JP2002293776A - 2−アルキルベンゾフラン類の製造方法 - Google Patents

2−アルキルベンゾフラン類の製造方法

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JP2002293776A
JP2002293776A JP2001096476A JP2001096476A JP2002293776A JP 2002293776 A JP2002293776 A JP 2002293776A JP 2001096476 A JP2001096476 A JP 2001096476A JP 2001096476 A JP2001096476 A JP 2001096476A JP 2002293776 A JP2002293776 A JP 2002293776A
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carbon atoms
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JP2001096476A
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Hitoshi Kano
仁志 狩野
Kenji Furukami
賢治 古上
Yukio Iida
幸生 飯田
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2−アルキルベンゾフラン類を工業的に安価
かつ高収率で製造する方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1); 【化1】 (式中、R1は、炭素数2〜5のアルキル基を示し、R2
は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ホ
ルミル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜5の
アルキルカルボニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基ま
たは炭素数1〜4のアルキルスルホニル基を示す。)で
表されるO−アリールオキシム類を鉱酸とルイス酸の存
在下で環化することを特徴とする一般式(2); 【化2】 (式中、R1およびR2は前記と同様である。)で表され
る2−アルキルベンゾフラン類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2−アルキルベン
ゾフラン類の製造方法に関する。2−アルキルベンゾフ
ラン類は、医薬、農薬、機能性材料等の合成中間体とし
て有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】2−アルキルベンゾフラン類の製造方法
としては、従来より種々の方法が知られている。例え
ば、以下の方法が挙げられる。
【0003】(1)ウイッティヒ塩と酸無水物との反応
による方法(Tetrahedron Lett,2
3,2145(1979))
【0004】
【化3】
【0005】(2)ベンゾフランとアルキルリチウムと
の反応による方法(Tetrahedron Let
t,24,609(1983))
【0006】
【化4】
【0007】(3)クロム錯体の転位反応を利用した方
法(Tetrahedron Lett,43,584
1(1987))
【0008】
【化5】
【0009】(4)O−アリールオキシム類の転位反応
を利用した方法(Synthesis,192(198
7))
【0010】
【化6】
【0011】しかしながら、上記(1)のウイッティヒ
塩と酸無水物との反応による方法は、ウイッティヒ塩の
入手が難しいだけでなく、リンを含む廃水の処理が必要
であり経済的に不利である。上記(2)のベンゾフラン
とアルキルリチウムとの反応による方法は、アルキルリ
チウムが不安定であり、安全上問題がある。上記(3)
のクロム錯体の転位反応を利用した方法は、クロム錯体
の入手が難しいだけでなく、クロムを含む廃水の処理が
必要であり経済的に不利である。上記(4)のO−アリ
ールオキシム類の転位反応を利用した方法は、2位と3
位に置換した2,3−ジアルキルベンゾフラン類が副生
し、目的物の選択性も低く、収率が低いといった問題が
ある。したがって、これらの方法は、何れも工業的に適
した方法とは言い難い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2−アルキ
ルベンゾフラン類を工業的に安価かつ高収率で製造する
方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、O−アリールオキシム
類を鉱酸とルイス酸の存在下で環化することにより、2
−アルキルベンゾフラン類を工業的に安価かつ高収率で
製造することができることを見いだした。
【0014】すなわち、本発明は、下記に示すとおりの
2−アルキルベンゾフラン類の製造方法を提供するもの
である。 項1. 一般式(1);
【0015】
【化7】
【0016】(式中、R1は、炭素数2〜5のアルキル
基を示し、R2は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基、ニトロ基、ホルミル基、炭素数1〜4のアルキル
基、炭素数2〜5のアルキルカルボニル基、炭素数1〜
4のアルコキシ基または炭素数1〜4のアルキルスルホ
ニル基を示す。)で表されるO−アリールオキシム類を
鉱酸とルイス酸の存在下で環化することを特徴とする一
般式(2);
【0017】
【化8】
【0018】(式中、R1およびR2は前記と同様であ
る。)で表される2−アルキルベンゾフラン類の製造方
法。 項2. 鉱酸が硫酸である項1に記載の2−アルキルベ
ンゾフラン類の製造方法。 項3. ルイス酸が塩化亜鉛である項1または2に記載
の2−アルキルベンゾフラン類の製造方法。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明においては、O−アリール
オキシム類を鉱酸の存在下で環化する反応において、ル
イス酸を共存させることにより選択性が著しく向上し、
2位置換体である2−アルキルベンゾフラン類を工業的
に安価かつ高収率で製造することができる。
【0020】本発明で用いられるO−アリールオキシム
類は、下記一般式(1)で表される化合物である。
【0021】
【化9】
【0022】式中、R1は、炭素数2〜5のアルキル基
を表し、その具体例としては、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s
ec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル
基、イソペンチル基等を挙げることができる。
【0023】式中、R2は、水素原子、ハロゲン原子、
シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、炭素数1〜4のアル
キル基、炭素数2〜5のアルキルカルボニル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基または炭素数1〜4のアルキルス
ルホニル基を表す。
【0024】上記炭素数1〜4のアルキル基の具体例と
しては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基等を挙げることができる。
【0025】上記炭素数2〜5のアルキルカルボニル基
の具体例としては、アセチル基、エチルカルボニル基、
n−プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル
基、n−ブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニ
ル基、tert−ブチルカルボニル基等を挙げることが
できる。
【0026】上記炭素数1〜4のアルコキシ基の具体例
としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブト
キシ基、tert−ブトキシ基等を挙げることができ
る。
【0027】上記炭素数1〜4のアルキルスルホニル基
の具体例としては、メチルスルホニル基、エチルスルホ
ニル基、n−プロピルスルホニル基、イソプロピルスル
ホニル基、n−ブチルスルホニル基、sec−ブチルス
ルホニル基、tert−ブチルスルホニル基等を挙げる
ことができる。
【0028】上記一般式(1)で表されるO−アリール
オキシム類の具体例としては、O−フェニル−2−ブタ
ノンオキシム、O−(4−ニトロフェニル)−2−ブタ
ノンオキシム、O−(4−メチルフェニル)−2−ブタ
ノンオキシム、O−(4−メチルスルホニルフェニル)
−2−ブタノンオキシム、O−(4−ニトロフェニル)
−2−ペンタノンオキシム、O−(4−アセチルフェニ
ル)−2−ペンタノンオキシム、O−(4−シアノフェ
ニル)−2−ペンタノンオキシム、O−(4−クロロフ
ェニル)−2−ペンタノンオキシム、O−(4−メトキ
シフェニル)−2−ペンタノンオキシム、O−(4−ホ
ルミルフェニル)−2−ペンタノンオキシム、O−(3
−ニトロフェニル)−2−ペンタノンオキシム、O−フ
ェニル−2−ヘキサノンオキシム、O−(4−ニトロフ
ェニル)−2−ヘキサノンオキシム、O−(3−ニトロ
フェニル)−2−ヘキサノンオキシム、O−(2−ニト
ロフェニル)−2−ヘキサノンオキシム、O−(4−ア
セチルフェニル)−2−ヘキサノンオキシム、O−(2
−アセチルフェニル)−2−ヘキサノンオキシム、O−
(3−クロロフェニル)−2−ヘキサノンオキシム、O
−(4−クロロフェニル)−2−ヘキサノンオキシム、
O−(4−メトキシフェニル)−2−ヘキサノンオキシ
ム、O−(4−ホルミルフェニル)−2−ヘキサノンオ
キシム、O−(4−シアノフェニル)−2−ヘキサノン
オキシム、O−(2−シアノフェニル)−2−ヘキサノ
ンオキシム、O−(4−ニトロフェニル)−2−ヘプタ
ノンオキシム、O−(4−クロロフェニル)−2−ヘプ
タノンオキシム、O−(4−シアノフェニル)−2−ヘ
プタノンオキシム、O−(4−ニトロフェニル)−5−
メチル−2−ヘキサノンオキシム、O−(4−ニトロフ
ェニル)−4−メチル−2−ペンタノンオキシム、O−
(4−クロロフェニル)−3,3−ジメチル−2−ブタ
ノンオキシム、O−(4−ニトロフェニル)−3,3−
ジメチル−2−ブタノンオキシム、O−(4−シアノフ
ェニル)−3,3−ジメチル−2−ブタノンオキシム等
を挙げることができる。
【0029】本発明で用いられる鉱酸としては、例え
ば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等を挙げることができ
る。これらの中でも、比較的短時間に反応が進行する観
点から、硫酸が好適に用いられる。
【0030】上記鉱酸の使用量は、O−アリールオキシ
ム類に対して0.1〜15倍モル、好ましくは0.2〜
10倍モル、より好ましくは0.3〜5倍モルである。
鉱酸の使用量が0.1倍モル未満の場合、不純物である
2位と3位に置換した2,3−ジアルキルベンゾフラン
類が副生しやすく、収率および純度が低下するおそれが
ある。また、鉱酸の使用量が15倍モルを超える場合、
使用量に見合う効果がなく経済的でない。
【0031】本発明で用いられるルイス酸としては、例
えば、塩化アルミニウム、塩化第二鉄、三フッ化ホウ
素、塩化亜鉛、塩化第二銅等を挙げることができる。こ
れらの中でも、副生成物の生成がより少ない観点から、
塩化亜鉛が好適に用いられる。
【0032】上記ルイス酸の使用量は、O−アリールオ
キシム類に対して0.005〜10倍モル、好ましくは
0.01〜5倍モル、より好ましくは0.02〜2倍モ
ルである。ルイス酸の使用量が0.005倍モル未満の
場合、不純物である2位と3位に置換した2,3−ジア
ルキルベンゾフラン類が副生しやすく、収率および純度
が低下するおそれがある。また、ルイス酸の使用量が1
0倍モルを超える場合、使用量に見合う効果がなく経済
的でない。
【0033】反応溶媒としては、上記鉱酸および上記ル
イス酸を溶媒として用いても良いが、例えば、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類;
ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ヘキ
サン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;トルエン、キシ
レン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香
族炭化水素類;塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素
化炭化水素類;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等を挙げるこ
とができる。
【0034】上記反応溶媒の使用量は、通常、O−アリ
ールオキシム類に対して50倍重量以下、好ましくは3
0倍重量以下である。反応溶媒が50倍重量を超える場
合、経済的でないばかりか容積効率が悪化するおそれが
ある。
【0035】反応温度は、−10〜150℃、好ましく
は0〜130℃、より好ましくは20〜100℃であ
る。反応温度が−10℃未満の場合、反応速度が遅くな
り、反応に長時間を要するおそれがある。また、反応温
度が150℃を超える場合、副反応が起こりやすく、収
率および純度が低下するおそれがある。反応時間は、反
応温度により異なるが、通常、1〜15時間である。
【0036】かくして得られた2−アルキルベンゾフラ
ン類は、通常の抽出、晶析、蒸留等の方法により、容易
に単離、精製することができる。また、得られた2−ア
ルキルベンゾフラン類を、再結晶やシリカゲルクロマト
グラフィー等により、精製することもできる。
【0037】本発明により得られる2−アルキルベンゾ
フラン類は、下記一般式(2)で表される化合物であ
る。
【0038】
【化10】
【0039】式中、R1、R2は、前記一般式(1)と同
様である。
【0040】上記2−アルキルベンゾフラン類の具体例
としては、2−エチルベンゾフラン、2−エチル−5−
ニトロベンゾフラン、2−エチル−5−メチルベンゾフ
ラン、2−エチル−5−メチルスルホニルベンゾフラ
ン、2−n−プロピル−5−ニトロベンゾフラン、2−
n−プロピル−5−アセチルベンゾフラン、2−n−プ
ロピル−5−シアノベンゾフラン、2−n−プロピル−
5−クロロベンゾフラン、2−n−プロピル−5−メト
キシベンゾフラン、2−n−プロピル−5−ホルミルベ
ンゾフラン、2−n−プロピル−4−ニトロベンゾフラ
ン、2−n−ブチルベンゾフラン、2−n−ブチル−5
−ニトロベンゾフラン、2−n−ブチル−4−ニトロベ
ンゾフラン、2−n−ブチル−7−ニトロベンゾフラ
ン、2−n−ブチル−5−アセチルベンゾフラン、2−
n−ブチル−7−アセチルベンゾフラン、2−n−ブチ
ル−4−クロロベンゾフラン、2−n−ブチル−5−ク
ロロベンゾフラン、2−n−ブチル−5−メトキシベン
ゾフラン、2−n−ブチル−5−ホルミルベンゾフラ
ン、2−n−ブチル−5−シアノベンゾフラン、2−n
−ブチル−7−シアノベンゾフラン、2−n−ペンチル
−5−ニトロベンゾフラン、2−n−ペンチル−5−ク
ロロベンゾフラン、2−n−ペンチル−5−シアノベン
ゾフラン、2−(3'−メチルブチル)−5−ニトロベ
ンゾフラン、2−(2'−メチルプロピル)−5−ニト
ロベンゾフラン、2−tert−ブチル−5−クロロベ
ンゾフラン、2−tert−ブチル−5−ニトロベンゾ
フラン、2−tert−ブチル−5−シアノベンゾフラ
ン等を挙げることができる。
【0041】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明は、これらの実施例に何等限定され
るものではない。
【0042】実施例1 撹拌機、温度計、滴下ロートおよびリービッヒ冷却管を
備え付けた500ml容の四つ口フラスコに、O−(4
−ニトロフェニル)−2−ブタノンオキシム20.8g
(0.10モル)、塩化亜鉛20.5g(0.15モ
ル)、エタノール100gを仕込み、氷水浴で冷却しな
がら98重量%硫酸39.2g(0.40モル)を10
℃以下で2時間を要して滴下した。滴下終了後、80℃
に昇温して還流下で4時間反応させた。
【0043】反応終了後、氷水中に反応液およびエーテ
ルを添加して抽出、分液し、エーテル層を得た。得られ
たエーテル層からエーテルを留去し、得られた残渣をヘ
キサン/酢酸エチル(重量比5:1)を溶出液としたシ
リカゲルクロマトグラフィーにより精製して、2−エチ
ル−5−ニトロベンゾフラン17.1g(0.089モ
ル)を得た。O−(4−ニトロフェニル)−2−ブタノ
ンオキシムに対する収率は89.4%であった。得られ
た2−エチル−5−ニトロベンゾフランの純度は、高速
液体クロマトグラフィーで測定した結果、98.7%で
あった。
【0044】実施例2 実施例1において、O−(4−ニトロフェニル)−2−
ブタノンオキシム20.8gに代えてO−(4−ニトロ
フェニル)−2−ヘキサノンオキシム23.6g(0.
10モル)を用いた以外は実施例1と同様にして、2−
n−ブチル−5−ニトロベンゾフラン17.5g(0.
080モル)を得た。O−(4−ニトロフェニル)−2
−ヘキサノンオキシムに対する収率は79.8%であっ
た。得られた2−n−ブチル−5−ニトロベンゾフラン
の純度は、高速液体クロマトグラフィーで測定した結
果、95.1%であった。
【0045】実施例3 実施例1において、O−(4−ニトロフェニル)−2−
ブタノンオキシム20.8gに代えてO−(4−メトキ
シフェニル)−2−ヘキサノンオキシム22.1g
(0.10モル)を用いた以外は実施例1と同様にし
て、2−n−ブチル−5−メトキシベンゾフラン13.
8g(0.068モル)を得た。O−(4−メトキシフ
ェニル)−2−ヘキサノンオキシムに対する収率は6
7.5%であった。得られた2−n−ブチル−5−メト
キシベンゾフランの純度は、高速液体クロマトグラフィ
ーで測定した結果、94.1%であった。
【0046】実施例4 実施例1において、O−(4−ニトロフェニル)−2−
ブタノンオキシム20.8gに代えてO−(2−シアノ
フェニル)−2−ヘキサノンオキシム21.6g(0.
10モル)を用いた以外は実施例1と同様にして、2−
n−ブチル−7−シアノベンゾフラン12.2g(0.
061モル)を得た。O−(2−シアノフェニル)−2
−ヘキサノンオキシムに対する収率は61.2%であっ
た。得られた2−n−ブチル−7−シアノベンゾフラン
の純度は、高速液体クロマトグラフィーで測定した結
果、97.9%であった。
【0047】実施例5 実施例1において、O−(4−ニトロフェニル)−2−
ブタノンオキシム20.8gに代えてO−(4−クロロ
フェニル)−3,3−ジメチル−2−ブタノンオキシム
22.6g(0.10モル)を用いた以外は実施例1と
同様にして、2−tert−ブチル−5−クロロベンゾ
フラン16.4g(0.078モル)を得た。O−(4
−クロロフェニル)−3,3−ジメチル−2−ブタノン
オキシムに対する収率は78.6%であった。得られた
2−tert−ブチル−5−クロロベンゾフランの純度
は、高速液体クロマトグラフィーで測定した結果、9
8.7%であった。
【0048】実施例6 撹拌機、温度計、滴下ロートおよびリービッヒ冷却管を
備え付けた100ml容の四つ口フラスコに、O−(4
−ホルミルフェニル)−2−ペンタノンオキシム20.
5g(0.10モル)、塩化亜鉛0.34g(0.00
25モル)を仕込み、氷水浴で冷却しながら98重量%
硫酸4.9g(0.05モル)を10℃以下で1時間を
要して滴下した。滴下終了後、80℃に昇温して還流下
で9時間反応させた。
【0049】反応終了後、氷水中に反応液およびエーテ
ルを添加して抽出、分液し、エーテル層を得た。得られ
たエーテル層からエーテルを留去し、得られた残渣をヘ
キサン/酢酸エチル(重量比4:1)を溶出液としたシ
リカゲルクロマトグラフィーにより精製して、2−n−
プロピル−5−ホルミルベンゾフラン13.4g(0.
071モル)を得た。O−(4−ホルミルフェニル)−
2−ペンタノンオキシムに対する収率は71.3%であ
った。得られた2−n−プロピル−5−ホルミルベンゾ
フランの純度は、高速液体クロマトグラフィーで測定し
た結果、95.1%であった。
【0050】実施例7 撹拌機、温度計、滴下ロートおよびリービッヒ冷却管を
備え付けた200ml容の四つ口フラスコに、O−(4
−アセチルフェニル)−2−ヘキサノンオキシム23.
3g(0.10モル)、塩化亜鉛1.3g(0.001
モル)、エタノール50gを仕込み、氷水浴で冷却しな
がら98重量%硫酸9.8g(0.10モル)を30℃
以下で1時間を要して滴下した。滴下終了後、80℃に
昇温して還流下で7時間反応させた。
【0051】反応終了後、氷水中に反応液およびエーテ
ルを添加して抽出、分液し、エーテル層を得た。得られ
たエーテル層からエーテルを留去し、得られた残渣をヘ
キサン/酢酸エチル(重量比6:1)を溶出液としたシ
リカゲルクロマトグラフィーにより精製して、2−n−
ブチル−5−アセチルベンゾフラン16.3g(0.0
75モル)を得た。O−(4−アセチルフェニル)−2
−ヘキサノンオキシムに対する収率は75.5%であっ
た。得られた2−n−ブチル−5−アセチルベンゾフラ
ンの純度は、高速液体クロマトグラフィーで測定した結
果、96.3%であった。
【0052】実施例8 撹拌機、温度計、滴下ロートおよびリービッヒ冷却管を
備え付けた200ml容の四つ口フラスコに、O−(4
−メチルスルホニルフェニル)−2−ブタノンオキシム
24.1g(0.10モル)、塩化亜鉛13.6g
(0.1モル)を仕込み、氷水浴で冷却しながら98重
量%硫酸19.6g(0.20モル)を30℃以下で2
時間を要して滴下した。滴下終了後、50℃に昇温して
9時間反応させた。
【0053】反応終了後、氷水中に反応液およびエーテ
ルを添加して抽出、分液し、エーテル層を得た。得られ
たエーテル層からエーテルを留去し、得られた残渣をヘ
キサン/酢酸エチル(重量比2:1)を溶出液としたシ
リカゲルクロマトグラフィーにより精製して、2−エチ
ル−5−メチルスルホニルベンゾフラン15.3g
(0.068モル)を得た。O−(4−メチルスルホニ
ルフェニル)−2−ブタノンオキシムに対する収率は6
8.3%であった。得られた2−エチル−5−メチルス
ルホニルベンゾフランの純度は、高速液体クロマトグラ
フィーで測定した結果、94.8%であった。
【0054】実施例9 実施例8において、O−(4−メチルスルホニルフェニ
ル)−2−ブタノンオキシム24.1gに代えてO−
(4−メチルフェニル)−2−ブタノンオキシム17.
7g(0.10モル)を用いた以外は実施例8と同様に
して、2−エチル−5−メチルベンゾフラン11.7g
(0.073モル)を得た。O−(4−メチルフェニ
ル)−2−ブタノンオキシムに対する収率は73.1%
であった。得られた2−エチル−5−メチルベンゾフラ
ンの純度は、高速液体クロマトグラフィーで測定した結
果、96.9%であった。
【0055】比較例1 実施例1において、塩化亜鉛を用いない以外は実施例1
と同様にして、2−エチル−5−ニトロベンゾフラン
8.9g(0.047モル)を得た。O−(4−ニトロ
フェニル)−2−ブタノンオキシムに対する収率は4
6.6%であった。得られた2−エチル−5−ニトロベ
ンゾフランの純度は、高速液体クロマトグラフィーで測
定した結果、88.1%であった。
【0056】比較例2 実施例6において、塩化亜鉛を用いない以外は実施例6
と同様にして、2−n−プロピル−5−ホルミルベンゾ
フラン8.1g(0.043モル)を得た。O−(4−
ホルミルフェニル)−2−ペンタノンオキシムに対する
収率は43.2%であった。得られた2−n−プロピル
−5−ホルミルベンゾフランの純度は、高速液体クロマ
トグラフィーで測定した結果、82.5%であった。
【0057】
【発明の効果】本発明によると、医薬、農薬、機能性材
料等の合成中間体として有用な2−アルキルベンゾフラ
ン類を、工業的に安価かつ高収率で製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 幸生 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社精密化学品研究所内 Fターム(参考) 4C037 PA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1); 【化1】 (式中、R1は、炭素数2〜5のアルキル基を示し、R2
    は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ホ
    ルミル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜5の
    アルキルカルボニル基、炭素数1〜4のアルコキシ基ま
    たは炭素数1〜4のアルキルスルホニル基を示す。)で
    表されるO−アリールオキシム類を鉱酸とルイス酸の存
    在下で環化することを特徴とする一般式(2); 【化2】 (式中、R1およびR2は前記と同様である。)で表され
    る2−アルキルベンゾフラン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 鉱酸が硫酸である請求項1に記載の2−
    アルキルベンゾフラン類の製造方法。
  3. 【請求項3】 ルイス酸が塩化亜鉛である請求項1また
    は2に記載の2−アルキルベンゾフラン類の製造方法。
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