。つま
り、ウィンドウwbwinが閉じられた状態の下で、上
記エッジ予測処理が行われるようにしており、これによ
って、次に説明する前方保護モードに遷移した直後にお
いても、信頼性の高い保護ウォブル信号ewbpeが得
られるように配慮している。そして、この後方保護モー
ドの状態において、不正パルス除去が行われたウォブル
信号mwbpeが、所定回数以上連続して、Hレベルの
ウィンドウwbwin内に在ることが同期状態判定回路
128により判定されると、状態マシン129として
は、前方保護モードに移行させる。なお、後方保護モー
ドのもとで、不正パルスが除去されたウォブル信号mw
bpeについてHレベルのウィンドウwbwin内に存
在しない状態が、例えば1回でも得られた場合には、再
同期モードに遷移させるようにされる。
【0162】前方保護モードでは、状態マシン129
は、ロック信号WBPLOCK=Hとしてスイッチ130を制
御することで、保護ウォブル信号ewbpeが、保護ウ
ォブル出力信号pwbpeとして出力されるように制御
を行う。なお、このときには、当然のこととして、ウイ
ンドウ生成回路126にてウィンドウwbwinを生成
して出力させるようにしているので、このときに得られ
る保護ウォブル信号ewbpeとしては、図33により
説明したエッジ予測動作によって得られているものとな
る。そして、前方保護モードのもとでは、同期状態判定
回路128は、ウィンドウwbwinがHレベルとなる
区間内に信号mwbpeが現れない連続回数をカウント
する。なお、このカウント値は、信号mwbpeがHレ
ベルのウィンドウ区間内に検出されるとリセットされる
ようになっている。そして、このカウント値が予め設定
した所定値に至ったことが判定されると、状態マシン1
29は、再同期モードに遷移させるように動作すること
になる。
【0163】また、本実施の形態のウォブル保護回路5
2においては、例えば図31に示すようにして、同期保
護ホールド信号WBHLDが入力される。この同期保護
ホールド信号WBHLDは、例えば図35(a)(b)
に示すようにして、ディスク上においてディフェクト
(傷)が検出されたときや、ヘッダ領域を通過している
ときに出力される。つまり、適正にウォブル信号成分が
検出されないような信号面の状態であるときに出力され
る信号とされる。この同期保護ホールド信号WBHLD
が出力された場合、状態マシン129は動作を停止し、
保護ウォブル出力信号pwbpeとしては、ウォブル保
護信号ewbpeが選択されるようにスイッチ130が
切り換えられる。また、立ち上がりエッジ検出回路12
1も動作を停止することで、このときのエッジ検出信号
wbpeのラインには、エッジ検出回路121にてエッ
ジ検出されないことで、エッジ検出パルスの無いLレベ
ル信号が出力されることになる。また、不正パルス除去
回路125、ウィンドウ生成回路126、及び外挿パル
ス生成回路127が連携して行うエッジ予測動作は、同
期保護ホールド信号WBHLD以前の情報にもとづいて
行うようにされる。これにより、ヘッダ領域やディフェ
クトエリアを通過するのにも関わらず、このときの保護
ウォブル出力信号pwbpeとしては、図35(c)に
示すようにして、ウォブル周期に対応しているとされる
一定間隔のパルスが得られることになる。また、ここで
は、図35による上記説明を分かりやすく明確なものと
するため、上記図35(c)に示される保護ウォブル出
力信号pwbpeを下に生成した二値化ウォブル信号
を、図35(d)に示している。この図35(d)に示
す二値化ウォブル信号は、ここではあくまでも仮想的な
もので、実際の本実施の形態の回路によっては、生成さ
れない信号である。この図35(d)に示す二値化ウォ
ブル信号波形としては、図35(a)に示す元の二値化
されたウォブル信号と比較して分かるように、ディフェ
クトやヘッダ領域の通過部分においても補間がされた、
整った波形が得られている。これは即ち、図35(c)
に示す保護ウォブル出力信号pwbpeが、ディフェク
トやヘッダ領域に対して保護されている信号であること
を意味しているものである。
【0164】7.ランド/グルーブ検出 続いては、本実施の形態のディスクドライブ装置におけ
るランド/グルーブ検出のための構成について説明す
る。前述もしたように、従来としてのランド/グルーブ
検出は、ヘッダ領域内のPID1,2のピット列とPI
D3,4のピット列とでのプッシュプル信号の波形の反
転パターンを検出することにより行うようにされる。あ
るいは、PIDのデコード結果等に基づいて判別するこ
とが可能とされる。ところが、従来からのランド/グル
ーブ検出方法は、レーザスポットがほぼ適正にトラック
をトレースしている状態で行われるべきものとされる。
なぜならば、レーザスポットがヘッダ領域を適正にトレ
ースしていれば、プッシュプル信号は安定するので、波
形の反転パターンを確実に検出することができ、また、
高い信頼性でPIDをデコードすることができる。とこ
ろが、レーザスポットがトラックを適正にトレースして
おらず、再生信号が不安定になる状態では、例えば反転
波形の検出が可能な程度に波形が整った信号を得ること
ができないわけであり、ランド/グルーブ検出を行うこ
とはできないことになる。
【0165】レーザスポットがトラックを適正にトレー
スしていないとされる状態として、1つには、アクセス
などのトラックジャンプによってレーザスポットがトラ
ックを横切っている、いわゆる「トラバース」といわれ
る動作状態が挙げられる。例えば、このトラバース時に
おいてもランド/グルーブ検出が高い信頼性で行えるよ
うにすれば、アクセス性能も向上することになって好ま
しいことはいうまでもない。そこで本実施の形態として
は、以降説明する構成によってランド/グルーブ検出を
行うことで、トラバース時においても、高い信頼性のラ
ンド/グルーブ検出結果が得られるようにされる。
【0166】先に、図36にも示したように、ウォブル
信号はランド領域に在るときと、グルーブ領域にあると
きとでは、その信号波形が反転し、180°の位相
差を有する。そこで、本実施の形態ではこの性質に着目
し、ランド/グルーブ検出にあたって、ウォブル信号w
obを利用するようにされる。
【0167】図37のブロック図は、本実施の形態とし
てのランド/グルーブ検出動作の概念を回路的に示して
いる。つまり、トラバース時におけるランド/グルーブ
検出を可能とする、ランド/グルーブ検出回路17Aの
構成概念が示される。なお、確認のために述べておく
と、ランド/グルーブ検出回路17Aは、図1に示され
たトラックトレース時に対応してランド/グルーブ検出
を行うランド/グルーブ検出部17とは別に独立して設
けられ、また、互いに異なる構成を採っている。
【0168】図37に示すランド/グルーブ検出回路1
7Aにおいては、ウォブル同期クロックCLK1を分周
器141にて分周比1/Sにより分周した分周信号を位
相比較器143に対して基準信号として入力している。
また、位相比較器143の比較信号としては、二値化さ
れたウォブル信号wobを入力するようにしている。こ
こで、位相比較器143に対して入力される上記2つの
信号は、同一周波数となるようにされ、従って、例えば
ウォブル同期クロックCLK1がチャネルクロックと等
しい周波数であるとすれば、分周比1/S=1/186
とされることになる。つまりは、先に図23に示した第
1PLL回路53に備えられる分周器73,74,75
の分周比1/Q,1/P,1/Rとの対応からみれば、
S=PR/Qの関係が成立すればよいものである。
【0169】位相比較器143においては、ウォブル同
期クロックCLK1の分周信号に対するウォブル信号w
obの位相差を示す位相エラー信号が出力されることに
なる。
【0170】ここで、ウォブル同期クロックCLK1
は、保護ウォブル信号pwbpeを入力して生成される
ものである(図21参照)。そして、この保護ウォブル
信号pwbpeは、ランド・グルーブ補正回路120
(図31参照)によってランド/グルーブによって極性
が依存しないように補正されたウォブル信号に基づいて
生成されており、従って、ウォブル同期クロックCLK
1としても、ランド/グルーブに依っては、その極性が
変化していない周波数信号となる。このため、ウォブル
信号wobは、例えばグルーブ領域時においてウォブル
同期クロックCLK1と同位相となるとすれば、ランド
領域時においては、ウォブル同期クロックCLK1とは
逆相となって、互いに180°の位相差を有するこ
とになる。そして、位相比較器143によっては、この
ような位相差が位相エラー信号として検出されることに
なる。そこで、本実施の形態としては、上記したような
位相比較器143の位相エラー信号の性質を利用して、
図38に示すようにしてランド/グルーブ検出を行うよ
うにされる。つまり、位相比較器143の位相エラー信
号が示す位相差が0°(360°)を中心とし
て、0°〜90°若しくは、360°〜27
0°の範囲にあるとすれば、グルーブ領域にレーザ
スポットが位置するものとして判定を行う。一方、18
0°を中心として90°〜270°の範囲に
あるとすれば、ランド領域にレーザスポットが位置して
いると判定するようにされる。
【0171】そして、図37に示される評価器144で
は、位相比較器143から入力される位相エラー信号に
基づいて、上記図38により説明したようにしてランド
/グルーブの判定を行う。そして、この判定結果に基づ
いて、例えばランド領域ではHレベルで、グルーブ領域
ではLレベルとなる信号を生成し、これをランド/グル
ーブ検出信号として出力する。
【0172】また、本実施の形態としては、ウォブル保
護回路52にて生成される信号を利用してランド/グル
ーブ検出を行うことも可能とされる。なお、ウォブル保
護回路52は、ウォブル信号wobを入力して前述した
ようにして保護処理を行うものであり、従って、ウォブ
ル保護回路52を利用してのランド/グルーブ検出とし
ても、ランド領域とグルーブ領域とで、ウォブル信号波
形が反転するという特性を利用しているものである。
【0173】図39は、ウォブル保護回路52を利用し
たランド/グルーブ検出のための構成例を示している。
なお、この図においては、図31に示したウォブル保護
回路52が示されているが、このウォブル保護回路52
の構成部分については図31と同一符号を付して説明を
省略する。
【0174】この場合のランド/グルーブ検出回路17
Aに対しては、ウォブル保護回路52内のウィンドウ生
成回路126により生成されたウィンドウwbwin
と、ウォブル保護回路52に対する入力信号である二値
化されたウォブル信号wobについて、立ち上がりエッ
ジ検出回路131によりエッジ検出を行って得られたエ
ッジ検出信号wbpe−1が入力されている。ランド/
グルーブ検出回路17Aでは、上記のようにして入力さ
れた信号に基づいて、ランド/グルーブ検出信号を生成
して出力するように構成される。
【0175】図40は、上記図39に示されるランド/
グルーブ検出回路17Aにおける動作を示している。こ
こで、ウィンドウwbwinが図40(a)に示すよう
にして得られているものとして、レーザスポットは、図
40(c)に示すようにして、ランド領域又はグルーブ
領域間を移動しているものとする。また、図40(b)
に示されるエッジ検出信号wbpe−1としては、ラン
ド/グルーブ補正回路120による補正処理は施されて
いないことから、そのエッジパルスのタイミングとして
も、ランド領域とグルーブ領域とでは、180°の
位相差が得られている信号となる。また、ウィンドウw
bwinは、ウォブル周期に対応してHレベルとなる区
間が現れる信号とされる。
【0176】従って、レーザスポットがランド領域にあ
る場合には、図30(c)の期間(A)〜(B)のエッ
ジパルスとして示すように、エッジ検出信号wbpe−
1のエッジパルスは、例えばウィンドウwbwinがH
レベルとなっている区間内に現れることになる。これに
対して、レーザスポットがグルーブ領域にある場合に
は、期間(C)〜(F)では、エッジ検出信号wbpe
−1のエッジパルスは、例えばウィンドウwbwinが
Hレベルとなっている区間内には現れずに、Lレベルの
区間にて現れることになる。つまり、この場合には、ウ
ィンドウwbwinがHレベルとなっている区間内にお
いて、エッジ検出信号wbpe−1のエッジパルスが現
れるか否かによって、ランド/グルーブ検出を行うよう
にされるものである。
【0177】そして、この場合のランド/グルーブ検出
信号としては、例えば図40(d)に示すようにして、
ウィンドウwbwinの立ち下がりタイミングで以て、
ランド/グルーブ検出信号としてのH/Lレベルの切り
換えを行うようにされる。つまり、図40(b)の場合
であると、ランド領域をトレースしているとされる期間
(A)〜(B)の後において、グルーブ領域に移行した
ことで、(C)のタイミングではじめて、ウィンドウw
bwinがLレベルとなる区間内にエッジパルスが現れ
ている。つまり、ウィンドウwbwinがHレベルとな
る区間にエッジパルスが現れなくなっており、これに続
くウィンドウwbwinのHレベル区間においても、エ
ッジパルスは現れていない。そこで、ウィンドウwbw
inのHレベル区間内においてエッジパルスが検出され
ないことが確定するとされる、(D)のタイミングで以
て、ランド/グルーブ検出信号をHレベル(ランド)か
らLレベル(グルーブ)に反転させるようにされる。同
様にして、この後においては、期間(E)〜(F)に得
られるエッジパルスがウィンドウwbwinがLレベル
となる区間内に現れているが、この直後にランド・トラ
ックに移行したことで、次の(G)のタイミングによ
り、ウィンドウwbwinのHレベル区間内にエッジパ
ルスが現れている。そこで、この(G)のタイミング以
降において最初にウィンドウwbwinが立ち下がる
(H)のタイミングにおいて、再度、ランド/グルーブ
検出信号をLレベル(グルーブ)からHレベル(ラン
ド)に反転させているものである。
【0178】また、本実施の形態のランド/グルーブ検
出回路17Aにおけるランド/グルーブ検出信号につい
てのH/Lレベルの切り換えタイミングは、図41のタ
イミングチャートに示すようにして実行させても良い。
なお、この図において、図41(a)〜(c)に示され
るタイミングは、図40(a)〜(c)のタイミングと
同様とされていることから、ここでの説明は省略する。
この場合には、図41(b)と図41(d)とを比較し
て分かるように、エッジパルスの出現タイミングを、ラ
ンド/グルーブ検出信号のH/Lの切り換えタイミング
としているものである。つまり、図41による動作で
は、ランド領域をトレースしているとされる(A)〜
(B)期間の後において、グルーブ領域に移行したこと
で、(C)のタイミングではじめて、ウィンドウwbw
inがLレベルとなる区間内にエッジパルスが現れてい
るが、このエッジパルスが得られた(C)のタイミング
によりランド/グルーブ検出信号をHレベル(ランド)
からLレベル(グルーブ)に反転させるようにしてい
る。
【0179】そして、以降の期間(D)〜(E)におい
ては、レーザスポットがグルーブ領域に在るものとされ
て、エッジパルスがウィンドウwbwinがLレベルと
なる区間内に現れているが、この後においてランド領域
に移行したことで、次の(F)のタイミングにより、ウ
ィンドウwbwinのHレベル区間内にエッジパルスが
現れるようにして変化が得られる。そして、この(F)
のタイミングによって、ランド/グルーブ検出信号をL
レベル(グルーブ)からHレベル(ランド)に反転させ
るようにしている。このような構成を採ることで、本実
施の形態としては、トラバース時においても、ランド/
グルーブ検出を行うことが可能となる。
【0180】なお、前述したように、本実施の形態で
は、トラックトレース時においてランド/グルーブ検出
を行うランド/グルーブ検出部17と、トラックトレー
ス時にランド/グルーブ検出を行うランド/グルーブ検
出回路17Aとについては、それぞれ独立しているもの
であることとしている。これは、ランド/グルーブ検出
回路17Aが元の保護されないウォブル信号を入力する
都合上、逆にトラックトレース時においては、充分な信
頼性を保つことができない可能性があるという危惧から
そうしたものではある。しかし、例えば何らかの構成に
よって、将来的に、保護されないウォブル信号でもより
高い信頼性が得られるようにされたり、また、本実施の
形態としてのランド/グルーブ検出回路17Aを基礎と
して、より誤検出の可能性を低下させた構成が得られた
ような場合には、本実施の形態としてランド/グルーブ
検出回路17Aに基づいた構成を、トラックトレース時
とで共用するようにすることも考えられるものである。
【0181】また、図40及び図41に示されるタイミ
ングはあくまでも実際の動作を簡略化したものとされ
る。従って、例えば図40及び図41においては、実際
にレーザスポットがランド/グルーブに位置しているタ
イミングと、ランド/グルーブ検出信号のH/Lレベル
の切り換えタイミングとがずれているのであるが、実際
に得られるタイミング差によっては再生制御に影響を与
えることはないものである。
【0182】また、先に図39に示した構成では、立ち
上がりエッジ検出回路131を追加的に設けて、この立
ち上がりエッジ検出回路131にウォブル信号wobを
入力することで、ランド/グルーブ検出用のエッジ検出
信号wbpe−1を得るようにしているが、この立ち上
がりエッジ検出回路131を省略した構成も考えること
ができる。立ち上がりエッジ検出回路131を省略した
場合には、図において破線の信号ラインとして示すよう
にして、ウォブル信号wobについて、ランド/グルー
ブ補正回路120をパスさせて立ち上がりエッジ検出回
路121に入力するようにすればよい。そして、この立
ち上がりエッジ検出回路121にて得られたエッジ検出
信号wbpeをランド/グルーブ検出回路17Aに対し
て入力するものである。このような構成では、ウォブル
保護回路52の構成を流用することができるので、回路
構成がより簡略なものとなる。一方、立ち上がりエッジ
検出回路131を設けた構成では、ウォブル保護回路5
2とランド/グルーブ検出回路17Aの動作をそれぞれ
独立、並行させることができるために、例えば自由度等
の観点からは有利となる。
【0183】8.レーザスポット移動方向検出 そして本実施の形態としては、上記のようにしてトラバ
ース時においてもランド/グルーブ検出を可能としてい
ることで、このランド/グルーブ検出結果に基づいて、
例えばアクセスなどのためにレーザスポットがトラック
をトラバースしているときの、ディスク半径方向におけ
るスポット移動方向を検出することが可能とされる。こ
れに対して、従来にあっては、レーザスポットがトラッ
クをトラバースしている際に、その移動方向を検出する
ことは不可能とされていたものである。
【0184】図42は、本実施の形態によるスポット移
動方向検出のための回路構成例を示している。スポット
移動方向検出のためには、図示するようにして、トラッ
キングエラー信号TEと、ランド/グルーブ検出回路1
7Aから出力されるランド/グルーブ検出信号を用い
る。なお、この場合のランド/グルーブ検出信号は、上
述した図37〜図41により説明したランド/グルーブ
検出のための構成によって得られるものである。また、
トラッキングエラー信号TEは、二値化器151により
二値化されて位相比較器152に対して入力される。
【0185】位相比較器152では、二値化されたトラ
ッキングエラー信号TEとランド/グルーブ検出信号と
について位相比較を行う。そして、この位相比較器15
2から出力される位相エラー信号によって、レーザスポ
ットの進行方向として、ディスク内周から外周への移動
であるのか、若しくは外周から内周への移動であるのか
を判定することができる。この原理について図44を参
照して説明する。
【0186】DVD−RAMの記録可能領域は、図44
(a)に示すようにしてディスク半径方向に沿ってラン
ド・トラックとグルーブ・トラックとが交互に形成され
る。また、上記のようにして形成されるトラックを横断
して得られるトラッキングエラー信号TE(トラバース
信号)としては、図44(b)に示される。つまり、ラ
ンド・トラックとグルーブ・トラックの各トラックセン
ター位置cntにおいて0レベルでクロスし、また、内
周から外周方向への進行方向を基準とすれば、ランド・
トラック→グルーブ・トラックに移動する境界では、正
極性にピークを有する正弦波状となり、グルーブ・トラ
ック→ランド・トラックに移動する境界では、負極性に
ピークを有する正弦波状となる。そして、このようなト
ラッキングエラー信号TEを二値化して得られる、二値
化トラッキングエラー信号TEとしては、図44(c)
に示すように、トラッキングエラー信号TEが0レベル
以上の正極性のレベルを有する区間ではHレベルで、0
レベル以下の負極性のレベルを有する区間ではLレベル
となる。なお、トラッキングエラー信号TEの極性とし
ては、レーザスポットが内周から外周に移動する場合
と、外周から内周に移動する場合とで、その極性は反転
する。また、システムによっても、その極性の設定は異
なるものであり、例えばこの図に示す極性とは、逆極性
となる場合もある。また、ランド/グルーブ検出信号と
しては、図44(d)に示すようにして、例えばランド
・トラックに対応してはHレベルで、グルーブ・トラッ
クに対応してはLレベルとなる波形として得られる。
【0187】ここで、図44(c)の二値化トラッキン
グエラー信号TEと、図44(d)のランド/グルーブ
検出信号とを比較して分かるように、これらの信号間で
は、位相差が生じている。内周から外周への移動の場合
と、外周から内周への移動の場合とでは、その位相差の
極性が逆となることもわかる。そこで、本実施の形態と
しては、この位相差を利用してレーザスポットの移動方
向を判定するようにされる。本実施の形態としては、例
えば図43に示すようにして、トラッキングエラー信号
TEの位相に対するランド/グルーブ検出信号の位相
が、進んでいる場合には、内周→外周の移動方向である
と判定し、遅れている場合には外周→内周の移動方向で
あると判定するようにされる。
【0188】説明を図42に戻す。位相比較器152の
位相エラー信号が入力される評価器153においては、
上記図43及び図44により説明した原理に従い、位相
エラー信号が示す位相差に基づいて、スポット移動方向
を判定する。そして、その判定結果に基づいて現在のレ
ーザスポットの移動方向を示すスポット移動方向検出信
号を出力するようにされる。このスポット移動方向検出
信号としては、例えば、移動方向が内周→外周/外周→
内周であるのに応じて、H/Lレベルが変化する信号と
されればよい。
【0189】9.トラックジャンプ制御 そして本実施の形態では、上述したようにしてトラック
をトラバースしているときのレーザスポットの移動方向
を検出可能とされることで、この検出結果に基づいてト
ラックジャンプ制御として、次に説明するようにして、
トラックジャンプ着地時における制動制御を実行するよ
うにされる。
【0190】図45は、上記したトラックジャンプ着地
時における制動制御を実現するためのブレーキ回路の構
成例を示している。このブレーキ回路(ランド/グルー
ブ検出回路17Aを除く)は、例えばサーボプロセッサ
5内におけるトラッキングサーボ制御回路系に対して備
えられ、トラックジャンプ着地時において用いられるこ
ととなる。
【0191】この図に示す回路においては、図42に示
されていたスポット移動方向検出のための回路が含まれ
ている。つまり、二値化器151、ランド/グルーブ検
出回路17A、位相比較器152、評価器153を備え
ることで、評価器153からはスポット移動方向検出信
号を出力するようにされる。この場合、評価器153か
ら出力されるスポット移動方向検出信号は、トラッキン
グドライブ信号(T,Drive)出力処理部155に対して
入力される。
【0192】T,Drive出力処理部155では、フィルタ
154を介することで、サーボループ特性が得られるよ
うに、位相補償及び利得補償が為されたトラッキングエ
ラー信号TEを入力して、このトラッキングエラー信号
を基とするトラッキングドライブ信号源を生成する。そ
して、入力されたスポット移動方向検出信号に基づい
て、上記のようにして生成したトラッキングドライブ信
号源に対して、現在のスポット移動方向に対して制動が
与えられるように波形変化を与えることで、制動用のト
ラッキングドライブ信号を生成する。そして、このよう
にして生成された制動用トラッキングドライブ信号を、
トラックジャンプ着地時のタイミングでトラッキングド
ライブ信号(T,Drive)として出力する。
【0193】なお、確認のために述べておくと、対物レ
ンズの二軸機構に対して供給されるトラッキングドライ
ブ信号(T,Drive)としては、上記した制動用トラッキ
ングドライブ信号のみではなく、通常の再生時において
は、レーザスポットがトラックを適正にトレースするよ
うに制御するためのドライブ信号が出力され、また、ト
ラックジャンプ時における着地時以前の段階において
は、いわゆるキックパルスやブレーキパルスなどのトラ
ックジャンプのためのドライブ信号が出力されるもので
ある。
【0194】そして、上記した構成を基本概念として、
本実施の形態における実際のブレーキ回路としては、例
えば図46に示すようにして構成することも可能とされ
る。この図46に示されるブレーキ回路の構成につい
て、必要に応じて図47を参照しながら説明していくこ
ととする。図47は、図46に示すブレーキ回路の動作
を示すタイミングチャートであり、この場合には、グル
ーブ・トラック着地時で、レーザスポットが内周から外
周へ移動している場合の動作を示している。
【0195】図46においては、例えば図42に示され
た二値化器151及び位相比較器152の系に代えて、
ゼロクロス検出器161が備えられる。このゼロクロス
検出器161においては、トラッキングエラー信号TE
を入力してゼロクロスポイントを検出し、その検出タイ
ミングにおいて検出パルスを出力するようにされる。例
えば、グルーブ・トラック着地時の際に、図47(a)
に示すようにして、トラッキングエラー信号TEが得ら
れているとすると、ゼロクロス検出器161では、この
トラッキングエラー信号TEについてゼロクロス検出を
行って、図47(b)に示すようにしてゼロクロスポイ
ントにて検出パルスを出力するようにされる。
【0196】T,Drive禁止信号生成器162に対して
は、上記のようにしてゼロクロス検出器161から出力
された検出パルスと、ランド/グルーブ検出回路17A
から出力されるランド/グルーブ検出信号が入力され
る。このランド/グルーブ検出信号は、図47(c)に
示すようにして、トラッキングエラー信号TEのピーク
レベルを境界に反転する信号とされ、例えばHレベルで
はランド領域を示し、Lレベルではグルーブ領域を示
す。
【0197】そして、T,Drive禁止信号生成器162で
は、入力された検出パルス(図47(b))とランド/
グルーブ検出信号(図47(c))とを利用して、図4
7(d)に示す、T,Drive禁止信号を生成する。このT,D
rive禁止信号は、図47(c)に示すランド/グルーブ
検出信号がHレベルで、かつ、図47(b)に示すゼロ
クロス検出パルスが得られたタイミングでHレベルによ
りホールドし、ランド/グルーブ検出信号がLレベル
で、かつ、ゼロクロス検出パルスが得られたタイミング
でLレベルによりホールドすることで生成することがで
きる。
【0198】この場合のT,Drive出力処理部155に対
しては、上記のようにして生成されるT,Drive禁止信号
(図47(d))と、フィルタ154を介したトラッキ
ングエラー信号TE(図47(a))が入力される。そ
して、T,Drive出力処理部155では、入力されたトラ
ッキングエラー信号TEの波形に対応したトラッキング
ドライブ信号源を生成する。このトラッキングドライブ
信号源としては、図47(a)に示されるトラッキング
エラー信号TEとは逆極性による波形とされるので、こ
こでは、図47(a)に示すトラッキングエラー信号T
Eの反転波形に近い波形であると考えてよい。そして、
上記のようにして生成したトラッキングドライブ信号源
について、入力されたT,Drive禁止信号(図47
(d))がHレベルとなっている区間においては0レベ
ルを維持させるようにしてその波形を変形させる。これ
により、結果的には、図47(e)に示すトラッキング
ドライブ信号T,Driveを生成する。つまり、トラッキン
グドライブ信号源について、外周方向に対物レンズ34
を移動させる負極性の信号波形(破線により示す波形部
分)の出力を禁止して、0レベルとするものである。
【0199】このようなトラッキングドライブ信号T,Dr
iveにより、対物レンズ34が移動制御されることによ
って、内周から外周方向への移動に制動がかけられるこ
とになる。そして、この移動制御が、トラックジャンプ
着地時で、かつ、対物レンズが内周から外周方向に移動
しているとされるときに行われることで、その着地動作
をより確実で安定したものとすることができる。これ
は、トラックジャンプによる目標位置への到達をより確
実なものとし、また、トラックジャンプ終了時に実行さ
れるトラッキングサーボ制御の引き込み動作もより迅速
なものとなることを意味している。つまり、本実施の形
態のブレーキ回路によっては、アクセス性能の向上が図
られる。
【0200】上記図47に示されるブレーキ回路の動作
は、グルーブ・トラック着地時において移動方向が内周
から外周へ向かっている場合であるが、同じグルーブ・
トラック着地時において、逆の移動方向となる、外周か
ら内周へ向かっている場合の動作は、図48に示すもの
となる。図48に示す場合、レーザスポットの移動方向
が図47に示す場合とは逆となる。このため、図47
(c)(a)と、図48(c)(a)とを比較して分か
るように、ランド/グルーブの位置に対するトラッキン
グエラー信号TEの極性は反転することになる。そして
ゼロクロス検出器161、T,Drive禁止信号生成器16
2、T,Drive出力処理部155は、上記のようにしてト
ラッキングエラー信号TEの極性が反転される条件の下
で、先に説明したのと同様の動作を実行することにな
る。この結果、ゼロクロスの検出パルス(図48
(b))とランド/グルーブ検出信号(図48(c))
とに基づいてT,Drive禁止信号(図48(d))を生成
する。そして、このT,Drive禁止信号によって、T,Drive
出力処理部155が生成するトラッキングドライブ信号
(T,Drive)としては、図48(e)に示すようにし
て、元のトラッキングドライブ信号源を変形した波形が
得られることになる。つまり、図48(e)において破
線で示すように、内周方向に対物レンズ34を移動させ
る正極性の信号波形部分の出力を禁止して、0レベルと
する。従って、この場合のトラッキングドライブ信号T,
Driveによっては、対物レンズ34が移動制御として、
外周から内周方向への移動に制動がかけられることにな
り、やはり、対物レンズが内周から外周方向に移動して
いる状態でのトラックジャンプ着地制御を安定化させる
ことになる。
【0201】また、ランド・グルーブ記録方式にあって
は、アクセス時おける目標の着地位置が、ランド/グル
ーブ・トラックの何れであるのかに応じてトラッキング
エラー信号TEを反転させるようにしてトラッキングサ
ーボ制御を行う場合がある。また、トラッキングエラー
信号TEについては反転させずに、そのままの極性のト
ラッキングエラー信号TEを用いてトラッキングサーボ
制御を行う場合もある。本実施の形態におけるこれまで
の説明としては、前者のトラッキングエラー信号TEを
反転させる場合を前提としている。そして、トラッキン
グエラー信号TEの反転処理が付随する場合には、ラン
ド・トラック着地時とグルーブ・トラック着地時とで、
ブレーキ回路における出力禁止区間を設定したトラッキ
ングドライブ信号の生成処理が異なってくる。先の図4
7及び図48は、共にグルーブ・トラック着地時におけ
る動作を示していたものである。そこで次に、ランド・
トラック着地時におけるブレーキ回路の動作例を、図4
9及び図50に示す。
【0202】図49には、ランド・トラック着地時で、
かつ、移動方向が内周から外周である場合のブレーキ回
路の動作が示される。ここで、トラッキングエラー信号
TEとランド/グルーブ検出信号と関係として、図49
(a)(c)と、先の図47(a)(c)とを比較して
分かるように、ランド/グルーブ検出信号についてのH
/Lの反転パターンに対するトラッキングエラー信号T
Eの極性は、互いに反転したものとなっている。つま
り、上記もしたように、アクセス時おける目標の着地位
置がランド/グルーブ・トラックの何れであるのかに応
じて、トラッキングエラー信号TEが反転されているも
のであり、このようなトラッキングエラー信号TEがゼ
ロクロス検出器161に入力されることになる。
【0203】この場合のゼロクロス検出器161につい
ては、図49に示す場合においても、トラッキングエラ
ー信号TEについて、ゼロクロスポイントを検出するよ
うにされ、図49(b)に示すタイミングで検出パルス
を出力する。
【0204】そして、着地トラックがランド/グルーブ
の何れとされるのかに対応しては、T,Drive禁止信号生
成器162によるT,Drive禁止信号生成のための動作が
変更されるようにして切り換えられることになる。つま
り、波形変化のための条件として、図49(c)に示す
ランド/グルーブ検出信号がHレベルで、かつ、図47
(d)に示すゼロクロス検出パルスが得られたのであれ
ば、そのタイミングでLレベルによりホールドする。ま
た、ランド/グルーブ検出信号がLレベルで、かつ、ゼ
ロクロス検出パルスが得られたのであれば、そのタイミ
ングでHレベルによりホールドすることで行うようにさ
れる。即ち、図47の場合と比較すれば、図47と同じ
条件が満たされた場合にホールドすべきH/Lのレベル
の対応関係が逆となるものである。
【0205】そして、T,Drive出力処理部155の動作
としては、図47に示した場合と同様とされる。従っ
て、この場合のT,Drive出力処理部155としても、T,D
rive出力処理部155に入力されたトラッキングエラー
信号TEの波形に対応したトラッキングドライブ信号源
として、図49(a)に示されるトラッキングエラー信
号TEの反転波形に近い波形を得るようにされる。そし
て、上記のようにして生成したトラッキングドライブ信
号源について、入力されたT,Drive禁止信号(図49
(d))がHレベルとなっている区間においては0レベ
ルを維持させるようにしてその波形を変形させる。これ
により、図49(e)に示す波形のトラッキングドライ
ブ信号(T,Drive)を生成する。つまり、結果的には、図
47の場合と同様にして、外周方向に対物レンズ34を
移動させる負極性の信号波形(破線により示す波形部
分)の出力が禁止された波形のトラッキングドライブ信
号(T,Drive)が生成される。
【0206】続いて、ランド・トラック着地時で、か
つ、移動方向が図49の場合とは逆の外周から内周であ
る場合のブレーキ回路の動作を図50に示す。図50の
場合には、レーザスポットの移動方向が図49に示す場
合とは逆となるのであるから、図50(c)(a)に示
すように、ランド/グルーブの位置に対するトラッキン
グエラー信号TEの極性は、図49(a)に示した波形
が反転された波形が得られることになる。また、図50
(c)(a)に示すランド/グルーブ検出信号波形に対
するトラッキングエラー信号TEの波形パターンは、図
48(c)(a)に示したグルーブ・トラック着地時で
移動方向が外周から内周である場合と比較すると、移動
方向は同じであるが、着地すべきトラックがグルーブで
はなくランドとなるので、この相違に対応して、トラッ
キングエラー信号TEの波形が反転されていることが分
かる。
【0207】そしてゼロクロス検出器161、T,Drive
禁止信号生成器162、T,Drive出力処理部155は、
上記のようにしてトラッキングエラー信号TEの極性が
反転される条件の下で、図49により説明したのと同様
の動作を実行する。これにより、ゼロクロスの検出パル
ス(図50(b))とランド/グルーブ検出信号(図5
0(c))とに基づいてT,Drive禁止信号(図50
(d))が生成される。そして、このT,Drive禁止信号
を利用して、これまでと同じ動作によって、T,Drive出
力処理部155がトラッキングドライブ信号(T,Driv
e)を生成する。この結果、図50(e)に示されるよ
うに、内周方向に対物レンズ34を移動させる正極性の
信号波形部分(破線により示す)の出力を禁止したトラ
ッキングドライブ信号(T,Drive)が得られることにな
る。
【0208】なお、前述もしたように、アクセス時おけ
る目標の着地位置がランド/グルーブ・トラックの何れ
であるのかに関わらず、トラッキングエラー信号TEを
反転させる処理を行わない構成を採る場合も、本実施の
形態のディスクドライブ装置としてはあり得る。しか
し、この場合においても、本実施の形態としては、レー
ザスポットの移動方向検出が行われる以上、この検出結
果を利用しさえすれば、これまで説明した本実施の形態
としての構成及び動作を応用して、ブレーキ回路を構成
することは可能である。
【0209】なお、ZCLV制御を実行している際にお
いては、アクセスがゾーンの境界を跨って行われる場合
がある。この場合、アクセス前のウォブル信号周波数
と、トラックジャンプ着地時のウォブル信号周波数とは
異なる場合がある。このような時には、着地先のゾーン
におけるウォブル信号周波数を、予め周波数シンセサイ
ザ等によって生成し、ウォブル同期クロックCLK1の
代わりに用いるようにすれば、これまでの回路構成によ
っても安定したブレーキ回路の動作を得ることができ
る。ただし、この場合のスピンドル制御にあたっては、
クロックCLK1について分周した分周新語うの初期位
相を決定する必要が生じる。これは、例えば次のように
して行えばよい。ここで、例えば移動方向として内周か
ら外周へのアクセスであるとする。着地点付近におい
て、未だ内周から外周に対して移動しているとされる領
域では、トラッキングエラー信号TEの立ち下がりエッ
ジを検出した地点はグルーブ領域であることになる。従
って、着地点に至る前段階において、未だレーザスポッ
トの移動方向が反転していないとされるとき(レーザス
ポットが内周から外周へと移動しているとき)に、トラ
ッキングエラー信号TEの立ち下がりエッジを検出した
後、最初のウォブルの立ち上がりエッジ部で、クロック
CLK1の分周信号が立ち上がるように制御すればよい
ことになる。
【0210】また、ランド/グルーブ検出の信頼性の観
点からいえば、トラバース時においても、単位時間内に
おいてできるだけ多くの周期分のウォブル信号が得られ
ることが好ましいので、例えば少なくとも本実施の形態
としてのランド/グルーブ検出を行う場合には、ディス
ク回転速度を高速化するように構成することも考えられ
る。また、同じ回転速度であれば、ディスクフォーマッ
トとして、ウォブル形状の波長が短い方が多くの周期分
のウォブル信号が得られるから、例えば将来的なDVD
−RAMのフォーマットとして、ウォブル形状の波長を
より短くしたものを提案したり、また、DVD−RAM
以外の記録可能ディスクを提案する際に、ウォブル形状
の波長をより短くしたフォーマットとすることが考えら
れる。
【0211】そして本発明としては、再生対象となるデ
ィスクの種別はこれに限定されるものではなく、例えば
本発明が応用可能なトラックフォーマットのディスクで
ありさえすればよいものである。例えば、上記実施の形
態では、例としてDVD−RAM再生時を挙げている。
DVD−RAMのウォブルは、これまでの説明から分か
るように、186PLCKによる一定周期を有するよう
に形成されている。これに対し、例えばDVD+RWな
どは、同じくウォブル形状を有してはいるものの、この
ウォブル形状は、アドレスをFM変調した信号周波数に
よって形成されており、従って一定範囲で周波数が変化
する形状を有している。つまり、ウォブル形状が同じく
周波数性を有するとしても、DVD−RAMでは一定周
期となり、DVD+RWでは周期変動性を有している。
本発明としては、このDVD+RWのような変調信号に
よってウォブル形状が与えられているディスクフォーマ
ットにも対応することができる。この場合、ウォブル信
号周期は変動するが、これを入力して動作する用に構成
されるPLL回路が出力する周波数信号としては、一定
周期となるメリットを有している。
【0212】また、ここでは、再生時における動作とし
て説明しているが、記録時においても、同様に、ウォブ
ル信号を利用して制御処理を実行したり、またランド/
グルーブ記録方式の下でランド/グルーブ検出を行う必
要のあるような場合には本発明を適用できる。
【0213】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ウォブル
信号周期に同期したウォブル同期クロックを生成するP
LL回路(第1PLL回路)について、適正なウォブル
信号が得られないとされるヘッダ領域(及びディフェク
ト領域)などでは、その発振周波数をホールドするよう
にされる。これによって、PLL回路としては、不正な
ウォブル信号の入力に基づいてクロック再生を行うこと
がないようにされる。つまり、PLL回路によって再生
されるウォブル同期クロックの周波数は、定常的により
安定したものとすることができる。また、上記PLL回
路のホールドを行うのにあたっては、PLL回路の時定
数を大きなものとするように切り換えることによっても
可能であり、装置の仕様等によっては、この時定数切り
換えを採用することによって、より安定したクロック再
生動作とすることができる場合もあり得るものである。
【0214】また、例えば上記PLL回路に入力するウ
ォブル信号を安定したものとするために設けられるウォ
ブル保護回路についても、同様にして、適正なウォブル
信号が得られないとされるヘッダ領域(及びディフェク
ト領域)などでは、その動作をホールドさせるようにし
ている。従って、この場合にも、ウォブル保護回路は信
頼性の低いウォブル信号の入力に基づいて動作をするこ
とで、誤った保護動作に陥ることがないようにされ、安
定性の高い保護ウォブル信号を定常的に出力することが
可能になる。この結果、保護ウォブル信号を入力してク
ロック再生を行うPLL回路としても、より安定した動
作が得られることになる。
【0215】また、上記各構成のもとでディスク上の欠
陥領域を検出し、この検出された欠陥領域に対応して、
PLL回路及びウォブル保護回路のホールドを行うよう
にすれば、欠陥領域において不正となったウォブル信号
に応答して動作することが無くなるので、これらの回路
の動作はより安定したものとすることができる。
【0216】さらに、本発明では、例えばホールド期間
であるヘッダ領域などのような非ウォブル領域を検出す
るのにあたっては、セクタ内に格納される所定種類の情
報を検出したタイミングを基点として行うセクタ内位置
推定動作によって得られた非ウォブル領域のタイミング
を利用するようにもされる。このようなセクタ内位置推
定動作は、例えば、単にヘッダ検出を行い、その検出タ
イミングに基づいてセクタ単位にかかわる各種タイミン
グ信号を発生させる場合よりも、より高い精度でタイミ
ング信号を発生させることが可能である。従って、セク
タ内位置推定動作に基づいて検出された非ウォブル領域
のタイミングでホールド動作を行えば、これまでよりも
正確なホールドタイミングが得られることになる。
【0217】このようにして、本発明では、ウォブル構
造と非ウォブル構造が混在し得るようなディスクに対応
するディスクドライブ装置において、ウォブル形状が検
出されない領域においても、ウォブル信号を入力して動
作する回路系の動作が安定されるようにしているもので
あって、これにより再生信頼性の向上を図るようにして
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としてのディスクドライブ
装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態のディスクドライブ装置における
光学系の構成例を示す概念図である。
【図3】本実施の形態のディスクドライブ装置における
フォトディテクタ及び信号の生成方法を示す説明図であ
る。
【図4】DVD−RAMとされるディスク全体に関して
のトラックフォーマットを示す説明図である。
【図5】DVD−RAMのトラックフォーマットとし
て、1セクタ内のトラック配列を概念的に示す説明図で
ある。
【図6】DVD−RAMのトラックフォーマットとし
て、1セクタを形成するデータ構造を概念的に示す説明
図である。
【図7】DVD−RAMのトラックフォーマットとし
て、1セクタを形成するデータ構造を各領域のサイズと
共に示す説明図である。
【図8】PIDの構造を示す説明図である。
【図9】1セクタ内のデータ領域に記録されるデータの
構造を示す説明図である。
【図10】本実施の形態のセクタ内位置推定結果に基づ
いた各種制御タイミング例を示すタイミングチャートで
ある。
【図11】セクタ内位置推定結果に基づくトラッキング
サーボ制御ホールドのための構成例を示すブロック図で
ある。
【図12】セクタ内位置推定結果に基づくRF信号DC
引き込みのための構成例を示すブロック図である。
【図13】セクタ内位置推定結果に基づくデータの転送
制御のための構成例を示すブロック図である。
【図14】セクタ内位置推定結果に基づくPLL回路引
き込み制御を実現するための構成例を示すブロック図で
ある。
【図15】セクタ内位置推定結果に基づくデータのバッ
ファメモリへの転送制御を実現するための構成例を示す
ブロック図である。
【図16】RF信号DC引き込み動作を概念的に示す説
明図である。
【図17】本実施の形態のセクタ内位置推定動作(第1
例)を示すタイミングチャートである。
【図18】セクタ内位置推定動作に対応するセクタ内位
置推定カウンタの構成例を示すブロック図である。
【図19】図19に示すセクタ内位置推定カウンタによ
り得られる信号に基づいたトラックホールド信号生成の
ための構成例を示すブロック図である。
【図20】図19に示すセクタ内位置推定カウンタが利
用する、PID位置ロード信号を生成するための構成を
示すブロック図である。
【図21】本実施の形態のPLL回路の内部構成例を示
すブロック図である。
【図22】セクタ内位置推定結果に基づくPLL回路に
対する各種制御タイミングを示すタイミングチャートで
ある。
【図23】第1PLL回路53の内部構成例を示すブロ
ック図である。
【図24】本実施の形態の周期誤差検出回路の構成例を
示すブロック図である。
【図25】最大周期計測回路の構成例を示すブロック図
である。
【図26】最大周期計測回路の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図27】最小周期計測回路の構成例を示すブロック図
である。
【図28】周期誤差検出回路の他の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図29】本実施の形態のスピンドル制御回路の内部構
成例を示すブロック図である。
【図30】スピンドル制御回路の他の構成例を示すブロ
ック図である。
【図31】本実施の形態のウォブル保護回路の内部構成
例を示すブロック図である。
【図32】ランド/グルーブ補正処理としての動作を示
すタイミングチャートである。
【図33】ウォブル保護回路におけるエッジ予測処理動
作を示すタイミングチャートである。
【図34】ウォブル保護回路における保護動作モードの
遷移を示す説明図である。
【図35】ウォブル保護回路における同期保護ホールド
動作を示すタイミングチャートである。
【図36】ランド/グルーブのウォブル信号波形を比較
して示す説明図である。
【図37】本実施の形態におけるランド/グルーブ検出
のための基本的な回路構成例を示すブロック図である。
【図38】図37に示す回路において判定される位相差
とランド/グルーブとの関係を示す説明図である。
【図39】本実施の形態としての他のランド/グルーブ
検出のための回路構成例を示すブロック図である。
【図40】図39に示す回路によるランド/グルーブ検
出動作例を示すタイミングチャートである。
【図41】図39に示す回路によるランド/グルーブ検
出動作の他の例を示すタイミングチャートである。
【図42】本実施の形態のスポット移動方向検出のため
の回路構成を示すブロック図である。
【図43】図42に示す回路において、トラッキングエ
ラー信号に対するランド/グルーブ検出信号の位相差に
応じて判定されるスポット移動方向を示す説明図であ
る。
【図44】本実施の形態によるスポット移動方向検出の
原理を説明するための説明図である。
【図45】本実施の形態のブレーキ回路の構成例を示す
ブロック図である。
【図46】本実施の形態のブレーキ回路の他の構成例を
示すブロック図である。
【図47】本実施の形態のブレーキ回路の動作(グルー
ブ着地時:内周→外周)を示すタイミングチャートであ
る。
【図48】本実施の形態のブレーキ回路の動作(グルー
ブ着地時:外周→内周)を示すタイミングチャートであ
る。
【図49】本実施の形態のブレーキ回路の動作(ランド
着地時:内周→外周)を示すタイミングチャートであ
る。
【図50】本実施の形態のブレーキ回路の動作(ランド
着地時:外周→内周)を示すタイミングチャートであ
る。
【符号の説明】
1 光学ディスク、2 スピンドルモータ、3 光学ピ
ックアップ、3a 二軸機構、4 RFアンプ、4a
HPF、4b 初段アンプ、5 サーボプロセッサ、5
a,5d サーボフィルタ、5b ホールド信号出力回
路、6 駆動回路、7 二値化回路、8 クロック再生
回路、8a PLL回路、9 デコード回路、10 エ
ラー訂正回路、10a バッファリングコントローラ、
11 バッファメモリ、12 データインターフェイ
ス、13 システムコントローラ、14 RAM用ブロ
ック、15 ヘッダ検出部、16 PID検出部、17
ランド・グルーブ検出部、17A ランドグルーブ検
出回路、18 タイミング生成部、18a セクタ内位
置推定器、19 スレッド機構、20 転送制御回路、
30 レーザダイオード、34 対物レンズ、37 フ
ォトディテクタ、40ホストコンピュータ、51 波形
整形回路、52 ウォブル保護回路、53第1PLL回
路、54 スピンドル制御回路、56 第2PLL回
路、72 周期誤差検出回路、101 最大周期計測回
路、110 周期計測回路、111,114 最大値ホ
ールド回路、112,113 最小値ホールド回路、1
20ランド/グルーブ補正回路、121,131 立ち
上がりエッジ検出回路、125 不正パルス除去回路、
126 ウィンドウ生成回路、127 外挿パルス生成
回路、128 同期状態判定回路、129 状態マシ
ン、141,142 分周器、143 位相比較器、1
44 評価器(ランド/グルーブ検出)、151二値化
器、152 位相比較器、153 評価器(スポット移
動方向検出)、155 T,Drive出力処理部、161
ゼロクロス検出器、162 T,Drive禁止信号生成器
フロントページの続き Fターム(参考) 5D044 BC02 CC04 DE61 GM12 GM18 GM19 5D090 AA01 CC04 DD03 DD05 EE16 EE17 FF07 GG03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数性を有するウォブル形状が与えら
    れるウォブル部と、上記ウォブル形状が与えられない非
    ウォブル部とから成るトラックが形成される光学ディス
    ク状記録媒体に対応して記録又は再生を行うことのでき
    るディスクドライブ装置において、 上記光学ディスク状記録媒体からの反射光情報に基づい
    て、上記ウォブル形状についての検出情報であるウォブ
    ル信号を生成するウォブル信号生成手段と、 上記ウォブル信号を入力して動作することで、ウォブル
    形状の周期に同期した発振周波数信号を再生するフェイ
    ズ・ロックド・ループ回路と、 少なくとも上記非ウォブル部を含み、上記ウォブル形状
    が検出されないディスク領域部分を検出する領域検出手
    段と、 上記領域検出手段によって検出された領域部分に対応し
    て、上記フェイズ・ロックド・ループ回路における発振
    周波数をホールドするように制御する制御手段と、 を備えることを特徴とするディスクドライブ装置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、上記フェイズ・ロック
    ド・ループ回路における時定数を切り換えることで、上
    記発振周波数をホールドするようにされていることを特
    徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  3. 【請求項3】 上記領域検出手段は、ディスク信号面に
    おける欠陥領域を検出可能に構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  4. 【請求項4】 上記領域検出手段は、 所定の単位情報領域の連続によって情報が記録されてい
    る上記光学ディスク状記録媒体から読み出された信号か
    ら、上記単位情報領域におけるヘッダ領域内に格納され
    る特定種類の情報を検出する情報検出手段と、 上記情報検出手段による検出タイミングを基準として計
    時を行う計時手段と、 上記計時手段の計時時間に基づいて、上記単位情報領域
    内における非ウォブル部に対応したタイミングを信号を
    発生させることで、上記非ウォブル部を検出するタイミ
    ング発生手段と、 を備えて成ることを特徴とする請求項1に記載のディス
    クドライブ装置。
  5. 【請求項5】 周波数性を有するウォブル形状が与えら
    れるウォブル部と、上記ウォブル形状が与えられない非
    ウォブル部とから成るトラックが形成される光学ディス
    ク状記録媒体に対応して記録又は再生を行うことのでき
    るディスクドライブ装置において、 上記光学ディスク状記録媒体からの反射光情報に基づい
    て、上記ウォブル形状についての検出情報であるウォブ
    ル信号を生成するウォブル信号生成手段と、 上記ウォブル信号生成手段により生成されたウォブル信
    号に基づいて、ウォブル形状周期に対応した周期が継続
    される保護ウォブル信号を生成する保護動作を実行する
    ウォブル保護手段と、 少なくとも上記非ウォブル部を含み、上記ウォブル形状
    が検出されないディスク領域部分を検出する領域検出手
    段と、 上記領域検出手段によって検出された領域部分に対応し
    て、上記ウォブル保護手段の保護動作をホールドするよ
    うに制御する制御手段と、 を備えることを特徴とするディスクドライブ装置。
  6. 【請求項6】 上記領域検出手段は、ディスク信号面に
    おける欠陥領域を検出可能に構成されていることを特徴
    とする請求項5に記載のディスクドライブ装置。
  7. 【請求項7】 上記領域検出手段は、 所定の単位情報領域の連続によって情報が記録されてい
    る上記光学ディスク状記録媒体から読み出された信号か
    ら、上記単位情報領域におけるヘッダ領域内に格納され
    る特定種類の情報を検出する情報検出手段と、 上記情報検出手段による検出タイミングを基準として計
    時を行う計時手段と、 上記計時手段の計時時間に基づいて、上記単位情報領域
    内における非ウォブル部に対応したタイミングを信号を
    発生させることで、上記非ウォブル部を検出するタイミ
    ング発生手段と、 を備えて成ることを特徴とする請求項5に記載のディス
    クドライブ装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8023371B2 (en) 2006-01-25 2011-09-20 Koninklijke Philips Electronics N.V. Optical drive and method for determining a reading and/or writing position

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8023371B2 (en) 2006-01-25 2011-09-20 Koninklijke Philips Electronics N.V. Optical drive and method for determining a reading and/or writing position

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