JP2002296344A - 距離測定装置 - Google Patents

距離測定装置

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JP2002296344A
JP2002296344A JP2001096842A JP2001096842A JP2002296344A JP 2002296344 A JP2002296344 A JP 2002296344A JP 2001096842 A JP2001096842 A JP 2001096842A JP 2001096842 A JP2001096842 A JP 2001096842A JP 2002296344 A JP2002296344 A JP 2002296344A
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JP2001096842A
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Toshio Oguro
利雄 小黒
Takenori Fukushima
武徳 福島
Kentaro Todoroki
健太郎 轟木
Mie Ikushima
見江 幾島
Masayuki Nagaishi
昌之 永石
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対象物体が近距離に存在する場合でも、その
対象物体との間の距離を正確に測定することが可能な低
コストの距離測定装置を提供する。 【解決手段】 電圧レベル比較部29は検知対象の人体
が静止しているとき、センサ信号入力部23からディジ
タルデータを読込み、その中の第2ピークに対応するデ
ータと、基準テーブル保持部25中の基準テーブルの第
2ピークに対応するディジタルデータとを比較し、どち
らが大きいかチェックする。読込んだ方の第2ピークに
対応するデータがテーブル中の第2ピークに対応するデ
ータより大きければ、テーブル中の読込値に対応する位
置の距離データをドップラセンサ1と人体との間の距離
に決める。逆に小さければ、所定時間間隔で第2ピーク
に対応するデータ同士の大きさ比較を繰返し、所定時間
経過しても依然として読込んだ方の第2ピークに対応す
るデータがテーブル中の第2ピークに対応するデータよ
り小さければ、人体が測定距離範囲外に存在すると判断
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基準位置から極め
て至近距離に存在し且つ移動速度が比較的遅い、例えば
トイレで用を足そうとする人体のようなものを対象物体
とした距離測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電波により物体までの距離を測定する装
置として、パルスレーダや、FM―CWレーダ等が知ら
れている。パルスレーダは、パルス状の電波を放射した
時点から該パルス状の電波が対象物体に当り反射して該
装置に戻ってくるまでの時間の長/短により、該装置か
ら対象物体までの距離を測定する。FM―CWレーダ
は、該装置から放射される連続波(CW)信号に例えば
鋸歯状波で周波数変調(FM)を施すことにより生じる
送信信号と反射信号とのビート周波数を測定すること
で、該装置から対象物体までの距離を測定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記パルス
レーダは、電波を放射した時点から該電波を受信した時
点までの時間の長/短により、該装置から対象物体まで
の距離を測定するよう構成されているために、対象物体
が近距離に存在する場合の分解能が低く、近距離の測定
には不向きである。特に、対象物体が数cmから数10
cm程度の至近距離に存在するような場合の距離測定に
は、上記パルスレーダの分解能では低過ぎて対応できな
い。しかも、装置構成が比較的複雑である上に高価格で
あるという問題もある。一方、上記FM―CWレーダ
は、上記のような信号処理に起因して生じる送信信号と
反射信号とのビート周波数を測定することで該装置から
対象物体までの距離を求めるよう構成されているため
に、上記パルスレーダにおけると同様に、対象物体が近
距離に存在する場合の分解能が低い。上記FM―CWレ
ーダの場合には、近距離に存在する対象物体までの距離
を測定するために、送信信号の周波数を大きく変化させ
ることが可能ではあるが、それによって送信信号の占有
周波数帯域幅が広がることになるので、やはり近距離の
測定には不向きである。しかも、上記パルスレーダにお
けると同様、装置構成が比較的複雑である上に高価格で
あるという問題もある。そこで、上述したパルスレーダ
やFM―CWレーダに代え、近距離に存在する物体との
間の距離を測定するための手段として、ドップラレーダ
を用いる方法も検討された。しかし、ドップラレーダ
は、航空機や自動車等の高速で移動する物体を検知対象
とする場合には有効であっても、例えば用を足そうとし
てトイレの直前等に略静止した状態で立っている人体の
ような、至近距離に略静止状態で存在する物体を検知対
象とする場合には不向きであるし、やはり高価格である
という問題もあった。
【0004】従って本発明の目的は、対象物体が近距離
に存在する場合でも、その対象物体との間の距離を正確
に測定することが可能な低コストの距離測定装置を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面に従
う距離測定装置は、送信信号を生成しその信号を電波と
して放射すると共に、外部からの電波として受信した信
号と上記送信信号との中間周波数を出力するセンサと、
上記送信信号と上記受信信号とにより上記センサと上記
放射された電波が反射する対象との間に生じる上記定在
波の波形を学習すると共に、その学習した波形に係るデ
ータを所定の形式で保持するデータ学習/保持手段と、
上記センサからの出力波形と上記保持されるデータとに
基づいて所定の演算処理を行うことにより、基準位置か
ら対象物体までの距離を算出する距離算出手段とを備え
る。
【0006】上記構成によれば、学習した定在波の波形
に係るデータを所定の形式で保持すると共に、センサか
らの出力波形と保持されるデータとに基づいて所定の演
算処理を行うことにより、基準位置から対象物体までの
距離を算出することとしたので、対象物体が近距離に存
在する場合でも、その対象物体との間の距離を正確に測
定することが可能である。
【0007】本発明の第1の側面に係る好適な実施形態
では、上記学習は、上記センサからの送信信号として1
0.525GHzのマイクロ波を用いたときに上記センサから出
力される中間周波数の波形に係るものについて行われ
る。この中間周波数の波形は、対象物体が所定距離範囲
内に略静止状態で存在するときのものである。上記保持
されるデータの形式は、上記定在波の波形自身を示すデ
ータに加えて、上記基準位置から見て上記定在波の波形
の第1ピークの値及びその出現位置に係るデータ、上記
定在波の波形の第2ピークの値及びその出現位置に係る
データを含む。
【0008】上記実施形態では、上記センサからの中間
周波数の波形と、上記保持されているデータとに基づ
き、対象物体が略静止状態にあるか否かを判定する状態
判定手段を更に備える。また、上記状態判定は、上記基
準位置から所定距離を隔てた位置における上記センサか
らの中間周波数の波形の信号レベルに変動が生じたか否
かの判断結果に基づいて行われる。上記状態判定手段
は、上記対象物体が移動していると判定したとき、上記
距離算出手段による上記基準位置から上記対象物体まで
の距離の算出を中止する。
【0009】上記距離の算出は、上記センサからの中間
周波数の電圧レベルが、上記保持されているデータの第
2ピークに対応する値より大きいとき、上記保持されて
いるデータを参照することによって行われる。また、上
記距離の算出は、算出開始時より所定時間経過しても、
上記センサからの中間周波数の電圧レベルが、上記保持
されているデータの第2ピークに対応する値より小さい
ときには、対象物体が測定可能な距離範囲外にあるとし
て中止される。
【0010】本発明の第2の側面に従う距離測定装置
は、異なる周波数の送信信号が選択的に生成可能で、生
成した送信信号を電波として放射すると共に、外部から
の電波として受信した信号と上記送信信号とにより生成
される中間周波数を出力するセンサと、上記各送信信号
とそれら各送信信号に対応する各受信信号とにより上記
センサと上記放射された電波が反射する対象との間に夫
々生じる各定在波の波形を学習すると共に、学習した各
波形に係るデータを所定の形式で各周波数別に保持する
データ学習/保持手段と、比較的高周波の送信信号が生
成されたときの、上記定在波の波形と上記保持される比
較的高周波の送信信号に対応するデータとに基づく所定
の演算処理によって基準位置から対象物体までの距離の
算出が可能か否か判定する判定手段と、上記距離が算出
可能と判定されたとき、その判定に対応する上記定在波
の波形と上記比較的高周波の送信信号に対応するデータ
とに基づく所定の演算処理により、基準位置から対象物
体までの距離の算出を行う第1の距離算出手段と、上記
距離が算出不能と判定されたとき、上記センサに対し、
比較的低周波の送信信号を生成するよう、周波数可変指
令を出力する指令出力手段と、上記指令の出力により比
較的低周波の送信信号が生成されたときの上記定在波の
波形と上記保持される比較的低周波の送信信号に対応す
るデータとに基づく所定の演算処理により、基準位置か
ら対象物体までの距離の算出を行う第2の距離算出手段
とを備える。
【0011】上記構成によれば、基準位置から対象物体
までの距離が算出不能と判定されたとき、センサに対
し、比較的低周波の送信信号を生成するよう、周波数可
変指令を出力すると共に、上記指令の出力により比較的
低周波の送信信号が生成されたときの上記定在波の波形
と保持される比較的低周波の送信信号に対応するデータ
とに基づく所定の演算処理により、基準位置から対象物
体までの距離の算出を行うこととしたので、上記定在波
の波長と、センサから対象物体までの距離との間に一定
の対応関係が成立する距離範囲(センシング距離)を可
変とすることができ、従って上記距離範囲(センシング
距離)の拡大を図ることが可能である。
【0012】本発明の第2の側面に係る好適な実施形態
では、上記学習は、上記センサからの送信信号として1
0.525GHzのマイクロ波及び略5GHzのマイクロ波を用いた
ときに上記センサから夫々出力される定在波の波形に係
るものについて行われる。この定在波の波形は、対象物
体が所定距離範囲内に略静止状態で存在するときの上記
センサから出力される定在波の波形に係るものである。
【0013】上記保持されるデータの形式は、上記定在
波の波形自身を示すデータに加えて、上記基準位置から
見て上記定在波の波形の第1ピークの値及びその出現位
置に係るデータ、上記定在波の波形の第2ピークの値及
びその出現位置に係るデータを含む。
【0014】上記実施形態では、上記センサからの中間
周波数の波形と、上記保持されているデータとに基づ
き、対象物体が略静止状態にあるか否かを判定する状態
判定手段を更に備える。また、上記状態判定は、上記基
準位置から所定距離を隔てた位置における上記センサか
らの中間周波数の波形の信号レベルに変動が生じたか否
かの判断結果に基づいて行われる。上記状態判定手段
は、上記対象物体が移動していると判定したとき、上記
距離算出手段による上記基準位置から上記対象物体まで
の距離の算出を中止する。
【0015】上記距離の算出は、上記センサからの中間
周波数の電圧レベルが、上記保持されているデータの第
2ピークに対応する値より大きいとき、上記保持されて
いるデータを参照することによって行われる。上記第
1、第2の距離算出手段による距離の算出は、算出開始
時より所定時間経過しても、上記センサからの中間周波
数の電圧レベルが、上記保持されているデータの第2ピ
ークに対応する値より小さいときには、対象物体が測定
可能な距離範囲外にあるとして中止される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面により詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施形態に係る距離測
定装置の全体構成を示すブロック図である。
【0018】上記装置は、図1に示すように、ドップラ
センサ1と、直流増幅回路3と、A/D変換回路5と、
例えばマイクロコンピュータのような演算処理部7とを
備える。
【0019】ドップラセンサ1は、電波によるドップラ
効果を利用して該センサ1から対象物体(静止している
人体)(図示しない)までの距離測定を行うもので、本
実施形態では、上記センサ1から至近距離に略静止状態
で存在する人体を距離測定の対象物体とする。そのた
め、上記電波として約1GHz〜約10GHzの周波数帯域の電
波であるマイクロ波、より詳細には10.525GHzの周波数
のマイクロ波の定在波の強度を測定することにより、上
記センサ1から上記人体までの距離測定を行う。定在波
には、互いに同一位置に止まっているように見做せる振
幅の大きな波腹部分と小さな波節部分との現れる周期、
つまり、その定在波の強弱の周期が、その定在波の1/2
波長で現れるという性質がある。よって、対象物体(人
体)が略静止状態にあるときには、該センサ1の設置位
置から任意の距離を隔てた位置での上記定在波の信号レ
ベル(電圧レベル)の値は一定である。
【0020】ドップラセンサ1は、発信回路9と、送信
アンテナ11と、受信アンテナ13と、ミクサ回路(周
波数変換装置の1種であるダウンコンバータ)15と、
平滑回路17とを備える。
【0021】発信回路9は、指定された周波数帯域内で
所定周波数の発信信号(本実施形態では、上述したよう
に10.525GHzのマイクロ波)を生成し、その発信信号を
信号伝送路10に出力するもので、バイアス電圧出力部
19と、発振器21とで構成される。バイアス電圧出力
部19は、上記発振器21に、駆動源として+5Vのバ
イアス電圧を供給する。発振器21は、駆動することに
より発信信号として10.525GHzのマイクロ波を生成す
る。発信回路9から信号伝送路10に出力された上記発
信信号は、例えば送信アンテナ11側に略7、該信号伝
送路10から分岐してミクサ回路15に接続する信号伝
送路12側に略3の割合で伝送される。
【0022】送信アンテナ11は、発信回路9で生成さ
れ、信号伝送路10を通じて伝送される上記マイクロ波
を発信信号として、例えば用を足そうとして男子小便器
の直前に略静止状態で直立している人体や、腰掛式便器
に着座しようとする人体等の検知対象物体の出現方向に
向けて放射(送信)する。
【0023】受信アンテナ13は、送信アンテナ11か
ら上記方向に放射(送信)され、上記センサ1から至近
距離に存在する(検知対象物体である)略静止状態の人
体(図示しない)に当って反射した上記マイクロ波を受
信し、受信したマイクロ波を受信信号としてミクサ回路
15に出力する。
【0024】ミクサ回路15は、受信アンテナ13から
の上記受信信号と、信号伝送路10、12を通じて発信
回路9から送出される上記発信信号とを混合調整(合
成)して上記10.525GHzのマイクロ波の中間周波数を生
成し、その中間周波数を平滑回路17に出力する。この
ミクサ回路15の詳細については後述する。
【0025】平滑回路17は、ミクサ回路15からの出
力信号である所定の周波数帯域(本実施形態では、10.5
25GHzを中心とした周波数帯域)に属する中間周波数に
適合したCR時定数で、上記出力信号(中間周波数)を
平滑化する。この平滑化された出力信号は、平滑回路1
7から所定の増幅率で入力信号を増幅する直流増幅回路
3を通じてA/D変換回路5に出力される。
【0026】A/D変換回路5は、直流増幅回路3を通
じて与えられる増幅後の上記出力信号(中間周波数)
(アナログ信号)を、ディジタル信号に変換した後、そ
のディジタル信号を、演算処理部7に送出する。
【0027】演算処理部7は、センサ信号入力部23、
基準テーブル保持部25、変化率判定部27、電圧レベ
ル比較部29、継続時間判定部31及び比較/判定結果
出力部33の各機能ブロックにより夫々示される機能を
備える。
【0028】センサ信号入力部23は、A/D変換回路
5から出力される上記ディジタル信号をディジタルデー
タとして読込み、該データを一時的に保持する。センサ
信号入力部23は、変化率判定部27や電圧レベル比較
部29からのデータ読出要求に応じて、保持している上
記ディジタルデータを、変化率判定部27や電圧レベル
比較部29に夫々出力する。
【0029】変化率判定部27は、上記ディジタルデー
タをセンサ信号入力部23から読込むと共に、読込んだ
そのディジタルデータに基づき、検知対象物体である上
記人体が静止しているか否かを判定するために必要な演
算処理を行う。即ち、ドップラセンサ1(送信アンテナ
11及び受信アンテナ13)の位置を基準位置として、
そこから所定距離を隔てた特定位置における上記ディジ
タルデータの値の変動(変化)の有無をチェックし、変
化していなければ人体は静止と判定し、変化していれば
人体は移動中と判定する。ドップラセンサ1と該センサ
1から放射(送信)された電波が反射する検知対象物体
(本実施形態では、略静止状態にある人体)(図示しな
い)との間に生じる定在波では、互いに同一位置に止ま
っているように見做せる振幅の大きな波腹部分と小さな
波節部分との現れる位置は、検知対象物体が静止してい
る限りにおいて変化しない。換言すれば、上記特定位置
での、上記ディジタルデータに対応する定在波の波形に
より示される信号レベル(電圧強度)の値は、検知対象
物体が移動することによって変化するのである。変化率
判定部27は、上記判定結果を電圧レベル比較部29に
通知する。
【0030】基準テーブル保持部25は、演算処理部7
がドップラセンサ1から放射(送信)した10.525GHzの
マイクロ波により該センサ1と検知対象物体である静止
状態の人体(図示しない)との間に発生する定在波の波
形を事前学習(電位曲線の学習)した結果として、該波
形に対応する(直流電圧レベルの)ディジタルデータを
含む基準テーブルを保持する。この基準テ−ブルには、
上記ディジタルデータ以外に、上記センサ1(送信アン
テナ11及び受信アンテナ13)の位置から上記定在波
の第1ピークに対応する位置までの距離データLと、
上記センサ1の位置から上記定在波の第2ピークに対応
する位置までの距離データLとが含まれる。なお、上
記第1、第2ピークの値に対応するディジタルデータ
が、上記定在波の波形を示す複数のディジタルデータの
いずれであるかを示す識別用のデータも含まれる。上記
基準テーブルの内容は、電圧レベル比較部29により参
照される。
【0031】電圧レベル比較部29は、上記変化率判定
部27から検知対象物体である人体が静止している旨の
通知(判定結果通知)を受けたときだけ、上記センサ1
と検知対象物体である静止状態の人体(図示しない)と
の間の距離を特定するための演算処理を行う。即ち、上
記変化率判定部27からの上記判定結果通知を契機とし
て、センサ信号入力部23から上記ディジタルデータを
読込むと共に、基準テーブル保持部25中の上記基準テ
ーブルを参照して、上記読込んだディジタルデータ中の
第2ピークの値に対応するディジタルデータと比較す
る。そして、上記読込値が上記第2ピークの値より大き
いか否かチェックする。
【0032】上記チェックの結果、大きいと判定したと
きは、上記基準テーブルを参照して上記読込値に対応す
る位置の距離データを読出し、その読出した距離データ
を上記センサ1と検知対象物体である静止状態の人体
(図示しない)との間の距離と決定して、その旨比較/
判定結果出力部33に通知する。一方、上記チェックの
結果、小さいと判定したときは、その判定結果を、継続
時間判定部31に通知することになる。
【0033】なお、小さいと判定した旨の判定結果を継
続時間判定部31に通知したことにより、継続時間判定
部31からセンサ信号入力部23中のディジタルデータ
を読出すべき旨の指令が与えられたときには、上記ディ
ジタルデータを所定時間間隔でセンサ信号入力部23か
ら読出す。そして、上述したように、上記読出したディ
ジタルデータと該ディジタルデータ中の第2ピークの値
に対応する基準テーブル保持部25中のディジタルデー
タとを比較し、上記読込値が上記第2ピークの値より大
きいか否かのチェックを再開する。このチェックの結
果、上記読込値が上記第2ピークの値より大きければ、
上述したセンサ1と静止状態の人体(図示しない)との
間の距離を決定する処理に移行し、継続時間判定部31
への通知は行わないが、小さければ上記と同様に判定結
果を継続時間判定部31に通知することになる。
【0034】継続時間判定部31は、電圧レベル比較部
29から上記小さいと判定した旨の通知を受けると、電
圧レベル比較部29に対し所定の時間間隔で上述した指
令を発すると共に、内蔵するタイマ(図示しない)を起
動する。そして、上記指令に応じて電圧レベル比較部2
9から出力される上記判定結果の通知が、所定の時間間
隔を置いて継続して出力された場合に、その継続時間
が、予め設定した継続時間閾値に達したか否かを上記タ
イマ(図示しない)のカウント値によりチェックする。
このチェックの結果、達したと認識した場合には、継続
時間判定部31は、上述した人体(図示しない)が測定
距離範囲外に存在するものと判断し、その判断結果を比
較/判定結果出力部33に通知する。なお、上記チェッ
クの結果、達していなければ上記通知は行わない。
【0035】比較/判定結果出力部33は、電圧レベル
比較部29からの上述した距離決定情報、又は継続時間
判定部31からの上記通知を外部機器(図示しない)に
出力する。
【0036】図2は、図1に記載のミクサ回路15及び
平滑回路17の内部構成を示すブロック図である。
【0037】ミクサ回路15は、受信周波数帯の信号を
中間周波数帯の信号に周波数変換する装置であるダウン
コンバータとしての機能を有し、図2に示すように、
(ミクシング用)ダイオード15aから構成される。
【0038】ダイオード15aは、図2に示すように、
発信回路9からの上記発信信号Na(の信号電圧)と、受
信アンテナ13からの上記受信信号Nb(の信号電圧)と
をミクシングして生成した信号(の信号電圧)をアノー
ド端子から入力する。そして、上記ダイオード15aの
I―V特性(電流―電圧特性)に応じた大きさの信号電
流、即ち、上記発信信号Naと上記受信信号Nbとの合成波
である中間周波数N(=Na+Nb)の信号電流を生成す
る。この中間周波数Nの信号電流が、カソード端子から
並列抵抗17aと平滑コンデンサ17bとを備える平滑
回路17に出力されることで、上記中間周波数Nの信号
強度に応じた電圧レベル信号(基準電位よりもプラス側
にバイアスされている)が平滑化され、直流電圧信号と
して出力端子17cとアースとの間に発生する。この直
流電圧信号が、上記ドップラセンサ1からの出力信号に
なる。
【0039】ここで、ドップラセンサ1から離れた特定
の位置における上記中間周波数の電圧変化(信号レベル
の変動)の有無をチェックすることで、検知対象物体で
ある人体が静止しているか否かの判定が行える原理を、
図2に記載のダイオード15aのI―V特性(電流―電圧
特性)を示す説明図である図3を参照して説明する。
【0040】上記発信信号Naを、下記の(1)式 Na=Asin2πft・・・・・・(1) で示せば、上記センサ1から距離Lを隔てた位置で略静
止状態(移動速度v=0)にある人体に当って反射して
センサ1に受信される信号、つまり、受信信号Nbは、波
長をλ、減衰定数をkとすれば、下記の(2)式 Nb=−A・(k/2L)sin{2πft+(2L/λ)}・・・・・・(2) で表すことができる。よって、上記発信信号Naと、上記
受信信号Nbとの合成波である上述した中間周波数Nは、
下記の(3)式 N=Na+Nb=Asin2πft−A・(k/2L)sin{2πft+(2L/λ}}・・・( 3) により示される。
【0041】一方、上記位置で(該センサ1に向って/
該センサ1と反対方向)に移動している(移動速度v≠
0)人体に当って反射してセンサ1に受信される信号Nb
は、下記の(4)式 Nb=−A・(k/2L)sin{2π(1+v/λ)ft+(2L/λ´)}・・・(4 ) により示される。ここで、λ´は、λ´=(c+v)/c
で示される(但し、cは光速である)。よって、上記中
間周波数Nは、N=Na+Nbであるから、下記の(5)式 N=Asin2πft−A・(k/2L)sin{2π(1+v/λ)ft+(2L c /(c+v ))}・・・(5) により示される。
【0042】ここで、(3)式と(5)式とを比較する
と、(3)式中には移動速度vが関係する項がないか
ら、上述した特定位置での中間周波数Nの信号レベル
(電圧強度)に変化が生じないのは明白である。これに
対し、(5)式では、受信信号Nbの位相が、2π(1+v
/λ)ft+(2L c /(c+v))のvの値によって変化す
るから、上記特定位置での中間周波数Nの信号レベル
(電圧強度)に変化が生じるのは明白である。よって、
この場合には、検知対象物体である人体が移動している
ものと判定されることになる。
【0043】上記中間周波数N(=Na+Nb)の電圧信号
が、ダイオード15aのアノード端子に印加さると、図
3(a)で示す該ダイオード15aのI―V特性(電流―
電圧特性)及び整流作用により、図3(b)で示すよう
な+側にバイアスされた電流信号が該ダイオード15a
のカソード端子から図2の点P側(即ち、平滑回路1
7)に出力される。この電流信号が平滑コンデンサ17
bの容量値と、並列抵抗17aの抵抗値とにより決まる
時定数で平滑コンデンサ17bに対する充/放電を繰り
返すことで、図3(c)で示す直流電圧信号が出力端子
17c(点P)とアースとの間に発生する。
【0044】なお、図3(a)で示したI―V特性や、上
述した特定位置や、上記距離Lの値は、事前に実験を行
うこと等により測定して取得したデータに基づくもので
ある。
【0045】図4は、図1に記載の基準テーブル保持部
25が保持するディジタルデータに対応する(直流電圧
レベルでの)ドップラセンサ1からの出力信号の波形の
一例を示す説明図である。
【0046】図4に示した波形は、上述したように、演
算処理部7がドップラセンサ1と検知対象物体である静
止状態の人体(図示しない)との間に発生する定在波の
波形を事前学習した結果として、基準テーブル保持部2
5により保持されるものである。
【0047】図4において、縦軸には上記センサ1から
の出力信号Nの電圧レベルが、横軸には、上記センサ1
の設置位置を基準位置として、該基準位置からの距離L
が、夫々示される。上記電圧レベル比較部29は、セン
サ信号入力部23から読込んだディジタルデータに基づ
き、図4に記載の波形に対応するディジタルデータを参
照して上述した距離決定のための演算処理を実行する。
【0048】図5は、図1に記載の演算処理部7での処
理動作を示す流れ図である。図5に示す流れ図では、既
述の内容から明らかなように、10.525GHzのマイクロ波
が発信信号として用いられる。
【0049】図5において、まず、基準テーブル保持部
25に、対応する基準データのテーブル(即ち、10.525
GHzのマイクロ波に対応するテ−ブル)が格納されてい
るか否かをチェックする(ステップS101)。格納さ
れていなければ、上記基準データを基準テーブル保持部
25に格納する処理を行った後に(ステップS10
2)、センサ信号入力部23からのディジタルデータの
読込みを行う(ステップS103)。格納されていれ
ば、直ちにセンサ信号入力部23からのディジタルデー
タの読込みを開始する(ステップS103)。次に、上
記読込んだディジタルデータ中の第2ピークに対応する
ディジタルデータと、上述した基準テーブル中の第2ピ
ークに対応するディジタルデータとを比較し、前者が後
者よりも大きいか否かチェックする(ステップS10
4)。このチェックは、既述のように、検知対象物体で
ある人体が静止していると判定されたときだけ実行され
る。
【0050】このチェックの結果、上記読込んだ方の第
2ピークに対応するディジタルデータが、基準テーブル
中の第2ピークに対応するディジタルデータより大きけ
れば(ステップS104)、上記基準テーブルを参照す
る(ステップS105)。そして、上記読込値に対応す
る位置の距離データを読出し、その読出した距離データ
を上記センサ1と検知対象物体である静止状態の人体
(図示しない)との間の距離に決定する(ステップS1
06)。
【0051】一方、上記チェックの結果、上記読込んだ
方の第2ピークに対応するディジタルデータが、基準テ
ーブル中の第2ピークに対応するディジタルデータより
小さければ、所定の時間間隔で上記第2ピークに対応す
るディジタルデータ同士の大きさ比較を繰返す(ステッ
プS104)。その結果、所定時間が経過しても、依然
として上記読込んだ方の第2ピークに対応するディジタ
ルデータが、基準テーブル中の第2ピークに対応するデ
ィジタルデータより小さければ(ステップS107)、
上述した人体(図示しない)が、測定距離範囲外に存在
するものと判断する(ステップS108)。
【0052】以上説明したように、本発明の一実施形態
によれば、定在波の波長と、ドップラセンサ1から検知
対象物体までの距離との間に既述のような一定の対応関
係が成立する距離範囲(センシング距離)内において、
検知対象物体である人体が略静止状態か否かを判定し、
略静止していると判定したときだけ、事前学習により取
得した上記定在波の波形に対応するディジタルデータを
利用して、該センサ1から検知対象物体である人体まで
の距離を特定することとした。また、センサ信号入力部
23から読込んだディジタルデータ中の第2ピークに対
応するディジタルデータが、所定時間が経過しても、依
然として基準テーブル中の第2ピークに対応するディジ
タルデータよりも小さい場合には、上述した人体が、測
定距離範囲外に存在するものとして処理することとし
た。よって、上記センサ1から至近距離に略静止状態で
存在する人体のような検知対象物体までの距離測定の精
度の向上を図ることが可能である。
【0053】ところで、上記実施形態では、ドップラセ
ンサ1から放射(送信)される電波(マイクロ波)の周
波数が、10.525GHz(略10GHz)だけに固定されている。
そのため、上述した定在波の波長と、ドップラセンサ1
から検知対象物体までの距離との間に一定の対応関係が
成立する距離範囲(センシング距離)も自ずから固定さ
れてしまうという問題がある。そこで、本発明者は、上
記距離範囲(センシング距離)の拡大を図るために、上
記略10GHzのマイクロ波以外にも、上記センサ1から放
射(送信)される電波(マイクロ波)の周波数を選択可
能に構成した距離測定装置を、本発明の他の実施形態と
して図6以下で説明する。
【0054】図6は、本発明の他の実施形態に係る距離
測定装置の全体構成を示すブロック図である。
【0055】図6で示した装置は、演算処理部47に、
周波数可変指令出力部49の機能ブロックを新たに備え
る点と、ドップラセンサ41に、図1で示した平滑回路
17に代えてCR時定数可変の平滑回路18を備える点
と、上記センサ41内の発信回路43に、発信信号の周
波数を可変できる発振器45を備える点と、基準テーブ
ル保持部25に、上述した10.525GHzのマイクロ波に対
応する基準テーブルに加えて略5GHzのマイクロ波に対応
する基準テーブルをも保持する点で、図1に記載の距離
測定装置と構成が異なる。その他の各部については、図
1に記載の距離装置の各部と同一である。
【0056】図6において、周波数可変指令出力部49
は、比較/判定結果出力部33を通じて継続時間判定部
31から上記通知(検知対象物体である静止状態の人体
が測定距離範囲外に存在する旨の通知)を受けたことを
契機として起動し、発振器45に対し略5GHzのマイクロ
波を発信信号として生成すべき旨の送信周波数可変指令
を出力する。この可変指令に基づき、発振器45は、発
信信号として略5GHzのマイクロ波を生成し、信号伝送路
10を通じて送信アンテナ11に、また、信号伝送路1
0、12を通じてミクサ回路15に夫々出力する。周波
数可変指令出力部49は、上記可変指令の出力と同時
に、平滑回路18に対し、そのCR時定数を10.525GHz
を中心とした周波数帯域に適合した値から5GHzを中心と
した周波数帯域に適合した値に可変すべき旨の可変指令
を出力する。この可変指令に基づき、平滑回路18は、
ミクサ回路15からの5GHzを中心とした周波数帯域の出
力信号に適合したCR時定数で、上記出力信号の信号電
流を平滑化することになる。
【0057】なお、継続時間判定部31が上述した通知
を周波数可変指令出力部49に対して行ったことを契機
として、電圧比較部29は、基準テーブル保持部25内
の参照すべきテーブルを、上述した10.525GHzのマイク
ロ波に対応する基準テーブルから略5GHzのマイクロ波に
対応する基準テーブルに変更する。
【0058】図7は、ドップラセンサ1からの発信信号
の周波数が10.525GHzのマイクロ波のときの、該センサ
1と検知対象物体との間に生じる定在波の波形を示した
図であり、図8は、該センサ1からの発信信号の周波数
が略5GHzのマイクロ波のときの、該センサ1と検知対象
物体との間に生じる定在波の波形を示した図である。
【0059】図7及び図8において、縦軸は定在波の信
号強度を表し、横軸は該センサ1の設置位置を基準位置
とした距離を表す。図7及び図8を比較対照すると、発
信信号の周波数が略5GHzのマイクロ波のときの方が、定
在波の信号強度が緩やかに減衰するので、発信信号の周
波数が略10.525GHzのマイクロ波のときよりも測定距離
範囲(センシング距離)が大きいことが分かる。
【0060】図9は、図6に記載の演算処理部での処理
動作を示す流れ図である。図9に示す流れ図では、発信
信号として、まず10.525GHzのマイクロ波が用いられ、
該マイクロ波では検知困難な距離に対象物体が存在する
と判定されたときに、上記発信信号の周波数を略5GHzの
マイクロ波に切替える。
【0061】図9において、ステップS121〜ステッ
プS124に示す処理動作は、図5で示したステップS
101〜ステップS104で示した処理動作と同一であ
る。ステップS123でディジタルデータを読込むと、
該読込んだディジタルデータ中の第2ピークに対応する
ディジタルデータと、上述した基準テーブル中の第2ピ
ークに対応するディジタルデータとを比較する。そし
て、前者が後者よりも大きければ(ステップS12
4)、10.525GHzのマイクロ波に対応する基準テーブル
を参照し(ステップS125)、上記読込値に対応する
位置の距離データを読出し、その読出した距離データを
上記センサ41と検知対象物体である静止状態の人体
(図示しない)との間の距離に決定する(ステップS1
26)。
【0062】一方、上記チェックの結果、上記読込んだ
方の第2ピークに対応するディジタルデータが、基準テ
ーブル中の第2ピークに対応するディジタルデータより
小さければ、所定の時間間隔で上記第2ピークに対応す
るディジタルデータ同士の大きさ比較を繰返す(ステッ
プS124)。その結果、所定時間が経過しても、依然
として上記読込んだ方の第2ピークに対応するディジタ
ルデータが、基準テーブル中の第2ピークに対応するデ
ィジタルデータより小さければ(ステップS127)、
発振器45に対し略5GHzのマイクロ波を発信信号として
生成すべき旨の送信周波数可変指令を出力すると共に、
平滑回路18に対し、そのCR時定数を5GHzを中心とし
た周波数帯域に適合したCR時定数に可変すべき旨の可
変指令を出力する(ステップS128)。
【0063】次に、センサ信号入力部23からのディジ
タルデータの読込みを再開し(ステップS129)、上
記読込んだディジタルデータ中の第2ピークに対応する
ディジタルデータと、上述した略5GHzのマイクロ波に対
応する基準テーブル中の第2ピークに対応するディジタ
ルデータとを比較し、前者が後者よりも大きいか否かチ
ェックする(ステップS130)。このチェックの結
果、前者が後者よりも大きければ(ステップS13
0)、5GHzのマイクロ波に対応する基準テーブルを参照
し(ステップS131)、上記読込値に対応する位置の
距離データを読出し、その読出した距離データを上記セ
ンサ41と検知対象物体である静止状態の人体(図示し
ない)との間の距離に決定する(ステップS132)。
【0064】一方、上記チェックの結果、上記読込んだ
方の第2ピークに対応するディジタルデータが、上記基
準テーブル中の第2ピークに対応するディジタルデータ
より小さければ、所定の時間間隔で上記第2ピークに対
応するディジタルデータ同士の大きさ比較を繰返す(ス
テップS130)。その結果、所定時間が経過しても、
依然として上記読込んだ方の第2ピークに対応するディ
ジタルデータが、基準テーブル中の第2ピークに対応す
るディジタルデータより小さければ(ステップS13
3)、基準テーブル保持部25に5GHzよりも更に低周波
数の発信信号に係る基準テーブルが存在するか否かをチ
ェックする(ステップS134)。このチェックの結
果、存在しないと判断した場合には、上述した人体(図
示しない)が、5GHzのマイクロ波の測定距離範囲外に存
在するものと判断する(ステップS137)。
【0065】一方、基準テーブル保持部25に5GHzより
も更に低周波数の発信信号に係る基準テーブルが存在す
ると判定した場合には、発振器45に対し5GHzよりも更
に低周波数のマイクロ波を発信信号として生成すべき旨
の送信周波数可変指令を出力すると共に、平滑回路18
に対しても上述したような可変指令を出力する(ステッ
プS135)。そして、ステップS129〜ステップS
132で示したような処理動作を繰り返す(ステップS
136)。
【0066】以上説明したように、本発明の他の実施形
態によれば、10GHzのマイクロ波を発信信号として放射
するだけでなく、略5GHzのマイクロ波をも放射すること
ができるように構成したので、上述した定在波の波長
と、ドップラセンサ1から検知対象物体までの距離との
間に一定の対応関係が成立する距離範囲(センシング距
離)を可変とすることができ、従って上記距離範囲(セ
ンシング距離)の拡大を図ることが可能である。
【0067】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、これらは本発明の説明のための例示であっ
て、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣
旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施するこ
とが可能である。
【0068】例えば、上述した発信信号についても、本
発明の一実施形態では、10.525GHzのマイクロ波を用い
るものとして、本発明の他の実施形態では、10.525GHz
のマイクロ波及び略5GHzのマイクロ波の双方を選択的に
用いるものとして、夫々説明したが、これらはあくまで
も例として挙げたもので、発信信号の周波数は上記のみ
に限定されない。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
対象物体が近距離に存在する場合でも、その対象物体と
の間の距離を正確に測定することが可能な低コストの距
離測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る距離測定装置の全体
構成を示すブロック図。
【図2】図1に記載のミクサ回路及び平滑回路の内部構
成を示すブロック図。
【図3】図2に記載のダイオードのI―V特性(電流―
電圧特性)を示す説明図。
【図4】図1に記載の基準テーブル保持部が保持するデ
ィジタルデータに対応する(直流電圧レベルでの)ドッ
プラセンサからの出力信号の波形の一例を示す説明図。
【図5】図1に記載の演算処理部での処理動作を示す流
れ図。
【図6】本発明の他の実施形態に係る距離測定装置の全
体構成を示すブロック図。
【図7】ドップラセンサからの発信信号の周波数が10.5
25GHzのマイクロ波のときの、該センサと検知対象物体
との間に生じる定在波の波形を示した図。
【図8】ドップラセンサからの発信信号の周波数が略5G
Hzのマイクロ波のときの、該センサと検知対象物体との
間に生じる定在波の波形を示した図。
【図9】図6に記載の演算処理部での処理動作を示す流
れ図。
【符号の説明】
1、41 ドップラセンサ 3 直流増幅回路 5 A/D変換回路 7、47 演算処理部(マイクロコンピュータ) 9、43 発信回路 10、12 信号伝送路 11 送信アンテナ 13 受信アンテナ 15 ミクサ回路(ダウンコンバータ) 15a (ミクシング用)ダイオード 17、18 平滑回路 17a 並列抵抗 17b 平滑コンデンサ 17c 出力端子 19 バイアス電圧出力部 21、45 発振器 23 センサ信号入力部 25 基準テーブル保持部 27 変化率判定部 29 電圧レベル比較部 31 継続時間判定部 33 比較/判定結果出力部 49 周波数可変指令出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 轟木 健太郎 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 幾島 見江 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 永石 昌之 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 5J070 AB15 AC02 AD02 AE09 AH31 AK22 BA01

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信信号を生成し該信号を電波として放
    射すると共に、外部からの電波として受信した信号と前
    記送信信号との中間周波数を出力するセンサと、 前記送信信号と前記受信信号とにより前記センサと前記
    放射された電波が反射する対象との間に生じる定在波の
    波形を学習すると共に、該学習した波形に係るデータを
    所定の形式で保持するデータ学習/保持手段と、 前記センサからの出力波形と前記保持されるデータとに
    基づいて所定の演算処理を行うことにより、基準位置か
    ら対象物体までの距離を算出する距離算出手段と、 を備える距離測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記学習が、前記センサからの送信信号として10.525GH
    zのマイクロ波を用いたときに前記センサから出力され
    る中間周波数の波形に係るものである距離測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の装置におい
    て、 前記学習が、対象物体が所定距離範囲内に略静止状態で
    存在するときの前記センサから出力される中間周波数の
    波形に係るものである距離測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の装置において、 前記保持されるデータの形式が、前記定在波の波形自身
    を示すデータに加えて、前記基準位置から見て前記定在
    波の波形の第1ピークの値及びその出現位置に係るデー
    タ、前記定在波の波形の第2ピークの値及びその出現位
    置に係るデータを含む距離測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の装置において、 前記センサからの中間周波数の波形と、前記保持されて
    いるデータとに基づき、対象物体が略静止状態にあるか
    否かを判定する状態判定手段を更に備える距離測定装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の装置において、 前記状態判定が、前記基準位置から所定距離を隔てた位
    置における前記センサからの中間周波数の波形の信号レ
    ベルに変動が生じたか否かの判断結果に基づいて行われ
    る距離測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項5又は請求項6記載の
    装置において、 前記状態判定手段が、前記対象物体が移動していると判
    定したとき、前記距離算出手段による前記基準位置から
    前記対象物体までの距離の算出を中止する距離測定装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか1項記
    載の装置において、 前記距離の算出が、前記センサからの中間周波数の電圧
    レベルが、前記保持されているデータの第2ピークに対
    応する値より大きいとき、前記保持されているデータを
    参照することによって行われる距離測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれか1項記
    載の装置において、 前記距離の算出が、算出開始時より所定時間経過して
    も、前記センサからの中間周波数の電圧レベルが、前記
    保持されているデータの第2ピークに対応する値より小
    さいときには、対象物体が測定可能な距離範囲外にある
    として中止される距離測定装置。
  10. 【請求項10】 異なる周波数の送信信号が選択的に生
    成可能で、生成した送信信号を電波として放射すると共
    に、外部からの電波として受信した信号と前記送信信号
    とにより生成される中間周波数を出力するセンサと、 前記各送信信号とそれら各送信信号に対応する各受信信
    号とにより前記センサと前記放射された電波が反射する
    対象との間に夫々生じる各定在波の波形を学習すると共
    に、学習した各波形に係るデータを所定の形式で各周波
    数別に保持するデータ学習/保持手段と、 比較的高周波の送信信号が生成されたときの、前記定在
    波の波形と前記保持される比較的高周波の送信信号に対
    応するデータとに基づく所定の演算処理によって基準位
    置から対象物体までの距離の算出が可能か否か判定する
    判定手段と、 前記距離が算出可能と判定されたとき、その判定に対応
    する前記定在波の波形と前記比較的高周波の送信信号に
    対応するデータとに基づく所定の演算処理により、基準
    位置から対象物体までの距離の算出を行う第1の距離算
    出手段と、 前記距離が算出不能と判定されたとき、前記センサに対
    し、比較的低周波の送信信号を生成するよう、周波数可
    変指令を出力する指令出力手段と、 前記指令の出力により比較的低周波の送信信号が生成さ
    れたときの前記定在波の波形と前記保持される比較的低
    周波の送信信号に対応するデータとに基づく所定の演算
    処理により、基準位置から対象物体までの距離の算出を
    行う第2の距離算出手段と、 を備える距離測定装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の装置において、 前記学習が、対象物体が所定距離範囲内に略静止状態で
    存在するときの前記センサから出力される定在波の波形
    に係るものである距離測定装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の装置において、 前記保持されるデータの形式が、前記定在波の波形自身
    を示すデータに加えて、前記基準位置から見て前記定在
    波の波形の第1ピークの値及びその出現位置に係るデー
    タ、前記定在波の波形の第2ピークの値及びその出現位
    置に係るデータを含む距離測定装置。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の装置において、 前記センサからの中間周波数の波形と、前記保持されて
    いるデータとに基づき、対象物体が略静止状態にあるか
    否かを判定する状態判定手段を更に備える距離測定装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の装置において、 前記状態判定が、前記基準位置から所定距離を隔てた位
    置における前記センサからの中間周波数の波形の信号レ
    ベルに変動が生じたか否かの判断結果に基づいて行われ
    る距離測定装置。
  15. 【請求項15】 請求項10、請求項13又は請求項1
    4記載の装置において、 前記状態判定手段が、前記対象物体が移動していると判
    定したとき、前記距離算出手段による前記基準位置から
    前記対象物体までの距離の算出を中止する距離測定装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項10乃至請求項15のいずれか
    1項記載の装置において、 前記距離の算出が、前記センサからの中間周波数の電圧
    レベルが、前記保持されているデータの第2ピークに対
    応する値より大きいとき、前記保持されているデータを
    参照することによって行われる距離測定装置。
  17. 【請求項17】 請求項10乃至請求項16のいずれか
    1項記載の装置において、 前記第1、第2の距離算出手段による距離の算出が、算
    出開始時より所定時間経過しても、前記センサからの中
    間周波数の電圧レベルが、前記保持されているデータの
    第2ピークに対応する値より小さいときには、対象物体
    が測定可能な距離範囲外にあるとして中止される距離測
    定装置。
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