JP2002293970A - ポリプロピレン系成形物 - Google Patents

ポリプロピレン系成形物

Info

Publication number
JP2002293970A
JP2002293970A JP2001092223A JP2001092223A JP2002293970A JP 2002293970 A JP2002293970 A JP 2002293970A JP 2001092223 A JP2001092223 A JP 2001092223A JP 2001092223 A JP2001092223 A JP 2001092223A JP 2002293970 A JP2002293970 A JP 2002293970A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
weight
polypropylene
quaternary ammonium
acrylic compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001092223A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Yamada
和宏 山田
Takashi Kuroda
高司 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
JNC Petrochemical Corp
Original Assignee
Chisso Petrochemical Corp
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Petrochemical Corp, Chisso Corp filed Critical Chisso Petrochemical Corp
Priority to JP2001092223A priority Critical patent/JP2002293970A/ja
Publication of JP2002293970A publication Critical patent/JP2002293970A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性、オフセット印刷性、耐水性に優れた帯
電防止性を有する、ラベル用途に好適なポリプロピレン
系成形物を提供する。 【解決手段】結晶性ポリプロピレン樹脂からなる基材フ
ィルムの少なくとも片面に、ポリオキシアルキレンセグ
メントを有するポリアゾ系化合物の存在下で、4級アン
モニウム塩基を有する(メタ)アクリル系化合物及び4
級アンモニウム塩基を有さない(メタ)アクリル系化合
物とを重合させた共重合体を含有する塗料組成物から構
成された塗膜を形成させてなるポリプロピレン系成形
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラベル用途に使用
されるポリプロピレン系成形物に関する。詳しくは、透
明で耐水性に優れた帯電防止性を有するラベル用途に好
適なポリプロピレン系成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粘着ラベル、冷凍食品容器用のラ
ベル、洗剤等のボトルのラベルには、不透明で隠蔽性の
あるポリプロピレン系樹脂の合成紙が用いられてきた
が、近年、被着側の彩色成形物が透けて見える透明タイ
プのラベルが望まれるようになった。この要望に応える
ため、ポリプロピレン樹脂を二軸延伸した透明フイルム
が用いられるようになり、その帯電防止対策としては、
ポリプロピレン系樹脂にソルビタンモノオレート、グリ
セリンモノステアレート等の低分子量帯電防止剤を練り
込む方法もしくはシートや成形物の表面にポリ(オキシ
アルキレン)誘導体等の低分子量の帯電防止剤を塗布・
乾燥する方法等の帯電防止対策がされてきた。
【0003】しかし、このフィルムは少量多品種用途に
適するオフセット印刷性に欠ける上に、高湿度や水濡れ
の環境で用いられる場合には、表面を布等で拭き取った
り、表面が水洗されると容易に帯電防止剤が除去され、
帯電防止性の持続性に欠けるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透明性、オ
フセット印刷性、耐水性に優れた帯電防止性を有する、
ラベル用途に好適なポリプロピレン系成形物を提供する
ことを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、結晶性ポリプロピレン樹脂からなる基材フィル
ムの少なくとも片面に、ポリオキシアルキレンセグメン
トを有するポリアゾ系化合物の存在下で、4級アンモニ
ウム塩基を有する(メタ)アクリル系化合物及び4級ア
ンモニウム塩基を有さない(メタ)アクリル系化合物と
を重合させた共重合体を含有する塗料組成物から構成さ
れた塗膜を形成させてなるポリプロピレン系成形物が前
記課題を解決することを見出し本発明を完成した。
【0006】本発明は、以下の構成を有する。 (1)結晶性ポリプロピレン樹脂を含有する樹脂組成物
から構成された基材フィルムの少なくとも片面に、ポリ
オキシアルキレンセグメントを有するポリアゾ系化合物
の存在下で、4級アンモニウム塩基を有する(メタ)ア
クリル系化合物と4級アンモニウム塩基を有さない(メ
タ)アクリル系化合物とを重合させた共重合体を含有す
る塗料組成物から構成された塗膜を形成させてなり、不
透明度が30%未満であることを特徴とするポリプロピ
レン系成形物。
【0007】(2)基材フィルムが、結晶性ポリプロピ
レン樹脂からなる未延伸フィルムシートを面積倍率5倍
以上に延伸した延伸フィルムである前記(1)項記載の
ポリプロピレン系成形物。
【0008】(3)共重合体が、ポリアルキレンセグメ
ントを有するポリアゾ系化合物0.1〜15重量部、4
級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル系化合物
5〜40重量部、及び4級アンモニウム塩基を有さない
(メタ)アクリル系化合物45〜95重量部を重合させ
た共重合体であることを特徴とする前記(1)項記載の
ポリプロピレン系成形物。
【0009】(4)4級アンモニウム塩基を有さない
(メタ)アクリル系化合物が、4級アンモニウム塩基を
有さない親水性(メタ)アクリル系化合物を5〜40重
量%含有することを特徴とする前記(1)もしくは
(3)項記載のポリプロピレン系成形物。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を説明
する。本発明のポリプロピレン系成形物において、基材
フィルムを構成する樹脂組成物に用いられる結晶性ポリ
プロピレン樹脂は、プロピレンの結晶性単独重合体、プ
ロピレンとエチレンもしくは炭素数4以上のα−オレフ
ィンから選ばれる1種以上との二元以上の共重合体、ま
たはそれらの混合物である。具体的には、沸騰n−ヘプ
タン不溶部を70重量%以上、好ましくは80重量%以
上含有する結晶性ポリプロピレン、プロピレン成分を7
0重量%以上含有する結晶性エチレン・プロピレン共重
合体、結晶性プロピレン・1−ブテン共重合体、結晶性
プロピレン・1−ヘキセン共重合体、結晶性エチレン.
プロピレン・1−ブテン共重合体などの結晶融点を有す
るプロピレン系共重合体が挙げられる。
【0011】前記の結晶性ポリプロピレン樹脂のメルト
フローレート(JIS K 7210「熱可塑性プラス
チックの流れ試験方法」表1の条件14(試験温度23
0℃、試験荷重21.18N)により測定、以下MFR
という)は、0.5〜20g/10分、好ましくは0.
5〜10g/10分である。
【0012】本発明のポリプロピレン系成形物の不透明
度(JIS P 8138「紙の不透明度試験方法」に
より測定)は、30%未満、好ましくは10%以下であ
る。不透明度が30%以上であると被着成形体の彩色が
綺麗に透けて見えにくい傾向がある。そのため、基材フ
ィルムの不透明度も30%未満、好ましくは10%以下
であることが望ましい。
【0013】前記の結晶性ポリプロピレン樹脂を含有す
る樹脂組成物には、必要に応じてポリプロピレンに添加
することが公知の各種添加剤、例えばフェノール系やチ
オエーテル系ないし燐系の加工安定剤・酸化防止剤、ス
テリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、脂肪酸アミ
ド等の潤滑剤、顔料、発泡剤、添加ポリマーとしてポリ
エチレン類やエチレン−プロピレンゴム、石油樹脂等を
本発明の目的を損なわない範囲で添加することができ
る。
【0014】前記の結晶性ポリプロピレン樹脂を含有す
る樹脂組成物は、結晶性ポリプロピレン樹脂及び添加剤
を通常のブレンダーまたはミキサーで攪拌混合し調合す
ることができる。また、一般的な押出機を用いて溶融混
練しペレットにすることもできる。
【0015】本発明において、結晶性ポリプロピレン樹
脂組成物から基材フィルムを得る方法としては、Tダイ
押出成形法やインフレーション押出成形法等の公知の方
法により未延伸のフィルムシートを得て、引き続き公知
の一軸もしくは二軸延伸機を用いて延伸する方法が例示
できる。延伸条件は使用する延伸機により異なるが、面
積倍率5倍以上に延伸する。なお、二軸延伸の場合は、
面積倍率9倍以上が好ましい。また、二軸延伸機の場
合、同時延伸方式でも逐次延伸方式でもよい。
【0016】本発明のポリプロピレン系成形物において
は、持続性に優れた帯電防止性を付与するため、基材フ
ィルムの少なくとも片面に、ポリオキシアルキレンセグ
メントを有するポリアゾ系化合物の存在下で、4級アン
モニウム塩基を有する(メタ)アクリル系化合物と4級
アンモニウム塩基を有さない(メタ)アクリル系化合物
とを重合させた共重合体を含有する塗料組成物から構成
された塗膜が形成される。
【0017】前記共重合体に用いられる、ポリオキシア
ルキレンセグメントを有するポリアゾ系化合物は重合開
始剤として用いられ共重合体の成分となるが、これは、
主鎖中に親水基を有するポリオキシアルキレンセグメン
トを有することによって、前記塗膜の導電性、即ち、帯
電防止性能をより向上させる効果を発現する。
【0018】前記ポリオキシアルキレンセグメントを有
するポリアゾ化合物としては、化1〜3に示すようなア
ゾ基を有するポリマーが挙げられる。このようなポリア
ゾ化合物は、一般には、アゾビスカルボニルクロリドと
ジオールとの重縮合によって得られ、繰り返し単位の中
には、少なくとも1個のアゾ基を有するものが利用され
る。また、前記ポリアゾ化合物には、通常用いられてい
るアゾ系の重合開始剤を併用してもよい。
【0019】
【化1】
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】前記共重合体に用いられる、4級アンモニ
ウム塩基を有する(メタ)アクリル系化合物は塩部分の
イオンによって前記塗膜の表面抵抗を下げる効果を示
す。前記4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリ
ル系化合物の具体例としては、アクリロイルオキシエチ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリロイルオ
キシエチルトリメチルアンモニウムブロマイド、アクリ
ロイルオキシエチルジエチルメチルアンモニウムクロラ
イド、アクリロイルオキシエチルジメチルエチルアンモ
ニウムクロライド、アクリロイルオキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロライド等を挙げることができる。
これらの単量体は1種だけ使用しても2種以上を併用し
てもよい。
【0023】前記共重合体に用いられる、4級アンモニ
ウム塩基を有さない(メタ)アクリル系化合物は、親水
性(メタ)アクリル系化合物及び疎水性(メタ)アクリ
ル系化合物に分けられる。4級アンモニウム塩基を有さ
ない親水性(メタ)アクリル系化合物は、共重合体の水
溶性をコントロールするのに好適であり、前記塗膜とポ
リプロピレン系樹脂との接着性を向上させるのに効果が
ある。
【0024】前記親水性(メタ)アクリル系化合物とし
て、具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒ
ドロキシアルキル(メタ)アクリレートや、ポリオキシ
エチレングリコール(4)モノ(メタ)アクリレート、
ポリオキシエチレングリコール(9)モノ(メタ)アク
リレート、ポリオキシプロピレングリコール(5)モノ
(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレングリコール
(4)ジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレ
ングリコールモノまたは、ジ(メタ)アクリレートや
(上記の( )内の数字はポリオキシアルキレングリコ
ール鎖の重合度nを示す)、スルホプロピル(メタ)ア
クリル酸エステル等のスルホン酸基を有するものや、N
−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメ
チル(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有するもの
や、(メタ)アクリル酸もしくはこれらのアルカリ金属
塩、アミン塩等が挙げられる。これらの単量体は、1種
だけ使用しても2種以上を併用してもよい。
【0025】前記の4級アンモニウム塩基を有さない疎
水性(メタ)アクリル系化合物は、ポリプロピレン系樹
脂に塗布・乾燥した後のブロッキングやベタツキを防止
するのに効果がある。前記疎水性(メタ)アクリル系化
合物としては、化4に示す式で表される化合物が例示で
きる。これらの単量体は、1種だけ使用しても2種以上
を併用してもよい。
【0026】
【化4】 :HまたはCH:炭素数1〜18までの飽和アルキル基
【0027】本発明のポリプロピレン系成形物の少なく
とも片面に塗膜を形成する塗料組成物に含有される共重
合体は、ポリアルキレンセグメントを有するポリアゾ系
化合物を0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10
重量部、4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリ
ル系化合物を5〜40重量部、好ましくは10〜35重
量部、及び4級アンモニウム塩基を有さない(メタ)ア
クリル系化合物45〜95重量部、好ましくは50〜9
0重量部を重合させて得られる。
【0028】前記共重合体の重合に用いられる前記ポリ
オキシアルキレンセグメントを有するポリアゾ化合物の
前記配合割合が0.1重量部未満になると、前記塗膜の
帯電防止性能が著しく低下し、また、15重量部を超え
ると前記塗膜の耐水性が著しく低下する。
【0029】前記共重合体の重合に用いられる前記4級
アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリル系化合物の
前記配合割合が5重量部未満になると、前記塗膜の帯電
防止性能が著しく低下し、また、40重量部を超える
と、前記塗膜の耐水性が著しく低下する。
【0030】前記共重合体の重合に用いられる前記4級
アンモニウム塩基を有さない(メタ)アクリル系化合物
の前記配合割合が45重量部未満になると、ポリプロピ
レン系樹脂との接着性が著しく低下し、また、95重量
部を超えると、前記塗膜の帯電防止性能が著しく低下す
る。
【0031】また、前記4級アンモニウム塩基を有さな
い(メタ)アクリル系化合物における、親水性(メタ)
アクリル系化合物の配合割合は、4級アンモニウム塩基
を有さない(メタ)アクリル系化合物全体量に対して5
〜40重量%が好ましく、特に8〜35重量%が好まし
い。前記配合割合が5重量%未満になると、前記塗膜と
ポリプロピレン系樹脂との接着性が著しく低下すること
によって、帯電防止性能が著しく低下し、また、40重
量%を超えると、共重合体が親水性となり耐水性が著し
く低下する。
【0032】前記共重合体を得るための重合方法として
は、塊重合、溶液重合、乳化重合等の公知の重合方法を
採用することができるが、これらの中で好ましい重合方
法は溶液重合であり、前記重合は各単量体を溶媒中に溶
解し、重合開始剤を添加して窒素雰囲気下において加熱
攪拌することで行われる。溶媒は、水、及びメチルアル
コール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等
のアルコール類が好ましく、また、これらの溶媒を混合
して使用しても構わない。
【0033】本発明で用いられる塗料組成物は、前記共
重合体と前記溶媒の混合物として得られる。実際に前記
塗料組成物をポリプロピレン系成形物に塗布する場合
は、前記共重合体の濃度が0.01〜10重量%の水溶
液、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール等の低級アルコール溶液、もしくは水と低
級アルコールとを併用した混合溶液として用いられる。
【0034】本発明のポリプロピレン系成形物におい
て、基材フィルムの少なくとも片面に前記塗料組成物を
塗布して塗膜を形成させるには、塗布後適当な温度で乾
燥・硬化させる必要がある。塗布方法は、格別限定され
ず、加熱・乾燥設備を備えたグラビアコーター等の公知
の設備と方法を使用することができる。前記塗料組成物
の塗布量は特に限定されないが、固形分で0.001〜
3g/mが好ましい。
【0035】本発明のポリプロピレン系成形物において
は、基材フィルムの塗布面に対して前記塗膜が十分に接
着することが必要である。そのため、基材フィルムの塗
布面の濡れ性改良の方法として、コロナ処理、プラズマ
処理、フレーム処理等の公知の処理を行なうことができ
る。本発明のポリプロピレン系成形物においては、必要
に応じて印刷、印字適性改良のための塗布やラミネート
等の二次加工を施すことができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定される
べきものではない。なお、以下、実施例および比較例で
用いた評価方法は下記の通りである。
【0037】(1)耐水性 フィルムに塗料組成物を塗布後24時間、23℃、湿度
50%の室内に放置した後、1000mlの純水を入れ
た1000mlビーカー中に24hr浸漬し、その後乾
燥して表面抵抗率を測定した。表面抵抗率は絶縁抵抗測
定器(アドバンテスト(株)製、R8340A型)と検
出器(安藤電気(株)、SE−1000型)を用いて、
JIS K 6911「熱硬化性プラスチック一般試験
方法」により測定した。表面抵抗率が小さいほど帯電防
止性が優れる。
【0038】(2)印刷面の耐水スクラッチ適性 印刷適性試験器(石川島産業機械(株)製、RI−2
型)を用いて、ポリプロピレン系成形物サンプルの塗料
組成物塗工面にUV硬化型インキ((株)T&KTOK
A製、ベストキュア161藍S)をインキ盛り量0.3
mlにてインキを転色した後、UV照射装置(アイグラ
フィックス(株)製、ECS−301G1型)を用い
て、UVランプ出力160w/cm、ライン速度8.2
m/分の条件でインキを硬化させた。得られたサンプル
の印刷面を染色堅ロウ度用摩擦試験機((株)東洋精機
製作所製)にて、水に浸した面布を用いて200gf荷
重で500回往復した後のインキの剥がれ状態を観察
し、以下の基準で判定した。 ◎:95%以上残存 ○:75%〜95%未満残存 ×:75%未満残存
【0039】(3)不透明度 JIS P 8138「紙の不透明度試験方法」に従っ
て、デジタルハンター・白色度計((株)東洋精機製作
所製)にて測定した。
【0040】実施例1 [基材フィルム用樹脂組成物作成]基材フィルム用樹脂
組成物として、n−ヘプタン不溶部を96重量%含有す
るMFRが2g/10分の結晶性ポリプロピレン粉末1
00重量部に対して、フェノール系酸化防止剤BHTを
0.2重量部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部を
ヘンシェルミキサー(商標)に投入し混合攪拌した後、
同方向回転型二軸押出機に供給し240℃で溶融混練し
てストランドとして押出し、これを冷却しカットしてペ
レット状の組成物を得た。
【0041】[延伸フィルム作成]Tダイを備えたフィ
ルム押出機(押出機は、口径65mmφ単軸押出機)お
よびテンター法逐次二軸延伸機を用いて、前記の組成物
を各押出機に供給し、Tダイ温度240℃で溶融押出を
行ない、表面温度30℃の鏡面冷却ロールで急冷して未
延伸シートを得た。得られた未延伸シートを縦延伸機に
導き加熱ロール間で140℃の温度で5倍延伸し、次に
テンター内温度160〜210℃で横方向に8倍延伸し
た後、巻取り、厚みが60μmの延伸フィルムサンプル
を得た。
【0042】[塗料組成物の作成]温度計、撹拌機、環
流冷却管、窒素ガス吹き込み管を備えたガラス製四つ口
フラスコに、純水50重量部、イソプロピルアルコール
100重量部、アクリロイルオキシプロピルトリメチル
アンモニウムクロライド15重量部、メタクリル酸メチ
ル20重量部、メタクリル酸エチル25重量部、メタク
リル酸ステアリル20重量部、メタクリル酸ヒドロキシ
エチル10重量部、ポリアゾ系重合開始剤としてポリ−
(ポリオキシエチレン4,4'−アゾビス(4−シアノ
ペンタネート))(和光純薬(株)製)10重量部を仕
込み反応系内を窒素ガス雰囲気にし、70℃、5時間重
合し有効成分40重量%の共重合体エマルジョン状の塗
料組成物を得た。
【0043】[塗料組成物の塗布]得られた塗料組成物
を固形分が1重量%になるように水で希釈した後、この
希釈液を先に得られた基材フィルムサンプルの片面に、
バーコーターで塗布量が固形分として0.2g/m
なるように塗布し、100℃で5分間乾燥させて塗膜を
有するポリプロピレン系成形物サンプルを得た。
【0044】[評価試験]このポリプロピレン系成形物
サンプルを、24時間23℃、湿度50%の室内で状態
調節した後、塗布剤について帯電防止性と耐水性及び印
刷面の耐水スクラッチ性を評価した。評価結果を表1に
示す。
【0045】実施例2 実施例1と同様の基材フィルムサンプルに、塗料組成物
の共重合体用化合物の配合を表1のごとく変更した以外
は実施例1に記載の方法に従って作成した塗料組成物
を、実施例1に記載の方法に従って塗布し、得られたポ
リプロピレン系成形物サンプルを評価試験に供した。評
価結果を表1に示した。
【0046】比較例1 実施例1の基材フィルム用樹脂組成物に更にソルビタン
モノオレート0.1重量%、グリセリンモノステアレー
ト0.3重量%を追加配合した以外は実施例1と同様の
方法により、造粒し、延伸して基材フィルムサンプルを
得た。この基材フィルムサンプルに実施例1で用いた塗
工組成物を、実施例1と同様に塗工しポリプロピレン系
成形物サンプルを得た。評価結果を表1に示した。
【0047】比較例2 基材フィルム用樹脂組成物として、n−ヘプタン不溶部
を96重量%含有するMFRが2g/10分の結晶性ポ
リプロピレン粉末100重量部に対して、フェノール系
酸化防止剤BHTを0.2重量部、ステアリン酸カルシ
ウム0.1重量部、軟化点172℃のジシクロペンタジ
エン系石油樹脂(以下、DCPDという)4重量部、お
よび炭酸カルシウム(平均粒径1.0μm)4重量部を
ヘンシェルミキサー(商標)に投入し混合攪拌した後、
同方向回転型二軸押出機に供給し240℃で溶融混練し
てストランドとして押出し、これを冷却しカットしてペ
レット状の基材フィルム用樹脂組成物を得て、実施例1
と同様に延伸フイルムを作成し、実施例1に記載の塗料
組成物を実施例1に記載の方法に従って、塗工しポリプ
ロピレン系成形物サンプルを得た。その評価結果を表1
に示した。
【0048】比較例3 実施例1と同様の基材フィルムサンプルに、塗料組成物
の共重合体用化合物の配合を表1のごとく変更した以外
は実施例1に記載の方法に従って作成した塗料組成物
を、実施例1に記載の方法に従って塗布し、得られたポ
リプロピレン系成形物サンプルを評価試験に供した。評
価結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明のポリ
プロピレン系成形物は、透明性、オフセット印刷性、耐
水性のある帯電防止性、等性能を満たすことから、少量
多品種用途に適するオフセット印刷性、高湿度、水濡れ
環境で用いられる冷凍食品容器用、洗剤等ボトル、等の
彩色成形物の加飾デザインを損なわないラベルとして好
適である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月12日(2001.6.1
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】
【化4】 :HまたはCH:炭素数1〜18までの飽和アルキル基 以上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA12 AB24 AB55 BA05 BA07 CA07 DA04 EA00 4F100 AH02A AH03B AH08A AK07A AK25B AL01B AL05A AT00A BA02 BA07 CA06A CA30B CC10B EJ38A GB90 JA11A JA20A JB07 JB20B JG03 JN02B YY00A YY00B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性ポリプロピレン樹脂を含有する樹脂
    組成物から構成された基材フィルムの少なくとも片面
    に、ポリオキシアルキレンセグメントを有するポリアゾ
    系化合物の存在下で、4級アンモニウム塩基を有する
    (メタ)アクリル系化合物と4級アンモニウム塩基を有
    さない(メタ)アクリル系化合物とを重合させた共重合
    体を含有する塗料組成物から構成された塗膜を形成させ
    てなり、不透明度が30%未満であることを特徴とする
    ポリプロピレン系成形物。
  2. 【請求項2】基材フィルムが、結晶性ポリプロピレン樹
    脂からなる未延伸フィルムシートを面積倍率5倍以上に
    延伸した延伸フィルムである請求項1記載のポリプロピ
    レン系成形物。
  3. 【請求項3】共重合体が、ポリアルキレンセグメントを
    有するポリアゾ系化合物0.1〜15重量部、4級アン
    モニウム塩基を有する(メタ)アクリル系化合物5〜4
    0重量部、及び4級アンモニウム塩基を有さない(メ
    タ)アクリル系化合物45〜95重量部を重合させた共
    重合体であることを特徴とする請求項1記載のポリプロ
    ピレン系成形物。
  4. 【請求項4】4級アンモニウム塩基を有さない(メタ)
    アクリル系化合物が、4級アンモニウム塩基を有さない
    親水性(メタ)アクリル系化合物を5〜40重量%含有
    することを特徴とする請求項1もしくは3記載のポリプ
    ロピレン系成形物。
JP2001092223A 2001-03-28 2001-03-28 ポリプロピレン系成形物 Pending JP2002293970A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001092223A JP2002293970A (ja) 2001-03-28 2001-03-28 ポリプロピレン系成形物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001092223A JP2002293970A (ja) 2001-03-28 2001-03-28 ポリプロピレン系成形物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002293970A true JP2002293970A (ja) 2002-10-09

Family

ID=18946726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001092223A Pending JP2002293970A (ja) 2001-03-28 2001-03-28 ポリプロピレン系成形物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002293970A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9269986B2 (en) 2011-11-25 2016-02-23 Samsung Electronics Co., Ltd. Electrolyte composition, gel polymer electrolyte, and lithium battery including the gel polymer electrolyte

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9269986B2 (en) 2011-11-25 2016-02-23 Samsung Electronics Co., Ltd. Electrolyte composition, gel polymer electrolyte, and lithium battery including the gel polymer electrolyte

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0813955B1 (en) Laminate with excellent printability
CN100439429C (zh) 抗静电性层压聚酯膜
JPH11286559A (ja) 熱可塑性樹脂フィルムの表面処理方法
BR112015011176B1 (pt) Película termorretrátil
CN110892010B (zh) 记录用纸及其制造方法
JP2000001554A (ja) 熱可塑性樹脂フィルムの表面処理方法
JP4453432B2 (ja) 二軸延伸多層ポリプロピレンフィルム
JP6767021B1 (ja) 水分インジケータ用インキ組成物、水分検知シート及びその製造方法
JP2002293970A (ja) ポリプロピレン系成形物
JPH08325399A (ja) 塗布フィルム
JP7280029B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂用帯電防止剤及びそれを含有するポリオレフィン系樹脂組成物
JP2002293966A (ja) ポリプロピレン系成形物
JP3471127B2 (ja) 塗布フィルム
JP2002302563A (ja) ポリプロピレン系成形物
JP2011201254A (ja) 帯電防止離型性ポリエステルフィルム
JP2000309645A (ja) 二軸延伸スチレン系樹脂シート
JP2003147142A (ja) 熱収縮性塩化ビニル樹脂フィルム
JP6018910B2 (ja) ポリプロピレン印刷体およびその製造方法
JP3016534B2 (ja) ポリオレフィンフィルム
JPH11342534A (ja) 熱可塑性樹脂フィルムの表面処理方法
JP3750742B2 (ja) ポリプロピレン系合成紙
JP4632406B2 (ja) 熱可塑性高分子用帯電防止剤及び熱可塑性高分子成形体の帯電防止方法並びに帯電防止性熱可塑性高分子成形体
JP2008045085A (ja) 熱可塑性高分子用帯電防止剤及び熱可塑性高分子成形体の帯電防止方法並びに帯電防止性熱可塑性高分子成形体
JPH0978056A (ja) 帯電防止剤
JP4078256B2 (ja) アクリル系共重合体、及びそれを用いたコーティング剤、シュリンクフィルム