JP2002296208A - 活性炭の電気特性測定用セル、測定装置及び電気特性評価手法 - Google Patents

活性炭の電気特性測定用セル、測定装置及び電気特性評価手法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性炭の電気特性を簡単に測定するためのセ
ル、測定装置及び評価手法を提供すること。 【解決手段】 絶縁性の容器と、活性炭粒子と接触させ
るためのマイクロ電極、対極及び参照電極の3極から構
成され、該マイクロ電極はマニュピレーターに接続さ
れ、拡大鏡を備えた活性炭の電気特性測定用セルに電解
液を入れ、活性炭一粒子を用いて、雰囲気を−50℃以
下の露点として活性炭一粒子とマイクロ電極を接触さ
せ、対極及び参照電極を用いて活性炭の電気特性を測定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性炭の電気特性
測定用セル、測定装置及び電気特性評価手法に関する。
【0002】
【従来の技術】活性炭は、水浄化、ガス浄化、脱硫、脱
臭、触媒担持、ガス吸蔵などといった用途のみならず、
近年は電気二重層キャパシタ用電極材料としても用いら
れている。活性炭を電極として用いる電気二重層キャパ
シタ用途では、活性炭の電気抵抗、静電容量、導電性、
電解質イオンの吸着特性などが重要である。そして、こ
のような特性の評価手法としては、活性炭粉末を用い
て、シート電極や塗布電極を作製し、その電極体の電気
特性を評価することによって、活性炭の電気特性を表す
手法が一般的である。一方、活性炭繊維の場合、繊維
を導電性ペーストで集電極に張り付け電気伝導度を測定
する手法が、「炭素」 NO.155(1992年)p
282−287に記載されている。
【0003】しかしながら、これらの評価手法において
は次のような問題があった。すなわち、のようなシー
ト電極や塗布電極を用いて評価する場合は、シート電極
や塗布電極を作製する必要があり、機械的な作業におい
ても操作上の誤差を避けることができない。また、の
手法は、繊維のように数cmの長さのあるものについて
は、集電極に貼り付けることは容易であるが、導電性ペ
ーストによる活性炭繊維表面のコートによる影響を受
け、操作による差を生じ易く、更に、活性炭粉体に採用
する場合も同様の問題を有するだけでなく、通常粒径が
100μm以下の活性炭粉体を集電極に貼り付けるこの
手法は困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、、
いずれの方法によっても、測定されるのは電極体とし
ての物性であり、必ずしも活性炭自体の物性を正確に表
しているとは言い難く、活性炭自体の物性を製造方法や
原料開発に正確に反映することができない難点があっ
た。したがって、本発明の目的は、シート電極や塗布電
極を作製することなく、活性炭自体の電気特性を容易に
評価することができる活性炭の電気特性測定用セル、測
定装置及び該測定装置を使用して活性炭の電気特性を測
定する電気特性評価手法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決するため鋭意検討した結果、絶縁性の容器と、
活性炭粒子と接触させるためのマイクロ電極、対極及び
参照電極の3極から構成され、該マイクロ電極はマニュ
ピレーターに接続され、拡大鏡を備えた活性炭の電気特
性測定用セルに電解液を入れ、活性炭一粒子にマイクロ
電極を接触させ、対極及び参照電極を使用して活性炭の
電気特性を測定することによって、上記課題を解決でき
ることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明
は、絶縁性の容器と、活性炭粒子と接触させるためのマ
イクロ電極、対極及び参照電極の3極から構成され、該
マイクロ電極はマニュピレーターに接続され、拡大鏡を
備えた活性炭の電気特性測定用セルである。
【0006】本発明の別の発明は、二極以上の電極及び
電解液を備え、活性炭一粒子及び該活性炭と接触させる
ためのマイクロ電極を少なくとも一つの電極として構成
することを特徴とする活性炭の電気特性測定装置であ
る。本発明のさらに別の発明は、二極以上の極及び電解
液を備え、活性炭一粒子及び該活性炭と接触させるため
のマイクロ電極を少なくとも一つの極として構成した電
気特性測定装置を使用し、雰囲気を−50℃以下の露点
として活性炭一粒子とマイクロ電極を接触させ、対極及
び参照電極を用いて活性炭の電気特性を測定する電気特
性評価手法である。本発明の手法によれば、活性炭の粒
子の大きさに関わらず、容易に活性炭の電気特性評価が
可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の活性炭の電気特性
測定用セル及び測定装置を図によって詳細に説明する。
本発明の電気特性測定用セルは、絶縁性の容器と、活性
炭粒子と接触させるためのマイクロ電極、対極及び参照
電極の3極から構成され、該マイクロ電極はマニュピレ
ーターに接続され、拡大鏡を備えたものであり、本発明
の電気特性測定装置は、二極以上の電極及び電解液を備
え、活性炭一粒子及び該活性炭と接触させるためのマイ
クロ電極を少なくとも一つの電極として構成されてい
る。本発明の活性炭の電気特性測定用セル及び測定装置
を図1に示すが、図1において、aは電気特性測定の対
象となる活性炭粒子である。
【0008】活性炭としては、炭素質材料を賦活するこ
とによって活性炭となるものであればとくに制限はな
く、このような炭素質材料としては、ヤシガラ、パーム
ヤシ、果実の種、鋸屑、ユーカリ、松などの植物系、石
炭系、石油系のコークス及びそれらを原料としたピッチ
の炭化物、フェノール樹脂などを例示することができ
る。活性炭粒子の大きさに特に制限はないが、取り扱い
の面からは平均径2μm以上のものが好ましい。本発明
によれば、活性炭一粒子を使用して電気特性を測定する
ことができる。
【0009】bは、活性炭に接触させるマイクロディス
ク電極である。マイクロディスク電極は活性炭に接触で
きるもので、活性炭より電気導電性が良く、電気的及び
化学的に耐食性のものであればよく、例えば、金、白
金、ニッケル、黒鉛などの一般的に電極材料として使用
される導電性材料を用いることができる。また、該電極
はバックグラウンド電流を小さくするため、ガラスなど
の絶縁材料で被覆するのが好ましく、電極の直径は、活
性炭の直径以下とするのが望ましい。
【0010】このようなマイクロディスク電極は、例え
ばプラチナ細線を挿入したガラスキャピラリーを真空下
で加熱、延伸し、更に先端を研磨することによって、プ
ラチナの線の直径が2μm程度、ガラス絶縁部を含めて
も30μm程度に作製される。この集電極bは、X−Y
−Z方向に動くようにマニュピレーターに接続されてい
る。本発明の電気特性測定用セルは、hのような顕微鏡
などの拡大鏡を具備するのが好ましく、このような拡大
鏡による観測下、マイクロディスク電極bを活性炭粒子
aに接触させ、電気特性を測定する。
【0011】本発明の電気特性測定用セルは、活性炭一
粒子及び該活性炭と接触させるためのマイクロ電極、対
極及び参照電極の3極で電極を構成するのが好ましい。
図1において、cは対極である。対極は、電気的及び化
学的に耐食性が高いだけでなく、活性炭より電気導電性
が良く、測定する活性炭の粒子より静電容量が大きいこ
とが必要である。例えば、このような対極の例として
は、金、白金、ニッケル、黒鉛などの導電性材料の板や
シート、箔などをあげることができる。
【0012】dで示される電極は、参照電極である。参
照電極としては、一般的な、電気化学測定で使用される
参照電極を用いることができ、電解液で液絡させる方法
などを用いることができる。例えば、藤嶋ら「電気化学
測定法(上)」(1984−11−15) 技報堂出版
p.89−101に記載の手法・材料を使用して、本発
明の電気特性測定用セルの参照電極とすることができ
る。また、液絡するのに用いられる電解液溶媒は、活性
炭を含浸させている電解液溶媒であればよく、参照電極
の先端は、活性炭を含浸している電解液と参照電極を取
り巻く電解液との混和をできるだけ抑えるため、ガラス
フィルターや0.5mm以下程度のガラスキャピラリー
状態にすることが望ましい。このような参照電極の例と
しては、非水系溶液の場合はLi+/Liや上記「電気化
学測定法」p.99に記載のAg+/Agなどをあげるこ
とができる。上記した各セルの電極は公知の電気特性評
価装置(図示省略)に接続される。
【0013】eは電解液であり、電気二重層キャパシタ
で使用される電解質と電解質溶媒から構成されており、
電解液は非水系の電解液と水系の電解液に大別すること
ができる。非水系の電解液に使用される電解質として
は、例えば、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロ
ボレート、テトラメチルアンモニウムテトラフルオロボ
レート、テトラプロピルアンモニウムテトラフルオロボ
レート、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレ
ート、トリメチルエチルテトラフルオロボレート、トリ
エチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、ジ
エチルジエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、
N−エチル−N−メチルピロリジニウムテトラフルオロ
ボレート、N,N−テトラメチレンピロリジニウムテト
ラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾ
リウムテトラフルオロボレートのような第4級アンモニ
ウムテトラフルオロボレート類、テトラエチルアンモニ
ウムパークロレート、テトラメチルアンモニウムパーク
ロレート、テトラプロピルアンモニウムパークロレー
ト、テトラブチルアンモニウムパークロレート、トリメ
チルエチルパークロレート、トリエチルメチルアンモニ
ウムパークロレート、ジエチルジエチルアンモニウムパ
ークロレート、N−エチル−N−メチルピロリジニウム
パークロレート、N,N−テトラメチレンピロリジニウ
ムパークロレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリ
ウムパークロレートのような第4級アンモニウム過塩素
酸塩類、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホス
フェート、テトラメチルアンモニウムヘキサフルオロホ
スフェート、テトラプロピルアンモニウムヘキサフルオ
ロホスフェート、テトラブチルアンモニウムヘキサフル
オロホスフェート、トリメチルエチルヘキサフルオロホ
スフェート、トリエチルメチルアンモニウムヘキサフル
オロホスフェート、ジエチルジエチルアンモニウムヘキ
サフルオロホスフェートのような第4級アンモニウムヘ
キサフルオロホスフェート類などが挙げられる。
【0014】非水系電解質溶媒としては、例えば、ジメ
チルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネー
ト類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリ
ル類、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラ
クトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロ
ラクトン、3−メチル−γ−バレロラクトンなどのラク
トン類、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド
などのスルホキシド類、ジメチルホルムアミド、ジエチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジメチルスルホラン、スルホランなどのスルホラン
類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエー
テル類をあげることができる。これらの非水系電解質溶
媒は、一種または二種以上の混合溶媒として用いること
もできる。
【0015】更に、上述の非水系電解液に、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルピロリドン−ポリ酢酸ビニル共重合体、ポリフッ化
ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン等の高分子を混
合して得られる高分子電解質を含有する電解質溶液を使
用することも可能である
【0016】非水系電解液において、水分があまり高い
と水の電気分解が進行し、高い電圧が得られないだけで
なく、測定精度が著しく低くなるので、非水系電解液中
の水分はできるだけ少なくするのが好ましい。かかる観
点から、非水系電解液中の水分は200ppm以下、さ
らには50ppm以下とするのが好ましい。
【0017】水系電解質としては、硫酸、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなどを例示することができる。
【0018】これら電解質溶液の濃度に特に制限はな
く、通常、0.1mol/L〜3mol/Lの濃度範囲
で使用される。
【0019】fは活性炭一粒子の電極と対極を隔離する
ためのセパレーターであり、かかるセパレーターとして
は、イオンを通過させ、活性炭粒子を通過させず、かつ
電気化学的及び化学的に安定なものであれば特に制限は
ないが、電気特性を測定中に活性炭粒子が移動しないよ
う、表面に凹凸のあるものが好ましい。このようなもの
としては、例えば、ガラス不織布や、ポリプロピレン、
ポリエチレン、脂環骨格含有ポリオレフィンに代表され
るポリオレフィン、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイ
ロン4−6などに代表されるポリアミド、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプ
ロピレンフタレート、ポリエチレンナフタレートなどに
代表されるポリエステル、液晶ポリエステル、ポリテト
ラフルオロエチレン、ポリアラミド、変性6−Tナイロ
ン、9−Tナイロンなどに代表される半芳香族ナイロ
ン、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリフェニレン
スルフィド、ポリイミドなどを用いた延伸多孔質フィル
ムや、湿式法、乾式法、メルトブローン法などで得られ
る不織布などをあげることができる。なお、高分子電解
質を使用した場合、高分子電解質によって、活性炭の移
動が遮られ、活性炭が対極に接触しなければ、セパレー
ターを使用しないことも可能である。
【0020】gは容器である。容器の材質としては、絶
縁性で電気化学的及び化学的に安定なものであれば特に
制限はない。通常は、ガラスやポリテトラフルオロエチ
レンなどが用いられる。測定用のセルに非水系電解質を
用いた場合、水分の影響をできるだけ少なくするため
に、活性炭の電気特性は露点−50℃以下の雰囲気で測
定するのが好ましい。このような雰囲気で測定するに
は、観測部を−50℃以下の露点管理されたドライボッ
クス内に収納して測定するか、あるいは−50℃以下の
露点を示す乾燥空気室内で測定すればよい。各セルの電
極は、公知の電気特性評価装置に接続され、活性炭の電
気特性が測定される。以下、実施例により本発明をさら
に具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定
されるものではない。
【0021】
【実施例】参考例1 クラレケミカル株式会社製のヤシガラ活性炭YP17
(比表面積1700m2/g)80重量部、ポリテトラ
フルオロエチレン10重量部及びカーボンブラック10
重量部を混錬し、300μmのシート状に延伸した。こ
の活性炭シートを11mmφに打ち抜き、電極として電
解液にテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレー
トの1mol/Lのプロピレンカーボネート溶液を使用
し、セパレーターにガラスセパレーターを使用して、図
4のようなキャパシタを作製した。このキャパシタに
2.5Vまで3mA/cm2の定電流放電を行い、更に
2.5Vにて定電圧充電を15分実施後、3mA/cm
2にて定電流放電を行い、1.2V〜1.0Vの傾きか
ら静電容量(手法C)を求めた。静電容量の結果を表1
に示す。また、放電前に回路を1秒開放したときの電圧
低下値から内部抵抗(手法D)を求めた。内部抵抗値を
表2に示す。
【0022】参考例2 活性炭として、メソフェーズピッチ粉体を二酸化炭素気
流下、3℃/分の昇温速度で950℃まで昇温後、6時
間保持することによって得た比表面積330m 2/gの
活性炭(粒径30μm)を使用した以外は参考例1と同
様にしてキャパシタを作製し、静電容量(手法C)、内
部抵抗値(手法D)を測定した。結果を各々表1及び表
2に示す。
【0023】実施例1 図1のような電気特性測定用セルを使用し、活性炭粒子
として、直径30μm程度の比表面積1700m2/g
のヤシガラ活性炭(クラレケミカル株式会社YP17)
を用いて、露点−50℃以下の乾燥空気中、23℃の温
度下で次のようにして活性炭の電気特性を測定した。
【0024】直径7.5μmのプラチナ線をガラスキャ
ピラリーに挿入し、片側を真空ポンプで減圧状態にし、
反対側のガラス先端を320℃の温度下、延伸すること
によってガラスで被覆されたプラチナ線を作製した。こ
のガラスで被覆したプラチナ線を0.05μmのアルミ
ナパウダーで研磨し、直径2.3μm、ガラス被覆を含
む電極の直径30μmの白金ディスクマイクロ電極を得
た。この白金ディスクマイクロ電極をマニュピレーター
で支持した。
【0025】顕微鏡観察下、マニュピレーターを動か
し、白金ディスクマイクロ電極を活性炭に接触させた。
対極にプラチナ箔を用い、参照電極にはリチウム箔を1
mol/Lの過塩素酸リチウムのプロピレンカーボネー
ト溶液で液絡したものを使用し、電解液として、テトラ
エチルアンモニウムテトラフルオロボレートの1mol
/Lのプロピレンカーボネート溶液を使用した。また、
セパレーターにはガラスセパレーターを使用し、容器と
してガラス製容器を使用した。
【0026】電極を上記のように3極式とし、サイクリ
ックボルタンメトリー及びACインピーダンスアナライ
ザーを用いて活性炭の電気特性の測定を行った。挿引速
度を10mV/秒としてサイクリックボルタンメトリー
より得た電圧−電流の結果を図2に示す。また、4.0
V(vs.Li/Li+)におけるACインピーダンス
測定より得た周波数−静電容量の結果を図3に示す。静
電容量(F)の表示において、例えば、4.E−07は
4×10-7を表す。電流曲線が箱型であることから、電
気二重層キャパシタとして使用可能であることがわか
る。サイクリックボルタンメトリーの電流値と挿引速度
から算出した4.0V(vs.Li/Li +)における
静電容量(手法A)、及びACインピーダンス測定
(0.5Hz)における静電容量(手法B)を各々表1に
示す。また、ACインピーダンス測定(0.5Hz)での
実部抵抗値(手法E)を内部抵抗値として、表2に示し
た。
【0027】参考例2で使用した活性炭を使用し、実施
例1と同様にして静電容量、内部抵抗を測定した。結果
を表1、表2に示す。これらの結果から、静電容量にお
いて参考例1>参考例2であることが判る。また、実施
例1の電流値は、実施例2の電流値の約4倍であり、こ
の電流値から静電容量を求めると、実施例1>実施例2
であることがわかる。この傾向は、図3で示されるAC
インピーダンス測定による静電容量の結果と合致してお
り、実施例1>実施例2の傾向も変わらない。このよう
に本発明の手法は、電気二重層キャパシタ用活性炭の評
価手法として有効である。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明により、活性炭の電気特性測定用
セル、該セルを用いた活性炭の電気特性評価装置及び該
電気特性測定装置を使用した活性炭の電気特性評価手法
を提供することができる。本発明の電気特性測定用セ
ル、該セルを用いた活性炭の電気特性評価装置及び該電
気特性測定装置を使用した活性炭の電気特性評価手法に
よれば、電極を作製することなく、活性炭一粒子を用い
て活性炭自体の電気特性を簡単に測定することができ、
電気二重層キャパシタ用活性炭の評価手法として有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の活性炭の電気特性測定用セルである。
【図2】実施例1で得たサイクリックボルタンメトリー
測定より得た電圧−電流曲線である。
【図3】実施例1で得たACインピーダンス測定より得
た周波数−静電容量曲線である。
【図4】参考例1及び2で使用したキャパシタの概略図
である。
【符号の説明】
a 活性炭粒子 b マイクロディスク電極 c 対極 d 参照電極 e 電解液 f セパレーター g 容器 h 拡大鏡 1 集電部材 2 集電部材 3 分極性電極 4 分極性電極 5 セパレーター 6 ガスケット 7 ケース 8 圧力調整バネ 9 押え板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G011 AA02 AB07 AC06 AC14 AE00 2G060 AA06 AA08 AE40 AF07 AF10 AG11 KA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性の容器と、活性炭粒子と接触させ
    るためのマイクロ電極、対極及び参照電極の3極から構
    成され、該マイクロ電極はマニュピレーターに接続さ
    れ、拡大鏡を備えた活性炭の電気特性測定用セル。
  2. 【請求項2】 二極以上の電極及び電解液を備え、活性
    炭一粒子及び該活性炭と接触させるためのマイクロ電極
    を少なくとも一つの電極として構成した活性炭の電気特
    性測定装置。
  3. 【請求項3】 該電極が、活性炭一粒子及び該活性炭と
    接触させるためのマイクロ電極、対極及び参照電極の3
    極からなり、拡大鏡を備えた請求項2記載の電気特性測
    定装置。
  4. 【請求項4】 該電解液が非水系電解液である請求項2
    又は3いずれかに記載の電気特性測定装置。
  5. 【請求項5】 二極以上の極及び電解液を備え、活性炭
    一粒子及び該活性炭と接触させるためのマイクロ電極を
    少なくとも一つの極として構成した電気特性測定装置を
    使用し、雰囲気を−50℃以下の露点として活性炭一粒
    子とマイクロ電極を接触させ、対極及び参照電極を用い
    て活性炭の電気特性を測定する電気特性評価手法。
  6. 【請求項6】 該電気特性が、電気抵抗及び/又は静電
    容量である請求項5記載の電気特性評価手法。
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