JP2002291814A - 感染性医療廃棄物処理用容器 - Google Patents

感染性医療廃棄物処理用容器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感染性医療廃棄物を加熱した油に浸漬して滅
菌処理する時に、注射針等の危険な金属類が部分溶融し
たプラスチック塊の外側面に突出しないように工夫した
感染性医療廃棄物処理用容器を提供する。 【解決手段】 感染性医療廃棄物DSを内部に収容して
加熱した油Bの中に浸漬することにより、感染性医療廃
棄物DSともども滅菌及び溶融するように構成したプラ
スチック製容器Aを、断面積が上部より底部に向かって
次第に狭くなる略バケツ形状に造り、この容器Aの外側
面に上下に間隔をあけて複数条の薄肉溝22A,23
A,24Aを凹設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療現場で発生す
る注射器や点滴器具と言った各種の要滅菌性排出物(感
染性医療廃棄物)を滅菌し、安全な資源として再利用し
易い状態に処理することができる感染性医療廃棄物処理
装置に用いて好適な溶融用の容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、医療現場で発生する感染性医療廃
棄物の滅菌処理には、焼却処理や薬物処理、若しくは高
温・高圧の蒸気処理と言った各種の処理方法が存在する
が、焼却処理の場合は、被処理物の多くがプラスチック
で占められている事から、焼却炉を傷めたり、排気にダ
イオキシン等の副生を招いたりする問題があり、また、
薬物処理の場合はその取扱いが危険で、簡単に処理でき
ない問題があった。
【0003】加えて、各処理によって生じた副生品の処
分には、専門技術や専門の設備が必要であるため、個人
の医院や一般の看護婦と言った医療関係者では対応しき
れない問題があり、その結果、感染性医療廃棄物に付い
ては本来滅菌未完了では当該医療施設から搬出不可のも
のでありながら、実施困難の理由から、未処理・未滅菌
のまま産業廃棄物処理業者等に渡されて、そのまま不法
投棄されたり、極端な場合には海外輸出さえも行われて
いた。
【0004】そこで、本出願人による先の特願平10−
196671号(特開2000−7820号)の出願に
見られるように、引火点及び発火点がプラスチックの溶
融点よりも高い性質を持つ油を使用し、加熱したこの油
の中にその殆どがプラスチックで占められている上記の
感染性医療廃棄物を一定時間浸漬することによって、滅
菌及び溶融した後、冷却して固相プラスチックとして回
収することが考えられた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記加熱した油を用い
て滅菌及び溶融する処理方法は、有害ガスやダイオキシ
ンと言った危険物質を発生させることなく、感染性医療
廃棄物を安全に、且つ、衛生的に処理できると共に、比
較的簡単な設備を用いて低コストにて処理できる経済性
を備えているが、しかし、感染性医療廃棄物の中には、
例えば注射針のような加熱された油では溶融できない金
属類が含まれていて、これ等が処理後の固相プラスチッ
ク(プラスチック塊)の外側面に突出した状態に成って
いる場合があり、処理後の取り出し作業や、資源活用化
への処理作業中に、これ等突出した注射針等によって作
業員が怪我をする場合があって、非常に危険であった。
【0006】また、上記の感染性医療廃棄物を加熱した
油に浸漬して滅菌及び溶融処理するに当って、通常の場
合、上記廃棄物の取扱いを簡単にするために容器に入れ
てこれを処理しているが、容器はそのまま溶融槽内の加
熱された油の中に浸漬されるから、収容した廃棄物の浮
き上がりや飛び出しを防止するために、容器に蓋をする
必要がある。しかし、この蓋が容器の口の上に置いて被
せる単なる置き蓋である場合は、加熱油への浸漬時に蓋
が外れて収容した廃棄物が飛び出してしまう問題があ
り、更に、蓋をロック構造にして容易に外れないように
構成したものは、コストが高くなって不経済であると共
に、溶融に時間が掛って処理速度が遅くなってしまう問
題があった。
【0007】更に、上記の蓋を均一壁厚で堅固な密閉構
造に造った場合には、加熱によって同伴するガスや同伴
薬液から気化したガスが突如噴出して、加熱された油を
周囲に飛散させる場合があって、滅菌処理作業を危険に
おとしめる問題があり、更には、未溶融の廃棄物が散乱
して作業中に怪我をするだけではなく、この廃棄物が溶
融槽の底に残ってしまって、清掃に手間が掛ったり、清
掃時に怪我をしたりする問題があった。
【0008】従って本発明の技術的課題は、感染性医療
廃棄物を加熱した油に浸漬して滅菌処理する時に、注射
針等の危険な金属類が部分溶融したプラスチック塊の外
側面に突出しないように工夫した感染性医療廃棄物処理
用容器を提供することである。
【0009】更に本発明の他の技術的課題は、容器に被
せる蓋として、一度閉めると外れないように構成した逆
止構造のものを使用すると共に、その閉める操作を極め
て簡単に行うことができ、而かも、容器内の液体が気化
して膨張しても、これを小粒に分散できるように容器を
半密閉状態に塞ぐことができるようにしたものを使用す
るように工夫した感染性医療廃棄物処理用容器を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1) 上記の技術的課
題を解決するために、本発明では前記請求項1に記載の
如く、プラスチックの融解点よりも高い温度に加熱され
た油の中に、上面側から押え付け力を付加した状態で一
定時間浸漬することにより、内部に収容した感染性医療
廃棄物ともども滅菌処理できるように構成した感染性医
療廃棄物処理用容器であって、上記の容器を、上記加熱
された油によって溶融可能なプラスチックを用いて、断
面積が上部より底部に向かって次第に狭くなり、且つ、
全体が断面略円錐状又は略角錐状を成すバケツ形状に形
成すると共に、この容器の外側面の周方向には、上下に
間隔をあけて複数条の薄肉溝を凹設するように構成して
いる。
【0011】(2) また、本発明では前記請求項2に
記載の如く、容器の上縁口に、容器と同じプラスチック
を用いて造った上蓋を装着自在に構成している。
【0012】(3) また、本発明では前記請求項3に
記載の如く、容器の上縁口の外周に鍔を突設し、この上
縁口に被せる上蓋の内側周面には、上記鍔の上面に係合
し、且つ、上蓋を上から加圧すると、この鍔を上から下
方に乗り越えて係合するように構成した逆止構造の係止
縁を突設すると共に、上記鍔を含む容器の上縁口が嵌込
まれる上蓋の内部嵌込室を、上下にゆとりも持たせた構
造に構成している。
【0013】(4) 更に本発明では、前記請求項4に
記載の如く、感染性医療廃棄物を収容し、且つ、上蓋を
被せた容器を、予め粗めの木綿製袋に収納した状態にし
て加熱した油の中に浸漬するように構成している。
【0014】上記(1)で述べた手段によれば、感染性
医療廃棄物をプラスチック製の容器に収容した状態で加
熱された油の中に浸漬して処理するため、先ず感染性医
療廃棄物に先行してこれを収容したプラスチック製の容
器が部分溶融(一部溶融)し、而かも、上記油による溶
融はプラスチック製の容器を上面側から加圧力を付加し
て行うと共に、容器の外側面の周方向には、小さなエネ
ルギーで溶融して破断し易い複数条の薄肉溝を上下に間
隔をあけて凹設し、更に、プラスチック製容器の全体を
バケツ形状(テーパー状)に形成している関係で、プラ
スチック製容器の溶融に際しては最初に最下段の薄肉溝
部分が溶融して、この溝の上側の外壁が下側の外壁の外
側に重なるように押圧降下されるものであって、この溶
融を各薄肉溝毎に行うことによって、感染性医療廃棄物
の周囲に複数層に重なったプラスチック製の容器の壁面
層を形成することができる。その後、この状態で上記外
側の壁面層と内側の感染性医療廃棄物が加熱した油によ
って滅菌処理されることになるから、感染性医療廃棄物
の中に注射針のような危険な金属物が混在していても、
これが部分溶融されたプラスチック塊の外周面に直接突
出することがなく、周面を部分溶融した複数の壁面層が
カバーして、滅菌処理後のプラスチック塊の取り出しや
搬送等の各作業を安全に進めることを可能にする。
【0015】更に上記(1)で述べた手段によれば、容
器の外壁が上述した肉薄溝によって下方から順番に溶融
して崩壊するため、溶融槽内の加熱された油が少量づつ
内部の感染性医療廃棄物に浸透して、油を入れた溶融槽
内に置ける熱収支が均等化するだけではなく、発生する
水蒸気も分割されるから、大粒の気泡になることが抑制
されて安全であると共に、容器が肉薄溝の部分で段々に
融けて圧搾抵抗を起さないため、処理作業をスピーディ
に進めることができるものであって、処理作業の効率を
高めることを可能にする。
【0016】上記(2)で述べた手段によれば、プラス
チック製の容器の上縁口には、同じくプラスチック製の
上蓋を取付け自在に構成しているため、この上蓋の上面
に加圧力を付加することにより、プラスチック製の容器
に対して均等に、而かも、複数の壁面層が感染性医療廃
棄物の周囲を完全にカバーするまで加圧力を付加するこ
とができると共に、感染性医療廃棄物の上面をこの上蓋
によってカバーできるため、滅菌及び部分溶融したプラ
スチック塊の上面側からも注射針等が突出することがな
く、取扱い上安全なプラスチック塊に成形することを可
能にする。
【0017】上記(3)で述べた手段によれば、プラス
チック製容器の上縁口に被せる上蓋を一度閉めると外れ
ない逆止構造に構成しているため、滅菌処理中に上蓋が
開いて感染性医療廃棄物が散逸することがないので、安
全に処理を進めることができ、また、上蓋はワンタッチ
で閉めることができ、而かも、閉める時に発する嵌合音
を確認しながら作業が出来るため、作業を確実に行うこ
とを可能にする。
【0018】上記(4)で述べた手段によれば、感染性
医療廃棄物が付着した液体により気化した水蒸気を含む
ガス体の小泡化や分散化が出来て、突沸の危険がなく安
全に作業を進めることができると共に、容器に収容した
感染性の高い使用済み注射器具や点滴器具等の未溶融医
療廃棄物を、散逸させることなく取り出すことができ、
且つ、再生資源として一定の形状に成型し易くすること
を可能にする。
【0019】以上の如くであるから、上記(1)〜
(4)で述べた手段によって上述した技術的課題を解決
して、前記従来の技術の問題点を解消することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る感染性医療
廃棄物処理用容器の実施の形態を図面と共に説明する
と、図1は本発明に係る容器を溶融する感染性医療廃棄
物処理用容器の一例の構成を説明した側断面図であっ
て、図中、符号1で全体的に示したのはその処理装置
で、5は処理装置1を構成するキヤビネット型の筐体、
11はこの筐体5の内部1Hに設置したプラスチックの
溶融槽(滅菌槽)、12は溶融槽11内に収容した油B
を、以下に述べる本発明に係るプラスチック製の容器や
感染性医療廃棄物の融解点よりも高い温度(例えば20
0℃前後)に加熱することができる加熱用ヒータ、15
は溶融槽11内に設けた温度センサーで、ヒータ12は
センサー15の温度検知に基づいて、油Bを一定の溶融
可能な温度に加熱すると共に、この加熱温度を維持でき
るように構成されている。
【0021】油Bとしては、例えば、天ぷら料理の廃食
油で、且つ、水分と残滓を濾過・除去した食用油が使用
されるが、実際には、その引火点及び発火点がプラスチ
ックの融解点よりも高い性質を持つ油(オリーブ油、落
花生油、ナタネ油等)であれば、上記以外のものであっ
ても勿論よく、その選択は任意とする。因みに、不乾性
油であるオリーブ油は、比重0.91、引火点225
℃、発火点343℃であり、一方、ポリスチロールの融
解点は160〜180℃、比重は1.0〜1.3であっ
て、いずれも上記の要件を満たしている。
【0022】10は筐体5の内部1Hに縦設したガイド
軸、13は内部に例えば使用済みの注射器や点滴器具と
言った各種の感染性医療廃棄物DS(図4参照)を収容
した本発明に係るプラスチック製の容器Aを、上面に載
置して昇降作動する載置台で、全体を篭構造、又は、金
網構造に構成したこの載置台13は、背面に取付けた吊
下杆13Zの上下部分を、上記ガイド軸10にスライド
自在に装着した上下のスライダー13E,13Fに夫々
取付けることによって、ガイド軸10に沿って昇降作動
するように構成されていて、降下作動すると、上記のプ
ラスチック製の容器Aを搭載した状態のまま前記溶融槽
11の内部に降下して、プラスチック製の容器Aを加熱
した油Bの内部に浸漬することができる仕組に成ってい
る。
【0023】また、17′は下端部を上記載置台13の
吊下杆13Zに取付けた昇降用のチエーンで、このチエ
ーン17′の上端部にはフック1Zを用いて牽引紐19
Aが連結されていて、この牽引紐19Aの先端側を、筐
体5の上面51に構築した櫓1Yの吊下軸1Sに吊下げ
てある滑車1Tに掛渡した後、同じく筐体5の上面に設
けた巻取りドラム19に巻付け、且つ、この巻取りドラ
ム19を昇降用モータ18Mによって正逆任意の方向に
回転して、牽引紐19Aを巻取りドラム19に巻取った
り、巻戻したりすることにより、上記のチエーン17′
を上下動して載置台13を昇降作動する仕組に成ってい
る。尚、1Kは滑車1Tを吊下軸1Sに吊下げるフック
を示す。
【0024】次に、16は上記載置台13の上方に設け
たアンビルで、このアンビル16は、取付アーム16H
を介して上記のガイド軸10にスライド自在に装着した
スライダー16Aに取付けられると共に、前記チエーン
17′の途中に取付けたストッパー17Gが、上記取付
アーム16Hの底面側に下から係止していて、上記チエ
ーン17′の上下動に連動して一緒に昇降作動し、その
降下時には、自重によって上記プラスチック製の容器A
に被せた上蓋ATの上面を上から押え付ける仕組に成っ
ている。
【0025】即ち、上記の載置台13に上蓋ATを被せ
たプラスチック製の容器Aを搭載した状態で、上記昇降
用モータ18Mを巻戻し方向に回転してチエーン17′
を下方に移動させると、図1に示すようにプラスチック
製の容器Aを搭載した載置台13とアンビル16が自重
によって降下作動し、次いで、載置台13がプラスチッ
ク製の容器Aと共に溶融槽11内に入って、加熱された
油Bに浸漬する。
【0026】この時、チエーン17′が弛んで係止金具
17Gが降下されるため、アンビル16が自重によって
更に降下してプラスチック製の容器Aの上蓋ATを上か
ら押え付けて、油B内への浸漬状態を維持する一方、こ
のアンビル16による押え付けは、加熱された油Bがプ
ラスチック製の容器Aとこの中に収容されている感染性
医療廃棄物を滅菌している最中も続けられる。その結
果、載置台13に載置された状態のまま滅菌及び部分溶
融されたプラスチック塊Cは、上からの押圧を受けて図
1の左下や図10に示すように丁度ピザ形状に成形され
る。次いで、前記の昇降用モータ18Mを巻取り方向に
回転してチエーン17′を引上げ作動すると、滅菌及び
部分溶融されたプラスチック塊Cは載置台13に載置さ
れた状態を維持したまま、溶融槽11の上方に引上げる
ことができる。
【0027】また、この引上げが開始されると、チエー
ン17′の伸張と同時に係止金具17Gが再び取付アー
ム16Hの底面に係合してアンビル16を引上げるた
め、アンビル16を図1に示す上方に開いた位置に先行
して上昇させて、載置台13からプラスチック塊Cをア
ンビル16に邪魔されることなく、回収装置4の容器4
1B内に容易に回収することができ、また、この回収時
には各プラスチック塊C…の間に耐熱性の離型板F…を
介在することによって、部分溶融したプラスチック塊C
の大塊化を防止することができる。
【0028】尚、図中Eは風冷によってピザ状に固相化
したプラスチック塊、7は制御ボックス71にモータ1
8Mやヒータ12等の操作ボタン72…を設けることに
よって構成した操作盤、52は開閉自在に構成した筐体
5の点検扉で、54はそのキヤビネットキー、6は筐体
5に設けた排気装置(換気装置)で、62はその排気ダ
クトを示す。
【0029】次に、図2は本発明に係る感染性医療廃棄
物処理用容器Aと、その上蓋ATの構造を説明した一部
断面正面図であって、上記の容器Aは例えば純度90%
以上のポリプロピレンを用いて構成されていて、その全
体は、断面積が上部より底部に向かって次第に狭くな
り、且つ、外形が断面略円錐状又は略角錐状のバケツ形
状を成すと共に、その外側面の周方向には、上下に間隔
をあけて少いエネルギーにて溶融可能な複数条の薄肉溝
22A,23A,24Aが凹設されていて、これ等各薄
肉溝22A,23A,24Aを挟んだ各上下部分が、容
器Aの本来の肉厚を備えた外壁22,23,24,25
に成っている。
【0030】上記の各薄肉溝22A,23A,24A
は、図2のX視部分を拡大した図3の記載から明らかな
ように、他の外壁22,23,24,25の肉厚の略半
分以下の肉厚に形成されていて、容器Aを加熱した油B
の中に浸漬した時に、これ等外壁22〜25に先行して
溶融される仕組に成っている。また、容器Aは載置台1
3に搭載され、且つ、上面側をアンビル16に加圧され
ながら上から溶融槽11内の加熱された油Bの中に浸漬
される関係上、先ず最下側の薄肉溝22Aが溶融して、
その上側の外壁23が下側の外壁22の外側面を覆うよ
うに押圧降下されるため、容器Aの下側部を内外の外壁
22,23によって二重にカバーするように構成されて
いる。(図7参照)
【0031】次いで、下から二段目の薄肉溝23A、三
段目の薄肉溝24Aの順番に溶融されて、最終的には容
器Aの外側壁を内外の外壁22,23,24,25が重
なった四重構造にすると共に、その上面を上蓋ATで閉
じた形状に溶融される仕組に成っている。(図8、図9
参照)
【0032】容器Aの上縁口には、図2に示す様に周面
をテーパー面21Aとした鍔21が突設されていて、上
蓋ATを容器Aに被せて上から押圧すると、上記の鍔2
1が上蓋ATの内側に突設した係止縁26のテーパー面
26Aを乗り越えて内部嵌込室27内に嵌込まれる逆止
構造に構成されているため、図4及び図6乃至図9に示
すように上蓋ATを被せた状態に維持することができ、
且つ、上蓋ATを被せた時にプラスチックの嵌合音を発
することができる仕組に成っている。また、上記容器A
の上縁口(鍔21)の部分を嵌込む内部嵌込室27に、
上下にゆとりを持たせることによって、容器Aの上縁口
を半密閉状態に塞ぐことができるように構成されてい
る。
【0033】図4、図6乃至図9に於いて、符号DSで
示したのは例えば使用済みの注射器や点滴器具、或は、
採血血清シリンジと輸血済みのポリエチレン製袋やチュ
ーブと言った各種の感染性医療廃棄物で、これ等の各廃
棄物DSは予め容器A内に収容され、更に、これ等各廃
棄物DSを収容した容器Aは、上蓋ATを被せた状態で
図5に示すように粗めの木綿製袋Gに収納し、且つ、そ
の口を紐GKにて結着して載置台13に搭載される。
尚、図1、図6乃至図9にはこの木綿製袋Gの記載が存
在しないが、これ等は図面の記載を明らかにするために
便宜的に削除したものである。
【0034】図6は上記載置台13の降下に従って、感
染性医療廃棄物DSを収容した本発明に係る容器Aの全
体が溶融槽11内の加熱された油Bに浸漬された状態を
示し、図7はアンビル16の加圧によって下から一段目
の薄肉溝22Aの部分が先行して溶融し、下から一段目
の外壁22の外側に二段目の外壁23が押圧降下され
て、容器Aの下側部が内外二重の外壁22,23と成っ
た状態を示し、更に図8は、下から二段目、三段目の各
薄肉溝23A,24Aの部分が順次溶融して、下から二
段目の外壁23の外側に三段目及び四段目の各外壁2
4,25が順次重なり、収容した感染性医療廃棄物DS
の周囲を四重の外壁22,23,24,25によってカ
バーしている状態を示している。
【0035】更に図9は、上蓋AT及び内部の感染性医
療廃棄物DSが次第に加熱された油Bによって滅菌及び
部分溶融されると共に、アンビル16の加圧を受けなが
ら部分溶融されたプラスチック塊Cの全体が、図10に
示すように略ピザ状に押圧成形された状態を示したもの
であって、この様に加熱された油Bによって滅菌及び部
分溶融されたプラスチック塊Cは、全体の体積を約1/
10以下に減容化された状態に成って、載置台13の上
昇によって溶融槽11の上方に取り出され、脱油後に図
1に示した回収装置4の容器41B内に手動式又は自動
式にて取り込むと共に、この状態で固相化されたプラス
チック塊Eは、例えば、油化プラントの原料や、炉還元
剤やRDF原料として効率的に資源化することができ
る。
【0036】尚、前記図1で説明した処理装置1は実施
の一例であって、本発明に係る容器Aを加熱された油B
にて滅菌及び溶融処理できるものであれば、図示した処
理装置1以外の処理装置を用いてもよく、その選択は任
意とする。
【0037】
【実施例】B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスに汚染
された注射針付注射器や、採血済シリンジと輸血済のポ
リエチレン製の袋及びチユーブを含む各種のプラスチッ
ク製医療排出物(感染性医療廃棄物DS)を、30メッ
シュ程度の木綿布地製袋Gに入れ、これを容量が20リ
ットルで、上蓋ATを備えた純度95%ポリプロピレン
製容器Aに収容したものを載置台13に搭載し、且つ、
上からアンビル16で押え付けた状態で、溶融槽11内
の150±3℃に加熱した油B(菜種油系の廃食油40
リットル)に12分間浸漬することによって、上蓋AT
を含む容器Aと、これに収容した感染性医療廃棄物DS
を略ピザ形状のプラスチック塊Cに滅菌及び部分溶融す
ることができた。
【0038】この様に滅菌及び部分溶融されたプラスチ
ック塊C又はEからは、その後の72時間の培養試験に
於いてもウイルス菌の存在は認められず、これを油化し
た後は、プラスチック塊C又はEの約70%がA重油相
当品に再生されて、ボイラー燃料として使用することが
できた。
【0039】
【発明の効果】以上述べた次第で、本発明に係る感染性
医療廃棄物処理用容器によれば、滅菌処理前にあって
は、容器内の感染性医療廃棄物の散逸を確実に防止する
ことができ、滅菌処理中は、従来の処理に比較して約2
倍の高速浸漬化を可能と成し、また、ガスによる突沸の
危険が無くなったので、未溶融物の散逸防止が可能とな
って、安全に作業を進めることができると共に、再生資
源として一定の形状化を可能にする利点を発揮すること
ができる。加えて、滅菌処理後にあっては、溶融槽内に
針等の危険な金属類が劣化油層に残ることを抑制できる
ため、作業の安全性と作業効率を高めることができる。
【0040】また、滅菌処理によって略ピザ形状に成形
された再生資源は、加熱された油によって容器の外側壁
が複数層に重なった状態に溶融されるため、滅菌処理す
る感染性医療廃棄物の中に注射針等の危険な金属類が含
まれている場合でも、これ等複数層に重なった外側壁が
カバーして注射針等が外側へ突出することを防止できる
ものであって、上面に上蓋を被せて一緒に溶融する点、
並びに、容器の全体を粗い木綿製袋に入れて溶融する
点、感染性医療廃棄物の滅菌と溶融を無害な油を用いて
行う点と相俟って、滅菌と溶融の各作業と、溶融後のプ
ラスチック塊の取り扱い作業を安全に、且つ、経済的に
行える利点を備えている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る感染性医療廃棄物処理用容器を滅
菌及び溶融処理するための処理装置の一例を示した側断
面図である。
【図2】本発明に係る感染性医療廃棄物処理用容器の一
部断面正面図である。
【図3】図2のX視部分を拡大して示した断面図であ
る。
【図4】内部に感染性医療廃棄物を収容した本発明に係
る容器の一部断面正面図である。
【図5】本発明に係る容器を粗い木綿製袋に収容した状
態を説明した構成図である。
【図6】感染性医療廃棄物を収容した本発明に係る容器
を加熱された油に浸漬している状態を説明した正面図で
ある。
【図7】加熱された油によって最下段の薄肉溝が溶融さ
れた状態を説明した正面図である。
【図8】加熱された油によって全ての薄肉溝の部分が溶
融されて壁板が四重に成った状態を説明した正面図であ
る。
【図9】加熱された油による溶融が進んで容器と内部に
収容した感染性医療廃棄物が滅菌及び部分溶融されてい
る状態を説明した正面図である。
【図10】滅菌及び部分溶融されたプラスチック塊の外
観を示した正面図である。
【符号の説明】
A プラスチック製の容器 AT 上蓋 B 油 C プラスチック塊 E 固相化したプラスチック塊 DS 感染性医療廃棄物 G 粗めの木綿製袋 16 アンビル 21 鍔 21A テーパー面 22,23,24,25 外壁 22A,23A,24A 薄肉溝 26 係止縁 26A テーパー面 27 内部嵌込室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65F 1/00 A61L 2/04 Z 4F301 // A61L 2/04 B65D 81/24 J B65D 81/24 B09B 3/00 303Z Fターム(参考) 3E023 AA18 AA20 3E067 AA15 AA22 AB83 BA07A BB16A CA01 EA17 FB01 GC01 4C058 AA27 BB03 EE12 4C341 LL13 4D004 AA07 AA48 AB10 CA29 CB03 DA02 DA06 4F301 AA12 AA15 AB03 BF15 BF31 CA09 CA43 CA72

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックの融解点よりも高い温度に
    加熱された油の中に、上面側から押え付け力を付加した
    状態で一定時間浸漬することにより、内部に収容した感
    染性医療廃棄物ともども滅菌処理できるように構成した
    感染性医療廃棄物処理用容器であって、 上記の容器を、上記加熱された油によって溶融可能なプ
    ラスチックを用いて、断面積が上部より底部に向かって
    次第に狭くなり、且つ、全体が断面略円錐状又は略角錐
    状を成すバケツ形状に形成すると共に、この容器の外側
    面の周方向には、上下に間隔をあけて複数条の薄肉溝を
    凹設したことを特徴とする感染性医療廃棄物処理用容
    器。
  2. 【請求項2】 容器の上縁口に、容器と同じプラスチッ
    クを用いて造った上蓋を装着自在に構成したことを特徴
    とする請求項1記載の感染性医療廃棄物処理用容器。
  3. 【請求項3】 容器の上縁口の外周に鍔を突設し、この
    上縁口に被せる上蓋の内側周面には、上記鍔の上面に係
    合し、且つ、上蓋を上から加圧すると、この鍔を上から
    下方に乗り越えて係合するように構成した逆止構造の係
    止縁を突設すると共に、上記鍔を含む容器の上縁口が嵌
    込まれる上蓋の内部嵌込室を、上下にゆとりも持たせた
    構造に構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の
    感染性医療廃棄物処理用容器。
  4. 【請求項4】 感染性医療廃棄物を収容した容器を、予
    め粗めの木綿製袋に収納した状態にして加熱した油の中
    に浸漬するように構成したことを特徴とする請求項1、
    2又は3記載の感染性医療廃棄物処理用容器。
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