JP2002294028A - エポキシ系樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
エポキシ系樹脂組成物及び半導体装置Info
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Abstract
すぐれたエポキシ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填
材(C)、ポリアミド樹脂(D)を含有することを特徴
とするエポキシ系樹脂組成物。
Description
及び成形性に優れ、特に半導体封止用として好適なエポ
キシ系樹脂組成物に関するものである。
性および接着性などに優れており、さらに配合処方によ
り種々の特性が付加できるため、塗料、接着剤、電気絶
縁材料など工業材料として利用されている。
封止方法として、従来より金属やセラミックスによるハ
ーメッチックシールとフェノール樹脂、シリコーン樹
脂、エポキシ樹脂などによる樹脂封止が提案されてお
り、一般にこのような封止に使用される樹脂を封止材樹
脂と呼んでいる。その中でも、経済性、生産性、物性の
バランスの点からエポキシ樹脂による樹脂封止が最も盛
んに行われている。そして、エポキシ樹脂による封止方
法は、エポキシ樹脂に硬化剤、充填材などを添加した組
成物を用い、半導体素子を金型にセットしてトランスフ
ァー成型法などにより封止する方法が一般的に行われて
いる。
ージの実装において高密度化、自動化が進められてお
り、従来のリードピンを基板の穴に挿入する“挿入実装
法式”に代わり、基板表面に半導体装置パッケージを半
田付けする“表面実装方式”が盛んになってきた。それ
に伴い、半導体装置パッケージも従来のDIP(デュア
ル・インライン・パッケージ)から、高密度実装・表面
実装に適した薄型のFPP(フラット・プラスチック・
パッケージ)に移行しつつある。その中でも最近では、
微細加工技術の進歩により、厚さ2mm以下のTSO
P、TQFP、LQFPが主流となりつつある。そのた
め湿度や温度など外部からの影響をいっそう受けやすく
なり、半田耐熱性、高温信頼性、耐熱信頼性などの信頼
性が今後ますます重要となってくる。
よる実装が行われる。この方法では、基板の上に半導体
装置パッケージを乗せ、これらを200℃以上の高温に
さらし、基板にあらかじめつけられた半田を溶融させて
半導体装置パッケージを基板表面に接着させる。このよ
うな実装方法では半導体装置パッケージ全体が高温にさ
らされるため封止樹脂の吸湿性が高いと封止樹脂と半導
体チップ、あるいは封止樹脂とリードフレームの間の剥
がれが生じたり、吸湿した水分が半田リフロー時に爆発
的に膨張してクラックが生じるという現象が起こる。ま
た薄型パッケージの場合、銀ペースト層が吸湿してリフ
ロー時にシリコンチップまたはリードフレームとの界面
から剥離し、パッケージ底部が押し下げられてパッケー
ジ底部が膨らむ現象(膨れ特性)が起こり問題になって
いる。
用エポキシ樹脂組成物の改良が種々検討されてきた。例
えば、エポキシ樹脂にビフェニル型エポキシ樹脂を用
い、スチレン系ブロック共重合体ゴムやシリコーンゴム
を配合する方法(特開昭63−251419号公報)、
エポキシ樹脂にビフェニル型エポキシ樹脂、充填剤に特
定の粒径を有するシリカを用いる方法(特開平1−87
616号公報)、エポキシ樹脂にビフェニル型エポキシ
樹脂、硬化剤にフェノールアラルキル樹脂を用い、充填
剤を86〜95重量%を配合する方法(特開平6−80
763号公報)などが提案されている。
ッケージは、さらに進展し、多ピン化、薄型化、小型
化、高性能化が進んでいる。すなわちメモリー用途のI
Cで主に使用されるSOP(スモール・アウトライン・
パッケージ)やTSOP(シン・スモール・アウトライ
ン・パッケージ)においては、ICチップの多機能化に
伴い、ICチップが大型化し、多ピン化するにもかかわ
らず、より薄く小型のICパッケージが必要とされてい
る。またリードフレームの材料も鉄系の42アロイから
銅に変わりつつある。さらにBGA(ボール・グリッド
・アレイ)やCSP(チップ・サイズ・パッケージ)な
どのエリアアレイ型のパッケージも出現しておりさらに
耐リフロー信頼性に優れた樹脂組成物が求められてい
る。
でいない鉛フリー半田の使用が進んでいるが、鉛フリー
半田は融点が高く、そのためリフロー温度も上がること
になる。その点からもこれまで以上の耐リフロー信頼性
が求められている。
のような事情に鑑みてなされたものであり、より高温の
リフロー温度において、耐リフロー信頼性、成形性に優
れるエポキシ系樹脂組成物、及び該エポキシ系樹脂組成
物で封止してなる半導体装置の提供を目的とする。
的を達成するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。 すなわち本発明は、主として次の構成を有する。
すなわち、「エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填
材(C)、ポリアミド樹脂(D)を含有することを特徴
とする半導体封止用エポキシ系樹脂組成物。」である。
樹脂(A)、硬化剤(B)、充填材(C)、ポリアミド
樹脂(D)を含有する。
子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物であれば特
に限定されず、モノマー、オリゴマー、ポリマー全般で
ある。例えばクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂、4,4´−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェニル、 4,4
´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,
5,5´−テトラメチルビフェニル、4,4´−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´
−テトラエチルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラブ
チルビフェニルなどのビフェニル型エポキシ樹脂、フェ
ノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF
型エポキシ樹脂、トリフェノール型エポキシ樹脂、ジシ
クロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、トリフェニル
メタン型エポキシ樹脂、およびハロゲン化エポキシ樹脂
などが挙げられ、これらを単独で用いても2種類以上併
用してもよい。
脂組成物全体に対して通常1〜25重量%、特に2〜1
0重量%が好ましい。
(I)で表されるビスフェノールF型エポキシ樹脂(a
1)または下記一般式(II)で表されるビフェニル型エ
ポキシ樹脂(a2)の少なくともいずれかを含有するの
が好ましい。
原子、ハロゲン原子または炭素数1〜4の低級アルキル
基であり、同一であっても異なっていてもよい。好まし
い具体例としては、4,4’−ビス(2,3−エポキシ
プロポキシフェニル)メタン、2,4’−ビス(2,3
−エポキシプロポキシフェニル)メタン、2,2’−ビ
ス(2,3−エポキシプロポキシフェニル)メタン、
3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビス
(2,3−エポキシプロポキシフェニル)メタンなどが
挙げられる。
子、ハロゲン原子または炭素数1〜4の低級アルキル基
であり、同一であっても異なっていてもよい。アルキル
基の好ましい具体例としてはメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s
ec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられ
る。
型エポキシ樹脂(a1)または一般式(II)で表される
ビフェニル型エポキシ樹脂(a2)の少なくともいずれ
かを含有することにより優れた耐リフロー信頼性が得ら
れる。
ェノールF型エポキシ樹脂(a1)と一般式(II)で表
されるビフェニル型エポキシ樹脂(a2)をともに含有
することが好ましい。エポキシ樹脂(a1)とエポキシ
樹脂(a2)を併用することで、耐リフロー信頼性、成
形性に優れた組成物硬化体が得られる。
2)の合計含有量はエポキシ樹脂(A)に対して50〜
100重量%が好ましい。
樹脂(A)と反応して硬化させるものであれば特に限定
されず、それらの具体例としては、例えばフェノールノ
ボラック、クレゾールノボラック、ナフトールノボラッ
クなどのノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹
脂、、ビフェニル骨格含有フェノールアラルキル樹脂、
ジシクロペンタジエン骨格含有フェノール樹脂、、ナフ
トールアラルキル樹脂、ビスフェノールAなどのビスフ
ェノール化合物、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水
ピロメリット酸などの酸無水物およびメタフェニレンジ
アミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニ
ルスルホンなどの芳香族アミンなどがあげられこれらを
単独で用いても、2種以上の硬化剤を併用しても良い。
硬化剤(B)の溶融粘度はICI(150℃)粘度で6
Pa・s以下、さらには4Pa・s以下のものが特に好
ましく使用される。
から下記化学式(III)で表されるフェノールアラルキ
ル樹脂が特に好ましく使用される。
物全体に対して通常0.5〜10重量%、特に1〜6重
量%が好ましい。さらにはエポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の配合比機械的性質、及び耐湿性も点からエポキ
シ樹脂(A)に対する硬化剤(B)の化学当量比が0.
5〜1.5、特に0.8〜1.2の範囲にあることが好
ましい。
と硬化剤(B)の硬化反応を促進するため硬化触媒を用
いても良い。硬化触媒は硬化反応を促進するものであれ
ば特に限定されず、たとえば2−メチルイミダゾール、
2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミ
ダゾールなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルメチ
ルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラメト
キシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラキス
(アセチルアセトナト)ジルコニウム、トリ(アセチル
アセトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物および
トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリ
エチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−
メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)
ホスフィンなどの有機ホスフィン化合物があげられる。
なかでも信頼性および成形性の点から有機ホスフィン化
合物が好ましく、トリフェニルホスフィンが特に好まし
く用いられる。
以上を併用してもよく、その添加量はエポキシ樹脂
(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲
が望ましい。
機充填材が好ましく、具体的には非晶性シリカ、結晶性
シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミ
ナ、マグネシア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウム、
酸化チタンや酸化アンチモンなどの金属酸化物、アスベ
スト、ガラス繊維およびガラス球などが挙げられるが、
中でも非晶性シリカは線膨脹係数を低下させる効果が大
きく、低応力化に有効ななため好ましく用いられる。形
状としては、破砕状のものや球状のものが用いられ、流
動性の点から球状のものが好ましく使用される。
比重が2.3以下のものを意味する。この非晶性シリカ
の製造においては石英を溶融して製造される(溶融シリ
カ)のが一般的であるが必ずしも溶融状態を経る必要は
なく、公知の任意の製造方法を用いることができ、例え
ば結晶性シリカを溶融する方法および金属ケイ素の酸化
による方法、アルコキシシランの加水分解など、各種原
料からの合成方法が使用できる。
特に限定はないが、流動性、成形時のバリ低減の点か
ら、平均粒径(メディアン径を意味する。以下同じ。)
が5〜30μmの範囲にあることが特に好ましい。ま
た、平均粒径または粒度分布の異なる充填材を2種以上
組み合わせることもできる。
て88〜96重量%であることが好ましい。充填剤
(C)の含有量が88重量%未満であると封止樹脂の吸
湿性が増加する傾向があり、また良好な耐リフロー信頼
性が得られない。また96重量%を超えると接着性やパ
ッケージ充填性が低下してしまう。耐リフロ−性の向上
のためには充填剤(C)の含有量は90〜96重量%で
あることが特に好ましい。
の問題を回避するために、エポキシ樹脂組成物中のウラ
ン、トリウムなどα線放出物質の濃度を、極めて少な
く、具体的にはそれぞれ10ppb以下とすることが好
ましい。
(D)を含有することを特徴とする。本発明で使用され
るポリアミド樹脂(D)は重合可能なアミノカルボン酸
類もしくはそのラクタム類またはジカルボン酸類、ジア
ミン類などを原料とし、これらの開環重合または重縮合
により得られるものであり、公知の種々のものが使用で
きる。
す。
−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミ
ノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノ
ドデカン酸などが挙げられる。なお、これらのアミノ酸
類は2種以上の混合物で使用することもできる。
プロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、
ラウロラクタムなどを例として挙げることができ、これ
らのラクタム類は2種以上の混合物で使用することもで
きる。
ン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカ
ン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン
二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸などの脂肪
族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマ
ー酸などの脂環式ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香
族ジカルボン酸などが挙げられる。これらのジカルボン
酸の中で、特に低吸水率のため耐リフロー信頼性にすぐ
れる炭素数が36であるジカルボン酸(いわゆるダイマ
ー酸)を含むものが特に好適である。なお、これらのジ
カルボン酸は2種以上の混合物で使用することもでき
る。
ン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタ
ン、1,6−ジアミノヘキサン、2−メチル−1,5−
ジアミノペンタン(MDP)、1,7−ジアミノヘプタ
ン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナ
ン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウ
ンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジ
アミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、
1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノ
ヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,
18−ジアミノオクタデカン、1,19−ジアミノノナ
デカン、1,20−ジアミノエイコサンなどの脂肪族ジ
アミン;シクロヘキサンジアミン、ビス−(4−アミノ
ヘキシル)メタンなどの脂環式ジアミン;キシリレンジ
アミンなどの芳香族ジアミンなどが挙げられる。これら
のジアミンは2種以上の混合物で使用することもでき
る。
に限定されないが、エポキシ系樹脂組成物への分散性を
向上するため、2000μm以下、さらに好ましくは1
000μm以下のの粉体にしてから配合することがより
好ましい。
(D)は融点が150℃以下であることが好ましく、1
30℃以下であることがより好ましい。ここでいう融点
は示差走査熱量計(DSC)を用いて試料重量約8m
g、昇温速度20℃/minで測定されたものをいう。
本発明で使用されるポリアミド樹脂(D)の分子量に
は特に制限はないが、5000〜100万のものが好ま
しく、より好ましくは1万〜50万が良い。
の共重合体ポリアミドがより好ましく使用される。例え
ば、カプロアミド単位、ヘキサメチレンアジパミド単
位、ヘキサメチレンセバカミド単位およびラウロアミド
単位、すなわちナイロン6/66/610/12を有す
る4元共重合ポリアミドが好ましい例として挙げられ
る。
は、必要に応じてカルボン酸化合物またはアミン化合物
で末端を封鎖されたものを使用することができる。ま
た、ポリアミド樹脂(D)として、複数のポリアミド樹
脂を用いることもできる。
樹脂組成物全体に対して通常0.2〜10重量%、特に
0.5〜3重量%が好ましい。
プリング剤(E)を配合することが好ましい。これらの
カップリング剤で充填材を、他の構成成分とブレンドす
る以前に処理しておくことがより好ましい。カップリン
グ剤としてはシランカップリング剤が好ましく使用さ
れ、シランカップリング剤としては、アルコキシ基、ハ
ロゲン原子、アミノ基などの加水分解性基および有機基
がケイ素原子に直結したもの、およびその部分加水分解
縮合物が一般的に用いられる。シランカップリング剤中
の有機基としては、窒素原子、酸素原子、ハロゲン原
子、硫黄原子などによって置換された炭化水素基のもの
が使用される。 シランカップリング剤の具体的な例と
しては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシシラ
ン、γ−(2,3−エポキシシクロヘキシル)プロピル
トリメトキシシラン、γ−(N−フェニルアミノ)プロ
ピルトリメトキシシラン、γ−(N−フェニルアミノ)
プロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N−メチルア
ミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−(N−メチル
アミノプロピル)メチルジメトキシシラン、γ−(N−
エチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−(N
−エチルアミノ)プロピルメチルジメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(N
−エチルアミノ)プロピルメチルトリメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
メルカトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカトプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリエチルシラン、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(N,N−ジ
メチルアミノ)プロピルトリメトキシシランなどが挙げ
られ、用途によっては2種類以上を添加してもよい。。
基がすべて二級アミノ基であるシラン化合物(e)を使
用することが好ましい。アミノ基を含有し、かつ該アミ
ノ基がすべて二級アミノ基であるシラン化合物(e)の
具体例としては、下記式(IV)または(V)で表される
ものがあげられる。
基、R12は炭素数1〜20の二価の炭化水素基である。
nは1〜3の整数を各々示す。)
基、R12、R13は炭素数1〜20の二価の炭化水素基、
nは1〜3の整数を各々示す。)
がフェニル基、R10およびR11がメチル基/またはエチ
ル基、R12がプロピレン基でnは2または3のシラン化
合物が成形性および信頼性の改良効果が大きく、更に流
動性が良好であるため、好ましく用いられる。
と信頼性の点から通常、充填材100重量部に対して
0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜3重量部、特に
好ましくは0.3〜1.5重量部である。本発明におい
て充填材(C)をカップリング剤(E)であらかじめ表
面処理することが、信頼性、接着性、流動性の向上の点
で好ましい。
成分ではないが難燃性を向上させる目的でブロム化合物
を配合できる。ブロム化合物は、通常、エポキシ樹脂組
成物に難燃剤として添加されるものであれば、特に限定
されない。 ブロム化合物の好ましい具体例としては、
ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂などのブロム化エポ
キシ樹脂、ブロム化ポリカーボネート樹脂、ブロム化ポ
リスチレン樹脂、ブロム化ポリフェニレンオキサイド樹
脂、テトラブロモビスフェノールA、デカブロモジフェ
ニルエーテルなどがあげられ、なかでも、ブロム化ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂などのブロム化エポキシ樹脂が、
成形性の点から特に好ましい。
は、必須成分ではないがアンチモン化合物を配合でき
る。これは通常半導体封止用エポキシ樹脂組成物に難燃
助剤として添加されるもので、特に限定されず、公知の
ものが使用できる。アンチモン化合物の好ましい具体例
としては、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸
化アンチモンがあげられる。
エポキシ樹脂組成物から発生する不要物の廃棄の容易
さ、および半導体装置の信頼性の観点からハロゲン原子
およびアンチモン原子それぞれが、エポキシ樹脂組成物
に対して0.2重量%以下が好ましい。
に挙げる各種添加剤を任意に含有することができる。カ
ーボンブラックおよび酸化鉄などの各種着色剤や各種顔
料、シリコーンゴム、オレフィン系共重合体、変性ニト
リルゴム、変性ポリブタジエンゴムなどの各種エラスト
マー、シリコーンオイル、ポリエチレンなどの各種熱可
塑性樹脂、フッ素系、シリコーン系などの界面活性剤、
長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のエステ
ル、長鎖脂肪酸のアミドおよびパラフィンワックスなど
の各種離型剤およびハイドロタルサイト類などのイオン
捕捉剤、有機過酸化物などの架橋剤。
を溶融混練によって製造することが好ましい。たとえば
各種原料をミキサーなどの公知の方法で混合した後、バ
ンバリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二
軸の押出機およびコニーダーなどの公知の混練方法を用
いて溶融混練することにより製造される。溶融混練時の
樹脂温度としては、通常70〜150℃の範囲が使用さ
れる。
で溶融し、冷却さらに粉砕した粉末の形状、粉末を打錠
して得られるタブレットの形状、加熱混練で溶融し型内
で冷却固化したタブレットの形状、加熱混練で溶融し押
し出ししてさらに切断したペレットの形状などの状態で
使用できる。
に供され半導体装置の製造が行われる。半導体を基板に
固定した部材に対して、本発明のエポキシ樹脂組成物
を、例えば120〜250℃、好ましくは150〜20
0℃の温度で、トランスファ成形、インジェクション成
形、注型法などの方法で成形して、エポキシ樹脂組成物
の硬化物によって封止された半導体装置が製造される。
また必要に応じて追加熱処理(例えば、150〜200
℃、2〜16時間)を行うことができる。
るが、本発明はここに掲げた実施例によって限定される
ものではない。なお、実施例中の%は重量%を示す。参
考例(ポリアミド樹脂の合成)
(株)製、“マクロメルト”6900(ジカルボン酸成
分の炭素数36、いわゆるダイマー酸)を使用した。配
合前にはミキサーにより最大径1000μmの粉体にし
て使用した。 <ポリアミド樹脂B>ヘキサメチレンジアミン−アジピ
ン酸の等モル塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシン酸
の等モル塩、ε−カプロラクタムおよび12−アミノド
デカン酸の水溶液を常法により重合して、共重合比率6
/66/610/12=25/15/20/40のポリ
アミド樹脂Bを得た(融点90℃)。配合前にはミキサ
ーにより最大径1000μmの粉体にして使用した。 <ポリアミド樹脂C>ヘキサメチレンジアミン−アジピ
ン酸の等モル塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシン酸
の等モル塩、ε−カプロラクタムおよび12−アミノド
デカン酸の水溶液を常法により重合して、共重合比率6
/66/610/12=45/25/25/5ポリアミ
ド樹脂Bを得た(融点135℃)。配合前にはミキサー
により最大径1000μmの粉体にして使用した
した成分を表2〜3に示す組成比(重量比)で、ミキサ
ーによりドライブレンドした後、バレル温度100℃の
二軸押出機ミキシングロールを用いて5分間加熱混練
後、冷却、粉砕してエポキシ樹脂組成物を得た。
られた樹脂組成物について160pinQFP(外形:
28mm×28mm×3.4mm、フレーム材料:銅)
用金型を用いて、低圧トランスファー成形機で金型温度
175℃、キュアータイム1分間の条件でパッケージを
成形した。なお評価用のチップとしては表面に窒化珪素
膜を被覆した模擬素子を搭載した、チップサイズ12m
m×12mm×0.5mmのものを用いた。
Pのパッケージ10個を180℃、6時間の条件でポス
トキュアーした後、85℃/85%RHで48時間加湿
した。これを温度260℃のIRリフロー炉で10秒間
加熱処理した後、サンプルを超音波探傷機を用いて、チ
ップ表面からの剥離を観察した。剥離が発生した不良パ
ッケージを除く、良好に得られたパッケージ数を求め
た。
>得られた樹脂組成物について160pinQFP(外
形:28mm×28mm×3.4mm、フレーム材料:
銅)用金型を用いて、低圧トランスファー成形機で金型
温度175℃、キュアータイム1分間の条件でパッケー
ジを成形した。 なお評価用のチップとしては表面に窒
化珪素膜を被覆した模擬素子を搭載した、チップサイズ
12mm×12mm×0.5mmのものを用いた。
Pのパッケージ10個を180℃、6時間の条件でポス
トキュアーした後、85℃/85%RHで48時間加湿
した。これを温度260℃のIRリフロー炉で10秒間
加熱処理した後、サンプルを超音波探傷機を用いて、ク
ラックの有無を観察した。クラックが発生した不良パッ
ケージを除く、良好に得られたパッケージ数を求めた。
成形により得られた160pinQFPパッケージ10
個を成形後に目視および断面切断後、20倍の顕微鏡を
用いて観察し、ステージ変位・未充填の有無を調べた。
ステージ変位・未充填が発生した不良パッケージを除
く、良好に得られたパッケージ数を求めた。
ように本発明のエポキシ樹脂組成物はリフロー時の耐剥
離性、耐クラック性、パッケージ充填性に優れている。
フロー時の耐剥離性、膨れ特性などの耐リフロー信頼
性、成形時の充填性および硬化性が優れた半導体封止用
エポキシ樹脂組成物及び該エポキシ系樹脂組成物によっ
て封止してなる半導体装置を得ることができる。
Claims (9)
- 【請求項1】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填
材(C)、ポリアミド樹脂(D)を含有することを特徴
とする半導体封止用エポキシ系樹脂組成物。 - 【請求項2】ポリアミド樹脂(D)の融点が130℃以
下であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ系
樹脂組成物。 - 【請求項3】エポキシ樹脂(A)中に下記一般式(I)
で表されるビスフェノールF型エポキシ樹脂(a1)ま
たは下記一般式(II)で表されるビフェニル型エポキシ
樹脂(a2)の少なくともいずれかを含有することを特
徴とする請求項1または2に記載の半導体封止用エポキ
シ系樹脂組成物。 【化1】 【化2】 - 【請求項4】硬化剤(B)が下記化学式(III)で表さ
れる化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3の
いずれかに記載の半導体封止用エポキシ系樹脂組成物。 【化3】 - 【請求項5】エポキシ樹脂(A)として、一般式(I)
で表されるビスフェノールF型エポキシ樹脂(a1)と
下記一般式(II)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂
(a2)をともに含有することを特徴とする請求項1〜
4のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ系樹脂組成
物。 - 【請求項6】ポリアミド樹脂(D)が炭素数36のジカ
ルボン酸を必須成分として含有することを特徴とする請
求項1〜5のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ系
樹脂組成物。 - 【請求項7】充填材(C)の割合が樹脂組成物全体の8
8〜96重量%であることを特徴とする請求項1〜6の
いずれかに記載の半導体封止用エポキシ系樹脂組成物。 - 【請求項8】必須成分としてシランカップリング剤
(E)を含有し、シランカップリング剤(E)がアミノ
基を含有し、かつ該アミノ基が全て二級アミノ基である
下記一般式(IV)または(V)で表されるシラン化合物
(d)を含有することを特徴とする請求項1〜7のいず
れかに記載の半導体封止用エポキシ系樹脂組成物。 【化4】 【化5】 (R9、R10、R11は炭素数1〜30の一価の炭化水素
基、R12は炭素数1〜20の二価の炭化水素基である。
nは1〜3の整数を各々示す。) (R9、R10、R11は炭素数1〜30の一価の炭化水素
基、R12、R13は炭素数1〜20の二価の炭化水素基、
nは1〜3の整数を各々示す。) - 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載の半導体封
止用エポキシ系樹脂組成物の硬化物によって封止された
ことを特徴とする半導体装置。
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- 2001-03-29 JP JP2001097040A patent/JP4783994B2/ja not_active Expired - Fee Related
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