JP4348864B2 - ディスクドライブ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光学ディスク状記録媒体に対応して記録又は再生が可能とされるディスクドライブ装置に関するもので、特に、例えばセクタなどの所定の単位情報領域の連続によって情報が記録されているディスク状記録媒体に対応するディスクドライブ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディスクメディアとしてDVD(Digital Versatile Disc又はDigital Video Disc)が知られている。このDVDとしては、DVD−ROMといわれてデータの記録は不可の再生専用のほか、DVD−RAMといわれるデータの書き換えが可能なものも開発され、また、普及してきている。DVD−RAMは、いわゆる相変化方式によって記録ピットを形成することによりデータ記録を行うようにされる。
【0003】
DVD−RAMのトラックフォーマットとしては、データが記録再生される記録トラックが周回方向に沿ってセクタという単位によって分割されている。そして、セクタとしての記録可能領域の先頭に対してヘッダ領域が存在する。
ここで、ヘッダ領域はピット列によってデータが記録されている領域とされ、記録可能領域は相変化方式によってデータの書き換えが可能な領域とされる。つまり、ヘッダ領域と記録可能領域とではデータの記録方式が異なっているものであり、これによっては、照射されたレーザ光の反射光量も異なってくる。
【0004】
また、ここでの詳しい説明は省略するが、ヘッダ領域には物理アドレスを示すPID1,PID2,PID3,PID4の4つのアドレスが記録される。そして、PID1,PID2のピット列をグルーブトラックの中心線から外周方向に1/2トラックピッチずらして配置し、PID3,PID4は、逆に内周方向に1/2トラックピッチずらして配置させている。即ち、ヘッダ領域と記録可能領域とでは、ディスク半径方向におけるトラック位置は、1/2トラックピッチ分ずれているようにされている。なお、DVD−RAMにあっては、ランドとグルーブとの両者に記録を行う、いわゆるランド・グルーブ記録方式が採られる。
【0005】
このため、DVDに対応するディスクドライブ装置では、例えばデータ再生時においてトラックをトレースしているレーザ光がヘッダ領域を通過する際には、トラッキングサーボをホールドさせることが必要となる。つまり、ヘッダ領域通過時においてトラッキングサーボをホールドさせれば、トラッキング方向におけるレーザ光のトレース位置としては、記録可能領域のトラックに対するずれが生じないようにされるものである。
また、前述もしたように、各領域ではそれぞれ記録方式が異なっているため、再生信号処理回路系における各種パラメータの変更などを行う必要も生じる。
【0006】
そして、上記したようなトラッキングサーボ制御のホールド及び各種再生パラメータの変更などの処理を適正なタイミングで実行するには、例えばセクタ内におけるどの位置が現在の再生位置であるのかが認識されている必要がある。
そして、このようなセクタ内の位置検出としては、レーザ光がヘッダ領域を通過するタイミングを検出することが行われている。つまり、「ヘッダ検出」である。
【0007】
図34及び図35を参照して従来例としてのヘッダ検出について説明する。
図34には、ヘッダ検出回路の構成の一例が示されている。
光学ピックアップ101は、DVDとしてのディスク1に対して再生のためのレーザ光を照射し、また、この照射されたレーザ光の反射光をフォトディテクタ(ここでは図示せず)により受光して検出を行い、受光信号を得る。そして、この受光信号は、プッシュプル信号生成回路102に対して入力される。プッシュプル信号生成回路102では、入力された受光信号を利用してプッシュプル信号PPを生成する。プッシュプル信号とは、ここでの詳しい説明は省略するが、例えばフォトディテクタをトラック方向に2分割して得られる各受光領域にて検出された検出信号の差分をとることによって得られる。
【0008】
プッシュプル信号生成回路102から出力されたプッシュプル信号PPは、この場合にはローパスフィルタ103を通過することによって、高周波成分が除去されて、滑らかなエンベロープ波形が得られるようにされる。そして、このローパスフィルタを通過したプッシュプル信号PPLは、分岐してコンパレータ104,105に対して入力される。
【0009】
ここで、プッシュプル信号PPLの波形としては、例えば適正にヘッダを検出している場合には、図35(a)に示すものとなる。つまり、ヘッダ領域を通過しているとされるヘッダ区間において、PID1,2のピット列の検出と、これに対して1トラックピッチ分ずれているPID3,4のピット列との検出に応じて、図示するように、前半区間と後半区間で検出波形が反転する。この場合には、例えば前半区間が正極性方向で後半区間が負極性方向となるように反転しているが、前半区間が負極性方向で後半区間が正極性方向となるように反転する場合もある。これは、後続する記録可能領域の記録トラックがランドであるかグルーブであるかによって決まるものである。
【0010】
図34において、プッシュプル信号PPLは、コンパレータ104,105に対して比較対象として分岐して入力される。そして、比較のための基準値として、コンパレータ104に対しては、正極性方向の検出波形に対応して設定された所定の閾値th1が入力される。一方、コンパレータ105に対しては、負極性方向の検出波形に対応して設定された所定の閾値th2が入力される。これら閾値th1,th2は共に予め決定された固定値であり、そのレベルは、例えば図35(a)においてそれぞれ破線によって示される。
【0011】
そして、コンパレータ104においては、入力されているプッシュプル信号PPLと閾値th1とを比較して、プッシュプル信号PPLのレベルの絶対値が、閾値th1の絶対値を越えたときに、図35(b)に示すようにして、検出信号DT・h1としてHレベルを出力するようにされている。
同様にして、コンパレータ105においても、入力されているプッシュプル信号PPLと閾値th2とを比較して、プッシュプル信号PPLのレベルの絶対値が閾値th2の絶対値を越えたときに、図35(c)に示すようにしてHレベルの検出信号DT・h2を出力する。
【0012】
このようにして、ヘッダ区間の前半期間と後半期間に対応して、検出信号DT・h1及び検出信号DT・h2がHレベルとなることで、ヘッダ区間としての期間が検出されることになる。つまりヘッダ検出が行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したヘッダ検出の構成の場合には、固定の閾値で、なおかつプッシュプル信号を用いた検出とされていることで、誤検出が生じる可能性が少なくない。この点について、図36を参照して説明する。
例えば、ディスクの偏芯によるデトラック、また、レーザ光のビームスポット位置の揺らぎ、ディスク上の基部やゴミなどのディフェクト等が生じると、この影響で、図36(a)のプッシュプル信号PPLとして示すように、プッシュプル信号自体に不要なオフセットレベルが与えられてしまうことがある。この場合には、レベルが増加する傾向でオフセットがかかった状態が示されている。
そして、例えばこのようなオフセットが与えられたプッシュプル信号PPLについて、コンパレータ104,105において閾値th1,th2により比較を行った場合には、例えば具体的には図36(a)に示されるように、本来はヘッダ区間の後半区間であるのに、プッシュプル信号PPLの絶対値レベルが閾値th2を越えないために、図36(c)に示すようにして、検出信号DT・h2としてはHレベルの出力ができていないという状態が生じてしまう。
【0014】
また、図36(a)に示した場合では、プッシュプル信号PPLに対して正レベルにオフセットが与えられているのであるが、このような場合には、本来のヘッダ区間の前半区間だけでなく、例えばヘッダ区間以外の区間Aで閾値th1のレベルを超えてしまうような状態となると、図36(c)に示すようにして、ヘッダ区間以外の区間でHレベルが出力されてしまうような誤検出も生じる。
【0015】
上述もしたように、ヘッダ検出は、ヘッダ領域の通過に対応するトラッキングサーボのホールドや再生パラメータの変更などの処理のタイミング制御に利用されることから、誤検出の発生頻度が高くなるほど再生性能の信頼性が低下してしまう。従って、例えばこのヘッダ検出のような、ディスク上における特定領域についての検出は、できるだけ良好に行えるようにすることが要求される。
また、上記したヘッダ区間の検出も含め、セクタ内においてヘッダ区間に続く記録可能領域についてのデータ抽出タイミングなども適正に実行される必要が或る。
つまり、DVD−RAMについての再生にあたっては、ヘッダ区間に代表されるような、セクタ内における所要のデータ位置についての検出をできるだけ高精度に実行して、各種の信号処理タイミングも正確なものとなるようにすることが再生性能の信頼性の向上につながるものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は上記した課題を考慮して、セクタの連続によって情報が記録されているディスク状記録媒体に対応して記録又は再生を行うことのできるディスクドライブ装置として次のように構成する。
つまり、上記ディスク状記録媒体から読み出される信号から、上記セクタにおけるヘッダ領域内に記録される特定の情報を検出するもので、上記特定の情報として、物理アドレス、上記物理アドレスごとの直前に記録され、後続の物理アドレスのバイト同期を図るために所定数のチャネルビットによるパターンを有して記録されるアドレスマーク、上記物理アドレスとこれに続く上記エラー検出処理に利用するエラー検出符号の直後に記録されて境界を示す境界領域上記物理アドレスとこれに続く上記エラー検出処理に利用するエラー検出符号の直後に記録されて境界を示す境界領域、及び、上記ヘッダ領域として、記録可能領域のトラックに対して1/2トラックピッチずらして配置される前半のヘッダ領域と、この前半のヘッダ領域とは反対方向にトラックに対して1/2トラックピッチずらして配置される後半のヘッダ領域の両者、のうちの何れか1つを検出する、第1の検出手段と、上記ディスク状記録媒体から読み出される信号から、上記セクタにおけるヘッダ領域内に記録される上記特定の情報を検出するもので、上記特定の情報として、上記第1の検出手段とは異なる特定の情報のうちの1つを検出する第2の検出手段と、上記第1の検出手段と、上記第2の検出手段のうちの何れかから出力される検出信号のタイミングに基づいて計時処理を実行することで、上記セクタに記録される所定領域に対応するタイミング信号を発生させるタイミング発生手段と、上記ディスク状記録媒体から読み出される信号から、上記物理アドレスが適正に読み出せたか否かの判定を行うアドレス判定手段と、上記アドレス判定手段の判定結果に基づいて、上記タイミング発生手段が発生するタイミング信号が、上記セクタ内の上記所定領域と同期しているか否かを判定する同期状態判定手段と、上記同期状態判定手段による同期しているか否かの判定結果に応じて、上記タイミング発生手段に出力させる検出信号を、上記第1の検出手段と上記第2の検出手段との間で選択する選択手段とを備えることとした。
【0017】
上記構成では、先ず、それぞれ異なる種類の情報を基準としてタイミング信号を発生させる複数のタイミング発生手段が設けられる。ここで、基準となる検出情報が異なるということは、例えば発生されるタイミング信号の精度や、情報検出の容易さなどに相違が生じることを意味している。
そして、また、単位情報領域ごとに格納されるアドレス情報の検出結果の良否に基づいて単位情報領域についての同期状態を判定し、この判定結果に応じてタイミング発生手段を選択するようにしているものである。
このような構成であれば、例えば同期状態の安定性などに応じて、適切とされるタイミング発生手段を動作させることが可能となるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明を行っていくこととする。本発明の実施の形態としてのディスクドライブ装置としては、DVD−RAMの再生が可能に構成されているが、その実際としては、DVD−ROM、及びCD−DA(Digital Audio)及びCD−ROM等のCDフォーマットのディスクも再生可能とされる。
なお、以降の説明は次の順序で行う。
1.DVD−RAMのトラックフォーマット
2.ディスクドライブ装置の構成
3.セクタ内位置推定
3−1.セクタ内位置推定結果に基づく制御
3−2.セクタ内位置推定動作(第1例)
3−3.セクタ内位置推定動作(第2例)
3−4.セクタ内位置推定動作(第3例)
3−5.セクタ内位置推定動作(第4例)
4.セクタ同期保護動作(第1例)
5.セクタ同期保護動作(第2例)
【0019】
1.DVD−RAMのトラックフォーマット
ここで先ず、本発明の実施の形態としてのディスクドライブ装置により再生可能とされるDVD−RAMのトラックフォーマットについて、図4〜図9を参照して概略的に説明しておく。
【0020】
DVD−RAMはいわゆる相変化方式による書き換え可能型のディスクメディアであり、その記憶容量としては、現状において、片面で4.7GB(アンフォーマット時)を有する。
図4には、DVD−RAMのトラックフォーマットとして、ディスク全体の構造を概念的に示している。
この図に示すディスク1はDVD−RAMとされる。そしてこのDVD−RAMにおける記録トラックは、いわゆるシングルスパイラルとされた上で、グルーブといわれる溝(凹部)が形成されており、また、2つの隣接するグルーブ間には凸部となるランドが形成される。そして、DVD−RAMにおいては、これらグルーブとランドの両者を記録トラックとしてデータの記録を行う、いわゆるランド・グルーブ記録方式を採っている。この方式の採用が記録密度を高める1つの要因となっている。
そして、ランド・トラックとグルーブ・トラックは、例えば図において矢印aで示すディスク半径に沿った所定の直線位置にて、1周ごとに交互に接続するようにされながら、ディスク内周側から外周側にかけて1本のトラックをスパイラル状に形成しているものである。
【0021】
また、ランド・トラックとグルーブ・トラックから成るとされる記録トラックは、図4にも示すように、周回方向において、複数のセクタに分割される。
ここで、図4に示されているのは、例えば在る1つのゾーン内のトラックフォーマットが示されているものとされる。ここでゾーンとは、ディスク半径方向に沿って区分される領域であり、トラック1周あたりのセクタ数はゾーンごとに異なる。ディスク内周から外周にいくのに従って、各ゾーン内におけるトラック1周あたりのセクタ数は増加していくものとされる。このセクタ単位によるディスク上の物理的構造を図5に示す。
【0022】
図5に示すようにして、1セクタは、先ずヘッダ領域が設けられ、これに続けて記録可能領域が設けられる。ヘッダ領域においては、図示するように、ディスク上の物理アドレスを示すPID(Physical ID)が、ピット列によって記録される。また、記録可能領域は、相変化方式によりデータの書き換えが可能な領域であり、図示するようにしてランド・トラックとグルーブ・トラックがディスク半径方向に沿って交互に配置される状態となっている。また、ランド・トラックとグルーブ・トラックは1セクタ内において232サイクルの周期で以て蛇行した形状となっており、いわゆるウォブルが形成されているものである。DVD−RAMにあっては、このウォブル形状によってクロックが記録されている。
【0023】
また、ヘッダ領域においては、PID1,2,3,4で1組となるヘッダを形成するようになっている。また、PID1,2は同じ内容が記録される。同様にして、PID3,4には同じ内容が記録される。そして、PID1,2を含む領域のピット列は、グルーブ・トラックの中心線に対して1/2トラックピッチ外周方向にずれるようにして配置され、PID3,4を含む領域のピット列は、PID1,2のピット列に対して後続するようにされた上で、1/2トラックピッチ内周方向にずれるようにして配置される。
このようなPIDの配置、即ちアドレスの配置は、CAPA(Complimentary Allocated Pit Address)といわれるもので、1セクタ内における或るグルーブ・トラックをトレースするときと、このグルーブ・トラックに隣接するランドトラックを操作するときのアドレスを共有しているものである。
このようなアドレスの配置によって、例えば隣接するピット列のアドレスのクロストークを解消している。また、ランド・トラックとグルーブ・トラックの各々に対してアドレスを割り当てる方法と比較して、そのヘッダ長は半分で済むことになり、それだけ冗長度を小さくして記録容量を増加させることができる。
【0024】
ここで、図5におけるPID1(m+N),PID2(m+N),PID3(m),PID4(m)から成る1組のヘッダを例に採ると、PID1(m+N),PID2(m+N)は、グルーブ・トラック(m)のトラック中心線に対して1/2トラックピッチ外周方向にずれるようにして配置され、PID3(m),PID4(m)としてのピット列は、1/2トラックピッチ内周方向にずれるようにして配置されている。ここで、Nは、1トラックあたりのセクタ数を示している。
そして、PID1(m+N),PID2(m+N)によっては、グルーブ・トラック(m)に対して外周方向に隣接するランドトラック(m+N)としてのセクタ内のアドレス位置を示し、PID3(m),PID4(m)によっては、グルーブ・トラック(m)としてのセクタ内のアドレス位置を示すようにされる。
【0025】
また、図6及び図7には、1セクタ内におけるデータ配列構造が示される。
1セクタは、128バイトのヘッダ領域と、データが記録される記録可能領域とから成っており、ヘッダ領域(Header Field)と記録可能領域との間には2バイト(32チャネルビット)のミラー領域(mirror field)が設けられる。
【0026】
先ずヘッダ領域においては、これらの図に示すように4つのPID(Phisical ID)1,2,3,4が存在し、特に図7に示すように、PID1,2,3,4を含む領域は、それぞれ、Header Field 1,2,3,4としても区分される。
【0027】
Header Field 1は、先頭から36バイトのVF0(Variable Frequency Oscillator)1、3バイトのAM(Address Mark)、PID1、2バイトのIED(ID Error Detection code)1、1バイトのPA(Postamble)1が配置されてなる。
Header Field 2は、先頭から8バイトのVF02、AM(Address Mark)、PID2、IED2、PA2が配置されてなる。
Header Field 3は、先頭からVF01、AM、PID3、IED3、PA1が配置されてなる。
Header Field 4は、先頭からVF02、AM、PID4、IED4、PA2が配置されてなる。
【0028】
VFO1,2は、後述するディスクドライブ装置のPLL回路でのVF0(Variable Frequency Oscillator)を同期させるためのものである。即ち、クロック再生のために利用される。ここで36バイトのVFO1は576チャネルビットの長さを有しており、8バイトのVFO2は、128チャネルビットの長さを有している。
AMは、後続のPIDのバイト同期を装置に対して与えるために使用され、所定の48チャネルビットによるパターンを有する。PA1,2は、IED1,3、IED2,4の終端を示し得る境界的な領域とされる。
そしてIED1,2,3,4は、その直前に位置しているPID1,2,3,4についてのエラーチェックのための符号が記録されている。
【0029】
また、記録可能領域においては、先頭からギャップ(Gap Field)、ガード1(Guard1 Field)、VFO3が設けられる。
ギャップは、160チャネルビット(10バイト)+J(0〜15)チャネルビットのサイズを有しており、また、ガード1は、20+K(0〜7)バイトのサイズを有している。これらギャップ、ガード1の領域は、後述するデータ領域を物理的に保護するために設けられている。VFO3は、35バイトにより560チャネルビットのサイズ有し、記録可能領域に対応したクロック再生に利用される。
そして、VFO3の後ろに対しては、PS(Pre-Synchronous code Field)が配置される。このPSは、48チャネルビット(36バイト)による所定パターンを有しており、後続のデータ(Data)領域におけるバイト同期を取るための領域である。
そして、データ(Data)領域としては、2418バイトを有しており、この領域に対してユーザデータが記録される。データ領域に続けてはPA3(1バイト)が配置される。
【0030】
PA3に続けてはガード2(Guard Field 2)が配置される。ガード2は、55−K(0〜7)バイトのサイズを有している。ガード2に続いては、バッファ(Buffer Field)の領域が設けられる。バッファは、400チャネルビット(25バイト)−Jチャネルビットのサイズを有している。このバッファは、例えばデータ書込中のデトラックや速度変化により影響を受けた書き込みデータの現実長のばらつきを吸収するために設けられる。
【0031】
ここで、PID1,2,3,4の構造を図8に示す。なお、以降の説明において、PID1,2,3,4について特に区別しない場合には、単にPIDと表記する。
PID全体としては、図8(a)に示すようにして、先頭から1バイトのセクタインフォメーション(Sector Information)と、これに続く3バイトのセクタナンバ(Sector number)から成る。セクタナンバは即ちアドレス値を格納しており、PID1,3のセクタナンバには、後続のランドセクタのセクタナンバが示され、PID2,4のセクタナンバには、後続のグルーブセクタのセクタナンバが示される。
また、セクタインフォメーションは、図8(b)に示す構造を有しており、先頭2ビットは未定義とされる。そして、続けてフィジカルIDナンバ(Physical ID number:2ビット)、セクタタイプ(sector type:3ビット)、レイヤナンバ(Layer number:1ビット)が配置される。
フィジカルIDナンバによっては、PID1,2,3,4の何れかであることが特定される。このフィジカルIDナンバとしては、0(00b)=PID1、1(01b)=PID2、2(10b)=PID3、3(11b)=PID4のように対応付けられて定義されている。
なお、以降の説明においてはにおいて、「PIDナンバ」ということがあるが、この「PIDナンバ」とは、PID1,2,3,4の何れかの値をいうものとされる。つまり、フィジカルIDナンバ=0(00b)であればPIDナンバ=1(PID1)であり、同様に、フィジカルIDナンバ=1(01b)であればPIDナンバ=2(PID2)、フィジカルIDナンバ=2(10b)であればPIDナンバ=3(PID3)、フィジカルIDナンバ=3(11b)であればPIDナンバ=4(PID4)となる関係を有するものである。
【0032】
また、セクタタイプによっては、1周回トラック内における現セクタの位置が示されている。つまり、その値に応じて、トラック内の開始セクタ、最終セクタ、最終セクタの直前セクタ、又はそれ以外のセクタという、4種類のセクタのうちの何れであるのかが特定されるものである。
また、レイヤナンバは、現セクタがどのレイヤに属するのかを示す。
【0033】
また、1セクタ内のデータ領域に記録されるデータは、図9に示すようにして13行×2=26のフレーム(1488バイト=1456+32)から構成される。各フレームの先頭には32バイトのフレームシンクが配置され、このフレームシンクには、図示するように、SY0〜7のシンクナンバーが与えられている。そして、このシンクナンバーとしての文脈から、フレームデータ内の位置を特定することができる。
【0034】
2.ディスクドライブ装置の構成
続いてDVD−RAMに対応して再生が可能とされるディスクドライブ装置の構成例について、図1のブロック図を参照して説明する。なお、本実施の形態のディスクドライブ装置の実際としては、DVD−RAMの再生のみに限定されるものではなく、DVD−ROMの再生も可能とされている。また、DVDだけではなく、CD−DA(Digital Audio)及びCD−ROMの再生も可能とされる。
但しここでは、説明の便宜上、主としては、DVD−RAMを再生するための構成についてのみ説明をおこなっていくこととする。但し実際には、以降説明する各機能回路部において、ディスク種別に応じて、再生信号処理系を切り換えたり、また、所要の再生パラメータを変更したりすることで、上記した各ディスクの再生が可能とされているものである。
【0035】
ここでの光学ディスク1は、上記したDVD−RAMとされる。この光学ディスク1は、図示しないターンテーブルに載置され、スピンドルモータ2によって回転制御される。
【0036】
ここで、DVD−RAMに対する回転制御方式としては、いわゆるZCLV(Zoned Constant Linear Velocity)が採用される。ZCLVは、周知のように、先ずディスクフォーマットとして、ディスクを半径方向に複数ゾーンに分割し、各ゾーンの1トラックあたりのセクタ数を外周方向に従って増加させるようにしておく。そして、各ゾーン内では、CAV(角速度一定:Constant Angular Verocity)で回転制御を行うようにされるが、線速度をディスク全面でほぼ一定とするように、CAVの回転速度は外周ゾーンに向かうに従って低速となるように制御されるものである。
【0037】
光学ピックアップ3では、レーザダイオード30によって、光学ディスク1の信号面にレーザ光を照射して、フォトディテクタ37によって上記信号面からの反射光を検出することで、光学ディスク1に記録されているデータの読み出しを行う。
【0038】
また、光学ピックアップ3においてレーザ光の出力端である対物レンズ34は二軸機構3aによってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。2軸機構3aには、対物レンズ34を光学ディスク1に接離する方向に駆動するフォーカスコイルと、対物レンズ34を光学ディスク1の半径方向に駆動するトラッキングコイルとが形成されている。
また、光学ピックアップ3全体は、スレッド機構19によって光学ディスク1の半径方向に移動可能とされている。
【0039】
光学ヘッド3内にて検出した反射光はその反射光量に応じた電流信号とされてRFアンプ4に供給され、このRFアンプ4での電流−電圧変換、マトリクス演算処理により、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEが生成されるとともに再生情報としてのRF信号、和信号であるPI(プルイン)信号等を生成することができる。
【0040】
RFアンプ4で生成されたフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボプロセッサ5にて位相補償、利得調整等の所要の処理を施されたのちに駆動回路6に供給され、フォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号として上述したフォーカスコイルと、トラッキングコイルとに出力される。
さらに上記トラッキングエラー信号TEをサーボプロセッサ5内にてLPF(low pass filter)を介してスレッドエラー信号を生成して、駆動回路6からスレッドドライブ信号としてスレッド機構14に出力される。
これによりいわゆるフォーカスサーボ制御、トラッキングサーボ制御、スレッドサーボ制御が実行される。
【0041】
またサーボプロセッサ5はシステムコントローラ11からの指示に基づいて、フォーカスサーチ動作、トラックジャンプ動作のための信号を駆動回路6に供給し、それに応じた、フォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号、スレッドドライブ信号を発生させて、光学ヘッド3のフォーカスサーチやトラックジャンプ/アクセス等を実行させる。
【0042】
フォーカスサーチとは、フォーカスサーボ引込のために対物レンズ34をディスク1から最も遠い位置と最も近い位置の間を強制的に移動させながら、フォーカスエラー信号FEの波形として、いわゆるS字カーブを検出する動作である。既に知られているようにフォーカスエラー信号FEとしては、対物レンズ15がディスク1の記録層に対して合焦点位置となるポイントの前後の狭い区間においてS字カーブが観測されるものとなり、そのS字カーブのリニア領域でフォーカスサーボをオンとすることで、フォーカスサーボ引込が可能となる。このようなフォーカスサーボ引込のために、フォーカスサーチが行われるものであり、このためのフォーカスドライブ信号がフォーカスコイルに流され、対物レンズ15の移動が行われる。
【0043】
またトラックジャンプやアクセスの場合には、2軸機構3aによる対物レンズ34のディスク半径方向への移動や、スレッド機構14による光学ヘッド3のディスク半径方向への移動が行われるが、このためのドライブ信号がトラッキングドライブ信号、スレッドドライブ信号としてトラッキングコイルやスレッド機構14に出力されることになる。
【0044】
RFアンプ4にて生成された再生RF信号は、二値化回路7に対して出力されることで二値化され、8/16変調により符号化されている、いわゆるEFM+信号となる。そして、このEFM+信号は、クロック再生回路8に対して出力される。
クロック再生回路8では、入力されたEFM+信号に基づいて、PLL回路などによって、EFM+信号に同期した再生クロックCLKを抽出生成して出力する。この再生クロックCLKは、デコード回路やサーボプロセッサ5をはじめとする各種回路における動作クロックとして供給される。クロックが抽出されたEFM+信号は、転送制御回路20に入力される。
【0045】
また、本実施の形態のクロック再生回路8では、記録可能領域のトラックに形成されるウォブルを検出して得られるウォブル信号を入力することで、このウォブル信号に同期したクロックも生成して出力するようにされている。
【0046】
転送制御回路20においては、例えば後述するPID検出部16による検出結果、及びタイミング生成部18におけるセクタ内位置推定結果に基づいて、入力されたEFM+信号のうちから必要な部分の信号を抽出してデコード回路9に転送するためのタイミング制御を実行する。
【0047】
デコード回路9においては、入力されたEFM+信号について、EFM-Plus復調(eight to fourteen demodulation Plus:8/16変調に対する復調)を施して、エラー訂正回路10に対して出力する。
エラー訂正回路10においては、バッファメモリ11を作業領域として利用しながら、RS−PC方式に従っての誤り訂正処理を実行する。なお、エラー訂正回路10内に設けられるバッファリングコントローラ10aは、バッファメモリ11に対する書き込み及び読み出しに関する制御処理を実行する。
【0048】
エラー訂正が行われた2値化データ、つまり再生データは、例えばこの図の場合であれば、エラー訂正回路10内に設けられているとされるバッファリングコントローラ10aの読み出し制御によって、バッファメモリ11からデータインターフェイス12を介して転送される。
データインターフェイス12は、外部データバス41を介して接続されるホストコンピュータ40等の外部情報処理装置との通信のために設けられるもので、上述のようにして再生データが転送されてきた場合には、更にこの再生データをに対して外部データバス41を介してホストコンピュータ40に転送することができる。
また、データインターフェイス12を介しては、例えば当該ディスクドライブ装置とホストコンピュータ40とのコマンドの送受信も可能とされている。当該ディスクドライブ装置にあっては、このコマンドの送受信は、システムコントローラ13が処理を実行する。
【0049】
システムコントローラ13は全体を制御する部位としてマイクロコンピュータにより形成される。
システムコントローラ11は現在の動作状況、また、ホストコンピュータ40からの指示等に基づいて、各種再生動作のための所要の制御を行うことになる。
【0050】
また、本実施の形態のディスクドライブ装置では、DVD−RAMの再生に対応して、図示するように、RAM用ブロック14が設けられる。
本実施の形態のRAM用ブロック14は、ヘッダ検出部15、PID検出部16、及びランド/グルーブ検出部17、及びタイミング生成部18を備えて成る。
【0051】
ヘッダ検出部15は、ヘッダ検出を行うための部位とされる。つまり、レーザ光のトレース位置として、DVD−RAMのヘッダ領域を通過しているタイミングを検出する。
なお、この場合のヘッダ検出部15としては、PID1,2を含むHeader Field 1,2が連続した領域と、PID3,4を含むHeader Field 3,4が連続した領域とのそれぞれを検出するようにされればよいのであるが、その構成として、例えば先に本出願人が出願した特願2000−280144号に基づいた構成とすれば、より安定した検出動作を得ることができる。
【0052】
PID検出部16では、ヘッダ領域に記録された物理アドレスである、PID(1,2,3,4)を検出する。このために、PID検出部16では、アドレスマークAMを検出して、その検出に基づいて、PID信号をデコード回路9に対して出力する。デコード回路9では、このEFM+復調処理の過程において、入力されたPIDについてデコードを行い、PIDとしてのデータを得る。このようにして取得したPIDを利用することで、例えばデコード回路9及びシステムコントローラ13等においては、ヘッダ領域に続く記録可能領域の物理アドレスを認識することが可能になる。
【0053】
また、図4によっても説明したように、DVD−RAMでは、トラックを1周するごとにランドとグルーブが交代する。このため、再生時にあっては、現セクタの記録可能領域としてはランド/グルーブの何れであるのかを検出し、その検出結果に基づいて、例えばランドとグルーブとに対応させてトラッキングサーボ制御で利用されるトラッキングエラー信号TEの極性を反転させることが必要となる。
そして、このランド/グルーブについての検出を行うのがランド/グルーブ検出部17とされる。この場合には、ランド/グルーブ検出部17は、例えばRFアンプ4にて生成したとされるプッシュプル信号PPを入力するようにされる。
【0054】
1つのセクタにおいてランド・トラックをトレースする場合と、グルーブ・トラックをトレースする場合とでは、プッシュプル信号PPは、セクタのヘッダ領域を検出したときには、PID1,2のピット列と、PID3,4のピット列とで、検出波形が互いに反転する。そして、その反転パターンとして、正極性→負極性の順となるのか、或いは負極性→正極性の順となるのかについては、そのヘッダに続くトラックが、ランド・セクタとグルーブセクタの何れとなるのかによって一義的に決まる。そこで、ランド/グルーブ検出部17では、入力されたプッシュプル信号PPについて、上記したヘッダ領域に対応する波形の反転のパターンを検出し、その検出結果に基づいて、ランド又はグルーブであることを示す検出信号を生成する。この検出信号は、例えばサーボプロセッサ5が入力して、トラッキングエラー信号TEの極性を適正タイミングで反転させるのに利用する。
なお、ランド/グルーブ検出の方法、構成はほかにも各種考えられ、例えばPIDのデコード結果によっても検出可能であるし、ディスク回転の周期性からも判定することができる。従って、ランド/グルーブ検出部17としては、上記した構成に限定されるものではない。
【0055】
タイミング生成部18は、上記したヘッダ検出部15、PID検出部16、ランド/グルーブ検出部17の検出出力等を利用して、セクター内のデータ位置の検出(セクター内位置推定(検出)処理)を行う。そして、この推定結果を利用して、セクター内のデータ位置に応じての所要の設定変更などが行われるように構成される。
【0056】
例として、サーボプロセッサ5においては、セクター内位置推定結果に基づいて、ヘッダを再生しているとされる期間に対応して、トラッキングサーボ制御動作をホールドさせる。つまり、例えばヘッダ領域が検出された直前のトラッキングエラー信号TEの値をホールドして、閉ループによるトラッキングサーボ制御を実行するものである。これによって、トラッキングサーボ制御としては、記録可能領域のトラックに対して1/2トラックピッチ分シフトしているヘッダ領域のトラック(アドレスのピット列)には追随しないようにされ、そのヘッダに続いてトレースすべきランド・トラック又はグルーブ・トラックのトレースを適正かつ良好に実行できることになる。
【0057】
また、ここでDVD−RAMの再生に対応した光学系の構成例について説明しておく。
図2は、光学ピックアップ3における光学系の構成を示している。
この図に示す光学系としては、レーザーダイオード30から出力されるレーザービームは、コリメータレンズ31で平行光にされた後、ビームスプリッタ33に入射する。ビームスプリッタ33の入射光は、光学ディスク1側に90度反射され、更に対物レンズ34を透過することで、収束される状態で光学ディスク1に照射される。
光学ディスク1にて反射された反射光は、対物レンズ34を介してビームスプリッタ33に入射し、そのまま透過して集光レンズ35に達する。そして集光レンズ35で集光された後、円筒レンズ(シリンドリカルレンズ)36を介してフォトディテクタ37に入射される。
【0058】
また、図3に、フォトディテクタ37の構造例を示す。
この場合のフォトディテクタ37としては、図示するように、少なくとも検出部A,B,C,Dから成る4分割ディテクタを備えて成る。このフォトディテクタ37における4つの検出部A,B,C,Dは、図示する配列形態とされると共に、図の左側に示される記録トラックとの位置関係が得られる方向によって配置される。
なお、以降においては、検出部A〜Dにて得られる検出信号については、それぞれ検出信号A〜Dと表記する。
【0059】
本実施の形態では、後述するヘッダ検出のためにプルイン信号PIを利用する構成を採り得るが、このプルイン信号PIについては、図において等価回路的に示すように、検出部A,B,C,Dの出力である検出信号A,B,C,Dを利用してPI=(A+B+C+D)の演算によって生成することが可能である。
【0060】
また、DVD−RAMにあっては、トラッキングサーボ制御としていわゆるプッシュプル方式が採られる。この方式ではプッシュプル信号PPを利用してサーボ制御を行うが、このプッシュプル信号PPを生成する場合は、図においてこれも等価回路的に示すように、検出部A,B,C,Dの出力である検出信号A,B,C,Dを利用して、差動アンプにより、PP=(A+D)−(B+C)の演算を行うことにより生成することができる。なお、DVD−ROMにあっては、位相差法が利用される。
また、フォーカスエラー信号FEは、演算のための等価回路図は示していないが、検出信号A,B,C,Dを利用して、FE=(A+C)−(B+D)の演算により生成することができる。
なお、上記各信号を生成するための演算は、実際にはRFアンプ4において行われる。
【0061】
3.セクタ内位置推定
3−1.セクタ内位置推定結果に基づく制御
本実施の形態のディスクドライブ装置では、DVD−RAM再生時においては、タイミング生成部18(図1)において、セクタ内における所要のデータ位置の推定(検出)を行うようにしており、この推定結果に基づいて、各種の再生時における制御処理を実行する。
図10のタイミングチャートは、このようなセクタ内位置推定結果に基づく各種制御タイミングを例示している。
ここで、図10(a)には、ディスクから読み出されたデータとして、1セクタのデータが時系列的に示されているものとされる。
そして、図10(b)のセクタ内位置推定カウンタは、後述するようにしてタイミング生成部18内に設けられるとされる、セクタ内位置推定のためのカウンタのロードタイミング(カウント開始タイミング)を示している。
このセクタ内位置推定カウンタは、例えばセクタ単位のタイミングでクリアされると共に、ヘッダ領域のPID1,2,3,4の何れかが検出されるタイミングに応じて、PID1,2,3,4の各々に応じた所定のカウント初期値からカウントを開始するように動作する。そして、例えば一定時間ごとにカウント値を1つづつアップさせるようにしてカウントが行われる。つまり、このセクタ内位置推定カウンタのカウント動作は、セクタ単位ごとに同期させるようにして時間を計測しているものであるとみることができる。
この場合には、PID1の位置の検出に応じて、セクタ内位置推定カウンタが、PID1に対応するカウント初期値からカウントを開始している状態が示されている。
【0062】
そして、このようにしてカウント動作が行われていくと、そのカウント値(計時時間)に基づいて、1つには、図10(g)に示すようにして、トラックホールド信号のタイミングを得るようにされる。
前述もしたように、DVD−RAM再生時において、ヘッダ領域を通過する際には、トラッキングサーボをホールドさせることが必要とされる。このトラックホールド信号は、例えば従来は、ヘッダ検出結果に基づいて生成されていたのであるが、本実施の形態としては、セクタ内位置推定結果に基づいたものとすることで、その生成タイミングをより高精度とするようにされる。図10(g)としては、トラックホールド信号がHレベルのときにホールド状態とし、Lレベルのときにホールド状態を解除するようにされる。
【0063】
図11のブロック図は、サーボプロセッサ5内に在るとされる、トラッキングサーボ信号処理系を概念的に示している。
この図に示すようにして、トラッキングエラー信号TEは、サーボフィルタ5a及びホールド信号出力回路5bに対して分岐して供給される。そして、サーボフィルタ5aとホールド信号出力回路5bの各出力は、スイッチ5cによって択一的に選択されてサーボフィルタ5dにより択一的に選択されて、フォーカスドライブ信号として出力される。
ここで、トラックホールド信号がLレベルである場合には、スイッチ5cはサーボフィルタ5aの出力を選択するようにされ、これによっては、トラッキングエラー信号TEの変化に応じたトラッキングサーボ制御が実行されることになる。つまり、ホールドは解除されている状態である。
これに対して、トラックホールド信号がHレベルである場合には、スイッチ5cはホールド信号出力回路5bの出力を選択するように切り換えが行われることになるが、この状態では、トラッキングエラー信号TEは、直前の値、或いはその低域周波数成分の値にホールドされて変動しない状態でサーボフィルタ5dに出力されることになる。
このような動作が、図10(a)(g)に示すタイミングで実行されることで、記録可能領域をトレースしているときには、レーザスポットがトラックに追随するようにトラッキングサーボ制御が実行され、ヘッダ領域をトレースしているときには、直前のランド又はグルーブトラックをトレースしていた状態のまま、トラッキングサーボがホールドされる状態を得ることができる。
【0064】
また、セクタ内位置推定結果である、セクタ内位置推定カウンタのカウント値に基づいては、RF信号のDC値引き込み処理も実行される。
ディスクから読み出された信号は、RF信号としてRFアンプ4に入力されるのであるが、このRF信号に重畳されるDC成分(DC値)は、図17(a)に示すようにしてヘッダ領域と記録可能領域とで異なるものとなる。また、ヘッダ領域として、Header Field 1,2の領域と、Header Field 3,4の領域の間でも異なるものとなる。このため、RFアンプ4において適正に信号処理を実行するには、このDC値の成分をカットして、図17(b)に示すようにして、ヘッダ領域(Header Field 1,2 /Header Field 3,4)と、記録可能領域とのRF信号についてそのセンター値を同じくする必要がある。つまりRF信号についてのDC引き込みを行う必要がある。
【0065】
このようなRFアンプ4内の構成としては、図12に示すようにして、例えばRF信号をHPF(High Pass Filter)4aによりDC値の成分をカットし、初段アンプ4bによって増幅する。そして、HPF4aに対しては、図10(c)に示すタイミングでRF信号DC引き込みが行われるものである。
つまり、図10(c)に示すHレベルの区間において、各Hレベルの区間が対応する図10(a)のデータ位置に応じて、適切なDC値引き込みが行われるように、HPF4aの時定数を切り換えるものである。このような処理が例えば図10(c)に示すような適正なタイミングで実行されることで、ヘッダ領域ではPID1,2,3,4を高い信頼性で読み出すことができ、また、記録可能領域においては、データ領域のユーザデータを読み出す信頼性が向上されることになる。
【0066】
また、転送制御回路20においては、入力された二値化RF信号から、記録可能領域内のデータ(data)のみを抽出してデコード回路9に出力する必要があるとされるが、このデータ部抽出タイミングは、セクタ内位置推定カウンタのカウント値に基づき、図10(d)に示すようにして得ることができる。
図13には、転送制御回路20及び後段のデコード回路9が示されている。ここで、図10(d)に示すデータ部抽出タイミングがLレベルであるときには、図13に示される転送制御回路20のデータ転送はオフとなるようにされ、Hレベルであるときにはデータ転送がオンとなるように制御される。従って、セクタ内位置推定カウンタのカウント値に基づいて、図10(d)に示すデータ部抽出タイミングが適正に得られている限りは、常に適正にデータ部の信号のみが抽出されて、デコード回路9に対して出力されることになる。
【0067】
また、クロック再生回路8においては、ヘッダ領域に対応してはVFO1,2を利用し、記録可能領域においてはVFO3を利用してPLL回路の引き込み動作を実行させることで、二値化されたRF信号に同期したチャネルクロックCLKを再生するのであるが、この際のPLL回路の引き込みタイミングとしても、セクタ内位置推定カウンタのカウント値に基づき、図10(e)に示すようにして得るようにされる。そして、この図10(e)に示すPLL引き込みスタートのタイミングで、図14に示すようにして、クロック再生回路8におけるPLL回路8aについての、引き込み動作のスタートタイミングを指示するようにされる。
【0068】
また、PLL回路については、図10(e)に示すタイミングのほかに、例えば次のようなタイミング制御を実行することもできる。
ここで、PLL回路8aの内部構成として、DVD−RAM再生に対応した構成を図16(a)に示す。この場合のPLL回路8aとしては、図示するように第1PLL回路52と第2PLL回路54とを備える。
ここで、RFアンプ4から入力されたプッシュプル信号PPは、ディスク上の傷やデトラックなどの影響を受けていることから、この影響を除去するために、ウォブル保護回路51によって波形整形される。ウォブル保護回路51により波形整形されたプッシュプル信号PPは、第1PLL回路52に入力される。
プッシュプル信号PPとしては、ディスクのトラックに記録されたウォブル形状を検出した信号成分を有しており、第1PLL回路52では、入力されたウォブル信号に同期したセクタ内位置推定用クロックCLK−1を再生出力する。このセクタ内位置推定用クロックCLK−1は、後述するようにしてセクタ内位置推定を行う各種回路においてクロックとして用いられる。
【0069】
また、第2PLL回路54は、二値化回路7からの二値化RF信号を入力して、データ読み出し用のクロックCLKを再生する。
ここで、本実施の形態としては、スイッチ53を設けることで、上記第2PLL回路54に対して入力すべき信号として、セクタ内位置推定用クロックCLK−1と二値化RF信号とを選択できるようになっている。例えばスイッチ53の切り換えによって、データ(PID及びユーザデータ等)の読み出しが実行されているタイミングでは、第2PLL回路54に対して二値化RF信号を入力するようにされるが、これ以外のタイミングでは、セクタ内位置推定用クロックCLK−1を入力するようにされる。
このような構成とすれば、データ読み出し以外の期間ではセクタ内位置推定用クロックCLK−1が入力されていることで、この期間における第2PLL回路54の発振周波数を適切な値に維持することができる。そして、データ読み出しのタイミングでは、位相引き込みを行うだけで、PLLをロックさせて適正なクロックCLKを得て、信頼性の高いデータ読み出しを実行することが可能になるものである。
【0070】
また、この場合には、第2PLL回路54についてのフィルタ時定数を切り換えるようにもされる。つまり、データ読み出しの開始時には、フィルタ時定数を小さくしてゲインを大きいものとして、高速な引き込み動作が得られるようにするものである。
【0071】
また、ヘッダ領域においてはトラックとしてのウォブルの構造を有していないことから、そのままでは、ヘッダ領域の区間では第1PLL回路52の動作が不安定になってしまうこととなる。
そこで、ヘッダ領域をトレースしているとされるタイミングでは、第1PLL回路52の動作をホールドさせ、一定の発振周波数が得られるようにする。
【0072】
このようなPLL回路に対する制御タイミングを図16(b)に示す。
この図においては、セクタ単位のデータに対して、第1PLLホールド信号、第2PLL回路入力切換信号、及び第2PLL回路時定数切換信号のタイミングが示されている。第1PLLホールド信号がHレベルとなるとホールド動作となる。また、第2PLL回路入力切換信号は、スイッチ53の制御に用いられ、Hレベルでは二値化RF信号を選択し、Lレベルではセクタ内位置推定用クロックCLK−1を選択するようにされる。第2PLL回路時定数切換信号は、Hレベルのときに第2PLL回路54のフィルタ時定数を小さくし、Lレベルの時にフィルタ時定数を大きくする。この第2PLL回路時定数切換信号がHレベルとなる期間は、ほぼ、VFO1,2,3の検出タイミングに対応している。
そして、この図16(b)に示す各信号のタイミングもまた、セクタ内位置推定カウンタのカウント値に基づいて得るようにされるものである。
【0073】
説明を図10に戻す。
また、データ部の区間については、セクタ内位置推定カウンタのカウント値に基づきシンクフレーム単位のタイミングで、例えば昇順に従って番号を割り振るようにしてカウントを行うことができる。これにより、図10(f)に示すようにして、現在、データ部において何番目のシンクフレームに位置しているのかを推定することも可能とされている。なお、本明細書では、このようにして得られるシンクフレームの出現順に従った番号を、「シンクフレームナンバ推定値」ということにする。
そして、このシンクフレームナンバ推定値に基づいては、例えばエラー訂正回路10内のバッファリングコントローラ10aが、バッファメモリ11へのデータ転送をシンクフレーム単位で実行することが可能となるものである。
【0074】
3−2.セクタ内位置推定動作(第1例)
本実施の形態において、上記図10若しくは図16(b)に示したような各種制御処理のタイミングは、RAMブロック14内のタイミング生成部18が、例えばPID検出部16、ヘッダ検出部15、ランド/グルーブ検出部17の検出結果を適宜利用して得るようにされる。つまり、タイミング生成部18においては、ディスクから読み出された信号についての所要のデータ位置の検出結果に基づいて、所要のタイミングでセクタ内位置推定カウンタ(以下、単に「カウンタ」ともいう)を動作させる。そして、このカウンタのカウント値(計時時間)により、1セクタ内における所要のデータ位置を推定し、推定されたデータ位置に基づいて、所要の各種タイミング信号を発生させるようにしているものである。
そして、本実施の形態としては、上記のようなセクタ内位置推定動作としては、以下のようにいくつかの構成例を挙げることができるものである。
先ず、第1例から説明を行っていくこととする。
【0075】
図18のタイミングチャートは、第1例としてのセクタ内位置推定動作を示している。
ここで、図18(a)に示すようにしてディスクからの信号が読み出されているものとすると、例えばPID検出部16では、図18(b)に示すタイミングでAMを検出することになる。AMが検出されると、その検出されたAMに続くとされる所定サイズの領域をPID−IEDが連続する領域であるとみなして、EFM+復調を実行する。そして、この際には、IEDを用いてのPIDについてのエラー検出が行われる。
【0076】
これにより、図18(c)に示すようにして、PID−IEDを読み出したタイミングでは、IED判定(エラー検出処理)終了のフラグが立ち、また、そのエラー検出結果がNGである場合には、IED判定結果NGのフラグが立つことになる。
また、このときには、PID内のフィジカルIDナンバ(2bit)を参照することで、PIDナンバが得られることになる。つまり、PID1,2,3,4の何れであるのかが検出される。このときには、図18(e)に示すようにして、検出されたPIDナンバの値に応じて、PID1検出フラグ、PID2検出フラグ、PID3検出フラグ、PID4検出フラグの何れかが立つことになり、また、図18(d)に示すようにして、検出されたPIDナンバの値が識別されることになる。
【0077】
ここで、IED判定結果がOKであれば、PIDナンバは正しいものであると推定することができるのであるが、IED判定結果がNGとなったときのPIDナンバとしては、その信頼性は低いものとされることになる。
例えばこの図においては、PID4検出時において、図18(d)(e)に示されるように、IED判定結果NGのフラグが立っており、また、PIDナンバとしても本来は‘3’であるべきところがPID2を示す‘1’という誤った値が検出されている。
【0078】
本実施の形態のタイミング生成部18では、基本的には図18(e)に示しているPID検出フラグを基準として、その検出されたPID(1,2,3,4)位置をカウンタにロードする。つまり、PID(1,2,3,4)に応じて一義的に決められている所要のカウント初期値をロードしてカウント開始するようにされる。
【0079】
しかし、上記もしたように、PID検出時において誤検出が行われることで信頼性が低下するという事実があることを考慮して、本実施の形態では、PID検出タイミングに対応して保護ウィンドウを生成するようにされる。これが、図18(f)に示すPID(1,2,3,4)検出ウィンドウである。このPID(1,2,3,4)検出ウィンドウも、後述する構成によって、カウンタのカウント値に基づくセクタ内位置推定値を利用して生成されるものである。
そして、このPID(1,2,3,4)検出ウィンドウ内に対して、図18(e)に示すPID(1,2,3,4)検出フラグが立ったときにはじめて、図18(g)に示すようにして、PID(1,2,3,4)位置をロードするようにしている。
この図に示す場合では、図18(e)(f)から分かるように、最初のPID1の検出時において、PID1検出フラグが立っており、かつ、このフラグが、PID1検出ウィンドウがHレベルとなって開いている期間に得られているので、図18(g)に示すようにしてPID1位置ロードのフラグが、PID1検出フラグと同じタイミングで得られることになる。そして、カウンタは、PID1位置ロードのフラグのタイミングで、図18(h)に示すようにして、PID1に対応するカウント初期値をロードしてカウントを開始することになる。
【0080】
また、この場合、PID2,3のタイミングにおいても、上記PID1の場合と同様に、PID(2,3)検出ウィンドウが開いている期間(図18(f))に、PID(2,3)検出フラグが立っている(図18(e))ことから、図18(g)に示すようにして、PID(2,3)検出フラグのタイミングでPID(2,3)位置ロードのフラグが立っているのではあるが、このときには既に、カウンタはロードが終了してカウントが開始されているので、このロードフラグは、無視されることになる。
【0081】
そして、上記のようにして図18(h)に示すカウンタがカウントを開始すると、一定時間ごとにカウント値がカウントアップしていくようにされるのであるが、このカウント値としては、図10(a)にも示されていたものとされる。つまり、セクタのタイミングに同期した計時時間として扱われるものである。
そして、例えば図10(c)(d)(e)(f)(g)に示したタイミングは、セクタ内推定値であるところのカウンタのカウント値(計時時間)が予め定められた所定値となると活性化されるものである。
【0082】
そして、図18においては、このようなセクタ内位置推定値に基づいて活性化されるタイミングとして、図18(i)にはトラックホールド信号が示されている。トラックホールド信号とは前述もしたように、Hレベルではトラッキングサーボ制御動作をホールドさせ、Lレベルでは通常にトラッキングエラー信号TEに応じてのサーボ制御を実行させるための制御信号である。
そして、このトラックホールド信号は、図18(i)に示されるトラックホールドセット信号とトラックホールドリセット信号によってそのタイミングが決定されてHレベルの区間を得るようにされている。つまり、カウンタによるセクタ内位置推定値に基づいて、次のセクタのヘッダ領域であるとされた時点でトラックホールドセット信号が立つので、この時点からトラックホールド信号をLレベルからHレベルに切り換えるようにする。そして、ヘッダ領域を通過して記録可能領域に移行したとされるセクタ内位置推定値が得られた時点でトラックホールドリセット信号が立つようにされ、これに応じて、トラックホールド信号はLレベルに戻るようにされるものである。
【0083】
上記図18に示した動作を実現するためのタイミング生成部18の構成、即ち、セクタ内位置推定カウンタの構成を図19〜図21により説明する。
図19のブロック図には、セレクタ61,カウンタ62,及びデコーダ63が示される。セレクタ61には、予め決定された、PID1,2,3,4の位置に対応するカウント初期値であるところの、PID1検出位置相当カウンタ値、PID2検出位置相当カウンタ値、PID3検出位置相当カウンタ値、PID4検出位置相当カウンタ値が入力されており、これらの内から1つを選択してカウンタ62のカウント入力に出力する。
また、カウンタ62のロード端子には図18(d)に示したPID1位置ロードフラグ、PID2位置ロードフラグ、PID3位置ロードフラグ、PID4位置ロードフラグが入力されるようになっている。
カウンタ62のクロック入力には、ウォブル周期に対応して生成されるクロックCLK−1が入力されており、このクロックCLK−1の周波数に対応する一定時間間隔ごとにカウントアップを行うことになる。
【0084】
ここで、1セクタ内の期間において、PID(1,2,3,4)位置ロードフラグのうちで、或るPID位置ロードフラグが最初に得られたとすると、このPID位置ロードフラグに対応するPID位置検出相当カウンタ値がセレクタ61にて選択されて、カウンタ62のカウント入力に出力する。これと同時に、ロード端子にPID位置ロードフラグが入力されるので、カウンタ62はカウント入力に入力されたカウント値から、カウントアップを開始していくことになる。例えばPID1に対応するPID1位置ロードフラグが立ち上がったとすれば、PID1位置検出相当カウンタ値を初期値としてカウントアップする動作が開始される。つまり、PID1位置検出相当カウンタ値は、セクタ内におけるPID1の位置に対応した時間を示しており、このPID1に対応する時間を起点としてカウンタ62が、セクタに同期した計時を行うものである。
そして、その計時時間であるところのカウント値はデコーダ63に対して出力される。
【0085】
デコーダ63は、入力されたカウンタ値(計時時間)が予め設定された所定の値に至ったとされるときに、所要のタイミング信号を発生させる。つまり、この場合には、図示するようにして、PID1検出ウィンドウセット/リセット信号、PID2検出ウィンドウセット/リセット信号、PID3検出ウィンドウセット/リセット信号、PID4検出ウィンドウセット/リセット信号を出力する。また、トラックホールドセット/リセット信号(図18(i))を出力する。また、図14により説明したPLL引き込みスタート信号を出力する。更には、シンクフレームナンバ推定値(図10(f))を出力する。
【0086】
そして、例えば図18(i)に示したトラックホールド動作は、図20に示す回路により得ることができる。
つまり、フリップフロップ64のセット端子、リセット端子に対して、トラックホールドセット/リセット信号の各々を入力することで、このフリップフロップ64からは、図18(i)に示すタイミングによるトラックホールド信号が出力されるものである。
【0087】
また、図19においてカウンタ62に対して入力されるPID位置ロードフラグは、図21に示す回路により発生させるようにしている。ここではPID1位置ロードフラグについての回路を示している。
フリップフロップ65において、セット端子、リセット端子に対しては、PID1検出ウィンドウセット/リセット信号がそれぞれ入力されることから、その出力には、図18(f)に示すタイミングによるPID1検出ウィンドウが出力される。
このPID1検出ウィンドウは、アンドゲート66に入力される。アンドゲート66では、このPID1検出ウィンドウとPID1検出信号(図18(e))とが入力されていることから、これら2つの信号が共にHレベルとなったときにHレベルを出力する。そして、この信号がPID1位置ロードフラグ(図18(g))となるものである。
なお、他のPID(2,3,4)位置ロードフラグを出力するための各回路構成としては、図21に示されるものと同様の構成が採られるようにすればよい。つまり、PID2位置ロードフラグの場合であれば、PID2に対応するPID検出ウィンドウセット/リセット信号をフリップフロップ65に入力し、アンドゲート66に対してPID2検出信号を入力するという回路構成を採ればよいものとされる。
【0088】
また、ここまでの説明から分かるように、PID(1、2,3,4)検出ウィンドウは、図19に示したようにして、PID位置ロードフラグに基づいてカウントされたカウント値、つまり、セクタ内位置推定カウンタの値に基づいて生成されるものであることから、常にPID1,2,3,4に対応する適切なタイミングで出力されていることになり、保護ウィンドウとしての機能を有効に果たすこととなるものである。
そして、このようにして生成されるPID(1、2,3,4)検出ウィンドウを利用していることで、例えばPIDナンバについて誤検出があって重複する検出結果が得られたとしても、それぞれ異なるPIDを示す信号として利用することができる。また、ウィンドウがPID検出信号ごとに対応して生成されることで、IEDによるエラー検出結果がNGであっても適切な値をカウンタにロードさせることが可能となるものである。
【0089】
3−3.セクタ内位置推定動作(第2例)
続いては、上記第1例の応用例として、第2例としてのセクタ内位置推定動作について説明を行うこととする。上記第1例ではPIDの検出を基準としてセクタ内位置推定を行っていたものであるが、以下に説明する第2例では、ヘッダ領域内の情報としてAMを検出したタイミングを基準とするものである。
なお、AMを検出するためには、例えばタイミング生成部18内において、AMの検出を行う機能回路部を構成するようにすればよいものである。
【0090】
図22のタイミングチャートは、第2例としてのセクタ内位置推定動作を示している。
この場合にも図22(a)にはセクタ単位によるデータが時系列的に示されている。AMは、Header Field 1,2,3,4の各々において、PID1,2,3,4の直前の位置に3バイトのサイズを有して配置される領域であり、所定の信号パターンを有していることは前述したとおりである。そしてこの場合には、例えば図22(b)に示すようにしてAMが検出されたとする。つまり、Header Field 1,2,4における3つのAMは検出されたのであるが、Header Field 3内のAMについては検出されなかったという結果が得られているものである。
【0091】
そして、この場合には、セクタ内位置推定カウンタのカウント値に基づいて、AM対応PID(1,2,3,4)検出ウィンドウが、図22(c)に示されるタイミングで生成されるようになっている。AMは、Header Field 1,2,3,4に対して挿入される位置に関わらず同一の信号パターンを有しているので、例えばPIDのようにその内容からデータ位置を識別することはできないのであるが、このようにして、セクタ内位置推定カウンタのカウント値を基準とした検出ウィンドウを生成するようにすれば、その検出タイミングを、PID1,2,3,4に対応させることが可能になる。
【0092】
そして、この場合は、図22(b)に示すAM検出信号が立ち上がり、かつ、図22(c)に示すAM対応PID(1,2,3,4)検出ウィンドウがHレベルとなっているときに、図22(d)に示されるPID1位置ロードフラグが立つようにされている。このため、セクタ内位置推定カウンタは、図22(e)に示すようにして、PID1位置ロードフラグが得られたタイミングで、この位置に対応するカウント初期値からのカウントを開始するものである。
そしてこの場合にも、セクタ内位置推定カウンタのカウント値に基づいて、各種の制御タイミングが発生され、例えば図22(f)に示されるようにトラッキングサーボ制御をホールドさせるためのトラックホールド信号も生成することができる。
このような動作は、例えば先の第1例に対応した図19〜図21の回路を応用すれば容易に実現可能である。
【0093】
3−4.セクタ内位置推定動作(第3例)
続いて、セクタ内位置推定動作の第3例について説明する。この第3例では、ヘッダ領域内におけるPAの検出を基準としてセクタ内位置推定を行うものとされる。
ここで、PAとしては、PA1,PA2の2種類が存在し、PA1はHeader Field 1,3に格納され、PA2はHeader Field 2,4に格納されているものである。従って、PA1,PA2の検出のみによっては、その検出結果から直接的にPIDナンバについての特定を行うことはできない。但し、この第3例における場合のようにヘッダ検出情報と、ランド/グルーブ検出情報を用いさえすれば、これらの情報の論理的組み合わせから、PIDナンバを特定することが可能となるものである。
【0094】
そこで、動作説明に先立って、図24により、PA,ヘッダ検出信号、及びランド/グルーブ検出信号によるPIDナンバ推定の論理を図24に示しておく。
この図の見方は、例えば最上段については、ランド/グルーブの検出結果がランドを示し、また、ヘッダ検出信号HD1,HD2について、HD=1,HD=0となっている。ここで、ヘッダ検出信号HD1は、Header Field 1,3を通過しているときに‘1’(Hレベル)となり、ヘッダ検出信号HD2はHeader Field 2,4を通過しているときに‘1’(Hレベル)となる。従って、HD=1,HD=0の場合とは、Header Field 1,2を通過している状態に対応する。
また、PA1,2については、PA1=1、PA=0であるとして、PA1が検出された状態であることが示されるものである。
このような論理状態では、対応するのはPID3とされることになる。つまり、この場合にはHeader Field 3のPA1を検出している状態に対応しているものである。
このようにして、PA1,2を検出する場合であっても、ランド/グルーブ情報、ヘッダ検出信号とを利用することで、一義的に対応するPIDを特定することが可能となる。
【0095】
上記図24の論理を踏まえ、図23のタイミングチャートにより、第3例としてのセクタ内位置推定動作について説明する。
この場合にも、図23(a)に示すようにしてディスクからデータが読み出されたものとされる。そして、図23(b)に示すように、Header Field 1,2の区間と、Header Field 3,4の各区間が検出されることで、Header Field 1,2の区間に対応してはヘッダ検出信号HD1がHレベルとなり、Header Field 3,4の区間に対応してはヘッダ検出信号HD2がHレベルとなっている。
【0096】
また、図23(c)に示すようにして、ヘッダ領域内のPAの位置に対応して、PA1を検出して得られるPA1検出信号と、PA2を検出して得られるPA2検出信号とが立ち上がることになる。但し、この図の場合においては、Header Field 4内のPA2についての検出がエラーとなっている状態例が示されている。
【0097】
また、このときには、トラックはグルーブとされており、この検出結果としては図23(d)に示すようにして、ランド/グルーブ検出信号は、グルーブであることを示すLレベルとなっている。
なお、図23(b)に示すヘッダ検出信号HD1,HD2は、ヘッダ検出部15により検出され、図23(d)に示すランド/グルーブ検出信号は、ランド/グルーブ検出部17により検出される。
また、PA1,PA2については、例えばタイミング生成部18内において、PA1,PA2の検出を行う機能回路部を構成するようにすればよいものである。
【0098】
そして、この場合には、セクタ内位置推定カウンタのカウント値に基づいて、図23(e)に示すようなタイミングにより、PID(1,2,3,4)検出ウィンドウが発生される。前述もしたように、PA1,PA2検出信号のみによっては、検出されたPAに対応したPIDナンバの特定はできないのであるが、図24によっても説明したように、ヘッダ検出信号HD1,HD2(図23(b))、ランド/グルーブ検出信号(図23(d))を利用することで、PIDナンバを推定することができるわけであり、図23(e)の各PID(1,2,3,4)検出ウィンドウも、図24に示した論理を根拠として、PID1〜4の各々のタイミングに応じて発生するようにされていることで、PIDナンバを特定したPID検出がほぼ確実なものとなるようにしているものである。
【0099】
そして、この場合には、図23(c)に示すPA(1,2)検出信号と、図23(d)に示されるPID(1,2,3,4)検出ウィンドウとの論理積に基づいて、図23(f)に示すPID(1,2,3,4)位置ロードフラグが生成されることになる。
この場合には、PID1位置ロードフラグ、PID2位置ロードフラグ、PID3位置ロードフラグが立ち上がることとなるので、図23(g)に示すように、最初のPID1位置ロードフラグが立ち上がるタイミングで、セクタ内位置推定カウンタのカウント初期値がロードされてカウントが開始されることとなる。
そして、この場合にも、図23(h)に示されるトラッキングサーボ制御のホールドなどをはじめとする、各種制御動作のタイミングが、セクタ内位置推定カウンタのカウント値に基づいて発生されることになる。
【0100】
3−5.セクタ内位置推定動作(第4例)
続いて、セクタ内位置推定動作の第4例について説明する。この第4例としては、上記第1例から第3例よりも、より簡易な検出動作となっている。この第4例においては、ヘッダ検出信号HD1,HD2を基準として、セクタ内位置推定カウンタのカウントが行われる。
【0101】
図25のタイミングチャートには第4例としてのセクタ内位置推定動作が示されている。
この図に示すようにして、図25(a)に示すデータに対し、図25(b)に示すように、Header Field 1,2、Header Field 3,4の各区間が検出されていることで、図示するタイミングによって、ヘッダ検出信号HD1、HD2がそれぞれHレベルとなる期間が得られている。
また、Header Field 1,2、Header Field 3,4に対応する検出波形は、直後にトレースするトラックがランドであるのかグルーブであるのかによってその極性が反転する。そこで、図25(d)に示すようにして得られるランド/グルーブ検出信号の状態により、Header Field 1,2、Header Field 3,4の何れを検出しているものであるのか、つまり、ヘッダを検出して得られる信号が、HD1,HD2のいずれであるのかを識別することが可能になる。
【0102】
そして、この場合においては、図25(c)に示すようにして、ヘッダ検出信号HD1の立ち上がりエッジとヘッダ検出信号HD2の立ち上がりエッジを、ロード信号とするようにされる。
この場合には、ヘッダ検出信号HD1の立ち上がりエッジとヘッダ検出信号HD2の立ち上がりエッジとが共に得られている状態が示されている(図25(c))ので、先に得られているヘッダ検出信号HD1の立ち上がりエッジのタイミングで、図25(e)に示すようにしてセクタ内位置推定カウンタをロードしてカウントを開始させているものである。この場合のカウント初期値としては、Header Field 1の開始位置に対応して決定されることになる。
そして、この場合においても、図25(f)に示すトラッキングサーボ制御のホールド等をはじめとする制御タイミングは、セクタ内位置推定カウンタのカウンタ値によって発生されることになる。
【0103】
4.セクタ同期保護動作(第1例)
以上、図18〜図25により、本実施の形態としてのセクタ内位置推定動作(第1例〜第4例)について説明を行った。そして、これら第1例から第4例までのセクタ内位置推定動作のうちで、最も精度が高いのは、第1例の動作であるといえる。
この第1例のセクタ内位置推定動作によっては、PID検出結果を基準としている。これは換言すれば、セクタ内位置推定カウンタのカウント値が適正でないとされる場合には、自ずとカウント値に基づいて活性化される各種の制御タイミングが適正でなくなるので、PIDが正常に読み出せないこととなる。従って、PIDが適正に読み出されたか否かを識別することで、セクタ内位置推定結果が正しいものであるか否かを判定できることになる。また、第1例の動作は、PID検出結果を基準としていることで、上記したように最も高精度ではあるが、PIDが読み出しできない状態となったときには、その信頼性が確保できないものとなる。
【0104】
これに対して、例えば第4例のセクタ内位置推定動作は、ヘッダ領域に特有の振幅変化を利用したヘッダ検出結果を基準としていることから、第1例のセクタ内位置推定動作よりも推定結果の精度は劣るものの、基準となるタイミングを得るための信号検出としては、ヘッダ領域の検出であるという点で簡易であり、従って、例えばPIDが読めなくともヘッダ領域の検出を行ってセクタ内位置推定動作が遂行できる可能性は著しく高い。
【0105】
そこで、本実施の形態としては、セクタ内位置推定動作がより信頼性の高いものとなるようにすることを目的として、上記した背景を踏まえ、以降説明するようにしてセクタ内の同期保護動作を得る構成を採るようにもされる。
【0106】
図26のタイミングチャートは、本実施の形態としてのセクタ同期保護動作(第1例)の概要を示している。
ここでのセクタ同期保護動作としては、PID検出を行った結果に基づいてセクタ同期がロックしていない状態(unlock)と、ロックしている状態(lock)とを識別するようにしている。つまり、図26(d)に示すようにしてlock状態ではHレベルとなり、unlock状態ではLレベルとなる信号LOCKを発生させるものである。
【0107】
そして、上記信号LOCKは次のようなタイミングで発生される。
ここで、図26(a)にはPID評価タイミングが示されている。このPID評価タイミングのフラグは、例えば1セクタ単位ごとに立つもので、1セクタ内のPID1,2,3,4の読み出し及びエラー検出が終了したタイミングで得られる。そして、このPID評価タイミングフラグが得られたときに、PID評価が行われる。つまり、セクタ同期保護にあたっては、1セクタ内におけるPIDの評価が行われるものである。ここでのPID評価の動作については後述するが、PID評価の結果として、例えばPID1,2,3,4のすべてが適正に検出されたのであれば、図26(b)に示すようにしてPID検出OKフラグが立つこととなり、NGとなったのであれば、このPID検出OKフラグは得られないことになる。
【0108】
ここでは、例えば、図26(d)に示すようにして、信号LOCKがLレベルとなっており、unlockの状態にあったものとされている。そして、このような状態のもとでは、図26(c)に示されるセクタ同期保護カウンタのカウント値は0にリセットされる。そして、この状態のもとで、はじめてPID検出OKフラグが得られるとすると、ここでカウントアップが行われて、図26(c)に示すようにして、カウント値は「1」となる。そして、この後において連続してPID検出OKフラグが得られたとすると、図26(c)のセクタ同期保護カウンタのカウント値は、PID検出OKフラグが得られたタイミングごとにカウントアップを行っていくことになる。なお、unlockの状態の下、PID検出OKフラグが4回連続して得られることなく途中でNGの結果となったときには、このタイミングでカウント値は「0」にリセットされる。
【0109】
また、ここでのunlock状態の下でのセクタ同期保護カウンタのカウント値の最大値は「4」として設定されている。そして、この場合には、図26(b)のPID検出OKフラグが4回以上連続して得られている状態が示されていることから、セクタ同期保護カウンタのカウント値は最大値である「4」までカウントアップされることになる。これに応じては、図26(d)に示すようにして信号LOCKはHレベルとなる。つまり、unlockの状態からlock状態に遷移するようにされる。
【0110】
上記のようにして信号LOCKがHレベルに反転したタイミングでは、カウント値は「4」から「0」にリセットされるようになっている。そして、このようなlock状態が開始された時点からPID検出OKフラグがセクタ期間ごとに連続して得られている限りは、カウント値は、「0」を維持するようにされる。つまり、lock状態で、かつ、カウント値「0」の場合にはlock状態が安定して維持されているものと見ることができる。
【0111】
また、lock状態でのカウント値の最大値は「3」として設定されている。そして、図26(b)(c)に示すようにして、lock状態の下で何らかの要因によってPIDの読み出しがエラーとなって、PID評価タイミングに同期してPID検出OKフラグが立たない状態が連続した場合には、カウント値がカウントアップされるようになっている。
そして、PID検出OKフラグが立たない状態が3回連続して、カウント値の最大値が「3」に至ると、信号LOCKはLレベルとなってunlockの状態を示すこととなる。また、これと同時に、カウント値は「0」にリセットされる。
【0112】
なお、lock状態下で、カウンタ値が「1」又は「2」の状態となっていたときに、改めてPID検出結果がOKとなったときには、カウンタ値は「0」にリセットされるようになっている。
【0113】
そして、本実施の形態としては、図26(d)(e)に示されるように、unlock状態では、図25に示したヘッダ領域検出を基準とするセクタ内位置推定動作とし、lock状態では図18に示したPID検出を基準とするセクタ内位置推定動作とするように切り換えを行うものである。
このようにして、lock/unlockの状態に応じてセクタ内位置推定動作を切り換えるようにすれば、再生動作が安定しているlock状態ではPID検出に基づいた高精度なセクタ内位置推定結果が得られることになる。その一方で、適正なPIDの読み出しが期待できないようなunlockの状態では、PID検出に依存しないヘッダ検出に基づくセクタ内位置推定とすることで、再生信号が不安定な状態でも適正なセクタ内位置推定結果が得られることになる。この結果、本実施の形態では、lock/unlockの状態に関わらず、ほぼ定常的に信頼性の高いセクタ内位置推定結果を得ることが可能となるものである。
【0114】
また、図26に示した信号LOCKの生成動作によれば、unlockの状態下でPID検出についてOKとなる結果が4セクタ連続して得られたときにlock状態となり、また、lock状態下でPID検出についてNGとなる結果が3回連続して得られたときにunlock状態となるようにされていることになる。
例えば、lock/unlock状態を発生させるのには、単に、PID検出OK/NGの結果にそのまま対応させるようにすることも考えられるのであるが、このような場合には、安定的にlock状態が継続している途中で、一時的にPID検出エラーとなったセクタが発生したような場合であっても、ヘッダ検出に基づくセクタ内位置推定動作に切り換わってしまい、逆に、推定結果の精度を低めることとなってしまう。
これに対して、本実施の形態では上記のようにして、PID検出結果について或る程度の連続性が得られることを条件として、lock/unlock状態の切り換えを行うようにしていることで、上記したような不都合を回避しているものである。
【0115】
図27のブロック図は、上記図26(e)に示されるようにして、lock/unlock状態に応じてセクタ内位置推定動作を切り換え可能に構成されるタイミング生成部18(セクタ内位置推定カウンタ)の構成を示している。なお、この図に示す構成は、先に図19に示したPID検出基準のセクタ内位置推定カウンタの構成を基としていることから、図19と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0116】
この図27に示すセクタ内位置推定カウンタは、図19に示す構成に対してセレクタ64、スイッチ65,66が追加されている。
セレクタ64には、HD1検出位置相当値、HD2検出位置相当値が入力されている。HD1検出位置相当値はHeader Field 1,2からなるヘッダ領域前半部の検出タイミングに対応したカウント初期値であり、HD2検出位置相当値は、Header Field 3,4からなるヘッダ領域後半部の検出タイミングに対応したカウント初期値である。
【0117】
また、スイッチ65は、セレクタ61,64の出力を択一的に選択してカウンタ62のカウント入力に対して出力する。スイッチ66は、PID(1,2,3,4)位置ロードフラグと、HD(1,2)位置ロードフラグとについて、択一的に選択してカウンタ62のロード端子に対して出力する。
これらスイッチ65、66は、共にセクタ同期lock/unlockの状態に応じて切り換えられるようにされている。つまり、図26(d)に示した信号LOCKがHレベル(lock)のときにはスイッチ65は、PID(1,2,3,4)位置ロードフラグを選択してカウント入力とし、スイッチ66は、PID(1,2,3,4)位置ロードフラグを選択してロード入力とする。つまり、この信号経路には、図19に示した回路構成と同等となり、PID検出に基づいたセクタ内位置推定が行われることになる。
また、信号LOCKがLレベル(unlock)のときにはスイッチ65は、HD(1,2)位置ロードフラグを選択してカウント入力とし、スイッチ66は、HD(1,2)位置ロードフラグを選択してロード入力とする。この信号経路の場合には、図25のタイミングチャートに示した、ヘッダ検出に基づくセクタ内位置推定が行われることになる。つまり、図26(e)に示したようなタイミングによって、セクタ内位置推定動作が切り換えられるものである。
【0118】
また、上記図27に示した回路の動作を実現させるのにあたっては、図26(a)(b)(c)(d)に示したような動作によって、しかるべきタイミングで信号LOCKを発生させる必要がある。そこで、次に、信号LOCKを生成するための構成について説明を行う。
【0119】
図28のタイミングチャートには、図26(a)(b)に対応した、PID検出判定のための動作が示される。なお、この図に示される動作は、例えばPID検出部16において実行されるように構成すればよい。
例えば或る1つのセクタについて、PID1が検出されたとすると、図28(a)に示すようにして、その検出時点のタイミングに応じて信号pid1 ldpedgeが得られる。同様にして、PID2,3,4が検出されたのであれば、その検出時点のタイミングで図28(b)(c)(d)に示すように、pid2 ldpedge,pid3 ldpedge, pid4 ldpedgeが得られることになる。
【0120】
そして、上記図28(a)〜(d)に示す検出タイミングに対応させては、図28(e)〜(h)に示すようにして、保護ウィンドウである、pidldmask_rg[0] ,pidldmask_rg[1], pidldmask_rg[2], pidldmask_rg[3]が生成される。そして、PID1については、pidldmask_rg[0]がHレベルとなっている期間内に信号pid1 ldpedgeが得られたとされると、図28(i)に示すようにして、個々のPIDについての検出OKフラグである、pidlddtctが立つようにされる。同様にして、PID2,3,4については、pidldmask_rg[1], pidldmask_rg[2], pidldmask_rg[3]がHレベルとなっている期間内においてpid2 ldpedge,pid3 ldpedge, pid4 ldpedgeが得られたのであれば、pidlddtctが立つことになる。
【0121】
図28(i)の検出OKフラグpidlddtctに応答しては、図28(j)に示す信号pidlded_rgが活性化する。この信号pidlded_rgは、図示するように、PID1に対応する検出OKフラグpidlddtctが立ったときにLレベルからHレベルに立ち上がり、また、PID1,2,3,4に対応する4つすべての検出OKフラグpidlddtctが得られたときに、例えば現セクタ期間においてはHレベルを維持する信号となる。逆に、PID1,2,3,4に対応する4つの検出OKフラグpidlddtctのうちの1つでも立たなかった場合には、Lレベルとなる信号である。
【0122】
そして、上記のようにして、PID1〜PID4までのすべての検出が終了したとされる所要のタイミングで、PID評価タイミングを示すフラグpidevalが立つようにされる。このフラグpidevalが、図26(a)のPID評価タイミングに対応する。
そして、このタイミングでもって、図28(j)に示す信号pidlded_rgがHレベルであるか、Lレベルであるのかを参照することになる。つまり、PID1〜PID4についての検出結果がOKであったのか、NGであったのかの判定が行われる。そして、HレベルであるとしてPID検出結果がOKである場合には、図28(l)に示すフラグpidtmgokが立つことになる。これは、図26(b)に示すPID検出OKフラグとなる。
これに対して、仮に信号pidlded_rgがLレベルである場合には、フラグpidtmgok(PID検出OKフラグ)に代えて、図28(m)に示すフラグpidtmgngが立つこととなる。
【0123】
そして、上記のようにして得られた、フラグpidtmgok及びフラグpidtmgngを利用して、図29に示す構成によるセクタ同期保護カウンタが動作することで、信号LOCKのタイミングが発生される。
この図に示す回路において、信号LOCKを発生させるのは、フリップフロップ81とされる。このフリップフロップ81では、セット端子に入力される信号rpendがHレベルに立ち上がるタイミングでHレベルの信号LOCKを出力し、リセット端子に入力される信号fpendがHレベルに立ち上がるタイミングで、Hレベルの信号LOCKをLレベルとするようにリセットする。つまり、信号LOCKがHレベル/Lレベルとなるタイミングは、信号rpend,fpendをトリガとして発生することになる。
なお、このフリップフロップ81及び後述するカウンタは78は、クロックCLKのタイミングで動作するようになっている。
【0124】
そして、上記信号rpend,fpendのタイミングは、カウンタ78を備えた回路部によって発生される。
カウンタ78のカウント入力に対しては、図26(d)にても説明した、カウント初期値である「0」がセットされている。
また、イネーブル端子には、信号LOCK,フラグpidtmgng,pidtmgokの3つの信号を利用した、ANDゲート71,72及びORゲート73から成る論理回路部の出力が入力される。この論理回路部(ANDゲート71,72,ORゲート73)の出力としては、信号LOCKがHレベルの状態では、フラグpidtmgngが立ち上がるごとにイネーブル端子にHレベルの信号を入力して、カウントアップを実行させる。これに対して、信号LOCKがLレベルの状態では、フラグpidtmgokが立ち上がるごとにイネーブル端子にHレベルの信号を入力して、カウントアップを実行させることになる。これにより、図26に示したようにして、lock状態下では、PID検出が連続してNGとなるごとにカウントアップされることになる。
【0125】
また、ロード端子には、信号LOCK,フラグpidtmgng,pidtmgok、信号rpend,fpendを利用した、ORゲート74、ANDゲート75,76、及びORゲート77から成る論理回路部の出力が入力される。
この論理回路部(ORゲート74、ANDゲート75,76、ORゲート77)によっては、信号rpend,fpendの何れか一方が立ち上がったときにHレベルのロード信号を出力し、カウンタ入力をロードする。つまり、カウント値を初期値の「0」にリセットする。これは、lock→unlock若しくはunlock→lockに状態遷移したときにカウンタ値を「0」にリセットする動作に対応する。
また、信号LOCKがHレベルの状態ではフラグpidtmgok(PID検出OKフラグ)が立つごとにHレベルのロード信号を出力するようにもされることで、カウント値を「0」レベルにリセットする動作が得られる。これは、lock状態のもとで、PID検出OKフラグが連続している限りは、カウント値「0」が維持される動作に対応する。
また、信号LOCKがLレベルの状態ではフラグpidtmgngが立つごとに「0」レベルにリセットする動作が得られる。これは、unlock状態のもとで、PID検出OKフラグが得られない限りは、カウント値「0」とする動作に対応する。
【0126】
カウンタ78では、上記のようにして入力されるイネーブル信号とロード信号によって、カウント初期値=0とされたうえでのカウント動作を実行する。そして、そのカウント値の出力は、比較器79及び比較器80に対して分岐して入力される。
比較器79では、カウント値と基準値rpmaxとについて比較を行う。ここで、基準値rpmaxとしては、図26(c)にて説明した、unlock状態時のカウンタ最大値である「4」がセットされているものとされる。そして、カウント値が基準値rpmax以上である場合にHレベルの信号をANDゲート82に出力する。ANDゲート82では、比較器79の出力と信号LOCKの反転入力との論理積をとって出力する。これが信号rpendとなる。つまり、信号がHレベルとしてフリップフロップ81のセット端子に入力されることで、信号LOCKをLレベルからHレベルに立ち上げて、unlock状態からlock状態に遷移させる。
【0127】
一方の比較器80では、カウント値と基準値fpmaxとについて比較を行う。基準値fpmaxは、lock状態時のカウンタ最大値「3」がセットされている。そして、カウント値が基準値fpmax以上である場合にHレベルの信号をANDゲート83に出力する。ANDゲート83では、比較器79の出力と信号LOCKの論理積をとることで信号fpendを出力する。そして、Hレベルの信号fpendがフリップフロップ81のリセット端子に入力されれば、信号LOCKをLレベルからHレベルに立ち下げて、lock状態からunlock状態に遷移させることになるものである。
なお、信号RST_Xは、カウンタ78及びフリップフロップ81に対してハードウェアリセットをかけるためのものとされる。
【0128】
5.セクタ同期保護動作(第2例)
続いてセクタ同期保護動作の第2例について説明する。
上述の第1例としてのセクタ同期保護動作としては、lock/unlockという2つの状態間での遷移としていたのであるが、図30のタイミングチャートにおける、図30(d)に示すようにして、第2例においては、lock,unlock1,unlock2の3つの状態間での遷移を行うこととする。
【0129】
そして、この場合の上記3つの状態間での遷移の動作については、次のようになる。
ここで、この第2例としてのセクタ同期保護動作を得るのにあたっては、図30(a)(b)(c)に示すようにして、PID評価タイミング、PID検出OKフラグ、及びセクタ同期保護カウンタの動作としては同様となる。つまり、図28に示した動作が実行され、図29に示した回路構成が応用される。また、状態遷移に基づくセクタ内位置推定動作の切り換えのための構成としても、図27に示した回路構成を応用するようにされる。
【0130】
先ず、unlock1は、lock状態でない場合において、セクタ同期保護カウンタのカウント値が「0」であるときに対応して設定される。そして、例えばunlock1の状態から、PID検出結果がOKとなってカウント値について「1」「2」「3」「4」の何れかが得られている状態では、unlock2の状態に遷移するものである。但し、この図では示されてはいないが、unlock2の状態下で1回でもPID検出結果がNGである場合には、unlock1に遷移する。
そして、unlock2の状態でカウント値が「4」にまでカウントアップされた場合には、lockに遷移する。そして、lock状態下でPID検出結果NGが3回連続してカウント値が「3」に至るとunlock1の状態に戻るようにされる。
【0131】
なお、参考のために、上述したlock,unlock1,unlock2の3つの状態間での遷移について図31により概念的に示す。
同期保護動作が開始されると、例えば最初はunlock1の状態となる。そして、PID検出結果がOKとなってフラグpidtmgokが立ち上がればunlock2の状態に遷移することとなる。但し、unlock2の状態下で一度でもPID検出結果がNGとなってフラグpidtmgngが発生したのであればunlock1の状態に戻るようにされる。
また、unlock2の状態下においてPID検出OKの結果が4回連続して信号rpendが立ち上がればlock状態に遷移する。lock状態下では、NGのPID検出結果が3回連続して信号fpendが立ち上がるとunlock1に遷移する。
【0132】
ここで説明を図30に戻すが、上記のようにして遷移するlock,unlock1,unlock2の3状態に対応させては、セクタ内位置推定動作は、図30(e)に示すようにして切り換えを行うようにされる。つまり、unlock1の状態下ではヘッダ検出に基づくセクタ内位置推定動作とし、lock,unlock2の状態ではPID検出に基づくセクタ内位置推定動作とするものである。
このようにすれば、精度ではPID検出に基づくセクタ内位置推定動作よりも劣るとされるヘッダ検出に基づくセクタ内位置推定動作に切り換えが行われる機会を、例えば第1例のセクタ同期保護動作の場合よりも少ないものとすることができるので、全般的にはより高精度のセクタ内位置推定結果を得ることが可能となるものである。
【0133】
そして、図30(d)に示すタイミングによりlock,unlock1,unlock2の3状態を発生させるためには、図28に示される動作及び図29に示した回路に対して、例えば図32に示すセクタ同期保護回路の構成を付加するようにされる。
この図に示すセクタ同期保護回路は、デコーダ90、ORゲート91、フリップフロップ91,92を備えて構成される。
ここで、デコーダ90には図示するようにして7種類の信号が入力されており、デコーダ90では、図33に示す真理値表に従って、信号PPRSTT1,PPRSTT2を出力するようにされている。信号PPRSTT1はフリップフロップ92に入力され、信号PPRSTT2はフリップフロップ93に入力される。これらフリップフロップ92,93はクロックCLKを入力して動作する。
また、ORゲート91では、デコーダ90に入力されているのと同じ7種類の信号についての論理和を、フリップフロップ92,93のイネーブル信号として出力する。つまり、上記7種類の信号の何れか1つでも立ち上がっている状態であれば、フリップフロップ92,93の出力(Q)が有効となるものである。
【0134】
そして、フリップフロップ92では、入力された信号PPRSTT1を信号PRSTT1として出力する。この信号PRSTT1は、図30(d)におけるlockのタイミングに対応してのみHレベルとなる信号とされる。換言すれば、信号PRSTT1は、Hレベルとなることでlock状態に遷移させるトリガとして機能する信号であることになる。
また、フリップフロップ93では、入力された信号PPRSTT2を信号PRSTT2として出力する。この信号PRSTT2は、図30(d)におけるlock及びunlock1のタイミングに対応してLレベルとなり、unlock2のタイミングに対応してHレベルとなる信号である。
つまり、信号PRSTT2がHレベルに立ち上がるタイミングでunlock2に遷移させるものである。また、信号PRSTT1がLレベルとされた上で、かつ、信号PRSTT2もLレベルである場合には、unlock1の状態に遷移させることになる。
従って、この第2例に対応させて図27に示したセクタ内位置推定カウンタを構成する場合には、スイッチ65,66を切り換えるための信号として、信号PPRSTT1がHレベルのとき、及び信号PRSTT2がHレベルのときにHレベルとなり、信号PPRSTT1及び信号PRSTT2が共にLレベルの場合にLレベルとなる信号を与えればよいことになる。
【0135】
なお、上記第1例及び第2例のセクタ同期保護動作に伴っては、例えば次のような応用例を考えることができる。
つまり、lock(及びunlock2)状態下においてはPID読み出しの信頼性が高く、また、unlock(unlock1)状態下ではPID読み出しの信頼性がlock状態時よりも劣るものとして捉えた上で、lock状態下ではPID(1,2,3,4)のうち、1つでも読み出しがOKであればそのPIDを信号処理制御のために採用し、unlock状態では、PID(1,2,3,4)のうち、例えば2以上のPIDの読み出しがOKとならなければそのPIDを採用しないとすることが考えられる。
また、上記第1例及び第2例のセクタ同期保護動作にあっては、セクタ内位置推定動作について、PID検出基準の方式とヘッダ領域検出基準の方式とで切り換えを行うようにしているが、採用すべき複数のセクタ内位置推定動作としてはこの2つに限定されるものではない。つまり、セクタ内位置推定動作については、第1例から第4例までの4例による方式を挙げていることから、例えばこれらのうちから適切とされる2つの方式を採用してよいものである。
【0136】
また、本発明としては上記した構成に限定されるものではなく、適宜変更が可能とされる。
例えば、上記実施の形態としては、DVD−RAMを再生する場合を例に挙げているが、再生対象となるディスクの種別はこれに限定されるものではなく、例えば本発明が応用可能なトラックフォーマットのディスクでありさえすればよいものである。また、ここでは、再生時における動作として説明しているが、記録時においても、同様に、セクタなどの所定の単位情報領域内の位置に応じて制御処理を実行する必要のある場合には本発明を適用できる。
【0137】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、セクタ(単位情報領域)内位置推定動作(タイミング発生手段)として、検出すべき情報を異にする複数のセクタ内位置推定動作を実行可能とされる。そして、アドレス(PID)検出についてのOK/NGの結果に基づいてセクタ同期状態を判定し、この判定結果に基づいて上記したセクタ内位置推定動作を切り換えるようにしている。
このような構成であれば、例えば同期状態が安定しているときには、精度の高い推定結果が得られるセクタ内位置推定動作を選択し、同期状態として不安定な場合や同期がとれていない場合には、例えば推定結果の精度は劣るものの、基準となる情報の検出が容易なセクタ内位置推定動作を選択するなどのようにして、同期状態に応じての適切なセクタ内位置推定動作の選択、切り換えが可能となるものである。これによって、例えばセクタ内位置推定動作の同期を迅速にとることが可能になる、つまり、セクタ同期保護が有効にはたらくために、再生の信頼性が向上することとなる。
【0138】
また、同期状態の判定にあたっては、現時点以前のアドレス(PID)検出についてのOK/NGの結果の履歴を利用するようにしていることで、例えば突発的な検出エラーなどに反応せずに、より安定したセクタ同期保護動作を得ることが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としてのディスクドライブ装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態のディスクドライブ装置における光学系の構成例を示す概念図である。
【図3】本実施の形態のディスクドライブ装置におけるフォトディテクタ及び信号の生成方法を示す説明図である。
【図4】DVD−RAMとされるディスク全体に関してのトラックフォーマットを示す説明図である。
【図5】DVD−RAMのトラックフォーマットとして、1セクタ内のトラック配列を概念的に示す説明図である。
【図6】DVD−RAMのトラックフォーマットとして、1セクタを形成するデータ構造を概念的に示す説明図である。
【図7】DVD−RAMのトラックフォーマットとして、1セクタを形成するデータ構造を各領域のサイズと共に示す説明図である。
【図8】PIDの構造を示す説明図である。
【図9】1セクタ内のデータ領域に記録されるデータの構造を示す説明図である。
【図10】本実施の形態のセクタ内位置推定結果に基づいた各種制御タイミング例を示すタイミングチャートである。
【図11】セクタ内位置推定結果に基づくトラッキングサーボ制御ホールドのための構成例を示すブロック図である。
【図12】セクタ内位置推定結果に基づくRF信号DC引き込みのための構成例を示すブロック図である。
【図13】セクタ内位置推定結果に基づくデータの転送制御のための構成例を示すブロック図である。
【図14】セクタ内位置推定結果に基づくPLL回路引き込み制御を実現するための構成例を示すブロック図である。
【図15】セクタ内位置推定結果に基づくデータのバッファメモリへの転送制御を実現するための構成例を示すブロック図である。
【図16】セクタ内位置推定結果に基づくPLL回路引き込み制御を実現するための他の構成例を示すブロック図及びタイミングチャートである。
【図17】RF信号DC引き込み動作を概念的に示す説明図である。
【図18】本実施の形態のセクタ内位置推定動作(第1例)を示すタイミングチャートである。
【図19】第1例としてのセクタ内位置推定動作に対応するセクタ内位置推定カウンタの構成例を示すブロック図である。
【図20】図19に示すセクタ内位置推定カウンタにより得られる信号に基づいたトラックホールド信号生成のための構成例を示すブロック図である。
【図21】図19に示すセクタ内位置推定カウンタが利用する、PID位置ロード信号を生成するための構成を示すブロック図である。
【図22】本実施の形態のセクタ内位置推定動作(第2例)を示すタイミングチャートである。
【図23】本実施の形態のセクタ内位置推定動作(第3例)を示すタイミングチャートである。
【図24】図23に示すセクタ内位置推定動作により得られる信号に基づくPIDナンバの推定を説明するための説明図である。
【図25】本実施の形態のセクタ内位置推定動作(第4例)を示すタイミングチャートである。
【図26】本実施の形態のセクタ同期保護動作(第1例)を示すタイミングチャートである。
【図27】本実施の形態のセクタ同期保護動作に対応するセクタ内位置推定カウンタの構成例を示すブロック図である。
【図28】PID検出判定の動作を示すタイミングチャートである。
【図29】本実施の形態のセクタ同期保護動作の実現に必要とされるセクタ同期保護カウンタの構成例を示す論理回路図である。
【図30】本実施の形態のセクタ同期保護動作(第2例)を示すタイミングチャートである。
【図31】セクタ同期保護動作(第2例)における状態遷移を概念的に示す説明図である。
【図32】セクタ同期保護動作(第2例)に対応するセクタ同期保護回路の構成例を示す論理回路図である。
【図33】図32に示すデコーダの真理値が示される説明図である。
【図34】従来例におけるヘッダ検出のための構成例を示すブロック図である。
【図35】図34に示す構成の回路によるヘッダ検出動作を示す説明図である。
【図36】図34に示す構成の回路によるヘッダ検出動作として誤検出が行われた場合を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光学ディスク、2 スピンドルモータ、3 光学ピックアップ、3a 二軸機構、4 RFアンプ、4a HPF、4b 初段アンプ、5 サーボプロセッサ、5a,5d サーボフィルタ、5b ホールド信号出力回路、6 駆動回路、7 二値化回路、8 クロック再生回路、8a PLL回路、9 デコード回路、10 エラー訂正回路、10a バッファリングコントローラ、11 バッファメモリ、12 データインターフェイス、13 システムコントローラ、14 RAM用ブロック、15 ヘッダ検出部、16 PID検出部、17 ランド・グルーブ検出部、18 タイミング生成部、19 スレッド機構、20 転送制御回路、30 レーザダイオード、34 対物レンズ、37 フォトディテクタ、40 ホストコンピュータ51 ウォブル保護回路、52 第1PLL回路、54 第2PLL回路、61,64 セレクタ、62 カウンタ、63,90 デコーダ、65,66 スイッチ、78 カウンタ、79,80 比較器、81,92,93 フリップフロップ
Claims (1)
- セクタの連続によって情報が記録されているディスク状記録媒体に対応して記録又は再生を行うことのできるディスクドライブ装置において、
上記ディスク状記録媒体から読み出される信号から、上記セクタにおけるヘッダ領域内に記録される特定の情報を検出するもので、
上記特定の情報として、
物理アドレス、
上記物理アドレスごとの直前に記録され、後続の物理アドレスのバイト同期を図るために所定数のチャネルビットによるパターンを有して記録されるアドレスマーク、
上記物理アドレスとこれに続く上記エラー検出処理に利用するエラー検出符号の直後に記録されて境界を示す境界領域上記物理アドレスとこれに続く上記エラー検出処理に利用するエラー検出符号の直後に記録されて境界を示す境界領域、
及び、上記ヘッダ領域として、記録可能領域のトラックに対して1/2トラックピッチずらして配置される前半のヘッダ領域と、この前半のヘッダ領域とは反対方向にトラックに対して1/2トラックピッチずらして配置される後半のヘッダ領域の両者、
のうちの何れか1つを検出する、第1の検出手段と、
上記ディスク状記録媒体から読み出される信号から、上記セクタにおけるヘッダ領域内に記録される上記特定の情報を検出するもので、上記特定の情報として、上記第1の検出手段とは異なる特定の情報のうちの1つを検出する第2の検出手段と、
上記第1の検出手段と上記第2の検出手段のうちの何れかから出力される検出信号のタイミングに基づいて計時処理を実行することで、上記セクタに記録される所定領域に対応するタイミング信号を発生させるタイミング発生手段と、
上記ディスク状記録媒体から読み出される信号から、上記物理アドレスが適正に読み出せたか否かの判定を行うアドレス判定手段と、
上記アドレス判定手段の判定結果に基づいて、上記タイミング発生手段が発生するタイミング信号が、上記セクタ内の上記所定領域と同期しているか否かを判定する同期状態判定手段と、
上記同期状態判定手段による同期しているか否かの判定結果に応じて、上記タイミング発生手段に出力させる検出信号を、上記第1の検出手段と上記第2の検出手段との間で選択する選択手段と、
を備えるディスクドライブ装置。
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