JP2002292759A - プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents
プラスチックレンズの製造方法Info
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- JP2002292759A JP2002292759A JP2001104616A JP2001104616A JP2002292759A JP 2002292759 A JP2002292759 A JP 2002292759A JP 2001104616 A JP2001104616 A JP 2001104616A JP 2001104616 A JP2001104616 A JP 2001104616A JP 2002292759 A JP2002292759 A JP 2002292759A
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- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】光学的に仕上げられた第一面と、後に所望の形
状に加工される第二面を有するセミフィニッシュレンズ
の、前記第二面を所望の形状に加工して仕上げるプラス
チックレンズの製造方法にあって、十分な光学精度を得
ることができるプラスチックレンズの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 セミフィニッシュレンズ第二面を、第二
面とほぼ同一の曲率を有する曲面体で受けてアニール
し、第二面全面を曲面体全面に接触させるように安定し
て変形させることで第一面を十分な形状精度に整え、そ
の後第二面を所望の形状に加工することで、レンズとし
て十分な光学精度を得ることができる。
状に加工される第二面を有するセミフィニッシュレンズ
の、前記第二面を所望の形状に加工して仕上げるプラス
チックレンズの製造方法にあって、十分な光学精度を得
ることができるプラスチックレンズの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 セミフィニッシュレンズ第二面を、第二
面とほぼ同一の曲率を有する曲面体で受けてアニール
し、第二面全面を曲面体全面に接触させるように安定し
て変形させることで第一面を十分な形状精度に整え、そ
の後第二面を所望の形状に加工することで、レンズとし
て十分な光学精度を得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的に仕上げら
れた第一面と、後に所望の形状に加工される第二面を有
するセミフィニッシュレンズの、前記第二面を所望の形
状に加工して仕上げるプラスチックレンズの製造方法に
関する。
れた第一面と、後に所望の形状に加工される第二面を有
するセミフィニッシュレンズの、前記第二面を所望の形
状に加工して仕上げるプラスチックレンズの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズは、眼鏡レンズ、カ
メラレンズ、ピックアップレンズ等の光学素子等に広く
用いられている。プラスチックレンズは、一般的に注型
成形または射出成形等により製造される。成形されたレ
ンズには、第一面、第二面ともに光学面を有しているレ
ンズと、第一面のみ光学面を有し、第二面は後に所望の
形状に加工されることを前提に予めレンズを厚くしてあ
るレンズ(以下、セミフィニッシュレンズ)とがある。
特に顧客の処方にあわせて数千種類のレンズを製造する
眼鏡レンズにおいては、第一面のみ光学面を有するセミ
フィニッシュレンズを成形し、後に第二面を所望の形状
に加工する製造方法が多く用いられている。
メラレンズ、ピックアップレンズ等の光学素子等に広く
用いられている。プラスチックレンズは、一般的に注型
成形または射出成形等により製造される。成形されたレ
ンズには、第一面、第二面ともに光学面を有しているレ
ンズと、第一面のみ光学面を有し、第二面は後に所望の
形状に加工されることを前提に予めレンズを厚くしてあ
るレンズ(以下、セミフィニッシュレンズ)とがある。
特に顧客の処方にあわせて数千種類のレンズを製造する
眼鏡レンズにおいては、第一面のみ光学面を有するセミ
フィニッシュレンズを成形し、後に第二面を所望の形状
に加工する製造方法が多く用いられている。
【0003】しかし、特に予めレンズを厚くしてあるセ
ミフィニッシュレンズには、成形時の加熱および冷却あ
るいは重合収縮等により内部応力が多く残留している。
その応力の影響で、光学面を有しているべき第一面が変
形を受け十分な形状精度に達していない。十分な形状精
度に達していない第一面を有するセミフィニッシュレン
ズを用いて、第二面を所望の形状に加工してもレンズと
して十分な光学精度を得られない。
ミフィニッシュレンズには、成形時の加熱および冷却あ
るいは重合収縮等により内部応力が多く残留している。
その応力の影響で、光学面を有しているべき第一面が変
形を受け十分な形状精度に達していない。十分な形状精
度に達していない第一面を有するセミフィニッシュレン
ズを用いて、第二面を所望の形状に加工してもレンズと
して十分な光学精度を得られない。
【0004】そこで、セミフィニッシュレンズを一定の
温度で加熱した後、徐冷することでセミフィニッシュレ
ンズの内部応力を開放し、セミフィニッシュレンズの第
一面を十分な形状精度に整える工程(以下、アニール)を
経て、第二面を所望の形状に加工する製造方法が一般的
である。メニスカス形状のセミフィニッシュレンズにお
いては、平坦なパレットにセミフィニッシュレンズの凸
形状面を上向きに平置きし、アニールする方法が一般的
に用いられている。
温度で加熱した後、徐冷することでセミフィニッシュレ
ンズの内部応力を開放し、セミフィニッシュレンズの第
一面を十分な形状精度に整える工程(以下、アニール)を
経て、第二面を所望の形状に加工する製造方法が一般的
である。メニスカス形状のセミフィニッシュレンズにお
いては、平坦なパレットにセミフィニッシュレンズの凸
形状面を上向きに平置きし、アニールする方法が一般的
に用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年のプラス
チックレンズ用樹脂は、屈折率が高い一方で耐熱温度が
低く、かつ耐熱温度を越えた場合、外力により容易に変
形してしまう樹脂が増加している。このようなプラスチ
ックレンズ用樹脂からなるセミフィニッシュレンズを従
来の技術でアニールすると、セミフィニッシュレンズの
自重によりセミフィニッシュレンズの第一面、第二面と
もに不規則に熱変形を起こす。特に中心部の厚いセミフ
ィニッシュレンズは自重が大きく、熱変形量も大きい。
このように不規則に熱変形し、十分な形状精度に整えら
れていない第一面を有するセミフィニッシュレンズを用
いて、第二面を所望の形状に加工してもレンズとして十
分な光学精度を得られない。
チックレンズ用樹脂は、屈折率が高い一方で耐熱温度が
低く、かつ耐熱温度を越えた場合、外力により容易に変
形してしまう樹脂が増加している。このようなプラスチ
ックレンズ用樹脂からなるセミフィニッシュレンズを従
来の技術でアニールすると、セミフィニッシュレンズの
自重によりセミフィニッシュレンズの第一面、第二面と
もに不規則に熱変形を起こす。特に中心部の厚いセミフ
ィニッシュレンズは自重が大きく、熱変形量も大きい。
このように不規則に熱変形し、十分な形状精度に整えら
れていない第一面を有するセミフィニッシュレンズを用
いて、第二面を所望の形状に加工してもレンズとして十
分な光学精度を得られない。
【0006】一方、加熱温度はプラスチックレンズ用樹
脂固有の耐熱温度付近かそれ以上に加熱しないとセミフ
ィニッシュレンズの成形で生じた内部応力を開放し、セ
ミフィニッシュレンズの第一面を十分な形状精度に整え
るアニール本来の目的を達成できない。なお、上記のプ
ラスチック樹脂固有の耐熱温度とは、該プラスチック樹
脂がある温度になると、外力により変形してしまう温度
のことである。
脂固有の耐熱温度付近かそれ以上に加熱しないとセミフ
ィニッシュレンズの成形で生じた内部応力を開放し、セ
ミフィニッシュレンズの第一面を十分な形状精度に整え
るアニール本来の目的を達成できない。なお、上記のプ
ラスチック樹脂固有の耐熱温度とは、該プラスチック樹
脂がある温度になると、外力により変形してしまう温度
のことである。
【0007】光学的に仕上げられた第一面と、後に所望
の形状に加工される第二面を有するセミフィニッシュレ
ンズの、前記第二面を所望の形状に加工して仕上げるプ
ラスチックレンズの製造方法にあって、セミフィニッシ
ュレンズの第一面を十分な形状精度に整えることは重要
な課題である。
の形状に加工される第二面を有するセミフィニッシュレ
ンズの、前記第二面を所望の形状に加工して仕上げるプ
ラスチックレンズの製造方法にあって、セミフィニッシ
ュレンズの第一面を十分な形状精度に整えることは重要
な課題である。
【0008】そこで、本発明は、上記の点に鑑み成され
たものであって、セミフィニッシュレンズの第一面を十
分な形状精度に整えることが可能であり、後に第二面を
所望の形状に加工することで、レンズとして十分な光学
精度を得ることができるプラスチックレンズの製造方法
を提供することを目的とする。
たものであって、セミフィニッシュレンズの第一面を十
分な形状精度に整えることが可能であり、後に第二面を
所望の形状に加工することで、レンズとして十分な光学
精度を得ることができるプラスチックレンズの製造方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため、プラスチック樹脂製セミフィニッシュレ
ンズのアニールによって生じる第一面の変形が、第二面
の変形と連動していることに着目し、後に研磨されるセ
ミフィニッシュレンズの第二面を、第二面とほぼ同一の
曲率を有する曲面体で受けてアニールすることで、第二
面全面を曲面体全面に接触させるように安定して変形さ
せることが第一面を十分な形状精度に整えることに有効
であることを見出した。
達成するため、プラスチック樹脂製セミフィニッシュレ
ンズのアニールによって生じる第一面の変形が、第二面
の変形と連動していることに着目し、後に研磨されるセ
ミフィニッシュレンズの第二面を、第二面とほぼ同一の
曲率を有する曲面体で受けてアニールすることで、第二
面全面を曲面体全面に接触させるように安定して変形さ
せることが第一面を十分な形状精度に整えることに有効
であることを見出した。
【0010】また、後に加工されるセミフィニッシュレ
ンズの第二面を、第二面とほぼ同一の曲率を有する曲面
体で受けてアニールする際に、プラスチック樹脂の耐熱
温度以上の熱を加えることで、第二面全面をより安定し
て変形させることができ、第一面をより十分な形状精度
に整えることに有効であることを見出した。
ンズの第二面を、第二面とほぼ同一の曲率を有する曲面
体で受けてアニールする際に、プラスチック樹脂の耐熱
温度以上の熱を加えることで、第二面全面をより安定し
て変形させることができ、第一面をより十分な形状精度
に整えることに有効であることを見出した。
【0011】また、後に加工されるセミフィニッシュレ
ンズの第二面を、第二面とほぼ同一の曲率を有する曲面
体で受けてアニールする際に、成形する際に用いる成形
型を曲面体に用いることで、第二面全面をより安定して
変形させることができ、第一面をより十分な形状精度に
整えることに有効であることを見出した。
ンズの第二面を、第二面とほぼ同一の曲率を有する曲面
体で受けてアニールする際に、成形する際に用いる成形
型を曲面体に用いることで、第二面全面をより安定して
変形させることができ、第一面をより十分な形状精度に
整えることに有効であることを見出した。
【0012】また、中心部の厚みが2mm以上ある自重
が大きいセミフィニッシュレンズの第二面を、第二面と
ほぼ同一の曲率を有する曲面体で受けてアニールするこ
とで、第二面全面をより安定して変形させることがで
き、第一面をより十分な形状精度に整えることに有効で
あることを見出した。
が大きいセミフィニッシュレンズの第二面を、第二面と
ほぼ同一の曲率を有する曲面体で受けてアニールするこ
とで、第二面全面をより安定して変形させることがで
き、第一面をより十分な形状精度に整えることに有効で
あることを見出した。
【0013】従って、請求項1記載のプラスチックレン
ズの製造方法は、光学的に仕上げられた第一面と、後に
所望の形状に加工される第二面を有するセミフィニッシ
ュレンズの、前記第二面を所望の形状に加工して仕上げ
るプラスチックレンズの製造方法にあって、第二面とほ
ぼ同一の曲率を有する曲面体で受けて熱を加えた後、第
二面を所望の形状に加工することを特徴とするプラスチ
ックレンズの製造方法を提供する。
ズの製造方法は、光学的に仕上げられた第一面と、後に
所望の形状に加工される第二面を有するセミフィニッシ
ュレンズの、前記第二面を所望の形状に加工して仕上げ
るプラスチックレンズの製造方法にあって、第二面とほ
ぼ同一の曲率を有する曲面体で受けて熱を加えた後、第
二面を所望の形状に加工することを特徴とするプラスチ
ックレンズの製造方法を提供する。
【0014】請求項2記載のプラスチックレンズの製造
方法は、請求項1記載のプラスチックレンズの製造方法
において、プラスチック樹脂の耐熱温度以上の熱を加え
ることを特徴とするプラスチックレンズの製造方法を提
供する。
方法は、請求項1記載のプラスチックレンズの製造方法
において、プラスチック樹脂の耐熱温度以上の熱を加え
ることを特徴とするプラスチックレンズの製造方法を提
供する。
【0015】請求項3記載のプラスチックレンズの製造
方法は、請求項1または2記載のプラスチックレンズの
製造方法において、成形する際に用いる成形型を曲面体
に用いることを特徴とするプラスチックレンズの製造方
法を提供する。
方法は、請求項1または2記載のプラスチックレンズの
製造方法において、成形する際に用いる成形型を曲面体
に用いることを特徴とするプラスチックレンズの製造方
法を提供する。
【0016】請求項4記載のプラスチックレンズの製造
方法は、請求項1〜3いずれか記載のプラスチックレン
ズの製造方法において、セミフィニッシュレンズの中心
部の厚みが2mm以上あることを特徴とするプラスチッ
クレンズの製造方法を提供する。
方法は、請求項1〜3いずれか記載のプラスチックレン
ズの製造方法において、セミフィニッシュレンズの中心
部の厚みが2mm以上あることを特徴とするプラスチッ
クレンズの製造方法を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明は、下記の実施の形態に限定され
るものではない。
て説明するが、本発明は、下記の実施の形態に限定され
るものではない。
【0018】本発明に係るプラスチック樹脂組成物の種
類は制限なく、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレ
タン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の様々なプラス
チック樹脂に適用することができるが、特にウレタン系
樹脂、エポキシ系樹脂に適用すると効果がある。
類は制限なく、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレ
タン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の様々なプラス
チック樹脂に適用することができるが、特にウレタン系
樹脂、エポキシ系樹脂に適用すると効果がある。
【0019】また、セミフィニッシュレンズの形状は、
両面凸、両面凹、メニスカス形状を問わない。また、第
一面の形状は凹凸どちらでも良く、球面形状、非球面形
状、自由曲面形状等を問わない。更に第二面の形状は凹
凸を問わないが、球面形状であることが望ましい。
両面凸、両面凹、メニスカス形状を問わない。また、第
一面の形状は凹凸どちらでも良く、球面形状、非球面形
状、自由曲面形状等を問わない。更に第二面の形状は凹
凸を問わないが、球面形状であることが望ましい。
【0020】また、本発明の方法は、第二面を所望の形
状に加工する前に実施すれば、プラスチック生地に適用
しても、プラスチックに色付けした後、あるいはプラス
チック表面にハードコート膜あるいは反射防止膜等を形
成した後に実施してもよい。また、本発明において使用
する曲面体は、第二面とほぼ同一の曲率半径を有してい
れば良いが、第二面との曲率半径の誤差1%以内が望ま
しい。
状に加工する前に実施すれば、プラスチック生地に適用
しても、プラスチックに色付けした後、あるいはプラス
チック表面にハードコート膜あるいは反射防止膜等を形
成した後に実施してもよい。また、本発明において使用
する曲面体は、第二面とほぼ同一の曲率半径を有してい
れば良いが、第二面との曲率半径の誤差1%以内が望ま
しい。
【0021】また、本発明において使用する曲面体の材
質はガラス、金属、セラミックス等であってよい。また
曲面体とセミフィニッシュレンズの第二面との融着を防
止するように、曲面体にフッ素樹脂、シリコーン樹脂等
のコーティングを施してあることが望ましい。
質はガラス、金属、セラミックス等であってよい。また
曲面体とセミフィニッシュレンズの第二面との融着を防
止するように、曲面体にフッ素樹脂、シリコーン樹脂等
のコーティングを施してあることが望ましい。
【0022】以下図面に基づいて実施例を説明するが、
本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。
本発明はこの実施例のみに限定されるものではない。
【0023】(実施例1)本実施例は、ウレタン樹脂製
プラスチック眼鏡レンズ(商品名セイコースーパーソブ
リン)の製造を行う実施例であり、図1に基づき説明す
る。
プラスチック眼鏡レンズ(商品名セイコースーパーソブ
リン)の製造を行う実施例であり、図1に基づき説明す
る。
【0024】凸面が第一面で設計曲率半径200mm、
凹面が第二面で設計曲率半径100mm、中心厚5m
m、直径80mmの耐熱温度約70℃のウレタン樹脂製
メニスカス形状セミフィニッシュレンズを注型によって
成形した。成形後の第一面の曲率半径は設計値に対し2
〜3%の誤差があった。
凹面が第二面で設計曲率半径100mm、中心厚5m
m、直径80mmの耐熱温度約70℃のウレタン樹脂製
メニスカス形状セミフィニッシュレンズを注型によって
成形した。成形後の第一面の曲率半径は設計値に対し2
〜3%の誤差があった。
【0025】次に、セミフィニッシュレンズ1を、第二
面の成形に用いた曲率半径200mmのガラス製曲面体
4の上に、セミフィニッシュレンズ第二面3を下向きに
載せ、加熱炉に入れた。その後、加熱炉を30分かけて
常温から100℃まで昇温させ、1時間保持した後、3
0分かけて常温となるまで徐冷し、セミフィニッシュレ
ンズとガラス製成形型を取り出した。第一面2の曲率半
径の誤差は設計値に対し1%以内に減少した。
面の成形に用いた曲率半径200mmのガラス製曲面体
4の上に、セミフィニッシュレンズ第二面3を下向きに
載せ、加熱炉に入れた。その後、加熱炉を30分かけて
常温から100℃まで昇温させ、1時間保持した後、3
0分かけて常温となるまで徐冷し、セミフィニッシュレ
ンズとガラス製成形型を取り出した。第一面2の曲率半
径の誤差は設計値に対し1%以内に減少した。
【0026】次に、セミフィニッシュレンズの第二面を
曲率半径150mmに研磨加工し、中心厚1.5mmの
眼鏡レンズを得た。その眼鏡レンズは度数、収差共に十
分な光学精度であった。
曲率半径150mmに研磨加工し、中心厚1.5mmの
眼鏡レンズを得た。その眼鏡レンズは度数、収差共に十
分な光学精度であった。
【0027】(比較例1)本比較例は、ウレタン樹脂製
プラスチック眼鏡レンズ(商品名セイコースーパーソブ
リン)の製造を行う比較例であり、図2に基づき説明す
る。
プラスチック眼鏡レンズ(商品名セイコースーパーソブ
リン)の製造を行う比較例であり、図2に基づき説明す
る。
【0028】凸面が第一面で設計曲率半径200mm、
凹面が第二面で設計曲率半径100mm、中心厚が5m
m、直径80mmの耐熱温度約70℃のウレタン樹脂製
メニスカス形状セミフィニッシュレンズを注型によって
成形した。成形後の第一面の曲率半径は設計値に対し2
〜3%の誤差があった。
凹面が第二面で設計曲率半径100mm、中心厚が5m
m、直径80mmの耐熱温度約70℃のウレタン樹脂製
メニスカス形状セミフィニッシュレンズを注型によって
成形した。成形後の第一面の曲率半径は設計値に対し2
〜3%の誤差があった。
【0029】次に、セミフィニッシュレンズ1を、曲面
体を使用せずに、第二面3を下向きに平坦なパレット5
の上に平置きし、加熱炉に実施例1と同一条件で加熱徐
冷し、セミフィニッシュレンズを取り出した。第一面2
の曲率半径の誤差は設計値に対し5%以上に増大した。
体を使用せずに、第二面3を下向きに平坦なパレット5
の上に平置きし、加熱炉に実施例1と同一条件で加熱徐
冷し、セミフィニッシュレンズを取り出した。第一面2
の曲率半径の誤差は設計値に対し5%以上に増大した。
【0030】次に、セミフィニッシュレンズの第二面を
曲率半径150mmに研磨加工し、中心厚1.5mmの
眼鏡レンズを得た。その眼鏡レンズは、セミフィニッシ
ュレンズ第一面の変形がレンズの度数、収差の誤差とな
ってあらわれ十分な光学精度が得られなかった。
曲率半径150mmに研磨加工し、中心厚1.5mmの
眼鏡レンズを得た。その眼鏡レンズは、セミフィニッシ
ュレンズ第一面の変形がレンズの度数、収差の誤差とな
ってあらわれ十分な光学精度が得られなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明のプラスチックレンズの製造方法
によれば、成形時に生じたセミフィニッシュレンズの光
学面であるべき第一面の形状誤差を、アニールにより十
分な形状に整え、その後第二面を所望の形状に加工する
ことで、十分な光学精度のレンズを製造することができ
る。
によれば、成形時に生じたセミフィニッシュレンズの光
学面であるべき第一面の形状誤差を、アニールにより十
分な形状に整え、その後第二面を所望の形状に加工する
ことで、十分な光学精度のレンズを製造することができ
る。
【図1】実施例1で用いたセミフィニッシュレンズと曲
面体の断面図の概要を示すものである。
面体の断面図の概要を示すものである。
【図2】比較例1で用いたセミフィニッシュレンズと平
面パレットの断面図の概要を示すものである。
面パレットの断面図の概要を示すものである。
【図3】セミフィニッシュレンズの第一面および第二面
ともに凸形状をしている場合に本発明を適用した例であ
り、セミフィニッシュレンズと曲面体の断面図の概要を
示すものである。
ともに凸形状をしている場合に本発明を適用した例であ
り、セミフィニッシュレンズと曲面体の断面図の概要を
示すものである。
1…メニスカス形状のセミフィニッシュレンズ 2…セミフィニッシュレンズ第一面 3…セミフィニッシュレンズ第二面 4…ガラス製曲面体 5…平坦なパレット 6…両凸形状のセミフィニッシュレンズ 7…曲面体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 11:00 B29L 11:00 Fターム(参考) 4F204 AA39 AA42 AH74 EA03 EA04 EB01 EK24 EW02 EW06 4F209 AH74 AR06 PB01 PG11 PW06 4F213 AA42 AH74 WA02 WA54 WA83 WB01 WC02
Claims (4)
- 【請求項1】光学的に仕上げられた第一面と、後に所望
の形状に加工される第二面を有するセミフィニッシュレ
ンズの、前記第二面を所望の形状に加工して仕上げるプ
ラスチックレンズの製造方法にあって、 第二面とほぼ同一の曲率を有する曲面体で受けて熱を加
えた後、第二面を所望の形状に加工することを特徴とす
るプラスチックレンズの製造方法。 - 【請求項2】請求項1記載のプラスチックレンズの製造
方法において、プラスチック樹脂の耐熱温度以上の熱を
加えることを特徴とするプラスチックレンズの製造方
法。 - 【請求項3】請求項1または2記載のプラスチックレン
ズの製造方法において、成形する際に用いる成形型を曲
面体に用いることを特徴とするプラスチックレンズの製
造方法。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれか記載のプラスチッ
クレンズの製造方法において、セミフィニッシュレンズ
の中心部の厚みが2mm以上あることを特徴とするプラ
スチックレンズの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001104616A JP2002292759A (ja) | 2001-04-03 | 2001-04-03 | プラスチックレンズの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001104616A JP2002292759A (ja) | 2001-04-03 | 2001-04-03 | プラスチックレンズの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002292759A true JP2002292759A (ja) | 2002-10-09 |
Family
ID=18957449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001104616A Withdrawn JP2002292759A (ja) | 2001-04-03 | 2001-04-03 | プラスチックレンズの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002292759A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009262481A (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-12 | Hoya Corp | 染色プラスチックレンズの製造方法 |
-
2001
- 2001-04-03 JP JP2001104616A patent/JP2002292759A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009262481A (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-12 | Hoya Corp | 染色プラスチックレンズの製造方法 |
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