JP2002294155A - 防汚塗料組成物 - Google Patents

防汚塗料組成物

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JP2002294155A
JP2002294155A JP2001098603A JP2001098603A JP2002294155A JP 2002294155 A JP2002294155 A JP 2002294155A JP 2001098603 A JP2001098603 A JP 2001098603A JP 2001098603 A JP2001098603 A JP 2001098603A JP 2002294155 A JP2002294155 A JP 2002294155A
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JP2001098603A
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Motoi Sasaki
基 佐々木
Hideki Kobayashi
秀樹 小林
Makoto Hori
誠 堀
Hideki Yoshizaki
秀樹 吉崎
Masahito Kishihara
雅人 岸原
Toshimitsu Muramatsu
利光 村松
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Kansai Paint Co Ltd
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中移動物や水中構造物の表面に生物が付着
生育するのを長期間防止し得る塗膜を形成する防汚塗料
組成物を提供する。 【解決手段】 (A)25℃における粘度が20〜100
万mPa・sである分子鎖両末端シラノール基封鎖ジオル
ガノポリシロキサン、(B)一般式:RaSiX4 -a(式
中、Rは炭素原子数1〜10の一価炭化水素基であり、
Xは加水分解性基であり、aは0〜2の整数である。)
で表される架橋剤、(C)無機質充填剤、(D)25℃
における粘度が10〜10,000mPa・sである、(d-
1)分子鎖片末端シラノール基官能性ジオルガノポリシ
ロキサンフルイドと(d-2)非反応性ジオルガノポリシ
ロキサンフルイドとの混合物[(D)成分中に占める
(d-1)成分の含有量は2〜20重量%である。]およ
び(E)縮合反応用触媒から構成される室温硬化性オル
ガノポリシロキサン組成物からなることを特徴とする防
汚塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬化後に優れた防汚
性能を長期間にわたって発揮する防汚塗料組成物に関
し、詳しくは、水中移動物や水中構造物の表面に生物が
付着生育するのを長期間防止し得る塗膜を形成する防汚
塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】海、河川、湖沼などの水中には、フジツ
ボ、ホヤ、セルプラ、ムラサキイガイ、カラスガイ、フ
サコケムシ、アオノリ、アオサなどの生物が多数生息し
ているため、船舶,潜水艦,魚網などの水中移動物や、
突堤,テトラポット,港湾施設,ブイ,パイプライン,
橋梁,発電所の導水管,海底基地,海底油田掘削基地,
養殖網,定置網などの水中構造物が長期間水中に漬って
いると、その飛沫部から没水部表面にかけてこれらの生
物が付着生育して種々の被害が発生するという問題点が
あった。このため水中生物付着防止用塗料として、従
来、トリブチル錫化合物を添加した防汚塗料が用いられ
ていた。しかしトリブチル錫化合物は非常に優れた防汚
性を示すものの、毒性が強く、環境保全上および安全衛
生上の点で問題があった。このような問題点を解決すべ
く、トリブチル錫化合物を含まない無毒性の防汚塗料と
して、シリコ−ンゴムとシリコ−ンオイルの混合物から
なる防汚塗料が提案されている(例えば特開平10−3
16933号公報参照)。この防汚塗料は、シリコ−ン
ゴムとシリコ−ンオイルとを併用することによって、シ
リコ−ンゴム単独使用に比べて水中生物の付着防止効果
が著しく向上したものであるが、さらに長期間に渡って
その効果が持続する防汚塗料が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明の目的は、優れた防汚性能が長期間にわた
って持続する防汚塗料組成物を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明は、(A)25℃における粘度が20〜100万mPa・sである分子鎖両末 端シラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)一般式:RaSiX4-a(式中、Rは炭素原子数1〜10の一価炭化水素基 であり、Xは加水分解性基であり、aは0〜2の整数である。)で表される架橋 剤 5〜100重量部、 (C)無機質充填剤 5〜200重量部、 (D)25℃における粘度が10〜10,000mPa・sである、(d-1)分子鎖 片末端シラノール基官能性ジオルガノポリシロキサンフルイドと(d-2)非反応 性ジオルガノポリシロキサンフルイドとの混合物[(D)成分中に占める(d-1 )成分の含有量は2〜20重量%である。] 10〜200重量部 および (E)縮合反応用触媒 0.05〜20重量部、 から構成される室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなることを特徴と する防汚塗料組成物に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の防汚塗料組成物に
ついて詳細に説明する。
【0006】(A)25℃における粘度が20〜100
万mPa・sの分子鎖両末端シラノール基封鎖ジオルガ
ノポリシロキサンは、本発明組成物の主剤である。この
ジオルガノポリシロキサン中、ケイ素原子に結合する基
としては、メチル基,エチル基,プロピル基などのアル
キル基;ビニル基,アリル基などのアルケニル基;フェ
ニル基などのアリール基等の非置換の一価炭化水素基
や、3,3,3-トリフルオロプロピル基,ノナフルオロヘキ
シル基などのハロゲン原子置換炭化水素基が例示され
る。これらの中でも、メチル基が好ましい。粘度は20
〜100万mPa・sの範囲であるが、50〜50,000
mPa・sの範囲が好ましい。
【0007】(B)一般式:RaSiX4-a で表わされ
るオルガノシランは、(A)成分の架橋剤である。式中
のRは炭素原子数1〜10の一価炭化水素基であり、メ
チル基,エチル基,プロピル基,tert-ブチル基,2−
エチルヘキシル基などのアルキル基;ビニル基,アリル
基などのアルケニル基;フェニル基,トリル基などのア
リール基等の非置換の一価炭化水素基や、3,3,3-トリフ
ルオロプロピル基,ノナフルオロヘキシル基などのハロ
ゲン原子置換炭化水素基が例示される。これらの中で
も、アルキル基やアルケニル基が好ましく、特にメチル
基が好ましい。Xはケイ素原子に結合した加水分解性基
であり、ジメチルケトオキシム基,メチルエチルケトオ
キシム基などのジオルガノケトオキシム基;メトキシ
基,エトキシ基などのアルコキシ基;アセトキシ基など
のアシロキシ基;N−ブチルアミノ基,N,N−ジエチ
ルアミノ基等のN−アルキルアミノ基;N−メチルアセ
トアミド基,N−ビニルアセトアミド基等のN−オルガ
ノアシルアミド基;N,N−ジエチルアミノキシ基など
のN,N−ジアルキルアミノキシ基;プロペノキシ基な
どのアルケニロキシ基が例示される。aは0〜2の整数
である。このような(B)成分の具体例としては、テト
ラキス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリ
ス(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリス
(メチルエチルケトキシム)シラン、テトラ(メチルエ
チルケトキシム)シラン、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリアセトキシ
シラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、メチルトリイソプロペノキシシラン、テトライソプ
ロペノキシシラン、メチルトリ(N,N−ジエチルアミ
ノ)シランが挙げられる。(B)成分の配合量は、
(A)成分100重量部に対して5〜100重量部であ
る。これは、(B)成分が5重量部未満もしくは100
重量部を越えると、十分な塗膜性能が得られないためで
ある。
【0008】(C)無機質充填剤は組成物を粘ちょうに
し、塗膜の物理特性を向上させる働きをする。このよう
な(C)成分としては、湿式法シリカ,乾式法シリカ等
の補強性シリカ微粉末;およびこれらの表面がヘキサメ
チルジシラザン,ジメチルジクロロシラン,環状ジメチ
ルシロキサンなどで疎水化処理されたもの;石英,炭酸
カルシウム,二酸化チタン,けいそう土,水酸化アルミ
ニウム,アルミナ,マグネシア,酸化亜鉛,炭酸亜鉛な
どの粉末およびその表面がシラン類,シラザン類,低重
合度シロキサン類,有機化合物などで処理されたものが
例示される。(C)成分の配合量は、(A)成分100
重量部に対して5〜200重量部である。これは、5重
量部未満であると補強効果が不十分となり、200重量
部を越えると他成分との混合が困難になるためである。
【0009】(D)成分は、本発明組成物が硬化して皮
膜を形成した後に、塗膜表面に防汚機能層を形成する成
分である。本発明組成物は、(d-1)分子鎖片末端シラ
ノール基官能性ジオルガノポリシロキサンフルイドと
(d-2)非反応性ジオルガノポリシロキサンフルイドの
特定比率の混合物を特定量含有させることにより、防汚
性を示すジオルガノポリシロキサンフルイドが長期間に
わたって少量づつ塗膜表面に移行し、その結果、防汚性
能を長期間持続できることを特徴とするものである。こ
れらのジオルガノポリシロキサンフルイド中のケイ素原
子に結合する基としては、メチル基,エチル基,プロピ
ル基などのアルキル基;ビニル基,アリル基などのアル
ケニル基;フェニル基,トリル基などのアリール基等の
非置換の一価炭化水素基や、3,3,3-トリフルオロプロピ
ル基,ノナフルオロヘキシル基などのハロゲン原子置換
炭化水素基が例示される。これらの中でもメチル基およ
びフェニル基が好ましく、フェニル基の含有量は、ケイ
素原子に結合する全ての基の内1〜50%の範囲である
ことが好ましい。但し、これらのジオルガノポリシロキ
サンは、アミノ基,カルボキシル基,エポキシ基および
ポリオキシアルキレン基等の極性基を含有しない。この
ような(D)成分を構成するジオルガノポリシロキサン
フルイドとしては、ポリジメチルシロキサンフルイド,
ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合
体フルイド、ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキ
サン共重合体フルイド、ジメチルシロキサン・ジフェニ
ルシロキサン共重合体フルイドなどが挙げられる。これ
らの中でも、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロ
キサン共重合体フルイドやジメチルシロキサン・ジフェ
ニルシロキサン共重合体フルイドが好ましい。尚、(d-
1)成分のジオルガノポリシロキサンフルイドは片方の
分子鎖末端がシラノール基で、もう一方の末端が非反応
性基であり、(d-2)成分のジオルガノポリシロキサン
フルイドは両末端が非反応性基で封鎖されたものであ
る。非反応性基としては、トリメチルシロキシ基,ジメ
チルフェニルシロキシ基等のトリオルガノシロキシ基が
例示される。(D)成分中に占める(d-1)成分の割合
は2〜20重量%であり、2〜15重量%であることが
好ましい。これは、2重量%未満であると本成分の徐放
性が低下して防汚性が長期間持続せず、20重量%を越
えると防汚性が低下する傾向にあるためである。25℃
における粘度は、塗膜表面に形成された防汚機能層の持
続性の面から、10〜10,000mPa・sであり、50
〜5,000mPa・sであることが好ましい。(D)成分
の配合量は、(A)成分100重量部に対して10〜2
00重量部であり、好ましくは50〜120重量部であ
る。これは、10重量部未満であると防汚効果が不十分
であり、200重量部を越えると厚膜形成が困難となる
ためである。
【0010】(E)縮合反応用触媒は、従来知られてい
るシラノール基同士の縮合反応用触媒やシラノール基と
ケイ素原子結合加水分解性基の縮合反応触媒でよく、例
えば、ジブチルスズジアセテ−ト,ジブチルスズジオク
テ−ト,ジブチルスズジラウレート,ジブチルスズジマ
レート,ジオクチルスズジラウレート,ジオクチルスズ
ジマレート,オクチル酸スズなどの有機スズ化合物;イ
ソプロピルトリイソステアロイルチタネート,イソプロ
ピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネー
ト,ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセ
テートチタネート,テトラアルキルチタネートなどの有
機チタネート化合物;テトラブチルジルコネート,テト
ラキス(アセチルアセトナート)ジルコニウム,テトラ
イソブチルジルコネート,ブトキシトリス(アセチルア
セトナート)ジルコニウム,ナフテン酸ジルコニウムな
どの有機ジルコニウム化合物;トリス(エチルアセトア
セテート)アルミニウム,トリス(アセチルアセトナー
ト)アルミニウムなどの有機アルミニウム化合物;ナフ
テン酸亜鉛,ナフテン酸コバルト,オクチル酸コバルト
などの有機金属触媒;ジエタノ−ルアミン,トリエタノ
−ルアミン等の有機ケイ素化合物を含まないアミン系触
媒などが挙げられる。(E)成分の配合量は、(A)成
分100重量部に対して0.05〜20重量部である。
これは、0.05重量部未満であると十分な塗膜性能が
得られず、20重量を超えると作業性が低下するためで
ある。
【0011】本発明組成物は塗工性向上のために有機溶
媒で希釈してもよい。使用される有機溶媒は、(A)成
分や(D)成分を溶解するものであればよく、その種類
や分子量によって適宜選択されるが、具体的には、トル
エン,キシレン等の芳香族系炭化水素;アセトン,メチ
ルエチルケトン,メチルイソブチルケトン等のケトン
類;ヘキサン,オクタン,ヘプタン等の脂肪族系炭化水
素;メタノール,エタノール,イソプロパノール,ブタ
ノール,イソブタノール等のアルコール類;酢酸エチ
ル,酢酸ブチル,酢酸イソブチル等のエステル類;ヘキ
サメチルジシロキサン,オクタメチルトリシロキサン,
オクタメチルテトラシクロシロキサンのような揮発性シ
リコーンなどの1種又は2種以上の混合溶剤が挙げられ
る。有機溶媒で希釈する場合には、(A)成分〜(E)
成分の合計が50〜95重量%となるように、有機溶媒
の使用量を調整することが好ましい。
【0012】本発明の防汚塗料組成物は上記(A)成分
〜(E)成分からなるものであるが、これらの成分に加
えて、塩素化パラフィン,固形パラフィン,流動パラフ
ィン,ワセリン等を配合することができる。これらの配
合量は、上記(A)成分〜(E)成分100重量部に対
して10重量部以下であることが好ましく、9重量部以
下であることがより好ましい。さらに必要に応じて、着
色顔料,体質顔料,防錆顔料などの顔料類;可塑剤,タ
レ止め剤,シランカップリング剤および防汚剤などを適
宜配合することができる。
【0013】本発明の防汚塗料組成物は、上記(A)成
分〜(E)成分を混合することによって得られる。この
とき、(A)成分あるいは(D)成分を(B)成分と予
め混合して反応生成物としてから他の成分と混合しても
よい。
【0014】本発明組成物の塗装は、刷け塗り、伸ば
し、スプレー等の従来公知の手段でおこなえばよく、1
回塗りだけでなく、複数回塗り重ねてもよい。尚、塗装
前に、被塗装物の表面を予め清掃;乾燥し、プライマー
塗布しておくことが好ましい。プライマーとしては、耐
食性エポキシプライマーが好ましい。
【0015】以上のような本発明の防汚塗料組成物は、
硬化シリコーンゴム皮膜からのシリコ−ンオイルの徐放
性に優れているため、例えば、船舶,潜水艦,魚網など
の水中移動物や、突堤,テトラポット,港湾施設,ブ
イ,パイプライン,橋梁,発電所の導水管,海底基地,
海底油田掘削基地,養殖網,定置網などの水中構造物に
塗装すると、これらの表面に水中生物が付着生育するの
を長期間にわたって防止するという特徴を有する。この
ような本発明組成物は、トリブチル錫化合物のような毒
性の強い防汚剤を使用しなくても優れた防汚性を示す無
毒性の塗料であるので、環境保全上および安全衛生上の
点からも非常に有用であるという利点を有する。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例により具体的
に説明する。実施例中、部とあるのは重量部を示す。ま
た、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共
重合体フルイドは、ジメチルシロキサン単位とメチルフ
ェニルシロキサン単位とのモル比が90:10である。
【0017】
【実施例1】25℃における粘度が80mPa・sである
分子鎖両末端がシラノール基で封鎖されたジメチルポリ
シロキサン(P1)30部、25℃における粘度が22
00mPa・sである分子鎖両末端がシラノール基で封鎖
されたジメチルポリシロキサン(P2)70部、表面が
疎水化処理されたBET比表面積160m2/gの乾式
法シリカ11部、メチルトリス(メチルエチルケトキシ
ム)シラン18部、ジブチルスズジラウレート0.4
部、25℃における粘度が100mPa・sであるジメチ
ルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体フル
イド混合物(P3)[片末端がシラノール基であり、も
う一方の末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメ
チルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体フ
ルイド(P31)5重量%と、両末端トリメチルシロキ
シ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサ
ン共重合体フルイド(P32)95重量%からなる混合
物]71部、キシレン14部を混合して防汚塗料組成物
を得た。得られた防汚塗料組成物をアルミ板に塗布した
後、室温で放置して、直径約5cmの塗膜を得た。室温
放置4日目に塗膜の重量を測定し、次いで3.5%塩化
ナトリウム水溶液に浸漬した。3日後、7日後、14日
後、32日後に引き上げて、塗膜表面に滲み出たオイル
状物(ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン
共重合体フルイド)の重量を測定することにより、シリ
コーンオイルの徐放性を判定した。尚、オイル状物の重
量は、塗膜の表面のオイル状物をガーゼで拭き取り、拭
き取り前後の重量差から求めた。その結果を表1に示し
た。また、得られた防汚塗料組成物について、次の方法
に従って防汚試験を行った。100mm×300mm×
2mmのサンドブラスト処理板に、ジンクリッチエポキ
シ系ショッププライマー塗料を乾燥膜厚が15μmとな
るように塗装し、次いでエポキシ樹脂系重防食塗料を乾
燥膜厚が200μmとなるように塗装した。この塗装板
を被塗物とし、この表面に、上記で得られた防汚塗料組
成物を乾燥膜厚が約150μmとなるように刷毛塗装し
て乾燥させて、防汚性塗板を作製した。得られた塗板に
ついて、折戸湾(静岡県清水市)にて懸垂浸海試験を3
6ケ月間実施し、6ヶ月毎にその防汚性能を目視により
測定した。結果を表2に示した。なお、「異常なし」と
は、塗板表面に汚れや付着物が認められず、塗装直後の
表面と同様の外観であったことを示している。
【0018】
【比較例1】実施例1において、ジメチルシロキサン・
メチルフェニルシロキサン共重合体フルイド混合物(P
3)の代わりに、片末端がシラノール基であり、もう一
方の末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチル
シロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体フルイ
ド(P31)1重量%と、両末端トリメチルシロキシ基
封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共
重合体フルイド(P32)99重量%からなる混合物を
使用した以外は実施例1と同様にして、防汚塗料組成物
を得た。得られた防汚塗料組成物についてシリコーンオ
イルの徐放性および防汚性を、実施例1と同様にして測
定した。これらの結果を表1および表2に示した。
【0019】
【実施例2】実施例1において、ジメチルシロキサン・
メチルフェニルシロキサン共重合体フルイド混合物(P
3)の配合量を71部から89部に変更した以外は実施
例1と同様にして、防汚塗料組成物を得た。得られた防
汚塗料組成物についてシリコーンオイルの徐放性および
防汚性を、実施例1と同様にして測定した。これらの結
果を表1および表2に示した。
【0020】
【比較例2】実施例2において、ジメチルシロキサン・
メチルフェニルシロキサン共重合体フルイド混合物(P
3)の代わりに、片末端がシラノール基であり、もう一
方の末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチル
シロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体フルイ
ド(P31)1重量%と、両末端トリメチルシロキシ基
封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共
重合体フルイド(P32)99重量%からなる混合物を
使用した以外は実施例2と同様にして、防汚塗料組成物
を得た。得られた防汚塗料組成物についてシリコーンオ
イルの徐放性および防汚性を、実施例1と同様にして測
定した。これらの結果を表1および表2に示した。
【0021】
【実施例3】実施例1において、25℃における粘度が
80mPa・sである分子鎖両末端がシラノール基で封鎖
されたジメチルポリシロキサン(P1)の配合量を30
部から50部に変更し、25℃における粘度が2200
mPa・sである分子鎖両末端がシラノール基で封鎖され
たジメチルポリシロキサン(P2)の配合量を70部か
ら50部に変更した以外は実施例1と同様にして、防汚
塗料組成物を得た。得られた防汚塗料組成物についてシ
リコーンオイルの徐放性および防汚性を、実施例1と同
様にして測定した。これらの結果を表1および表2に示
した。
【0022】
【比較例3】実施例3において、ジメチルシロキサン・
メチルフェニルシロキサン共重合体フルイド混合物(P
3)の代わりに、片末端がシラノール基であり、もう一
方の末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチル
シロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体フルイ
ド(P31)1重量%と、両末端トリメチルシロキシ基
封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共
重合体フルイド(P32)99重量%からなる混合物を
使用した以外は実施例3と同様にして、防汚塗料組成物
を得た。得られた防汚塗料組成物についてシリコーンオ
イルの徐放性および防汚性を、実施例1と同様にして測
定した。これらの結果を表1および表2に示した。
【0023】
【比較例4】実施例1において、ジメチルシロキサン・
メチルフェニルシロキサン共重合体フルイド混合物(P
3)の代わりに、片末端がシラノール基であり、もう一
方の末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチル
シロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体フルイ
ド(P31)30重量%と、両末端トリメチルシロキシ
基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン
共重合体フルイド(P32)70重量%からなる混合物
を使用した以外は実施例1と同様にして、防汚塗料組成
物を得た。得られた防汚塗料組成物についてシリコーン
オイルの徐放性および防汚性を、実施例1と同様にして
測定した。これらの結果を表1および表2に示した。
【0024】
【比較例5】実施例3において、ジメチルシロキサン・
メチルフェニルシロキサン共重合体フルイド混合物(P
3)を配合しなかった以外は実施例3と同様にして、防
汚塗料組成物を得た。得られた防汚塗料組成物について
シリコーンオイルの徐放性および防汚性を、実施例1と
同様にして測定した。これらの結果を表1および表2に
示した。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明の防汚塗料組成物は上記(A)成
分〜(E)成分からなり、特に、(D)成分として特定
のジオルガノポリシロキサンフルイド混合物を含有して
いるので、硬化後シリコーンゴムの皮膜からシリコ−ン
オイルが塗膜表面に徐々に移行して、防汚性能を長期間
持続できるという特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 基 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 (72)発明者 小林 秀樹 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 (72)発明者 堀 誠 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 吉崎 秀樹 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 岸原 雅人 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 村松 利光 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4J038 DL022 DL031 DL032 GA03 HA186 HA216 HA286 HA436 HA446 KA04 KA06 KA08 KA15 NA05 PB05 PB07 PC02 PC04 PC10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)25℃における粘度が20〜100万mPa・sである分子鎖 両末端シラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)一般式:RaSiX4-a(式中、Rは炭素原子数1〜10の一価炭化水素基 であり、Xは加水分解性基であり、aは0〜2の整数である。)で表される架橋 剤 5〜100重量部、 (C)無機質充填剤 5〜200重量部、 (D)25℃における粘度が10〜10,000mPa・sである、(d-1)分子鎖 片末端シラノール基官能性ジオルガノポリシロキサンフルイドと(d-2)非反応 性ジオルガノポリシロキサンフルイドとの混合物[(D)成分中に占める(d-1 )成分の含有量は2〜20重量%である。] 10〜200重量部 および (E)縮合反応用触媒 0.05〜20重量部、 から構成される室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物からなることを特徴と する防汚塗料組成物。
  2. 【請求項2】 有機溶媒に希釈されていることを特徴と
    する請求項1に記載の防汚塗料組成物。
  3. 【請求項3】 (d-1)成分のジオルガノポリシロキサ
    ンフルイドがフェニル基を有することを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の防汚塗料組成物。
  4. 【請求項4】 (d-2)成分のジオルガノポリシロキサ
    ンフルイドがフェニル基を有することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の防汚塗料組成物。
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