JP2002293807A - 多孔質体の製造方法および記録材料 - Google Patents
多孔質体の製造方法および記録材料Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の課題は簡便に多孔質体を
製造する方法を提供するとともに、さらに、良好なイン
ク吸収性、定着性及びインク発色性を呈し、かつインク
の種類による印刷特性のバラツキを抑制することが可能
な優れた印刷用記録材料を簡便な方法で提供すること。 【解決手段】 本発明は、原料として、重合性化
合物(a)を重合させて得られる重合体(b)を相溶さ
せないことを特徴とする重合性化合物(a)を必須成分
として含有する重合性組成物(I)を用い、該原料を賦
形したのち重合させる多孔質体の製造方法を提供するも
のである。また、本発明は、;上記の製造方法によって
製造された多孔質体からなるインク受理層;と基材とか
らなる記録材料を提供するものである。
製造する方法を提供するとともに、さらに、良好なイン
ク吸収性、定着性及びインク発色性を呈し、かつインク
の種類による印刷特性のバラツキを抑制することが可能
な優れた印刷用記録材料を簡便な方法で提供すること。 【解決手段】 本発明は、原料として、重合性化
合物(a)を重合させて得られる重合体(b)を相溶さ
せないことを特徴とする重合性化合物(a)を必須成分
として含有する重合性組成物(I)を用い、該原料を賦
形したのち重合させる多孔質体の製造方法を提供するも
のである。また、本発明は、;上記の製造方法によって
製造された多孔質体からなるインク受理層;と基材とか
らなる記録材料を提供するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体や液体の分
離、精製及び浄化に使用される濾過用多孔質膜、タンパ
ク質やDNAまたは抗原抗体等の固定用基材、白色塗
料、及び油性インクや水性インクを受理できるインク受
理層の用途に使用できる多孔質体及びその製造方法に関
する。
離、精製及び浄化に使用される濾過用多孔質膜、タンパ
ク質やDNAまたは抗原抗体等の固定用基材、白色塗
料、及び油性インクや水性インクを受理できるインク受
理層の用途に使用できる多孔質体及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の重合/相分離(以下反応誘発型相
分離という)による多孔質体の製造方法は主に二つあ
る。第1の方法は、国際公開WO97/44363号明
細書及び「オムロンテクニックス」(第38巻第1号1
998年発行)に開示された方法である。即ち、光重合
性モノマー、光重合開始剤、光重合性モノマーの非相溶
物質及び共通溶媒からなる組成物を光硬化し、非相溶物
質及び共通溶媒を除去して多孔質状の(白色)塗膜を製
造する方法である。
分離という)による多孔質体の製造方法は主に二つあ
る。第1の方法は、国際公開WO97/44363号明
細書及び「オムロンテクニックス」(第38巻第1号1
998年発行)に開示された方法である。即ち、光重合
性モノマー、光重合開始剤、光重合性モノマーの非相溶
物質及び共通溶媒からなる組成物を光硬化し、非相溶物
質及び共通溶媒を除去して多孔質状の(白色)塗膜を製
造する方法である。
【0003】第2の方法としては、重合可能な単量体及
び/またはオリゴマーを、これら単量体及び/またはオ
リゴマーの溶剤として作用し、且つこれら単量体から生
成する重合体を膨潤させない非溶剤の存在下で重合さ
せ、非溶剤を除去して多孔質膜を作製する方法(特公昭
56−34329、特公昭63−65220)がある。
び/またはオリゴマーを、これら単量体及び/またはオ
リゴマーの溶剤として作用し、且つこれら単量体から生
成する重合体を膨潤させない非溶剤の存在下で重合さ
せ、非溶剤を除去して多孔質膜を作製する方法(特公昭
56−34329、特公昭63−65220)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記二
つの方法では、重合に伴う相分離を起こさせるため、ど
の方法も非相溶物質(または非溶剤)として作用する物
質(通常液体)を含有させなければならず、重合後の多
孔質膜中に含まれる非相溶物質(または非溶剤)及び共
通溶媒を、その他の溶剤による洗浄や蒸発等の方法で除
去する工程が必要である。また、上記工程以外溶剤の回
収工程や製造ラインの防爆措置など多くの投資が必要に
なる。
つの方法では、重合に伴う相分離を起こさせるため、ど
の方法も非相溶物質(または非溶剤)として作用する物
質(通常液体)を含有させなければならず、重合後の多
孔質膜中に含まれる非相溶物質(または非溶剤)及び共
通溶媒を、その他の溶剤による洗浄や蒸発等の方法で除
去する工程が必要である。また、上記工程以外溶剤の回
収工程や製造ラインの防爆措置など多くの投資が必要に
なる。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、簡便に
多孔質体を製造する方法を提供するとともに、さらに、
良好なインク吸収性、定着性及びインク発色性を呈し、
かつインクの種類による印刷特性のバラツキを抑制する
ことが可能な優れた印刷用記録材料(以下、単に「記録
材料」という。)を簡便な方法で提供することにある。
多孔質体を製造する方法を提供するとともに、さらに、
良好なインク吸収性、定着性及びインク発色性を呈し、
かつインクの種類による印刷特性のバラツキを抑制する
ことが可能な優れた印刷用記録材料(以下、単に「記録
材料」という。)を簡便な方法で提供することにある。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、重合性化合物
(a)を重合させて得られる重合体(b)と相溶しない
性質を有する重合性化合物(a)を用い、該重合性化合
物(a)を必須成分として含有する重合性組成物(I)
を賦形したのち重合させることにより、簡便に多孔質体
を製造できることを見出し本発明を完成するに至った。
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、重合性化合物
(a)を重合させて得られる重合体(b)と相溶しない
性質を有する重合性化合物(a)を用い、該重合性化合
物(a)を必須成分として含有する重合性組成物(I)
を賦形したのち重合させることにより、簡便に多孔質体
を製造できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、原料として、重合性化合
物(a)を重合させて得られる重合体(b)と相溶しな
いことを特徴とする重合性化合物(a)を必須成分とし
て含有する重合性組成物(I)を用い、該原料を賦形し
たのち重合させる多孔質体の製造方法、を提供するもの
である。
物(a)を重合させて得られる重合体(b)と相溶しな
いことを特徴とする重合性化合物(a)を必須成分とし
て含有する重合性組成物(I)を用い、該原料を賦形し
たのち重合させる多孔質体の製造方法、を提供するもの
である。
【0007】また、本発明は、上記の製造方法によって
製造された多孔質体からなるインク受理層と基材とから
なる記録材料を提供するものである。
製造された多孔質体からなるインク受理層と基材とから
なる記録材料を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の重合性化合物(a)は、
紫外線、可視光、又は赤外線の如き活性光線の照射によ
り重合し、重合体(b)を生成する重合性の化合物であ
って、かつ、該重合体(b)と相溶しない化合物であれ
ば、有機、無機を問わずいずれのものでもよい。ただ
し、「重合体(b)が重合性化合物(a)に相溶しな
い」とは、重合性化合物(a)に対する該重合体(b)
の溶解度が25℃で100ppm以下であることを意味
するものとする。なお、該重合はラジカル重合、アニオ
ン重合、カチオン重合等、いずれの重合法であって良
い。
紫外線、可視光、又は赤外線の如き活性光線の照射によ
り重合し、重合体(b)を生成する重合性の化合物であ
って、かつ、該重合体(b)と相溶しない化合物であれ
ば、有機、無機を問わずいずれのものでもよい。ただ
し、「重合体(b)が重合性化合物(a)に相溶しな
い」とは、重合性化合物(a)に対する該重合体(b)
の溶解度が25℃で100ppm以下であることを意味
するものとする。なお、該重合はラジカル重合、アニオ
ン重合、カチオン重合等、いずれの重合法であって良
い。
【0009】重合性化合物(a)に対する重合体(b)
の溶解度が25℃で100ppm以上であると、相分離
速度や度合いが小さくなり、孔径や空孔率の小さいもの
しか得られないため好ましくない。
の溶解度が25℃で100ppm以上であると、相分離
速度や度合いが小さくなり、孔径や空孔率の小さいもの
しか得られないため好ましくない。
【0010】重合性化合物(a)としては、例えば、分
子内に、ビニル基、ビニリデン基、アクリロイル基、メ
タクリロイル基[以下、アクリロイル基とメタクリロイ
ル基を併せて(メタ)アクリロイル基と称する。(メ
タ)アクリル、(メタ)アクリレート等についても同様
である]、マレイミド基、などを有する化合物が挙げら
れるが、これらの中でも活性光線照射により重合速度が
速いことから、(メタ)アクリロイル基を有する化合物
が好ましい。
子内に、ビニル基、ビニリデン基、アクリロイル基、メ
タクリロイル基[以下、アクリロイル基とメタクリロイ
ル基を併せて(メタ)アクリロイル基と称する。(メ
タ)アクリル、(メタ)アクリレート等についても同様
である]、マレイミド基、などを有する化合物が挙げら
れるが、これらの中でも活性光線照射により重合速度が
速いことから、(メタ)アクリロイル基を有する化合物
が好ましい。
【0011】本発明の重合性化合物(a)として具体的
には、例えば、メタクリル酸、カルボキシメチルメタク
リレート、カルボキシエチルメタクリレートなどが挙げ
られる。
には、例えば、メタクリル酸、カルボキシメチルメタク
リレート、カルボキシエチルメタクリレートなどが挙げ
られる。
【0012】また、多孔質体の耐熱性や強度、親水/疎
水バランスを調整する目的で、本発明の効果を損ねない
範囲でその他の重合性化合物(w)を併用することもで
きる。これらの重合性化合物(w)としては、例えば、
エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
フェニル(メタ)アクリレート、フェニルセロソルブ
(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリ
レートの如き1分子中に1個の(メタ)アクリル基を有
する化合物(以下、単官能化合物という);、
水バランスを調整する目的で、本発明の効果を損ねない
範囲でその他の重合性化合物(w)を併用することもで
きる。これらの重合性化合物(w)としては、例えば、
エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
フェニル(メタ)アクリレート、フェニルセロソルブ
(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリ
レートの如き1分子中に1個の(メタ)アクリル基を有
する化合物(以下、単官能化合物という);、
【0013】1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレート、3−アクリロイルオキシグリ
セリンモノメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メ
タ)アクリロイルオキシポリエチレンオキシフェニル)
プロパン2,2’−ビス(4−(メタ)アクリロイルオ
キシポリプロピレンオキシフェニル)プロパン、ジシク
ロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ビス[(メタ)
アクリロイルオキシエチル]ヒドロキシエチルイソシア
ネート、フェニルグリシジルエーテルアクリレートトリ
レンジイソシアネート、アジピン酸ジビニルの如き1分
子中に2個の(メタ)アクリル基を有する化合物(以
下、2官能化合物という);、
リレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレート、3−アクリロイルオキシグリ
セリンモノメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メ
タ)アクリロイルオキシポリエチレンオキシフェニル)
プロパン2,2’−ビス(4−(メタ)アクリロイルオ
キシポリプロピレンオキシフェニル)プロパン、ジシク
ロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ビス[(メタ)
アクリロイルオキシエチル]ヒドロキシエチルイソシア
ネート、フェニルグリシジルエーテルアクリレートトリ
レンジイソシアネート、アジピン酸ジビニルの如き1分
子中に2個の(メタ)アクリル基を有する化合物(以
下、2官能化合物という);、
【0014】トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレ
ート、トリス[(メタ)アクリロイルオキシエチル]イ
ソシアネート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレートの如き1分子中に3個の(メタ)アクリル基を
有する化合物(以下、3官能化合物という);、
リレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレ
ート、トリス[(メタ)アクリロイルオキシエチル]イ
ソシアネート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレートの如き1分子中に3個の(メタ)アクリル基を
有する化合物(以下、3官能化合物という);、
【0015】ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アク
リレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートヘキサメ
チレンジイソシアネートの如き1分子中に4個の(メ
タ)アクリル基を有する化合物(以下、4官能化合物と
いう);、
リレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートヘキサメ
チレンジイソシアネートの如き1分子中に4個の(メ
タ)アクリル基を有する化合物(以下、4官能化合物と
いう);、
【0016】ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペ
ンタ(メタ)アクリレートの如き1分子中に5個の(メ
タ)アクリル基を有する化合物(以下、5官能化合物と
いう);、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アク
リレートの如き1分子中に6個の(メタ)アクリル基を
有する化合物(以下、6官能化合物という)、などが挙
げられる。
ンタ(メタ)アクリレートの如き1分子中に5個の(メ
タ)アクリル基を有する化合物(以下、5官能化合物と
いう);、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アク
リレートの如き1分子中に6個の(メタ)アクリル基を
有する化合物(以下、6官能化合物という)、などが挙
げられる。
【0017】また、重合性化合物(a)以外のものとし
て、ビスフェノールA−ジエポキシ−(メタ)アクリル
酸付加物の如きエポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸エス
テル、ポリエーテル樹脂の(メタ)アクリル酸エステ
ル、ポリブタジエン樹脂の(メタ)アクリル酸エステ
ル、分子末端に(メタ)アクリル基を有するポリウレタ
ン樹脂などの重合性化合物(x)が挙げられる。
て、ビスフェノールA−ジエポキシ−(メタ)アクリル
酸付加物の如きエポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸エス
テル、ポリエーテル樹脂の(メタ)アクリル酸エステ
ル、ポリブタジエン樹脂の(メタ)アクリル酸エステ
ル、分子末端に(メタ)アクリル基を有するポリウレタ
ン樹脂などの重合性化合物(x)が挙げられる。
【0018】これらの重合性化合物(x)は、単独で用
いることも、2種以上の化合物を混合して用いることも
できる。
いることも、2種以上の化合物を混合して用いることも
できる。
【0019】更に、多孔質体に機能性(例えば濾過膜と
して使用する場合の耐汚染性、タンパク等を固定する基
材として使用する場合の高吸着性、インク受理層として
使用する場合のインク吸収性や定着性、発色性(鮮やか
さ)等)を付与する目的で、下記の官能基を有する重合
性化合物(y)を併用することもできる。該官能基を有
する重合性化合物(y)としては、例えば、ノニルフェ
ノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)ア
クリレートの如きポリエチレングリコール親水鎖を有す
る重合性化合物、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ
メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、N−メチレンビス(メタ)ア
クリルアミドの如きアミノ基を有する(メタ)アクリレ
ート、スルホン酸ソーダエトキシ(メタ)アクリレー
ト、
して使用する場合の耐汚染性、タンパク等を固定する基
材として使用する場合の高吸着性、インク受理層として
使用する場合のインク吸収性や定着性、発色性(鮮やか
さ)等)を付与する目的で、下記の官能基を有する重合
性化合物(y)を併用することもできる。該官能基を有
する重合性化合物(y)としては、例えば、ノニルフェ
ノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)ア
クリレートの如きポリエチレングリコール親水鎖を有す
る重合性化合物、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ
メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、N−メチレンビス(メタ)ア
クリルアミドの如きアミノ基を有する(メタ)アクリレ
ート、スルホン酸ソーダエトキシ(メタ)アクリレー
ト、
【0020】スルホン酸ソーダ−2−メチルプロパン−
2−アクリルアミドの如き陰イオンを有する(メタ)ア
クリレート、トリ−ブチル{2−(メタ)アクリロイル
オキシエチル}ホスホニウムクロライド、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート四級化物の如き陽イオン
を有する(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロ
イルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アク
リロイルオキシエチル琥珀酸、(メタ)アクリル酸、2
−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハ
イドロゲンフタレートの如きカルボキシル基を有する
(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの
如き水酸基を有する(メタ)アクリレート、
2−アクリルアミドの如き陰イオンを有する(メタ)ア
クリレート、トリ−ブチル{2−(メタ)アクリロイル
オキシエチル}ホスホニウムクロライド、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート四級化物の如き陽イオン
を有する(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロ
イルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アク
リロイルオキシエチル琥珀酸、(メタ)アクリル酸、2
−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハ
イドロゲンフタレートの如きカルボキシル基を有する
(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの
如き水酸基を有する(メタ)アクリレート、
【0021】モノ{2−(メタ)アクリロイルオキシエ
チル}アシッドホスフェート、10−(メタ)アクリロ
イルオキシデシルジヒドロジェンホスフェート、β−
(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルリン酸の如
きリン酸(メタ)アクリレート、糖(メタ)アクリレー
ト及びアミノ酸の(メタ)アクリレート、及びトリフル
オロエチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペン
チル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル
(メタ)アクリレートの如きフッ素系(メタ)アクリレ
ート、3−(メタ)アクリロイルプロピルトリス(トリ
メチルシロキシ)シランの如き珪素を有する(メタ)ア
クリレート、の如き疏水基を有する(メタ)アクリレー
トが挙げられる。
チル}アシッドホスフェート、10−(メタ)アクリロ
イルオキシデシルジヒドロジェンホスフェート、β−
(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルリン酸の如
きリン酸(メタ)アクリレート、糖(メタ)アクリレー
ト及びアミノ酸の(メタ)アクリレート、及びトリフル
オロエチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペン
チル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル
(メタ)アクリレートの如きフッ素系(メタ)アクリレ
ート、3−(メタ)アクリロイルプロピルトリス(トリ
メチルシロキシ)シランの如き珪素を有する(メタ)ア
クリレート、の如き疏水基を有する(メタ)アクリレー
トが挙げられる。
【0022】これらの官能基を有する重合性化合物
(y)は、単独で用いることも、2種以上の化合物を混
合して用いることもできる。
(y)は、単独で用いることも、2種以上の化合物を混
合して用いることもできる。
【0023】重合性組成物(I)中に含まれる重合性化
合物(a)の含有率は、本発明の効果を達成する範囲で
あれば特に限定されるものではないが、重合性化合物
(a)を重合させて得られる重合体(b)と重合性化合
物(a)との相分離速度や相分離度合い、または多孔質
体の孔径や空孔率を高く維持するため、該含有率が40
〜100%であることが好ましい。40重量%以上で有
れば、後述する記録材料として好ましい孔径や空孔率の
多孔質体が得やすくなり好ましい。
合物(a)の含有率は、本発明の効果を達成する範囲で
あれば特に限定されるものではないが、重合性化合物
(a)を重合させて得られる重合体(b)と重合性化合
物(a)との相分離速度や相分離度合い、または多孔質
体の孔径や空孔率を高く維持するため、該含有率が40
〜100%であることが好ましい。40重量%以上で有
れば、後述する記録材料として好ましい孔径や空孔率の
多孔質体が得やすくなり好ましい。
【0024】本発明の製造方法により得られる多孔質体
の連通孔の直径(孔径)は特に制限されるものではない
が、例えば、直径(孔径)0.1〜10μmの連通孔を
有する多孔質体を得ることもできる。連通孔の形状には
特別の制限はないが、一例を挙げると、;球状の高分子
ドメインが互いに連結して、球状ドメインの隙間が連通
孔となる場合;、高分子が網目状構造を形成する場合;
などが挙げられる。
の連通孔の直径(孔径)は特に制限されるものではない
が、例えば、直径(孔径)0.1〜10μmの連通孔を
有する多孔質体を得ることもできる。連通孔の形状には
特別の制限はないが、一例を挙げると、;球状の高分子
ドメインが互いに連結して、球状ドメインの隙間が連通
孔となる場合;、高分子が網目状構造を形成する場合;
などが挙げられる。
【0025】本発明の製造方法により得られる多孔質体
の連通孔の直径(孔径)は特に制限されるものではない
が、一般に0.1μm以上であれば、濾過膜として使用
する場合にあっては水の透過速度が、またインク受理層
として使用する場合にあってはインクの吸収性が、また
タンパクを固定する基材として使用する場合にあっては
表面積が大きくなるため好ましい。一方、連通孔の直径
(孔径)が10μm以下であれば、多孔質体の機械的強
度が上がるため好ましい。
の連通孔の直径(孔径)は特に制限されるものではない
が、一般に0.1μm以上であれば、濾過膜として使用
する場合にあっては水の透過速度が、またインク受理層
として使用する場合にあってはインクの吸収性が、また
タンパクを固定する基材として使用する場合にあっては
表面積が大きくなるため好ましい。一方、連通孔の直径
(孔径)が10μm以下であれば、多孔質体の機械的強
度が上がるため好ましい。
【0026】ここでの「連通孔」とは、膜の片方の表面
から他方の表面へ液体を通過させることができる孔を指
すものとする。液体が水の場合、連通孔を有しても、膜
が疎水性の場合には、大きな圧力差を設けないと水が透
過しない場合もあるが、このような場合でも、予めアル
コールや界面活性剤水溶液で濡らした後であれば水を透
過させることができる。
から他方の表面へ液体を通過させることができる孔を指
すものとする。液体が水の場合、連通孔を有しても、膜
が疎水性の場合には、大きな圧力差を設けないと水が透
過しない場合もあるが、このような場合でも、予めアル
コールや界面活性剤水溶液で濡らした後であれば水を透
過させることができる。
【0027】本発明の製造方法により製造される多孔質
体の粒径は特に制限されないが、球状の高分子ドメイン
が互いに連結してなる場合、球状ドメインの粒径が0.
1〜3μmの多孔質体を得ることもできる。粒径が0.
1μmより大きければ、多孔質体の機械的強度を上げる
傾向にあり、また、多孔質体から球状ドメインの微粒子
が落ちる(粉落ちという)傾向を低減でき、好ましい。
一方、球状ドメインの粒径が3μmより小さければ、孔
径や空孔率の大きい多孔質体が得られる傾向にあり好ま
しい。
体の粒径は特に制限されないが、球状の高分子ドメイン
が互いに連結してなる場合、球状ドメインの粒径が0.
1〜3μmの多孔質体を得ることもできる。粒径が0.
1μmより大きければ、多孔質体の機械的強度を上げる
傾向にあり、また、多孔質体から球状ドメインの微粒子
が落ちる(粉落ちという)傾向を低減でき、好ましい。
一方、球状ドメインの粒径が3μmより小さければ、孔
径や空孔率の大きい多孔質体が得られる傾向にあり好ま
しい。
【0028】また、本発明の製造方法により、ある方向
に連通孔の孔径分布を有する多孔質体を製造することも
できる。このような多孔質体は、例えば、多孔質体が膜
状の場合、(1)膜の片方の表面から他方の表面に向か
って連続的に孔の孔径が増加もしくは減少する場合、
(2)膜の片方の表面から他方の表面に向かって非連続
的に孔の孔径が増加もしくわ減少する場合、(3)膜の
両方の表面に孔径の最も小さな孔径を有する層があり、
膜の両方の表面から膜の内部に向かって孔径が連続的も
しくは非連続的に増加する場合、(4)膜の内部に孔径
の最も小さな層があり、この層の両面から膜の両方の表
面に向かって孔径が連続的もしくは非連続的に増加する
場合、などの形態が挙げられる。
に連通孔の孔径分布を有する多孔質体を製造することも
できる。このような多孔質体は、例えば、多孔質体が膜
状の場合、(1)膜の片方の表面から他方の表面に向か
って連続的に孔の孔径が増加もしくは減少する場合、
(2)膜の片方の表面から他方の表面に向かって非連続
的に孔の孔径が増加もしくわ減少する場合、(3)膜の
両方の表面に孔径の最も小さな孔径を有する層があり、
膜の両方の表面から膜の内部に向かって孔径が連続的も
しくは非連続的に増加する場合、(4)膜の内部に孔径
の最も小さな層があり、この層の両面から膜の両方の表
面に向かって孔径が連続的もしくは非連続的に増加する
場合、などの形態が挙げられる。
【0029】本発明の多孔質体の空孔を除いたポリマー
の部分は、優れた機械的強度や高い耐熱性耐溶剤性の面
から、架橋構造を有する重合体であることが好ましい。
また、多孔質体の用途に応じて、重合性化合物(a)と
併用するその他の重合性化合物の種類を適宜選択するこ
とによって種々の特性を有する多孔質体を得ることがで
きる。例えば、機械的強度、耐熱性、耐溶剤性が要求さ
れる場合、1分子内に二重結合の数が2個(2官能とい
う)以上の重合性化合物をできるだけ多く重合性化合物
(a)と併用すると良い。一方、柔軟性が要求される場
合は、重合性化合物(a)単独、または重合性化合物
(a)と1官能の重合性化合物と併用しても良い。
の部分は、優れた機械的強度や高い耐熱性耐溶剤性の面
から、架橋構造を有する重合体であることが好ましい。
また、多孔質体の用途に応じて、重合性化合物(a)と
併用するその他の重合性化合物の種類を適宜選択するこ
とによって種々の特性を有する多孔質体を得ることがで
きる。例えば、機械的強度、耐熱性、耐溶剤性が要求さ
れる場合、1分子内に二重結合の数が2個(2官能とい
う)以上の重合性化合物をできるだけ多く重合性化合物
(a)と併用すると良い。一方、柔軟性が要求される場
合は、重合性化合物(a)単独、または重合性化合物
(a)と1官能の重合性化合物と併用しても良い。
【0030】本発明に用いられる重合方法は特に限定さ
れないが、生産効率などの面から、活性光線(例えば電
子線、γ線、X線、紫外線、可視光線等)を用いること
が好ましい。これらの中でも、装置及び取扱いの簡便さ
から紫外線を用いることが更に望ましい。照射する紫外
線の強度は、本発明の効果を達成する範囲で有れば限定
されないが10〜500mW/cm2 (100〜5000
W/m2 )の範囲が好ましい。また、照射時間は、本発
明の効果を達成する範囲で有れば限定されないが0.1
〜180秒の範囲が好ましい。
れないが、生産効率などの面から、活性光線(例えば電
子線、γ線、X線、紫外線、可視光線等)を用いること
が好ましい。これらの中でも、装置及び取扱いの簡便さ
から紫外線を用いることが更に望ましい。照射する紫外
線の強度は、本発明の効果を達成する範囲で有れば限定
されないが10〜500mW/cm2 (100〜5000
W/m2 )の範囲が好ましい。また、照射時間は、本発
明の効果を達成する範囲で有れば限定されないが0.1
〜180秒の範囲が好ましい。
【0031】活性光線として紫外線や可視光線を用いる
場合、重合速度を速める目的で、重合性溶液に光重合開
始剤を含有させることもできる。また、紫外線の照射を
不活性ガス雰囲気下で行なうことによって、更に重合速
度を速めることができる。電子線もまた本発明に用いる
ことのできる好ましい活性光線である。電子線を用いる
と、添加剤(例えば増粘剤、増白剤、抗菌剤)などの紫
外線吸収の影響を受けないため、これらの選択の幅が広
がると共に、製造速度も向上する。
場合、重合速度を速める目的で、重合性溶液に光重合開
始剤を含有させることもできる。また、紫外線の照射を
不活性ガス雰囲気下で行なうことによって、更に重合速
度を速めることができる。電子線もまた本発明に用いる
ことのできる好ましい活性光線である。電子線を用いる
と、添加剤(例えば増粘剤、増白剤、抗菌剤)などの紫
外線吸収の影響を受けないため、これらの選択の幅が広
がると共に、製造速度も向上する。
【0032】本発明で使用する重合性組成物(I)に
は、例えば、紫外線重合開始剤などの重合開始剤、増粘
剤、消泡剤、増白剤、紫外線吸収剤、浸透剤、pH調整
剤、塩、顔料、染料等の着色剤、界面活性剤、耐水化
剤、揮発性又は不揮発性溶剤等の孔径調整剤、ポリマ
ー、無機物(シリカ、アルミナ等)、酸、アルカリ、防
黴剤、抗菌剤、などのその他の成分を溶解又は分散した
状態で重合性組成物(I)に含有させることもできる。
は、例えば、紫外線重合開始剤などの重合開始剤、増粘
剤、消泡剤、増白剤、紫外線吸収剤、浸透剤、pH調整
剤、塩、顔料、染料等の着色剤、界面活性剤、耐水化
剤、揮発性又は不揮発性溶剤等の孔径調整剤、ポリマ
ー、無機物(シリカ、アルミナ等)、酸、アルカリ、防
黴剤、抗菌剤、などのその他の成分を溶解又は分散した
状態で重合性組成物(I)に含有させることもできる。
【0033】該紫外線重合開始剤としては、例えば、p
−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、2,
2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン −1−オンの如きア
セトフェノン類;ベンゾフェノン、4,4’−ビスジメ
チルアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサント
ン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサン
トン、2−イソプロピルチオキサントンの如きケトン
類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ルの如きベンゾインエーテル類;ベンジルジメチルケタ
ール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの如き
ベンジルケタール類、などが挙げられる。
−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、2,
2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン −1−オンの如きア
セトフェノン類;ベンゾフェノン、4,4’−ビスジメ
チルアミノベンゾフェノン、2−クロロチオキサント
ン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサン
トン、2−イソプロピルチオキサントンの如きケトン
類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ルの如きベンゾインエーテル類;ベンジルジメチルケタ
ール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンの如き
ベンジルケタール類、などが挙げられる。
【0034】また、開始剤の代わりに、マレイミド化合
物の如き多孔質体のポリマー部分に組み込まれ、かつ、
開始剤としての機能を有する化合物を用いても良い。
物の如き多孔質体のポリマー部分に組み込まれ、かつ、
開始剤としての機能を有する化合物を用いても良い。
【0035】本発明の記録材料は、上記の製造方法によ
って製造された多孔質体からなるインク受理層と基材と
からなる記録材料である。ここで言うインク受理層と
は、(顔料または染料系)インクノズルから噴射された
インクを受け止め、そのインクを素早く吸収し、固着さ
せる機能を持つ物質(通常は薄層状のもの)のことを言
う。鮮明な画質を得るには、該受理層が、高インク吸収
性、高色濃度、高染料(または顔料)定着性、高解像
度、並びに耐水性等の性質を併せ持つ必要がある。
って製造された多孔質体からなるインク受理層と基材と
からなる記録材料である。ここで言うインク受理層と
は、(顔料または染料系)インクノズルから噴射された
インクを受け止め、そのインクを素早く吸収し、固着さ
せる機能を持つ物質(通常は薄層状のもの)のことを言
う。鮮明な画質を得るには、該受理層が、高インク吸収
性、高色濃度、高染料(または顔料)定着性、高解像
度、並びに耐水性等の性質を併せ持つ必要がある。
【0036】高インク吸収性を得るためには、本発明の
多孔質体が球状の高分子ドメインが互いに連結してなる
場合、球状ドメインの粒径が0.1〜3μmであること
が好ましい。粒径が0.1μmより大きければ、多孔質
体からなる記録材料の機械的強度を上げる傾向にあり、
また、多孔質体から球状ドメインの微粒子が落ちる(粉
落ちという)傾向を低減できるため好ましい。一方、球
状ドメインの粒径が3μmより小さければ、後述する高
インク吸収性を呈する連通孔の孔径を有する多孔質体を
得られる傾向にあり好ましい。
多孔質体が球状の高分子ドメインが互いに連結してなる
場合、球状ドメインの粒径が0.1〜3μmであること
が好ましい。粒径が0.1μmより大きければ、多孔質
体からなる記録材料の機械的強度を上げる傾向にあり、
また、多孔質体から球状ドメインの微粒子が落ちる(粉
落ちという)傾向を低減できるため好ましい。一方、球
状ドメインの粒径が3μmより小さければ、後述する高
インク吸収性を呈する連通孔の孔径を有する多孔質体を
得られる傾向にあり好ましい。
【0037】また、特に高インク吸収性を得るために
は、多孔質体の連通孔の孔径が0.1〜10μmの範囲
にあることが好ましく、多孔質体を形成するポリマー部
分の親水性度合いが高い方がよい。孔径が0.1μmよ
り大きいとインク吸収性(速度と容量)が向上するため
好ましく、また、孔径が10μm以下であれば機械的強
度を維持できるため好ましい。一方、多孔質体を形成す
るポリマー部分の親水性度合いが高い方がよいが、親水
性度合いが高すぎると、多孔質体が膨潤しやすくなるの
で、それを防ぐため、ポリマー部分に架橋構造を導入す
ると良い。即ち、2官能以上の重合性化合物を併用する
と良い。
は、多孔質体の連通孔の孔径が0.1〜10μmの範囲
にあることが好ましく、多孔質体を形成するポリマー部
分の親水性度合いが高い方がよい。孔径が0.1μmよ
り大きいとインク吸収性(速度と容量)が向上するため
好ましく、また、孔径が10μm以下であれば機械的強
度を維持できるため好ましい。一方、多孔質体を形成す
るポリマー部分の親水性度合いが高い方がよいが、親水
性度合いが高すぎると、多孔質体が膨潤しやすくなるの
で、それを防ぐため、ポリマー部分に架橋構造を導入す
ると良い。即ち、2官能以上の重合性化合物を併用する
と良い。
【0038】高色濃度、高染料(または顔料)定着性、
高解像度を得るためには、3級アミン系、界面活性剤系
の重合性化合物等を混合して用いると良い。更に、良好
な耐水性を付与するためには、フッ素系、珪素系の重合
性化合物を混合して使用すると良い。
高解像度を得るためには、3級アミン系、界面活性剤系
の重合性化合物等を混合して用いると良い。更に、良好
な耐水性を付与するためには、フッ素系、珪素系の重合
性化合物を混合して使用すると良い。
【0039】本発明の記録材料に用いられる基材として
は、例えば、樹脂製フイルム、紙、布のような織り物、
不織布、木材、ガラス、金属などが挙げられる。これら
の中でも、強度、耐水性、コストなどの面から、樹脂製
フイルム、紙及び布が好ましい。樹脂製フイルムの材質
としては、例えば、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリアクリレート、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリアミド、ポリスルホン、ポリイミド、酢
酸セルロース、などが挙げられる。
は、例えば、樹脂製フイルム、紙、布のような織り物、
不織布、木材、ガラス、金属などが挙げられる。これら
の中でも、強度、耐水性、コストなどの面から、樹脂製
フイルム、紙及び布が好ましい。樹脂製フイルムの材質
としては、例えば、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリアクリレート、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリアミド、ポリスルホン、ポリイミド、酢
酸セルロース、などが挙げられる。
【0040】また、受理層(膜状の多孔質体)と基材と
の間には、両者の間の接着性を向上させる目的で、プラ
イマー層を設けることもできる。また、非印刷面(基材
の裏面)に、カール防止層や、基材同士を滑り易くさせ
る目的で滑層を設けることもできる。更に、ポリスチレ
ンのような基材の場合、受理層を形成するための重合性
溶組成物の塗布により侵食されないように、基材と受理
層との間に両者を直接接触させないためのプライマー層
を設けることもできる。このプライマー層は、浸食防止
作用の他、最終製品である印刷用の記録材料において、
優れたカール抑制機能を発揮するため好ましい。
の間には、両者の間の接着性を向上させる目的で、プラ
イマー層を設けることもできる。また、非印刷面(基材
の裏面)に、カール防止層や、基材同士を滑り易くさせ
る目的で滑層を設けることもできる。更に、ポリスチレ
ンのような基材の場合、受理層を形成するための重合性
溶組成物の塗布により侵食されないように、基材と受理
層との間に両者を直接接触させないためのプライマー層
を設けることもできる。このプライマー層は、浸食防止
作用の他、最終製品である印刷用の記録材料において、
優れたカール抑制機能を発揮するため好ましい。
【0041】更に、インクの種類や組成に応じて、イン
クの吸収性や定着性、色濃度(鮮やかさ)等を更に向上
させる目的で、本発明のインク受理層(多孔質体)の表
面(孔の内部及び/又は内部表面)に、界面活性剤や親
水性ポリマー、タンパク質物質、無機化合物からなる薄
層を設けても良い。薄層は単一層でも良く、複数の層で
も良い。例えば親水性ポリマーの薄層の上に更にタンパ
ク質物質の層を設けても良い。また、耐候性や耐水性、
耐刷性等を向上させる目的で、紫外線吸収層や無機化合
物の層等を設けても良い。
クの吸収性や定着性、色濃度(鮮やかさ)等を更に向上
させる目的で、本発明のインク受理層(多孔質体)の表
面(孔の内部及び/又は内部表面)に、界面活性剤や親
水性ポリマー、タンパク質物質、無機化合物からなる薄
層を設けても良い。薄層は単一層でも良く、複数の層で
も良い。例えば親水性ポリマーの薄層の上に更にタンパ
ク質物質の層を設けても良い。また、耐候性や耐水性、
耐刷性等を向上させる目的で、紫外線吸収層や無機化合
物の層等を設けても良い。
【0042】ここで使用される親水性ポリマーとして
は、例えば、ポリビニルビロリドン、親水性ポリウレタ
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポ
リエチレンオキサイド、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシセルロースの如きセルロース系ポリマー、ポ
リアクリル酸の如きアクリル酸ポリマー、絹誘導体、ゼ
ラチンの如きタンパク質、ポリ[(メタ)アクリロイル
オキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド]の如き
カチオン性アクリル系ポリマー、ポリスチレンの四級ア
ンモニウム塩、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、ポ
リエチレンイミン塩、ポリビニルアミン塩、ジアリルア
ミンアクリルアミド共重合体の塩の如きカチオン性ポリ
マー、などが挙げられる。
は、例えば、ポリビニルビロリドン、親水性ポリウレタ
ン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポ
リエチレンオキサイド、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシセルロースの如きセルロース系ポリマー、ポ
リアクリル酸の如きアクリル酸ポリマー、絹誘導体、ゼ
ラチンの如きタンパク質、ポリ[(メタ)アクリロイル
オキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド]の如き
カチオン性アクリル系ポリマー、ポリスチレンの四級ア
ンモニウム塩、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂、ポ
リエチレンイミン塩、ポリビニルアミン塩、ジアリルア
ミンアクリルアミド共重合体の塩の如きカチオン性ポリ
マー、などが挙げられる。
【0043】また、界面活性剤としては、例えば、n−
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの如きアニオン
性界面活性剤、n−ドデシルトリメチルアンモニウムク
ロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム
クロライドの如きカチオン性界面活性剤、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテルの如き非イオン性界面活性剤、などが
挙げられる。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの如きアニオン
性界面活性剤、n−ドデシルトリメチルアンモニウムク
ロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウム
クロライドの如きカチオン性界面活性剤、ポリオキシエ
チレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテルの如き非イオン性界面活性剤、などが
挙げられる。
【0044】本発明の多孔質体は、そのインク受理層
が、液体を透過することができる連通孔を有するため、
インク吸収性が良く、良好な発色性とインク定着性、並
びに鮮明な画質が与えることができ、インクの種類によ
る印刷特性の差が少ない。また、一般画質は勿論、超精
細画質印刷に適する。また、本発明の記録材料は、その
インク受理層が架橋構造を有するため、強度、耐熱性、
耐候性、耐薬品性等に優れる。
が、液体を透過することができる連通孔を有するため、
インク吸収性が良く、良好な発色性とインク定着性、並
びに鮮明な画質が与えることができ、インクの種類によ
る印刷特性の差が少ない。また、一般画質は勿論、超精
細画質印刷に適する。また、本発明の記録材料は、その
インク受理層が架橋構造を有するため、強度、耐熱性、
耐候性、耐薬品性等に優れる。
【0045】また、本発明の多孔質体は、その濾過膜
が、耐汚染性がよく、水透過流束の経時低下が小さい。
が、耐汚染性がよく、水透過流束の経時低下が小さい。
【0046】更に、本発明の多孔質体は、表面積が高
く、表面性質の調整が容易なため、タンパク質物質、抗
原、抗体、DNA等を固定する基材として非常に適して
いる。
く、表面性質の調整が容易なため、タンパク質物質、抗
原、抗体、DNA等を固定する基材として非常に適して
いる。
【0047】本発明の多孔質体の製造方法により、従来
の製造方法と比較して、溶剤の添加が不要のため、後洗
浄、乾燥工程が必要とせず、簡便に多孔質体を製造する
ことができる。
の製造方法と比較して、溶剤の添加が不要のため、後洗
浄、乾燥工程が必要とせず、簡便に多孔質体を製造する
ことができる。
【0048】また、インク受理層を製造する場合、イン
クの種類、色等に応じ、親水基の種類やその組み合わせ
並びに導入量の制御が容易であり、膜に架橋構造を導入
でき、また、孔径(または孔径分布)を幅広く制御で
き、実質的に瞬間的に相分離が完了するため、生産速度
が速い等の特徴を有し、また、大がかりな装置が不要
で、重合性化合物の選択幅が広く、架橋密度や架橋構造
の設計が容易である。
クの種類、色等に応じ、親水基の種類やその組み合わせ
並びに導入量の制御が容易であり、膜に架橋構造を導入
でき、また、孔径(または孔径分布)を幅広く制御で
き、実質的に瞬間的に相分離が完了するため、生産速度
が速い等の特徴を有し、また、大がかりな装置が不要
で、重合性化合物の選択幅が広く、架橋密度や架橋構造
の設計が容易である。
【0049】更に、濾過膜を製造する場合、濾過物質に
応じ、親水基または疎水基の種類やその組み合わせ並び
に導入量の制御が容易であり、低吸着濾過膜(耐汚染性
膜)や高吸着濾過膜を作り分けることが出来る。
応じ、親水基または疎水基の種類やその組み合わせ並び
に導入量の制御が容易であり、低吸着濾過膜(耐汚染性
膜)や高吸着濾過膜を作り分けることが出来る。
【0050】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の範
囲に限定されるものではない。なお、以下の実施例及び
比較例において、「部」は「重量部」を表わす。
らに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の範
囲に限定されるものではない。なお、以下の実施例及び
比較例において、「部」は「重量部」を表わす。
【0051】[実施例1] (重合性組成物の調整)メタクリル酸(和光純薬(株)
製)100部、「ダロキュアー1173」(日本チバガ
イギー社製の紫外線重合開始剤)4部を均一に混合し
て、重合性組成物1を得た。
製)100部、「ダロキュアー1173」(日本チバガ
イギー社製の紫外線重合開始剤)4部を均一に混合し
て、重合性組成物1を得た。
【0052】(多孔質体の作製)厚み100μmのポリ
エチレンテレフタレート(PET)シート(東レ(株)製
のルミラー)の上に、フィルムアプリケーターを用いて
重合性組成物1を厚さが100μmと成るように塗布し
た。これを窒素気流下でメタルハライドランプにより3
60nmの強度が60mW/cm2(600W/m2)の紫
外線を180秒間照射して、多孔質体1を得た。照射前
には透明であった塗膜が照射後には、白色に変化した。
エチレンテレフタレート(PET)シート(東レ(株)製
のルミラー)の上に、フィルムアプリケーターを用いて
重合性組成物1を厚さが100μmと成るように塗布し
た。これを窒素気流下でメタルハライドランプにより3
60nmの強度が60mW/cm2(600W/m2)の紫
外線を180秒間照射して、多孔質体1を得た。照射前
には透明であった塗膜が照射後には、白色に変化した。
【0053】多孔質体1を電子顕微鏡で観察した結果、
粒径が約1μmの粒子が互いに融着して網状になってい
た。網の孔径は約5μmであった。
粒径が約1μmの粒子が互いに融着して網状になってい
た。網の孔径は約5μmであった。
【0054】[実施例2] (重合性組成物の調整)メタクリル酸(和光純薬(株)
製)50部、「ライトアクリレート1,9NDA」(共
栄社(株)製の1,9−ノナンジオールジアクリレート)
50部、「イルガキュアー184」(日本チバガイギー
社製の紫外線重合開始剤)4部を均一に混合して、重合
性組成物2を得た。
製)50部、「ライトアクリレート1,9NDA」(共
栄社(株)製の1,9−ノナンジオールジアクリレート)
50部、「イルガキュアー184」(日本チバガイギー
社製の紫外線重合開始剤)4部を均一に混合して、重合
性組成物2を得た。
【0055】(多孔質体の作製)厚み100μmのポリ
エチレンテレフタレート(PET)シート(東レ(株)製
のルミラー)の上に、フィルムアプリケーターを用いて
重合性組成物2を厚さが100μmと成るように塗布し
た。これを窒素気流下でメタルハライドランプにより3
60nmの強度が60mW/cm2(600W/m2)の紫
外線を60秒間照射して、多孔質体2を得た。照射前に
は透明であった塗膜が照射後には、白色に変化した。
エチレンテレフタレート(PET)シート(東レ(株)製
のルミラー)の上に、フィルムアプリケーターを用いて
重合性組成物2を厚さが100μmと成るように塗布し
た。これを窒素気流下でメタルハライドランプにより3
60nmの強度が60mW/cm2(600W/m2)の紫
外線を60秒間照射して、多孔質体2を得た。照射前に
は透明であった塗膜が照射後には、白色に変化した。
【0056】多孔質体2を電子顕微鏡で観察した結果、
粒径が約0.5μmの粒子が互いに融着して網状になっ
ていた。網の孔径は約3μmであった。
粒径が約0.5μmの粒子が互いに融着して網状になっ
ていた。網の孔径は約3μmであった。
【0057】(印刷試験)多孔質体2を予めテトラデシ
ルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(界面活性
剤)0.5重量%及びゼラチン0.5重量%を含有する
水溶液中に10分間浸漬した後、真空乾燥させ、印刷に
供した。印刷試験は顔料系インクジェットプリンターの
デザインジェット2500CP(HEWLETT PA
CKARD社製)を用いてテストパターンの印刷を行っ
た。その結果、インク吸収性が良好(印刷終了後インク
が既に乾いた)で、滲みもなく、発色性がよく鮮明な画
質が得られた。
ルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(界面活性
剤)0.5重量%及びゼラチン0.5重量%を含有する
水溶液中に10分間浸漬した後、真空乾燥させ、印刷に
供した。印刷試験は顔料系インクジェットプリンターの
デザインジェット2500CP(HEWLETT PA
CKARD社製)を用いてテストパターンの印刷を行っ
た。その結果、インク吸収性が良好(印刷終了後インク
が既に乾いた)で、滲みもなく、発色性がよく鮮明な画
質が得られた。
【0058】[実施例3] (重合性組成物の調整)メタクリル酸(和光純薬(株)
製)50部、「ライトアクリレート1,9NDA」(共
栄社(株)製の1,9−ノナンジオールジアクリレート)
10部、「ライトエステルDQ−75」(共栄社(株)製
のメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロライド)35部、「DCA−200」(大日本イン
キ化学工業(株)製のジシクロペンタニルジアクリレー
ト)5部、「イルガキュアー184」(日本チバガイギ
ー社製の紫外線重合開始剤)4部、「サイリシア44
0」(富士シリシア化学(株)製の無機シリカ微粒子)1
5部、を均一に混合して、重合性組成物3を得た。
製)50部、「ライトアクリレート1,9NDA」(共
栄社(株)製の1,9−ノナンジオールジアクリレート)
10部、「ライトエステルDQ−75」(共栄社(株)製
のメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロライド)35部、「DCA−200」(大日本イン
キ化学工業(株)製のジシクロペンタニルジアクリレー
ト)5部、「イルガキュアー184」(日本チバガイギ
ー社製の紫外線重合開始剤)4部、「サイリシア44
0」(富士シリシア化学(株)製の無機シリカ微粒子)1
5部、を均一に混合して、重合性組成物3を得た。
【0059】(多孔質体の作製)厚み100μmのポリ
スチレンシート(大日本インキ化学工業(株)製のGタイ
プOPS)の上に、フィルムアプリケーターを用いて重
合性組成物3を厚さが100μmと成るように塗布し
た。これを窒素気流下でメタルハライドランプにより3
60nmの強度が60mW/cm2(600W/m2)の紫
外線を180秒間照射して、多孔質体3を得た。照射前
には半透明であった塗膜が照射後には、白色に変化し
た。
スチレンシート(大日本インキ化学工業(株)製のGタイ
プOPS)の上に、フィルムアプリケーターを用いて重
合性組成物3を厚さが100μmと成るように塗布し
た。これを窒素気流下でメタルハライドランプにより3
60nmの強度が60mW/cm2(600W/m2)の紫
外線を180秒間照射して、多孔質体3を得た。照射前
には半透明であった塗膜が照射後には、白色に変化し
た。
【0060】多孔質体3を電子顕微鏡で観察した結果、
粒径が約0.5μmの粒子が互いに融着して網状になっ
ていた。網の孔径は約3μmであった。また、空孔内に
シリカ微粒子が観察された。
粒径が約0.5μmの粒子が互いに融着して網状になっ
ていた。網の孔径は約3μmであった。また、空孔内に
シリカ微粒子が観察された。
【0061】(印刷試験)多孔質体3に顔料系インクジ
ェットプリンターのデザインジェット2500CP(H
EWLETT PACKARD社製)を用いてテストパ
ターンの印刷を行った。その結果、インク吸収性が良好
(印刷終了後インクが既に乾いた)で、滲みもなく、発
色性もよく鮮明な画質が得られた。
ェットプリンターのデザインジェット2500CP(H
EWLETT PACKARD社製)を用いてテストパ
ターンの印刷を行った。その結果、インク吸収性が良好
(印刷終了後インクが既に乾いた)で、滲みもなく、発
色性もよく鮮明な画質が得られた。
【0062】[実施例4] (重合性組成物の調整)メタクリル酸(和光純薬(株)
製)50部、「ライトアクリレート1,9NDA」(共
栄社(株)製の1,9−ノナンジオールジアクリレート)
25部、「ライトエステルDQ−75」(共栄社(株)製
のメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロライド)25部、「イルガキュアー184」(日本
チバガイギー社製の紫外線重合開始剤)4部、「トスパ
ール2000B」(GE東芝シリコーン(株)製のシリコ
ーン樹脂微粒子)100部を均一に混合して、重合性組
成物4を得た。
製)50部、「ライトアクリレート1,9NDA」(共
栄社(株)製の1,9−ノナンジオールジアクリレート)
25部、「ライトエステルDQ−75」(共栄社(株)製
のメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロライド)25部、「イルガキュアー184」(日本
チバガイギー社製の紫外線重合開始剤)4部、「トスパ
ール2000B」(GE東芝シリコーン(株)製のシリコ
ーン樹脂微粒子)100部を均一に混合して、重合性組
成物4を得た。
【0063】(多孔質体の作製)CD−Rのレーベル面
に、350メッシュのスクリーンを用いて重合性組成物
4を塗布した。これを窒素気流下でメタルハライドラン
プにより360nmの強度が60mW/cm2(600W
/m2)の紫外線を10秒間照射して、多孔質体4を得
た。照射前には半透明であった塗膜が照射後には、白色
に変化した。多孔質体4を電子顕微鏡で観察した結果、
粒径が約0.5μmの粒子が互いに融着して網状になっ
ていた。網の孔径は約3μmであった。また、空孔内に
シリコーン樹脂微粒子が観察された。
に、350メッシュのスクリーンを用いて重合性組成物
4を塗布した。これを窒素気流下でメタルハライドラン
プにより360nmの強度が60mW/cm2(600W
/m2)の紫外線を10秒間照射して、多孔質体4を得
た。照射前には半透明であった塗膜が照射後には、白色
に変化した。多孔質体4を電子顕微鏡で観察した結果、
粒径が約0.5μmの粒子が互いに融着して網状になっ
ていた。網の孔径は約3μmであった。また、空孔内に
シリコーン樹脂微粒子が観察された。
【0064】(印刷試験)多孔質体4に染料系インクジ
ェットプリンターのエプソンPM−900Cを用いてテ
ストパターンの印刷を行った。その結果、インク吸収性
が良好(印刷終了後インクが既に乾いた)で、滲みもな
く、発色性もよく鮮明な画質が得られた。
ェットプリンターのエプソンPM−900Cを用いてテ
ストパターンの印刷を行った。その結果、インク吸収性
が良好(印刷終了後インクが既に乾いた)で、滲みもな
く、発色性もよく鮮明な画質が得られた。
【0065】[実施例5] (重合性組成物の調整)メタクリル酸(和光純薬(株)
製)50部、ユニディックV−4263(大日本インキ
化学工業(株)製の3官能ウレタンアクリレート)45
部、「ライトアクリレート1,9NDA」(共栄社(株)
製の1,9−ノナンジオールジアクリレート)5部、
「イルガキュアー184」(日本チバガイギー社製の紫
外線重合開始剤)4部、を均一に混合して、重合性組成
物5を得た。
製)50部、ユニディックV−4263(大日本インキ
化学工業(株)製の3官能ウレタンアクリレート)45
部、「ライトアクリレート1,9NDA」(共栄社(株)
製の1,9−ノナンジオールジアクリレート)5部、
「イルガキュアー184」(日本チバガイギー社製の紫
外線重合開始剤)4部、を均一に混合して、重合性組成
物5を得た。
【0066】(多孔質体の作製)不織布(日本バイリー
ン(株)製のMF−90)の上に、フィルムアプリケータ
ーを用いて重合性組成物5を厚さが100μmと成るよ
うに塗布した。これを窒素気流下でメタルハライドラン
プにより360nmの強度が60mW/cm2(600W
/m2)の紫外線を60秒間照射して、多孔質体5を得
た。照射前には透明であった塗膜が照射後には、白色に
変化した。
ン(株)製のMF−90)の上に、フィルムアプリケータ
ーを用いて重合性組成物5を厚さが100μmと成るよ
うに塗布した。これを窒素気流下でメタルハライドラン
プにより360nmの強度が60mW/cm2(600W
/m2)の紫外線を60秒間照射して、多孔質体5を得
た。照射前には透明であった塗膜が照射後には、白色に
変化した。
【0067】多孔質体4を電子顕微鏡で観察した結果、
粒径が約0.5μmの粒子が互いに融着して網状になっ
ている。網の孔径が約3μmであった。
粒径が約0.5μmの粒子が互いに融着して網状になっ
ている。網の孔径が約3μmであった。
【0068】(濾過試験)多孔質体5を用い、東洋濾紙
(株)製の濾過装置UHP−90Kにより、0.5kg/
cm2(0.05MPa)での水透過流束を測定したと
ころ、その値が23000(L/m2−hr−kg−c
m-2)であった。
(株)製の濾過装置UHP−90Kにより、0.5kg/
cm2(0.05MPa)での水透過流束を測定したと
ころ、その値が23000(L/m2−hr−kg−c
m-2)であった。
【0069】
【発明の効果】本発明により、簡便な方法で多孔質体を
製造する方法を提供することができる。また、本発明に
より、良好なインク吸収性、定着性及びインク発色性を
呈し、かつインクの種類による印刷特性のバラツキを抑
制することが可能な優れた記録材料を簡便な方法で提供
することができる。
製造する方法を提供することができる。また、本発明に
より、良好なインク吸収性、定着性及びインク発色性を
呈し、かつインクの種類による印刷特性のバラツキを抑
制することが可能な優れた記録材料を簡便な方法で提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 35:00 B29K 35:00 67:00 67:00 69:00 69:00 B29L 9:00 B29L 9:00 Fターム(参考) 2H086 BA14 BA15 BA19 BA21 BA22 4F212 AA13 AA21D AA24 AA28 AG03 AG20 UA13 UB01 UC05 UC08 UE21 UE27 UG05 UH21 UN03 UN06 UN29 4J011 CA01 CA03 CA08
Claims (10)
- 【請求項1】 原料として、重合性化合物(a)を重合
させて得られる重合体(b)と相溶しないことを特徴と
する重合性化合物(a)を必須成分として含有する重合
性組成物(I)を用い、該原料を賦形したのち重合させ
る多孔質体の製造方法。 - 【請求項2】 重合性化合物(a)として、重合性化合
物(a)に対する重合体(b)の溶解度が25℃で10
0ppm以下の重合性化合物を用いることを特徴とする
請求項1に記載の多孔質体の製造方法。 - 【請求項3】 重合性化合物(a)がメタクリル酸であ
ることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔質体の
製造方法。 - 【請求項4】 多孔質体が、粒径0.1〜3μmの微粒
子からなる多孔質体であることを特徴とする請求項1〜
3のいずれか一項に記載の多孔質体の製造方法。 - 【請求項5】 多孔質体が、直径0.1〜10μmの連
通孔を有する多孔質体であることを特徴とする請求項1
〜4のいずれか一項に記載の多孔質体の製造方法。 - 【請求項6】 重合性組成物(I)に含まれる重合性化
合物(a)の含有率が40〜100重量%であることを
特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の多孔質
体の製造方法。 - 【請求項7】 多孔質体が、架橋構造を有する重合体か
らなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に
記載の多孔質体の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項に記載の製
造方法によって製造された多孔質体からなるインク受理
層と基材とからなる記録材料。 - 【請求項9】 基材が、樹脂、紙、または布である請求
項8に記載の記録材料。 - 【請求項10】 樹脂が、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、ポリスチレンであることを特徴
とする請求項9に記載の記録材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001099685A JP2002293807A (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | 多孔質体の製造方法および記録材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001099685A JP2002293807A (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | 多孔質体の製造方法および記録材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002293807A true JP2002293807A (ja) | 2002-10-09 |
Family
ID=18953200
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001099685A Pending JP2002293807A (ja) | 2001-03-30 | 2001-03-30 | 多孔質体の製造方法および記録材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002293807A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011021202A (ja) * | 2010-10-04 | 2011-02-03 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像記録用組成物、画像記録用インクセット、及び記録装置 |
US8546466B2 (en) | 2008-09-26 | 2013-10-01 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Image recording composition, ink set for image recording, recording apparatus, and image recording method |
-
2001
- 2001-03-30 JP JP2001099685A patent/JP2002293807A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8546466B2 (en) | 2008-09-26 | 2013-10-01 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Image recording composition, ink set for image recording, recording apparatus, and image recording method |
JP2011021202A (ja) * | 2010-10-04 | 2011-02-03 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像記録用組成物、画像記録用インクセット、及び記録装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050810 |