JP2002298138A - 人物検出装置及びこの装置を備えた撮影装置 - Google Patents

人物検出装置及びこの装置を備えた撮影装置

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JP2002298138A
JP2002298138A JP2001097468A JP2001097468A JP2002298138A JP 2002298138 A JP2002298138 A JP 2002298138A JP 2001097468 A JP2001097468 A JP 2001097468A JP 2001097468 A JP2001097468 A JP 2001097468A JP 2002298138 A JP2002298138 A JP 2002298138A
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Kenji Nakamura
研史 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影画面内の被写体の中の人物を正確に検出
する。 【解決手段】 画像作成部101で多点測距データを用
いて撮影画面の各測距点に被写体距離をプロットしてな
る距離画像が作成される。領域分割処理部102で被写
体に対応する領域毎に撮影画面が分割される。分割領域
毎に、幅比演算部104で胴幅、顔幅、幅比(=顔幅/胴
幅)が算出され、撮影倍率演算部105で撮影倍率が演
算される。更に特徴得点演算部106で胴幅、顔幅、幅
比、撮影倍率が所定の得点化関数で人物判定用の得点に
変換され、人物判定部107でその得点を用いて人物で
ある被写体が検出される。撮影倍率の得点化関数は複数
個用意され、胴幅、顔幅及び幅比の特徴得点の総和に基
づいて決定される係数を用いて複数の得点化関数を加重
平均することで得点化用の得点化関数が決定される。撮
影倍率の得点化関数を胴幅等の得点の総和で推定される
被写体に応じた関数とすることで人物の判定精度が向上
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像から当該画像
に含まれる人物の画像を検出する人物検出装置及びこの
装置を備えた撮影装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銀塩フィルムカメラ、デジタルスチルカ
メラ、ビデオカメラ等のカメラの技術分野においては、
多点測距装置及び多点測光装置が実用化され、撮影画面
内の複数点で測定された被写体距離(カメラから被写体
までの距離)と被写体輝度(被写体での反射光量)を用
いて撮影画面内の主被写体(主に人物)の位置を推定
し、その主被写体に焦点及び露出を自動的に調節するカ
メラが実現されている。
【0003】そして、スチルカメラにおいては、多点測
距装置で得られた複数個の被写体距離情報を用いて撮影
画面内における主被写体を検出する方法が種々提案され
ている。
【0004】例えば特開平5−196858号公報に
は、被写体距離に基づきカメラから最近接の被写体を優
先的に主被写体として検出する方法において、多点測距
装置で得られた複数個の被写体距離のうち、同一の主被
写体を測定したものであると推定される被写体距離を抽
出することで、画面内での当該主被写体の占める領域を
抽出し、この領域に対応する多点測光装置での被写体輝
度データを用いて当該抽出領域が人物であるか否かを判
定する方法が示されている。この方法は、被写体距離と
被写体輝度の情報を組み合わせることにより被写体距離
だけで主被写体を検出する方法よりも主被写体として検
出される人物の検出精度を高めるものである。
【0005】また、特開平6−214148号公報に
は、パッシブ型測距装置において、測距センサの受光領
域を複数の領域に分割し、各分割領域毎に被写体距離を
検出し、同一の被写体の被写体距離を検出した分割領域
の範囲を算出するとともに、この範囲と被写体距離との
積で定義される当該被写体の大きさを算出し、この被写
体の大きさに基づいて主被写体を特定する方法が示され
ている。この方法は、撮像面における被写体光像の幅寸
法と被写体距離との積で定義される被写体の大きさに基
づいて主被写体を特定することにより被写体距離だけで
主被写体を特定する方法よりも主被写体の検出精度を高
めるものである。
【0006】また、ビデオカメラにおいては、各フレー
ム画像の色情報を用いて撮影画面内における人物を検出
する方法が種々提案されている。例えば特開平5−37
940号公報には、各フレーム画像から肌色部分を抽出
するとともに、その肌色部分が人物の画像であるか否か
を判定することで撮影画面内の人物を検出する方法が示
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】デジタルスチルカメ
ラ、ビデオカメラ、監視カメラ等の撮影装置において、
AF(自動焦点調節)制御/AE(自動露出調節)制御
や追尾制御を行う場合、制御対象となる主被写体の誤検
出は少ない方が望ましい。特に主被写体が人物の場合
は、その人物は撮影者の意図する撮影対象であり、撮影
画面内における背景等よりも撮影価値は高いと考えられ
るから、画面内における人物検出の誤検出は可能な限り
低い方が望ましい。
【0008】上記従来の特開平5−196858号公報
に記載のものは、被写体距離と被写体輝度とを組み合わ
せて画面内の人物を検出するようにしているので、被写
体距離だけで人物を検出するよりも検出精度は向上する
が、撮影画面内に含まれる被写体は人物に限られるもの
ではなく、主被写体となる人物の被写体距離も任意で、
常に人物が最近接に配置されているとは限らないので、
人物の検出精度としては必ずしも十分とは言えない。
【0009】すなわち、特開平5−196858号公報
に記載のものは、被写体距離に基づいて抽出された複数
の近接に位置する主被写体候補から被写体輝度に基づい
て人物の主被写体を特定するものであるため、人物と類
似した被写体輝度を有する人物以外の主被写体候補が人
物の主被写体として誤検出される虞がある。
【0010】上記従来の特開平6−214148号公報
に記載のものは、被写体の大きさを被写体の1個の幅寸
法と被写体距離とで定義しているため、撮影画面内に人
物と推定される被写体の大きさと略同一の大きさを有す
る人物以外の画像が含まれている場合には誤検出される
虞がある。また、人物とはいっても成人や子供によって
大きさが異なり、被写体距離が同一であっても画面内で
の被写体光像の大きさが相違するため、子供等が人物と
して検出されない場合もあり、成人や子供に関係なく人
物を他の物体と識別して確実に検出することは困難であ
る。
【0011】上記従来の特開平5−37940号公報に
記載のものは、肌色を人物と他の物体との識別ファクタ
ーとしているため、撮影画像の色が正確でないと、誤検
出となる虞がある。また、肌の色は性別、人種、成人、
子供等によって個体差があるため、これらのファクター
によって誤検出となる可能性もある。更に撮影画像の色
情報は光源や周辺の光(環境光)の影響を受け易いの
で、撮影画像から肌色領域が安定して検出できるとは限
らないという問題もある。
【0012】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、画像内に含まれる人物の画像を高い精度で検出
することのできる人物検出装置及びこの装置を備えた撮
影装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、撮影画面にお
ける被写体像に相当する画像を作成する画像作成手段
と、上記画像作成手段で作成された画像を上記撮影画面
内の被写体に対応する複数の領域に分割する領域分割手
段と、上記画像の分割領域毎に、上記画像を分割し得る
当該分割領域又は当該分割領域に対応する上記被写体の
条件に基づいて少なくとも2種類の特徴量を算出する特
徴量算出手段と、上記特徴量毎に当該特徴量を人物らし
さに応じた特徴得点に変換する得点化関数を有し、上記
画像の分割領域毎に、算出された各種類の特徴量を対応
する上記得点化関数を用いて特徴得点に変換する特徴量
点数化手段と、上記画像の分割領域毎に、変換された特
徴得点に基づいて分割領域に対応する被写体が人物であ
るか否かを判定する判定手段とを備えた人物検出装置で
あって、少なくとも1の特徴量に対する得点化関数は複
数の得点化関数をそれぞれ所定の係数を乗じて加算した
ものであり、各係数は当該特徴量以外の特徴量を変換し
てなる特徴得点の総和に基づいて設定されるものである
(請求項1)。
【0014】また、本発明は、撮影画面における被写体
像に相当する画像を作成する画像作成手段と、上記画像
作成手段で作成された画像を上記撮影画面内の被写体に
対応する複数の領域に分割する領域分割手段と、上記画
像の分割領域毎に、上記画像を分割し得る当該分割領域
又は当該分割領域に対応する上記被写体の条件に基づい
て少なくとも2種類の特徴量を算出する特徴量算出手段
と、上記特徴量毎に当該特徴量を人物らしさに応じた特
徴得点に変換する得点化関数を有し、上記画像の分割領
域毎に、算出された各種類の特徴量を対応する上記得点
化関数を用いて特徴得点に変換する特徴量点数化手段
と、上記画像の分割領域毎に、変換された特徴得点に基
づいて分割領域に対応する被写体が人物であるか否かを
判定する判定手段とを備えた人物検出装置であって、少
なくとも1の特徴量に対する得点化関数は複数の得点化
関数をそれぞれ所定の係数を乗じて加算したものであ
り、各係数は当該特徴量以外の特徴量とこの特徴量を変
換してなる特徴得点の総和に基づいて設定されるもので
ある(請求項2)。
【0015】なお、上記判定手段は、複数の特徴量を変
換した特徴得点を合計した総特徴得点を用いて人物判定
を行うとよい(請求項3)。
【0016】また、上記分割領域の条件に基づく特徴量
には、少なくとも当該分割領域の形状及びサイズに基づ
く略水平方向の最大幅、顔に相当する部分の幅、最大幅
に対する顔幅の比、撮影倍率及び被写体距離を含むもの
である(請求項4)。
【0017】請求項1記載の発明によれば、撮影画面に
おける被写体像に相当する画像が当該撮影画面内の被写
体に対応する複数の領域に分割され、画像を分割し得る
当該分割領域及び当該分割領域に対応する被写体の条件
に基づいて1種類又は2種類以上の特徴量が算出され
る。具体的には分割領域の形状及びサイズに基づく略水
平方向の最大幅、顔に相当する部分の幅、最大幅に対す
る顔幅の比、撮影倍率及び被写体距離等の特徴量が算出
される。
【0018】更に、画像の分割領域毎に、算出された各
種類の特徴量は所定の得点化関数を用いて人物らしさに
応じた得点(以下、特徴得点という。)に変換される。
得点化関数は、特徴量X毎に少なくとも1つ用意されて
おり、1の得点化関数f(X1)を有する特徴量X1,X
2,…Xnは、当該得点化関数f(X1),f(X2),…f(X
n)を用いて特徴得点P(X1)=f(X1),P(X2)=f(X2),
…P(Xn)=f(Xn),に変換される。2以上の得点化関数
f1(Xm),f2(Xm),…fk(Xm)を有する特徴量Xm
は、これらの得点化関数f1(Xm),f2(Xm),…fk(X
m)にぞれぞれ係数α1,α2,…αkを乗じて加算して
なる得点化関数f(Xm)=α1・f1(Xm)+α2・f2(X
m)+…+αk・fk(Xm)を用いて特徴得点P(Xm)=f(X
m)に変換される。この場合、得点化関数f(Xm)の各係数
α1,α2,…αkは、特徴量Xm以外の特徴量X1,
X2,…Xnを変換してなる特徴得点P(X1),P(X2),
…P(Xn)の総和Ptp=P(X1)+P(X2)+…+P(Xn)に基
づいて設定される。
【0019】そして、算出された特徴得点P(X1),P(X
2),…P(Xn),P(Xm)を用いて分割領域に対応する被写
体が人物であるか否かが判定される。例えば特徴得点P
(X1),P(X2),…P(Xn),P(Xm)を合計して総特徴得点
Pt=P(X1)+P(X2)+…+P(Xn)+P(Xm)=Ptp+P
(Xm)が算出され、その総特徴得点Ptを用いて分割領域
の人物判定が行われる。すなわち、総特徴得点Ptが予
め設定された所定の閾値Pr以上であれば、当該分割領
域に対応する被写体は人物と判定され、総特徴得点Pt
が所定の閾値Prより小さければ、当該分割領域に対応
する被写体は人物でないと判定される。
【0020】例えば分割領域毎に撮影倍率β、最大幅W
d(両手を身体に沿わせた状態の人物における胴幅に相
当。以下胴幅Wdという。)、人間の顔の部分に相当す
る幅Wh(以下、顔幅Whという。)、顔幅Whと胴幅
Wdとの比R(=Wh/Wd。以下、幅比Rという。)
の特徴量が算出される場合、胴幅Wd、顔幅Wh及び幅
比Rに対しては1つの得点化関数f(Wd),f(Wh),f
(R)が用意され、撮影倍率βに対しては3つの得点化関
数f1(β),f2(β),f3(β)が用意されているとす
る。
【0021】撮影倍率βについて、3つの得点化関数f
1(β),f2(β),f3(β)が用意されているのは、以
下の理由による。すなわち、撮影倍率βの場合、被写体
が人物であっても大人か子供かで設定される撮影倍率β
の頻度は異なる。従って、撮影倍率βに対する得点化関
数f(β)も大人と子供で相違する。一方、人物の正面方
向から見たシルエットにおける最大幅(胴幅)は大人と
子供で相違する。従って、得点化関数f1(β)を標準的
な胴幅Wdを有する大人に対するものとし、得点化関数
f2(β)を標準的な胴幅Wdを有する子供に対するもの
とし、得点化関数f3(β)を胴幅に相当する幅を有する
人物以外の物体に対するものとすると、胴幅が大人、子
供及び物体の標準値でない場合は、f(β)=α1・f1
(β)+α2・f2(β)+α3・f3(β)で定義される得
点化関数を用いることにより撮影倍率βに基づいて変換
された特徴得点P(β)は、f1(β),f2(β),f3
(β)の得点化関数だけを用いて換算した特徴得点P
(β)よりも適切となるからである。
【0022】胴幅Wd、顔幅Wh、幅比Rの特徴量はそ
れぞれ得点化関数f(Wd),f(Wh),f(R)を用いて人物
らしさに応じた特徴得点P(Wd),P(Wh),P(R)に変
換される。一方、撮影倍率βの特徴量は、特徴得点P(W
d),P(Wh),P(R)の総和Ptpに基づいて係数α1,
α2,α3が決定され、これらの係数α1〜α3をそれ
ぞれ得点化関数f1(β),f2(β),f3(β)に乗じて
加算してなる得点化関数f(β)=α1・f1(β)+α2
・f2(β)+α3・f3(β)を用いて特徴得点P(β)
に変換される。そして、特徴得点P(β),P(Wd),P(W
h),P(R)を合計した総特徴得点Pt=P(β)+P(Wd)
+P(Wh)+P(R)を用いて分割領域の人物判定が行われ
る。
【0023】撮影倍率βの得点化関数f(β)は胴幅W
d、顔幅Wh及び幅比Rの特徴量を加味して決定される
ので、胴幅Wd、顔幅Wh及び幅比Rの特徴量によって
推定される被写体に適した得点化関数f(β)(例えば子
供や大人等の人物の大きさに対応した得点化関数)を設
定でき、撮影倍率βを被写体に対して可及的に適正な特
徴得点P(β)に変換することができる。これにより総
特徴得点Ptに基づく人物判定の精度が向上する。
【0024】請求項2記載の発明によれば、2以上の得
点化関数f1(Xm),f2(Xm),…fk(Xm)を有する特徴
量Xmは、これらの得点化関数f1(Xm),f2(Xm),…
fk(Xm)にぞれぞれ係数α1,α2,…αkを乗じて加算
してなる得点化関数f(Xm)=α1・f1(Xm)+α2・f
2(Xm)+…+αk・fk(Xm)を用いて特徴得点P(Xm)=
f(Xm)に変換されるが、得点化関数f(Xm)の各係数α
1,α2,…αkは特徴点Xm以外の特徴点X1,X
2,…Xnを変換してなる特徴得点P(X1),P(X2),…
P(Xn)と、これらの特徴得点P(X1),P(X2),…P(Xn)
の総和Ptp=P(X1)+P(X2)+…+P(Xn)とに基づいて
設定される。
【0025】上述の例では、撮影倍率βの得点化関数f
(β)=α1・f1(β)+α2・f2(β)+α3・f3
(β)の各係数α1,α2,α3は、胴幅Wd、顔幅W
h、幅比Rの特徴量と得点化関数f(Wd),f(Wh),f
(R)を用いてこれらの特徴量Wd,Wh,Rを変換した
特徴得点P(Wd),P(Wh),P(R)とを用いて設定され
る。従って、被写体を、例えば子供、青年、成人、人物
以外に区分した場合、胴幅Wd、顔幅Wh、幅比Rと特
徴得点の総和Ptp=P(Wd)+P(Wh)+P(R)とに基づい
て推定される被写体の区分に応じた撮影倍率βの得点化
関数f(β)が可能で、これにより撮影倍率βを被写体
に対して適正に特徴得点P(β)に変換することができ
る。
【0026】また、上記人物検出装置において、画面内
に複数個の測距点を有し、各測距点毎に被写体までの距
離を算出する多点測距装置を備え、上記撮影画面におけ
る被写体像に相当する画像は、撮影画面の各測距点に上
記多点測距装置で測定された被写体距離をプロットして
なる距離画像とするとよい(請求項5)。
【0027】この構成によれば、多点測距装置により撮
影画面内の複数の測距点についてそれぞれ被写体距離が
検出される。そして、測距画面の各測距点に被写体距離
をプロットすることで三次元の距離画像が作成される。
例えば撮影画面に対応した測距画面内にマトリックス状
にn×m個の測距点Bnmが配置されている場合、測距画
面に対してXY直交座標を設定するとともに、この画面
に垂直な方向に被写体距離のD座標を設定し、各測距点
nmに当該測距点Bnmに対応する被写体距離D nmをプロ
ットすることで三次元(XYD)の距離画像が作成され
る。この距離画像では被写体距離の情報を用いて被写体
に対応した複数の領域に分割される。
【0028】また、本発明は、自動焦点調節装置を備え
た撮影装置において、請求項5記載の人物検出装置を備
え、上記自動焦点検出装置は、上記人物検出装置によっ
て検出された人物と推定された分割領域に含まれる被写
体に焦点を調節するものである(請求項6)。
【0029】この撮影装置によれば、人物検出装置によ
って人物と判定された分割領域に対応する被写体に自動
焦点調節装置によって焦点が自動的に調節される。
【0030】なお、上記撮影装置において、多点測光装
置と自動露出制御装置とを更に備え、上記自動露出制御
装置は、上記多点測光装置で検出される被写体輝度のう
ち、上記人物検出装置によって人物と判定された分割領
域に対応する被写体の被写体輝度を用いて露出制御を行
うとよい(請求項7)。
【0031】この撮影装置によれば、人物検出装置によ
って検出された人物と推定された分割領域に対応する被
写体に自動焦点調節装置によって焦点が自動的に調節さ
れるとともに、多点測光装置で検出される被写体輝度の
うち、人物検出装置によって検出された人物と推定され
た分割領域に対応する被写体の被写体輝度を用いて露出
制御が自動的に行われる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明に係る人物検出装置を備え
た撮影装置について、デジタルスチルカメラを例に説明
する。
【0033】図1は、本発明に係る人物検出装置を備え
たデジタルスチルカメラの正面図である。また、図2
は、カメラ本体内に配設された人物検出装置を構成する
主要要素を示す図である。
【0034】このデジタルスチルカメラ1(以下、カメ
ラ1と略称する。)は、後述する人物検出装置によって
検出される撮影画面内の人物と推定される被写体に対し
て自動的に焦点調節(AF)や露出制御(AE)を行う
ようになっている。
【0035】カメラ1は、カメラ本体2の正面略中央に
撮影レンズ3を有し、その斜め左上部に被写体の輝度を
測定する測光部4が設けられている。撮影レンズ3の上
部に測距部5が設けられ、その右側にファインダー対物
窓6が設けられている。カメラ本体2の上面の左端部適
所にはシャッタボタン7が設けられている。
【0036】図2に示すように、撮影レンズ3のレンズ
系内には複数枚のシャッタ羽根を組み合わせてなるレン
ズシャッタ8が設けられている。また、カメラ本体2内
の撮影レンズ3の光軸上の適所には、例えばCCD(Ch
arge-Coupled Device)エリアセンサからなる撮像素子
9が配設されている。
【0037】測光部4は、SPC等からなる複数個の受
光素子を備え、撮影画面内の複数の点で被写体輝度を検
出可能になっている。例えば図3に示すように、測光部
4は、撮影画面Aの中央部に6個の輝度検出エリアC1
〜C6を有している。これらの輝度検出エリアC1〜C
6は、測距部5の測距エリア(後述する複数の測距点B
nmを含むエリア)に重複するように設定されている。測
光部4で検出される6個の輝度データBvC1〜Bv
C6は、後述する制御部12に入力され、この制御部12
による露出制御に用いられる。
【0038】測距部5は、本発明に係る人物検出装置の
一構成要素をなしている。測距部5は、図4に示すよう
に被写体からの反射光を受光するセンサ部51とこのセ
ンサ部で得られる画像データを用いてカメラ1から被写
体までの距離(以下、被写体距離という。)D(m)を
算出する演算部52とからなる。
【0039】センサ部51は、図4及び図5に示すよう
に横方向に所定の間隔を設けて配置された一対のライン
センサ(511A,511B)を縦方向にn段(図5で
は5段)配設してなるセンサ511と、各ラインセンサ
対に対応して配設される5対のレンズ(512A,51
2B)からなるレンズ512とを備えている。レンズ5
12An,512Bn(但し、nはn段目のものであるこ
とを示す。)は、それぞれラインセンサ511An,5
11Bn(但し、nはn段目のものであることを示
す。)に被写体光像を結像させる。ラインセンサ511
n,511Bnは、例えば多数の電荷結合素子(以下、
画素という。)を線状に配列して成るCCDラインセン
サからなり、演算部52から受光動作が指示されると、
レンズ512A n,512Bnによって結像された被写体
光像を所定の時間だけ受光し、その受光によって得られ
た画像信号(各画素で光電変換された電気信号の集ま
り)を演算部52に出力する。演算部52は、センサ部
51から出力される画像信号を用いて三角測距の原理に
基づき、図6に示すように撮影画面A内のN(=n×
m)個(図6では45個)の測距点B11,B12,…Bnm
(但し、Bnmはn段目の左からm番目の測距点であるこ
とを示し、本実施形態ではn=5,m=9である。)に
ついて被写体距離D11,D12,…Dnmを算出する。
【0040】なお、測距部5による測距動作は、撮影者
がシャッタボタン7を半押しすることにより行なわれ
る。
【0041】演算部52はマイクロコンピュータからな
り、各段のラインセンサ対毎に9個の測距点Bn1〜Bn9
について被写体距離Dn1〜Dn9を算出する。図4におい
て左側のラインセンサ511Aを第1撮像部、右側のラ
インセンサ511Bを第2撮像部とすると、n段目の被
写体距離Dnは第1撮像部で得られる線状画像と第2撮
像部で得られる線状画像との相対的な位置のずれ量から
算出される。なお、このずれ量の演算方法は周知の方法
が適用されるので、詳細説明は省略する。
【0042】この被写体距離の演算では、図7に示すよ
うに両撮像部の撮像領域をそれぞれ画素配列方向に9個
の部分領域b1〜b9に分割し、各部分領域bm毎に第1
撮像部と第2撮像部とで得られる線状画像(図7では3
個の画素データで構成される線状画像)の相対的な位置
ずれ量を算出することで測距点Bn1〜Bn9に対する被写
体距離Dn1〜Dn9が算出される。測距部5で検出される
45個の被写体距離D nm(n=1〜5,m=1〜9)の
データは、後述する人物検出部10に入力される。
【0043】なお、部分領域bの数は9個に限定される
ものではなく、横方向の測距点Bの数(測距点の分解
能)に応じて適宜の数に設定することができる。横方向
の測距点Bの数を増加する場合は部分領域bの数を増加
すればよい。或いは9個の測距点Bn1〜Bn9の被写体距
離Dn1〜Dn9を用いてこれ以外の測距点の被写体距離D
を補間演算によって算出するようにしてもよい。
【0044】同様にラインセンサ対の数も5段に限定さ
れるものではなく、縦方向の測距点Bの数(測距点の分
解能)に応じて適宜の数に設定することができる。縦方
向の測距点Bの数を増加する場合はラインセンサ対を増
加するか、或いは5個の測距点B1m〜B5mの被写体距離
1m〜D5mを用いてこれ以外の測距点の被写体距離Dを
補間演算によって算出するようにしてもよい。
【0045】また、本実施形態では、複数対のラインセ
ンサ(511A,511B)を撮影画面A内の中央部に
縦方向に多段配置して多点測距するようにしているが、
図8に示すように、一対のエリアセンサ511A’,5
11B’を撮影画面Aの中央部に配置し、エリアセンサ
511A’,511B’の受光領域を複数個に分割し
て、分割領域毎に被写体距離Dnmを算出するようにして
もよい。
【0046】図1に戻り、カメラ本体2内の適所には、
測距部5で検出された被写体距離D nmの情報を用いて撮
影画面A内の人物を検出する人物検出部10と、カメラ
本体2の向き(撮影画面が縦画面となるか横画面となる
かの画面の向き)を検出する水平検出部11と、カメラ
1の撮影動作を統括制御する制御部12とが設けられて
いる。なお、測距部5と人物検出部10により人物検出
装置が構成され、測距部5と制御部12とにより自動焦
点調節装置の機能が果たされ、測光部4と制御部12と
により自動露出制御装置の機能を果たされる。
【0047】人物検出部10は、測距部5で検出される
n×m個の被写体距離Dnm(n=1〜5,m=1〜9)
と各被写体距離Dnmに対応する撮影画面A内における測
距点Bnmの位置とから、図10に示すような三次元の距
離画像Gを作成し、この距離画像Gを用いて撮影画面A
内の被写体が人物であると推定される領域を検出するも
のである。この検出結果は制御部12に入力される。な
お、人物検出部10の詳細は後述する。
【0048】水平検出部11は、カメラ本体2が水平に
保持されている状態(撮影画面が横画面となる状態)を
検出するもので、この検出情報は人物検出部10に入力
される。水平検出部11は、例えば底面に一対の接点が
設けられた密閉容器内に導体球を自由移動可能に封入し
てなるスイッチで構成されている。カメラ1が横向きで
水平保持されると、スイッチの底面は下側になるため、
密閉容器内の導体球が自重で底面に移動して一対の接点
が導通され、この接点の導通状態からカメラ1が横向き
であることが検出される。カメラ1が横向きで水平保持
されないと、スイッチの底面は下側とならないため導体
球は接点に接触せず、両接点が非導通となってカメラ1
が横向きでないことが検出される。水平検出部11によ
る水平検出情報は、人物検出部10において幅寸法(後
述)の算出方向を判別するために利用される。
【0049】制御部12は、シャッタボタン7が半押し
されると、測距動作(焦点を調節すべき焦点位置の検
出)と露出制御動作とを行い、シャッタボタン7が全押
しされると、測距動作で検出された焦点位置に撮影レン
ズ3の焦点を調節した後、露出制御動作で設定された絞
りとシャッタスピードとでレンズシャッタ8を駆動する
ことにより撮像素子9を所定の時間だけ露光し、この露
光で得られる画像信号を図略の画像処理部で所定の処理
を行った後、図略の記録媒体に記録する。この一連の撮
影処理において、制御部12は、人物検出部10から入
力される撮影画面内の人物と推定される被写体に対する
被写体距離情報を用いて焦点位置を設定するとともに、
当該被写体に対する輝度情報を用いて露出制御を行う。
これらの焦点調節及び露出調節の制御は後述する。
【0050】図9は、人物検出部10の処理機能をブロ
ック図で示したものである。
【0051】人物検出部10は、距離画像作成部10
1、領域分割処理部102、幅演算部103、幅比演算
部104、撮影倍率演算部105、特徴得点演算部10
6及び人物判定部107からなる。
【0052】距離画像作成部101は、測距部5から入
力されるn×m個の被写体距離Dnm(n=1〜5,m=
1〜9)と各被写体距離Dnmに対応する撮影画面A内に
おける測距点Bnmの位置とを用いて、上述した図10に
示す三次元の距離画像Gを作成するものである。距離画
像Gは、撮影画面Aに対して横方向(長手方向)をX
軸、縦方向をY軸とするとともにXY平面に対する垂直
方向を被写体距離Dの軸とするように座標系を設定する
と、各測距点Bnmに対して撮影画面A上のXY座標(X
nm,Ynm)が定義できるから、各測距点Bnm(Xnm,Y
nm)に対して対応する被写体距離Dnmをプロットするこ
とにより作成される。
【0053】領域分割処理部102は、距離画像Gを用
いて撮影画面Aを同一の被写体距離の範囲に含まれる領
域で分割するものである。領域分割処理部102は、図
10に示すように被写体距離Dのスケールを所定のピッ
チで複数の範囲に分割し、被写体距離Dの各範囲に含ま
れる被写体距離Dnmを有する領域で撮影画面Aを分割す
る。
【0054】図10の例では、撮影画面A内に背景S
(無限遠の被写体)、最も遠距離にある物体Q1、次に
遠距離にある物体Q2及び最近接にある物体Q3とが含
まれている。いま、背景Sの領域の被写体距離Dsはほ
ぼ無限大(d3<Ds)で、物体Q1,Q2,Q3の占
める領域の被写体距離D1,D2,D3,はそれぞれd
2<D1<d3,d1<D3<d2,D3<d1である
とすると、被写体距離Dのスケールを「d1以下」,
「d1〜d2」,「d2〜d3」,「d3より大」の4
つの距離範囲に分け、距離画像Gを構成する被写体距離
nmのデータが上記4つの距離範囲の何れに含まれるか
を判別することにより、各被写体距離Dnmに対応する測
距点Bnmが距離範囲に対応する領域に分割される。
【0055】すなわち、d3より大きい距離範囲に含ま
れる測距点Bnmは背景Sの領域AR(0)となり、d2〜
d3の距離範囲に含まれる測距点Bnmは最も遠距離にあ
る物体Q1に対応する領域AR(1)となり、d1〜d2
の距離範囲に含まれる測距点Bnmは次に遠い遠距離にあ
る物体Q2に対応する領域AR(2)となり、d1以下の
距離範囲に含まれる測距点Bnmは最近接にある物体Q3
に対応する領域AR(3)となり、撮影画面A内は、図1
1に示すように、4つの領域AR(0),AR(1),AR
(2),AR(3)に分割される。
【0056】幅演算部103は、撮影画面A内の分割さ
れた領域毎に水平方向の幅寸法Wを演算するものであ
る。幅寸法Wは、各領域毎に縦方向に所定のピッチで複
数個演算される。また、幅寸法Wは、被写体におけるサ
イズ(実寸)に変換されて算出される。すなわち、ライ
ンセンサ511A,511B上での幅寸法をw(pixe
l)、ラインセンサ511A,511Bの画素ピッチを
p(m)、被写体距離をD(m)、測距部5の光学系の
焦点距離をfAF(m)とすると、幅寸法Wは、W=w・
p・D/fAF(m)で算出される。
【0057】このように幅寸法Wを被写体におけるサイ
ズに変換しているのは、後述する得点化関数f(Wd)を
用いて最大幅寸法Wdを特徴得点P(Wd)に変換したり、
撮影倍率βに対する得点化関数f(β)を決定する際に
被写体での最大幅寸法Wdを用いているからである。撮
影倍率βに対する得点化関数f(β)については後述す
る。最大幅寸法Wdの特徴得点P(Wd)への変換や撮影倍
率βに対する得点化関数f(β)の決定を測距部5の受光
面における最大幅寸法で行う場合は、最大幅寸法Wdは
測距部5の受光面におけるサイズ(すなわち、Wd=w
max)とすればよい。
【0058】なお、水平検出部11の検出情報により撮
影画面が横画面であると判断された場合は、図12に示
すように長辺方向の寸法が幅寸法Wとして算出され、水
平検出部11の検出情報により撮影画面が縦画面である
と判断された場合は、図13に示すように短辺方向の寸
法が幅寸法Wとして算出される。
【0059】幅比演算部104は、分割領域AR(u)毎
に、当該分割領域AR(u)(uは分割領域毎に割り当て
られた領域番号)に対応する被写体が人物である場合、
人物の顔に相当する部分の幅寸法Wh(以下、顔幅Wh
という。)と胴に相当する部分の幅寸法Wd(以下、胴
幅Wdという。)の幅比R=Wh/Wdを算出するもの
である。
【0060】分割領域AR(u)に対応する被写体が人物
である場合、当該分割領域AR(u)の形状は人物の形状
(図11の分割領域AR(2)参照)に類似したものとな
る。両手を胴体に沿わせた状態での人物のシルエットに
おいては、胴の部分の幅寸法Wは通常、人体全体の幅寸
法Wのうち最大となるから、本実施形態では分割領域A
R(u)の幅寸法Wのうち、最大の幅寸法Wmaxを胴幅Wd
に相当するものとしている。一方、上述の人物のシルエ
ットにおいては、顔の部分の幅寸法Wは人物の大きさに
よって変化し、胴幅Wdのように一意的に決定すること
はできないので、本実施形態では、実際に人物について
調査した顔幅Wh/胴幅Wdの幅比Rのデータと胴幅W
dとに基づいて顔幅に相当する幅寸法Whを決定するよ
うにしている。
【0061】図14は、実際の人物について頭幅/胴幅
の幅比を調べたものである。
【0062】同図において、横軸は胴幅Wd(m)、縦
軸は顔幅Wh/胴幅Wdの幅比R、曲線は人物に対し
て理想的な幅比Roである。幅比Roの曲線よりも上
側の領域は理想的な幅比Roを有する人物よりも顔幅W
hが大きい領域であり、幅比Roの曲線よりも下側の
領域は理想的な幅比Roを有する人物よりも顔幅Whが
小さい領域である。曲線より上側領域若しくは下側領
域で当該曲線からかなり離れた部分では、そのような
幅比Rを有しているものはもはや人物の形状を有してい
るとは言えないので、人物の幅比Rとしては、曲線を
中心に上下に所定の幅を有する領域Asとなる。
【0063】ある物体のシルエットについて、複数の幅
寸法W1,W2,…Wnを算出するとともに、これらの
幅寸法を用いて最大の幅寸法Wmaxに対する他の幅寸法
Wr(r=1,2,…n−1)の幅比Rr(Wmax)=Wr
/Wmaxを算出すると、その物体が人物の場合、幅比R
rの中で曲線に最も近い幅比Rrminは当該曲線に
極めて近接した値になるはずである。一方、その物体が
直方体のように幅寸法に変化の少ない物である場合、幅
比Rrminは曲線からかなり離れた値となるであろ
う。少なくともその物体のシルエットが人物のシルエッ
トに近づくと、その物体について算出される幅比Rrmi
nは曲線に近づくことは確かである。
【0064】そうとすれば、幅比Rは物体が人物である
か否かを判定するための指標となるから、分割領域AR
(u)毎に、幅寸法演算部103で算出した複数個の幅寸
法Wi(=1,2,…n)を用いて複数個の幅比Rrを
算出すると、そのうち曲線に最も近い幅比Rrmin
(=Wr/Wmax)は当該分割領域ARが人物である場
合、幅比Rrmin=顔幅Wh/胴幅Wdとなるから、幅
比Rrminの分子に相当する幅寸法Wrを顔幅に相当す
る幅寸法とし、幅比Rrminの分母に相当する幅寸法Wm
axを胴幅に相当する幅寸法とすることができる。
【0065】従って、本実施形態では、幅比演算部10
4で算出した幅比Rの中から曲線に最も近い幅比Rr
minを算出し、この幅比Rrminの分子の幅寸法Wrを顔
幅Whとし、最大幅Wmaxを胴幅Wdとしている。幅比
演算部104では、幅比Rrminの他、顔幅Whと胴幅
Wdが算出され、この算出結果は特徴得点演算部106
に入力される。
【0066】なお、本実施形態では、幅比Rminから顔
幅Whを決定するようにしているが、分割領域AR(u)
の形状から頭部を検出し、その頭部の中で顔幅に相当す
る寸法をより正確に算出するようにしてもよい。分割領
域AR(u)の形状に基づいて顔幅Whを算出する方法と
しては、分割領域AR(u)の輪郭を検出して形状判定す
ることが考えられるが、本実施形態にあっては、分割領
域AR(u)毎に、縦方向に所定のピッチで幅寸法Wi
(iは=0,1,2,…n)を算出しているので、これ
らの幅寸法Wiから括れの有無を判定し、括れが存在す
る場合は、括れよりも上側の部分を頭部と推定して当該
頭部の幅寸法Wjのうち、最大の幅寸法Wjmaxを顔幅W
hとするようにしてもよい。或いは分割領域AR(u)に
対応する色情報を用いて当該分割領域AR(u)の肌色の
部分を頭部として検出し、その部分の中で最大の幅寸法
を顔幅Whとして算出するようにしてもよい。
【0067】撮影倍率演算部105は、分割領域AR
(u)毎に、当該分割領域AR(u)の被写体距離と撮影レン
ズの焦点距離とを用いて撮影倍率βを算出するものであ
る。図11の例において、分割領域AR(1),AR(2),
AR(3)に対する被写体距離をD(u)とし、撮影レンズ3
の焦点距離をfとすると、分割領域AR(u)の撮影倍率
β(u)はβ(u)=D(u)/fで算出される。
【0068】特徴得点演算部106は、分割領域AR
(u)毎に、当該分割領域AR(u)の形状やサイズ等を特徴
付ける物理量や当該分割領域AR(u)に対応する被写体
の形状、サイズ、輝度等を特徴付ける物理量(これらの
物理量を特徴量という。)を、当該分割領域AR(u)に
対応する被写体の人物らしさの度合を示す得点(以下、
特徴得点という。)に変換するものである。本実施形態
では、特徴量として撮影倍率β、顔幅Wh、胴幅Wd及
び幅比R(=Wh/Wd)を採用している。従って、特
徴得点演算部106は、分割領域毎に胴幅Wd、顔幅W
h及び幅比Rを対応する得点化関数f(β),f(Wh),
f(Wd),f(R)を用いて特徴得点P(β),P(Wh),
P(Wd),P(R)に変換する。
【0069】本実施形態では、分割領域に対応する被写
体が人物であるか否かを判定する方法として、分割領域
の形状やサイズ、撮影倍率等の特徴量や分割領域に対応
する被写体の胴幅、顔幅、顔幅/胴幅の幅比等の特徴量
を組合わせて分割領域に対応する被写体が人物であるか
否かを判定するようにしている。特徴量そのものは物理
量で、種類によって単位も異なるため、複数の特徴量を
組み合わせて総合評価を行なう場合、各特徴量を単純に
加算して総合評価用の評価値を算出することはできな
い。このため、本実施形態では、撮影シーンにおいて撮
影画面内に被写体として人物が配置された場合に当該人
物に関する上述の特徴量が取り得る値の頻度データを収
集して、この頻度データに基づいて特徴量Xを特徴得点
に変換する得点化関数f(X)を予め設定しておき、複数
の特徴量X1,X2,…Xnを、対応する得点化関数f
(X1),f(X2),…f(Xn)を用いてそれぞれ特徴得点P(X
1),P(X2),…P(Xn)に変換した後、これらの特徴得点
P(x1)〜P(xn)を合計して総合評価用の評価値Ptと
し、この評価値Ptを用いて分割領域に対応する被写体
が人物であるか否かを判定するようにしている。
【0070】ここで、上述の得点化関数について説明す
る。
【0071】まず、撮影倍率βの得点化関数f(β)に
ついて説明する。図15は、撮影倍率βと撮影頻度Nの
関係を示す図である。同図において、実線で示す度数分
布は、大人の人物が撮影される場合の撮影倍率βの頻
度分布を示し、点線で示す度数分布は、子供の人物が
撮影される場合の撮影倍率βの頻度分布を示し、一点鎖
線で示す度数分布は、人物以外の物体が撮影される場
合の撮影倍率βの頻度分布を示している。
【0072】被写体が人物の場合は撮影倍率βが大きい
側に度数の山を有する一山形の分布をするが、被写体が
人物以外の場合は撮影倍率βが大きい側と小さい側とに
度数の山の有する二山形の分布を有するように、両者の
分布の形は相違する。また、人物でも大人と子供とでは
最大度数を有する撮影倍率βの値は異なる。
【0073】このように被写体によって設定される撮影
倍率βに偏りがあるのは、被写体によって選択される撮
影シーンに偏りがあることに起因すると考えられる。す
なわち、被写体が人物の場合は、通常はその人物を撮影
するのが目的となるから、撮影画面内の中央部に比較的
大きく人物像を配置した画面構成(撮影倍率の大きい画
面構成)が設定されることが多くなる。人物でも子供と
大人では身体の大きさが相違し、子供は大人より小さい
から、大人/子供に関係なく人物撮影における画面構成
として撮影画面内での人物像の大きさを略同一の構成と
すれば、子供の方が大人よりも撮影倍率が大きくなるこ
とになる。従って、子供の頻度分布のピークは大人の
頻度分布のピークよりも撮影倍率の大きい側に偏倚す
るものとなっている。
【0074】一方、被写体が人物以外の物体の場合は、
その物体が主被写体となる場合は人物と同様に撮影倍率
の大きい画面構成が設定されるが、被写体が物体の場合
は、例えば風景写真のように複数の物体が混在する撮影
シーンも多々あり、このような撮影シーンでは個々の物
体に対して撮影倍率の小さい画面構成が設定されること
になる。従って、人物以外の物体の頻度分布のピーク
は撮影倍率の大きい側だけでなく小さい側でも生じるよ
うになっている。
【0075】被写体によって撮影倍率βの撮影頻度Nに
偏りがあるということは、逆に言えば、撮影倍率βの撮
影頻度Nは撮影画像内のある分割領域AR(u)に対応す
る被写体の人物判定において人物らしさの確率を示すも
のである。すなわち、ある分割領域AR(u)の撮影倍率
βが図14の頻度分布又はにおいてβ1であるとす
ると、撮影頻度N(β1)がピーク値に近いから、当該分
割領域AR(u)に対応する被写体は人物である可能性が
高いと推定できるが、撮影倍率βがβ2であるとする
と、撮影頻度N(β2)が最小値に近いから、当該分割領
域AR(u)に対応する被写体は人物である可能性が低い
と推定できる。
【0076】従って、例えば被写体の人物らしさを10
段階で評価するとして、判定対象の被写体に人物らしさ
に応じた0〜9の評価点(特徴得点)を付与するとすれ
ば、判定対象の被写体に対する撮影倍率βがβ1のとき
は高い評価点が付与され、判定対象の被写体に対する撮
影倍率βがβ2のときは低い評価点を付与され、この評
価点の配点の根拠は概ね撮影倍率βの撮影頻度N(β)に
準じたものとなる。
【0077】そこで、本実施形態では、図15に示す頻
度分布に基づいて図16に示すように、撮影倍率βを特
徴得点P(β)に変換する得点化関数fc(β),fa
(β),fo(β)を設定している。なお、図16に示す得
点化関数fc(β)は被写体が子供の場合のものであり、
得点化関数fa(β)は被写体が大人の場合のものであ
り、得点化関数fo(β)は被写体が人物以外の物体の場
合のものである。図15,図16から分るように、子供
の得点化関数fc(β)は、撮影倍率βの頻度分布に略
重なる形を成し、大人の得点化関数fa(β)は、撮影倍
率βの頻度分布に略重なる形を成し、人物以外の物体
の得点化関数fo(β)は、撮影倍率βの頻度分布に略
重なる形を成している。
【0078】撮影倍率βについて、子供の得点化関数f
c(β)、大人の得点化関数fa(β)及び物体の得点化関
数fo(β)を設定しているのは、撮影倍率βによる人物
判定の精度を高めるためである。すなわち、例えば大人
の得点化関数fa(β)のみで特徴点の得点化を行うとす
ると、被写体が子供の場合、図16に示すように撮影倍
率βrでは、子供の得点化関数fc(βr)を用いると特
徴得点がP1となるのに、大人の得点化関数fa(βr)
を用いることで特徴得点がP2となり、特徴得点が低め
に設定されるという不都合が生じる。逆に子供の得点化
関数fc(βr)のみで特徴点の得点化を行うとすると、
被写体が大人の場合、撮影倍率βによって特徴点が高め
に設定されるという不都合が生じる。
【0079】また、子供の得点化関数fc(βr)又は大
人の得点化関数fa(β)だけを用いた場合、撮影倍率β
sでは、被写体が人物以外の物体であると、特徴得点が
低めに設定され、逆に物体の得点化関数fo(βr)だけ
を用いた場合、撮影倍率βsでは、被写体が人物である
と、特徴得点が高めに設定されるという不都合が生じ
る。
【0080】このような不都合が生じるのは、被写体が
何である分らないにも拘らず人物以外の物体の得点化関
数fo(β)を1個設定したり、人物とはいっても子供か
ら大人までその大きさが大きく変化するにも拘らず標準
的な大きさを有する人物を基準に得点化関数f(β)を
1個設定するためで、好ましくは被写体が物体であるの
か、人物であるのか、人物とすると大人であるのか、子
供であるのか等の推定値に応じて適切な得点化関数f
k(β)(kは大きさのパラメータ)を設定し、その得点
化関数fk(β)を用いて特徴得点P(β)を与えるのがよ
い。
【0081】撮影倍率βの得点化関数f(β)は撮影倍
率βに基づいて人物判定を行うための指標値を算出する
ものであるのに、その得点化関数f(β)を被写体の推
定値に基づいて決定するのは、一見矛盾するようにも見
えるが、これは撮影倍率βのように被写体の大きさや形
状等の生物学的条件によって複数の得点化関数f(β)
を有するものは、被写体の大きさや形状等の他の特徴量
によって被写体を推定することができるから、その推定
結果と複数の得点化関数fn(β)(n=1,2,…)と
を用いて1の得点化関数f(β)を設定しようというも
のである。
【0082】本実施形態では、撮影倍率β以外の特徴量
である胴幅Wd、顔幅Wh及び幅比Rをそれぞれ対応す
る得点化関数f(Wd),f(Wh),f(R)で特徴得点P(W
d),P(Wh),P(R)に変換し、これらの総和Ptp=P
(Wd)+P(Wh)+P(R)(以下、部分特徴得点和Ptpと
いう。)に基づいて係数αa,αc,αoを決定し、 但し、αa+αc+αo=1 の(1)式で示すように、これらの係数αa,αc,αo
をそれぞれ得点化関数fa(β),fc(β),fo(β)に
乗じて加算することにより得点化関数f(β)を決定し
ている。
【0083】部分特徴得点和Ptpに応じて得点化関数f
(β)を設定するようにしてもよいが、この方法では部
分特徴得点和Ptpに対応した得点化関数f(β)の数が
増大し、変換テーブルにするとしてもメモリ容量が増大
するので、本実施形態では簡易な方法として標準的な胴
幅Wdc(例えばWdc=30cm)を有する子供の得点
化関数fc(β)と標準的な胴幅Wda(例えばWda=6
0cm)を有する大人の得点化関数fa(β)と標準的な
大きさの物体の得点化関数fo(β)とを用意し、これら
の得点化関数fc(β),fa(β),fo(β)の加重平均
により被写体に対する得点化関数f(β)を設定するよ
うにしている。
【0084】以上から撮影倍率β、胴幅Wd、顔幅Wh
及び幅比Rと、得点化関数f(β),f(Wd),f(W
h),f(R)と、特徴得点P(β),P(Wd),P(Wh),
P(R)と、部分特徴得点Ptpと、総特徴得点Ptとの関
係を示すと、 P(Wd)=f(Wd) P(Wh)=f(Wh) P(R)=f(R) P(β)=f(β) Ptp=P(Wd)+P(Wh)+P(R) =f(Wd)+f(Wh)+f(R) f(β)=αc(Ptp)・fc(β)+αa(Ptp)・fa(β)+αo(Pt
p)・fo(β) Pt=P(β)+P(Wd)+P(Wh)+P(R) =P(β)+Ptp =αc(Ptp)・fc(β)+αa(Ptp)・fa(β)+αo(Ptp)・fo
(β)+Ptp となる。
【0085】表1は、部分特徴得点和Ptpに基づいて係
数αa,αc,αoを決定する変換テーブルの一例であ
る。
【0086】
【表1】
【0087】表1に示す変換テーブルは部分特徴得点和
Ptpを3つの領域に区分し、各区分毎に異なる配分の係
数αa,αc,αoを設定するものである。部分特徴得点
Ptpは胴幅Wd、顔幅Wh及び幅比Rの総合評価で、
「0〜P1」では被写体が人物でない可能性が高いか
ら、人物以外の得点化関数fo(β)が使用されるように
係数αa,αc,αoが設定される。部分特徴得点Ptpが
「P2〜P3」では被写体は人物である可能性が高いか
ら、子供の得点化関数fc(β)と大人の得点化関数fa
(β)とが略50%ずつ選択される。部分特徴得点Ptp
が「P1〜P2」では被写体は人物と物体の両方の可能
性があるから、子供の得点化関数fc(β)と物体の得点
化関数fo(β)とが略50%ずつ選択される。
【0088】特徴得点和Ptpの区分数は3個に限定され
るものではない。また、表1は、各区分毎に係数αa,
αc,αoは固定的に設定しているが、各区分毎に係数決
定用の関数を設定しておき、部分特徴得点和Ptpと係数
決定関数とから部分特徴得点Ptpに応じた係数αa,α
c,αoを決定するようにしてもよい。
【0089】上述の例では、部分特徴得点和Ptpだけで
被写体を推定して係数αa,αc,αoを決定するように
しているが、より木目細かく被写体を推定するため、部
分特徴得点和Ptpに含まれる特徴量を組み合わせるよう
にしてもよい。例えば胴幅Wdと部分特徴得点和Ptpと
を組み合わせて係数αa,αc,αoを決定するようにし
てもよい。
【0090】表2は、胴幅Wdと部分特徴得点和Ptpと
に基づいて係数αa,αc,αoを決定する変換テーブル
の第1実施形態である。
【0091】
【表2】
【0092】表2に示す変換テーブルでは、部分特徴得
点和Ptpを3つの領域に区分するとともに、胴幅Wdを
3つの領域に区分し、部分特徴得点和Ptpと胴幅Wdと
によって9種類の係数αa,αc,αoの組み合わせが選
択される。表2において、胴幅Wdの「小」は子供、
「中」は大人、「大」はその他の被写体を想定してい
る。部分特徴得点Ptpが「0〜P1」では被写体が人物
でない可能性が高いから、胴幅Wdの区分に関係なく物
体の得点化関数fo(β)だけが使用されるように係数α
a,αc,αoが設定される。部分特徴得点Ptpが「P2
〜P3」では被写体が人物である可能性が高いから、胴
幅Wdの「小」、「大」の区分に応じて子供の得点化関
数fc(β)と大人の得点化関数fa(β)とが略50%ず
つ選択される。尤も胴幅Wdが「大」の区分では、胴幅
Wdから人物でないと推定されるので、物体の得点化関
数fo(β)だけが選択される。部分特徴得点Ptpが「P
1〜P2」では被写体は人物と物体の両方の可能性があ
るから、子供の得点化関数fc(β)と物体の得点化関数
fo(β)とが略50%ずつ選択されるが、胴幅Wdが
「大」の区分では、胴幅Wdから人物でないと推定され
るので、この場合も物体の得点化関数fo(β)だけが選
択される。
【0093】表2においても特徴得点和Ptp及び胴幅W
dの区分数は3個に限定されるものではない。また、各
区分毎に係数決定用の関数を設定しておき、部分特徴得
点和Ptpと係数決定関数とから部分特徴得点Ptpに応じ
た係数αa,αc,αoを決定するようにしてもよい。
【0094】表3は、胴幅Wdと部分特徴得点和Ptpと
に基づいて係数αa,αc,αoを決定する変換テーブル
の第2実施形態である。
【0095】
【表3】
【0096】表3に示す変換テーブルでは、部分特徴得
点和Ptpによって人物と人物以外の2つの領域に区分
し、各区分毎に胴幅Wdによって被写体の大きさを識別
し、その識別結果に応じて係数αa,αc,αoが設定さ
れるようになっている。すなわち、部分特徴得点和Ptp
により人物と推定される場合(所定得点以上の場合)、
胴幅Wdが大きいときは大人と推定されるから、大人の
得点化関数fa(β)だけが選択され、胴幅Wdが小さい
ときは子供と推定されるから、子供の得点化関数fc
(β)だけが選択され、胴幅Wdが中くらいのときは子
供と大人の中間と推定されるから、子供の得点化関数f
c(β)と大人の得点化関数fa(β)とが略50%ずつ選
択される。
【0097】部分特徴得点和Ptpにより人物でないと推
定される場合(所定得点未満の場合)、胴幅Wdが所定
値W3以上のときは物体の可能性が高いから、物体の得
点化関数fo(β)だけが選択されるが、胴幅Wdが所定
値W3より小さいときは物体だけでなく子供の場合もあ
り得る(子供は顔幅/胴幅が1に近く、物体と混同する
可能性がある)から、子供の得点化関数fc(β)と物体
の得点化関数fo(β)とが略50%ずつ選択される。
【0098】表3においても胴幅Wdの区分数は3個に
限定されるものではない。また、各区分毎に係数決定用
の関数を設定しておき、胴幅Wdと係数決定関数とから
胴幅Wdに応じた係数αa,αc,αoを決定するように
してもよい。
【0099】次に、胴幅Wd,顔幅Wh及び幅比Rの得
点化関数f(Wd),f(Wh),f(R)について説明する。
【0100】胴幅Wd、顔幅Wh及び幅比Rは生物学的
特徴であって、撮影倍率βのように撮影動作に関係した
ものではなく、それだけで人物と他の動物や物体との識
別が可能な物理量である。幅比Rの場合、図14に示し
たように、胴幅Wdを被写体の大きさを示す指標とする
と、人物に対しては胴幅Wdに応じた理想的な幅比Ro
が存在するから、胴幅Wd及び幅比Rを有する被写体
は、幅比Rの幅比Roからの離れ具合で人物らしさの度
合を知ることができる。
【0101】従って、図17に示すように、胴幅Wdに
対する幅比Rのグラフにおいて、任意の幅比Wd1のラ
イン上で人物の理想的な幅比Roからの距離(すなわ
ち、幅比Rと幅比Roとの差)に応じて特徴得点を付与
するものとすれば、例えば図18に示すように、撮影倍
率βの得点化関数f(β)に類似した形状を有する得点
化関数f(R(Wd1))を得ることができる。なお、胴幅Wd
に対する幅比Rのグラフに基づいて得点化関数f(R(W
d))を決定する方法として、幅比Rと幅比Roとの比率
を基づいて特徴得点を付与するものでもよい。
【0102】そして、幅比Roは胴幅Wdの関数である
から、胴幅Wdに応じて複数の得点化関数f(R(Wd))が
得られる。例えば図17において、胴幅Wd2では、図
18に示すように、得点化関数f(R(Wd1))のピーク位置
が右側にシフトした得点化関数f(R(Wd2))が得られ、胴
幅Wd3では、図18に示すように、得点化関数f(R(W
d1))のピーク位置が左側にシフトした得点化関数f(R(W
d3))が得られる。
【0103】上記のように幅比Rの得点化関数f(R)
は、胴幅Wdをパラメータとして複数の得点化関数f
(R)が設定可能となる。幅比Rの得点化関数f(R)につい
ても標準的な胴幅Wdに対する1の得点化関数f(R)を
設定してもよいが、被写体に対してより適正な特徴得点
に変換することを考慮すると、胴幅Wdに応じて適切な
得点化関数f(R)を設定することが望ましい。しかし、
胴幅Wd毎に複数の得点化関数f(R)を予め設定してお
く方法は、演算処理が複雑になるという問題や幅比Rか
ら特徴得点P(R)への変換を変換テーブルによって実現
する場合は変換テーブルのメモリ容量が増大するという
問題が生じる。
【0104】そこで、簡易な方法として、代表的な胴幅
Wdcの得点化関数f(R(Wdc)を複数個用意し、任意の
胴幅Wdの得点化関数f(β)をこれらの加重平均によ
って設定するとよい。例えば図18の例で、胴幅Wd2
の得点化関数f(R(Wd2)と胴幅Wd3の得点化関数f(R
(Wd3)との2種類の得点化関数f(R(Wdc))が用意され
ている場合、得点化関数f(R(Wd))は、下記(2)に示
すように、 f(R(wd))=A2・f(R(wd2))+A3・f(R(wd3))…(2) 但し、A2=(Wd−Wd2)/(Wd2−Wd3) A3=1−A2 得点化関数f(R(wd2))と得点化関数f(R(Wd3))との加
重平均により設定される。
【0105】一方、胴幅Wd及び顔幅Whは、人物の場
合、大人、子供、人種等の区分によって標準値が相違す
るが、実測するとそれぞれの区分では標準値の回りに個
体差が分布した形となるから、このような分布を用いて
撮影倍率の場合と同様に得点化関数を決定することがで
きる。この場合も、例えば胴幅Wdでは大人の得点化関
数fa(Wd)、青年の得点化関数fm(Wd)、子供の得点化
関数fc(Wd)のように人物の区分に応じた複数の得点化
関数が設定可能となるから、例えば顔幅Whをパラメー
タとしてこれら複数の得点化関数の加重平均をとること
により1の得点化関数f(Wd)を設定するとよい。顔幅W
hの得点化関数f(Wh)についても同様である。
【0106】図9に戻り、人物判定部107は、分割領
域AR(u)毎に算出された総特徴得点Pt(u)を用いて当
該分割領域AR(u)に対応する被写体(物体)が人物で
あるか否か(すなわち、撮影画面Aのどの領域に人物が
配置されているか)を判定するものである。人物判定部
107は、総特徴得点Pt(u)と予め設定された閾値Pr
とを比較し、Pt(u)≧Prであれば、分割領域AR(u)
に対応する被写体は人物であると判定し、Pt(u)<Pr
であれば、分割領域AR(u)に対応する被写体は人物以
外の物体であると判定する。
【0107】次に、人物検出部10における処理手順を
説明する。
【0108】図19は、人物検出部10における処理手
順を示すフローチャートである。
【0109】測距部5からn×m個の被写体距離Dnm
情報が入力されると、被写体距離D nmと各被写体距離D
nmに対応する撮影画面A内における測距点Bnmの位置と
を用いて三次元の距離画像G(図10参照)が作成され
る(#1)。続いて、この距離画像Gを用いて撮影画面
Aが略同一の距離領域にある複数個の分割領域AR(u)
(図11参照)に分割される(#3)。
【0110】続いて、1つの分割領域AR(u)につい
て、測距部5から入力された被写体距離Dから当該分割
領域AR(u)に対応する被写体距離D(u)が算出され、こ
の被写体距離D(u)と焦点距離fとから撮影倍率β(u)が
される(#5)。
【0111】続いて、縦方向に所定のピッチで複数個の
水平方向の幅寸法W(i)が算出される(#7)。幅寸法
W(i)のiは、分割領域AR(u)における幅寸法の算出位
置を示し、例えば分割領域AR(u)内の寸法算出位置に
上から0,1,2,…と番号を割り当てた場合、W(i)
は分割領域AR(u)内の上からi番目の位置の幅寸法を
示している。更に、算出された幅寸法W(i)を用いて幅
比R(W(h))=W(k)/W(h)(但し、k≠h)が演算され
る(#9)。例えば図20に示すように図11の分割領
域AR(2)について5個の幅寸幅W(0),W(1),…W(4)
が得られたとすると、 R(W(0))=W(1)/W(0),W(2)/W(0),W(3)/W(0),W(4)/W(0) R(W(1))=W(0)/W(1),W(2)/W(1),W(3)/W(1),W(4)/W(1) R(W(2))=W(0)/W(2),W(1)/W(2),W(3)/W(2),W(4)/W(2) R(W(3))=W(0)/W(3),W(1)/W(3),W(2)/W(3),W(4)/W(3) R(W(4))=W(0)/W(4),W(1)/W(4),W(2)/W(4),W(3)/W(4) の合計20個の幅比R(W(h))が算出される。
【0112】続いて、最大幅Wmaxに対する他の幅W(h)
の比R(W(h))の中で人物の理想的な幅比Ro(W(h))に
最も近い幅比Rmin(W(h))が算出され、更にこの幅比Rm
in(W2(h))を構成する分母の最大幅Wmaxが分割領域AR
(u)の胴幅Wdとして算出されるとともに、幅比Rmin(W
(h))を構成する分子の幅W(k)が分割領域AR(u)の顔幅
Whとして算出される(#11)。
【0113】続いて、胴幅Wd、顔幅Wh及び幅比Rmi
n(W(d))が予め設定された得点化関数f(Wd),f(W
h),f(R)を用いてそれぞれ特徴得点P(Wd)(=f(Wd
(u)),P(Wh)(=f(Wh(u)),P(R)(=f(R(u))に
変換され、部分特徴得点Ptp(=P(Wd)+P(Wh)+P
(R))が算出される(#13)。
【0114】続いて、部分特徴得点Ptpと胴幅Wdとか
ら、例えば表3に示す所定の変換テーブルを用いて係数
αc,αa,αoが決定され(#15)、これらの係数α
c,αa,αoと特徴得点P(Wd),P(Wh),P(R)とから上
記(1)式により設定される得点化関数f(β)を用い
て撮影倍率βが特徴得点P(β)に変換される(#1
7)。
【0115】そして、特徴得点P(β)と部分特徴得点
Ptpとを加算して総特徴得点Pt(u)(=P(β)+P(W
d)+P(Wh)+P(R))が算出され(#19)、この総特
徴得点Pt(u)を所定の閾値Prと比較して分割領域AR
(u)に対応する被写体が人物であるか否かが判定される
(#21)。Pt(u)≧Prであれば(#21でN
O)、分割領域AR(u)に対応する被写体は人物である
と判定され、その判定結果を示すフラグF(u)がセット
される(#23)。一方、Pt(u)<Prであれば(#
21でYES)、分割領域AR(u)に対応する被写体は
人物でないと判定され、その判定結果を示すフラグF
(u)がセットされない(#23をスキップ)。
【0116】続いて、全ての分割領域AR(u)について
人物の判定が行われたか否かが判別され(#25)、未
判定の分割領域AR(u)が存在すると、ステップ#5に
戻り、上述した手順と同様の手順で他の分割領域AR
(u)について人物の判定が行われる(#5〜#23)。
そして、全ての分割領域AR(u)に対して人物の判定処
理が終了すると(#25でYES)、判定結果を制御部
12に出力して(#27)、判定処理を終了する。
【0117】次に、制御部12におけるAF/AE制御
について説明する。
【0118】図21は、制御部12におけるAF/AE
制御の処理手順を示すフローチャートである。
【0119】このフローチャートは、シャッタボタン7
が半押しされたときの撮影準備としてのAF/AE制御
を示すものである。
【0120】シャッタボタン7が半押しされたときの撮
影準備において、人物検出部10から人物の判定結果が
入力されると(#31)、この判定結果(フラグF(u)の
設定情報)に基づき撮影画面A内に人物が存在するか否
かが判別される(#33)。人物が存在すると判別され
ると(#33でYES)、フラグF(u)がセットされて
いる分割領域AR(u)のうち、最近接の分割領域AR(u)
に対応する被写体が選択され(#35)、その被写体に
対する被写体距離D(u)を用いて焦点位置(AFすべき
レンズ位置)が設定される(#39)。また、選択され
た被写体に対する輝度データBV(u)を用いて露出制御
値(シャッタスピードと絞り値)が設定される(#4
1)。
【0121】一方、人物は存在しないと判別されると
(#33でNO)、全ての分割領域AR(u)のうち、最
近接の分割領域AR(u)に対応する被写体が選択され
(#37)、その被写体に対する被写体距離D(u)を用
いて焦点位置(AFすべきレンズ位置)が設定され(#
39)、その被写体に対する輝度データBv(u)(選択
された分割領域AR(u)に対応する測光エリアCnの輝
度データBvCn)を用いて露出制御値(シャッタスピー
ドと絞り値)が設定される(#41)。この人物不存在
での処理は、最近接に人物を配置して撮影されることが
多く、最近接の物体が人物である可能性が高いので、人
物検出部10での人物検出が誤検出の場合であっても全
ての被写体のうち、最近接の物体にAF/AEをするこ
とで、AF/AEの制御対象の誤り率を可及的に低減す
ることを意図したものである。従って、この処理に限定
されるものではなく、例えば最近接から所定の範囲内の
複数の物体に対する平均的な被写体距離や平均的な被写
体輝度に基づいてAF制御やAE制御を行うようにして
もよい。
【0122】図11の例で、撮影画面A内の分割領域A
R(2)にフラグF(u)がセットされていると分割領域AR
(2)に対する被写体距離D(2)を用いて焦点位置(AFす
べきレンズ位置)が設定され、分割領域AR(2)に対応
する測光エリアC4(図3参照)の輝度データBvC4
用いて露出制御値(シャッタスピードと絞り値)が設定
される。
【0123】上記のように、本実施形態によれば、多点
測距によって得られた複数の被写体距離の情報を用いて
距離画像を作成し、当該被距離画像を被写体距離の情報
に基づいて複数の分割領域AR(u)に分割することで撮
影画面内に存在する複数の被写体を分離し、分割領域A
R(u)毎に、撮影倍率β,胴幅Wd、顔幅Wh及び胴幅
Wdと顔幅Whとの比Rの特徴量をそれぞれ人物らしさ
の度合を示す特徴得点P(β),P(Wd),P(Wh),P
(R)に変換した後、これらの総和である総特徴得点Pt
(u)を算出し,この総特徴得点Pt(u)を用いて各分割領
域AR(u)に対応する被写体が人物であるか否かを判定
するようにしたので、比較的簡単な演算処理で高速かつ
高精度の人物判定を行うことができる。
【0124】特に、撮影倍率βを特徴得点P(β)に変
換する得点化関数f(β)として子供の得点化関数fc
(β),大人の得点化関数fa(β)及び人物以外の得点
化関数fo(β)の3種類の得点化関数を用意する一方、
胴幅Wd、顔幅Wh及び胴幅Wdの特徴得点P(Wd),
P(Wh),P(R)を加算してなる部分特徴得点Ptpによ
って係数αc,αa,αoを決定し、これらの係数αc,α
a,αoをそれぞれ得点化関数fc(β)fa(β),fo
(β)に乗じて加算することで撮影倍率βの得点化関数
f(β)を設定するようにしたので、被写体に応じて適
切な特徴得点P(β)を設定することができ、人物判定
の精度を向上させることができる。更に、係数αc,α
a,αoを部分特徴得点Ptpと胴幅Wdとで決定するよう
にしたので、被写体に応じた撮影倍率βの得点化関数f
(β)をより適切にでき、人物判定の精度をさらに向上
させることができる。
【0125】そして、この判定結果に基づいてAF/A
E処理を行うようにしているので、主被写体である人物
への焦点調節及び露出調節を好適に行うことができる。
【0126】なお、上記実施形態では、距離画像を作成
するための被写体距離の情報を三角測距方式による多点
測距装置を用いて取得するようにしていたが、デジタル
スチルカメラでは、撮影待機状態ではビデオカメラと同
様の動作を行ってビューファインダ画像を取り込む機能
を有しているから、撮影レンズを駆動しながら山登り方
式により焦点位置を算出し、その焦点位置に撮影レンズ
を設定する方法によって複数個の被写体距離の情報を取
得するようにしてもよい。この場合は、撮影レンズを所
定の方向に移動させつつ所定のタイミングで複数枚の画
像を取り込み、撮影画像毎にその時の撮影レンズの位置
から当該撮影画像内のピントが合っている部分に対する
被写体距離を算出することにより、距離画像を作成する
ための被写体距離の情報が取得される。
【0127】また、上記実施形態では、距離画像を用い
て人物検出を行うようにしていたが、撮像素子で撮影さ
れた画像を用いて人物検出を行うようにしてもよい。す
なわち、本発明は画像内の分割領域に対する人物判定の
方法に特徴があるから、撮影画像内を被写体に対応した
領域に分割ができれば、本発明を適用することができ
る。撮影画像の場合、例えば色情報や被写体輝度の情報
を用いて撮影画像を被写体に対応した領域に分割し、各
分割領域について総特徴得点Ptを用いて人物判定をす
ればよい。
【0128】また、上記実施形態では、人物に対する理
想的な幅比Roとして滑らかな曲線を用いたが、この曲
線を折れ線で近似し、この近似曲線に基づいて人物判定
の閾値範囲ΔR(Wd)を設定するようにしてもよい。ま
た、得点化関数f(β)として滑らかな曲線用いたが、
この曲線を折れ線で近似したものでもよい。
【0129】また、上記実施形態では、得点化すべき特
徴量として撮影倍率β、胴幅Wd、顔幅Wh、胴幅Wd
と顔幅Whとの比Rを用いたが、特徴量はこれらに限定
されるものではなく、これ以外の特徴量を用いることも
できる。例えば分割領域における顔幅の位置、分割
領域における胴幅の位置、分割領域における顔幅と胴
幅の位置関係、被写体距離、判定対象以外の分割領
域の平均的な被写体距離、被写体輝度、判定対象の
分割領域以外の分割領域の被写体輝度、判定対象の分
割領域の被写体輝度とそれ以外の分割領域の被写体輝度
との輝度差、色情報(特に肌色情報)等の特徴量を用
いてもよい。
【0130】上述した特徴量のうち、上記,,,
,,の特徴量については、撮影倍率のように被写
体の大きさなどの生物学的な他の特徴量をパラメータと
して複数の得点化関数が設定可能であるので、撮影倍率
の同様に複数の得点化関数を加重平均して特徴得点に変
換するための得点化関数を決定するとよい。このように
すれば、これらの特徴量に基づく人物判定の精度が向上
し、総特徴得点を用いた人物判定の判定精度も向上させ
ることができる。
【0131】また、上記実施形態では、人物検出装置を
適用したデジタルカメラについて説明したが、本発明に
係る人物検出装置は銀塩カメラにも適用可能であり、ビ
デオカメラからなるモニタカメラにも適用することがで
きる。モニタカメラではAF/AE制御だけでなく、監
視すべき人物の検出も正確に行うことができる。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像を撮影画面内の被写体に対応する複数の領域に分割
し、分割領域毎に、算出される特徴量を人物らしさに応
じた特徴得点に変換した後、この特徴得点に基づいて分
割領域に対応する被写体が人物であるか否かを判定する
ことで人物を検出する人物検出装置であって、少なくと
も1の特徴量に対する得点化関数は複数の得点化関数を
それぞれ所定の係数を乗じて加算した構成とし、各係数
は当該特徴量以外の特徴量を変換してなる特徴得点の総
和に基づいて設定するようにしたので、複数の得点化関
数を有する特徴量は被写体に応じた適正な特徴得点に変
換され、撮影画面内の人物に相当する部分を高い精度で
確実に検出することができる(請求項1〜4)。
【0133】また、請求項2記載の発明は、少なくとも
1の特徴量に対する得点化関数は複数の得点化関数をそ
れぞれ所定の係数を乗じて加算した構成において、各係
数は当該特徴量以外の特徴量とこの特徴量を変換してな
る特徴得点の総和に基づいて設定するようにしたので、
複数の得点化関数を有する特徴量の特徴得点への変換が
より適正となり、撮影画面内の人物に相当する部分の検
出精度をより高めることができる。
【0134】また、測距画面の各測距点に多点測距装置
で測定された被写体距離をプロットしてなる距離画像を
用いたので、画面内を被写体のシルエットに対応した形
状で正確に領域分割でき、各分割領域に対する人物判定
を正確に行うことができる(請求項5)。
【0135】また、自動焦点調節装置とを備えた撮影装
置に人物検出装置を適用し、この人物検出検出装置で検
出された人物に対して焦点調節を行うようにしたので、
主被写体と推定される人物に対するAF精度が向上する
(請求項6)。
【0136】更に、多点測光装置と自動露出制御装置と
を備えた撮影装置に人物検出装置を適用し、この人物検
出検出装置で検出された人物に対して露出制御を行うよ
うにしたので、主被写体と推定される人物に対するAE
精度が向上する(請求項7)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る人物検出装置を備えたデジタル
スチルカメラの正面図である。
【図2】 カメラ本体内に配設された人物検出装置を構
成する主要要素を示す図である。
【図3】 測光部の撮影画面内における測光点を示す図
である。
【図4】 測距部の構成図である。
【図5】 測距部の有するラインセンサの配列を示す図
である。
【図6】 測距部の撮影画面内における測距点を示す図
である。
【図7】 撮影画面内における各ラインセンサ対の撮像
部とその撮像部に設定された複数の分割領域とを示す図
である。
【図8】 測距部のセンサをエリアセンサで構成した例
を示す図である。
【図9】 人物検出部の処理機能を示すブロック図であ
る。
【図10】 距離画像の一例を示す図である。
【図11】 領域分割処理により撮影画面内が分割され
た状態の一例を示す図である。
【図12】 横画面において算出される幅寸法を示す図
である。
【図13】 縦画面において算出される幅寸法を示す図
である。
【図14】 実際の人物を調べた顔幅/胴幅の幅比を示
す図である。
【図15】 撮影倍率と撮影頻度の関係を示す図であ
る。
【図16】 撮影倍率の得点化関数を示す図である。
【図17】 胴幅に対する幅比のグラフに基づいて得点
化関数を決定する方法を説明するための図である。
【図18】 幅比の得点化関数の一例を示す図である。
【図19】 人物検出部における処理手順のフローチャ
ートである。
【図20】 分割領域における幅寸法の算出例を示す図
である。
【図21】 制御部におけるAF/AE制御の処理手順
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 デジタルスチルカメラ(撮影装置) 2 カメラ本体 3 撮影レンズ 4 測光部(多点測光装置) 5 測距部(多点測距装置,人物検出装置の構成要素) 51 センサ部 52 演算部 6 ファインダー対物窓 7 シャッタボタン 8 レンズシャッタ 9 撮像素子 10 人物検出部(人物検出装置の構成要素) 101 距離画像作成部(画像作成手段) 102 領域分割処理部(領域分割手段) 103 幅寸法演算部(特徴量算出手段) 104 幅比演算部(特徴量算出手段) 105 撮影倍率演算部(特徴量算出手段) 106 特徴得点演算部(特徴量点数化手段) 107 人物判定部(判定手段) 11 水平検出部 12 制御部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 7/60 150 G02B 7/11 N H04N 5/232 A 5/235 G03B 3/00 A Fターム(参考) 2H002 DB14 DB30 DB31 HA04 2H011 AA03 BA01 BB00 BB02 BB04 2H051 AA00 BB01 CE16 DA03 DA08 EB20 5C022 AA13 AB27 AB28 AC42 AC69 5L096 CA02 FA19 FA70

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影画面における被写体像に相当する画
    像を作成する画像作成手段と、上記画像作成手段で作成
    された画像を上記撮影画面内の被写体に対応する複数の
    領域に分割する領域分割手段と、上記画像の分割領域毎
    に、上記画像を分割し得る当該分割領域又は当該分割領
    域に対応する上記被写体の条件に基づいて少なくとも2
    種類の特徴量を算出する特徴量算出手段と、上記特徴量
    毎に当該特徴量を人物らしさに応じた特徴得点に変換す
    る得点化関数を有し、上記画像の分割領域毎に、算出さ
    れた各種類の特徴量を対応する上記得点化関数を用いて
    特徴得点に変換する特徴量点数化手段と、上記画像の分
    割領域毎に、変換された特徴得点に基づいて分割領域に
    対応する被写体が人物であるか否かを判定する判定手段
    とを備えた人物検出装置であって、少なくとも1の特徴
    量に対する得点化関数は複数の得点化関数をそれぞれ所
    定の係数を乗じて加算したものであり、各係数は当該特
    徴量以外の特徴量を変換してなる特徴得点の総和に基づ
    いて設定されることを特徴とする人物検出装置。
  2. 【請求項2】 撮影画面における被写体像に相当する画
    像を作成する画像作成手段と、上記画像作成手段で作成
    された画像を上記撮影画面内の被写体に対応する複数の
    領域に分割する領域分割手段と、上記画像の分割領域毎
    に、上記画像を分割し得る当該分割領域又は当該分割領
    域に対応する上記被写体の条件に基づいて少なくとも2
    種類の特徴量を算出する特徴量算出手段と、上記特徴量
    毎に当該特徴量を人物らしさに応じた特徴得点に変換す
    る得点化関数を有し、上記画像の分割領域毎に、算出さ
    れた各種類の特徴量を対応する上記得点化関数を用いて
    特徴得点に変換する特徴量点数化手段と、上記画像の分
    割領域毎に、変換された特徴得点に基づいて分割領域に
    対応する被写体が人物であるか否かを判定する判定手段
    とを備えた人物検出装置であって、少なくとも1の特徴
    量に対する得点化関数は複数の得点化関数をそれぞれ所
    定の係数を乗じて加算したものであり、各係数は当該特
    徴量以外の特徴量とこの特徴量を変換してなる特徴得点
    の総和に基づいて設定されることを特徴とする人物検出
    装置。
  3. 【請求項3】 上記判定手段は、複数の特徴量を変換し
    た特徴得点を合計した総特徴得点を用いて人物判定を行
    うものであることを特徴とする請求項1又は2記載の人
    物検出装置。
  4. 【請求項4】 上記分割領域の条件に基づく特徴量に
    は、少なくとも当該分割領域の形状及びサイズに基づく
    略水平方向の最大幅、顔に相当する部分の幅、最大幅に
    対する顔幅の比、撮影倍率及び被写体距離を含むもので
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    人物検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の人物検
    出装置において、画面内に複数個の測距点を有し、各測
    距点毎に被写体までの距離を算出する多点測距装置を備
    え、上記撮影画面における被写体像に相当する画像は、
    撮影画面の各測距点に上記多点測距装置で測定された被
    写体距離をプロットしてなる距離画像であることを特徴
    とする人物検出装置。
  6. 【請求項6】 自動焦点調節装置を備えた撮影装置にお
    いて、請求項5記載の人物検出装置を備え、上記自動焦
    点検出装置は、上記人物検出装置によって検出された人
    物と推定された分割領域に含まれる被写体に焦点を調節
    するものであることを特徴とする撮影装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の撮影装置において、多点
    測光装置と自動露出制御装置とを更に備え、上記自動露
    出制御装置は、上記多点測光装置で検出される被写体輝
    度のうち、上記人物検出装置によって検出された人物と
    推定された分割領域に対応する被写体の被写体輝度を用
    いて露出制御を行うことを特徴とする撮影装置。
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