JP2002294547A - 布帛捺染装置 - Google Patents

布帛捺染装置

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JP2002294547A
JP2002294547A JP2001095407A JP2001095407A JP2002294547A JP 2002294547 A JP2002294547 A JP 2002294547A JP 2001095407 A JP2001095407 A JP 2001095407A JP 2001095407 A JP2001095407 A JP 2001095407A JP 2002294547 A JP2002294547 A JP 2002294547A
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elongation rate
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Nobuya Yamamoto
展也 山本
Hironari Kimoto
裕也 木本
Kenji Negishi
健治 根岸
Takayuki Kato
孝行 加藤
Hiroyuki Honda
広行 本多
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 布帛の歪を拘束せずに高画質の捺染を可能に
して、余分な工程をなくし、かつ、装置の構造を簡単に
する。 【解決手段】 繰出しローラ3の上流側布帛1の伸び率
と、引出しローラ5の下流側布帛1の伸び率とを等しく
して、繰出しローラ3と引出しローラ5との間の布帛1
の縦横の変形量を把握し、捺染する部分の布帛1の形態
を特定することができるので、布帛1の変形を許容し
て、高品質の捺染をすることができ、余分な工程を省く
と共に、装置を簡略化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繰出しローラと引出
しローラとの間に連続的又は間歇的に引き出される布帛
の形態を特定し、布帛に捺染される画質を向上するよう
にした布帛捺染装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、カラープリ
ント化及び受像体の幅広化が容易であるという特徴を有
する。この特徴を活かす為に受像体として、紙やフィル
ムと並んで、柔らかさを持ち味とした布が使用されるよ
うになってきている。その一例として、特開平9−25
4370号公報に開示されたものを図12に示しその概
略を説明する。布帛1は元巻き2から繰出しローラ3、
作画テーブル6及び引出しローラ5を経由して、矢印方
向に引き出される。そして、作画テーブル6の上部に設
けたプリントヘッド7からインクを噴射して、所定の画
像を布帛1に捺染する。
【0003】また、布帛1は布であって、その布自体は
柔らかいので、高画質を得るには作画テーブル6上で布
帛1を歪や皺がよらないように平にしなければならな
い。図12に示した例では、元巻き2から引き出す布帛
1に張力を与えないように解した状態で引き出すように
し、ピンチローラ8と繰出しローラ3とで布帛1を挟む
ようにして、解された布帛1を繰出すようにしている。
しかしながら、布帛1の搬送過程において、布帛1に歪
や皺が寄らないように搬送するのは極めて困難であり、
高い画質を得るには特別な技術的考慮が必要であり、布
帛捺染装置はこうした固有の問題を有する。
【0004】従来において、この問題を解決する技術が
幾つか開示されている。例えば特許第2925013号
に開示されている技術は、布帛に歪や皺が生じないよう
に、ポリエステルフィルムにアクリル系微粘着剤をコー
ティングしたものを布帛に貼り合わせて捺染する技術
や、特開平9−254370号公報には、布帛を搬送す
るローラを軟質、又は半硬質フォームで構成し、更に布
帛表面に接触して平らにする弾性部材を設け、プリント
において布帛が搬送される方向を所定の角度で上方へ、
又は下方へ向けて変更しながら搬送することで、プリン
トヘッド付近で布帛を平らにする技術や、特開平10−
310986号公報には、布帛と不織布からなる通気性
シートとを重ね合せて搬送・捺染する技術が開示されて
いる。
【0005】上記従来技術は何れも、搬送過程における
布の変形を強制的に押えて平らにするものであり、ポリ
エステルフィルムにアクリル系微粘着剤をコーティング
する工程や布帛に貼り合わせるという余分な工程が必要
になるという問題がある。また、布帛を搬送するローラ
を軟質、又は半硬質フォームで構成するという搬送ロー
ラの特殊な加工が必要であり、更に布帛表面に接触して
平らにする弾性部材を設け、プリントにおいて布帛が搬
送される方向を所定の角度で上方へ、又は下方へ向けて
変更しながら搬送するという搬送経路の複雑さ、また布
帛と不織布からなる通気性シートを重ね合せて搬送・捺
染するために、布帛と通気性シートのニ系列の搬送経
路、双方の重ね合せ精度、通気性シートの後処理などが
必要になり、布帛捺染装置が複雑になるという問題があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、布帛の歪を
拘束せずに高画質の捺染を可能にして、余分な工程をな
くし、かつ、構造を簡単にした布帛捺染装置を提供す
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、請求項1記載の発明は、布元巻きから繰出しローラ
を介して繰出された布帛を引出しローラにて布帛に張力
を与え、繰出しローラと引出しローラの間に設けたヘッ
ドにて布帛に捺染する布帛捺染装置において、繰出しロ
ーラの上流側布帛の伸び率と、引出しローラの下流側布
帛の伸び率とを等しくすることを特徴とする。
【0008】次に、請求項2記載の発明は、繰出しロー
ラの上流側布帛の伸び率を調整して、繰出しローラの上
流側布帛の伸び率と、引出しローラの下流側布帛の伸び
率とを等しくすることを特徴とする。
【0009】次に、請求項3記載の発明は、繰出しロー
ラの下流側布帛の繰出し量を基に布帛の伸び率を計算
し、該伸び率に等しくなるように繰出しローラ上流側布
帛の伸び率を調整することを特徴とする。
【0010】次に、請求項4記載の発明は、布元巻きか
ら繰出しローラを介して繰出された布帛を引出しローラ
にて布帛に張力を与え、繰出しローラと引出しローラの
間に設けたヘッドにて布帛に捺染する布帛捺染装置にお
いて、引出しローラの回転数を調整することにより、繰
出しローラの下流側の布帛の伸び率が同じになるように
することを特徴とする。
【0011】次に、請求項5記載の発明は、布元巻きか
ら繰出しローラを介して繰出された布帛を引出しローラ
にて布帛に張力を与え、繰出しローラと引出しローラの
間に設けたヘッドにて布帛に捺染する布帛捺染装置にお
いて、引出しローラをトルクリミッタ付きのローラと
し、このトルクリミッタのトルクを調整して、繰出しロ
ーラの下流側の布帛の伸び率が同じになるようにするこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。まず、言葉の定義として、布帛1の伸び率
について説明する。図6において、引張力Pをかけない
状態の布帛(布)1(長さL×幅W)に、引張力Pをかける
と、長さL´×幅W´に変形する。即ち、布帛1が長さ
方向にΔLだけ伸びると、幅方向にΔWだけ縮小するこ
とになる。そこで、長さ方向にΔL延びた時に、幅方向
にΔWだけ縮小する関係を百分率で表した(ΔW/Δ
L)×100を伸び率という。伸び率をαとした場合、
α=ΔW/ΔLとして表すことができる。したがって、
布帛1の伸びΔLを計測することにより、幅方向の縮小
がΔL×αとして求めることができ、引張力Pにより布
帛1が変形した後の長さL´幅W´の布帛1の形態を特
定することができる。又、この伸び率αを用いて布帛1
に捺染する画像を処理して捺染することにより、引張力
Pを解除した自然状態の布帛1(長さL×幅W)に復帰し
た時に、この布帛1に捺染した例えば印字等も、正規の
形状になる。
【0013】布帛1としては、絹、ウール、木綿等の天
然繊維や、ポリエステル、アクリル、ナイロン等の合成
繊維など様々な素材が用いられる。又、繊維の太さ(番
手)や、織り方の差異、パイル状に起毛させたものや、
ニットのように編むもの等、それぞれ特徴が異なる。し
たがって、布帛の性質により伸び率αも異なり、その布
帛固有の伸び率αが存在する。この伸び率αは、それぞ
れの布帛に対して実測により求めることができる。この
実測に際して、布を引っ張ると、図6のX−X線で断面
して示した図7及び図8に示すように、布帛1が円弧状
に変形したり波型に撓んだりするので、この変形や波型
のたわみが生じない範囲の引っ張り力Pでの長さ方向の
延びΔLと引張力Pとの関係ΔL=βPを求めることが
できる。これにより伸び率α=ΔW´/βPとして引張
力Pから伸び率αを求めることができ、引張力Pを計測
しても、変形後の布帛1の形態を特定することができ
る。
【0014】次に、言葉の定義として、上流側と下流側
について説明する。図9は、ガイドローラ9を有する図
1〜図3に示す例について、元巻き2の中心をC1、ガ
イドローラ9の中心をC2、繰出しローラ3の中心をC
3、引出しローラ5の中心をC4として、展開した図で
あり、中心C3に対して上流側はB、下流側はC又は
C、Dであり、中心C4に対して上流側はB又はC、B
であり、下流側はDである。
【0015】図10はガイドローラ9を有さない図4及
び図5に示す例について、元巻き2の中心をC1、繰出
しローラ3の中心をC3、引出しローラ5の中心をC4
として、展開した図であり、中心C3に対して上流側は
B、下流側はC又はC、Dであり、中心C4に対して上
流側はB又はC、Bであり、下流側はDである。
【0016】図1について説明する。元巻き2から引き
出される布帛1は、ガイドローラ9、繰出しローラ3及
び引出しローラ5を介して矢印方向に搬送される。そし
て、引出しローラ5から引き出された布帛1は、機械的
な引っ張り力を受けることなく、自然な状態で垂れ下が
る。そこで、繰出しローラ3の上流側Bの布帛1の伸び
率αと、引出しローラ5の下流側Dの布帛1の伸び率α
とを等しくする。これにより、C3における布帛1の変
形後の幅W´とC4における布帛1の変形後の幅W´を
等しくする。
【0017】その第一の具体例として、引出しローラ5
の下流側Dで布帛1の自重による伸び率αと等しくなる
ように、繰出しローラ3とガイドローラ9の回転数の差
により布帛1に張力を与え、繰出しローラ3の上流側B
における布帛1の伸び率αと、引出しローラ5の下流側
Dにおける布帛1の伸び率αとを等しくする。これによ
り、C3における布帛1の変形後の幅W´とC4におけ
る布帛1の変形後の幅W´を等しくする。
【0018】第二の具体例として、繰出しローラ3の下
流側C、Dにおける布帛1の繰出し量Aを例えば布帛1
に設けたマークをセンサ10にてカウントすることによ
り計測し、この計測を基に布帛1の伸び率を計算する。
そして、この伸び率αに等しくなるように繰出しローラ
3の上流側Bにおける布帛1の伸び率αを調整する。こ
れにより、C3における布帛1の変形後の幅W´とC4
における布帛1の変形後の幅W´を等しくする。
【0019】第三の具体例として、引出しローラ5をト
ルクリミッタ14付きのローラとし、このトルクリミッ
タ14のトルクを調整して、繰出しローラ3と引出しロ
ーラ5との間の布帛1の伸び率αを調整する。即ち、引
出しローラ5の下流側Dにおける布帛1の自重による伸
び率αに等しくなるように、繰出しローラ3と引出しロ
ーラ5との間の布帛1の伸び率αをトルクリミッタ14
により調整し、繰出しローラ3の下流側C、Dの伸び率
αを一定にする。これにより、C3における布帛1の変
形後の幅W´とC4における布帛1の変形後の幅W´を
等しくする。
【0020】第四の具体例は図3において、引出しロー
ラ5の例えばモータ15の回転数を調整することによ
り、繰出しローラ3と引出しローラ5との間の布帛1の
伸び率αを調整する。即ち、引出しローラ5の下流側D
における布帛1の自重による伸び率αに等しくなるよう
に、繰出しローラ3と引出しローラ5との間の布帛1の
伸び率αを引出しローラ5の回転数により調整し、繰出
しローラ3の下流側C、Dの伸び率αを一定にする。こ
れにより、C3における布帛1の変形後の幅W´とC4
における布帛1の変形後の幅W´を等しくする。
【0021】更に詳細に説明する。図1において、元巻
き2から引き出される布帛1は、ガイドローラ9、繰出
しローラ3及び引出しローラ5を介して矢印方向に搬送
される。そして、引出しローラ5から引き出された布帛
1は、機械的な引っ張り力を受けることなく、自然な状
態で垂れ下がる。このように、布帛1が引出しローラ5
の下流側で自然に垂れ下がった場合に、その時の布帛1
の伸びΔLの分布は、図3に示すように引出しローラ5
の所で最も大きく、下に積み重なったところでゼロにな
る(図3参照)。又、積み重なりの高さにより、引出し
ローラ5から積み重なりまでの高さHが変化するので、
これに伴い布帛1の伸びΔLも変化する。即ち、図11
に示すようにC4の下流側Dにおいて、W´が徐々にW
に近づくように変化する。一方、図2に示すように、ガ
イドドローラ12を介して巻取りローラ13に布帛1を
巻き取るようにした場合には、引出しローラ5から垂れ
下がった布帛1の自由端までの高さHをほぼ一定にする
ことができるので、布帛1の自重による伸びΔLもほぼ
一定になる。
【0022】また、引出しローラ5の下流側にセンサ1
0を設ける。このセンサ10の設ける位置は、繰出しロ
ーラ3の中心C3を基点にして装置を実測し、繰出され
る搬送経路長さA(例えば1m)の位置に設ける。した
がって、布帛1の伸びΔLがゼロであれば、繰出し量は
Aである。そして、例えば、布帛1に引張力Pをかけな
い自然の状態の単位長さ内に特定個数のマークをつけ、
そのマークの数をカウントする。そして、センサ10ま
での搬送経路長さA内にあるマークの数N0と、センサ
10がカウントした布帛1に付されたマークの数Nxか
ら、No−Nx=Nyを計算し、マーク間の間隔Cよ
り、Ny×Cの計算をして、伸びΔLを求める。
【0023】又、図5に示すように、ガイドローラ9
(図1参照)をなくして、もと巻き2から所定の高さH
3の位置にセンサ10を設け、引出しローラ5の下流側
Dにおける布帛1とほぼ同じ条件である自重による布帛
1の伸びを計測するようにしている。この場合も同様
に、布帛1に引張力Pがゼロの状態の布帛1の単位長さ
の間に所定個数のマークを設け、伸びΔLがゼロの時の
高さH3内にあるマークの数Noと、センサ10により
計測した布帛1のマークの数Nxから、No−Nx=N
yを計算し、マーク間の間隔Cより、Ny×Cの計算を
して、伸びΔLを求める。
【0024】このマークは、布帛1の捺染に影響しない
ように、布帛1の裏面側に例えば幅方向に線を入れる。
或は、布帛1の織り方によっては(例えば平織り)、横糸
をマークとしても良い。又、図4に示した例も、図5に
示した例と同様に、図1におけるガイドローラ9をなく
したものであり、元巻き2の回転方向を図5とは逆にし
ている。また、図1から図5に示した例には、図12に
おける作画テーブル6がないが、この作画テーブル6に
相当するものを設けても良い。
【0025】以下作用について、次に説明する。まず、
繰出しローラ3の上流側Bの布帛1の伸び率αと、引出
しローラ5の下流側Dの布帛1の伸び率αとを等しくす
る場合について説明する。
【0026】図1及び図5に示すように、センサ10を
設けた場合について説明する。センサ10を設けること
により、伸び率αは布帛1の繰出し量を基準にして求め
ることができる。即ち、搬送されてくる布帛1そのもの
の伸び率αを連続的に求めることができるので、その時
の環境条件、例えば温度や湿度を含めた布帛1の伸び率
αを求めることができ、伸び率αの精度をより高めると
共に、前記の高さH1、H2に関係なく伸び率αを求め
ることができるので、装置の高さを低くし装置を小型化
することができる。
【0027】また、図1に示す例は、引出しローラ5の
下流側Dにセンサ10を設けたものである。この例の場
合は、引出しローラ5の下流側Dにおける伸び率αをリ
アルタイムで求めることができる。したがって、図3又
は図4に示すように、捺染を完了した布帛1を積み重ね
る場合において、その積み重ねの高さH2の変化に応じ
て変わる伸び率αを正確に求めることができる。この伸
び率αを基に引出しローラ5の上流側C又はC、Bの伸
び率を調整する。
【0028】次に図2に示すようにガイドローラ9を有
し、巻取り装置11を有し、かつ、センサ10を設けな
い場合について説明する。この例の場合、引出しローラ
5の下流側Dの高さHは一定であるので、伸び率αも一
定である。したがって、下流側Dの伸び率αを基準にし
て、繰出しローラ3の上流側B又は下流側Cの伸び率α
を調整し、上記DとB又はDとCの伸び率を等しくす
る。
【0029】すなわち、繰出しローラ3の上流側Bの伸
び率αの調整は繰出しローラ3の回転数によりBにおけ
る布帛1の張力Pを調整することにより行う。又、繰出
しローラ3の下流側Cの伸び率αの調整は、引出しロー
ラ5の回転数と繰出しローラ3の回転数を調整して、上
記Cにおける伸び率αと引出しローラ5の下流側Dの布
帛1の伸び率αとが同じになるように調整する。これに
より、元巻き2で布帛1の幅がWであったものが、回転
している繰出しローラ3及び引出しローラ5を通過する
ことにより倣らされて、この幅はC1〜C2にかけて徐
々にW´へと狭くなり、C3、C4間においては完全に
W´の幅になる(図9参照)。従って、プリントヘッド
7で捺染される布帛1の形態は、伸び率αから求められ
る長さL´と幅W´になっており、捺染される布帛1の
形態を特定することができ、且つ、伸び率αにより捺染
する画像を処理することができる。
【0030】次に図2及び図3に示すようにガイドロー
ラ9を有し、かつ、センサ10を設けない場合において
は、伸び率αの調整を次のようにして行う。布帛1の伸
び率αは実測によって判っているので、引出しローラ5
の下流側Dでの自重による伸び率αは、布帛1の自重が
わかれば一義的に決まる。
【0031】したがって、引出しローラ5の回転数を調
整して繰出しローラ3の上流側Bの伸び率αを引出しロ
ーラ5の下流側Dの布帛1の伸び率αと同じになるよう
に調整することができる。このように、引出しローラ5
の回転数調整により、元巻き2で布帛1の幅がWであっ
たものが、回転している繰出しローラ3及び引出しロー
ラ5を通過することにより倣らされて、この幅はC1〜
C2にかけて徐々にW´へと狭くなり、C3、C4間に
おいては完全にW´の幅になる(図9参照)。従って、
プリントヘッド7で捺染される布帛1の形態は、伸び率
αから求められる長さL´と幅W´になっており、捺染
される布帛1の形態を特定することができ、且つ、伸び
率αにより捺染する画像を処理することができる。
【0032】次に、図3に示すようにガイドローラ9を
有し、巻取り装置11を有さず、かつ、センサ10を設
けない場合について説明する。この例の場合、引出しロ
ーラ5の下流側Dの高さHは時間と共に変わるので、伸
び率αも変化する。したがって、下流側Dの伸び率αと
布帛1の自重Pとの関係で伸び率αを補正する。即ち、
引出しローラ3にトルクリミッタを設け、そのトルクを
調整することにより、下流側Dの伸び率αの変化に追従
するようにする。この場合は繰出しローラ3の回転数を
一定にする。又、図4に示すように、ガイドローラ9を
有さない場合も同じように、伸び率αを調整することが
できる。
【0033】この場合も同様に、元巻き2で布帛1の幅
がWであったものが、回転している繰出しローラ3及び
引出しローラ5を通過することにより倣らされて、この
幅はC1〜C2にかけて徐々にW´へと狭くなり、C
3、C4間においては完全にW´の幅になる(図9参
照)。従って、ヘッド7で捺染される布帛1の形態は、
伸び率αから求められる長さL´と幅W´になってお
り、捺染される布帛1の形態を特定することができ、且
つ、伸び率αにより捺染する画像を処理することができ
る。
【0034】次に、ガイドローラ9及びセンサ10を有
さない図4に示す例においては、元巻き2の回転数と繰
出しローラ3の回転数を調整して、繰出しローラ3から
布帛1の自由端までの高さH1が引き出しローラ5の下
流側Dの布帛1の垂れ下がり高さH2にほぼ等しくする
ことにより、繰出しローラ3の上流側Bの布帛1の伸び
率αと、引出しローラ5の下流側Dの布帛1の伸び率α
とをほぼ等しくすることができる。この場合も、回転て
しいる繰出しローラ3及び引出しローラ5を通過するこ
とにより倣らされて、元巻2における布帛1の幅WはC
1〜C3にかけて徐々にW´へと狭くなり、C3、C4
間においては完全にW´の幅になっている(図10参
照)。従ってこの場合も同様に、プリントヘッド7で捺
染される布帛1の形態は、伸び率αから求められる長さ
L´と幅W´になっており、捺染される布帛1の形態を
特定することができ、且つ、伸び率αにより捺染する画
像を処理することができる。
【0035】上記作用では、繰出しローラ3の上流側B
の布帛1の伸び率αと、引出しローラ5の下流側Dの布
帛1の伸び率αとを等しくする場合について説明した
が、次に、繰出しローラ3の下流側Cの布帛1の伸び率
αと、引出しローラ5の下流側Dの布帛1の伸び率αと
を等しくする場合の作用について説明する。
【0036】図1から図5において、引出しローラ5の
回転数を調整することにより、繰出しローラ3の上流側
Cの伸び率αを調整する。即ち、引出しローラ5の下流
側布帛1の自重による伸び率αに等しくなるように、繰
出しローラ3の下流側Cの伸び率を引出しローラ5の回
転数により調整しする。この調整において、図2に示す
ように巻取り装置11を設けた場合と図3から図5に示
すように捺染完了後の布帛1を積み重ねる場合、引出し
ローラ5にトルクリミッタを設け、このトルクリミッタ
のトルクにより調整する場合、センサ10を設けて調整
する場合の調整は、上記で説明したものと同じである。
【0037】図1から図5において、引出しローラ5の
回転数と繰出しローラ3の回転数を調整することによ
り、繰出しローラ3の上流側Cの伸び率αを調整する。
即ち、引出しローラ5の下流側布帛1の自重による伸び
率αに等しくなるように、繰出しローラ3の下流側Cの
伸び率を引出しローラ5の回転数及び繰出しローラの回
転数により調整しする。この調整において、図2に示す
ように巻取り装置11を設けた場合と図3から図5に示
すように捺染完了後の布帛1を積み重ねる場合、センサ
10を設けて調整する場合の調整は、上記で説明したも
のと同じである。
【0038】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、繰出しロ
ーラの上流側布帛の伸び率と、引出しローラの下流側布
帛の伸び率とを等しくして、繰出しローラと引出しロー
ラとの間の布帛の縦横の変形量を把握し、捺染する部分
の布帛の形態を特定することができるので、布帛の変形
を許容して、高品質の捺染をすることができ、余分な工
程を省くと共に、装置を簡略化することができる。
【0039】請求項2記載の発明によれば、繰出しロー
ラの上流側布帛の伸び率を調整して、繰出しローラの上
流側布帛の伸び率と、引出しローラの下流側布帛の伸び
率とを等しくし、繰出しローラと引出しローラとの間の
布帛の縦横の変形量を把握し、捺染する部分の布帛の形
態を特定することができるので、布帛の変形を許容し
て、高品質の捺染をすることができ、余分な工程を省く
と共に、装置を簡略化することができる。
【0040】請求項3記載の発明によれば、繰出しロー
ラの下流側布帛の繰出し量を基に布帛の伸び率を計算
し、この伸び率に等しくなるように繰出しローラ上流側
布帛の伸び率を調整し、布帛の搬送に即した布帛の縦横
の変形量を把握し、捺染する部分の布帛の形態を特定す
ることができるので、布帛の変形を許容して、高品質の
捺染をすることができ、余分な工程を省くと共に、装置
を簡略化することができる。
【0041】請求項4記載の発明によれば、引出しロー
ラの回転数を調整して、繰出しローラの下流側の布帛の
伸び率が同じになるようにし、布帛の縦横の変形量を把
握し、捺染する部分の布帛の形態を特定することができ
るので、布帛の変形を許容して、高品質の捺染をするこ
とができ、余分な工程を省くと共に、装置を簡略化する
ことができる。
【0042】請求項5記載の発明において、引出しロー
ラをトルクリミッタ付きのローラとし、このトルクリミ
ッタのトルクを調整して、繰出しローラの下流側の布帛
の伸び率を同じにし、布帛の縦横の変形量を把握し、捺
染する部分の布帛の形態を特定することができるので、
布帛の変形を許容して、高品質の捺染をすることがで
き、余分な工程を省くと共に、装置を簡略化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であり、下流側にセンサを
設けると共に、繰出しローラの上流側にガイドローラを
設けた布帛捺染装置の模式図である。
【図2】本発明の一実施形態であり、捺染した布帛を巻
き取るようにした布帛捺染装置の模式図である。
【図3】本発明の一実施形態であり、捺染した布帛を積
み重ねるようにした布帛捺染装置の模式図である。
【図4】本発明の一実施形態であり、繰出しローラの上
流側にガイドローラを設けず、捺染した布帛を積み重ね
るようにした布帛捺染装置の模式図である。
【図5】図4において、繰出しローラの上流側にセンサ
を設けた布帛捺染装置の模式図である。
【図6】伸び率の説明用図である。
【図7】図6のX−X線方向から見た図で布帛が円弧状
になることを示す説明用図である。
【図8】図6のX−X線方向から見た図で布帛が波型に
なることを示す説明用図である。
【図9】図1から図3に示す布帛を展開して示した説明
用図である。
【図10】図4及び図5に示す布帛を展開して示した説
明用図である。
【図11】捺染完了後に布帛を積み上げた場合の布帛の
幅の変化を説明するための図である。
【図12】従来の布帛捺染装置の側面図である。
【符号の説明】
1…布帛 2…元巻き 3…繰出しローラ 5…引出しローラ 6…作画テーブル 7…プリントヘッド 9…ガイドローラ 10…センサ 11…巻取り装置 12…ガイドローラ 13…巻取りローラ 14…トルクリミッタ 15…モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 孝行 東京都八王子市石川町2970 コニカ株式会 社内 (72)発明者 本多 広行 東京都八王子市石川町2970 コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 3B154 AA03 AA07 AA08 AA09 AB20 BA07 BB09 BB33 BB47 BC22 CA38 CA39 CA50 DA13 DA30 3F105 AA11 AB00 BA02 CA03 CA07 CA12 DA02 DA19 DA25 DB11 DC12 4H057 AA03 DA01 DA34 FA23 FA26 GA06 GA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布元巻きから繰出しローラを介して繰出
    された布帛を引出しローラにて布帛に張力を与え、繰出
    しローラと引出しローラの間に設けたヘッドにて布帛に
    捺染する布帛捺染装置において、繰出しローラの上流側
    布帛の伸び率と、引出しローラの下流側布帛の伸び率と
    を等しくすることを特徴とする布帛捺染装置。
  2. 【請求項2】 繰出しローラの上流側布帛の伸び率を調
    整して、繰出しローラの上流側布帛の伸び率と、引出し
    ローラの下流側布帛の伸び率とを等しくすることを特徴
    とする請求項1に記載の布帛捺染装置。
  3. 【請求項3】 繰出しローラの下流側布帛の繰出し量を
    基に布帛の伸び率を計算し、該伸び率に等しくなるよう
    に繰出しローラ上流側布帛の伸び率を調整することを特
    徴とする請求項1又は2に記載の布帛捺染装置。
  4. 【請求項4】 布元巻きから繰出しローラを介して繰出
    された布帛を引出しローラにて布帛に張力を与え、繰出
    しローラと引出しローラの間に設けたヘッドにて布帛に
    捺染する布帛捺染装置において、引出しローラの回転数
    を調整することにより、繰出しローラの下流側の布帛の
    伸び率が同じになるようにすることを特徴とする布帛捺
    染装置。
  5. 【請求項5】 布元巻きから繰出しローラを介して繰出
    された布帛を引出しローラにて布帛に張力を与え、繰出
    しローラと引出しローラの間に設けたヘッドにて布帛に
    捺染する布帛捺染装置において、引出しローラをトルク
    リミッタ付きのローラとし、このトルクリミッタのトル
    クを調整して、繰出しローラの下流側の布帛の伸び率が
    同じになるようにすることを特徴とする布帛捺染装置。
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