JP2002296994A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
に像担持体上に残留したトナーを効率よくクリーニング
することができる画像形成装置を提供すること。 【解決手段】 像担持体上に静電潜像を形成する静電潜
像形成手段と、該静電潜像をトナーにより現像してトナ
ー像を形成する現像手段と、該像担持体上に形成された
トナー像を転写体上に転写する手段と、トナー像を転写
した後に該像担持体上に残留したトナーを除去するクリ
ーニング手段とを有し、製造中あるいは製造後の工程に
おいて球形化したトナーが前記現像手段で使用される画
像形成装置であって、前記クリーニング手段が少なくと
もクリーニングローラを含み、該クリーニングローラと
該球形化したトナーとの付着力が、該像担持体と該球形
化したトナーとの付着力よりも大きいことを特徴とする
画像形成装置。
Description
は一成分現像剤を用いた複写機、プリンター、ファクシ
ミリ等の電子写真方式の画像形成装置に関するものであ
り、特に、球形トナーを用いた際のトナー画像転写後の
クリーニング不良を対策した電子写真方式の画像形成装
置に関する。
は、現像工程で感光体等の像担持体上に形成したトナー
像を、中間転写ベルトなどの中間転写体を介して、また
は直接的に転写紙などの転写体上に転写して画像を形成
しているが、トナー像転写後の感光体表面には、転写残
のトナーが残留する。このため、感光体上から残留トナ
ーを除去するクリーニング装置が設けられている。この
クリーニング装置としては、種々のものが知られてお
り、弾性部材からなるクリーニングブレード(例えば、
特開平8−286408号公報、特開平8−31417
5号公報、特開平9−26734号公報、特開平9−6
2159号公報、特開平9−190125号公報、特開
平9−230765号公報)やクリーニングローラのほ
か、ファーブラシ、磁気ブラシ等を用いることができ
る。この中で、クリーニングブレードまたはクリーニン
グローラは、構成が簡単で、装置の小型化が容易で、コ
スト面も有利なので、広く実用化されている。
球形化が進められ、懸濁重合法や分散重合法などによる
重合トナーや、熱気流、流動造粒法による球形処理を施
したトナーが用いられつつある。しかし、球形化したト
ナーを用いた場合、クリーニングブレードまたはクリー
ニングローラによるクリーニング装置を備えた画像形成
装置において、クリーニング不良による画像不良が発生
しやすいという問題点がある。
号公報では、電子写真感光体の表面粗さを0.1〜2μ
mの範囲にすることにより、電子写真感光体とトナー間
付着力の平均値が60nNよりも小さくなるようにし
て、真円度が0.85以上の球形トナーを用いた場合で
もクリーニング不良が生じないようにしている。しかし
ながら、トナーのクリーニング性能は電子写真感光体と
トナーの付着力だけでは決まらず、電子写真感光体とト
ナーの付着力のみを規定しても十分なクリーニング性能
は得られないという問題がある。また、特開平9−96
965号公報、特開平9−114232号公報、特開平
9−274364号公報および特開平11−84878
号公報等には、転写工程後の像担持体上に残留した球形
トナーに対して各種除電手段を用い、残留トナーの帯電
量を低減してクリーニング性を改善している。しかしな
がら、上記除電手段を新たに設けることは部品点数の増
加や製造コストの増加に直結する。
点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、球形化トナーを用いた場合でも、転写工程後に像担
持体上に残留したトナーを効率よくクリーニングするこ
とができる画像形成装置を提供することである。
(1)「像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成
手段と、該静電潜像をトナーにより現像してトナー像を
形成する現像手段と、該像担持体上に形成されたトナー
像を転写体上に転写する手段と、トナー像を転写した後
に該像担持体上に残留したトナーを除去するクリーニン
グ手段とを有し、製造中あるいは製造後の工程において
球形化したトナーが前記現像手段で使用される画像形成
装置であって、前記クリーニング手段が少なくともクリ
ーニングローラを含み、該クリーニングローラと該球形
化したトナーとの付着力が、該像担持体と該球形化した
トナーとの付着力よりも大きいことを特徴とする画像形
成装置」、(2)「該像担持体と該球形化したトナーと
の接触面積が、該クリーニングローラと該球形化したト
ナーとの接触面積よりも小さいことを特徴とする前記第
(1)項に記載の画像形成装置」、(3)「該像担持体
の表面上に、該球形化したトナーの体積平均粒径よりも
小さい凹凸を設けたことを特徴とする前記第(1)項ま
たは第(2)項に記載の画像形成装置」、(4)「該像
担持体の表面上に、該球形化したトナーの体積平均粒径
よりも小さな微粒子を分布したことを特徴とする前記第
(1)項乃至第(3)項の何れか1に記載の画像形成装
置」、(5)「該像担持体が、該球形化したトナーの体
積平均粒径よりも小さな微粒子を分散させた層を有する
ことを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れ
か1に記載の画像形成装置」により達成される。
ングローラ(11)が像担持体(12)上の転写残トナ
ー(13)に接触した状態を図3に示す。クリーニング
ローラ(11)は、像担持体(12)の回転方向(1
4)と同じ向き、または逆向きに回転する。転写残トナ
ー(13)は、転写工程後に像担持体(12)の回転方
向(14)に移動し、クリーニングローラ(11)に接
触する。クリーニングローラ(11)が回転方向(1
4)と逆向きに回転する場合は、この時点で転写残トナ
ー(13)が像担持体(12)から分離する。クリーニ
ングローラ(11)が回転方向(14)と同じ向きに回
転する場合は、転写残トナー(13)がクリーニングロ
ーラ(11)と像担持体(12)の接触部を通過後に像
担持体(12)から分離する。クリーニングローラ(1
1)に付着した転写残トナー(13)は、クリーニング
ローラ(11)に当接する不図示のブレードによって、
クリーニングローラ(11)から分離し回収される。
3)がクリーニングローラ(11)に接触するとき、転
写残トナー(13)には像担持体(12)との付着力
(Fp)とクリーニングローラ(11)との付着力(F
c)が作用する。また、転写残トナー(13)が像担持
体(12)から分離するためには、転写残トナー(1
3)がクリーニングローラ(11)に付着する必要があ
る。
(Fp)よりも大きくなるように、クリーニングローラ
と像担持体及び球形化トナーを構成することにより、転
写残トナーが像担持体から分離しやすくなり、球形化し
たトナーでもクリーニング性能の良い画像形成装置が得
られることを見出した。
グローラとの付着力は、トナーや像担持体及びトナーと
クリーニングローラの帯電によって生じる静電的付着力
と、それ以外のファンデルワールス力や液架橋力等の非
静電的付着力から構成される。これらの付着力は、帯電
量や構成物質の物性など様々な要因に依存する。
ナーと像担持体及びクリーニングローラとの接触面積に
着目し、像担持体とトナーの接触面積がクリーニングロ
ーラとトナーの接触面積よりも小さいように、クリーニ
ングローラと像担持体及び球形化トナーを構成すること
により、付着力(Fc)が付着力(Fp)よりも大きく
なることを見出した。
は、該部材の表面とトナー表面の幾何学的な構成によっ
て決まる。トナーが付着する部材の表面に、該球形化し
たトナーの体積平均粒径よりも小さい凹凸を設けると、
凹凸がない場合に比べて接触面積が小さくなる。従っ
て、像担持体の表面に該球形化したトナーの体積平均粒
径よりも小さい凹凸を設けることにより、像担持体とト
ナーの接触面積をクリーニングローラとトナーの接触面
積よりも小さくすることができる。
としては、像担持体の表面に微粒子を分布させる方法を
好ましく用いることができる。ただし、像担持体の表面
に微粒子を一度付着させただけでは、クリーニングロー
ラやクリーニングブレードによって削られて微粒子がな
くなってしまう。このため、クリーニングによって削ら
れても、像担持体上に別の微粒子を分布させる必要があ
る。像担持体の表面に微粒子を分布させる方法として
は、像担持体を作製する工程で微粒子を像担持体中に分
散させる方法を好ましく用いることができる。この方法
では、クリーニングによって像担持体表面の微粒子が削
られても、像担持体中に分散した別の微粒子が表面に表
われるので、常に像担持体表面に微粒子が分布してい
る。画像形成装置内に像担持体の表面に微粒子を付着さ
せる装置を設けて、常に像担持体上に微粒子が付着して
いるようにする方法もあるが、コストがかかる。
好ましいサイズ範囲は10nm〜100nmである。微
細凹凸が10nm以下では十分なクリーニング性能が得
られず、100nm以上では小粒径のトナーが凹凸に入
り込みクリーニング不良の原因になる。像担持体表面に
分布させる微粒子の粒径の好ましい範囲は、上記の理由
で10nm〜100nmである。
図面を参照して詳細に説明する。本発明の画像形成装置
は、感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段、該感
光体上の潜像上にトナー像を形成する現像手段、形成さ
れたトナー像を転写体上に転写する転写手段、転写体上
のトナー像を定着する定着手段、転写されずに感光体上
に残ったトナーを除去・回収するためのクリーニング手
段を有する。
す概略構成図である。図4において、静電潜像担持体で
ある感光体ドラム(21)の周囲には、該ドラム表面を
帯電するための帯電ローラ(22)、一様帯電処理面に
潜像を形成するためのレーザー光線でなる露光(2
3)、ドラム表面の潜像に帯電トナーを付着することで
トナー像を形成する現像装置(24)、形成されたドラ
ム上のトナー像を記録紙へ転写するための転写装置(2
8)、記録紙上のトナーを定着する定着装置(32)、
ドラム上の残留トナーを除去・回収するためのクリーニ
ング装置(36)、ドラム上の残留電位を除去するため
の除電装置(40)が順に配設されている。
(22)によって表面を一様に帯電される。図4の例で
は、帯電ローラを用いて感光体ドラム(21)を帯電し
ているが、コロトロンやスコロトロン等のコロナ帯電を
用いても良い。帯電ローラを用いた帯電は、コロナ帯電
を用いた場合よりもオゾン発量が少ない利点があるが、
感光体と接触しているためトナーによってローラ表面が
汚れるため、帯電ローラをクリーニングする機構が必要
になる。
に応じてレーザー光線(23)が照射され、静電潜像が
形成される。感光体ドラム(21)上の帯電電位や露光
部位を電位センサで検出し、帯電条件や露光条件を制御
することもできる。
像が形成された感光体ドラム(21)上にトナー像が形
成される。現像装置(24)では、現像剤がスクリュー
(25)によって攪拌・搬送され、現像スリーブ(2
6)に供給される。現像スリーブ(26)に供給される
現像剤は、ドクターブレード(27)によって規制さ
れ、供給される現像剤量はドクターブレード(27)と
現像スリーブ(26)との間隔であるドクターギャップ
によって制御される。ドクターギャップが小さすぎる
と、現像剤量が少なすぎて画像濃度不足になり、逆にド
クターギャップが大きすぎると、現像剤量が過剰に供給
されて感光体ドラム(21)上にキャリア付着が発生す
るという問題が生じる。現像スリーブ(26)には、周
表面に現像剤を穂立ちさせるように磁界を形成する磁石
が備えられており、この磁石から発せられる法線方向磁
力線に沿うように、現像剤が現像スリーブ(26)上に
チェーン状に穂立ちされて磁気ブラシが形成される。現
像スリーブ(26)と感光体ドラム(21)は、一定の
間隙(現像ギャップ)を挟んで近接するように配置され
ていて、双方の対向部分に現像領域が形成されている。
現像スリーブ(26)は、アルミニウム、真鍮、ステン
レス、導電性樹脂などの非磁性体を円筒形に形成してお
り、不図示の回転駆動機構によって回転されるようにな
っている。磁気ブラシは、現像スリーブ(26)の回転
によって現像領域に移送される。現像スリーブ(26)
には不図示の現像用電源から現像電圧が印加され、磁気
ブラシ上のトナーが現像スリーブ(26)と感光体ドラ
ム(21)間に形成された現像電界によってキャリアか
ら分離し、感光体ドラム(21)上の静電潜像上に現像
される。なお、現像電圧には交流を重畳させても良い。
なお、現像ギャップは、現像剤粒径の5〜30倍程度、
現像剤粒径が50μmであれば0.5mm〜1.5mm
に設定することが可能である。これより広くすると、望
ましいとされる画像濃度が出にくくなる。また、ドクタ
ーギャップは、現像ギャップと同程度かやや大きくする
必要がある。感光体ドラム(21)のドラム径やドラム
線速、現像スリーブ(26)のスリーブ径やスリーブ線
速は、複写速度や装置の大きさ等の制約によって決ま
る。ドラム線速に対するスリーブ線速の比は、必要な画
像濃度を得るために1.1以上にする必要がある。な
お、現像後の位置にセンサを設置し、光学的反射率から
トナー付着量を検出してプロセス条件を制御することも
できる。図4の例では、キャリアとトナーからなる磁気
ブラシによって現像が行なわれる二成分現像方式を用い
ているが、本発明は二成分現像方式に限定されるもので
はなく、現像スリーブ上に形成したトナー薄層を電界で
感光体上に現像する一成分現像方式を用いてもよい。
紛、フェライト紛、磁性粒子を分散した樹脂粒子等の磁
性を有する粉体、及び電気特性を制御するために樹脂な
どで表面を被覆した磁性粉体が好ましく使用される。磁
気ブラシを構成するキャリアとしては、感光体ドラム
(21)表面へのダメージを軽減するために球形の粒子
を用いるのが好ましく、平均粒径は150μm以下のも
のが好ましい。キャリアの平均粒径が大きすぎると最密
状態に配置してあっても曲率半径が大きく、感光体ドラ
ム(21)と接触していない面積が増え、トナー像の欠
けや抜けが発生する。逆に平均粒径があまり小さすぎる
と、交流電圧を印加する場合には、粒子が動きやすくな
って粒子間の磁力を上回り、粒子が飛散してキャリア付
着の原因となってしまう。キャリアの平均粒径は、特に
30μm以上、100μm以下であることが好ましい。
さらに、キャリアの体積抵抗率が低すぎると、現像電圧
の印加時にキャリアに電荷が注入され、感光体ドラム
(21)へのキャリア付着を起こしたり、感光体の絶縁
破壊を起こしたりするため、体積抵抗率が103Ωcm
以上のキャリアを使用する必要がある。
ー像は、感光体ドラム(21)と転写ベルト(29)が
接触する転写ニップに搬送される。同時に、不図示の給
紙トレイから搬送された記録紙が転写ニップに進入す
る。転写ベルト(29)に接触するローラ(30)に、
不図示の転写用電源によってトナーと逆極性の転写電圧
が印加される。感光体ドラム(21)上に形成されたト
ナー像は、転写ベルト(29)と感光体ドラム(21)
間に作用する転写電界によって記録紙へ転写される。図
4の例では、転写部材として転写ベルトの代わりに転写
ローラを用いてもよいが、転写ベルトは転写ローラに比
べて転写ニップを広くとれる利点がある。図4の例で
は、転写ベルトを用いた転写方式を用いているが、紙の
背面からトナーと逆極性のコロナチャージを与えて紙を
帯電させて転写するコロナ転写方式を用いても良い。転
写ベルトまたは転写ローラに転写電圧を印加する転写方
式は、コロナ転写方式に比べて、紙の帯電が少ないため
感光体からの分離が容易で、分離時の剥離放電による画
像不良が生じない利点があるが、ベルトやローラがトナ
ーで汚れやすくてクリーニング機構が必要となり、また
前記したように画像の中抜けが発生しやすいという欠点
もある。
は、分離爪(31)によって感光体ドラム(21)から
分離される。未定着のトナー像が載った記録紙は、定着
ローラ(33)と加圧ローラ(34)によって記録紙に
一定の熱と圧力が加わり、トナーが記録紙上に定着され
る。なお、定着温度を一定に保つために、定着ローラ
(33)には不図示のサーミスタが接触しており、定着
ヒータ(35)の温度制御を行なっている。定着ローラ
を用いた定着方式は、熱効率が高く、安全性に優れ、小
型化が可能で、低速から高速まで適用範囲が広い。
上に残留したトナーは、感光体ドラム(21)と逆方向
に回転するクリーニングローラ(37)によって除去さ
れる。クリーニングローラ(37)に付着したトナー
は、ブレード(38)によって除去され、トナー回収装
置(39)に回収される。図4の例では、クリーニング
ローラ(37)が感光体ドラム(21)と逆方向に回転
するが、同じ方向に回転するようにしても良い。また、
図4の例ではクリーニングローラ(37)だけでクリー
ニングしているが、クリーニングブレードを併用するこ
とも可能である。残留トナーを除去された感光体ドラム
(21)は除電ランプ(除電装置)(41)で初期化さ
れ、次回の画像形成プロセスに供される。
つの現像装置を用いた白黒画像形成装置だが、本発明は
白黒画像形成装置には限定されず、一つの感光体ドラム
と複数の現像装置、または複数の感光体ドラムと現像装
置を用いたカラー画像形成装置にも適用できる。
ついて説明する。本発明に用いられる球形化トナーとし
ては公知のものを利用できるが、分散重合法及び懸濁重
合法により作製されたものが好適である。まず、本発明
の分散重合トナーから説明する。 〔樹脂粒子A〕本発明における樹脂粒子Aは親水性有機
液体に、その親水性有機液体に溶解する高分子分散剤を
加え、これに前記親水性液体には溶解するが、生成する
重合体は前記親水性液体にて膨潤されるか、あるいは殆
ど溶解しない一種または二種以上のビニル単量体を加え
て重合することにより製造される。
及び種粒子の成長反応時に用いる単量体の希釈剤として
の親水性有機液体としては、メチルアルコール、エチル
アルコール、変性エチルアルコール、イソプロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ル、t−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t
−アミルアルコール、3−ペンタノール、オクチルアル
コール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、フ
ルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコー
ル、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリ
コールなどのアルコール類、メチルセロソルブ、セロソ
ルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ルなどのエーテルアルコール類などが代表的なものとし
て挙げられる。
以上の混合物して用いることができる。なお、アルコー
ル類及びエーテルアルコール類以外の有機液体と、上述
のアルコール類及びエーテルアルコール類とを併用する
ことで、有機液体が生成重合体粒子に対して溶解性を持
たせない条件下で、有機液体のSP値を種々変化させて
重合を行なうことにより、生成される粒子の大きさ、種
粒子同士の合一及び新粒子の発生を抑制することが可能
である。この場合の併用する有機液体としては、ヘキサ
ン、オクタン、石油エーテル、シクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類、四塩化炭
素、トリクロルエチレン、テトラブロムエタンなどのハ
ロゲン化炭化水素類、エチルエーテル、ジメチルグリコ
ール、シリオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテ
ル類、メチラール、ジエチルアセタールなどのアセター
ル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサンなどのケトン類、ギ酸ブチ
ル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、セロソルブアセ
テートなどのエステル類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸な
どの酸類、ニトロプロペン、ニトロベンゼン、ジメチル
アミン、モノエタノールアミン、ピリジン、ジメチルス
ルホキシド、ジメチルホルムアミドなどの硫黄、窒素含
有有機化合物類、その他水も含まれる。
それぞれ混合溶媒の種類及び組成を変化させ、生成する
重合体粒子の平均粒径、粒径分布、乾燥条件などを調整
することができる。
粒子の製造時に使用される高分子分散剤の適当な例とし
ては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノア
クリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロ
トン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸
などの酸類、あるいは水酸基を含有するアクリル系単量
体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリ
ル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシ
プロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アク
リル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒド
ロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステ
ル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、
グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメ
タクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、
N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコー
ルまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロ
ピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキ
シル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドある
いはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライ
ド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビ
ニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾー
ル、エチレンイミンなどの窒素原子またはその複素環を
有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオ
キシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルア
ミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシ
プロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエ
ステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルな
どのポリオキシエチレン系、並びにメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロースなどのセルロース類、または前記親水性モノマー
とスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなど
のベンゼン核を有するものまたはその誘導体、またはア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド
などのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体との共重
合体、さらに、架橋性モノマー、例えばエチレングリコ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、メタクリル酸アリル、ジビニルベンゼンなど
との共重合体も使用可能である。
有機液体、目的とする重合体粒子の種、及び種粒子の製
造か成長粒子の製造かにより適宜選択されるが、特に重
合体粒子同士の合一を主に立体的に防ぐ意味で、重合体
粒子表面への親和性、吸着性が高く、しかも親水性有機
液体への親和性、溶解性の高いものが選ばれる。また、
立体的に粒子同士の反撥を高めるために、分子鎖がある
程度の長さのもの、好ましくは分子量が1万以上のもの
が選ばれる。しかしあまり分子量が高いと、液粘度の上
昇が著しく、操作性、撹拌性が悪くなり、生成重合体の
粒子表面への析出確率のばらつきを与えるため注意を要
する。また、先に挙げた高分子分散剤の単量体を一部、
目的とする重合体粒子を構成する単量体に共存させてお
くことも安定化には効果がある。
ルト、鉄、ニッケル、アルミニウム、銅、錫、鉛、マグ
ネシウムなどの金属またはその合金(特に粒径1μm以
下のものが好ましい)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケ
ル、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化珪素などの酸化物の無
機化合物微粉体、高級アルコール硫酸エステル塩、アル
キルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸
塩、燐酸エステルなどの陰イオン界面活性剤、アルキル
アミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン
脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アル
キルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルア
ンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム
塩、ピリジウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化
ベンゼトニウムなどの四級アンモニウム塩型の陽イオン
界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導
体などの非イオン界面活性剤、例えば、アラニン型「例
えばドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチ
ルアミノエチル)グリシン」などのアミノ酸型やベタイ
ン型の両性界面活性剤を併用しても、生成重合体粒子の
安定性及び粒径分布の改良をさらに高めることができ
る。
用量は、目的とする重合体粒子形成用の重合性単量体の
種類によって異なるが、親水性有機液体に対し0.1重
量%〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。高
分子分散安定剤の濃度が低い場合には、生成する重合体
粒子は比較的大粒径のものが得られ、濃度の高い場合に
は小粒径のものが得られるが、10重量%を越えて用い
ても小径化への効果は少ない。
は、親水性有機液体に溶解可能なものであり、例えば、
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチル
エチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチル
スチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘ
キシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−
ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ド
デシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニル
スチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチ
レンなどのスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸
2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルア
クリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα
−メチル脂肪酸モノカルボン酸エステル類、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのア
クリル酸、もしくはメタクリル酸誘導体、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルなどのハロ
ゲン化ビニル類などからなる単独または相互の混合物及
びこれらを50重量%以上含有し、これらと共重合し得
る単量体との相互の混合物を意味する。
オフセット性を高めるために、重合性の二重結合を二個
以上有するいわゆる架橋剤の存在下に重合させたもので
あっても良い。好ましく用いられる架橋剤としては、ジ
ビニルベンゼン、ジビニルナフタレン及びそれらの誘導
体である芳香族ジビニル化合物、その他エチレングリコ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールメタクリ
レート、トリエチレングリコールメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、アリルメタクリ
レート、tert−ブチルアミノエチルメタクリレー
ト、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,
3−ブタンジオールジメタクリレートなどのジエチレン
性カルボン酸エステル、N,N−ジビニルアニリン、ジ
ビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホ
ンなど全てのジビニル化合物、及び三個以上のビニル基
を持つ化合物が挙げられ、これらは単独または混合物な
どで用いられる。
重合反応を引き続いて行なった場合には、成長する重合
体粒子の内部が架橋されたものとなる。また一方で、成
長反応に用いるビニル単量体溶液に上記の架橋剤を含有
させた場合には、粒子表面が硬化された重合体が得られ
る。
る目的として、連鎖移動定数の大きな化合物を共存させ
て重合を行なわせるものに、例えば、メルカプト基を持
つ低分子化合物や四塩化炭素、四臭化炭素が挙げられ
る。
始剤としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)などのアゾ系重合開始剤、ラウリルパーオキ
シド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオクト
エートなどの過酸化物系重合開始剤、過硫酸カリウムな
どの過硫酸化物系重合開始剤、これにチオ硫酸ナトリウ
ム、アミンなどを併用した系などが用いられる。重合開
始剤濃度は、ビニル単量体100重量部に対して0.1
〜10重量部が望ましい。
は、重合体粒子の目標平均粒径、目標粒径分布に合わせ
て、親水性有機液体中の高分子分散剤、ビニル単量体の
濃度、及び配合比が決定される。一般に、粒子の平均粒
径を小さくしようとするならば、高分子分散剤の濃度を
高く、また、平均粒径を大きくしようとするならば、高
分子分散剤の濃度が低く設定される。一方、粒子径分布
を非常に鋭くしようとするならば、ビニル単量体濃度を
低く、また、比較的広い分布でもよい場合は、ビニル単
量体濃度は高く設定される。
散安定剤を完全に溶解した後、一種または二種以上のビ
ニル単量体、重合開始剤、その他必要ならば無機微粉
末、界面活性剤、染料、顔料などを添加し、30〜30
0rpmの通常の撹拌にて、好ましくはなるべく低速
で、しかもパドル型よりもタービン型の撹拌翼を用い
て、槽内の流れが均一になるような速度で撹拌しなが
ら、用いた重合開始剤の重合速度に対応した温度にて加
熱し重合が行なわれる。なお、重合初期の温度が生成す
る粒子種に大きな影響を与えるため、単量体を添加した
後に温度を重合温度まで上げ、重合開始剤を小量の溶媒
に溶解して投入した方が望ましい。重合の際には、窒素
ガス、アルゴンガスなどの不活性気体にて反応容器内の
空気中の酸素を充分に追い出す必要がある。この酸素パ
ージが不充分であると微粒子が発生し易い。重合を高重
合率域で行なうには5〜40時間の重合時間が必要であ
るが、所望の粒子径、粒子径分布の状態で重合を停止さ
せたり、また重合開始剤を順次添加したり、高圧下で反
応を行なうことにより重合速度を速めることができる。
もよいし、沈降分離、遠心分離、デカンテーションなど
の操作により不必要な微粒子、残存モノマー、高分子分
散安定剤などを除いた後に、重合体スラリーとして回収
して染着を行なってもよいが、分散安定剤を除去しない
方が染着の安定性は高く、不要な凝集が抑制される。
うなものである。即ち、樹脂粒子Aを溶解せしめない有
機溶媒中に樹脂粒子Aを分散し、この前または後に前記
溶媒中に染料を溶解させ、前記染料を樹脂粒子A中に浸
透させ着色せしめた後、前記有機溶媒を除去して染着ト
ナーを製造する方法において、前記染料の前記有機溶媒
に対する液解度(D1)及び前記樹脂粒子Aの樹脂に対
する前記染料の溶解度(D2)の関係が、(D1)/
(D2)≦0.5となる染料を選択使用する。これによ
り、樹脂粒子Aの深部まで染料が浸透(拡散)したトナ
ーを効率よく製造することができる。本発明における溶
解度は、25℃の温度で測定されたものと定義される。
なお、染料の樹脂中への溶解度とは、染料の溶媒中への
溶解度と全く同じ定義であり、樹脂中に染料が相溶状態
で含有させることができる最大量を意味する。この溶解
状態あるいは染料の析出状態の観察は、顕微鏡を用いる
ことにより容易に行なうことができる。樹脂に対する染
料の溶解性を知るには、上記した直接観察による方法の
代わりに間接的な観察方法に依ってもよい。この方法
は、樹脂と溶解度係数が近似する液体、即ち樹脂をよく
溶解する溶媒を用い、この溶媒に対する染料の溶解度を
樹脂に対する溶解度として定めてもよい。
述のように使用する有機溶媒への該染料の溶解度(D
1)より樹脂粒子を構成する樹脂への該染料の比(D
1)/(D2)が0.5以下である必要がある。さらに
(D1)/(D2)を0.2以下とすることが好まし
い。染料としては、上記の溶解特性を満たせば特に制限
はないが、カチオン染料、アニオン染料などの水溶性染
料は環境変動が大きいおそれがあり、またトナーの電気
抵抗が低くなり、転写率が低下するおそれがあるので、
バット染料、分散染料、油溶性染料の使用が好ましく、
特に油溶性染料が好ましい。また、所望の色調に応じて
数種の染料が併用することもできる。染着される染料と
樹脂粒子との比率(重量)は、着色度に応じて任意に選
択されるが、通常は樹脂粒子1重量部に対して、染料1
〜50重量部の割合で用いるのが好ましい。例えば、染
着溶媒にSP値の高いメタノール、エタノールなどのア
ルコール類を使用し、樹脂粒子としてSP値が9程度の
スチレン−アクリル系樹脂を使用した場合、使用し得る
染料としては、例えば、以下のような染料が挙げられ
る。 C.I. SOLVENT YELLOW(6,9,17,31,35,1,102,103,105) C.I. SOLVENT ORANGE(2,7,13,14,66) C.I. SOLVENT RED(5,16,17,18,19,22,23,143,145,146,1
49,150,151,157,158) C.I. SOLVENT VIOLET(31,32,33,37) C.I. SOLVENT BLUE(22,63,78,83〜86,91,94,95,104) C.I. SOLVENT GREEN(24,25) C.I. SOLVENT BROWN(3,9)など。
の愛染SOT染料Yellow−1,3,4、Oran
ge−1,2,3、Scarlet−1、Red−1,
2,3、Brown−2、Blue−1,2、Viol
et−1、Green−1,2,3、Black−1,
4,6,8やBASF社製のsudan染料、Yell
ow−140,150、Orange−220、Red
−290,380,460、Blue−670や三菱化
成社製のダイアレジン、Yellow−3G,F,H2
G,HG,HC,HL、Orange−HS,G、Re
d−GG,S,HS,A,K,H5B、Violet−
D、Blue−J,G,N,K,P,H3G,4G、G
reen−C、Brown−Aやオリエント化学社製の
オイルカラー、Yellow−3G,GG−S,#10
5、Orange−PS,PR,#201、Scarl
et−#308、Red−5B、Brown−GR,#
416、Green−BG,#502、Blue−BO
S,HN、Black−HBB,#803,EE,E
X、住友化学工業社製のスミプラスト、ブルーGP,O
R、レッドFB,3B、イエローFL7G,GC、日本
化薬社製のカヤロン、ポリエステルブラックEX−SH
3、カヤセットRed−BのブルーA−2Rなどを使用
することができる。もちろん染料は樹脂粒子と染着時に
使用する溶媒の組み合わせで適宜選択されるため、上記
例に限られるものではない。
させるために用いる有機溶媒としては、使用する樹脂粒
子が溶解しないもの、あるいは若干の膨潤をきたすも
の、具体的には溶解性パラメーター(SP値)の差が
1.0以上、好ましくは2.0以上のものが使用され
る。例えば、スチレン−アクリル系樹脂粒子に対して
は、SP値が高いメタノール、エタノール、n−プロパ
ノールなどのアルコール系、あるいはSP値が低いn−
ヘキサン、n−ヘプタンなどを使用する。SP値の差が
あまりに大きすぎると、樹脂粒子に対する濡れが悪くな
り、樹脂粒子の良好な分散が得られないため、最適なS
P値の差は2〜5が好ましい。
樹脂粒子を分散させた後、液温度を樹脂粒子のガラス転
移温度以下に保ち、撹拌することが好ましい。これによ
り、樹脂粒子の凝集を防ぎながら染着することが可能と
なる。撹拌の方法は市販されている撹拌機、例えばホモ
ミキサー、マグネチックスタラーなどを用いて撹拌すれ
ばよい。また、分散重合などで重合終了時得られるスラ
リー、つまり有機溶媒中に重合樹脂粒子が分散している
状態の分散液に、染料を直接添加して前記の条件にて加
熱撹拌してもよい。加熱温度がガラス転移温度超過の場
合は、樹脂粒子同士の融着が生じてしまう。染着後のス
ラリーを乾燥する方法としては、特に限定はされない
が、濾過した後に減圧乾燥あるいは濾別しないで直接減
圧乾燥すればよい。本発明において濾別した後に風乾ま
たは減圧乾燥して得られた着色粒子は、凝集は殆どな
く、投入した樹脂粒子の粒度分布を殆ど損なわないで再
現する。
明する。 〔モノマー〕懸濁重合に使用される重合性単量体は、ビ
ニル基を有するモノマーであり、具体的には以下のよう
なモノマーが挙げられる。即ち、スチレン、o−メチル
スチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、ブチルスチレン、オクチル
スチレンなどのスチレン及びその誘導体が挙げられ、な
かでもスチレン単量体が最も好ましい。他のビニル系単
量体として、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなど
のエチレン系不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲ
ン化ビニル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベン
ゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、ア
クリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α
−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸
n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなど
のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、アク
リロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド
などのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体、ビニル
メチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニ
ルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケ
トン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン
類、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−
ビニル化合物類、ビニルナフタレンなどを挙げることが
でき、これらの単量体を単独あるいは混合して用いるこ
とができる。
体を生成させるために、次のような架橋剤を存在させて
懸濁重合させてもよい。架橋剤としては、ジビニルベン
ゼン、ジビニルナフタレン、ポリエチレングリコールジ
アクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、
トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチ
レングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,
2’−ビス(4−メタクリルロキシジエトキシフェニ
ル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリルオキシジ
エトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、トリメチロールメタンテトラアク
リレート、ジブロムネオペンチルグリコールジメタクリ
レート、フタル酸ジアリルなどが挙げられる。架橋剤の
使用量が多過ぎると、トナーが熱で溶融しにくくなり、
熱定着性、熱圧定着性が劣ることになる。また、架橋剤
の使用量が少な過ぎると、トナーとして必要な耐ブロッ
キング性、耐久性などの性質が低下し、熱ロール定着に
おいて、トナーの一部が紙に完全に固着しないでロール
表面に付着し、次の紙に転写するという、コールドオフ
セットが発生してしまう。従って、用いる架橋剤量は、
重合性単量体100重量部に対して0.001〜15重
量部、好ましくは0.1〜10重量部である。
ット防止のために、重合組成物に離型剤を含有させるこ
とができる。離型剤としては、低分子量のポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンが好ましい。
この低分子量オレフィン重合体は、着色剤と共に重合性
単量体中に分散させておくのが好ましい。なお、離型剤
は重合性単量体100重量部に対して1〜15重量部使
用することが好ましい。離型剤の使用量が1重量部未満
では、得られたトナーが充分な離型効果を持たず、ロー
ラ上にオフセットしやすくなる。逆に使用量が15重量
部を超過すると、トナーから離型剤が摩擦帯電付与部材
にスペントするようになるし、また、トナーの流動性が
極めて悪くなる。
ては、従来知られている染料及びカーボンブラック、カ
ーボンブラックの表面を樹脂で被覆してなるグラフト化
カーボンブラックのような顔料が使用可能である。その
他の着色剤としては、ランプブラック、鉄黒、群青、ニ
グロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニングリー
ン、ハンザイエローG、ローダミン6G、レーキ、カル
コオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベン
ジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系
染料、モノアゾ系染料、ジスアゾ系染料などの染顔料が
ある。なお、これらの着色剤は、重合性単量体100重
量部に対して0.1〜30重量部使用できる。
ものが使用可能である。即ち、ポリビニルアルコール、
でん粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナト
リウム、ポリメタクリル酸ナトリウム等の水溶性高分
子、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭
酸マグネシウム、リン酸カルシウム、タルク、粘土、珪
藻土、金属酸化物粉末などが用いられる。これらは水に
対して0.1〜10重量%の範囲で用いるのが好まし
い。
剤は、造粒後の単量体組成物を含む分散液中に添加して
もよいが、個々の単量体組成物粒子に均一に重合開始剤
を付与する点からは、造粒前の単量体組成物に含有させ
ておくことが望ましい。このような重合開始剤として
は、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、
1,1’−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニ
トリル)、2,2’−アゾビス−4−メチキシ−2,4
−ジメチルバレロニトリル、アゾビスブチロニトリルな
どのアゾ系、またはジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパ
ーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、イ
ソプロピルパーオキサイド、2,4−ジクロリルベンゾ
イルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイドなどの過
酸化物系重合開始剤が挙げられる。
有する型の磁性トナーであってもよい。磁性トナーとす
るには、単量体組成物に磁性粒子を添加すればよい。本
発明に用いることができる磁性体には、例えば、鉄、コ
バルト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末、もしくはマ
グネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの合金や化合
物の粉末が挙げられる。磁性粒子としては、粒径が0.
05〜5μm、好ましくは0.1〜1μmのものが用い
られるが、小粒径トナーを生成する場合には、粒径0.
8μm以下の磁性粒子を使用することが望ましい。この
磁性粒子は、単量体組成物100重量部中に10〜60
重量部含有されていることが望ましい。また、これら磁
性粒子は、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤などの表面処理剤、あるいは適当な反応性の樹脂など
で処理されていてもよい。この場合、磁性粒子の表面積
あるいは表面に存在する水酸基の密度にもよるが、通
常、磁性粒子100重量部に対して表面処理剤が5重量
部以下、好ましくは0.1〜3重量部の処理で、充分な
重合性単量体への分散性が得られ、トナー物性に対して
も悪影響を及ぼさない。
を向上するために外添剤を添加する。外添剤は、シリ
カ、アルミナ、チタニア等の無機微粒子、または有機微
粒子を使用することができる。また、一次粒子径が1n
m〜100nm、好ましくは5nm〜80nmの微粒子
が、外添剤として好ましく用いられる。
積平均粒径が3μm〜10μmであるものが望ましい。
トナーの体積平均粒径が3μm以下では、画像不良を発
生しやすい粒径1μm以下の微粉トナーの割合が大きく
なってしまい、体積平均粒径が10μm以上では、電子
写真画像の高画質化の要求に対応するのが困難である。
電子写真用感光体について説明する。本発明の電子写真
用感光体は、導電性支持体の上に電荷発生層、電荷輸送
層が形成されたもの、更に、電荷輸送層の上に保護層が
形成されたもの等が使用される。導電性支持体および電
荷発生層としては、公知のものならば如何なるものでも
使用することができる。本発明の電子写真用感光体の材
料としては、セレン及びその合金、アモルファスシリコ
ン等の無機感光体材料でも、有機感光体材料でも良い。
料としては、例えばX型の無金属フタロシアニン、π型
の無金属フタロシアニン、τ型の無金属フタロシアニ
ン、ε型の銅フタロシアニン、α型チタニルフタロシア
ニン、β型チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン
顔料やジスアゾ・トリスアゾ系顔料、アントラキノン系
顔料、多環キノン系顔料、インジゴ顔料、ジフェニルメ
タン、トリメチルメタン系顔料、シアニン系顔料、キノ
リン系顔料、ベンゾフェノン、ナフトキノン系顔料、ペ
リレン顔料、フルオレノン系顔料、スクアリリウム系顔
料、アズレニウム系顔料、ペリノン系顔料、キナクリド
ン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、ポルフィリン系顔
料が使用できる。前記有機アクセプタ性化合物と組み合
わせて使用が可能なこれら電荷発生顔料の感光層全体に
占める量は0.1〜40wt%、好ましくは0.3〜2
5重量%が適当である。
のが利用でき、例えば分子中にトリフェニルアミン部位
を有する化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルメ
タン系化合物、オキサジアゾール系化合物、カルバゾー
ル系化合物、ピラゾリン系化合物、スチリル系化合物、
ブタジエン系化合物、線状の主鎖がSiよりなるポリシ
ラン系化合物、ポリビニルカルバゾール等高分子ドナー
性化合物等が挙げられる。感光層全体に占める該正孔輸
送物質の量は10%以上、好ましくは20〜60重量%
が適当である。
レン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹
脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコー
ン樹脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重付加型樹
脂、重縮合型樹脂、並びにこれらの繰り返し単位のうち
2つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸共重合体樹脂を挙げることができる。これら結着剤
の感光層全体に占める量は20〜90%、好ましくは3
0〜70重量%である。
電性基体の間に下引き層を設けることができる。これら
の材料としては前記結着剤材料の他に、ポリアミド樹
脂、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロ
リドン等公知のものが利用できる。
しては、公知のものが利用でき、アルミニウム、ニッケ
ル、銅、ステンレス等の金属板、金属ドラムまたは金属
箔、アルミニウム、酸化錫、ヨウ化銅の薄膜を塗布また
は貼付したプラスチックフィルムあるいはガラス等が挙
げられる。
荷発生材料を有機溶媒中に溶解、またはボールミル、超
音波等で分散して調整した電荷発生層形成液を浸漬法や
ブレード塗布、スプレー塗布等の公知の方法で基体上に
塗布・乾燥し、その上に前記電荷輸送材料を前記の方法
で塗布・乾燥し、さらに微粒子を分散させた有機溶媒を
前記の方法により電荷輸送層の上に形成すればよい。あ
るいは、電荷発生層の上に微粒子を分散させた電荷輸送
層を形成しても良い。また、無機感光体材料を用いる場
合も、同様にして微粒子を分散した表面層を形成すれば
良い。本発明の感光体に使用する微粒子は、シリカ、ア
ルミナ、チタニア等の無機微粒子、または有機微粒子を
使用することができる。
ーラについて説明する。本発明のクリーニングローラと
しては、弾性体や弾性発砲体を用いることができる。弾
性体の材料としては、シリコンゴム、ウレタンゴム等が
ある。クリーニングローラは、金属またはプラスチック
ローラの表面に、弾性体や弾性発砲体を形成することに
よって作製できる。また、弾性体や弾性発砲体上に別の
材料で表面層を設けても良い。クリーニングローラは、
Asker−C硬度(JIS K6301、スプリング
式硬さ試験C形)で20°以上、70°以下の硬さに形
成されたものが好ましく用いられる。
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。 (実施例1)まず、実施例1に使用した球形トナーにつ
いて説明する。スチレンモノマー40重量部にカーボン
ブラックMA100(三菱化成社製)20重量部と重合
開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを
0.5重量部加え、スリーワンモータ駆動撹拌翼、冷却
器、ガス導入管、温度計を取り付けた500ml四つ口
セパラブルフラスコに入れ、窒素気流下、室温で30分
間撹拌し、フラスコ内の酸素を窒素で置換した。その
後、70℃の湯浴中で6時間60rpmにて撹拌し、グ
ラフトカーボンブラックを得た。次いで、 スチレンモノマー 50重量部 n−ブチルメタクリレート 14.5重量部 1,3−ブタンジオールジメタアクリレート 0.5重量部 t−ブチルアクリルアミドスルフォン酸 3重量部 低分子量ポリエチレン 2重量部 (三井石油化学社製、三井ハイワックス210P) 上記グラフトカーボンブラック 30重量部 上記の混合物をボールミルで10時間分散した。この分
散液に2,2’−アゾビスイソブチロニトリルおよび亜
硝酸ナトリウムをそれぞれ1重量部ずつ溶解させた後、
ポリビニルアルコールの2%水溶液250重量部に加
え、特殊機化社製TKホモミキサー1,000〜6,0
00rpm、10分間にて撹拌し懸濁液を得た。上記懸
濁液をスリーワンモータ駆動撹拌翼、冷却器、ガス導入
管、温度計を取り付けた500mlの四つ口セパラブル
フラスコに入れ、窒素気流下、室温で撹拌し、フラスコ
内の酸素を窒素で置換した。その後、70℃の湯浴中で
5〜8時間、約100rpmにて撹拌して重合を完了さ
せ懸濁重合粒子を作成した。この粒子100重量部を水
/メタノール=1/1(重量比)の混合液に固形分30
%になるよう再分散し、荷電制御剤としてH4N(C
H2)5CH=C(C2F5)2を3重量部添加し、撹拌後
濾過乾燥し、体積平均粒径が7.3μmのトナーを得
た。
4nmの疎水性シリカ(キャボット製TS−720)
を、シリカの添加量がトナー量の0.5重量%となるよ
うに配合し、ヘンシェルミキサーによって攪拌混合処理
して電子写真用トナーを作製した。
を、リコー製複写機ImagioMF3550(二成分
現像方式のモノクロ複写機)用のキャリアと、トナー濃
度が2.5重量%となるように混合して2成分現像剤を
作製した。このトナーと上記キャリアを充分混ぜ合わせ
た後、トナーの帯電量をブローオフ法で測定したとこ
ろ、帯電量は−20.7μC/gであった。
説明する。下記構造式(1)のビスアゾ顔料0.4重量
部をブチラール樹脂(エスレックBL−S 積水化学
(株)製)の5重量%テトラヒドロフラン溶液4重量部、
及びテトラヒドロフラン7.6重量部とともにボールミ
リングし、ミリング後、テトラヒドロフランを加えて2
重量%に希釈し、電荷発生層形成用塗液を調整した。こ
の感光液を60φのアルミニウム製感光体ドラムに浸漬
法で塗布・乾燥させて電荷発生層を形成した。
と、感光体バインダー樹脂としてシクロヘキシリデンビ
スフェノールポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成T
S2050)9.0重量部を、テトラヒドロフラン67
重量部に溶解し、これを浸漬法で電荷発生層上に塗布・
乾燥させて、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。
エロジル社製アエロジルR972)を1.0重量部と、
構造式(1)の正孔輸送物質を2.0重量部と、シクロ
ヘキシリデンビスフェノールポリカーボネート(Zポリ
カ、帝人化成TS2050)3.0重量部を、テトラヒ
ドロフラン67重量部に溶解・分散し、この分散液をス
プレードライ法で電荷輸送層上に塗布・乾燥させて、膜
厚が5μmの微粒子分散層を形成し、実施例1の有機感
光体を作製した。作製した実施例1の感光体の一部を切
り出し、その表面に金をスパッタリングし、走査型電子
顕微鏡で観察した結果、感光体の表面に一様に分布した
シリカ微粒子の凝集体が見られた。
ールについて説明する。実施例1では、シリコンゴムを
金属ローラ上に発砲シリコン層を形成し、その表面にシ
リコンゴム層を形成し、硬度が35°のクリーニングロ
ーラを作製した。
ニングローラの付着力の測定方法について説明する。ト
ナーの付着力を測定する方法は、トナーの付着している
物体からトナーを分離するのに必要な力を見積もる方法
が一般的である。トナーを分離させる方法としては、遠
心力、振動、衝撃、空気圧、電界、磁界等を用いた方法
が知られている。このうち、遠心力を利用した方法は定
量化が容易で、かつ測定精度が高い。このため、実施例
1では付着力測定方法として、遠心分離法を用いた。
置について説明する。図1、図2は、本発明に係るトナ
ー付着力測定装置の測定セル、遠心分離装置の一例を示
す図である。図1は、トナー付着力測定装置の測定セル
の説明図である。図1において、(1)は測定セルであ
り、測定セル(1)は、トナーを付着させた試料面(2
a)を有する試料基板(2)と、試料基板(2)から分
離したトナーを付着させる付着面(3a)を有する受け
基板(3)と、試料基板(2)の試料面(2a)と受け
基板(3)の付着面(3a)の間に設けられたスペーサ
(4)から構成される。
る。図2において、(5)は遠心分離装置であり、遠心
分離装置(5)は、測定セル(1)を回転させるロータ
(6)と、保持部材(7)を備えている。ロータ(6)
は、自身の回転中心軸(9)に対して垂直な断面で穴形
状であり、保持部材(7)を設置する試料設置部(8)
を有している。保持部材(7)は、棒状部(7a)と、
棒状部(7a)に設けられ、測定セル(1)を保持する
セル保持部(7b)、測定セル(1)をセル保持部(7
b)から押し出すための穴部(7c)、棒状部(7a)
を試料設置部(8)に固定する設置固定部(7d)を備
えている。セル保持部(7b)は、測定セル(1)を設
置したときに、測定セル(1)の垂直方向がロータの回
転中心軸(9)に垂直となるように構成される。
を測定する方法を説明する。まず、感光体またはクリー
ニングローラの一部を試料基板(2)の形状に合わせて
加工し、試料基板(2)上に接着剤で貼りつける。次
に、前記の帯電した球形トナーを試料基板2上の試料面
(2a)(感光体またはクリーニングローラ)上に付着
させる。
け基板(3)及びスペーサ(4)を用いて測定セル
(1)を構成する。測定セル(1)を、保持部材(7)
をロータ(6)の試料設置部(8)に設置したときに、
試料基板(2)が受け基板(3)とロータ(6)の回転
中心軸(9)の間になるように、保持部材(7)のセル
保持部(7b)に設置する。保持部材(7)を、測定セ
ル(1)の垂直方向がロータの回転中心軸(9)に垂直
となるように、ロータ(6)の試料設置部(8)に設置
する。遠心分離装置(5)を稼働してロータ(6)を一
定の回転数で回転させる。試料基板(2)に付着したト
ナーは、回転数に応じた遠心力を受け、トナーの受ける
遠心力がトナーと試料面(2a)間の付着力よりも大き
い場合は、トナーが試料面(2a)から分離し、付着面
(3a)に付着する。
m、ロータの回転数f(rpm)、ロータの中心軸から
試料基板のトナー付着面までの距離rを用いて、下記一
般式(1)より求められる。
いて、下記一般式(2)より求められる。
ナーの受ける遠心力Fは、下記一般式(3)から求めら
れる。
(6)の試料設置部(8)から取り出し、保持部材
(7)のセル保持部(7b)から測定セル(1)を取り
出す。受け基板(3)を交換し、測定セル(1)を保持
部材(7)に設置し、保持部材(7)をロータ(6)に
設置し、ロータ(6)を前回よりも高回転数で回転させ
る。トナーの受ける遠心力が前回よりも大きくなり、付
着力の大きなトナーが、トナーが試料面(2a)から分
離して付着面(3a)に付着する。
高回転数へ変えて同様の操作を実施することにより、各
回転数で受ける遠心力と付着力の大小関係に応じて、試
料面(2a)上のトナーが付着面(3a)に移動する。
全ての設定回転数について遠心分離を実施後、各回転数
の受け基板(3)の付着面(3a)に付着したトナーの
粒径を計測することにより、前記一般式(3)を用いて
各トナーの付着力を求めることができる。トナーの粒径
及び個数の測定は、光学顕微鏡で付着面(3a)上のト
ナーを観察し、その画像をCCDカメラを通して画像処
理装置に入力し、画像処理装置を用いて各トナーの粒径
測定を行なうことができる。
条件は以下のとおりである。 遠心分離装置:日立工機製CP100α (最高回転数:100、000rpm、最大加速度:8
00、000g) ロータ:日立工機製アングルロータP100AT 画像処理装置:インタークエスト製Hyper700 試料基板と受け基板:直径8mm、厚み1.5mmの円
板で、材料はアルミニウム。 スペーサ:外径8mm、内径5.2mm、厚み1mmで
のリングで、材料はアルミニウム。 保持部材:直径13mm、長さ59mmの円筒で、材料
はアルミニウム。 ロータの中心軸から試料基板のトナー付着面までの距
離:64.5mm 設定回転数f:1000、1600、2200、270
0、3200、5000、7100、8700、100
00、15800、22400、31600、5000
0、70700、86600、100000(rpm)
球形トナーと実施例1の感光体、及び実施例1のトナー
と実施例1のクリーニングローラの付着力を測定した。
その結果、トナーと感光体の付着力の平均値は108n
N、トナーとクリーニングローラの付着力の平均値は1
78nNで、トナーとクリーニングローラの付着力は、
トナーと感光体の付着力よりも大きい。
0を改造し、実施例1のクリーニングローラを用いた図
4のようなクリーニング装置を設置し、実施例1の現像
剤、感光体を使用して5万枚通紙による連続複写を実施
した。初期及び5万枚連続複写後に画像評価を実施し、
同時にCCD顕微鏡カメラ(キーエンス社ハイパーマイ
クロスコープ)によってクリーニング後の感光体のトナ
ー付着を観察した。初期及び5万枚連続複写後のクリー
ニング後の感光体にトナーは観察されず、画像不良は見
られなかった。
化チタン微粒子(テイカ製MT150A)を0.8重量
部と、構造式(1)の正孔輸送物質を2.0重量部と、
シクロヘキシリデンビスフェノールポリカーボネート
(Zポリカ、帝人化成TS2050)3.0重量部を、
テトラヒドロフラン67重量部に溶解・分散し、この分
散液を実施例1でドラム上に形成した電荷輸送層上に、
スプレードライ法を用いて塗布・乾燥させて、膜厚が5
μmの微粒子分散層を形成し、実施例2の有機感光体を
作製した。実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡で感
光体表面を観察した結果、感光体の表面に一様に分布し
た酸化チタンの凝集体が見られた。実施例1と同様にし
て、実施例1のトナーと実施例2の感光体の付着力を測
定した結果、トナーと感光体の付着力の平均値は127
nNで、トナーとクリーニングローラの付着力(178
nN)はトナーと感光体の付着力よりも大きい。実施例
2の感光体を用いて実施例1と同様にして連続複写を実
施した結果、初期及び5万枚連続複写後のクリーニング
後の感光体にトナーは観察されず、画像不良は見られな
かった。
エロジル社製アエロジルR972)を4.0重量部と、
構造式(1)の正孔輸送物質を6.0重量部と、感光体
バインダー樹脂としてシクロヘキシリデンビスフェノー
ルポリカーボネート(Zポリカ、帝人化成TS205
0)9.0重量部を、テトラヒドロフラン67重量部に
溶解分散し、これを浸漬法で実施例1の電荷発生層上に
塗布・乾燥させて、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成
し、実施例3の有機感光体を作製した。実施例1と同様
にして走査型電子顕微鏡で感光体表面を観察した結果、
感光体の表面に一様に分布したシリカの凝集体が見られ
た。
と実施例3の感光体の付着力を測定した結果、トナーと
感光体の付着力の平均値は91nNで、トナーとクリー
ニングローラの付着力(178nN)はトナーと感光体
の付着力よりも大きい。実施例3の感光体を用いて実施
例1と同様にして連続複写を実施した結果、初期及び5
万枚連続複写後のクリーニング後の感光体にトナーは観
察されず、画像不良は見られなかった。
た電荷発生層及び電荷輸送層上に微粒子分散層を設けず
に、比較例1の有機感光体とした。実施例1と同様にし
て、実施例1のトナーと比較例1の感光体の付着力を測
定した結果、トナーと感光体の付着力の平均値は223
nNで、トナーとクリーニングローラの付着力(178
nN)はトナーと感光体の付着力よりも小さい。比較例
1の感光体を用いて実施例1と同様にして連続複写を実
施した結果、初期及び5万枚連続複写後のクリーニング
後の感光体にトナーが多数観察され、画像不良が発生し
た。
エロジル社製アエロジルR972)を0.1重量部と、
構造式(1)の正孔輸送物質を2.0重量部と、シクロ
ヘキシリデンビスフェノールポリカーボネート(Zポリ
カ、帝人化成TS2050)3.0重量部を、テトラヒ
ドロフラン67重量部に溶解・分散し、この分散液を実
施例1でドラム上に形成した電荷輸送層上に、スプレー
ドライ法を用いて塗布・乾燥させて、膜厚が5μmの微
粒子分散層を形成し、比較例2の有機感光体を作製し
た。実施例1と同様にして走査型電子顕微鏡で感光体表
面を観察した結果、感光体の表面にシリカの凝集体が見
られたが、実施例1と同様にして、実施例1のトナーと
比較例2の感光体の付着力を測定した結果、トナーと感
光体の付着力の平均値は185nNで、トナーとクリー
ニングローラの付着力(178nN)はトナーと感光体
の付着力よりも小さい。比較例2の感光体を用いて実施
例1と同様にして連続複写を実施した結果、初期及び5
万枚連続複写後のクリーニング後の感光体にトナーが観
察され、画像不良が発生した。
なように、本発明によれば、電子写真用トナーとして球
形化トナーを用い、転写工程後に像担持体上に残留した
トナーをクリーニングローラを用いてクリーニングする
画像形成装置において、球形化トナーとクリーニングロ
ーラの付着力が球形化トナーと像担持体の付着力よりも
大きくなるように構成することにより、球形化トナーを
効率よくクリーニングすることが可能な画像形成装置を
提供することができるという極めて優れた効果を奏する
ものである。
セルの説明図である。
置の一部断面側面図である。
ラに接触した状態の説明図である。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 像担持体上に静電潜像を形成する静電潜
像形成手段と、該静電潜像をトナーにより現像してトナ
ー像を形成する現像手段と、該像担持体上に形成された
トナー像を転写体上に転写する手段と、トナー像を転写
した後に該像担持体上に残留したトナーを除去するクリ
ーニング手段とを有し、製造中あるいは製造後の工程に
おいて球形化したトナーが前記現像手段で使用される画
像形成装置であって、前記クリーニング手段が少なくと
もクリーニングローラを含み、該クリーニングローラと
該球形化したトナーとの付着力が、該像担持体と該球形
化したトナーとの付着力よりも大きいことを特徴とする
画像形成装置。 - 【請求項2】 該像担持体と該球形化したトナーとの接
触面積が、該クリーニングローラと該球形化したトナー
との接触面積よりも小さいことを特徴とする請求項1に
記載の画像形成装置。 - 【請求項3】 該像担持体の表面上に、該球形化したト
ナーの体積平均粒径よりも小さい凹凸を設けたことを特
徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 【請求項4】 該像担持体の表面上に、該球形化したト
ナーの体積平均粒径よりも小さな微粒子を分布したこと
を特徴とする請求項1乃至3の何れか1に記載の画像形
成装置。 - 【請求項5】 該像担持体が、該球形化したトナーの体
積平均粒径よりも小さな微粒子を分散させた層を有する
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1に記載の画
像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001096040A JP2002296994A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001096040A JP2002296994A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002296994A true JP2002296994A (ja) | 2002-10-09 |
Family
ID=18950010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001096040A Pending JP2002296994A (ja) | 2001-03-29 | 2001-03-29 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002296994A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8293439B2 (en) | 2009-03-13 | 2012-10-23 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic photorecptor, method of manufacturing electrophotographic photorecptor, image forming apparatus, and process cartridge |
US8512924B2 (en) | 2010-02-17 | 2013-08-20 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic photoreceptor, and image forming apparatus and process cartridge using the photoreceptor |
US8597863B2 (en) | 2009-06-16 | 2013-12-03 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic photoreceptor, method of manufacturing electrophotographic photoreceptor, process cartridge, and image forming apparatus |
US8795935B2 (en) | 2009-03-17 | 2014-08-05 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic photoconductor, production method of the same, image forming apparatus, and process cartridge |
-
2001
- 2001-03-29 JP JP2001096040A patent/JP2002296994A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8293439B2 (en) | 2009-03-13 | 2012-10-23 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic photorecptor, method of manufacturing electrophotographic photorecptor, image forming apparatus, and process cartridge |
US8795935B2 (en) | 2009-03-17 | 2014-08-05 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic photoconductor, production method of the same, image forming apparatus, and process cartridge |
US8597863B2 (en) | 2009-06-16 | 2013-12-03 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic photoreceptor, method of manufacturing electrophotographic photoreceptor, process cartridge, and image forming apparatus |
US8512924B2 (en) | 2010-02-17 | 2013-08-20 | Ricoh Company, Ltd. | Electrophotographic photoreceptor, and image forming apparatus and process cartridge using the photoreceptor |
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